| 【発明の名称】 |
ハロシアノアセトアミド抗微生物組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】ケビン・エフ・ジロンダ
【氏名】ジョン・ロバート・マトックス
【氏名】リチャード・ダブリュー・ニコルズ
【氏名】アンドレ・エルビス・プレスリー
【氏名】ジョージ・ハーベイ・レドリッチ
【氏名】ビング・ユー
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| 【要約】 |
【課題】ハロシアノアセトアミド化合物の安定な組成物の提供。
【解決手段】(a)式I:【化1】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)式I:【化1】
(式中:Xは水素またはハロゲン原子であり、Y1はハロゲン原子であり、R2は水素または(C1−C6)アルキル基である)のハロシアノアセトアミド化合物;および(b)(C1−C3)脂肪族カルボン酸または(C7−C9)芳香族カルボン酸の(C1−C4)アルキルエステルを含む溶媒を含む組成物。 【請求項2】 ハロシアノアセトアミドが、1またはそれ以上の、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−クロロ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジクロロ−3−ニトリロプロピオンアミドおよびN−メチル−2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドから選択される請求項1記載の組成物。 【請求項3】 溶媒が、1またはそれ以上のギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、トリ酢酸グリセリル、トリプロピオン酸グリセリル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピルおよびフタル酸ジブチルから選択される請求項1記載の組成物。 【請求項4】 エステルが、1またはそれ以上のトリ酢酸グリセリル、酢酸エチルおよびフタル酸ジエチルから選択される請求項3記載の組成物。 【請求項5】 さらに1またはそれ以上のノニオン性、カチオン性およびアニオン性界面活性剤から選択される界面活性剤を含む請求項1記載の組成物。 【請求項6】 界面活性剤が、1またはそれ以上のエトキシル化(C8−C20)アルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化(C10−C20)油脂、エトキシル化(C10−C20)脂肪酸、エトキシル化(C8−C20)モノアルキル−またはジアルキルフェノール、アルキルアリールポリエーテル、エトキシル化アルカノールアミドおよびエトキシル化ヒマシ油から選択されるノニオン性界面活性剤である請求項5記載の組成物。 【請求項7】 組成物が実質的にカチオン性およびアニオン性界面活性剤を含まない請求項6記載の組成物。 【請求項8】 組成物が実質的に水を含まない請求項5記載の組成物。 【請求項9】 組成物がさらに式II:【化2】
(式中:Yは非置換または置換(C1−C18)アルキル基、非置換または置換(C3−C18)アルケニルまたはアルキニル基、非置換または置換(C5−C12)シクロアルキル基、非置換または置換(C7−C10)アルアルキル基、あるいは置換または非置換(C7−C10)アリール基である;RおよびR1は独立して、水素、ハロゲンまたは(C1−C4)アルキル基である;あるいはRおよびR1はイソチアゾロン環のC=C二重結合と一緒になって非置換または置換ベンゼン環を形成することができる)の3−イソチアゾロン化合物を含む請求項1記載の組成物。 【請求項10】 3−イソチアゾロンが、1またはそれ以上の、2−メチル−3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−シクロヘキシル−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロフェニル)−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロフェニル)−5−クロロ−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロベンジル)−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロベンジル)−5−クロロ−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロフェネチル)−5−クロロ−3−イソチアゾロンおよび2−(4−クロロフェネチル)−3−イソチアゾロンから選択される請求項9記載の組成物。 【請求項11】 3−イソチアゾロンが、1またはそれ以上の2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンおよび4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンから選択される請求項10記載の組成物。 【請求項12】 さらに、1またはそれ以上のエトキシル化(C8−C20)アルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化(C10−C20)油脂、エトキシル化(C10−C20)脂肪酸、エトキシル化(C8−C20)モノアルキル−またはジアルキル−フェノール、アルキルアリールポリエーテル、エトキシル化アルカノールアミドおよびエトキシル化ヒマシ油から選択されるノニオン性界面活性剤を含む請求項9記載の組成物。 【請求項13】 組成物の全重量に基づいて、ハロシアノアセトアミドが、15重量%〜25重量%であり、溶媒が50重量%〜80重量%、3−イソチアゾロンが2重量%から10重量%、界面活性剤が1重量%〜15重量%である請求項12記載の組成物。 【請求項14】 ハロシアノアセトアミドが2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドであり、溶媒がグリセリルトリアセテートであり、3−イソチアゾロンが4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンである請求項9記載の組成物。 【請求項15】 (a)ハロシアノアセトアミドを、(C1−C3)脂肪族カルボン酸または(C7−C9)芳香族カルボン酸の(C1−C4)アルキルエステルを含むエステル溶媒と組み合わせることにより溶液を形成する;あるいは(b)ハロシアノアセトアミドをエステル溶媒およびノニオン性、カチオン性およびアニオン性界面活性剤から選択される1またはそれ以上の界面活性剤と組み合わせることにより乳剤を形成することを含む、式I:【化3】
(式中:Xは水素またはハロゲン原子であり、Y1はハロゲン原子であり、R2は水素または(C1−C6)アルキル基である)のハロシアノアセトアミド化合物を安定化させる方法。 【請求項16】 エステルが、1またはそれ以上のギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、グリセリルトリアセテート、グリセリルトリプロピオネート、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピルおよびフタル酸ジブチルから選択される請求項15記載の方法。 【請求項17】 界面活性剤が、1またはそれ以上のエトキシル化(C8−C20)アルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化(C10−C20)油脂、エトキシル化(C10−C20)脂肪酸、エトキシル化(C8−C20)モノアルキル−またはジアルキル−フェノール、アルキルアリールポリエーテル、エトキシル化アルカノールアミドおよびエトキシル化ヒマシ油から選択されるノニオン性界面活性剤である請求項15記載の方法。 【請求項18】 請求項1記載の組成物を保護される場所に導入することを含む細菌、真菌、藻類および酵母の成長を制御する方法。 【請求項19】 保護される場所が冷却塔、エアウォッシャー、ボイラー、ミネラルスラリー、廃水処理、装飾用噴水池、逆浸透圧ろ過、限外ろ過、バラスト水、蒸発凝縮器、熱交換器、パルプおよび紙加工用液体、プラスチック、エマルジョンおよび分散液、塗料、ラテックス、コーティングおよび金属工作液から選択される請求項18記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】本発明は、ハロシアノアセトアミドおよび選択されたエステル溶媒を含む安定な抗微生物組成物に関する。特に、本発明は2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの安定な組成物を含み、さらに選択された3−イソチアゾロン化合物を含む。 【0002】2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)は工業的用途において微生物の成長を抑制するために商業的に用いられる抗微生物化合物である。DBNPAは典型的にはグリコールおよび水の混合物中20%活性成分溶液として販売されている。 【0003】日本特願昭62−048603Aは、少なくとも2またはそれ以上の2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンおよびヘキサクロロメチルスルホンをその有効成分として含む相乗的工業用抗微生物組成物を開示する。該引例はさらに、組成物のキャリアとして、アルコール、ケトン、エーテル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アミド、エステルおよびニトリルをはじめとする広範囲におよぶ溶媒を開示する。 【0004】DBNPAのグリコールおよび水溶液は市販されているが、活性成分はこれらの溶液において不安定であり、溶液の変色につながる。本発明が取り扱う問題は、商業的条件下で有効な用途を提供するハロシアノアセトアミド化合物の安定な組成物を提供することである。 【0005】本発明は、(a)式I:【化4】
(式中、Xは水素またはハロゲン原子であり、Y1はハロゲン原子であり、R2は水素または(C1−C6)アルキル基である)のハロシアノアセトアミド化合物;および(b)(C1−C3)脂肪族カルボン酸または(C7−C9)芳香族カルボン酸の(C1−C4)アルキルエステルを含む溶媒を含む組成物を提供する。 【0006】好ましい態様において、本発明はさらに式II:【化5】
(式中、Yは非置換または置換(C1−C18)アルキル基、非置換または置換(C3−C18)アルケニルまたはアルキニル基、非置換または置換(C5−C12)シクロアルキル基、非置換または置換(C7−C10)アルアルキル基、あるいは置換または非置換(C7−C10)アリール基である;RおよびR1は独立して、水素、ハロゲンまたは(C1−C4)アルキル基から選択される;あるいはRおよびR1はイソチアゾロン環のC=C二重結合と一緒になって非置換または置換ベンゼン環を形成する)の3−イソチアゾロン化合物を含む前記組成物を提供する。 【0007】もう一つの好ましい態様において、本発明は、ハロシアノアセトアミドが2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドであり、溶媒がグリセリルトリアセテートであり、3−イソチアゾロンが4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンである前記組成物を提供する。 【0008】本発明はさらに、(a)ハロシアノアセトアミドを、(C1−C3)脂肪族カルボン酸または(C7−C9)芳香族カルボン酸の(C1−C4)アルキルエステルを含むエステル溶媒と組み合わせることにより溶液を形成する;あるいは(b)ハロシアノアセトアミドをエステル溶媒および1またはそれ以上のノニオン性、カチオン性およびアニオン性界面活性剤から選択される界面活性剤と組み合わせることにより乳剤を形成することを含む、式Iのハロシアノアセトアミド化合物を安定化させる方法を提供する。 【0009】本発明はさらに、保護される場所に前記組成物を導入することを含む、細菌、真菌、藻類および酵母の成長を制御する方法も提供する。 【0010】本発明者らは、ハロシアノアセトアミドの溶液または乳剤を調製するために用いる場合、ある種の選択された溶媒がハロシアノアセトアミドの安定性を提供することを見いだした。 【0011】本発明において使用する場合、以下の用語は特に明記しない限り指定された定義を有する。「抗微生物剤」なる用語は、本明細書において用いられる「抗菌剤」と同等とみなされ、ある場所で微生物の成長を抑制するかまたは成長を制御することができる化合物を意味する;抗微生物剤は、殺菌剤、殺真菌剤および殺藻剤を包含する。「微生物」なる用語は、例えば、真菌、酵母、細菌および藻類を包含する。「場所」なる用語は、微生物の汚染にさらされる工業システムまたは製品を意味する。すべてのパーセンテージは特記しない限り、それが含まれる組成物の全重量に基づいた重量百分率(%)で表される。以下の略号が本発明において用いられる:g=グラム;ml=ミリリットル;ppm=100万分の一(重量/体積)。特記しない限り、列挙した範囲は両端を含み、組合せ可能であると見なされ、温度は摂氏度(℃)である。 【0012】本発明の組成物において有用なハロシアノアセトアミド化合物は、式(I):【化6】
(式中、Xは水素またはハロゲン原子であり、Y1はハロゲン原子であり、R2は水素または(C1−C6)アルキル基である)により表される。XおよびY1のハロゲン原子は、独立して、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される。Xは好ましくは水素原子、塩素または臭素であり;より好ましくはXは臭素である。好ましくはYは塩素または臭素であり;より好ましくはYは臭素である。適当なR2アルキル基としては、例えば、直鎖または分枝(C1−C6)アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられる。好ましくは、R2は水素原子または(C1−C4)アルキル基であり;より好ましくは水素原子またはメチル基である。 【0013】適当なハロシアノアセトアミド化合物としては、例えば、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、2−クロロ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジクロロ−3−ニトリロプロピオンアミドおよびN−メチル−2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドが挙げられる。好ましくは、ハロシアノアセトアミド化合物は、1またはそれ以上のDBNPA、2,2−ジクロロ−3−ニトリロプロピオンアミドおよびN−メチル−2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドから選択され;より好ましくは、ハロシアノアセトアミドはDBNPAである。 【0014】本発明の組成物における抗微生物化合物は1つの化合物であってもよいし、あるいは2またはそれ以上の化合物の混合物であってもよい。組成物が1より多い抗微生物化合物を含む場合、そのうちの1つはハロシアノアセトアミドであり、追加の抗微生物化合物は、好ましくは3−イソチアゾロン化合物である。本発明において有用な3−イソチアゾロン化合物は、式(II):【化7】
(式中、Yは非置換または置換(C1−C18)アルキル基、非置換または置換(C3−C18)アルケニルまたはアルキニル基、非置換または置換(C5−C12)シクロアルキル基;非置換または置換(C7−C10)アルアルキル基、あるいは置換または非置換(C7−C10)アリール基であり;RおよびR1は独立して、水素、ハロゲンおよび(C1−C4)アルキル基から選択され;あるいはRおよびR1はイソチアゾロン環のC=C二重結合と一緒になって非置換または置換ベンゼン環を形成することができる)により表される化合物である。 【0015】RおよびR1のハロゲン原子は独立して、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択され;好ましくはハロゲン原子は塩素である。RおよびR1は好ましくは水素原子または塩素であり、より好ましくは塩素である。 【0016】「置換アルキル基」とは、1またはそれ以上の水素が別の置換基で置換されているアルキル基を意味し;例としては、ヒドロキシアルキル、ハロアルキルおよびアルキルアミノが挙げられる。「置換アルアルキル基」とは、アリール環またはアルキル鎖のいずれかの1またはそれ以上の水素が別の置換基により置換されているアルアルキル基を意味し;置換基の例としては、ハロ、(C1−C4)アルキル、ハロ−(C1−C4)アルコキシおよび(C1−C4)アルコキシが挙げられる。「置換アリール基」とは、アリール環状の1またはそれ以上の水素が別の置換基により置換されているフェニル、ナフチルまたはピリジル基等のアリール基を意味し;置換基の例としては、ハロ、ニトロ、(C1−C4)アルキル、ハロ−(C1−C4)アルコキシおよび(C1−C4)アルコキシが挙げられる。 【0017】適当な3−イソチアゾロンとしては、例えば、2−メチル−3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−シクロヘキシル−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロフェニル)−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロフェニル)−5−クロロ−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロベンジル)−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロベンジル)−5−クロロ−3−イソチアゾロン、2−(4−クロロフェネチル)−5−クロロ−3−イソチアゾロンおよび2−(4−クロロフェネチル)−3−イソチアゾロンが挙げられる。好ましくは、3−イソチアゾロンは、1またはそれ以上の2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンおよび4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンから選択され;より好ましくは、3−イソチアゾロンは4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンである。 【0018】抗微生物組成物中に存在することができる他の適当な殺微生物剤は、組成物の物理的および化学的安定性が実質的に影響を受けないという前提で、例えば、3−ヨード−2−プロピニルブチル−カルバメート、2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、グルタルジアルデヒド、2−ピリジンチオール−1−オキシドのナトリウムおよび亜鉛塩、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、ジメチロール−ジメチルヒダントイン、モノ−メチロール−ジメチルヒダントイン、ビス−ブロモアセトキシブテン、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、ジメチルジチオカルバメートナトリウム、エチレンビスジチオカルバメート二ナトリウム、N−メチルジチオカルバメートカリウム、ジメチルジチオカルバメートカリウム、ドデシルグアニジン塩酸塩、3,4−ジクロロ−5−オキソ−1,2−ジチオール、メチレンビス−チオシアネート、ペンタクロロフェナート、N−アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ビス−(トリクロロメチル)スルホン、2−(チオシアノ−メチルチオ)−ベンゾチアゾール、テトラヒドロ−3,5−ジメチル−2−H−1,3,5−チアジン−2−チオンおよびベンズイソチアゾロンが挙げられる。 【0019】ハロシアノアセトアミドの安定な溶液を提供するのに有用な溶媒は、(C1−C3)脂肪族カルボン酸および(C7−C9)芳香族カルボン酸の(C1−C4)アルキルエステルを含む。適当なエステルとしては、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、トリ酢酸グリセリル、トリプロピオン酸グリセリルならびに安息香酸およびフタル酸のエステル、例えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピルおよびフタル酸ジブチルが挙げられる。好ましくは、エステル溶媒は、1またはそれ以上のトリ酢酸グリセリル、酢酸エチルおよびフタル酸ジエチルから選択される。 【0020】選択されたエステルは、組成物中に存在するハロシアノアセトアミドおよび他の抗微生物化合物の溶媒として作用する。抗微生物化合物は、組成物中の化合物の量がエステル溶媒中の化合物の溶解度よりも少ない場合に、エステル中に溶解した溶液の形態において存在する。抗微生物化合物の量が溶媒中の溶解度を超えて用いられる場合、抗微生物化合物の一部は固体形態において存在する(エステル溶媒の溶液中の抗微生物化合物の懸濁液)。すなわち、抗微生物化合物の一部はエステル溶媒中に溶解するが、残りはエステル溶液中懸濁または分散された固体形態として存在する。本発明の組成物の取扱を容易にし、さまざまな場所に適用された場合に組成物を容易に拡散させるためには、抗微生物化合物はエステル溶媒中に完全に溶解されているのが好ましい。 【0021】溶解度はハロシアノアセトアミド(および任意の他の抗微生物化合物)の種類および温度によって変わり、組成物中の抗微生物化合物の量は、組成物に用いられる具体的な化合物および保存温度によって変わる。例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンのトリ酢酸グリセリル中の溶解度は、3−イソチアゾロンおよび溶媒の合計量に基づいて40℃で20重量%であり;25℃で8重量%、5℃で8重量%である。DBNPA(ハロシアノアセトアミド化合物)のトリ酢酸グリセリル中の溶解度は、ハロシアノアセトアミドと溶媒の合計量に基づいて50℃で35重量%、25℃で30重量%、5℃で25重量%である。 【0022】したがって、例えば任意の3−イソチアゾロン化合物、例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンまたは5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンを用いる場合、組成物中の抗微生物化合物の量は一般に組成物の全重量に基づいて1〜40%、好ましくは1〜20%、より好ましくは4〜8重量%である。ハロシアノアセトアミド化合物がDBNPAである場合、組成物中の抗微生物化合物の量は、組成物の全重量に基づいて一般に1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは15から25重量%である。 【0023】任意に、組成物の物理的および化学的安定性が実質的に影響を受けないとするならば、他の公知の添加剤が本発明の抗微生物組成物中に存在してもよい。例えば、ノニオン性、カチオン性およびアニオン性界面活性剤を包含する界面活性剤が組成物中に存在してもよい。好ましくは、界面活性剤は、ノニオンタイプであり、組成物はカチオン性およびアニオン性界面活性剤を実質的に含まない、すなわち、組成物の全重量に基づいて1%未満、より好ましくは0.5%未満、最も好ましくは0.1%未満のカチオンおよびアニオン性界面活性剤しか含まない。 【0024】適当なノニオン性界面活性剤としては、例えば、エトキシル化(C8−C20)アルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化(C10−C20)油脂、エトキシル化(C10−C20)脂肪酸、エトキシル化(C8−C20)モノアルキル−またはジアルキル−フェノール、アルキルアリールポリエーテル、エトキシル化アルカノールアミドおよびエトキシル化ヒマシ油が挙げられる。 【0025】適当な界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(例えば、和光純薬(株)から入手可能なTween20)、改質ポリエトキシレート直鎖アルコール(例えば、Union CarbideCo.から入手可能なTriton DF−12)、アルキルアリールポリエーテル(例えば、Union Carbide Co.から入手可能なTriton CF−10)が挙げられる。界面活性剤は、単独または他の界面活性剤と組み合わせて用いることができる。 【0026】抗微生物組成物中の界面活性剤の量は、界面活性剤の種類、抗微生物化合物の種類および組成物が施用される場所によって変わる。一般に、界面活性剤の量は、組成物の全重量に基づいて0〜25%、より好ましくは1〜15%、最も好ましくは2から5%である。 【0027】組成物中に界面活性剤を組み入れることにより、ハロシアノアセトアミド化合物をエステル溶媒中に溶解させる場合には、抗微生物組成物が施用される水性系内で組成物は容易にエマルジョンを形成する。本発明の組成物が施用される場所が水性系である場合、組成物はエマルジョンを形成し、組成物は場所中に容易に拡散することができ、ハロシアノアセトアミド化合物の効果も増大する。 【0028】任意に、本発明の組成物は水を含むことができる。例えば、溶媒が実質的にトリ酢酸グリセリルである場合、少量、典型的には組成物の全重量に基づいて10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下の水を含んでもよい。本発明の組成物からエマルジョンが形成される場合には、エマルジョンを形成することができるよりも多い量の水を用いることができる。好ましくは、組成物は実質的に水を含まない、すなわち、組成物の全重量に基づいて、10%以下、より好ましくは5%以下、最も好ましくは1%以下の水を含む。 【0029】任意に、組成物の物理的および化学的安定性が実質的に影響を受けないとするならば、他の有機溶媒が本発明の抗微生物組成物中に存在してもよい。一般に、組成物中の任意の有機溶媒の量は50重量%以下、好ましくは5重量%以下である。さらなる任意の公知添加剤、例えば着色剤、殺虫剤および香料も組み入れることができる。 【0030】典型的には、本発明の組成物は、組成物の全重量に基づいて、ハロシアノアセトアミドが10〜30%、好ましくは15〜25%、より好ましくは20〜25%を構成し;溶媒が40〜90%、好ましくは50〜80%、より好ましくは60〜70%を構成し;3−イソチアゾロンが0.5〜15%、好ましくは2〜10%、より好ましくは2〜6%を構成し;界面活性剤が0〜20%、好ましくは1〜15%、より好ましくは2〜10%を構成するものである。 【0031】本発明の抗微生物組成物は、抗微生物的に有効量の組成物を微生物の攻撃を受けやすい場所上、その中またはその地点において導入することにより、微生物の成長を抑制するために用いることができる。適当な場所としては、例えば:冷却塔;エアウォシャー;ボイラー;ミネラルスラリー;廃水処理;装飾用噴水池;海洋構造物、例えば、ボート、船、オイルプラットフォーム、桟橋、パイリング、ドック、弾性ゴムおよび漁網;海洋防汚コーティング、例えば海洋用塗料およびワニス;逆浸透ろ過;限外ろ過;バラスト水;蒸発凝縮器;熱交換器;パルプおよび紙加工液;プラスチック;乳濁液および分散液;塗料;ラテックス;コーティング、例えばワニス;建築用製品、例えばマスチック剤、コーキング剤、およびシーリング剤;建築用接着剤、例えばセラミック接着剤、カーペット裏地接着剤、およびラミネート用接着剤;工業用または家庭用接着剤;写真用薬品;印刷液;家庭用品、例えば浴室用殺菌剤または消毒剤;化粧品および洗面用化粧品;シャンプー;石鹸;洗剤;工業用殺菌剤または消毒剤、例えば冷滅菌剤、硬質表面殺菌剤;床用ポリッシャー;洗濯用すすぎ水;金属工作液;コンベヤ潤滑剤;作動液;革および革製品;織物;織物製品;木材および木製品、例えば合板、チップボード、フレークボード、積層材、延伸ストランドボード、ハードボード、およびパーティクルボード;石油加工液;燃料、油田用液体、例えば注入水、破壊液、およびドリリングマッド;農業用アジュバント保存剤;界面活性剤保存剤;医学的装置;診断用試薬保存剤;食品保存用品、例えばプラスチックまたは紙製食品用ラップ;ならびにプールおよび温泉が挙げられる。本発明の組成物の好ましい最終用途は、冷却塔、エアウォシャー、ボイラー、ミネラルスラリー、廃水処理、装飾用噴水池、逆浸透ろ過、限外ろ過、バラスト水、蒸発凝縮器、熱交換器、パルプおよび紙加工液、プラスチック、乳濁液および分散液、塗料、ラテックス、コーティングならびに金属工作液を微生物から保護することである。 【0032】用いられる化合物の量は用途に応じて変わる。具体的な用途に有用な量は他の抗微生物化合物に関して用いられる量と同様である。本発明の組成物を施用する公知方法、例えば、滴下、間欠的添加、コーティング、スプレーおよび浸漬を用いることができる。一般に、水性系中の抗微生物化合物の最終濃度は、1から100ppm、好ましくは10から50ppmである。例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンおよび5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンの場合、濃度は、好ましくは3から30ppm、より好ましくは3から10ppm、最も好ましくは3から6ppmである。ハロシアノアセトアミド、例えばDBNPAの場合、濃度は、好ましくは10から100ppm、より好ましくは10から50ppm、最も好ましくは10から20ppmである。 【0033】本発明のいくつかの態様を以下の実施例において詳細に記載する;特記しない限り、すべての比、部およびパーセンテージ(%)は重量基準で表し、用いられるすべての試薬は、良好な商業的品質のものである。実施例および表において用いられる略号を以下に列挙する。 【0034】DNBNPA=2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドDCOIT=4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロンCMIT=5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンMIT=2−メチル−3−イソチアゾロンGTA=トリ酢酸グリセリル(トリアセチン) PGMEA=ポリプロピレングリコールメチルエーテルアセテートHPLC=高圧液体クロマトグラフィー【0035】実施例1DBNPAのさまざまな溶媒中の安定性を試験するために、2.0gのDBNPAを8.0gの溶媒と30mlのガラススクリューキャップ付バイアル中で組み合わせることによりサンプルを調製した。サンプルをキャップし、すべてのDBNPAが溶解するまで振とうし、次に60℃で保管し、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析し、表示された時間間隔でUV検出した。結果を表1に示す。 【0036】 【表1】
*比較例(本発明の例ではない) NA=分析せず【0037】前記結果から、ハロシアノアセトアミド、例えばDBNPAは、グリコール、アミド、エーテルおよびケトン溶媒中不安定である(4週間後残存するのが50%未満)が、選択されたエステル溶媒中で例外的に安定であることがわかる。 【0038】実施例2界面活性剤の存在下でのハロシアノアセトアミドの安定性を試験するために、DBNPAを含む乳剤処方を30mlのガラススクリューキャップ付バイアル中で表2に示した量にしたがって調製した。バイアル中成分を混合し、これにキャップをし、DBNPAが溶解するまで振とうすることによりサンプルを調製した。 【0039】DBNPA、GTAおよび界面活性剤(Tween20またはNeodol91−8(C9−C11直鎖第一アルコールエトキシレート)を含有する組成物ならびに水中溶媒として75%ジプロピレングリコールを用いた比較組成物を55℃で6週間保管し、組成物中の活性成分(DBNPA)の濃度を、表示された時間間隔でHPLCにより測定した。結果を表2に示す。 【0040】 【表2】
*溶媒=8.0gの水中75%ジプロピレングリコールと0.4%ブチル化ヒドロキシトルエン【0041】これらのデータから、本発明の乳剤は本発明の従来技術の状態のグリコール溶液よりも安定であることを示す。すべてのDBNPAのGTA/界面活性剤組成物は、55℃で4週間後、少なくとも80%の活性成分を保持する。 【0042】実施例35−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン(CMIT)およびDBNPA混合物の安定性を試験するためにサンプルを調製した。組成物は25%のDBNPA、19.75%のCMITおよび6.19%の2−メチル−3−イソチアゾロン(MIT)を含む25%の混合物、0または5%の界面活性剤、および45または50%GTAを含んでいた。界面活性剤はTween20、TritonDF−12またはTriton CF−10であった。組成物を50℃で4週間保存し、表示した時間間隔で組成物中の活性成分(DBNPAおよびCMIT)の濃度をHPLCにより測定した。結果を表3に示しす。 【0043】 【表3】
【0044】これらの結果は、界面活性剤の存在下でGTA溶液中のCMITおよびDBNPAはいずれも満足できる安定性を示した:すなわち、50℃で4週間後、50%より多い活性成分が保持されていたことを示す。 【0045】実施例44,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン(DCOIT)およびDBNPA混合物の安定性を試験するためにサンプルを調製した。16gのDCOIT、20gの界面活性剤および64gのGTAを混合することによりイソチアゾロン組成物を調製した。33.3gのDBNPAおよび66.6gのGTAを混合することによりDBNPA組成物を調製した。イソチアゾロン組成物をDBNPA組成物と1:3の割合で混合した。最終混合物は4%DCOIT、25%DBNPA、5%界面活性剤および66%GTAを含んでいた。界面活性剤はTween20、Triton DF−12またはTriton CF−10であった。これらの組成物を40℃で6週間保存し、組成物中の活性成分(DBNPAおよびDCOIT)の濃度を表示された時間間隔でHPLCにより測定した。結果を表4に示す。 【0046】 【表4】
【0047】結果は、界面活性剤の存在下でGTA溶液中のDCOITおよびDBNPAのいずれも満足できる安定性であることを示す:すなわち50℃で6週間後90%より多い界面活性剤が残存していた。 【0048】実施例5本発明の組成物の凍結/解凍安定性を試験するためにサンプルを調製した。実施例4において調製されたDCOIT、DBNPA、界面活性剤およびGTAの組成物に関して凍結/解凍試験を行った。サンプル(それぞれ20g)を−10℃または−25℃で19時間保存して凍結した:サンプルを次に25℃で5時間保存して解凍した。このシーケンスを3回繰り返した。次に、活性成分(DBNPAおよびDCOIT)の組成物中の濃度をHPLCにより測定した。結果を表5に示す。 【0049】凍結および解凍後に保持された活性成分(%) 【表5】
【0050】結果は、凍結/解凍サイクル中、界面活性剤の存在下で、DCOITおよびDBNPAのいずれもGTA溶液中で満足できる安定性(透明溶液、沈殿及び相分離はなかった)であることを示す:すなわち、98%より多い活性成分が残存した。 【0051】実施例6この実施例は希釈により水性系中に施用された乳剤の使用を説明する。希釈試験は、実施例4において調製されたDCOIT、DBNPA、界面活性剤およびGTAを含む組成物に関して行われた;界面活性剤が組成物から除外された組成物は、最終濃度が、4%DCOIT、25%DBNPAおよび71%GTAであった。組成物を希釈し、30mlガラスバイアル中蒸留水で1:30から1:10000(組成物:水)の割合で20gにした。サンプルバイアルにキャップをし、次に15回反転させた。サンプルを周囲条件で放置し、混合物の物理的外観を記録した。結果を表6に示す。 【0052】希釈後の外観【表6】
C=溶解(透明) E=エマルションS=相分離【0053】界面活性剤を含まない組成物は、1:10000の比で相分離し、エマルジョンを形成しない。界面活性剤を組成物に添加する場合、Triton DF−12またはTriton CF−10を含有する組成物は1:30の比で相分離した;しかしながら、これらの組成物は希釈比が1:100またはそれ以上の場合にエマルジョンを形成した。Tween20を含有する組成物はあらゆる希釈比でエマルジョンを形成した。界面活性剤を添加することにより、水性系中に希釈された際の本発明の組成物のエマルジョン形成能は向上される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590002035 【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー 【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
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| 【出願日】 |
平成13年12月28日(2001.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073139 【弁理士】 【氏名又は名称】千田 稔 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−226308(P2002−226308A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月14日(2002.8.14) |
| 【出願番号】 |
特願2001−399413(P2001−399413) |
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