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【発明の名称】 抗かび剤、及びこれを含有して成る抗菌性低刺激化粧料
【発明者】 【氏名】関 泰三

【氏名】宮地 伸幸

【氏名】竹井 増美

【要約】 【課題】pHや他の配合成分により影響を受けることなく、安全性の高い抗かび剤を得、さらに十分な抗菌活性を発揮し、安全性が高く、皮膚に対し低刺激性であるのみならず、使用時においても不快感を生じることのない、抗菌性低刺激化粧料を得る。

【解決手段】式(1)で示されるアシルカルニチン及びその塩より選ばれる1種又は2種以上を含有させて抗かび剤とし、さらにこれと、(A)パラオキシ安息香酸エステル,フェノキシエタノール,感光素101号,感光素201号,感光素401号,ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩より成る群から選ばれる1種又は2種以上、及び/又は(B)抗菌性植物抽出物の1種又は2種以上を含有させて、抗菌性低刺激化粧料とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 式(1)で示されるアシルカルニチン及びその塩より選ばれる1種又は2種以上を含有して成る、抗かび剤。
【化1】

(式中、Rは炭素数9〜16の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基を表す)。
【請求項2】 請求項1に記載の抗かび剤の1種又は2種以上と、(A)パラオキシ安息香酸エステル,フェノキシエタノール,感光素101号,感光素201号,感光素401号,ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩より成る群から選ばれる1種又は2種以上、及び/又は(B)イチョウ(Ginkgo)属,ササ(Sasa)属,ジュズダマ(Coix)属,カンアオイ(Asiasarum)属,オトギリソウ(Hypericum)属,カバノキ(Betula)属,ウサギギク(Arnica)属,カミツレ(Matricaria)属,ヨモギ(Artemisia)属,ゴボウ(Arctium)属,キンセンカ(Calendula)属,ヤグルマギク(Centaurea)属,ローマカミツレ(Anthemis)属,オウレン(Coptis)属,ゲッケイジュ(Laurus)属,クワ(Morus)属,カラハナソウ(Humulus)属,ヤマハッカ(Isodon)属,タツナミソウ(Scutellaria)属,アキギリ(Salvia)属,シソ(Perilla)属,イブキジャコウソウ(Thymus)属,ハッカ(Mentha)属,セイヨウヤマハッカ(Melissa)属,マンネンロウ(Rosmarinus)属,ラベンダー(Lavandula)属,シナノキ(Tilia)属,スイカズラ(Lonicera)属,ウイキョウ(Foeniculum)属,ハマゼリ(Cnidium)属,チャ(Thea sinensis L.)類,ドクダミ(Houttuynia)属,トチノキ(Aesculus)属,サクラ(Prunus)属,バラ(Rosa)属,ワレモコウ(Sanguisorba)属,ヒユ(Amaranthus)属,フウロソウ(Geranium)属,フトモモ(Syzygium)属,ボタン(Paeonia)属,カンゾウ(Glycyrrhiza)属,エンジュ(Sophora)属,マンサク(Hamamelis)属,キハダ(Phellodendron)属,サンショウ(Zanthoxylum)属,ムラサキ(Lithospermum)属,ヒレハリソウ(Symphytum)属,レンギョウ(Forsythia)属,アロエ(Aloe)属,アマドコロ(Polygonatum)属に属する植物より成る群より選択される1種又は2種以上の植物の抽出物を含有して成る、抗菌性低刺激化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗かび活性を有する抗かび剤、及びこれと特定の抗菌性物質とを併用して成り、皮膚に対し低刺激性で抗菌活性に優れる化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、医薬品や化粧品及び食品等において、製造時及び使用時の細菌,かび,酵母等微生物の混入による汚染を防止するため、種々の防菌防かび剤が用いられてきた。かかる防菌防かび剤としては、安息香酸及びその塩類,サリチル酸及びその塩類,ソルビン酸及びその塩類,デヒドロ酢酸及びその塩類,パラオキシ安息香酸エステル類,レゾルシン,イソプロピルメチルフェノール,塩化ベンザルコニウム,塩酸クロルヘキシジン,グルコン酸クロルヘキシジン,トリクロロカルバニリド,感光素201号,フェノキシエタノール,トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル等が用いられている。
【0003】上記防菌防かび剤については、安全性の面から日本薬局方,化粧品原料基準,食品添加物公定書等において配合量が規制されている。しかしながら、これら防菌防かび剤の中には、かびなど真菌に対して十分な抗菌活性を示さないものや、酸性側でしか効果を示さないもの、非イオン性界面活性剤により不活性化されるものなど、製剤に配合した場合に十分な抗菌活性の得られないものもあった。また、皮膚外用剤に配合したとき、皮膚に対する一次刺激性反応や感作性反応を示さないまでも、使用時に刺すような痛みやヒリヒリ感,チクチク感といった不快感を生じることが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明においては、pHや他の配合成分により影響を受けることなく、安全性の高い抗かび剤を得ること、及び十分な抗菌活性を発揮し、高い安全性を示し、皮膚に対し低刺激性であるのみならず、使用時においても上記したような不快感を生じることのない、抗菌性低刺激化粧料を得ることを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するべく種々検討した結果、本発明者らは特定鎖長のアシル基を有するアシルカルニチン及びその塩に優れた抗かび活性を見いだし、さらに前記アシルカルニチン類と特定の抗菌性物質とを併用することにより、十分な抗菌活性を示し、且つ皮膚に対し低刺激性で、しかも使用時に不快感を生じない抗菌性低刺激化粧料を得ることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明においては、式(1)で示されるアシルカルニチン及びその塩より選ばれる1種又は2種以上をそのまま用いるか、或いは水や低級アルコール,エマルション,マイクロカプセル等の種々の担体に含有させて抗かび剤とし、さらに前記抗かび剤の1種又は2種以上と、(A)パラオキシ安息香酸エステル,フェノキシエタノール,感光素101号,感光素201号,感光素401号,ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩より成る群から選ばれる1種又は2種以上、及び/又は(B)イチョウ(Ginkgo)属,ササ(Sasa)属,ジュズダマ(Coix)属,カンアオイ(Asiasarum)属,オトギリソウ(Hypericum)属,カバノキ(Betula)属,ウサギギク(Arnica)属,カミツレ(Matricaria)属,ヨモギ(Artemisia)属,ゴボウ(Arctium)属,キンセンカ(Calendula)属,ヤグルマギク(Centaurea)属,ローマカミツレ(Anthemis)属,オウレン(Coptis)属,ゲッケイジュ(Laurus)属,クワ(Morus)属,カラハナソウ(Humulus)属,ヤマハッカ(Isodon)属,タツナミソウ(Scutellaria)属,アキギリ(Salvia)属,シソ(Perilla)属,イブキジャコウソウ(Thymus)属,ハッカ(Mentha)属,セイヨウヤマハッカ(Melissa)属,マンネンロウ(Rosmarinus)属,ラベンダー(Lavandula)属,シナノキ(Tilia)属,スイカズラ(Lonicera)属,ウイキョウ(Foeniculum)属,ハマゼリ(Cnidium)属,チャ(Thea sinensis L.)類,ドクダミ(Houttuynia)属,トチノキ(Aesculus)属,サクラ(Prunus)属,バラ(Rosa)属,ワレモコウ(Sanguisorba)属,ヒユ(Amaranthus)属,フウロソウ(Geranium)属,フトモモ(Syzygium)属,ボタン(Paeonia)属,カンゾウ(Glycyrrhiza)属,エンジュ(Sophora)属,マンサク(Hamamelis)属,キハダ(Phellodendron)属,サンショウ(Zanthoxylum)属,ムラサキ(Lithospermum)属,ヒレハリソウ(Symphytum)属,レンギョウ(Forsythia)属,アロエ(Aloe)属,アマドコロ(Polygonatum)属に属する植物より成る群より選択される1種又は2種以上の植物の抽出物を化粧料基剤に含有させる。
【化2】

(式中、Rは炭素数9〜16の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基を表す)。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、式(1)に示されるように、炭素数が10〜17で、直鎖状又は分岐鎖を有する飽和もしくは不飽和のアシル基を有するアシルカルニチン、及びその塩を用いる。
【化3】

(式中、Rは炭素数9〜16の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基を表す)。
【0008】かかるアシルカルニチンとしては、O-デカノイル(カプリノイル)カルニチン,O-ウンデカノイルカルニチン,O-ドデカノイル(ラウロイル)カルニチン,O-トリデカノイルカルニチン,O-テトラデカノイル(ミリストイル)カルニチン,O-ペンタデカノイルカルニチン,O-ヘキサデカノイル(パルミトイル)カルニチン,O-ヘプタデカノイル(マルガロイル)カルニチン,O-12-メチルトリデカノイルカルニチン,O-14-メチルペンタデカノイル(イソパルミトイル)カルニチン,O-2-デセノイルカルニチン,O-4-デセノイルカルニチン,O-9-デセノイル(カプロレイル)カルニチン,O-9-ウンデセノイル(9-ウンデシノイル)カルニチン,O-10-ウンデセノイル(10-ウンデシノイル)カルニチン,O-2-ドデセノイル(2-ラウロレイル)カルニチン,O-3-ドデセノイル(リンデロイル)カルニチン,O-4-ドデセノイルカルニチン,O-5-ドデセノイル(5-ラウロレイル)カルニチン,O-11-ドデセノイル(11-ラウロレイル)カルニチン,O-2-トリデセノイルカルニチン,O-cis-9-トリデセノイルカルニチン,O-12-トリデセノイルカルニチン,O-4-テトラデセノイルカルニチン,O-5-テトラデセノイル(5-ミリストレイル)カルニチン,O-9-テトラデセノイル(9-ミリストレイル)カルニチン,O-6-ペンタデセノイルカルニチン,O-cis-9-ペンタデセノイルカルニチン,O-14-ペンタデセノイルカルニチン,O-2-ヘキサデセノイル(2-パルミトレイル)カルニチン,O-cis-7-ヘキサデセノイル(7-パルミトレイル)カルニチン,O-cis-9-ヘキサデセノイル(cis-9-パルミトレイル)カルニチン,O-trans-9-ヘキサデセノイル(trans-9-パルミトレイル)カルニチン,O-2-ヘプタデセノイルカルニチン,O-cis-7-ヘプタデセノイルカルニチン,O-cis-8-ヘプタデセノイルカルニチン,O-cis-9-ヘプタデセノイルカルニチン等が例示され、D-体,L-体及びDL-体のいずれを用いてもよい。
【0009】本発明において用いる上記のような長鎖アシルカルニチンは、カルニチンの有機溶媒に対する溶解性の低さや、カルニチンの第2級水酸基の反応性の低さ等により、Schotten-Baumann法,改良Schotten-Baumann法等の一般的なエステル化法や、長鎖脂肪酸メチルとのエステル交換反応によって合成することは困難であるが、カルニチンをトリクロロ酢酸に溶解し、該溶液中にて酸塩化物と反応させることにより、収率よく得ることができる。
【0010】また本発明において用い得る上記アシルカルニチンの塩としては、塩酸塩等の無機酸塩や、グリコール酸塩,酢酸塩,乳酸塩,ピロリドンカルボン酸塩,クエン酸塩,アスパラギン酸塩,グルタミン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。水性基剤への溶解性を考慮すれば、塩酸塩又は酢酸塩を用いることが好ましい。
【0011】本発明においては、上記アシルカルニチン及びその塩より1種又は2種以上を選択し、それをそのまま、もしくは水や低級アルコール,エマルション,マイクロカプセル,リポソーム等種々の担体に含有させて、抗かび剤とする。
【0012】また本発明においては、上記抗かび剤より選択した1種又は2種以上と、次の(A)群より選択した1種又は2種以上の抗菌性物質、及び/又は(B)群より選択した1種又は2種以上の抗菌性植物抽出物を化粧料基剤に含有させて、抗菌性低刺激化粧料を得る。
【0013】(A)群の抗菌性物質は、パラオキシ安息香酸エステル,フェノキシエタノール,感光素101号,感光素201号,感光素401号,ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩により構成される。
【0014】パラオキシ安息香酸エステルとしては、パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸エチル,パラオキシ安息香酸プロピル,パラオキシ安息香酸ブチル等が挙げられ、フェノキシエタノールとしては、2-フェノキシエタノールが好適に用いられる。ヒノキチオールは、4-イソプロピルトロポロンである。これらについては、医薬品,化粧品原料として市販されているものを使用できる。
【0015】感光素101号は、ヨウ化2,2'-[3'-[2-(3-ヘプチル-4-メチル-2-チアゾリン-2-イリデン)エチリデン]プロペニレン]ビス[3-ヘプチル-4-メチル]チアゾリニウムであり、プラトニン,NK 19等の成分名もしくは商品名で提供されている。感光素201号は、ヨウ化2-[2-(3-ヘプチル-4-メチル-2-チアゾリン-2-イリデン)メチン]-3-ヘプチル-4-メチルチアゾリニウムであり、ピオニン,NK 266等の成分名もしくは商品名で提供されている。また、感光素401号は、ヨウ化2-(2-アニリノビニル)-3,4-ジメチルオキサゾリニウムであり、ルミネキス,NK355等の成分名もしくは商品名で提供されている。
【0016】N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体としては、式(2)〜式(4)で表されるものが使用でき、これらの酸付加塩としては、塩酸塩,酢酸塩,乳酸塩,DL-ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
【化4】

【化5】

【化6】

[式(2)〜式(4)中、Rは炭素数5〜25の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基、Rは水素又は水酸基、XはNH又はOR、Rは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基もしくはフェニル基又はベンジル基、式(3)中、nは3又は4である。]
【0017】具体的には、N-カプロイル-L又はDL-アルギニン,N-カプリロイル-L又はDL-アルギニン,N-カプリノイル-L又はDL-アルギニン,N-ウンデカノイル-L又はDL-アルギニン,N-ラウロイル-L又はDL-アルギニン,N-ミリストイル-L又はDL-アルギニン,N-パルミトイル-L又はDL-アルギニン,N-ステアロイル-L又はDL-アルギニン,N-アラキノイル-L又はDL-アルギニン,N-ベヘノイル-L又はDL-アルギニン,N-ヤシ油脂肪酸アシル-L又はDL-アルギニン,N-イソパルミトイル-L又はDL-アルギニン,N-イソステアロイル-L又はDL-アルギニン,N-オレオイル-L又はDL-アルギニン,N-カプロイル-L又はDL-オルニチン,N-カプリロイル-L又はDL-オルニチン,N-カプリノイル-L又はDL-オルニチン,N-ウンデカノイル-L又はDL-オルニチン,N-ラウロイル-L又はDL-オルニチン,N-ミリストイル-L又はDL-オルニチン,N-パルミトイル-L又はDL-オルニチン,N-ステアロイル-L又はDL-オルニチン,N-アラキノイル-L又はDL-オルニチン,N-ベヘノイル-L又はDL-オルニチン,N-ヤシ油脂肪酸アシル-L又はDL-オルニチン,N-イソパルミトイル-L又はDL-オルニチン,N-イソステアロイル-L又はDL-オルニチン,N-オレオイル-L又はDL-オルニチン,N-カプロイル-L又はDL-リジン,N-カプリロイル-L又はDL-リジン,N-カプリノイル-L又はDL-リジン,N-ウンデカノイル-L又はDL-リジン,N-ラウロイル-L又はDL-リジン,N-ミリストイル-L又はDL-リジン,N-パルミトイル-L又はDL-リジン,N-ステアロイル-L又はDL-リジン,N-アラキノイル-L又はDL-リジン,N-ベヘノイル-L又はDL-リジン,N-ヤシ油脂肪酸アシル-L又はDL-リジン,N-イソパルミトイル-L又はDL-リジン,N-イソステアロイル-L又はDL-リジン,N-オレオイル-L又はDL-リジン,N-カプロイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-カプリロイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-カプリノイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-ウンデカノイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-ラウロイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-ミリストイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-パルミトイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-ステアロイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-アラキノイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-ベヘノイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-ヤシ油脂肪酸アシルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-イソパルミトイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-イソステアロイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-オレオイルヒドロキシ-L又はDL-リジン,N-カプロイル-L又はDL-ヒスチジン,N-カプリロイル-L又はDL-ヒスチジン,N-カプリノイル-L又はDL-ヒスチジン,N-ウンデカノイル-L又はDL-ヒスチジン,N-ラウロイル-L又はDL-ヒスチジン,N-ミリストイル-L又はDL-ヒスチジン,N-パルミトイル-L又はDL-ヒスチジン,N-ステアロイル-L又はDL-ヒスチジン,N-アラキノイル-L又はDL-ヒスチジン,N-ベヘノイル-L又はDL-ヒスチジン,N-ヤシ油脂肪酸アシル-L又はDL-ヒスチジン,N-イソパルミトイル-L又はDL-ヒスチジン,N-イソステアロイル-L又はDL-ヒスチジン,N-オレオイル-L又はDL-ヒスチジン等のメチルエステル,エチルエステル,プロピルエステル,イソプロピルエステル,ブチルエステル,ペンチルエステル,ヘキシルエステル,フェニルエステル,ベンジルエステル及びアミドが挙げられ、これらの酸付加塩としては、塩酸塩,酢酸塩,乳酸塩,DL-ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。本発明の目的には、市販の原料を用いることもできる。
【0018】(B)群の抗菌性植物抽出物は、イチョウ(Ginkgo)属,ササ(Sasa)属,ジュズダマ(Coix)属,カンアオイ(Asiasarum)属,オトギリソウ(Hypericum)属,カバノキ(Betula)属,ウサギギク(Arnica)属,カミツレ(Matricaria)属,ヨモギ(Artemisia)属,ゴボウ(Arctium)属,キンセンカ(Calendula)属,ヤグルマギク(Centaurea)属,ローマカミツレ(Anthemis)属,オウレン(Coptis)属,ゲッケイジュ(Laurus)属,クワ(Morus)属,カラハナソウ(Humulus)属,ヤマハッカ(Isodon)属,タツナミソウ(Scutellaria)属,アキギリ(Salvia)属,シソ(Perilla)属,イブキジャコウソウ(Thymus)属,ハッカ(Mentha)属,セイヨウヤマハッカ(Melissa)属,マンネンロウ(Rosmarinus)属,ラベンダー(Lavandula)属,シナノキ(Tilia)属,スイカズラ(Lonicera)属,ウイキョウ(Foeniculum)属,ハマゼリ(Cnidium)属,チャ(Theasinensis L.)類,ドクダミ(Houttuynia)属,トチノキ(Aesculus)属,サクラ(Prunus)属,バラ(Rosa)属,ワレモコウ(Sanguisorba)属,ヒユ(Amaranthus)属,フウロソウ(Geranium)属,フトモモSyzygium)属,ボタン(Paeonia)属,カンゾウ(Glycyrrhiza)属,エンジュ(Sophora)属,マンサク(Hamamelis)属,キハダ(Phellodendron)属,サンショウ(Zanthoxylum)属,ムラサキ(Lithospermum)属,ヒレハリソウ(Symphytum)属,レンギョウ(Forsythia)属,アロエ(Aloe)属,アマドコロ(Polygonatum)属に属する植物の抽出物により構成される。
【0019】イチョウ(Ginkgo)属に属する植物としては、イチョウ(Ginkgo biloba L.)が好ましく用いられる。各部位を用いることができるが、特に葉又は種子を用いることが好ましい。
【0020】ササ(Sasa)属に属する植物としては、チシマザサ(Sasa kurilensis Makinoet Shibata),オオバザサ(Sasa megalophylla Makino et Uchida),ミヤコザサ(Sasa nipponica Makino et Shibata),チマキザサ(Sasa palmata Nakai),クマイザサ(Sasa senanensis Rehd.),クマザサ(Sasa albo-marginata Makino et Shibata,Sasa veitchii Rehd.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、特に葉が好ましく用いられる。
【0021】ジュズダマ(Coix)属に属する植物としては、ジュズダマ(Coix lachryma-jobi L.)や、生薬「ヨクイニン」の基原植物であるハトムギ(Coix lachryma-jobi L. var. ma-yuen Stapf)が好ましく用いられる。これらの各部位を用いることができるが、特に果実又は種子を用いることが好ましい。
【0022】カンアオイ(Asiasarum)属に属する植物としては、生薬「サイシン」の基原植物であるウスバサイシン(Asiasarum sieboldii F. Maekawa),ケイリンサイシン(Asiasarum heterotropoides F.Maekawa var. mandshuricum F.Maekawa),クロフネサイシン(Asiasarum dimidiatum F. Maekawa),オクエゾサイシン(Asiasarum heterotropoides F. Maekawa),ウスゲサイシン(Asiasarum heterotropoides var. seoulense F. Maekawa)が好ましく使用できる。これらの各部位を用いることができるが、根又は根茎を用いることが好ましい。
【0023】オトギリソウ(Hypericum)属に属する植物としては、オトギリソウ(Hypericum erectum Thunb.),John’s wort(Hypericum perforatum L.)及びトモエソウ(Hypericum ascyron L.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。
【0024】カバノキ(Betula)属に属する植物としては、ダケカンバ(Betula ermanii Cham.),ミズメ(Betula grossa Sieb.et Zucc.),ブラックバーチ(Betula lenta L.),ウダイカンバ(Betula maximowicziana Regel),レッドバーチ(Betula nigra L.),カヌーバーチ(Betula papyrifera Marsh.),ホワイトバーチ(Betula pendula Roth),シラカンバ(Betula platyphylla Sukatchev var. japonica Hara),ヨーロピアンバーチ(Betula pubescens Ehrh.),オノオレカンバ(Betula schmidtii Regel),ヒマラヤンバーチ(Betula utilis D.Don)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉又は樹皮を用いることが好ましい。
【0025】ウサギギク(Arnica)属に属する植物としては、アルニカ(Arnica montana L.),ウサギギク(Arnica unalaschensis Less.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、花,根又は全草を用いることが好ましい。
【0026】カミツレ(Matricaria)属に属する植物としては、生薬「カミツレ」の基原植物であるカミツレ(Matricaria chamomilla L.)の他、イヌカミツレ(Matricaria inodora L.),コシカギク(Matricaria matricaroides Porter),シカギク(Matricaria tetragonosperma Hara et Kitam.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、花を用いることが好ましい。
【0027】ヨモギ(Artemisia)属に属する植物としては、ヨモギ(Artemisia princepsPamp.),オオヨモギ(Artemisia montana Pamp.),モウコヨモギ(Artemisiamongolia Fischer),カワラニンジン(Artemisia apiacea Hance),クソニンジン(Artemisia annua L.),生薬「インチンコウ」の基原植物であるカワラヨモギ(Artemisia capillaris Thunb.),ハマヨモギ(Artemisia scoparia Waldstein)等が好ましく使用できる。これらの各部位を使用できるが、葉又は全草を用いることが好ましい。
【0028】ゴボウ(Arctium)属に属する植物としては、ゴボウ(Arctium lappa L.)やCommon Burdock(Arctium minus Bernh.)が挙げられる。これらの各部位を使用できるが、根又は果実を用いることが好ましい。
【0029】キンセンカ(Calendula)属に属する植物としては、トウキンセンカ(Calendula officinalis L.)及びキンセンカ(Calendula arvensis L.)が挙げられる。これらの各部位を使用できるが、花を用いることが好ましい。
【0030】ヤグルマギク(Centaurea)属に属する植物としては、ヤグルマギク(Centaurea cyanus L.),ニオイヤグルマ(Centaurea moschata L.),アザミヤグルマ(Centaurea americana Nutt.),イエローサルタン(Centaurea suaveolens L.),オウゴンヤグルマソウ(Centaurea macrosephala Puschk.),ヤマヤグルマギク(Centaurea montana L.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、特に花又は全草を用いることが好ましい。
【0031】ローマカミツレ(Anthemis)属に属する植物としては、キゾメカミツレ(Anthemis arvensis L.),ローマカミツレ(Anthemis nobilis L.),コウヤカミツレ(Anthemis tinctoria L.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、特に花又は全草を用いることが好ましい。
【0032】オウレン(Coptis)属に属する植物としては、生薬「オウレン」の基原植物であるオウレン(Coptis japonica Makino),キクバオウレン(Coptis japonicavar. japonica Satake),セリバオウレン(Coptis japonica var. dissecta Nakai),コセリバオウレン(Coptis japonica var. major Satake),ミツバオウレン(Coptis trifolia Salisb.),バイカオウレン(Coptis quinquefolia Miq.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。
【0033】ゲッケイジュ(Laurus)属に属する植物としては、ゲッケイジュ(Laurus nobilis L.)が挙げられる。各部位を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。
【0034】クワ(Morus)属に属する植物としては、生薬「ソウハクヒ」の基原植物であるクワ(Morus bombycis Koidz.),マグワ(Morus alba L.),ロソウ(Morusmulticaulis Perr.),オガサワラグワ(Morus boninensis Koidz.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根皮,葉又は果実を用いることが好ましい。
【0035】カラハナソウ(Humulus)属に属する植物としては、生薬「ホップ」の基原植物であるホップ(Humulus lupulus L.),カラハナソウ(Humulus lupulus L. var. cordifolius Maxim.),カナムグラ(Humulus scandens Merrill)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、雌花穂又は全草を用いることが好ましい。
【0036】ヤマハッカ(Isodon)属に属する植物としては、生薬「エンメイソウ」の基原植物であるヒキオコシ(Isodon japonicus Hara)及びクロバナヒキオコシ(Isodon trichocarpus Kudo)が好ましいものとして挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、地上部を用いることが好ましい。
【0037】タツナミソウ(Scutellaria)属に属する植物としては、タツナミソウ(Scutellaria indica L.)や、生薬「オウゴン」の基原植物であるコガネバナ(Scutellaria baicalensis Georg.)が好ましいものとして挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根又は全草を用いることが好ましい。
【0038】アキギリ(Salvia)属に属する植物としては、ベニバナサルビア(Salvia coccinea L.),セージ(Salvia officinalis L.),ミゾコウジュ(Salvia plebeia R.Br.),オニサルビア(Salvia sclarea L.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉又は全草を用いることが好ましい。
【0039】シソ(Perilla)属に属する植物としては、生薬「ソヨウ」の基原植物であるシソ(Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo.),チリメンジソ(Perilla frutescens var. crispa f. crispa Decne.),アオジソ(Perilla frutescens var. crispa f. viridis Makino),カタメジソ(Perilla frutescens var.crispa f. discolor Makino)等が好ましいものとして挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉又は枝先を用いることが好ましい。
【0040】イブキジャコウソウ(Thymus)属に属する植物としては、イブキジャコウソウ(Thymus serphyllum L. subsp. quinquecostatus Kitamura),ヨウシュイブキジャコウソウ(Thymus serphyllum L. subsp. serphyllum),タチジャコウソウ(タイム,Thymus vulgaris L.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉又は全草を用いることが好ましい。
【0041】ハッカ(Mentha)属に属する植物としては、生薬「ハッカ」の基原植物であるセイヨウハッカ(Mentha piperita L.)及びその変種,ハッカ(Mentha arvensis L. var. piperascens Malin.),ミドリハッカ(Mentha viridis L.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、地上部を用いることが好ましい。
【0042】セイヨウヤマハッカ(Melissa)属に属する植物としては、メリッサ(Melissaofficinalis L.)が挙げられ、各部位を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。
【0043】マンネンロウ(Rosmarinus)属に属する植物としては、マンネンロウ(ローズマリー,Rosmarinus officinalis L.)が挙げられ、各部位を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。
【0044】ラベンダー(Lavandula)属に属する植物としては、ラベンダー(Lavandula vera DC.),ヒロハラベンダー(Lavandula latifolia Med.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、花又は帯花の枝先を用いることが好ましい。
【0045】シナノキ(Tilia)属に属する植物としては、アメリカシナノキ(Tilia americana L.),フユボダイジュ(Tilia cordata Mill.),セイヨウシナノキ(Tilia europaea L.),シナノキ(Tilia japonica Simonk.),ヘラノキ(Tilia kiusiana Makino et Shiras.),オオバボダイジュ(Tilia maximowicziana Shiras.),ボダイジュ(Tilia miqueliana Maxim.),ナツボダイジュ(Tilia platyphyllos Scop.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、花,果実又は樹皮を用いることが好ましい。
【0046】スイカズラ(Lonicera)属に属する植物としては、スイカズラ(ニンドウ,Lonicera japonica Thunb.)及びウグイスカグラ(Lonicera gracilipes Miq. var. glabra Miq.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、花,茎又は葉を用いることが好ましい。
【0047】ウイキョウ(Foeniculum)属に属する植物としては、生薬「ウイキョウ」の基原植物であるウイキョウ(Foeniculum vulgare Mill.)や、イタリアウイキョウ(Foeniculum vulgare Mill. var. dulce Thell.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、果実を用いることが好ましい。
【0048】ハマゼリ(Cnidium)属に属する植物としては、ハマゼリ(Cnidium japonicumMiq.),ジャショウ(Cnidium monnieri Cusson),生薬「センキュウ」の基原植物であるセンキュウ(Cnidium officinale Makino)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。
【0049】チャ(Thea sinensis L.)類に属する植物としては、チャ(Thea sinensis L.),トウチャ(Theasinensis L. var. macrophylla Sieb.),アッサムチャ(Thea sinensis L. var. assamica Pierre),ウーロンチャ(Thea sinensis L. var. viridis Szkzyl.),ベニバナチャ(Thea sinensis L. var. rosea Makino)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。
【0050】ドクダミ(Houttuynia)属に属する植物としては、生薬「ジュウヤク」の基原植物であるドクダミ(Houttuynia cordata Thunb.)が挙げられ、各部位を用いることができるが、地上部を用いることが好ましい。
【0051】トチノキ(Aesculus)属に属する植物としては、ベニバナトチノキ(Aesculuscarnea Hayne),シナトチノキ(Aesculus chinensis Bunge),セイヨウトチノキ(マロニエ,Aesculus hippocastanum L.),トチノキ(Aesculus turbinata Blume)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、果実,種子,樹皮を用いることが好ましい。
【0052】サクラ(Prunus)属に属する植物としては、アンズ(Prunus armeniaca L.),セイヨウミザクラ(Prunus avium L.),ウメ(Prunus mume Sieb. Et Zucc.),モモ(Prunus persica Batsch.),ノモモ(Prunus persica Batsch. var.davidiana Maxim.),スモモ(Prunus salicina Lindl.)等が好ましく使用できる。これらの各部位を用いることができるが、果実又は種子を用いることが好ましい。
【0053】バラ(Rosa)属に属する植物としては、バラ(Rosa hybrida Hort.),オオタカネバラ(Rosa acicularis Lindl.),タカネバラ(Rosa acicularis Lindl. var. nipponensis Koehne),モッコウバラ(Rosa banksiae Aiton),カニナバラ(Rosa canina L.),センティフォリアバラ(Rosa centifolia L.),コケバラ(Rosa centifolia L. var. muscosa Seringe),コウシンバラ(Rosa chinensis Jacq.),ダマスクバラ(Rosa damascena Miller),ガリカバラ(Rosa gallica L.),サンショウバラ(Rosa hirtula Nakai),モスカータバラ(Rosa moschata Herr.),フォエティダバラ(Rosa foetida Herr.),ギガンテアバラ(Rosa gigantea Collett et Hemsl.),オドラータバラ(Rosa odorata Sweet),ヤマイバラ(Rosa sambucina Koidz.),ハマナス(Rosa rugosa Thunb.),生薬「エイジツ」の基原植物であるノイバラ(Rosa multiflora Thunb.),テリハノイバラ(Rosa wichuraiana Crepin var. ampullicarpa Honda),フジイバラ(Rosa fujisanensis Makino)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、果実を用いることが好ましい。
【0054】ワレモコウ(Sanguisorba)属に属する植物としては、シロバナワレモコウ(Sanguisorba albiflora Makino),カライトソウ(Sanguisorba hakusanensis Makino),オランダワレモコウ(Sanguisorba minor Scop.),ナンブトウチソウ(Sanguisorba obtusa Maxim.),生薬「チユ」の基原植物であるワレモコウ(Sanguisorba officinalis L.),タカネトウチソウ(Sanguisorba stipulata Rafin.),コバナワレモコウ(Sanguisorba tenuifolia Fisch.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。
【0055】ヒユ(Amaranthus)属に属する植物としては、センニンコク(Amaranthus caudatus L.),スギモリゲイトウ(Amaranthus cruentus L.),イヌビユ(Amaranthus lividus L. var. ascendens Thell.),ホソアオゲイトウ(Amaranthus patulus Bertoloni),アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus L.),ハリビユ(Amaranthus spinosus L.),ヒユ(Amaranthus tricolor L. subsp. mangostanus Aellen),ハゲイトウ(Amaranthus tricolor L. subsp. tricolor),ホナガイヌビユ(Amaranthus viridis L.)等が挙げられる。葉,花,果実及び全草を用いることができる。
【0056】フウロソウ(Geranium)属に属する植物としては、生薬「ゲンノショウコ」の基原植物であるゲンノショウコ(Geranium thunbergii Sieb. et Zucc.),アメリカフウロ(Geranium carodinianum L.),イブキフウロ(Geranium dahuricumDC. var. lobulatum Nakai),グンナイフウロ(Geranium onoei Franch. et Savat.),イヨフウロ(Geranium shikokianum Matsumura),ハクサンフウロ(Geranium yesoense Franch. et Savat. var. nipponicum Nakai),タチフウロ(Geranium japonicum Franch. et Savat.),イチゲフウロ(Geranium sibiricumL.),キクバフウロ(Erodium stephanianum Willd.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、地上部を用いることが好ましい。
【0057】フトモモ(Syzygium)属に属する植物としては、ミズレンブ(Syzygium aqueum Alston),生薬「チョウジ」の基原植物であるチョウジ(Syzygium aromaticum Merrill et Perry,Eugenia caryophyllata Thunb.),フトモモ(Syzygium jambos Alston),マレーフトモモ(Syzygium malaccensis Merrill et Perry),レンブ(Syzygium samarangense Merrill et Perry)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、つぼみ又は花を用いることが好ましい。
【0058】ボタン(Paeonia)属に属する植物としては、生薬「シャクヤク」の基原植物であるヤマシャクヤク(Paeonia japonica Miyabe et Takeda),シャクヤク(Paeonia lactiflora Pall.),ベニバナヤマシャクヤク(Paeonia obovata Maxim.),オランダシャクヤク(Paeonia officinalis L.),ホソバシャクヤク(Paeonia tenuifolia L.),生薬「ボタンピ」の基原植物であるボタン(Paeonia suffruticosa Andr.,Paeonia moutan Sims.)及びその類縁種(Paeonia delavayiFranch.,Paeonia lutea Franch.,Paeonia potanini Kom.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根を用いることが好ましい。
【0059】カンゾウ(Glycyrrhiza)属に属する植物としては、生薬「カンゾウ」の基原植物であるカンゾウ(Glycyrrhiza glabra L. var. glandulifera Regel et Herder),シナカンゾウ(Glycyrrhiza echinata L.),スペインカンゾウ(Glycyrrhiza glabra L.),ウラルカンゾウ(Glycyrrhiza uralensis Fisch. et DC.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根を用いることが好ましい。
【0060】エンジュ(Sophora)属に属する植物としては、生薬「カイカ」の基原植物であるエンジュ(Sophora japonica L.)や、生薬「クジン」の基原植物であるクララ(Sophora flavescens Aiton)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、つぼみもしくは根を用いることが好ましい。
【0061】マンサク(Hamamelis)属に属する植物としては、マンサク(Hamamelis japonica Sieb. Et Zucc.),ハマメリス(Hamamelis virginiana L.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。
【0062】キハダ(Phellodendron)属に属する植物としては、生薬「オウバク」の基原植物であるキハダ(Phellodendron amurense Rupr.),オオバノキハダ(Phellodendron amurense var. japonica Ohwi),ミヤマキハダ(Phellodendron amurense var. lavallei Sprag.),ヒロハキハダ(Phellodendron amurense var. sachalinense Fr. Schmidt.),黄皮樹(Phellodendron chinense Schneid.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、樹皮を用いることが好ましい。
【0063】サンショウ(Zanthoxylum)属に属する植物としては、生薬「サンショウ」の基原植物であるサンショウ(Zanthoxylum piperitum DC.),アサクラザンショウ(Zanthoxylum piperitum f. inerme Makino),ヤマアサクラザンショウ(Zanthoxylum piperitum f. brevispinosum Makino)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、果実もしくは果皮を用いることが好ましい。
【0064】ムラサキ(Lithospermum)属に属する植物としては、生薬「シコン」の基原植物であるムラサキ(Lithospermum erythrorhizon Siebold et Zuccarini),ホタルカズラ(Lithospermum zollingeri DC.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根又は果実を用いることが好ましい。
【0065】ヒレハリソウ(Symphytum)属に属する植物としては、ヒレハリソウ(Symphytum officinale L.)が挙げられ、各部位を用いることができるが、根茎及び根を用いることが好ましい。
【0066】レンギョウ(Forsythia)属に属する植物としては、生薬「レンギョウ」の基原植物であるレンギョウ(Forsythia suspensa Vahl.),シナレンギョウ(Forsythia viridissima Lindl.),チョウセンレンギョウ(Forsythia koreana Nakai)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、果実を用いることが好ましい。
【0067】アロエ(Aloe)属植物に属する植物としては、生薬「アロエ」の基原植物であるAloe ferox Mill.,Aloe africana Mill.,Aloe speciosa Baker,Aloe arborescens Mill.,Aloe succotrina Lam.,Aloe plicatilis Mill.の他、Aloe bainesii Th. Dyer.,Aloe perryi Baker,Aloe vera L.等や、キダチアロエ(Aloearborescens Mill. var. natalensis Berg.)が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、葉部を用いることが好ましい。
【0068】アマドコロ(Polygonatum)属に属する植物としては、生薬「オウセイ」の基原植物であるナルコユリ(Polygonatum falcatum A. Gray),オオナルコユリ(Polygonatum macranthum Koidzumi),カギクルマバナルコユリ(Polygonatum sibricum Red.),クルマバナルコユリ(Polygonatum stenophyllum Maxim.)等が挙げられる。これらの各部位を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。
【0069】上記植物群より1種又は2種以上を選択し、そのまま、もしくは細切,乾燥,粉砕等の処理を行ってから抽出に供する。抽出溶媒としては、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブタノール等の低級アルコール類、エチレングリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,3-ブチレングリコール,1,2-ペンチレングリコール,イソプレングリコール,ヘキシレングリコール,グリセリン等の多価アルコール類、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸イソプロピル等のエステル類、エチルエーテル,イソプロピルエーテル等のエーテル類、アセトン等のケトン類などの有機溶媒、及びこれらの混合物を用いることができる。
【0070】抽出は上記抽出溶媒に植物を浸漬して行う。抽出効率を上げるため、抽出溶媒を攪拌したり、抽出溶媒中でホモジネートしてもよい。抽出温度としては0℃〜抽出溶媒の沸点以下とするのが適切であり、抽出時間としては、抽出温度により異なるが、4時間〜2週間程度とするのが適切である。
【0071】上記の植物抽出物は、抽出物そのままで化粧料に添加することもでき、また抗菌作用を失わない範囲で脱臭,脱色,濃縮,分画等の精製操作を加えてから配合することもできる。
【0072】本発明に係る抗菌性低刺激化粧料全量に対する本発明の抗かび剤,(A)群の抗菌性化合物及び(B)群の抗菌性植物抽出物の各配合量としては、抗かび剤についてはアシルカルニチン及び/又はその塩として0.1〜10.0重量%、パラオキシ安息香酸エステルについては0.01〜0.2重量%、フェノキシエタノールについては0.05〜0.3重量%、感光素101号,201号,401号についてはそれぞれ0.0001〜0.002重量%、ヒノキチオールについては0.0001〜0.1重量%、N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及び/又はその酸付加塩については0.001〜0.5重量%、抗菌性植物抽出物については粗抽出物の状態で0.01〜10.0重量%程度とするのが適切である。
【0073】本発明に係る抗かび剤は、特に水を多く含有する系や、外相が水相である水中油型の乳化系に有用である。従って、本発明に係る抗菌性低刺激化粧料は、化粧水,乳液,ジェル,クリーム,パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローションもしくはクリーム,乳液状又はクリーム状ファンデーション,乳化型アイカラー又はチークカラー,水性懸濁型のアイライナー,乳化型のアイライナー又はマスカラ等のメイクアップ化粧料、ボディローション,ハンドクリーム,レッグクリーム等の身体用化粧料、シャンプー,リンス,整髪料等の毛髪化粧料、或いはクレンジング剤,洗顔料,液体石鹸,ハンドソープ等の洗浄剤などとして提供できる。
【0074】さらに本発明に係る抗菌性低刺激化粧料には、本発明の特徴を損なわない範囲で、油性成分,界面活性剤,低級アルコール,保湿剤,顔料,紫外線吸収剤,抗酸化剤,香料等の一般的な化粧料用原料や、ビタミン類やタンパク質加水分解物等、皮膚細胞賦活剤,抗炎症剤,美白剤等の生理活性成分をも含有させることができる。
【0075】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により詳細に説明する。
【0076】[実施例1〜実施例8] 抗かび剤O-デカノイル-DL-カルニチン塩酸塩,O-ウンデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩,O-ドデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩,O-トリデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩,O-テトラデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩,O-ペンタデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩,O-ヘキサデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩,O-ヘプタデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩のそれぞれを滅菌精製水に溶解して0.01Mとし、pHを6.0に調整して実施例1〜実施例8とした。
【0077】上記実施例1〜実施例8、及び表1に示す比較例1〜比較例7の抗かび活性を黒色コウジカビ(Aspergillus niger)を用いて評価した。なお、比較例1〜比較例7についても、pHを6.0に調整した。実施例及び比較例のそれぞれに黒色コウジカビを2.9×10個/g植菌し、25℃で培養して経時的に生菌数を測定した。結果は表2に示した。
【0078】
【表1】

【0079】
【表2】

【0080】表2より明らかなように、本発明の実施例1〜実施例8については、いずれも14日後の生菌数が植菌数の1/1000以下となっており、十分な抗かび活性が認められていた。これに対し、アシル基の炭素鎖長が本発明に係る抗かび剤において用いるものよりも短い比較例1及び比較例2、逆に長い比較例3及び比較例4、DL-カルニチン塩を含有する比較例5及び比較例6については、いずれもpHを調整した滅菌精製水である比較例7と同様、有効な抗かび活性は認められていなかった。
【0081】続いて、本発明に係る抗菌性低刺激化粧料についての実施例を示す。以下の実施例において用いた植物抽出物は、各植物500gを乾燥,粉砕し、1.5リットルの抽出溶媒中に浸漬して25℃で1週間静置した後、ろ過してろ液を回収して調製した。
【0082】
[実施例9] 化粧水(1)エタノール 5.00(重量%)
(2)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.00(3)香料 0.10(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.05(5)ジプロピレングリコール 1.00(6)1,3-ブチレングリコール 3.00(7)O-デカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 1.00(8)精製水 88.85製法:(1)に(2)〜(4)を添加して溶解し、アルコール相とする。一方、(8)に(5)〜(7)を順次溶解して水相とする。水相にアルコール相を添加し、撹拌,混合する。
【0083】
[実施例10] 乳液(1)セタノール 1.0(重量%)
(2)ミツロウ 0.5(3)ワセリン 2.0(4)スクワラン 6.0(5)ホホバ油 2.0(6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.0 モノステアリン酸エステル(7)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.0(8)1,3-ブチレングリコール 5.0(9)グリセリン 5.0(10)O-ウンデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 0.5(11)精製水 72.8(12)エタノール 3.0(13)2-フェノキシエタノール 0.1(14)香料 0.1製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(8)〜(11)の水相成分を混合,溶解して75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(12)〜(14)を順次添加,混合する。
【0084】
[実施例11] 水中油型クリーム(1)ミツロウ 6.000(重量%)
(2)セタノール 5.000(3)還元ラノリン 8.000(4)スクワラン 27.500(5)グリセリル脂肪酸エステル 4.000(6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.000(7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.000 モノラウリン酸エステル(8)d-δ-トコフェロール 0.050(9)1,3-ブチレングリコール 5.000(10)感光素201号 0.001(11)O-ドデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 1.000(12)マンネンロウ葉の1,3-ブチレングリコール 0.200 抽出物(13)精製水 36.149(14)香料 0.100製法:(1)〜(8)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(9)〜(13)の水相成分を混合,溶解して75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(14)を添加,混合する。
【0085】
[実施例12] 皮膚用ゲル(1)ジプロピレングリコール 10.00(重量%)
(2)パラオキシ安息香酸メチル 0.05(3)2-フェノキシエタノール 0.05(4)カルボキシビニルポリマー 0.30(5)O-トリデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩 0.50(6)精製水 84.10(7)1.0重量%水酸化カリウム水溶液 5.00製法:(6)に(4),(5)を溶解した後、(1)に(2),(3)を溶解して添加し、次いで(7)を加えて増粘させる。
【0086】
[実施例13] 美容液(1)1,3-ブチレングリコール 5.00(重量%)
(2)カルボキシビニルポリマー 0.40(3)O-テトラデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩 0.20(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.05(5)オトギリソウ全草の50容量%エタノール 0.10 抽出物(6)カミツレ花の50容量%エタノール抽出物 0.10(7)L-アルギニン 1.00(8)精製水 93.15製法:(1)〜(7)を順次(8)に添加して均一に溶解する。
【0087】
[実施例14] 油中水型クリーム(1)流動パラフィン 30.000(重量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.000(3)ワセリン 5.000(4)ジグリセリルジオイレイン酸エステル 5.000(5)L-グルタミン酸ナトリウム 1.600(6)L-セリン 0.400(7)1,3-ブチレングリコール 3.000(8)感光素401号 0.001(9)O-ペンタデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 0.500(10)精製水 52.399(11)香料 0.100製法:(5),(6)を(10)の一部に溶解して50℃とし、(4)を50℃に加温したものに撹拌しながら徐々に添加する。これをあらかじめ混合し、70℃に加熱した(1)〜(3)に均一に分散する。これに、(7)〜(9)を(10)の残部に溶解し、70℃に加熱して加え、ホモミキサーにて乳化し、冷却後40℃にて(11)を添加,混合する。
【0088】
[実施例15] メイクアップベースクリーム(1)ステアリン酸 12.0(重量%)
(2)セタノール 2.0(3)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.5(4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸 2.0 エステル(5)1,3-ブチレングリコール 10.0(6)O-ヘキサデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 0.5(7)N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-アルギニンエチル 0.2 エステルDL-ピロリドンカルボン酸塩(8)水酸化カリウム 0.3(9)精製水 67.9(10)酸化チタン 2.0(11)ベンガラ 0.4(12)黄酸化鉄 0.1(13)香料 0.1製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(5)〜(9)の水相成分を混合,加熱溶解し、これに(10)〜(12)の顔料成分を添加して均一に分散して75℃とする。次いで、この水相成分に前記油相成分を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(13)を添加,混合する。
【0089】
[実施例16] 乳液状ファンデーション(1)ステアリン酸 2.00(重量%)
(2)スクワラン 5.00(3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00(4)セタノール 1.00(5)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00(6)1,3-ブチレングリコール 6.00(7)O-ヘプタデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 1.00(8)N-ラウロイル-DL-リジンエチルエステル塩酸塩 0.10(9)水酸化カリウム 0.08(10)精製水 52.37(11)酸化チタン 9.00(12)タルク 7.40(13)ベンガラ 0.50(14)黄酸化鉄 1.10(15)黒酸化鉄 0.10(16)シラカンバ樹皮の1.2-ペンチレングリコール 0.20 抽出物(17)香料 0.15製法:(1)〜(5)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(6)〜(10)の水相成分を混合,加熱溶解し、これに(11)〜(15)の顔料成分を添加して均一に分散して75℃とする。次いで、この水相成分に前記油相成分を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(16),(17)を添加,混合する。
【0090】
[実施例17] エマルション型アイライナー(1)ステアリン酸 3.50(重量%)
(2)ミツロウ 2.00(3)カルナウバロウ 0.50(4)マイクロクリスタリンワックス 5.00(5)1,3-ブチレングリコール 7.00(6)O-トリデカノイル-L-カルニチン酢酸塩 1.00(7)トリエタノールアミン 1.50(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.05(9)精製水 49.35(10)3.0重量%ベントナイト液 20.00(11)酸化チタン 8.00(12)カーボンブラック 2.00(13)香料 0.10製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、加熱,溶解する。これに(5)〜(9)の水相成分を混合,加熱し、撹拌しながら加えて乳化する。次いで、この乳化物に(10)〜(12)を加え、コロイドミルを通して分散した後冷却し、40℃にて(13)を加えて混合する。
【0091】
[実施例18] ハンドクリーム(1)セタノール 4.0(重量%)
(2)ワセリン 2.0(3)流動パラフィン 10.0(4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.5(5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.5 イソステアリン酸エステル(6)β-カロテン 0.2(7)グリセリン 15.0(8)O-ウンデカノイル-L-カルニチン塩酸塩 0.5(9)O-ヘキサデカノイル-L-カルニチン塩酸塩 0.5(10)ハマメリス葉の1,3-ブチレングリコール抽出物 0.5(11)タチジャコウソウ全草の1,2-ペンチレン 1.0 グリコール抽出物(12)精製水 62.3製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(7)〜(12)の水相成分を混合,溶解して75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却する。
【0092】
[実施例19] クレンジングジェル(1)グリセリン 15.0000(重量%)
(2)1,3-ブチレングリコール 8.0000(3)ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油 5.0000(4)2-フェノキシエタノール 0.0500(5)感光素101号 0.0005(6)無水ケイ酸 7.0000(7)カルボキシビニルポリマー 0.5000(8)O-ドデカノイル-L-カルニチン酢酸塩 2.5000(9)精製水 57.3495(10)香料 0.1000(11)10.0重量%水酸化カリウム水溶液 4.5000製法:(6)〜(9)を混合して均一とした後、(1)及び(2)に(3)〜(5)を溶解して加え、70℃に加熱して均一とする。次いで冷却し、40℃にて(10),(11)を添加,混合する。
【0093】
[実施例20] ヘアーシャンプー(1)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 18.00(重量%)
(2)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.00(3)O-デカノイル-L-カルニチン塩酸塩 1.50(4)ヒノキチオール 0.02(5)香料 0.20(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.20(7)エタノール 2.00(8)精製水 76.08製法:(1)〜(7)を順次(8)に添加し、均一に混合する。
【0094】
[実施例21] ヘアーリンス(1)ヘキサデカノール 2.00(重量%)
(2)オクタデカノール 2.00(3)ホホバ油 0.50(4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.00(5)2-エチルヘキサン酸セチル 1.50(6)O-ヘプタデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 1.50(7)1,3-ブチレングリコール 5.00(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10(9)精製水 83.29(10)グリセリン 3.00(11)ヒノキチオール 0.01(12)香料 0.10製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱溶解し、70℃とする。一方、(6)〜(9)の水相成分を混合,溶解して70℃に加熱し、これに前記油相成分を添加してホモミキサーにて乳化する。冷却後40℃にて(10)〜(12)を添加,混合する。
【0095】上記本発明の実施例9〜実施例21につき、抗菌活性及び使用時の不快感について評価を行った。その際、各実施例において本発明に係る抗かび剤であるアシルカルニチン塩を精製水に代替したものを比較例8〜比較例20、実施例10においてアシルカルニチン塩を配合せず、エタノール及び2-フェノキシエタノールの配合量を2倍に増量したものを比較例21、実施例12においてアシルカルニチン塩を配合せず、2-フェノキシエタノール及びパラオキシ安息香酸メチルの配合量を3倍に増量したものを比較例22、実施例17においてアシルカルニチン塩を配合せず、パラオキシ安息香酸メチルの配合量を2倍にし、さらにパラオキシ安息香酸ブチル0.01重量%を加えたものを比較例23として、同時に評価を行った。なお比較例21〜比較例23においては、精製水にて全量を100重量%とした。
【0096】抗菌活性は、試験菌として大腸菌(Escherichia coli),黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus),緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)及びアクネ菌(Propionibacterium acnes)の細菌類と、カンジダ(Candida albians),黒色コウジカビ(Aspergillus niger)及びフケ菌(Pityrosporum ovale)の真菌類を用い、試料1g当たり細菌類は10個、真菌類は10個を植菌し、37℃及び25℃でそれぞれ培養して、2週間後の生菌数を測定して評価した。細菌類については2週間後に生菌が認められなかった場合、真菌類については2週間後の生菌数が1/1000以下の100個以下となった場合に抗菌活性が十分であるとして、表3にて十分な抗菌活性が認められた場合を○、認められなかった場合を×として示した。
【0097】また使用時の不快感については、20才代〜50才代の女性パネラー20名を1群とし、各群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて使用させ、使用時に刺すような痛み,ヒリヒリ感,チクチク感といった不快感を感じるかどうかを評価させた。評価結果は、「感じない;0点」,「微妙に感じる;1点」,「少し感じる;2点」,「明確に感じる;3点」,「強く感じる;4点」として点数化させ、20名の平均値を算出して表4に示した。
【0098】
【表3】

【0099】表3より明らかなように、本発明の実施例については、いずれも全試験菌に対して十分な抗菌活性を示していた。これに対して、アシルカルニチン塩を含有しない比較例では、エタノールや2-フェノキシエタノール及びパラオキシ安息香酸エステルを増量した比較例21〜比較例23を除き、抗菌活性は不十分であり、特にかび類に対する抗菌活性の低下が顕著に認められていた。
【0100】
【表4】

【0101】また表4より明らかなように、本発明の実施例使用群では、使用時における不快感はほとんど感じられないか、若干感じられる程度であり、実使用においてほとんど問題となるものではなかった。これに対し、アシルカルニチン塩を含有しない比較例8使用群では、実施例9使用群に比べて使用時の不快感が若干強く感じられており、十分な抗菌活性を示した比較例21〜比較例23の各使用群においても、不快感が明確に認められていた。
【0102】なお本発明の実施例1〜実施例8について、25℃で6カ月間保存した後にも抗かび活性の低下は認められず、本発明の実施例9〜実施例21については、25℃で6カ月間保存した場合において全く状態の変化を認めず、さらに男性パネラー30名による48時間の背部皮膚閉塞貼付試験において、問題となる皮膚刺激性反応は認められなかった。
【0103】
【発明の効果】以上詳述したように本発明により、pHや他の配合成分により影響を受けることなく、安全性の高い抗かび剤を得ることができ、さらに十分な抗菌活性を発揮し、高い安全性を示して皮膚に対し低刺激性であるのみならず、使用時においても不快感を生じることのない、抗菌性低刺激化粧料を得ることができた。
【出願人】 【識別番号】000135324
【氏名又は名称】株式会社ノエビア
【出願日】 平成13年1月18日(2001.1.18)
【代理人】 【識別番号】390000918
【氏名又は名称】竹井 増美
【公開番号】 特開2002−212009(P2002−212009A)
【公開日】 平成14年7月31日(2002.7.31)
【出願番号】 特願2001−10695(P2001−10695)