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【発明の名称】 スルホンアニリド誘導体を含有する農園芸用殺微生物組成物
【発明者】 【氏名】田渕 学典
【氏名】石川 亮
【氏名】山本 哲寛
【課題】人畜、天敵、環境、魚類、作物に対する影響が小さく安全で、抵抗性微生物に対しても優れた防除効果を有するスルホンアニリド誘導体を含有する農園芸用殺微生物組成物を提供する。

【解決手段】一般式Iイメージ ID=000002
【特許請求の範囲】
【請求項1】 式【化1】

(式中、X1、X2、X3およびX4はそれぞれ独立して水素原子、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表し、YはC1-3ハロアルキル基、チオカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を表し、ZはC1-3アルキル基、C1-3アルキルチオ基、C1-3アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基またはニトロ基を表し、Aは化学結合、メチレン基またはビニレン基を表し、mは0、1、2、3または4を表す。)で示されるスルホンアニリド誘導体(I)またはその塩を有効成分として含有する農園芸用殺微生物組成物。
【請求項2】 Aが化学結合である請求項1記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項3】 X1、X2、X4が水素原子、X3が水素原子またはC1-3アルキル基である請求項2記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項4】 Yがニトロ基である請求項2記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項5】 Yがニトロ基である請求項3記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項6】 Yがシアノ基である請求項3記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項7】 Zがハロゲン原子、メチルチオ基、シアノ基またはニトロ基、mが1または2である請求項5記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項8】 Zがハロゲン原子、メチルチオ基、シアノ基またはニトロ基、mが1または2である請求項6記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項9】 スルホンアニリド誘導体(I)が4’−クロロ−2’,6’−ジニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項7記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項10】 スルホンアニリド誘導体(I)が4’−クロロ−2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項7記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項11】 スルホンアニリド誘導体(I)が4’−シアノ−2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項7記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項12】 スルホンアニリド誘導体(I)が4’−メチルチオ−2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項7記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項13】 スルホンアニリド誘導体(I)が2’,4’−ジニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項7記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項14】 スルホンアニリド誘導体(I)が2’−シアノ−4’−メチルチオ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項8記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項15】 スルホンアニリド誘導体(I)が2’−シアノ−4’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである請求項8記載の農園芸用殺微生物組成物。
【請求項16】 アブラナ科作物の根こぶ病菌あるいはアファノマイセス属菌の殺菌用である請求項1〜15いずれか1項記載の農園芸用殺微生物組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルホンアニリド誘導体を含有する農園芸用殺微生物組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多数の殺微生物活性を有する化合物が合成され、農園芸用殺微生物組成物として使用されることにより農作物の安定供給に寄与している。しかし、限られた範囲の化合物が多用されてきたため、薬剤抵抗性の微生物が発生し問題となっていることは周知の通りである。また、化学物質の安全性、環境に対する影響への要求の高まりから、より安全な農園芸用殺微生物組成物の開発が望まれている。このため、新規な殺微生物活性を有する化合物の探索研究が行われてきている。スルホンアニリド誘導体についてもその生物または化学的性質が注目され、多数の化合物が今日まで合成されてきている。しかしながら、そのほとんどは合成中間体、医薬品、化学反応の解明のために合成した化合物、または試薬類である。農園芸用殺微生物組成物としての使用を目的としたベンゼンスルホンアニリド類については、特公昭44−9304号、特公昭45−6836号、特公昭46−6797号、特公昭46−41638号、特公昭47−15119号、特開昭56−20564号、特開昭57−31655号、特開昭58−118558号、特開昭58−219159号、特開昭61−197553号、特開昭61−200959号、特開昭61−200960号、特開昭61−205247号、特開昭61−205248号、特開昭61−257960号、特開昭61−271270号、特開昭62−190104号、特開昭63−270658号、特開平1−156953号、特開平1−272566号、特開平2−72151号、特開平2−96560号、特開平2−212467号、特開平2−231465号、アメリカ国特許第4497828号、アメリカ国特許第4551478号、ヨーロッパ特許第193390号、ドイツ国特許第19725447号、日本農薬学会誌第21巻第1号31〜35頁(1996年)、日本農薬学会誌第22巻第2号176〜184頁(1997年)に記載されている。しかし、ベンジルスルホンアニリド類、スチレンスルホンアニリド類の農園芸用殺微生物組成物としての使用については報告されていない。上記公知特許、文献においてベンゼンスルホンアニリドの二つのベンゼン環上の置換基について検討がなされており、これまでにベンゼンスルホニル側のベンゼン環の3位にニトロ基またはトリフルオロメチル基を有し、アニリン側のベンゼン環のパラ位にニトロ基またはトリフルオロメチル基、かつオルト位にハロゲン原子またはメチル基を有する化合物が、根こぶ病等の土壌病害に対して優れた効果を示すことが報告されている。しかし、日本農薬学会誌第21巻第1号31〜35頁(1996年)、日本農薬学会誌第22巻第2号176〜184頁(1997年)において、アニリン側のベンゼン環のオルト位にニトロ基がある化合物は活性が消失することが報告されている。また、アニリン側のベンゼン環のオルト位にハロアルキル基、シアノ基またはチオカルバモイル基を有する化合物は、ベンゼンスルホニル側が4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニル、3,5−ジ置換ベンゼンスルホニルである化合物を除いて報告されていない。また、人畜、天敵、環境、魚類、作物に対する影響が小さく安全で、抵抗性微生物に対しても優れた防除効果を有するスルホンアニリド誘導体は未だ開発されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、人畜、天敵、環境、魚類、作物に対する影響が小さく安全で、抵抗性微生物に対しても優れた防除効果を有するスルホンアニリド誘導体を含有する農園芸用殺微生物組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく、優れた殺微生物活性を有する化合物を見出すために、長年鋭意研究を続けてきた結果、特定の構造を有するスルホンアニリド誘導体またはその塩が意外にも非常に強い殺微生物作用を有し、しかも人畜、天敵、環境、魚類、作物に対する影響が小さく安全であることを見出した。これらの知見に基づいて更に鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、(1)式【化2】

(式中、X1、X2、X3およびX4はそれぞれ独立して水素原子、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表し、YはC1-3ハロアルキル基、チオカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を表し、ZはC1-3アルキル基、C1-3アルキルチオ基、C1-3アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基またはニトロ基を表し、Aは化学結合、メチレン基またはビニレン基を表し、mは0、1、2、3または4を表す。)で示されるスルホンアニリド誘導体(I)またはその塩を有効成分として含有する農園芸用殺微生物組成物;
(2)Aが化学結合である上記(1)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(3)X1、X2、X4が水素原子、X3が水素原子またはC1-3アルキル基である上記(2)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(4)Yがニトロ基である上記(2)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(5)Yがニトロ基である上記(3)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(6)Yがシアノ基である上記(3)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(7)Zがハロゲン原子、メチルチオ基、シアノ基またはニトロ基、mが1または2である上記(5)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(8)Zがハロゲン原子、メチルチオ基、シアノ基またはニトロ基、mが1または2である上記(6)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(9)スルホンアニリド誘導体(I)が4’−クロロ−2’,6’−ジニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(7)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(10)スルホンアニリド誘導体(I)が4’−クロロ −2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(7)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(11)スルホンアニリド誘導体(I)が4’−シアノ −2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(7)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(12)スルホンアニリド誘導体(I)が4’−メチルチオ−2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(7)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(13)スルホンアニリド誘導体(I)が2’,4’−ジニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(7)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(14)スルホンアニリド誘導体(I)が2’−シアノ−4’−メチルチオ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(8)記載の農園芸用殺微生物組成物;
(15)スルホンアニリド誘導体(I)が2’−シアノ−4’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリドである上記(8)記載の農園芸用殺微生物組成物;および(16)アブラナ科作物の根こぶ病菌あるいはアファノマイセス属菌の殺菌用である上記(1)〜(15)いずれか1項記載の農園芸用殺微生物組成物等を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】スルホンアニリド誘導体(I)は、光学活性体、ジアステレオマーおよび/または幾何異性体が存在する場合があるが、本発明はそれら各々の異性体およびそれらの異性体の混合物を包含する。X1、X2、X3およびX4におけるC1-3アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、C1-3アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0007】YにおけるC1-3ハロアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ヘプタフルオロプロピル基等が挙げられる。
【0008】ZにおけるC1-3アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、C1-3アルキルチオ基としてはメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基が挙げられ、C1-3アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。Aとしては化学結合が好ましく、X1、X4としては水素原子が好ましい。X2、X3としては水素原子またはC1-3アルキル基が好ましく、特に水素原子、メチル基またはエチル基が好ましい。Yとしてはシアノ基またはニトロ基が好ましく、特にニトロ基が好ましい。Zとしてはハロゲン原子、メチルチオ基、シアノ基またはニトロ基が好ましく、mとしては1または2が好ましく、特にスルホンアニリドのアニリン部分のパラ位で置換したm=1の化合物が好ましい。
【0009】スルホンアニリド誘導体(I)の塩としては、農薬化学上許容可能な塩であればよい。スルホンアニリド誘導体(I)が塩基性の性質を有している場合、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸、過塩素酸等の無機酸の塩、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸の塩等が挙げられる。スルホンアニリド誘導体(I)が酸性の性質を有している場合、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、例えばマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、例えば鉄、銅、亜鉛、マンガン等の重金属塩、例えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチジン、コリジン、ヒドラジン等のアンモニウム塩、例えば尿素、グアニジン等との塩が挙げられる。
【0010】上記スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩を殺微生物剤組成物として使用するにあたっては、一般の農薬組成物の取り得る自体公知の形態として使用する。即ち、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩の1種または2種以上(好ましくは1〜3種)を有効成分として使用目的によって適当な液体の担体と混合させるか分散させ、または適当な固体担体と混合させるか吸着させ、乳剤、油剤、水性懸濁剤、エマルジョン、液剤、ULV剤、水和剤、粉剤、DL(ドリフトレス)粉剤、粒剤、微粒剤、微粒剤F、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、錠剤、ジャンボ剤、噴霧剤、軟膏、ペースト、泡沫剤、エアゾール、マイクロカプセル、種子用被覆剤、燻煙剤、作物体灌注用スティック剤の剤型として使用する。これらの製剤は必要ならば例えば乳化剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、分散剤、粘漿剤、安定剤、結合剤、流動助剤、固結防止剤、凝集剤、酸化防止剤、浮遊剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、水分除去剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、着色剤、懸濁安定剤等を添加してもよく、自体公知の方法で調製することができる。すなわち、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩、液体担体または固体担体、必要により上記した各種添加剤、他の農薬成分などを均一に混合することにより製造することができる。
【0011】例えば乳剤は、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩、乳化剤、有機溶媒などを均一に混合溶解することにより製造できる。例えば粒剤、顆粒水和剤などは、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩、分散剤(界面活性剤)、結合剤、増量剤(または固体担体)などを均一に混合し造粒することにより製造できる。例えば粉剤、DL粉剤などは、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩、増量剤(または固体担体)などを均一に混合粉砕することにより製造できる。例えばフロアブル剤は、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩、分散剤などの成分を攪拌機を用いて混合分散し、ダイノミルなどを用いて湿式粉砕することにより製造される。例えばジャンボ剤は、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩、分散剤(界面活性剤)、結合剤、浮遊剤、増量剤(または固体担体)などを均一に混合し造粒することにより製造できる。ジャンボ剤や粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤などは散布に際して簡便なように、20〜200gの単位で水溶性フィルムに包装して使用してもよい。該水溶性フィルムとしてはポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、プルラン(商品名、林原(株)販売)などのでんぷん系多糖類、およびパオゲン(商品名、第一工業製薬(株)販売)などの熱可塑性水溶性ポリマーなどが挙げられる。
【0012】使用する液体担体(溶剤)としては例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、例えばケロシン、灯油、燃料油、機械油、食用油等の脂肪族炭化水素類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、脂肪酸グリセリンエステル等のエステル類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類等の溶媒が適当であり、これらは1種または2種以上(好ましくは1〜3種)を適当な割合で混合して適宜使用することができる。
【0013】固体担体(希釈、増量剤)としては、例えば大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉等の植物性粉末、例えばカオリン、ベントナイト、酸性白土等のクレイ類、例えば滑石粉、ロウ石粉等のタルク類、例えば珪藻土、雲母粉等のシリカ類等鉱物性粉末、炭酸カルシウム、アルミナ、硫黄粉末、活性炭等が用いられ、これらは1種または2種以上(好ましくは1〜3種)を適当な割合で混合して適宜使用することができる。また軟膏基剤としては、例えばポリエチレングリコール、ペクチン、例えばモノステアリン酸グリセリンエステル等の高級脂肪酸の多価アルコールエステル、例えばメチルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、ベントナイト、高級アルコール、例えばグリセリン等の多価アルコール、ワセリン、白色ワセリン、流動パラフィン、豚脂、各種植物油、ラノリン、脱水ラノリン、硬化油、樹脂類等の1種または2種以上(好ましくは1〜3種)、あるいはこれらに下記に示す各種界面活性剤を添加したもの等が適宜使用される。乳化剤、展着剤、浸透剤、分散剤として使用される界面活性剤としては、必要に応じて石鹸類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類[例、ノイゲンTM(TMは登録商標であることを示す。)、イー・エー142(E・A142TM);第一工業製薬(株)製、ノナールTM;東邦化学(株)製]、アルキル硫酸塩類[例、エマール10TM、エマール40TM;花王(株)製]、アルキルスルホン酸塩類[例、ネオゲンTM、ネオゲンTTM;第一工業製薬(株)製、ネオペレックス;花王(株)製]、ポリエチレングリコールエーテル類[例、ノニポール85TM、ノニポール100TM、ノニポール160TM;三洋化成(株)製]、多価アルコールエステル類[例、トゥイーン20TM、トゥイーン80TM;花王(株)製]等の非イオン系およびアニオン系界面活性剤が適宜用いられる。
【0014】また、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩と、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、植物ホルモン剤、植物発育調節物質、殺菌剤、共力剤、誘引剤、忌避剤、色素、肥料等とを配合し、適宜使用することも可能である。すなわち、本願発明にはスルホンアニリド誘導体(I)またはその塩と他の農薬活性成分とを含有する農園芸用殺微生物剤が包含される。他の農薬活性成分は、スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩と同一製剤中に含有していてもよい。また、別個の製剤に製剤化した後に使用時に混合してもよい。
【0015】スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩と混合して使用できる殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤の代表例を以下に示す。アセフェート(acephate)、アセタミプリド(acetamiprid)、アクリナトリン(acrinathrin)、アラニカルブ(alanycarb)、アルドリン(aldrin)、アレスリン(allethrin)、りん化アルミニウム(Aluminium phosphide)、アミトラズ(amitraz)、亜ひ酸(Arsenic acid)、アベルメクチン(avermectin-B)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンスルタップ(bensultap)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ビフェントリン(bifenthrin)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、ブプロフェジン(buprofezin)、石灰窒素(Calcium cyanamide)、石灰硫黄合剤(Calcium polysulfide)、カルバリル(carbaryl:NAC)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルタップ(cartap)、クロルデン(chlordane)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos:CVP)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロルフェナピル(chlorphenapyr)、クロルピリホス・メチル(chlorpyrifos-methyl)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロフェンテジン(clofentezine)、クロチアニジン(clothianidin)、シアノホス(cyanophos:CYAP)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、シロマジン(cyromazine)、DCIP(dichlorodiisopropylether)、D−D(1,3-Dichloropropene)、DDT、デルタメトリン(deltamethrin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ダイアジノン(diazinon)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、ジクロルボス(dichlorvos:DDVP)、ジコホル(dicofol)、ディルドリン(dieldrin)、ジエノクロル(dienochlor)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジスルホトン(disulfoton)、DSP、エンドスルファン(endosulfan)、EPN、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオン(ethion)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、エトプロホス(ethoprophos)、エトキサゾール(etoxazole)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、フェニトロチオン(fenitrothion:MEP)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フェンバレレート(fenvalerate)、フィプロニル(fipronil)、フルアジナム(fluazinam)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、フルピラゾホス(flupyrazofos)、フルバリネート(fluvalinate)、ホルメタネート(formetanate)、ホルモチオン(formothion)、ホスチアゼート(fosthiazate)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、りん化水素(Hydrogen phosphide)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イソフェンホス(isofenphos)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、メタム・アンモニウム(metam-ammonium)、メタム・ナトリウム(metam-sodium)、メチダチオン(methidathion)、メチオカルブ(methiocarb)、メソミル(methomyl)、メトキシクロル(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、臭化メチル(Methyl bromide)、メトルカルブ(metolcarb:MTMC)、ミルベマイシンA(milbemycin-A)、モノクロトホス(monocrotophos)、ナレッド(naled:BRP)、硫酸ニコチン(nicotine-sulfate)、ニディノテフラン(nidinotefuran)、ニテンピラム(nitenpyram)、オキサミル(oxamyl)、オキシデプロホス(oxydeprofos:ESP)、パラチオン(parathion)、ペルメトリン(permethrin)、フェントエート(phenthoate:PAP)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet:PMP)、ピリミカーブ(pirimicarb)、ピリミホス・メチル(pirimiphos-methyl)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)、プロフェノホス(profenofos)、プロパホス(propaphos)、プロパルギット(propargite:BPPS)、プロポキスル(propoxur)、プロチオホス(prothiofos)、プロトリフェンビュート(protrifenbute)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピレトリン(pyrethrins)、ピリダベン(pyridaben)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、キナルホス(quinalphos)、レスメトリン(resmethrin)、サリチオン(salithion)、シラフルオフェン(silafluofen)、硫黄(Sulfur)、スルプロホス(sulprofos)、テブフェノジド(tebufenozide)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、テフルトリン(tefluthrin)、テメホス(temephos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、テトラジホン(tetradifon)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオシクラム(thiocyclam)、チオジカルブ(thiodicarb)、チオメトン(thiometon)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トラロメトリン(tralomethrin)、トリクロルホン(trichlorfon:DEP)、トリフルムロン(triflumuron)、バミドチオン(vamidothion)、XMC、アセキノシル(acequinocyl, 3-dodecyl-1,4-dihydro-1,4-dioxo-2-naphthyl acetate)、アセトプロール(acetoprole, (RS)-1-[5-amino-1-(2,6-dichloro-α,α,α-trifluoro-p-tolyl)-4-(methylsulfinyl)pyrazol-3-yl]ethanone)、ビストリフルロン(bistrifluron, 1-[2-chloro-3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl]-3-(2,6-difluorobenzoyl)urea)、シブトリン(cybutryne, N2-tert-butyl-N4-cyclopropyl-6-methylthio-1,3,5-triazine-2,4-diamine)、ディノテフラン(dinotefuran, (RS)-1-methyl-2-nitro-3-(tetrahydro-3-furylmethyl)guanidine)、エチプロール(ethiprole, 5-amino-1-(2,6-dichloro-α,α,α-trifluoro-p-tolyl)-4-ethylsulfinylpyrazole-3-carbonitrile)、フルアクリピリム(fluacrypyrim, NA-83, methyl (E)-2-{α-[2-isopropoxy-6-(trifluoromethyl)pyrimidin-4-yloxy]-o-tolyl}-3-methoxyacrylate)、フルニコアミド(flunicoamid, IKI-220)、インドキサカルブ(indoxacarb, methyl (S)-N-[7-chloro-2,3,4a,5-tetrahydro-4a-(methoxycarbonyl)indeno[1,2-e] [1,3,4]oxadiazin-2-ylcarbonyl]-4'-(trifluoromethoxy carbanilate または methyl (S)-7-chloro-2,3,4a,5-tetrahydro-2-[methoxycarbonyl(4-trifluoromethoxyphenyl)carbamoyl]indeno[1,2-e][1,3,4]oxadiazine-4a-carboxylate)、スピノサッド(spinosad, (2R,3aS,5aR,5bS,9S,13S,14R,16aS,16bR)-2-(6-deoxy-2,3,4-tri-O-methyl-α-L-mannopyranosyloxy)-13-(4-dimethylamino-2,3,4,6-tetradeoxy-β-D-erythropyranosyloxy)-9-ethyl-2,3,3a,5a,5b,6,7,9,10,11,12,13,14,15,16a,16b-hexadecahydro-14-methyl-1H-8-oxacyclododeca[b]as-indacene-7,15-dione 50〜95%、および(2S,3aR,5aS,5bS,9S,13S,14R,16aS,16bR)-2-(6-deoxy-2,3,4-tri-O-methyl-α-L-mannopyranosyloxy)-13-(4-dimethylamino-2,3,4,6-tetradeoxy-β-D-erythropyranosyloxy)-9-ethyl-2,3,3a,5a,5b,6,7,9,10,11,12,13,14,15,16a,16b-hexadecahydro-4,14-dimethyl-1H-8-oxacyclododeca[b]as-indacene-7,15-dione 50〜5%の混合物)、スピロディクロフェン(spirodiclofen, 3-(2,4-dichlorophenyl)-2-oxo-1-oxaspiro[4.5]dec-3-en-4-yl 2,2-dimethylbutyrate)、TI-809。
【0016】スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩と混合して使用できる殺菌剤の代表例を以下に示す。例えば酢酸(acetic acid)、アシベンゾラル・S・メチル(acibenzolar-S-methyl)、アンバム(amobam)、アニラジン(anilazine)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ベノミル(benomyl)、ベンチアゾール(benthiazole)、ビテルタノール(bitertanol)、ブラストサイジン・S(blasticidin-S)、ボルドー液(Bordeaux mixture)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ブチオベート(buthiobate)、次亜塩素酸カルシウム(Calcium hypochlorite)、石灰硫黄合剤(Calcium polysulfide)、キャプタン(captan)、カルベンダゾール(carbendazol)、カルプロパミド(carpropamid)、IKF−916(4-chloro-2-cyano-N,N-dimethyl-5-p-tolylimidazole-1-sulfonamide)、クロロネブ(chloroneb)、クロルピクリン(chloropicrin)、クロロタロニル(chlorothalonil:TPN)、桂皮アルデヒド(Cinnamaldehyde)、RH−7281(3,5-dichloro-N-(3-chloro-1-ethyl-1-methyl-2-oxopropyl)4-methylbenzamide)、CNA(2,6-Dichloro-4-nitroaniline)、水酸化第二銅(Copper hydroxide)、硫酸銅(Copper sulfate)、AC382042(N-(1-cyano-1,2-dimethylpropyl)-2-(2,4-dichlorophenoxy)propionamide(R,S)-and(R,R)-and(S,R)-and(S,S))、シモキサニル(cymoxanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、ダゾメット(dazomet)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、D−D(1,3-Dichloropropene)、ジクロシメット(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジニコナゾール・M(diniconazole-M)、ジノカップ(dinocap)、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナリモル(fenarimol)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フェンダゾスラム(fendazosulam)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェノキサニル(NNF-9425:fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンチアゾン(fentiazon)、水酸化トリフェニルスズ(fentin hydroxide)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルメトバー(RPA-403397:flumetover)、フルオルイミド(fluoroimide)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、ホセチル(fosetyl-Al)、フサライド(fthalide)、フラメトピル(furametpyr)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン・アルベシル酸塩(iminoctadine-albesilate)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadine-triacetate)、ヨードカルブ(iodocarb)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロジオン(iprodione)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム・メチル(kresoxim-methyl)、マンコゼブ(mancozeb)、マンネブ(maneb)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル・M(metalaxyl-M)、メタム・ナトリウム(metam-sodium)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、臭化メチル(Methyl bromide)、RPA407213((s)-5-methyl-2-methylthio-5-phenyl-3-phenylamino-3,5-dihydroimidazol-4-one)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ミルディオマイシン(mildiomycin)、ミルネブ(milneb)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ナーバム(nabam)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、オキシポコナゾール(oxpoconazole)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ポリカーバメート(polycarbamate)、ポリオキシン(polyoxin)、炭酸水素カリウム(Potassium hydrogen carbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb-hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconaole)、プロピネブ(propineb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene:PCNB)、シルチオファーム(MON65500:silthiopham)、シプコナゾール(sipconazole)、炭酸水素ナトリウム(Sodium bibarbonate)、次亜塩素酸ナトリウム(sodium hypochlorite)、SSF−129((E)-2[2-(2,5-dimethylphenoxymethyl)phenyl]-2-methoxyimino-N-methylacetamide)、ストレプトマイシン(streptomycin)、硫黄(Sulfur)、テブコナゾール(tebuconazole)、テクロフタラム(tecloftalam)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チウラム(thiram:TMTD)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリホリン(triforine)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ベソキサジン(bethoxazin, 3-benzo[b]thien-2-yl-5,6-dihydro-1,4,2-oxathiazine 4-oxide)、BJL994、カルベンダジム(carbendazim)、シフルフェンアミド(cyfluphenamid, NF-149)、エポキシコナゾール(epoxiconazole、(2RS,3SR)-1-[3-(2-chlorophenyl)-2,3-epoxy-2-(4-fluorophenyl)propyl]-1H-1,2,4-triazole)、エタボキサム(ethaboxam, (RS)-N-(α-cyano-2-thenyl)-4-ethyl-2-(ethylamino)-1,3-thiazole-5-carboxamide)、フェナミドン(fenamidone, (S)-1-anilino-4-methyl -2-methylthio-4-phenylimidazolin-5-one)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フルシラゾール(flusilazole)、フベリダゾール(fuberidazole)、イプロバリカルブ(iprovalicarb, isopropyl 2-methyl-1-[(1-p-tolylethyl)carbamoyl]-(S)-propylcarbamate)、ピコキシストロビン (picoxystrobin, methyl (E)-3-methoxy-2-{2-[6-(trifluoromethyl)-2-pyridyloxymethyl]phenyl}acrylate)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin, methyl N-{2-[1-(4-chlorophenyl)-1H-pyrazol-3-yloxymethyl]phenyl}(N-methoxy)carbamate)、シメコナゾール(simeconazole, (RS)-2-(4-fluorophenyl)-1-(1H-1,2,4-triazol-1-yl)-3-(trimethylsilyl)propan-2-ol)、スピロキサミン(spiroxamine, 8-tert-butyl-1,4-dioxaspiro[4.5]decan-2-ylmethyl(ethyl)(propyl)amine)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin, methyl (E)-methoxyimino-{(E)-α-[1-(α,α,α-trifluoro-m-tolyl)ethylideneaminooxy]-o-tolyl}acetate)、ゾキサミド(zoxamide, (RS)-3,5-dichloro-N-(3-chloro-1-ethyl-1-methyl-2-oxopropyl)-p-toluamide)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)、チアジニル(thiadinil)、フェノキサニル(fenoxanil)、エタボキサム(ethaboxam)。
【0017】スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩により防除効果が認められる病害としては、例えばいもち病(Pyricularia oryzae)、ごま葉枯病(Helminthosporium oryzae、Cochliobolus miyabeanus)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、苗立枯病(Rhizopus oryzae)、紋枯病(Rhizoctonia solani)等の稲の病害、例えば冠さび病(Puccinia coronata)等のエン麦の病害、例えばうどん粉病(Erysiphe graminis)、雲形病(Rhynchsporium secalis)、斑点病(Cochliobolus sativus)、斑葉病(Helminthosporium gramineum, Pyrenophora gramineum)、網斑病(Pyrenophra teres)、網腥黒穂病(Tilletia caries)、裸黒穂病(Ustilago nuda)等の大麦の病害、例えばうどん粉病(Erysiphe graminis)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum,Septoria nodorum)、黄さび病(Puccinia striiformis)、褐色小粒菌(Typhulaincarnata)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、紅色雪腐病(Calonectria graminicola,Fusarium nivale)、黒さび病(Puccinia graminis)、黒色小粒菌(Typhula ishikariensis)、赤かび病(Gibberella zeae)、赤さび病(Puccinia recondita,Puccinia triticina)、斑葉病(Helminthosporium gramineum)、網腥黒穂病(Tilletia caries)、葉枯病(Septoria tritici)、裸黒穂病(Ustilagotritici)等の小麦の病害、例えば苗立枯病(Pythium debaryanum)等のトウモロコシの病害、例えば紅色雪腐病(Fusarium nivale)等のライ麦の病害、例えば疫病(Phytophthora infestans)等のジャガイモの病害、例えばべと病(Peronosporatabacina)、疫病(Phytophthora nicotianae var. nicotianae)、白星病(Cercospora nicotianae)、モザイク病(tobacco mosaic virus)等のタバコの病害、褐斑病(Cercospora beticola)、苗立枯病(Pythium debaryanum,Rhizoctonia solani)、立枯病(Pythium aphanidermatum,Aphanomyces cochilioides)等のテンサイの病害、例えば灰色かび病(Botrytis cinerea)等のパプリカの病害、例えば灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、白絹病(Corticium rolfsii)等のインゲンの病害、例えばうどん粉病(Erysiphe polygoni,Sphaerotheca fuliginea)、さび病(Uromyces fabae,Uromyces phaseoli)、灰色かび病(Botrytis cinerea)等のソラマメの病害、例えば根腐病(Aphanomyces euteiches)等のエンドウの病害、例えば褐斑病(Mycosphaerella arachidicola)等のラッカセイの病害、例えば苗立枯病(Rhizoctonia solani)等のキャベツの病害、例えばうどん粉病(Sphaerotheca fuliginea)、つる割病(Fusarium oxysporum)、つる枯病(Mycosphaerella melonis)、べと病(Pseudoperonospora cubensis)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、苗立枯病(Fusarium oxysporum,Pythium aphanidermatum,Rhizoctonia solani)、モザイク病(Cucumber mosaic virus)等のキュウリの病害、例えば黒すす病(Alternaria brassicicola)、根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)、苗立枯病(Aphanomyces raphani)等のコマツナの病害、例えば葉枯病(Septoria apii)等のセロリの病害、例えば萎黄病(Fusarium oxysporum)等のダイコンの病害、例えば萎凋病(Fusarium oxysporum)、疫病(Phytophthora infestans)、輪紋病(Alternaria solani)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、灰色疫病(Phytophthora capsici)、黒斑病(Alternaria tomato)等のトマトの病害、例えば褐色腐敗病(Phytophthora capsici)、半身萎凋病(Verticillium albo-atrum)等のナスの病害、例えば黒斑病(Alternaria japonica)、根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)等のハクサイの病害、例えば疫病(Phytophthora capsici)、灰色かび病(Botrytis cinerea)等のピーマンの病害、例えば灰色かび病(Botrytis cinerea)等のレタスの病害、例えば黒点病(Diaporthe citri)等カンキツ類の病害、例えば黒星病(Venturia nashicola)、黒斑病(Alternaria kikuchiana)、赤星病(Gymnosporangium haraeanum)等のナシの病害、例えばべと病(Plasmopara viticola)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、黒とう病(Elsinoe ampelina)等のぶどうの病害、縮葉病(Taphrina deformans)、穿孔病(Mycosphaerella cerasella)等のモモの病害、例えばうどん粉病(Podosphaera leucotria)、そうか病(Cladsporium carpophilum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、黒星病(Venturia inaequalis)、赤星病(Gymnosporangium yamadae)、白紋羽病(Rosellinia nectrix)、斑点落葉病(Alternaria mali)等のリンゴの病害、例えば根朽病(Phoma lingam)等のアブラナの病害、ヒマワリ、ニンジン、トウガラシ、イチゴ、メロン、キウイフルーツ、タマネギ、ニラ、サツマイモ、イチジク、ウメ、アスパラガス、カキ、ダイズ、アズキ、スイカ、シュンギク、ホウレンソウ、茶等の穀物果樹蔬菜の病害が挙げられる。特にアブラナ科植物(例えば、カノーラ、カブ、カリフラワー、キャベツ、コマツナ、ナタネ、ハクサイ)の根こぶ病やアファノマイセス(Aphanomyces)属菌による病害等の土壌病害に対し、優れた防除効果を有している。
【0018】本発明のスルホンアニリド誘導体(I)またはその塩を有効成分として含有する農園芸用殺微生物剤は、従来の殺微生物剤と同様な方法で用いることができる。例えば、育苗箱処理、作物の茎葉散布、移植後灌水時の処理、作物の株元処理、水田の水中施用、種子処理あるいは土壌混和処理、果樹の幹への直接塗布などにより使用することができるが、特に土壌混和処理、育苗箱処理あるいは移植後灌水時の処理が好ましい。そしてその施用量は、施用時期、施用場所、施用方法等に応じて広範囲に変えることができるが、一般的にはヘクタール当たり有効成分(スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩)が0.3g〜10,000g好ましくは50g〜5,000gとなるように施用することが望ましい。また、本発明組成物が水和剤である場合には、有効成分の最終濃度が0.1〜10,000ppm好ましくは10〜1,000ppmの範囲となるように希釈して使用すればよい。スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩の含有割合は、製剤全量に対して、通常約0.1〜80重量%、好ましくは約1〜20重量%程度である。具体的には、乳剤、液剤、水和剤(例えば顆粒水和剤)、水性懸濁製剤、マイクロエマルジョンなどで用いる場合は、通常約1〜80重量%程度、好ましくは約1〜20重量%程度が適当である。油剤、粉剤等で用いる場合は、通常0.1〜50重量%程度、好ましくは約1〜20重量%程度が適当である。粒剤、錠剤、ジャンボ剤等で用いる場合は、通常約5〜50重量%程度、好ましくは約1〜20重量%程度が適当である。本発明の組成物において配合される他の農薬活性成分(例、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤および/または殺微生物剤)は製剤全量に対して、通常約1〜80重量%程度、好ましくは約1〜20重量%程度の範囲で使用される。上記有効成分以外の添加剤の含量は、農薬活性成分の種類または含量、あるいは製剤の剤形等によって異なるが、通常0.001〜99.9重量%程度、好ましくは約1〜99重量%程度である。より具体的には、組成物全量に対して、界面活性剤を通常1〜20重量%程度、好ましくは約1〜15重量%程度、流動助剤を約1〜20重量%程度、担体を約1〜90重量%程度、好ましくは約1〜70重量%程度を添加するのが好ましい。具体的には、液剤を製造する場合は、界面活性剤を通常約1〜20重量%程度、好ましくは1〜10重量%程度と、水を20〜90重量%程度添加するのが好ましい。乳剤、水和剤(例えば、顆粒水和剤)等は使用に際して、水等で適宜希釈増量(例えば、約100〜5,000倍)して散布するのがよい。
【0019】スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩は、例えば、以下の方法Aおよび方法Bに示す特定の原料化合物の縮合により、または方法Cに示す特定の原料化合物をニトロ化することにより製造することができる。
【0020】[方法A]
【化3】

(式中のX1、X2、X3、X4、A、Y、Zおよびmは上記と同意義を、Lは脱離基を表す。)
【0021】[方法B]
【化4】

(式中のX1、X2、X3、X4、A、Y、Zおよびmは上記と同意義を、L’は脱離基を表す。)
【0022】
【化5】[方法C]

(式中、X1、X2、X3、X4、Aは上記と同意義を表し、Yが新たに導入されるニトロ基を表す場合、Y0は水素原子を表し、Z0およびnはそれぞれ、上記したZおよびmと同意義を表す。Zのうちの少なくとも1つが新たに導入されるニトロ基を表す場合、Y0およびZ0はそれぞれ上記したYおよびZと同意義を表し、nは1、2、3または4を表す。)
【0023】方法Aにおいて、脱離基Lとしては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、例えばベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、4−クロロベンゼンスルホニルオキシ基等の芳香族スルホニルオキシ基を表す。
【0024】方法Bにおいて、脱離基L’としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のC1-3アルコキシ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のC1-3アルキルチオ基、例えばメタンスルフィニル基、エタンスルフィニル基、プロパンスルフィニル基等のC1-3アルカンスルフィニル基、例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロパンスルホニル基等のC1-3アルカンスルホニル基、例えばベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、4−ニトロベンゼンスルホニル基等の芳香族スルホニル基、例えばメタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ基、プロパンスルホニルオキシ基等のC1-3アルカンスルホニルオキシ基、例えばベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、4−ニトロベンゼンスルホニルオキシ基等の芳香族スルホニルオキシ基、フェノキシ基等が挙げられる。
【0025】方法Aあるいは方法Bの反応は通常、溶媒中または無溶媒中で行われる。溶媒中で行う場合の溶媒としては、例えば石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、例えばスルホラン等のスルホン類、例えばニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、二硫化炭素、水等が挙げられる。
【0026】反応温度は−100〜300℃で、好ましくは−50〜200℃で、反応時間は1分〜1週間、好ましくは5分〜24時間で行われる。反応の促進のために酸または塩基を添加してもよく、このような酸としては、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸、過塩素酸等の無機酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の金属炭酸塩類、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等の金属水素化物、例えばリチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド等の金属アミド類、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム等の有機リチウム試薬類、例えばメチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムクロリド等の有機マグネシウム試薬類(グリニャール試薬)、例えば金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等の金属類、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチジン、コリジン、DMAP(4−ジメチルアミノピリジン)、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン)等の有機塩基が挙げられる。また、反応促進のために、例えばチタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドニウム、タングステン、白金、金、水銀等の金属塩(例えば酸化物、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩等)または金属単体を触媒として0.000001〜1000当量、好ましくは0.001〜10当量添加してもよい。
【0027】方法Cにおいて式(VI)で表される原料は、上記方法Aまたは方法Bと同様な方法もしくはそれに準じた方法で製造することができる。方法Cにおけるニトロ化剤としては30〜100%硝酸や発煙硝酸が汎用されるが、例えば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸アルカリ金属塩、例えば硝酸エチル、硝酸アミル等の硝酸アルキルエステル、ニトロニウムテトラフルオロボレート(NO2BF4)、ニトロニウムトリフルオロメタンスルホナート(NO2CF3SO3)、窒素酸化物(例えば、NO2、N23、N24、N25)等を用いてもよい。特に50〜100%硝酸が好ましい。ニトロ化剤は原料(VI)に対して約1.0〜20当量程度用いることができるが、好ましくは硝酸を用いた場合で1.0〜10当量である。更に90%以上の硝酸を用いた場合は約1.0〜3.0当量が好ましい。
【0028】ニトロ化反応は、無溶媒で行ってもよいが、通常は硫酸、酢酸、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸性溶媒の存在下行われる。所望により反応に悪影響を及ぼさない溶媒あるいはこれらの混合物を用いてもよい。このような溶媒としては上記した酸性溶媒の他、方法Aまたは方法Bで記載した溶媒と同様の溶媒が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いることもできるし、また必要に応じて2種またはそれ以上(好ましくは2〜3種)を適当な割合、例えば約1:1〜1:10(容量比)の割合で混合して用いてもよい。反応溶媒が均一でない場合には、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、トリn-オクチルメチルアンモニウムクロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、セチルピリジニウムブロミド等の四級アンモニウム塩やクラウンエーテル類等の相間移動触媒の存在下に反応を行ってもよい。特に好ましい溶媒は酢酸、無水酢酸である。本反応の温度は通常約−50〜200℃、好ましくは約−20〜130℃の範囲である。反応時間は約1分〜48時間、好ましくは約15分〜10時間の範囲である。
【0029】
【実施例】以下に参考例、実施例、製剤例、試験例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、これらに限定解釈されるべきものではない。参考例等のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにおける溶出はTLC(Thin Layer Chromatograph、薄層クロマトグラフィー)による観察下に行った。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製のキーゼルゲル60F254(70〜230メッシュ)を、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いた溶媒を、検出法としてUV検出器またはヨウ素発色法を採用した。カラム用シリカゲルは同じメルク社製のキーゼルゲル60(70〜230メッシュ)を用いた。展開溶媒として混合溶媒を用いる場合に( )内に示した数値は各溶媒の容量混合比である。NMR(核磁気共鳴)スペクトルはプロトンNMRを示し、内部基準としてテトラメチルシランを用いて、ブルカー(Bruker)AC−200P(200MHz)型スペクトロメーターで測定し、全δ値をppmで示した。下記参考例、実施例および表で用いる略号は、次のような意義を有する。s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:クァルテット、m:マルチプレット、dd:ダブルダブレット、dt:ダブルトリプレット、dq:ダブルクァルテット、septet:セプテット(七重線)、br:ブロード(幅広い)、brs:ブロードシングレット、ddd:ダブルダブルダブレット、ddt:ダブルダブルトリプレット、brd:ブロードダブレット、brq:ブロードクァルテット、J:カップリング定数、JHF:水素原子とフッ素原子間のカップリング定数、Hz:ヘルツ、Me:メチル基、Et:エチル基、Pr:プロピル基、CDCl3:重クロロホルム、DMSO-d6:重ジメチルスルホキシド、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、%:重量%、mp:融点、また室温とあるのは15〜25℃を意味する。
【0030】参考例1 4’−クロロ−4−フルオロベンゼンスルホンアニリドの合成4−クロロアニリン2.55g(20.0mmol)をピリジン10.0mlに溶かし室温下攪拌しながら塩化4−フルオロベンゼンスルホニル4.00g(20.6mmol)を加えた。室温下4時間攪拌した後、水100.0mlを加え30分間攪拌した。析出結晶をろ過、水洗することにより、標記化合物を淡黄色結晶として5.68g(99%)得た。
融点:148.0-150.0℃NMR(CDCl3)δ:6.80(1H,s), 7.01(2H,d,J=8.8Hz), 7.13(2H,dd,J=8.8Hz,JHF=8.2Hz), 7.23(2H,d,J=8.8Hz), 7.77(2H,dd,J=8.8Hz,JHF=5.0Hz)【0031】参考例2 N−(4−クロロフェニル)ベンジルスルホンアミドの合成4−クロロアニリン2.55g(20.0mmol)をアセトニトリル15.0mlに溶かし氷冷下攪拌しながら塩化ベンジルスルホニル3.82g(20.0mmol)を加えた。氷冷下、ピリジン1.70ml(21.0mmol)を滴下した後、室温に戻し18時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水100.0mlを加え希塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル−ヘキサン(1:3)で溶出することにより、標記化合物を白色結晶として4.58g(81%)得た。
融点:112.0-113.5℃NMR(CDCl3)δ:4.32(2H,s), 6.44(1H,s), 7.06(2H,d,J=8.9Hz), 7.15-7.45(7H,m)【0032】参考例1または2と同様な方法もしくはそれに準じた方法により、表1に示す式(VI)の原料化合物を製造した。
【化6】

【0033】
【表1】

【0034】実施例1 4’−クロロ−2’−トリフルオロメチル−p−トルエンスルホンアニリド(化合物No.2-2)の合成2−アミノ−5−クロロベンズトリフルオリド3.91g(20.0mmol)をピリジン10.0mlと混合し室温下攪拌しながら、塩化p−トルエンスルホニル4.00g(21.0mmol)を加えた。室温で15時間攪拌した後、水100.0mlを加え30分間攪拌を続けた。析出した結晶をろ過、水洗した後、冷酢酸エチル−エーテルから再結晶を行い、標記化合物を白色結晶として6.23g(89%)得た。
融点:105.0-106.0℃NMR(CDCl3)δ:2.39(3H,s), 6.81(1H,brs), 7.24(2H,d,J=8.4), 7.46(1H,d,J=2.4Hz), 7.48(1H,dd,J=9.7 & 2.4Hz), 7.64(2H,d,J=8.4Hz), 7.80(1H,d,J=9.7Hz)【0035】実施例2 4’−クロロ−2’−ニトロ−p−トルエンスルホンアニリド(化合物No.2-14)の合成4−クロロ−2−ニトロアニリン3.00g(17.4mmol)をピリジン9.0mlと混合し室温下攪拌しながら、塩化p−トルエンスルホニル3.55g(18.6mmol)を加えた。室温で18時間攪拌した後、水80.0mlを加え1時間攪拌を続けた。析出した結晶をろ過、水洗した後、エーテルに溶かし1%水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。水層をエーテルで洗浄した後、塩酸で酸性にしてクロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下濃縮することにより、標記化合物を黄色結晶として2.65g(47%)得た。
融点:110.0-111.0℃NMR(CDCl3)δ:2.40(3H,s), 7.27(2H,d,J=8.4Hz), 7.54(1H,dd,J=9.0 & 2.4Hz), 7.71(2H,d,J=8.4Hz), 7.83(1H,d,J=9.0Hz), 8.09(1H,d,J=2.4Hz), 9.72(1H,s)【0036】実施例3 2’,4’−ジニトロ−p−トルエンスルホンアニリド(化合物No.2-8)の合成60%水素化ナトリウム4.0g(100mmol)をDMF20.0mlに懸濁させ氷冷下攪拌しながら、p−トルエンスルホンアミド8.56g(50.0mmol)を加えた。氷冷下30分間攪拌した後、1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼン10.1g(50.0mmol)を加え氷冷下1時間、室温下2時間攪拌を続けた。水200.0mlを注ぎ、析出した結晶をろ過、水洗した後、エタノール12.0mlに懸濁させて室温下1時間攪拌した。結晶をろ取した後、酢酸エチルから再結晶して、標記化合物を淡黄色結晶として10.1g(60%)得た。
融点:161.0-163.0℃NMR(CDCl3)δ:2.42(3H,s), 7.34(2H,d,J=8.5Hz), 7.84(2H,d,J=8.5Hz), 8.00(1H,d,J=9.3Hz), 8.39(1H,dd,J=9.3 & 2.6Hz), 9.06(1H,d,J=2.6Hz), 10.35(1H,s)【0037】実施例4 N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−(トランス)−β−スチレンスルホンアミド(化合物No.2-16)の合成N−(4−クロロフェニル)−(トランス)−β−スチレンスルホンアミド2.00g(6.81mmol)を酢酸7.0mlに懸濁させ室温下攪拌しながら、97%発煙硝酸0.30ml(7.02mmol)を滴下した。50℃で30分間攪拌した後、水100.0mlを注ぎ結晶を析出させた。この結晶をろ過、水洗することにより、標記化合物を黄色結晶として2.04g(89%)得た。
融点:102.5-103.5℃NMR(CDCl3)δ:6.81(1H,d,J=15.3Hz), 7.35-7.55(5H,m), 7.59(1H,dd,J=9.0 &2.5Hz), 7.64(1H,d,J=15.3Hz), 7.83(1H,d,J=9.0Hz), 8.21(1H,d,J=2.5Hz), 9.76(1H,brs)【0038】実施例5 4−クロロ−4’−シアノ−2’−ニトロベンゼンスルホンアニリド(化合物No.2-29)の合成4−クロロ−4’−シアノベンゼンスルホンアニリド4.03g(13.8mmol)を無水酢酸15.0mlに懸濁させ室温下攪拌しながら、97%発煙硝酸0.61ml(14.3mmol)を滴下した。50℃で1時間攪拌した後、室温まで放冷し水100.0mlを加え30分間攪拌した。析出した結晶をろ過、水洗することにより、標記化合物を淡黄色結晶として4.30g(93%)得た。
融点:193.0-195.0℃NMR(CDCl3)δ:7.53(2H,d,J=8.8Hz), 7.81(1H,dd,J=8.8 & 1.9Hz), 7.88(2H,d,J=8.8Hz), 7.95(1H,d,J=8.8Hz), 8.50(1H,d,J=1.9Hz), 10.28(1H,brs)【0039】さらに、上記実施例と同様な方法もしくはそれに準じた方法により表2に示すスルホンアニリド誘導体(I)を製造した。製造法欄の記号Aは実施例1または実施例2と同様な方法もしくはそれに準じた方法により製造したことを、記号Bは実施例3と同様な方法もしくはそれに準じた方法により製造したことを、および記号Cは実施例4または実施例5と同様な方法もしくはそれに準じた方法により製造したことを表すが、各化合物の製造法は表2中に記載の方法のみに限定されるべきものではない。
【0040】
【化7】

(式中の記号は上記と同意義を表す)
【表2】

【0041】製剤例1化合物No.2-8(0.33重量%)、ニューカルゲンNV−1203(1.0重量%)、クレー(98.67重量%)をよく混合して粉剤とした。
【0042】製剤例2ジェットミルで粉砕した化合物No.2-14(11.0重量%)、ソルポール5115(5.0重量%)、ニューカルゲンWG−4(5.0重量%)、工用乳糖(79.0重量%)を均一に混合した後、少量の水を加えて攪拌混合捏和し、押出式造粒機で造粒し、乾燥してドライフロアブル剤とした。
【0043】製剤例3化合物No.2-27(0.5重量%)、PCNB(0.5重量%)、リグニンスルホン酸ナトリウム(5重量%)、クレー(94重量%)をよく粉砕混合し、水を加えてよく練りあわせた後、造粒乾燥して粒剤とした。
【0044】製剤例4化合物No.2-28(2重量%)、IKF−916(8重量%)、キシレン(85重量%)、オキシエチレングリコールエーテル(ノニポール85TM)(5重量%)を混合して乳剤とした。
【0045】製剤例5化合物No.2-34(0.5重量%)、クロロタロニル(1重量%)、ホワイトカーボン(3重量%)、クレー(95.5重量%)をよく混合して粉剤とした。
【0046】製剤例6化合物No.2-16(0.15重量%)、フルスルファミド(0.15重量%)、ニューカルゲンNV−1203(1.0重量%)、クレー(98.7重量%)をよく混合して粉剤とした。
【0047】製剤例7化合物No.2-29(0.1重量%)、フルアジナム(0.4重量%)、ニューカルゲンNV−1203(1.0重量%)、クレー(98.5重量%)をよく混合して粉剤とした。
【0048】製剤例8化合物No.2-7(0.5重量%)、カルタップ塩酸塩(2重量%)、ホワイトカーボン(3重量%)、クレー(94.5重量%)をよく混合して粉剤とした。
【0049】製剤例9化合物No.2-14(0.5重量%)、ニテンピラム(0.3重量%)、ホワイトカーボン(3重量%)、クレー(96.2重量%)をよく混合して粉剤とした。
【0050】製剤例10化合物No.2-34(0.5重量%)、クロチアニジン(0.3重量%)、リグニンスルホン酸ナトリウム(5重量%)、クレー(94.2重量%)をよく粉砕混合し、水を加えてよく練りあわせた後、造粒乾燥して粒剤とした。
【0051】試験例1 コマツナ根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)に対する防除試験供試化合物(上記表2に示す化合物No.で示す。)をジメチルホルムアミド(最終濃度1重量%)に溶解し、さらに、キシレン(最終濃度0.02重量%)、トゥイーン20(商品名)(最終濃度0.02重量%)を加えて水で希釈した。この調製した薬液を根こぶ病に汚染された土壌に、活性成分が353.7mg/m2になるように灌注し、よく混和した後、コマツナを播種した。温室で4〜6週間栽培した後、コマツナの根を洗い出し発病度を調査し、結果を以下の防除価を用いて表した。
防除価3:発病度 30%以下防除価2:発病度 31〜40%防除価1:発病度 41〜50%防除価0:発病度 51%以上【0052】
【表3】

【0053】
【発明の効果】スルホンアニリド誘導体(I)またはその塩は、殺微生物作用を有し、人畜、天敵、環境、魚類、作物に対する影響が小さく安全で、薬剤抵抗性微生物に対しても優れた防除効果を有するスルホンアニリド誘導体であるため、優れた農園芸用殺微生物剤として有用である。特に、アブラナ科植物(例えば、カノーラ、カブ、カリフラワー、キャベツ、コマツナ、ナタネ、ハクサイ)の根こぶ病やアファノマイセス(Aphanomyces)属菌による病害等の土壌病害に対し、優れた防除効果を有している。
【出願人】 【識別番号】000002934
【氏名又は名称】武田薬品工業株式会社
【出願日】 平成13年10月19日(2001.10.19)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
【公開番号】 特開2002−201101(P2002−201101A)
【公開日】 平成14年7月16日(2002.7.16)
【出願番号】 特願2001−321983(P2001−321983)