| 【発明の名称】 |
害虫防除装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴江 光良
【氏名】亀井 正治
【氏名】鎌谷 光宣
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| 【要約】 |
【課題】薬剤保持体の交換時期を正確に知らせ、薬剤保持体に保持された薬剤を有効に揮散できる害虫防除装置を提供する。
【解決手段】本発明の害虫防除装置11は、薬剤保持体44に気流を当てて、薬剤を揮散するファン41を有し、乾電池49a,49bを使用してファン41を駆動し、乾電池49a,49bの交換時に薬剤保持体44も交換する害虫防除装置11の電池収納部45に、少なくとも乾電池49a,49bのプラス極側端子と接触するための電池収納部45のプラス極側電池接片47aに隣接して、乾電池49a,49bの逆極性挿入は可能で電気的接触を防止するための接触防止部48aを設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 害虫防除成分を保持した薬剤保持体と、前記薬剤保持体に気流を当てるファンと、該ファンを駆動する駆動装置と、該駆動装置に電力を供給する乾電池を収納した際に、該乾電池の端子と接触する電池接片を有する電池収納部とがハウジング内に備えられ、前記ハウジングには、ハウジング内に外気を取り入れる吸気口と、前記害虫防除成分を含んだ気流をハウジング外に放出する排気口とが設けられ、前記乾電池の交換時に前記薬剤保持体も交換する害虫防除装置であって、前記電池収納部に、少なくとも前記乾電池のプラス極側端子と接触するための前記電池収納部のプラス極側電池接片に隣接して、前記乾電池の逆極性挿入は可能で電気的接触を防止するための接触防止部が設けられたことを特徴とする害虫防除装置。 【請求項2】 前記排気口が、前記排気口から排気される空気が前記害虫防除装置の設置面に対して斜め方向に排気されるように、設置面に対して斜め方向へ傾斜している傾斜面を有していることを特徴とする請求項1に記載の害虫防除装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は害虫防除装置に関し、詳しくは、屋外での使用にも適する害虫防除装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、害虫防除装置として、害虫防除成分を保持した薬剤保持体をハウジング内に支持し、ハウジング内に装備されたファンより生起する気流を前記薬剤保持体に当てて、害虫防除成分をハウジング外に揮散させるものがある。ファンは、ハウジング内における吸気口と排気口との間に配置され、モータ等によって駆動される。このような害虫防除装置には、薬剤を加熱・蒸散させて使用するタイプと異なり、熱を発生しないので、携帯用や屋外での使用に用いられるものもある。屋外使用型の装置には、小型・携帯型や、屋外設置型のものや、人間用、愛玩動物用等多種存在している。いずれの装置においても、ファンを駆動させるモータの電源としては、乾電池等が使用されている。さらに、乾電池を使用した屋外用の害虫防除装置においては、薬剤を保持した薬剤保持体の交換時期の目安をモータの駆動に使用している乾電池の交換時期と同時期としている。つまり、モータによって生起される気流が薬剤保持体を通過することで、この薬剤保持体に保持されている薬剤がこの気流とともに揮散される。こうした害虫防除装置では、乾電池を使いきったときに薬剤がなくなるように、薬剤の量を設定することで容易に薬剤保持体の交換時期を知ることができる。そこで、従来の害虫防除装置においては、未使用の乾電池と未使用の薬剤保持体とを同時期に使用し始め、その乾電池を使い切って装置が作動しなくなったときに薬剤保持体を交換するようにしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうした害虫防除装置においては、乾電池を装置内の電池収納部に収納する際に、乾電池の電極端子(プラス(+)極・マイナス(−)極)を誤った方向で挿入してしまう場合がある。電池収納部には、乾電池の端子と接触する複数の電池接片が設けられており、それぞれの電池接片にはあらかじめ定められた乾電池の+極または−極と接触させるように指示がされている。ところが、この指示は電池収納部内に印刷されていたり、電池収納部の成形時にエンボス加工されて表示されているのみで、目視での判別が難しい場合がある。そこで、ユーザーは乾電池の端子の+極・−極を指示されている方向とは逆の方向で、電池収納部に収納してしまう場合がある。乾電池が誤った方向で収納された害虫防除装置においては、駆動装置となるモーターが逆回転してしまい、通常吸気口となる開口から空気が排気され、排気口となる開口から空気が吸気されてしまう。ユーザーには揮散している薬剤が目視できないため、モータが逆回転で作動していることに気づかないことが多い。モータが逆回転のまま害虫防除装置を作動させると、揮散している薬剤の有効な効果が得られないばかりか、不要にモータを回転させ乾電池の電力を消耗してしまったり、装置に内装している電子機器に負荷を掛けてしまい故障の原因となる。また、こうした害虫防除装置には、上述したように薬剤保持体の交換時期と乾電池の交換時期とを同期させているものがある。つまり、不要に乾電池の電力を消耗してしまっては、薬剤保持体の正確な交換タイミングが分からず、まだ薬剤が含浸されているにも拘らず薬剤保持体を廃棄してしまう惧れもある。本発明は前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、薬剤保持体の交換時期を正確に知らせ、薬剤保持体に保持された薬剤を有効に揮散できる害虫防除装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、害虫防除成分を保持した薬剤保持体と、前記薬剤保持体に気流を当てるファンと、該ファンを駆動する駆動装置と、該駆動装置に電力を供給する乾電池を収納した際に、該乾電池の端子と接触する電池接片を有する電池収納部とがハウジング内に備えられ、前記ハウジングには、ハウジング内に外気を取り入れる吸気口と、前記害虫防除成分を含んだ気流をハウジング外に放出する排気口とが設けられ、前記乾電池の交換時に前記薬剤保持体も交換する害虫防除装置であって、前記電池収納部に、少なくとも前記乾電池のプラス極側端子と接触するための前記電池収納部のプラス極側電池接片に隣接して、前記乾電池の逆極性挿入は可能で電気的接触を防止するための接触防止部が設けられたことを特徴とする害虫防除装置によって達成することができる。 【0005】この場合、プラス極側電池接片に隣接している接触防止部は、少なくとも2つのリブからなり、これらのリブが乾電池の幅よりも狭く、乾電池のプラス極側端子の突部の幅よりも広い距離で互いに離間して配置され、この電池接片を狭装し、プラス極側端子の突部の高さよりも低い高さを有していることが好ましい。ここで、接触防止部とは、リブなどの突部を例示できるがこれに限定されず、乾電池を支持できるものであればいずれの形態でもよい。また、「乾電池の交換時に薬剤保持体も交換する」とは、例えば、60日用の薬剤保持体の1回の交換で、1回の電池交換を必要とするものや、30日用の薬剤保持体の2回目の交換で、1回の電池交換を必要とするもの、さらには、15日用の薬剤保持体の4回目の交換で、1回の電池交換を必要とすることなどが例示できる。すなわち、いずれの形態においても、薬剤保持体および乾電池を使いきった際にそれぞれを交換する形態であれば、その交換回数は限定されない。さらに、逆極性挿入とは、乾電池の挿入時、乾電池の端子の極(プラス(+)極・マイナス(−)極)には、それぞれあらかじめ定められた電池収納部内の複数の電池接片と対応するように配置されているが、乾電池の端子の極が予め定められた対応する電池接片と対向する位置に配置されない乾電池の挿入をいう。 【0006】以上のような構成の害虫防除装置によれば、乾電池をその挿入方向を誤ったまま電池収納部内に収納し、ファンを逆回転させて害虫防除装置を使用することがないので、薬剤保持体に保持された薬剤を有効に使用できるとともに、薬剤保持体の交換時期を正確に知ることができる。すなわち、乾電池を挿入する際に、指示された方向とは逆の方向で電池収納部内に収納してしまい、乾電池のマイナス極側の端子が電池収納部のプラス極側電池接片に位置した場合、このプラス極側電池接片に隣接して配置された接触防止突部(リブ)によって、乾電池のマイナス極側端子とプラス極側電池接片との接触が阻止されるので、これらが通電することがない。したがって、乾電池を誤った電極端子の方向で使用しても、害虫防除装置は作動しないので、ファンを逆回転させることがない。すなわち、乾電池を正しい挿入方向で挿入した場合にのみ、薬剤を有効に揮散させるようにファンを正転回転させ、害虫防除装置を作動させることができる。さらに、乾電池の電気容量と薬剤の使用量とを同期させることができるので、薬剤保持体の薬剤の量を乾電池の電気容量がなくなった時点で、なくなるように設定することで薬剤保持体の交換時期を正確に知ることができる。 【0007】また、この場合、害虫防除装置内に薬剤保持体が装置に装着されているときだけ、ファンが駆動するように、ファンを駆動させるスイッチと薬剤保持体の装置への装着状態とが連動していることが好ましい。このような害虫防除装置においては、乾電池を正しい方向で入れても、薬剤保持体を入れないとファンが回らないことで、ファンの空回りを防ぐ安全設計となり、さらには不要な乾電池の電気容量の消費を防止することができる。 【0008】また、この場合、排気口から排気される空気が害虫防除装置の設置面に対して斜め方向に排気されるように、排気口がこの設置面に対して斜め方向へ傾斜している傾斜面を有していることが好ましい。このような害虫防除装置においては、装置の設置面に対して斜め方向に薬剤を揮散できるので、装置を床面に設置した場合には、空気中を飛行する害虫、特に蚊等の害虫に対しての防除効果が大きい。さらに、この害虫防除装置を犬小屋等の入り口付近等の壁面に設置し、装置の排気口を下方を向くように配置することで、薬剤を含んだ空気を斜め下方に吹き出すため、真下にのみ吹き出すより、周囲への拡散性がよくなり、害虫防除効果も高まる。さらに、このような使用方法によれば、犬小屋内に蚊等の害虫が侵入することを防止したり、犬小屋等にいる犬等に直接薬剤を含んだ空気を当てることができ、犬等に害虫が寄ってくることを防止できる。すなわち、犬等から害虫を忌避させることができる。 【0009】また、この場合、電池収納部に、電池接片の一部を構成し、電池収納部に乾電池を収納した際に、その乾電池が電池収納部から脱落するのを防止する係止機構を有した電池収納部蓋を配置することが好ましい。以上のような構成の害虫防除装置によれば、使用中に電池収納部内に収納された乾電池が脱落することがないので、装置を継続して良好に作動させることができる。また、乾電池が電池収納部から脱落しそうになると、電池収納部蓋の電池接片と乾電池との通電が切断されるので、装置の良好な通電状態が確保できる。 【0010】また、この場合、この害虫防除装置が、薬剤保持体を吸気口側に配置するとともに、前記薬剤保持体の位置ずれを防止する格子状のカバーを有していることが好ましい。以上のような構成の害虫防除装置によれば、薬剤保持体が装置から脱落することを防止でき、さらに格子の隙間から空気が流入することができるので、空気の流入を阻害することがない。 【0011】薬剤保持体に保持させる有効成分としては、害虫防除剤、殺菌剤、芳香剤、消臭剤等を例示できる。害虫防除成分として代表的なものを、以下に例示する。 ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学工業株式会社製) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル d−シス/トランス−クリサンテマート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(一般名バイオアレスリン、商品名エスバイオール:ユクラフ社製) ・d−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製) ・(5−ベンジル−3−フリル)メチル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名クリスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・5−プロパギル−2−フリルメチル−d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フラメトリン:商品名ピナミンDフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・(+)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテニル(+)−シス/トランス−クリサンテマート(一般名プラレトリン、商品名エトック:住友化学工業株式会社製) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル−dl−シス/トランス−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボシキラート(一般名テラレスリン:住友化学工業株式会社製) ・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フタルスリン、商品名ネオピナミン:住友化学工業株式会社製) ・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−d−シス/トランス−クリサンテマート(商品名ネオピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル−d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フェノトリン、商品名スミスリン:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル−dl−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート(一般名ペルメトリン、商品名エクスミン:住友化学工業株式会社製) ・(±)α−シアノ−3−フェノキシベンジル(+)−シス/トランス−クリサンテマート(一般名シフェノトリン、商品名ゴキラート:住友化学工業株式会社製) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル dl−シス/トランス−3−(2,2−ジメチルビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート(一般名エンペントリン、商品名ベーパースリン:住友化学工業株式会社製) ・d−トランス−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシレート(一般名トランスフルスリン) ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート等。 【0012】また、上記した化合物に例えば構造上類似し、実質的には同様の薬効のある化合物も挙げることができる。例えばエンペントリンの場合3位の2個の置換基はメチル基であるが、その置換基として他のアルキル基、不飽和アルキル基又はハロゲン原子である化合物を用いることもできる。この他にも、フィプロニール、S−1295、イミプロトリン等の殺虫剤やメトプレン(イソプロピル(2E−2E)−11−メトキシ−3,7,11−トリメチル−2,4−トリメチルドデカ−2,4−ジエノエート)、ピリプロキシフェン、82−[1−メチル−2−(フェノキシフェノキシ)エトキシ]ピリジン)等の昆虫幼若ホルモン、ジフルペンズロン(1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア)、テフルベンズロン(1−(3,5−ジフルオロベンゾイル)ウレア)等の昆虫キチン形成阻害化合物等が挙げられる。 【0013】こうした中でも、保管時に不必要な揮発がないので、別途、揮発防止手段を必要とせず、常温で難揮散性のものが好ましく、さらに、プラレトリン、レスメトリン、バイオアレスリン、フラメトリン、テラレスリン、トランスフルスリン、エンペントリンが特に好ましい。このような害虫防除成分は単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。また、これらの類縁体も用いられる。これらのうち常温で揮散しやすいものについては、例えば、揮散を調整するためのカバーを設けたり、ポリブテン、イソパラフィン、ノルマルパラフィン等の炭化水素類や、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、フタル酸ブチル等のエステル類からなる揮散調整剤を併用したりすることで、難揮散性となり長時間にわたって害虫防除効果を得ることができる。 【0014】薬剤保持体に薬剤を保持させる際に、薬剤保持体に薬剤を容易に含浸させるための理由で液状薬剤を低粘度化する添加剤として、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリル酸ヘキシル等の脂肪酸エステルやイソプロピルアルコール、ポリエチレングリコール、脱臭ケロシン等の溶剤を必要に応じて使用することができる。また、薬剤保持体に薬剤を保持させる際に、その他の補助成分とともにこれを保持させることができ、例えば、蒸散促進用助剤として昇華性物質を添加すると揮散効果が高まってよい。害虫防除成分としてピレスロイド系化合物を使用する場合には、これに対して有効な既知の共力剤(サイネピリン、S−421、MGK、ピペロニルブトキサイド)を混合することも好ましい。さらにBHTやBHA等の酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加すると光、熱、酸化等に対する安定性が高まる。 【0015】薬剤保持体は、形態、材質、サイズ等を任意に設定できるが、簡単な構造で、通気性の大きいものが好ましい。例えば、ハニカム形状、すのこ形状、蛇腹形状、網形状、スリット形状、格子形状又は開孔を設けた紙類等の構造のものを採用できる。各セルの形状も本発明の効果の面では問題にならない。上記した以外の形状として、例えば6角形蜂の巣形状でも、円形状、S字形状でもよい。 【0016】薬剤保持体を形成する材質は、有効成分を十分に保持できるものであれば特に限定されない。しかし、保持した有効成分を一時に揮散させるようなものより、要求される時間にわたって同じ量の有効成分を連続的に揮散させることができるような材質であることが好ましい。例えば紙類(濾紙、パルプ、リンター、厚紙、ダンボール等)、樹脂類(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、高吸油性ポリマー等)、セラミック、ガラス繊維、炭素繊維、化学繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、天然繊維(木綿、絹、羊毛、麻等)、ガラス繊維、炭素繊維、化学繊維、天然繊維等からなる不織布、編織布等の布綿、多孔性ガラス材料、多孔性金属材料、金網等が挙げられる。 【0017】また、薬剤保持体は、有効成分を含む薬剤を保持し、これらの一種又は二種以上を組み合わせて任意の形状にして使用するものであってもよい。薬剤保持体に有効成分等を保持させるには、薬剤保持体に薬剤を滴下塗布、含浸塗布、スプレー塗布等の液状塗布方法、液状印刷、はけ塗り等の方法、或いは薬剤保持体へ貼りつけする方法等を用いることができる。更に、使用する組成物が液状のものでない場合、或いは溶剤を使用しない場合、混練込み、塗布、印刷等の方法を適用できる。 【0018】薬剤保持体に保持される有効成分量は、通常、当該薬剤保持体の飽和含浸量までとするが、薬剤保持体に別途補給用容器を吸液材を介して連結することにより、長期間にわたり連続的に容器内の液がなくなるまで使用可能な形態にすることもできる。 【0019】ファンとしては、ロータリーファン、シロッコファン、ピエゾファン等を採用できる。薬剤揮散装置に電源を供給する乾電池としては、アルカリ電池、マンガン電池等を使用できる。カドニカ電池、蓄電池、太陽電池等も使用できる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明の第1実施形態である害虫防除装置(以下装置)11の斜視図を示す。この装置11は、愛玩動物、主に犬に使用される屋外設置型の害虫防除装置である。害虫防除装置11は、排気口12を互いに協働して形成する上段部10および中段部20と、吸気口31を形成する下段部30とから概略構成されている。上段部10の上面には、装置11の作動を制御するスイッチ13と、装置11が正常に作動している際に点灯するパイロットランプ14が設けられている。また、排気口12には、排気される空気が装置11の設置面に対して、斜め方向を向くように傾斜面が配置され、排気される薬剤を含んだ気体を装置の斜め方向に排出している。さらに、排気口には、排気される気体を整流するための整流板21が設けられている。吸気口31を形成する下段部30には、吸気口31に隣接して設置された薬剤保持体(図示せず)の位置ずれを防止するためのスライドカバー(以下カバー)32が装着されている。このカバー32側部には、吸気口31に連通する側部開口33が設けられている。さらに、装置11後方(図中右側)には、後述する電池収納部を封止する電池収納部蓋(以下収納部蓋)34が、カバー32に隣接して配置されている。 【0021】図2に、図1に示した装置11の底部(図中下方)から見た平面図を示す。下段部30の略中央に形成された吸気口31には、カバー32が覆い被されている。カバー32には、略矩形の開口に複数の桟を架け渡したような形態の吸気部32aが設けられている。さらに、吸気部32aの奥には、装置11の駆動装置であるモータと、このモータによって駆動されるシロッコファン41が配置されている。下段部30の後方(図中右側)に配置された収納部蓋34には、この蓋が閉じた状態で、収納部蓋34を装置11に係止させるための係止機構を構成する係止スイッチ50が備えられている。さらに、収納部蓋34の後端部(図中右側端部)には、装置11を壁等に掛けたりするための懸架部37が設けられている。 【0022】図3に、図1に示した装置11の縦断面図と薬剤保持体44の斜視図を示す。装置11内部の略中央には、前述した駆動装置であるモータ42がモータ収納部60内に収納され、モータ42のモータ軸42aには、シロッコファン41が連結されている。このシロッコファン41と対向する装置11の底部(図中下方)には、薬剤保持体44を収納する薬剤保持体収納部(以下薬剤収納部)43が配置され、その中には薬剤保持体44(図中2点鎖線で示す)が収納されている。薬剤保持体44は、ここでは厚紙からなりハニカム構造を有する筐体となっている。しかしながら、薬剤保持体44は、ネット状の保持体となっていてもよい。さらに、薬剤保持体44の下方には、カバー32が配置されている。モータ42、シロッコファン41、薬剤保持体44に隣接して、装置11内部の後方(図中右側)には、電池収納部45が設けられている。電池収納部45は、上段部10側にバネ材により形成された上部電池接片46と、下段部30の収納部蓋34に設けられた略板状の下部電池接片47と、この下部電池接片47に隣接配置されたリブ48とで構成されている。これらの対向する電池接片46,47の間には、乾電池49が収納されている。なお、電池収納部45には2列の乾電池49が収納され、この乾電池49としては、単2型マンガン乾電池を使用している。さらに、収納部蓋34の図中下方には、収納部蓋34が開いた状態を2点鎖線で示している。この装置11を作動した際には、装置11底部に設けられた側部開口33を介して、吸気口31からシロッコファン41の回転によって空気が装置内部に流入され、薬剤保持体44を通過し、図中1点鎖線で示す経路で薬剤を含んだ空気が排気口12から排出される。 【0023】図4に、図1における装置11の後方(図中右側)から見た平面図を示すとともに、収納部蓋34が開いた状態を示している。なお、図中2点鎖線で、装置11内に収納されている乾電池49a,49bと電池接片46,47a,47bとリブ48a,48bと後述する係止突部22とを示している。図示するように、電池収納部45に収納された乾電池49a,49bは、2列に配置され、図中右側の乾電池49aは下側にプラス極側端子を有するように配置され、図中左側の乾電池49bは上側に+側極端子を有するように配置されている。このとき、装置11の上段部10に配置されている上部電池接片46はともに同様の形態のバネ材料によって形成されている。収納部蓋34に設けられた下部電池接片47a,47bは図において左右が異なった高さを有している。すなわち、図中左側に配置されている下部電池接片47aは乾電池49aの+極側端子と接触するので、乾電池49aの+極側端子を形成する突部の高さの分だけ低くされている。一方、図中右側の下部電池接片47bは、乾電池49bの−極側端子と接触するので、乾電池49の−極側端子の平面と当接するため下部電池接片47aより高くなっている。さらに、これらの下部電池接片47a,47bに隣接して互いに高さの異なったリブ48a,48bが配置されている。これらのリブ48a,48bは、下部電池接片47a,47bを狭装して、図中実線で示すように上下方向に配置されている。また、図中左側に位置するリブ48aは、図中2点鎖線で示すように、その高さが収納部蓋34の内側面に対して、少なくとも電池接片47aよりも高く形成されている。しかしながら、このリブ48aは乾電池49aの+側端子を形成する突部や、それ以外の部分に当接することはない。また、図中右側に位置するリブ48bは、図中2点鎖線で示すように、その高さが収納部蓋34の内側面に対して、少なくとも電池接片47bより低く形成されている。 【0024】図5に、上述した電池収納部45に、規定の方向とは異なった方向で挿入された乾電池49cを示している。なお、図5に示す電池収納部45付近の断面図は、図4において図中左側に位置する乾電池49aおよび下部電池接片47aを含む電池収納部45を示している。図5に示す乾電池49cは、図4に示した乾電池49aの電極端子の位置とは逆方向に電池収納部45に挿入され、図中上方に+極側の端子が位置し、図中下方に−極側の端子が位置している。このとき、図中下方の下部電池接片47aには、乾電池49cの−極側端子が接触することがなく、これらが通電することがない。すなわち、リブ48aは下部電池接片47aよりも収納部蓋34の内側面に対して高く設置されているので、乾電池49cの−極側端子はリブ48aに支持され、下部電池接片47aと接触することがない。 【0025】図6には、図5に示した電池接片47a,47bと隣接したリブ48a,48bによる乾電池49a,49bの逆極性挿入を防止するための機構の説明を明瞭にするための他の実施形態を示している。図6(A)には2列に並列された乾電池73がともに正しい方向で電池収納部45内に収納されている図を示し、図6(B)には2列に並列された乾電池73がともに誤った方向に収納されている図を示している。図6に示す電池収納部70には、図中左側に+極側電池接片および−極側電池接片を連結した電池接片71が配置され、図中右側に互いに独立した+極側電池接片72bおよび−極側電池接片72aが配置されている。なお、+極側電池接片72bには略板状のものを使用し、−極側電池接片72aにはバネ部材を使用している。これらの電池接片72a,72bに隣接して配置されたリブ74は、乾電池73の幅よりも狭い距離互いに離間して配置され、電池接片72a,72bを狭装している。また、−極側電池接片72aはリブ74よりも高く形成され、+極側電池接片72bはリブ74よりも低く形成されている。 【0026】こうすることで、図6(A)に示すように、乾電池73がともに正しい方向で電池収納部70に収納された状態では、電池収納部70の−極側接片72aはリブ74に邪魔されることなく乾電池73の−極側端子と接触し、+極側端子は互いに離間して配置されているリブ74の間を通って+極側電池接片72bと接触している。したがって、乾電池73と電池接片72a,72bとは通電している。また、図6(B)に示すように、乾電池73が誤った方向で電池収納部70に収納された状態では、乾電池73の−極側端子は、電池収納部70の+極側電池接片72bと対向して配置されている。このとき、乾電池73は、+極側電池接片72bに隣接して配置されているリブ74によって、乾電池73の−極側端子が支持されるとともに、+極側電池接片72bと乾電池73の−極側端子とは接触することが阻止されている。したがって、乾電池73と電池接片72a,72bとは通電することがない。 【0027】次に、図4、図7、図8を用いて、収納部蓋34部に設けられた係止機構について説明する。再び図4を参照して、この図に示すように、電池接片47a,47bは、図示しないが互いに連結されて一体となっている。しかしながら、図4においては、説明のためにこれらの電池接片47a,47bを連結する中間部を省略している。電池接片の中間部に覆われた収納部蓋34の内側面には、前述した収納部蓋34の係止スイッチ50が露出されている。この係止スイッチ50の電池収納部45側の内側面には、2列の係止リブ51,52が設けられ、これらの係止リブ51,52は互いに異なった間隔を形成する隙間51a,52aを有している。さらに、収納部蓋34が装置11に対して閉じられた際に、上述した係止リブ51,52の隙間51a,52aに嵌合するように、装置11の中段部20に形成された係止突部22が中段部20から下段部30へと延びている。 【0028】図7(A)に、装置11後方の電池収納部45付近の側面図を示し、図7(B)に装置11後方の底部の平面図を示す。また、図7に示す装置11後方は、収納部蓋34が電池収納部45を閉じた状態で、係止スイッチ50によって収納部蓋34が装置11に対して係止されている状態を示している。図8には、図7に示した装置11後方の側面図および底部の平面図を示し、係止スイッチ50が解除され、収納部蓋34が装置11に対して回動可能な状態を示している。装置11の収納部蓋34を閉じた状態から開くには、図7に示す係止状態から図8に示す回動可能な状態へと収納部蓋34を図8(A)に示す矢印S方向にスライドさせ、さらに矢印R方向に回動させることで、図3の2点鎖線および図4に示す解放状態へと収納部蓋34を移動することができる。 【0029】図7に示す収納部蓋34の係止状態では、収納部蓋34は電池収納部45の開口を塞いでいる。このとき、図7(A)に示すように、電池収納部内に収納された乾電池49aは、電池接片47aと接触している。図7(B)に示すように、収納部蓋34に設けられた係止スイッチ50は図中左側のLOCKの位置に固定されている。さらに、図7(A)および(B)中2点鎖線で示すように係止スイッチ50の内側面に設けられた2列の係止リブ51,52は、中段部20から係止スイッチ50へと延びる係止突部22と係合している。さらに詳しくは、2列の係止リブ51,52のうち装置11の外側方向に位置する第2係止リブ52に形成された隙間52a内の図中右側に係止突部22の先端が係止されている。こうすることで、収納部蓋34を図8(A)に示す矢印S方向にスライドさせようとしても、係止突部22が第2係止突部52と隣接する第1係止リブ51と当接して、収納部蓋34の移動が阻止される。 【0030】収納部蓋34が図8に示す回動可能な状態になるには、まず、収納部蓋34の係止スイッチ50を収納部蓋34上に示すOPENの位置まで図中右方向へ移動させる。この状態で、収納部蓋34を矢印S方向にスライドさせることで、図8(A)および(B)中2点鎖線で示すように係止突部22が2列の係止リブ51,52に当接することなく移動できる。さらに、2列の係止リブ51,52に形成されている隙間51a,52aの共通している部分に係止突部22が移動することができる。このとき、図8(A)に示すように、乾電池49aと電池接片部47aとは、収納部蓋34が移動することで、電池接片47aは乾電池49aに対して相対的に移動するので、その接触は解除される。また、図8に示す状態で、係止スイッチ50を操作しても、係止突部22が2列の係止リブ51,52の隙間51a,52aの共通部分に係合されているので、係止スイッチ50は作動しない。 【0031】図9に図3に示した装置11内に収納されているモータ42と、このモータ42が収納されているモータ収納部60の斜視図を示している。図9に示すように、モータ42のモータ軸42aが配置されている端面には、モータ42の周方向に間隔を隔ててモータ嵌合用切り欠き42bが形成されている。一方、モータ収納部60の円筒形の内周には、モータ42に形成された切り欠き42bに対応したモータ係止用リブ61が設けられている、さらに、モータ収納部60の側壁の一部にはモータ42から出ている電線等のコード類42cを収納するための切り欠き62が設けられている。このモータ収納部60にモータ42が収納される際には、図9中1点鎖線で示すように、モータ42に設けられた切り欠き42bがモータ収納部60のリブ61と当接させることで、モータ42をモータ収納部60に収納する際の目安となっている。すなわち、モータ42をモータ収納部60に収納する際には、モータ42に接続されたコード類42cを装置内の所定の位置に収納する必要があるため、モータ42もモータ収納部60内の所定の位置に取り付ける必要がある。そこで、モータ42側の切り欠き42bと、モータ収納部60側のリブ61とを嵌合させることで、モータ42の収納部内での位置決めの目安となり、さらにモータ42をモータ収納部60内へと押し込むことで、モータ42の側面がモータ収納部60内のリブに圧着される。さらに、モータ42のコード類42cをモータ収納部60に形成されたきり欠き62に収納することで、コード類42cを任意の位置に配置することができる。 【0032】以上のような構成の害虫防除装置11においては、乾電池49をその挿入方向を誤ったまま電池収納部45内に収納し、シロッコファン41を逆回転させて害虫防除装置11を使用することがないので、薬剤保持体44に保持された薬剤を有効に使用できるとともに、薬剤保持体44の交換時期を正確に知ることができる。また、このような害虫防除装置11においては、装置11の設置面に対して斜め方向に薬剤を揮散できるので、この害虫防除装置11を犬小屋等の入り口付近等の壁面に設置し、装置11の排気口12を下方を向くように配置することで、犬小屋内に蚊等の害虫が侵入することを防止したり、犬小屋等にいる犬等に直接薬剤を含んだ空気を当てることができ、犬等に害虫が寄ってくることを防止できる。すなわち、犬等から害虫を忌避させることができる。さらに、装置11の下段部30に側部開口33が設けられているので、吸気口31が装置11の下面に設置されていても、装置11を床面などに設置した際に、この側部開口33から空気を流入することができる。また、以上のような構成の害虫防除装置11によれば、収納部蓋34が係止スイッチによって確実に装置11に係止されるので、使用中に電池収納部45内に収納された乾電池49が脱落することがなく、乾電池と電池接片とが通電している状態でのみ乾電池を電池収納部に収納することができる。また、カバー32が、薬剤保持体44を装置11から脱落させることがない。したがって、装置11を良好に薬剤を継続して揮散することができる。 【0033】なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。例えば、本実施形態における係止機構は、電池収納部蓋に設けられた係止スイッチと電池接片とによって構成されていたが、電池収納部蓋に係止スイッチのみが設けられた係止機構を採用してもよい。このとき、電池接片は装置内の他の箇所に設けられていることが好ましい。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の害虫防除装置によれば、薬剤保持体の交換時期を正確に知らせ、薬剤保持体に保持された薬剤を有効に揮散できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100539 【氏名又は名称】アース製薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月31日(2001.1.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105647 【弁理士】 【氏名又は名称】小栗 昌平 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−226305(P2002−226305A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月14日(2002.8.14) |
| 【出願番号】 |
特願2001−24070(P2001−24070) |
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