| 【発明の名称】 |
赤潮防除剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】上田 貞子
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| 【要約】 |
【課題】赤潮に緊急対応を叶えることが出来、赤潮生物防除後の水質・底質対策が容易であり、しかも安全性に問題のない赤潮防除剤を提供する。
【解決手段】赤潮防除剤は、石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体である貝化石を、有効成分とするものであり、この赤潮防除剤を赤潮生物が存在している水中に散布すると、赤潮生物を吸着乃至凝集し、且つ赤潮生物の細胞を破壊する。一方、赤潮防除剤としての貝化石は、養殖漁場及びその周辺における水質及び底質の環境保全のために散布するものであるから、赤潮発生時に、緊急対応が出来、安全性に問題なく、赤潮生物防除後の水質・底質に何ら支障がないばかりか、逆に水質・底質の環境保全に資することになる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体である貝化石を、有効成分とすることを特徴とする赤潮防除剤。 【請求項2】アルカリ土類金属の炭酸塩を有効成分とすることを特徴とする赤潮防除剤。 【請求項3】アルカリ土類金属の珪酸塩を有効成分とすることを特徴とする赤潮防除剤。 【請求項4】請求項1記載の貝化石と請求項2記載のアルカリ土類金属の炭酸塩とを含有することを特徴とする赤潮防除剤。 【請求項5】請求項1記載の貝化石と請求項3記載のアルカリ土類金属の珪酸塩とを含有することを特徴とする赤潮防除剤。 【請求項6】前記貝化石は、石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体を150°C〜300°Cの範囲内で加熱処理して結晶水を除去し賦活化させた熱処理貝化石である請求項1、4又は5記載の赤潮防除剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、淡水域及び海水域並びにこれらの境界域における赤潮を防除するための赤潮防除剤に関する。 【0002】 【従来の技術】水産業の中で重要な位置を占める魚介類養殖は、淡水域では湖沼、海水域においては風波を避けるため、海水域における内湾や入江のように閉鎖性の強い水域で行われることが多い。このような水域では水の交換が悪いため、陸上からの有機汚染物質や養殖魚介類の排泄物や残餌などによる直接的な水質汚染となり易く、水温の上昇と共に、赤潮が発生する虞がある。ひとたび赤潮が発生すれば、その水域にある養殖漁場において、養殖魚介類の大量へい死を引き起こし、甚大な被害を被る。このため、赤潮の防除対策として、水質・底質の改善や赤潮からの緊急避難を目的とする間接的な対策と、赤潮生物を駆除する直接的な対策と、がある。 【0003】間接的な対策は、水質汚濁防止の行政的処置、ヘドロ除去や粘土、石灰、牡蠣殻散布などによる底質の改善、大型海藻による窒素・リンの除去による水質改善、モイストペレットなどの養殖餌料による自家汚染防止、緊急避難としての生け簀の移動、一時的な餌止めなどがある。 【0004】直接的な対策は、赤潮回収船による赤潮の直接回収、化学薬品や超音波などの物理化学的処理による赤潮生物の殺減、薬剤や粘土を用いた凝集・沈降回収法、水中に存在する細菌やウイルスなどの微生物からなる生物農薬による殺藻などがある。 【0005】間接的な対策のうち、水質汚濁防止の行政的処置、底質の改善、大型海藻による水質改善、モイストペレットなどによる自家汚染防止などは、継続して行う必要がある。しかし、現に発生している赤潮に対しては、対策とはならないから、生け簀の移動、一時的な餌止めなどの間接的な対策や、直接的な対策が重要となる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記の間接的な対策の生け簀の移動、一時的な餌止めは、赤潮の発見が早く、時間的な余裕がある場合に有効であるが、時間的な余裕がないと、養殖魚介類の大量へい死を免れず、甚大な被害を被ることになる。直接的な対策のうち赤潮回収船による赤潮の直接回収は、その赤潮回収船の建造にかかる莫大な費用と、迅速な対応をするために多数の建造が必要となり、その管理費用も多額になるし、赤潮生物の回収後の処理・処分などの水質対策が困難である。また、物理化学的処理も赤潮生物の殺減後の水質対策が困難であり、薬剤や粘土を用いた凝集・沈降回収法についても、赤潮生物を凝集・沈降した後の薬剤や粘土による水質・底質対策が困難である。 【0007】生物農薬による殺藻方法による赤潮対策は、最近注目されている技術である。すなわち、生物農薬における細菌やウイルスは、現に水中に存在している微生物を使用するから、既に存在する生態系の中で機能しており、これらの微生物と宿主との関係を拡大利用したものであるし、更に、微生物の宿主特異性は極めて高く、他の植物プランクトンに及ぼす影響は非常に少ないとされる。しかしながら、既に存在する生態系であるとしても、緊急性を有する殺藻である限り、既に存在する生態系では考えられない異常な密度とする必要があり、その異常な密度自体が通常の生態系ではないことになる。更に、微生物自体の変異性をどう予想するか、という厄介な問題がある。また、魚介類など他の生態系の構成生物に対して及ぼす微生物の影響については不明であり、未だ安全性についてクリアーしていない。 【0008】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、緊急対応を叶えることが出来、赤潮生物防除後の水質・底質対策が容易であり、しかも安全性に問題のない赤潮防除剤を提供することを課題とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者は、長年貝化石の組成、特性について調査研究を続け、同時に、魚介類の養殖、養殖漁場及びその周辺における水質及び底質の環境保全、赤潮発生状況及びその対策についても、調査研究を続けてきた。その結果、貝化石には吸着作用、凝集作用が強くあり、それらの作用を利用して赤潮生物を吸着・凝集し、防除出来ないかについて、鋭意研究をすることになった。その成果として、赤潮生物が存在している水中に貝化石を添加すると、赤潮生物を吸着乃至凝集し、且つ赤潮生物の細胞を破壊していることが認められ、しかも貝化石は、養殖漁場及びその周辺における水質及び底質の環境保全のために、すでに大量に散布されている状況から、赤潮発生時に、緊急対応が出来、安全性に問題なく、赤潮生物防除後の水質・底質に何ら支障がないばかりか、逆に水質・底質の環境保全に資することになる、という貝化石の有する新たな側面を見い出し、本発明に到達したのである。 【0010】すなわち、請求項1の発明は、石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体である貝化石を、有効成分とすることを特徴とする赤潮防除剤である。 【0011】本発明の赤潮防除剤は、貝化石を有効成分とするから、貝化石単独あるいは貝化石に後の詳述する他の物を添加したものにより、構成される。本発明は、すでに水質改良剤、底質改善剤あるいは餌料添加物としての効果、実績が積み重ねられている貝化石の利用分野における、新たな側面を利用したものである。本発明に使用される貝化石は、考古学名では有孔虫化石、地質学名では石灰質砂岩であり、日本では富山県、石川県能登半島、岐阜県高山市、北海道、山口県、徳島県、福島県、鹿児島県に産するが、産地による限定がない。以下に順次説明する特性を有する貝化石であれば、いかなる産地の貝化石であっても良い。その主な産地における貝化石の分析値は、表1のとおりである。 【0012】本発明の貝化石は、より具体的には、富山県内の数カ所の採掘場において採掘された試料についての下記定量分析表(表2)によるものと、これらの採掘場から採掘された表2に示す成分の貝化石の類似品と、である。 【0013】 【表1】
【0014】 【表2】
【0015】なお、上記富山県において採掘されている貝化石は、日本の他の地域で採掘される貝化石の成分構成と、分子集合形態が大きく異なり、特に珪素もある程度含有するが、カルシウムの含有率、すなわち、炭酸カルシウムの含有率が非常に高いことが特徴となっている。 【0016】前記腐植溶性は、つぎのとおり定義される。まず、腐植とは、動植物や微生物の遺体が土壌中で酸素の乏しい状態で生物群集により分解され、ポリフェノール類、キノン類、アミノ化合物が生成され、さらに、これらの物質は、酵素、微生物の酸化酵素、無機イオン、粘土鉱物などの触媒作用により重縮合され、土壌固有の暗色無定形コロイド状高分子化合物に、変化することである。したがって、腐植溶性とは、動植物や微生物の遺体が土壌中で分解、重縮合されて生成された物質が可溶性を示すこと、である。そして、腐植溶性を帯びた結晶体とは、動植物や微生物の遺体が数百万年に及ぶ地球規模の変遷を経て、姿かたちを変えたものである。 【0017】また、この貝化石は、生体より分泌されたアラゴライト形の結晶構造をとり、一定の有効径を持つ小孔が無数に有り、これら無数の小孔には結晶水を含むものも、含まないものもあり、様々である。これら結晶水を含まない小孔は、活性炭と同様に吸着性能を有し、被吸着物質の種類によっては活性炭の数十倍の能力を示す場合がある。 【0018】赤潮とは、淡水、海水中で主に植物プランクトンからなる微小な生物(以下、赤潮生物と言う)が異常に増殖して、そのために、淡水、海水の色が変わる現象を総称したもの、である。そして、赤潮の数量的な基準は、比較的大型の鞭毛藻(30μm程度)の場合で水1mlあたり1000細胞以上であり、植物プランクトンの生物量の指標となるクロロフィルa濃度で50μg/l以上が一応の目安となる。 【0019】赤潮生物は、全世界で約200種あると言われているが、この赤潮防除剤は、吸着・凝集作用を利用するものであるから、それらすべてに有効であると、想定される。赤潮生物は、渦鞭毛藻、珪藻、緑藻、黄金色藻、クリプト藻、藍藻、ユーグレナ藻、プラシノ藻、ハブト藻、ラフィド藻に属する藻類であり、これらの藻が赤潮の原因藻である。 【0020】日本において、魚介類をへい死させる有害の赤潮生物は、例示すれば、ギムノディニウム・ミキモトイ、ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマ、ゴニオラックス・ポリグラマ、シャットネラ・アンティカ、シャットネラ・マリーナ、ヘテロシグマ・アカシオ、ノクチルカ・シンチランス、スケレトネマ、プロロセントラム、メンデニウム、コクロディニウム・ポリクリコイデスなどである。 【0021】この貝化石を有効成分とする赤潮防除剤の使用形態は、粉体のまま赤潮の発生している海水域(なお、以下の説明は海水域についてであるが、淡水域の場合も同様である。)に散布、あるいは海水に懸濁させてから、その懸濁液を赤潮海水域に散布する。その散布量は赤潮海水域の海面が白濁する程度である。具体的には現に赤潮が発生している海水に対して、濃度0.1〜6g/lの範囲内となるように散布する。0.1g/l未満の濃度ではあまり効果が期待出来ず、6g/lを越える場合はコストに見合う効果が期待しずらい。好ましくは、濃度1.0〜5g/lの範囲である。 【0022】赤潮防除剤としての貝化石の粒径は、あまり大きすぎると直ぐに沈降してしまい、赤潮生物に対して吸着・凝集作用を発揮することができなくなり、あまり細かすぎると赤潮生物を吸着・凝集しても赤潮生物を沈降させることが出来なくなるし、粉砕コストも上昇する。したがって、貝化石の粒径は少なくとも0.1μm以上2mm以下であるのが望ましい。この範囲の粒度分布内であれば、赤潮生物に対して吸着・凝集作用を発揮出来、赤潮生物を沈降させることが出来る。 【0023】そして、赤潮防除剤としての貝化石の作用は、以下のように考えられる。赤潮生物含有の海水に貝化石の微粒子が散布されると、微粒子であるため沈降速度が遅くなるから海水中での滞留時間が長くなり、赤潮生物は浮遊性であるから互いに接触する機会が増える状態になっている。貝化石の界面におけるCa、Mg、Al、Feなど金属元素が陽イオン化し、これに対する赤潮生物は細胞膜表面付近にマイナス電気を持つから、互いに吸着し合い赤潮生物は自重が増し沈降を始める。この際、赤潮生物の種類により更に凝集して大きな凝集体を形成する場合があり、極めて沈降速度が増す。この陽イオン化した金属元素に由来する吸着・凝集により、赤潮生物の細胞は破壊されている。すなわち、赤潮生物は死滅している。 【0024】請求項2の発明は、アルカリ土類金属の炭酸塩を有効成分とすることを特徴とする赤潮防除剤である。 【0025】前記アルカリ土類金属の炭酸塩は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムを主体とし、他のアルカリ土類金属のベリリウム(Be)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)の炭酸塩も赤潮防除剤として有効であると、想定される。ただし、コスト面で上記の炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムに対抗できない。赤潮防除剤としてのアルカリ土類金属の炭酸塩の作用は、貝化石の場合と同様と考えられる。すなわち、貝化石の最も含有量の多い物質はカルシウムの炭酸塩であり、マグネシウムの炭酸塩もかなり多いからである。したがって、その使用形態も、同様に炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウムを粉体のまま赤潮の発生している海水域に散布、あるいは海水に懸濁させてから、その懸濁液を赤潮海水域に散布する。その散布量も赤潮海水域の海面が白濁する程度であり、特級試薬用の炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウムでは貝化石より少なくても良いが、粗製の炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムでは貝化石とほぼ同様である。ただし、単体の炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムを使用した場合は、赤潮生物を吸着・凝集し沈降させたあと、その沈殿物の海底生物に及ぼす影響が懸念されるから、散布量は限定され使用回数も制限されたものとなる。 【0026】請求項3の発明は、アルカリ土類金属の珪酸塩を有効成分とすることを特徴とする赤潮防除剤である。 【0027】前記アルカリ土類金属の珪酸塩は、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウムを主体とし、他のアルカリ土類金属のベリリウム(Be)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)の珪酸塩も赤潮防除剤として有効であると、想定される。ただし、コスト面で上記の珪酸カルシウム、珪酸マグネシウムに対抗できない。赤潮防除剤としてのアルカリ土類金属の珪酸塩の作用は、貝化石の場合と同様である。すなわち、貝化石中に多く含まれるカルシウムは炭酸塩以外に珪酸塩となっているし、マグネシウムも珪酸塩となっているからである。したがって、その使用形態も、貝化石や上記したアルカリ土類金属の炭酸塩と同様に、珪酸カルシウムあるいは珪酸マグネシウムを粉体のまま赤潮の発生している海水域に散布、あるいは海水に懸濁させてから、その懸濁液を赤潮海水域に散布する。その散布量や吸着・凝集後の沈殿物に対する懸念も炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムとほぼ同様である。 【0028】請求項4の発明は、請求項1記載の貝化石と請求項2記載のアルカリ土類金属の炭酸塩とを含有することを特徴とする赤潮防除剤である。 【0029】貝化石は、すでに述べたように、水質改良剤あるいは底質改善剤として海水域に多量に投与され、海底に沈殿しても、海底生物に影響を及ぼすことが無いことが実証されている。一方、アルカリ土類金属の炭酸塩、例えば、炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウム単体を赤潮海水域に散布した場合、吸着・凝集後の沈殿物の海底生物に及ぼす影響が懸念されている。しかしながら、貝化石の成分中には炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウムが含まれているから、その成分比率を極端に上げない程度の炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウム単体の添加であれば、海底生物に影響を及ぼすことが無い、と言える。したがって、貝化石に対して、炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウム単体の添加量を、最大1:1から1:0.1の範囲であれば、海底生物に影響を及ぼすことが無く、しかも炭酸カルシウムあるいは炭酸マグネシウム単体添加の場合の効果を享受出来る。 【0030】なお、貝化石とアルカリ土類金属の炭酸塩とを含有した赤潮防除剤の使用形態、粒径及び作用は、上記した貝化石の場合と同様であるから、その説明を省略する。 【0031】請求項5の発明は、請求項1記載の貝化石と請求項3記載のアルカリ土類金属の珪酸塩とを含有することを特徴とする赤潮防除剤である。 【0032】貝化石は、海底に沈殿しても、海底生物に影響を及ぼすことが無いことが実証されている。一方、アルカリ土類金属の珪酸塩、例えば、珪酸カルシウムあるいは珪酸マグネシウム単体を赤潮海水域に散布した場合、吸着・凝集後の沈殿物の海底生物に及ぼす影響が懸念される。しかしながら、貝化石の成分中には珪酸カルシウムあるいは珪酸マグネシウムが含まれているから、その成分比率を極端に上げない程度の珪酸カルシウムあるいは珪酸マグネシウム単体の添加であれば、海底生物に影響を及ぼすことが無い、と言える。したがって、貝化石に対して、珪酸カルシウムあるいは珪酸マグネシウム単体の添加量を、最大1:1から1:0.1の範囲であれば、海底生物に影響を及ぼすことが無く、しかも珪酸カルシウムあるいは珪酸マグネシウム単体添加の場合の効果を享受出来る。なお、貝化石とアルカリ土類金属の珪酸塩とを含有した赤潮防除剤の使用形態、粒径及び作用は、上記した貝化石の場合と同様であるから、その説明を省略する。 【0033】請求項6の発明は、前記貝化石は、石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体を150°C〜300°Cの範囲内で加熱処理して結晶水を除去し賦活化させた熱処理貝化石である赤潮防除剤である。 【0034】前記貝化石を150°C〜300°Cの範囲内で加熱処理する意味は、小孔に含まれている結晶水を除去し、電気的な吸着以外の吸着性能を高めると共に、加熱処理により貝化石に付着している雑菌を死滅させるためである。したがって、この熱処理貝化石を主成分とすることは、小孔に含まれている結晶水を除去した分、電気的な吸着以外の吸着性能が高まり、さらに、雑菌を死滅させているから赤潮防除剤として、より安全性の高いものになる。 【0035】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様について詳述する。まず、上記構成になる赤潮防除剤の種々の効果を確認するための調査及び試験を行ったので、その状況を説明する。和歌山県田辺湾古賀浦にて採取した赤潮海水を2リットルのガラスシリンダー2本に入れ、一方のガラスシリンダーに貝化石の粉末を水に入れ懸濁状としたものを静かに添加し、他方のガラスシリンダーを無添加として観察した。貝化石添加のガラスシリンダーの上部は徐々に透明になり、その透明部分が時間の経過と共に下部に広がる様子が観察された。また、和歌山県浦神湾にて採取した赤潮海水についても、同様なことが観察された。更に、和歌山県田辺湾古賀浦及び富山県新湊市にて採取したプランクトンについても、上記の赤潮海水と同様な観察を行ったところ、やはり同じようなことが観察された。したがって、貝化石は、赤潮を構成する生物並びに通常海水域に浮遊するプランクトンを吸着し凝集し、吸着・凝集したプランクトンは沈降することが、定性的に確認された。この結果を踏まえて、以下のような実施例及び比較例を試みた。 【0036】〔実施例1〕赤潮生物として海産クロレラ培養を下記の要領で培養し、この海産クロレラ培養水3リットルを10cm角×50cm高さ(5リットル)のプラスチック筒に入れ、海産クロレラ培養水1リットルに粒径0.1μm以上で2mm以下の貝化石を1g添加し、10分間スターラーで攪拌後プラスチック筒に入れ、さらに、全体が均一となるように上下に攪拌をして貝化石の散布量を0.25g/lとしたのち、遮光し静置して沈降させた。24時間後に沈降液100mlを採取して、直径47mmのガラス繊維フィルター(Whatman GF/C)を用いてザートリウス6連ろ過器にてろ過し、クロロフィル−a量を測定した。同様にして、貝化石2g、3g、4g、5gをそれぞれ添加して、貝化石の散布量を0.5g/l、0.75g/l、1.0g/l、1.25g/lとした場合の24時間後の各沈降液100mlを採取して、各クロロフィル−a量を測定した。なお、クロロフィル−a量を海産クロレラ量の指標とした。 1.海産クロレラの培養方法海産クロレラは、人工ろ過海水に硫安・尿素・過リン酸石灰と Provazoliの海水補強栄養剤(PES)を加えたものを培地とした(表3に示す)。培養条件は自然光と蛍光灯とを光源として10時間明、14時間暗とし、培養容器として5リットル三角フラスコを2個用い、上記の通り用意した3リットルの培地に対して移植量を100mlとなるように移植し、通気培養を行った。植え継ぎは5日ごとに行った。 2.クロロフィル−a量の測定方法測定液を所定量採取後、攪拌などにより均一化して一定量を上記したガラス繊維フィルターを用いて吸引ろ過する。ガラス繊維フィルターをザートリウス6連ろ過器から取り外し、遮光した状態でデシケータ内で乾燥させる。乾燥したガラス繊維フィルターを細かく刻んだのち、遠心管に入れ90%アセトン溶液を10ml加え、氷で冷却しながら、10分間超音波をかけて植物色素をアセトン溶液に抽出する。その後、遠心管を3000rpmで回転させ、10分間遠心分離して、上澄み液を直ちに100mlのシリンダーにとり、アセトン抽出液量を測定する。アセトン溶液を対照として、アセトン抽出液5mlに対して1規定塩酸を2滴加え、3分間放置したのち、同じ波長で吸光度を求める。クロロフィル−a量はLorenzen法によった。 クロロフィルa(μg/l)=26.7(E665−E665a)×v/VE665 ;665nmの吸光度から750nmの吸光度を引いた値E665a;塩酸添加後の抽出液について得た同上の値v;抽出液の量(ml) V;測定液の量(l) 〔比較例1〕貝化石を添加していない海産クロレラ培養水について、実施例1と同様にして24時間沈降させ、プラスチック筒最下部から沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にクロロフィル−a量を測定した。上記実施例1と比較例1との結果を表4に示す。 【0037】 【表3】
【0038】 【表4】
【0039】表4によれば、粒径0.1μm以上で2mm以下の貝化石を0.25g/l添加した沈降液の濃度が、比較例1に比べて約2倍の濃度になり、最低0.1g/l添加すれば、海産クロレラを吸着・凝集して、沈降させ得ることが想定できる。また、貝化石を添加していない比較例1では沈降状態が認められなかった。これは、比較例1でのプラスチック筒最下部から採取した沈降液100mlのクロロフィル−a量と、沈降試験に供する前の海産クロレラ培養水のクロロフィル−a量との間に差がなかったことからも、実証された。 【0040】〔実施例2〕海産クロレラの細胞密度が4.2×105cells/ml(細胞密度は、Burker−Turk血球計算版(1mm3)法により計数した。)の海産クロレラ培養水3リットルを10cm角×50cm高さ(5リットル)のプラスチック筒に入れ、海産クロレラ培養水1リットルに粒径0.1μm以上で2mm以下の貝化石を1g添加し、10分間スターラーで攪拌後プラスチック筒に入れ、さらに、全体が均一となるように上下に攪拌をして貝化石の散布量を0.25g/lとしたのち、遮光し静置して沈降させた。30分間後に沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にしてクロロフィル−a量を測定した。同様にして、貝化石の散布量を0.5g/l、0.75g/l、1.0g/l、1.25g/l、1.5g/l、1.75g/l、2.0g/l、2.25g/l、2.5g/l、3.0g/l、3.5g/l、4.0g/l、4.75g/l、5.25g/l、5.5g/l、5.75g/l、6.5g/lとそれぞれした場合の30分間後の各沈降液100mlを採取して、各クロロフィル−a量を測定した。実施例2の結果を表5に示し、さらに、表6に貝化石の散布量を1.5g/l、2.0g/l、2.5g/l、4.0g/l、4.75g/l、5.25g/l、5.5g/l、5.75g/lとした場合の海産クロレラの除去率(%)を算出した。 【0041】 【表5】
【0042】 【表6】
【0043】表5によれば、貝化石の散布量が6.5g/lで最大となり、それ以上ではほぼ一定となった。また、表6によれば、貝化石の散布量が5.0g/l前後で、30分間という短時間で海産クロレラの除去率が80%以上となった。なお、海産クロレラは、通常現れる赤潮生物と比べて細胞がかなり小型であり、沈降しずらい点を考慮すると、貝化石の散布量が5.0g/lというのは、最大散布量を示す。したがって、1/2、1/3程度の散布量で通常現れる赤潮生物を30分間で除去率が80%以上となるものと、想定される。 【0044】〔実施例3〕海産クロレラ培養水3リットルを10cm角×50cm高さ(5リットル)のプラスチック筒に入れ、海産クロレラ培養水1リットルに炭酸カルシウム(CaCO3)の特級試薬を0.2g添加し、10分間スターラーで攪拌後プラスチック筒に入れ、さらに、全体が均一となるように上下に攪拌をして炭酸カルシウムの散布量を0.05g/lとしたのち、遮光し静置して沈降させた。48時間後に沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にしてクロロフィル−a量を測定した。同様にして、炭酸カルシウム0.4g、0.6g、0.8g、1gをそれぞれ添加して、炭酸カルシウムの散布量を0.1g/l、0.15g/l、0.2g/l、0.25g/lとした場合の48時間後の各沈降液100mlを採取して、各クロロフィル−a量を測定した。 〔比較例2〕炭酸カルシウムを添加していない海産クロレラ培養水について、実施例3と同様にして48時間沈降させ、プラスチック筒最下部から沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にクロロフィル−a量を測定した。上記実施例3と比較例2との結果を表7に示す。 【0045】〔実施例4〕海産クロレラ培養水3リットルを10cm角×50cm高さ(5リットル)のプラスチック筒に入れ、海産クロレラ培養水1リットルに珪酸カルシウム(CaSiO3)の特級試薬を0.2g添加し、10分間スターラーで攪拌後プラスチック筒に入れ、さらに、全体が均一となるように上下に攪拌をして珪酸カルシウムの散布量を0.05g/lとしたのち、遮光し静置して沈降させた。48時間後に沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にしてクロロフィル−a量を測定した。同様にして、珪酸カルシウム0.4g、0.6g、0.8g、1gをそれぞれ添加して、珪酸カルシウムの散布量を0.1g/l、0.15g/l、0.2g/l、0.25g/lとした場合の48時間後の各沈降液100mlを採取して、各クロロフィル−a量を測定した。 〔比較例3〕珪酸カルシウムを添加していない海産クロレラ培養水について、実施例4と同様にして48時間沈降させ、プラスチック筒最下部から沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にクロロフィル−a量を測定した。上記実施例4と比較例3との結果を表8に示す。 【0046】〔実施例5〕海産クロレラ培養水3リットルを10cm角×50cm高さ(5リットル)のプラスチック筒に入れ、海産クロレラ培養水1リットルに炭酸マグネシウム(MgCO3)の特級試薬を0.2g添加し、10分間スターラーで攪拌後プラスチック筒に入れ、さらに、全体が均一となるように上下に攪拌をして炭酸マグネシウムの散布量を0.05g/lとしたのち、遮光し静置して沈降させた。48時間後に沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にしてクロロフィル−a量を測定した。同様にして、炭酸マグネシウム0.4g、0.6g、0.8g、1gをそれぞれ添加して、炭酸マグネシウムの散布量を0.1g/l、0.15g/l、0.2g/l、0.25g/lとした場合の48時間後の各沈降液100mlを採取して、各クロロフィル−a量を測定した。 〔比較例4〕炭酸マグネシウムを添加していない海産クロレラ培養水について、実施例5と同様にして48時間沈降させ、プラスチック筒最下部から沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にクロロフィル−a量を測定した。上記実施例5と比較例4との結果を表9に示す。 【0047】 【表7】
【0048】 【表8】
【0049】 【表9】
【0050】表7によれば、炭酸カルシウムの特級試薬の散布量を0.05g/lとして48時間沈降の場合で、沈降液のクロロフィル−a量は、比較例2に比べて約1.7倍の濃度になった。また、炭酸カルシウムを添加していない比較例2では沈降状態が認められなかった。これは、比較例2のプラスチック筒最下部から採取した沈降液100mlのクロロフィル−a量と、沈降試験に供する前の海産クロレラ培養水のクロロフィル−a量との間に差がなかったことからも、実証された。 【0051】表8によれば、珪酸カルシウムの特級試薬の散布量を0.05g/lとして48時間沈降の場合で、沈降液のクロロフィル−a量は、比較例3に比べて約3.0倍の濃度になった。また、珪酸カルシウムを添加していない比較例3では沈降状態が認められなかった。これは、比較例3のプラスチック筒最下部から採取した沈降液100mlのクロロフィル−a量と、沈降試験に供する前の海産クロレラ培養水のクロロフィル−a量との間に差がなかったことからも、実証された。 【0052】表9によれば、炭酸マグネシウムの特級試薬の散布量を0.05g/lとして48時間沈降の場合で、沈降液のクロロフィル−a量は、比較例4に比べて約1.4倍の濃度になった。また、炭酸マグネシウムを添加していない比較例4では沈降状態が認められなかった。これは、比較例4のプラスチック筒最下部から採取した沈降液100mlのクロロフィル−a量と、沈降試験に供する前の海産クロレラ培養水のクロロフィル−a量との間に差がなかったことからも、実証された。 【0053】なお、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム及び炭酸マグネシウムは、いずれも貝化石に比べて、散布量が1/3〜1/5の量でほぼ同じ沈降効果を得ているが、これはいずれも特級試薬での結果であり、現実的に利用可能なものではない。しかし、他の成分の影響を排除した形での炭酸カルシウム、珪酸カルシウム及び炭酸マグネシウムによる海産クロレラ培養水の沈降状況を調査する意味から、特級試薬による試験とした。したがって、炭酸カルシウムの特級試薬に代えて石灰岩の粉末、珪酸カルシウムの特級試薬に代えて珪酸塩鉱物の粉末、炭酸マグネシウムの特級試薬に代えて菱苦土鉱の粉末による散布となり、これらの場合における沈降効果ではないことに、留意する必要がある。しかし、これらは、既に述べたように、赤潮生物に模した海産クロレラを吸着・凝集、沈降後の沈降物の底生生物への影響が懸念され、現状では使用が難しい。 【0054】〔実施例6〕海産クロレラ培養水3リットルを10cm角×50cm高さ(5リットル)のプラスチック筒に入れ、海産クロレラ培養水1リットルに貝化石2g、炭酸カルシウム(CaCO3)の特級試薬を0.4g添加し、10分間スターラーで攪拌後プラスチック筒に入れ、さらに、全体が均一となるように上下に攪拌をして貝化石の散布量を0.5g/l、炭酸カルシウムの散布量を0.1g/lとし、混合散布量を0.6g/lとしたのち、遮光し静置して沈降させた。48時間後に沈降液100mlを採取して、実施例1と同様にしてクロロフィル−a量を測定した。上記の結果を表10に示す。 【0055】 【表10】
【0056】表10によれば、炭酸カルシウム単独散布量の0.25g/lの場合に近い沈降液濃度が得られ、さらに、貝化石単独散布量の1.25g/lの場合に近い沈降液濃度が得られた。したがって、炭酸カルシウムの散布量は、貝化石の散布量の1/5であるから、貝化石中に含有する炭酸カルシウム量が2割ほど増えたのとほぼ同様に考えられるので、赤潮生物に模した海産クロレラを吸着・凝集、沈降後の沈降物の底生生物への影響が払拭され、現状で使用可能であると考えられる。炭酸カルシウム以外の珪酸カルシウム及び炭酸マグネシウムも、同様の傾向と考えられるので、使用可能である。 【0057】〔実施例7〕赤潮生物として、Skeletonema costatum、Coscinodiscus waillesii、Chattonella antiqua、Heterosigma akashiwo、Gymnodinium mikimotoiの5種類を選択し、これら5種類の赤潮プランクトンは兵庫県立水産試験場から培養株の分与を受けたものである。Skeletonemacostatum、Coscinodiscus waillesii、Chattonella antiqua、Heterosigma akashiwoの4種類には、MP1培地を用い、Gymnodinium mikimotoiは、PII培地を用い培養条件は表11に示す通りとし、5日間培養とした。なお、MP1はその培養液の組成を表12の通りとし、これを121°C、15分間の設定で、オートクレーブし、自然放冷後、表12−7)を0.22μmのろ過滅菌用フィルター(ミリポア製)を用いて添加し、作成した。PIIは、その培養液の組成を表3に示した通りである。得られた5種類のSkeletonema costatum、Coscinodiscus waillesii、Chattonella antiqua、Heterosigma akashiwo、Gymnodinium mikimotoiの各赤潮プランクトン培養液100mlに実施例1で用いた貝化石を0.2gづつ添加し(濃度2g/l)、1分間攪拌し、10分間静置して吸着・凝集させ、各沈降液を2mlづつ採取する。内径8mm×高さ1200mmのガラス管を5本用意し、各ガラス管中に予め人工海水を充填しておき、5本のガラス管の上端開口から上記の2mlの各沈降液を注ぎ入れ、貝化石を吸着・凝集させた各赤潮プランクトンが1m沈降するのに要した時間を測定する。その結果を表13に示す。 【0058】 【表11】
【0059】 【表12】
【0060】 【表13】
【0061】表13によれば、吸着・凝集させた各赤潮プランクトンは、4〜8分/mの沈降速度であり、凝集した赤潮プランクトンや元々大きい赤潮プランクトンは8分/mの沈降速度に近いことが実証された。 【0062】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明の赤潮防除剤によれば、以下のような効果が期待できる。請求項1の発明は、赤潮生物含有の海水に貝化石の微粒子が散布されると、微粒子であるため沈降速度が遅くなるから海水中での滞留時間が長くなり、赤潮生物は浮遊性であるから互いに接触する機会が増える状態になり、貝化石の界面におけるCa、Mg、Al、Feなど金属元素が陽イオン化し、これに対する赤潮生物は細胞膜表面付近にマイナス電気を持つから、互いに吸着し合い赤潮生物は自重が増し沈降を始める。この際、赤潮生物の種類により更に凝集して大きな凝集体を形成する場合があり、極めて沈降速度が増してくる。この陽イオン化した金属元素に由来する吸着・凝集により、赤潮生物の細胞は破壊されている。すなわち、赤潮生物は死滅している。したがって、緊急対応を叶えることが出来、赤潮生物防除後の水質・底質対策が容易であり、しかも安全性に問題のない赤潮防除剤を得ることができる効果がある。 【0063】請求項2の発明は、上記効果に加えて、貝化石が無い場合や不足している場合に、アルカリ土類金属の炭酸塩を緊急避難的に使用でき、上質品であれば添加量も少なくてすみ、赤潮生物防除後の水質・底質対策もその分行い易い。 【0064】請求項3の発明は、上記効果に加えて、請求項2の発明と同様に、貝化石が無い場合や不足している場合に、アルカリ土類金属の珪酸塩を緊急避難的に使用でき、上質品であれば添加量も少なくてすみ、赤潮生物防除後の水質・底質対策もその分行い易い。 【0065】請求項4の発明は、上記効果に加えて、貝化石の有する水質改良剤あるいは底質改善剤としての効果により、アルカリ土類金属の炭酸塩が有する顕著な赤潮生物防除効果を利用しても、アルカリ土類金属の炭酸塩による赤潮生物の吸着・凝集後の沈殿物の海底生物に及ぼす影響を緩和かつ排除出来、貝化石及びアルカリ土類金属の炭酸塩の双方が有する良い面を共に利用できる。 【0066】請求項5の発明は、上記効果に加えて、貝化石の有する水質改良剤あるいは底質改善剤としての効果により、アルカリ土類金属の珪酸塩が有する顕著な赤潮生物防除効果を利用しても、アルカリ土類金属の珪酸塩による赤潮生物の吸着・凝集後の沈殿物の海底生物に及ぼす影響を緩和かつ排除出来、貝化石及びアルカリ土類金属の珪酸塩の双方が有する良い面を共に利用できる。 【0067】請求項6の発明は、上記効果に加えて、貝化石は150°C〜300°Cの範囲内で加熱処理されているから、小孔に含まれている結晶水が除去されており、電気的な吸着以外の吸着性能が高まると共に、加熱処理により貝化石に付着している雑菌が死滅している。したがって、この熱処理貝化石を赤潮生物防除に使用することは、小孔に含まれている結晶水を除去した分、電気的な吸着以外の吸着性能が高まり、さらに、雑菌を死滅させているから、より安全性の高いものになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391001088 【氏名又は名称】株式会社グリーンカルチャア
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| 【出願日】 |
平成12年12月20日(2000.12.20) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−187807(P2002−187807A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月5日(2002.7.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−404433(P2000−404433) |
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