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【発明の名称】 水面施用農薬製剤およびその製法
【発明者】 【氏名】国立 朋之

【氏名】鍋谷 佳彦

【氏名】米村 伸二

【氏名】黒津 裕一

【要約】 【課題】水中での拡展性の優れた水面施用農薬製剤を提供すること、かつ、このような水面施用農薬製剤の製造方法を提供すること。

【解決手段】農薬活性成分、浮遊性中空体および陰イオン界面活性剤として一般式(I)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 農薬活性成分、浮遊性中空体および陰イオン界面活性剤として、一般式(I)
【化1】

(式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表し、Mは水素原子または塩形成物質である)で表される、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルまたはその塩を用いることを特徴とする、水面施用農薬製剤。
【請求項2】塩形成物質がアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アミン類およびアルカノールアミン類から選ばれた一種であることを特徴とする請求項1記載の水面施用農薬製剤。
【請求項3】塩形成物質がアルカリ金属またはアンモニウムであることを特徴とする請求項1、2記載の水面施用農薬製剤。
【請求項4】塩形成物質がナトリウムであることを特徴とする請求項1〜3記載の水面施用農薬製剤。
【請求項5】浮遊性中空体がガラス質中空体であることを特徴とする請求項1〜4記載の水面施用農薬製剤。
【請求項6】平均粒子径が100μm以下のガラス質中空体を用いたことを特徴とする請求項1〜5記載の水面施用農薬製剤。
【請求項7】製剤が錠剤、粒剤もしくはこれらの製剤を水溶性フィルムで包装してなるパック剤の一種であることを特徴とする、請求項1〜6記載の水面施用農薬製剤。
【請求項8】農薬活性成分、浮遊性中空体及び陰イオン界面活性剤として一般式(I)
【化2】

(式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表し、Mはナトリウムである)で表される、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルまたはその塩を混合し、整型することを特徴とする、水面施用農薬製剤の製法。
【請求項9】塩形成物質としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アミン類、アルカノールアミン類から選ばれた一種を用いることを特徴とする請求項8記載の水面施用農薬製剤の製法。
【請求項10】塩形成物質としてアルカリ金属またはアンモニウムを用いることを特徴とする請求項8〜9記載の水面施用農薬製剤の製法。
【請求項11】塩形成物質としてナトリウムを用いることを特徴とする請求項8〜10記載の水面施用農薬製剤の製法。
【請求項12】浮遊性中空体としてガラス質中空体を用いることを特徴とする請求項8〜11記載の水面施用農薬製剤の製法。
【請求項13】平均粒子径が100μm以下のガラス質中空体を用いることを特徴とする請求項8〜12記載の水面施用農薬製剤の製法。
【請求項14】製剤が錠剤、粒剤もしくはこれらの製剤を水溶性フィルムで包装してなるパック剤のいずれかに整型することを特徴とする、請求項8〜13記載の水面施用農薬製剤の製法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、水面施用農薬製剤およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、農薬活性成分の効果を高める目的で、水稲田の水面に浮遊させる農薬製剤の研究が行われてきた。例えば、焼成パーライトにポリブデンを用い、殺虫成分を固着させたもの(特公昭47−1240号公報)、軽石粒やパーライト粒などの水面に浮く担体に糊状物質で殺菌成分を付着させたもの(特公昭48−1179号公報)、発泡させた真珠岩または黒曜石に硬化油、パラフィン、石油樹脂で殺虫成分を付着させたもの(特公昭48−1181号公報)、パーライトなど水に浮く無機担体に殺草成分を担持させたもの(特公昭48−1182号公報)、パーライトなどの粒状担体にセルロースエーテル、ポリカルボン酸型高分子活性剤と主剤を保持したもの(特公昭48−15612号公報)、エチレン酢酸ビニル共重合物、ポリプロピレンおよび殺虫成分を混合し、粒剤に成型したもの(特公昭49−24222号公報)、殺虫成分を撥水性物質と混合し、粒基剤の表面に付着させたもの(特開昭47−39638号公報)、農薬成分を含浸した合成樹脂発泡体の細粒体を水溶性高分子フィルムによって密封したもの(特開昭53−99327号公報)、農薬成分をロウ状物質に溶解もしくは分散させ、水溶性もしくは水分散性物質と押し出し造粒機で粒剤に成型したもの(特開昭56−30901号公報)、多孔質体ないし中空体に農薬活性成分を合成樹脂あるいは石膏で付着させたもの(特公平2−56323号)、水溶性担体、無機または有機のフィルム形成物質および農薬活性成分を粒剤化したもの(特公昭63−30281号公報)、農薬成分と粒径約60〜600μmの砕砂に高級脂肪酸を配合したもの(特開平1−25701号公報)、除草活性成分を含有する錠剤またはカプセル剤を水中水田に投げ込む方法(特開平3−173802号公報)、農薬活性成分とポリアクリル酸ナトリウム、界面活性剤および中空体を含有する粒状組成物(特開平9−295903号公報)などが挙げられる。
【0003】また、最近になって農薬散布の省力化の方法の一つとして、農薬粒剤を水溶性高分子の袋に入れるか、発泡剤を入れて大型の錠剤に成型するなどして、手で水田水中に投込む方法が提案されている。
【0004】水溶性高分子の袋に入れる製剤としては、例えば、見掛け比重1未満の粒核に農薬活性成分、界面活性剤を油状物質で被膜した製剤を水溶性フィルムで包装したもの(特開平3−155703号公報)、ゲルまたはゾル状農薬製剤を水溶性フィルムで包装したもの(特開平6−24904号公報)、農薬活性成分と浮遊性中空体およびジアルキルスルホサクシネートを含有する固形製剤を水溶性高分子フィルムで包装したもの(特開平6−279204号公報)、などが挙げられる。
【0005】発泡剤を入れて大型の錠剤に成型する製剤としては、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび固体の有機酸などを錠剤化したもの(特公昭64−2563号公報)、農薬活性成分、界面活性剤、炭酸塩および固体酸を含有し、見掛け比重を1以上に調整した組成物を水溶性フィルムに内包したもの(特開平5−17308号公報)、などが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の浮遊性を付与する技術は、水面に浮遊しても水中への農薬活性成分の拡がりは十分ではない。また、最近提案されている農薬製剤を水溶性高分子の袋に入れたものや発泡剤を入れた大型錠剤を手で投込む方法は、田面水中に農薬活性成分が均一にかつすみやかに拡散するには不十分である。そのため、拡散ムラが生じて効果ムラができたり、薬害の発生をきたすことがある。
【0007】このような情況のため、田面水中にいかに農薬有効成分をすみやかにかつ均一に拡散させることができるか、その新技術の開発が求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意研究した。その結果、農薬活性成分、浮遊性中空体および陰イオン界面活性剤として、一般式(I)
【化3】

(式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表し、Mは水素原子または塩形成物質である)で表される、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルまたはその塩を用いることを特徴とする水面施用農薬製剤とすることにより、前記した課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】したがって、本発明は、上記組成からなる水中での拡展性の優れた水面施用農薬製剤に関するものであり、かつ、このような水面施用農薬製剤の製造方法に関するものである。
【0010】次に、本発明の水面施用農薬製剤について具体的に説明する。
【0011】本発明の農薬活性成分は、通常水田に使用されるものであればいずれも使用でき、1種または2種以上を併用してもよい。このような農薬活性成分としては、例えば、次のものが挙げられる。
【0012】(殺虫剤)MPP、MEP、ピリミホスメチル、ダイアジノン、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチル、バミドチオン、マラソン、PAP、ジメトエート、エチルチオメトン、モノクロトホス、BRP、CVMP、ジメチルビンホス、プロパホス、DEP、EPN、NAC、MTMC、MIPC、BPMC、PHC、MPMC、XMC、ベンダイオカルブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、チオジカルブ、シクロプロトリン、エトフェンプロックス、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ブプロフェジンなど。
【0013】(殺菌剤)塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、水酸化第二銅、有機硫黄ニッケル塩、チウラム、キャプタン、TPN、フサライド、IBP、EDDP、チオファネートメチル、ベノミル、イプロジオン、メプロニル、フルトラニル、テフロフタラム、ペンシクロン、メタラキシル、トリフルミゾール、ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシンA、オキシテトラサイクリン、ヒドロキシイソキサゾール、メタスルホカルブ、ベンチアゾール、ジクロメジン、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾール、ピロキロン、オキソニック酸、グアザチン、フェリムゾン、など。
【0014】(除草剤)2,4−PA、MCP、MCPB、MCPAチオエチル(フェノチオール)、クロメプロップ、ナプロアニリド、CNP、クロメトキシニル、ビフェノックス、MCC、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、モリネート、ジメピペレート、DCPA、ブタクロール、プレチラクロール、ブロモブチド、メフェナセット、ダイムロン、シメトリン、プロメトリン、ジメタメトリン、ベンダゾン、オキサジアゾン、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、トリフルラリン、ピペロホス、ACN、ベンスルフロンメチル、など。
【0015】(植物調節剤)イナベンフィド、オキシエチレンドコサノール、ニコチン酸アミド、ベンジルアミノプリン、など。
【0016】これらの農薬活性成分の製剤中への添加量は、特に限定されるものではないが、一般的には製剤全量の0.01〜90%(重量%)であり、農薬活性成分の種類により、10アールあたりの必要散布量となるように添加すればよい。
【0017】なお、これらの農薬活性成分名は、「農薬ハンドブック」(1998年版 社団法人 日本植物防疫協会発行)に記載の一般名である。
【0018】本発明では、一般式(I)で表される陰イオン界面活性剤であるポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびその塩の使用が必須であるが、塩形成物質としては、ナトリウム、リチウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン類およびモノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、アンモニウムが挙げられ、ナトリウムが上記課題を解決する上では最も適している。
【0019】一般式(I)で表される代表的な化合物としては、次のようなものが例示される。ただし、本発明はこれらの例示に限られない。
【0020】(1)ジ(ポリオキシエチレン(2)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルアンモニウム、(2)モノ(ポリオキシエチレン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルとジ(ポリオキシエチレン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルアンモニウム(20/80混合体)、(3)モノ(ポリオキシエチレン(2)ノニルフェニルエーテル)リン酸エステルとジ(ノニルフェニルエーテル)リン酸エステル(10/90混合体)、(4)ジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウム、(5)ジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステルナトリウム、(6)モノ(2−エチルヘキシル)リン酸エステルとジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル(15/85混合体)、(7)モノ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステルとジ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステル(5/95混合体)、(8)モノ[(ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(1))ランダ2−エチルヘキシルエーテル]リン酸エステルとジ[(ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(1)) ランダム2−エチルヘキシルエーテル]リン酸エステル(20/80混合体)、(9)ジ(ポリオキシエチレン(3)ポリオキシプロピレン(6)ポリオキシエチレン(2)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルアンモニウム、(10)ジ(ポリオキシエチレン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルモノエタノールアミン、(11)ジ(ポリオキシプロピレン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルカリウム、(12)モノオレイルリン酸エステルとジオレイルリン酸エステル(10/90混合体)ナトリウム、(13)ジ(ポリオキシエチレン(2)ブチルエーテル)リン酸エステルカルシウム、(14)ジ(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル)リン酸エステルエチルアミン、(15)ジ(ブチルエーテル)リン酸エステルナトリウム、(16)モノ(ポリオキシプロピレン(6)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステル、(17)モノ(ポリオキシエチレン(20)ブチルエーテル)リン酸エステル、(18)モノ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステルとジ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステルの混合体。(19)ジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウム(20)ジ(ポリオキシエチレン(4)パルミチルエーテル)リン酸エステルナトリウム(21)ジ(ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル)リン酸エステルアンモニウム(22)ジ(ポリオキシエチレン(6)ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレン(6)アラルキルエーテル)リン酸エステルアンモニウム(23)ジ(ポリオキシエチレン(2)2−エチル−2−ヘキセニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(24)モノ(ポリオキシエチレン(3)パルミトレイルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(3)パルミトレイルエーテル)リン酸エステルナトリウム(15/85混合体)(25)ジ(ポリオキシエチレン(5)ドデシルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(26)モノ(ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(20/80混合体)(27)モノ(ポリオキシエチレン(3)ベンジルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(3)ベンジルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(10/90混合体)
【0021】上記の記載例においてポリオキシエチレン(2)の「(2)」の意味は、エチレンオキサイドが平均2モル重縮合していることを示し、ポリオキシプロピレン(6)の「(6)」の意味はプロピレンオキサイドが平均6モル重縮合していることを示す。他の化合物名の( )内の数値表記もこれに準ずる。
【0022】また、リン酸エステル(20/80混合体)はモノリン酸エステル20重量%、ジリン酸エステル80重量%を示し、他はこれに準ずる。
【0023】この界面活性剤は製剤中に0.5〜20重量部の範囲であるが、好ましくは1〜10重量部の範囲である。
【0024】本発明に使用する浮遊性中空体としては、ガラス質中空体、セラミック中空体、植物質担体、合成樹脂中空体が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用しても何ら問題はない。
【0025】本発明に使用するガラス質中空体は、平均粒子径が100μm以下のものであればよく、特に限定されないが、次のものが挙げられる。例えば、黒曜石、真珠岩、松脂岩などの天然ガラス質の岩石を加熱して発泡させたパーライト、およびシラスをこれと同様に加工したシラスバルーン(商品名)、タイセツバルーン(商品名:登録商標、以下同じ)などである。ガラス質中空体には1つの気泡を有するものと2つ以上の独立した気泡を有するものとがあり、両者とも使用できるが、製造場面で必要な耐圧性の面で後者の方がより望ましい。ガラス質中空体の平均粒子径は100μmより大きくなると水面での拡散性が悪くなり、100μm以下が必須である。
【0026】このようなガラス質中空体は1種または2種以上を併用して用いることができ、製剤中に1〜80重量部、好ましくは5〜50重量部添加するのが望ましい。
【0027】また、浮遊性中空体の一種として本発明で使用できるセラミック中空体としては、特に限定されないが、イースフィアーズ(太平洋セメント株式会社製の商品名)、マイクロセルズ(ネオライト株式会社製の商品名)などが有用である。
【0028】セラミック中空体は強度が高く、圧縮700kg/平方センチメートルにおいても40%が中空体として残存するため、混合、造粒、錠剤化などの製造工程の際に、中空体が破壊されることがなく、浮遊性が低下することはない。
【0029】これにより、本発明の水面施用農薬製剤を水田に散布しても、粒剤や錠剤が水面で崩壊せずに水底へ沈降するのを防止することができる。
【0030】また、浮遊性中空体の一種として本発明で使用できる植物質担体としては、特に限定されるものではないが、木粉、コルク、ケナフ粉末、籾殻、籾殻粉末などが挙げられる。また、このような植物担体は1種または2種以上を併用することができ、製剤中に1〜80重量部の範囲で添加されるが、効果と経済性から考えて実用的には5〜50重量部の範囲で添加するのが望ましい。
【0031】また、本発明で浮遊性中空体の一種として使用できる合成樹脂中空体としては、特に限定されるものではないが、フェノール樹脂よりなるフェノールマイクロバルーン、エポキシ樹脂よりなるエコスフェアー、ポリウレタンよりなるポリウレタンフォーム、ポリアクリルニトリルよりなるマイクロスフェアーなどが挙げられる。このような合成樹脂中空体は、1種または2種以上を併用して用いることができ、製剤中に0.5〜50重量部の範囲で添加できるが、効果と経済性から考えて実用的には1〜30重量部の範囲で添加するのが望ましい。
【0032】本発明では陰イオン界面活性剤の一種であるポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびその塩の使用が必須であるが、これを除く他の陰イオン界面活性剤の添加もできる。その例としては特に限定されないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルコハク酸ナトリウム、アルキルリン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、リグニンスルホン酸ナトリウム、が挙げられる。
【0033】必要に応じ非イオン界面活性剤を用いても何ら問題はなく、非イオン界面活性剤の種類についても何ら限定されない。
【0034】本発明に使用する固体担体としては、特に限定されないが、例えばクレー、ベントナイト、タルク、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ジークライト、セリサイト、酸性白土、珪石、ケイソウ土、軽石、パーライト、ゼオライト、バーミキュライト、塩化カリウム、尿素、ホワイトカーボン、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、グルコース、マルトース、シュークロース、ラクトース、デキストリン、デンプン、セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、キサンタンガムなどが挙げられる。
【0035】本発明の水面施用農薬製剤には、農薬活性成分の安定化剤、溶剤、物理性改良剤などの補助剤を添加してもよい。
【0036】本発明の製剤には農薬活性成分を溶解したり、製剤の物理性を改良したりするために、溶剤として、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオレイル、アジピン酸ジイソデシル、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジデシル、トリメット酸2−エチルヘキシル、トリメット酸トリデシルなどの多塩基酸アルコールエステル、2−エチルヘキサン酸セチル、ヤシ脂肪酸セチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸オクチルなどの脂肪酸アルコールエステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエートなどの多価アルコール脂肪酸エステル、オクチルアルコール、ラウリルアルコールなどの高級アルコールおよび1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、メチルナフタレン、1−フェニル−1−キシリルエタン、1−キシリル−1,3−ジフェニルブタンなどの芳香族炭化水素、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、流動パラフィンなどのパラフィン系炭化水素などを使用してもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の水面施用農薬製剤の調製方法は、特に限定されないが、次の方法によって行えばよい。より具体的には、例えば農薬活性成分を浮遊性中空体、一般式(I)の陰イオン界面活性剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、固体担体、必要に応じて一般式(I)以外の陰イオン界面活性剤、農薬活性成分の安定化剤、溶剤、その他物理性改良剤などを加え、ハンマーミルで混合する。その後、この混合物を錠剤成型機で成型して錠剤とするか、または押出し造粒機で造粒し粒剤とすることができる。また、本発明は製剤の調製工程において、水や溶剤を使用したり、乾燥してもよい。ただし、本発明の農薬製剤は、特定の錠剤、粒剤に限定されることはなく、その大きさ、重量、形状は、本発明の目的を達成しうる範囲内で適宜変更して実施することができる。
【0038】本発明の水面施用農薬を散布するには、通常行われる手まき散布や、動力散布機などを用いた機械散布などにより、水田に散布することができ、また、本発明の水面施用農薬製剤は、水溶性フィルムにより包装して製剤化することもできる。
【0039】包装して製剤化した場合は、水田に入ることなく畦畔より手で水田の水面上に投込むことで散布することができる。この場合、農薬製剤の1個あたりの重量は、10g以下では単位面積当たりの投入個数が多くなるため好ましくなく、100gを超えると投入時に包装体が自重のため田面土壌に埋もれてしまい、薬剤の水面上での拡散性が悪くなる。したがって、1個あたり10〜100g、好ましくは30〜60gとなるように製剤化するのが好都合である。
【0040】水溶性フィルムにより包装して製剤化する場合に、使用することができる水溶性フィルムとしては、本発明の農薬製剤を水田の田面に投込んだ後、多量の水に速やかに溶解するものであればよく、特に限定されるものではないが、例えばポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、プルランなどが挙げられる。
【0041】
【実施例】次に、実施例で本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0042】なお、以下に「部」とあるのは、すべて重量部を示す。
【0043】実施例1(粒剤)
フェノチオール原体4.2部、シラスバルーン(平均粒子径60μm、イヂチ化成株式会社製 商品名「ウィンライト」)50部、ジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウム2部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.0部、ケイソウ土30部およびクレー11.8部をハンマーミルで混合する。次いで水40部を加え、押し出し造粒機で粒径1.0mmに造粒し、乾燥、篩別して本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0044】実施例2(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(2)ブチルエーテル)リン酸エステルカルシウムにかえて実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0045】実施例3(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル)リン酸エステルエチルアミンにかえて実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0046】実施例4(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルモノエタノールアミンにかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0047】実施例5(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(2)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルアンモニウムにかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0048】実施例6(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ブチルエーテル)リン酸エステルナトリウムにかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0049】実施例7(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシプロピレン(6)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルにかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0050】実施例8(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエチレン(20)ブチルエーテル)リン酸エステルにかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0051】実施例9(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステルとジ(ポリオキシエチレン(3)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステル(5/95混合体)にかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0052】実施例10(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムの添加量を1.0部、クレーを12.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0053】実施例11(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムの添加量を5.0部、クレーを8.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0054】実施例12(粒剤)
実施例1にラウリル硫酸ナトリウム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0055】実施例13(粒剤)
実施例1にリグニンスルホン酸ナトリウム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0056】実施例14(粒剤)
実施例1にさらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0057】実施例15(粒剤)
実施例1のクレーを8.8部として粒剤を97部で調製し、得られた粒剤にアジピン酸ジイソデシル3部を吹き付け、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0058】実施例16(粒剤)
実施例1のシラスバルーンをセラミック中空体にかえ、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0059】実施例17(粒剤)
実施例1のシラスバルーンをコルクにかえ、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0060】実施例18(粒剤)
実施例1のシラスバルーン50部をマイクロスフェアー5部、クレー56.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0061】実施例19(粒剤)
実施例1のフェノチオール原体を2.1部、クレーを13.9部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0062】実施例20(錠剤)
実施例1の粉体を混合後、20kg/平方センチメートルの圧力で錠剤成型機にかけ錠剤を調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0063】実施例21〜40(パック剤)
実施例1〜20で得られた製剤50gをポリビニルアルコールフィルム(厚さ40μm)で包装し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0064】実施例41(粒剤)
フェノチオール原体4.2部、シラスバルーン(平均粒子径90μm、美瑛白土工業株式会社製 商品名「タイセツバルーン」)25部、ジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウム5部、ポリビニルアルコール5部、ケイソウ土40部、クレー20.8部をハンマーミルで混合する。次いで水35部を加え、押し出し造粒機で粒径1.0mmに造粒し、乾燥、篩別して本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0065】実施例42(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル)リン酸エステルアンモウムにかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0066】実施例43(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(6)ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレン(6)アラルキルエーテル)リン酸エステルアンモウムにかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0067】実施例44(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(2)2−エチル−2−ヘキセニルエーテル)リン酸エステルアンモウムにかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0068】実施例45(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエチレン(3)パルミトレイルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(3)パルミトレイルエーテル)リン酸エステルナトリウム(15/85混合体)にかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0069】実施例46(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(20/80混合体)にかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0070】実施例47(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチレン(5)ドデシルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウムにかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0071】実施例48(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエチレン(3)ベンジルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(4)ベンジルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(10/90混合体)にかえて実施例41と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0072】実施例49〜56(パック剤)
実施例41〜48で得られた製剤50gをポリビニルアルコールフィルム(厚さ40μm)で包装し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0073】比較例1(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをラウリル硫酸ナトリウムにかえて実施例1と同様にして調製し、比較例1の水面施用農薬製剤を得た。
【0074】比較例2(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをリグニンスルホン酸ナトリウムにかえて実施例1と同様にして調製し、比較例2の水面施用農薬製剤を得た。
【0075】比較例3(粒剤)
実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナトリウムをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムにかえて実施例1と同様にして調製し、比較例3の水面施用農薬製剤を得た。
【0076】比較例4(粒剤)
比較例1のラウリル硫酸ナトリウムを1部、クレーを12.8部とし、実施例1と同様にして調製し、比較例4の水面施用農薬製剤を得た。
【0077】比較例5(粒剤)
比較例1のラウリル硫酸ナトリウムを5部、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、比較例5の水面施用農薬製剤を得た。
【0078】比較例6(粒剤)
比較例1にリグニンスルホン酸ナトリウム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、比較例6の水面施用農薬製剤を得た。
【0079】比較例7(粒剤)
比較例1にさらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、比較例7の水面施用農薬製剤を得た。
【0080】比較例8(粒剤)
比較例1のクレーを8.8部として粒剤を97部調製し、得られた粒剤にアジピン酸ジイソデシル3部を吹き付け、比較例8の水面施用農薬製剤を得た。
【0081】比較例9(粒剤)
比較例1のフェノチオール原体を2.1部、クレーを13.9部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0082】比較例10(錠剤)
比較例1の粉体を混合後、20kg/平方センチメートルの圧力で錠剤成型機にかけ錠剤を調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0083】比較例11〜20(パック剤)
比較例1〜10で得られた粒剤をポリビニルアルコールフィルム(厚さ40μm)で包装し、比較例11〜20の水面施用農薬製剤を得た。
【0084】比較例21(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテルにかえて実施例41と同様にして調製し、比較例21の水面施用農薬製剤を得た。
【0085】比較例22(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテルにかえて実施例41と同様にして調製し、比較例22の水面施用農薬製剤を得た。
【0086】比較例23(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチレン(3)2−エチルヘキシルエーテルにかえて実施例41と同様にして調製し、比較例23の水面施用農薬製剤を得た。
【0087】比較例24(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチレン(8)ノニルフェニルエーテルにかえて実施例41と同様にして調製し、比較例24の水面施用農薬製剤を得た。
【0088】比較例25(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをラウリル硫酸ナトリウムにかえて実施例41と同様にして調製し、比較例25の水面施用農薬製剤を得た。
【0089】比較例26(粒剤)
実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウムをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムにかえて実施例41と同様にして調製し、比較例26の水面施用農薬製剤を得た。
【0090】比較例27〜32(パック剤)
比較例21〜26で得られた製剤50gをポリビニルアルコールフィルム(厚さ40μm)で包装し、比較例27〜32の水面施用農薬製剤を得た。
【0091】
【発明の効果】本発明を実施すると、次のような効果がもたらされる。
【0092】本発明の水面施用農薬製剤を水田の水面に散布すると、水面を浮遊しつつ均一に拡散する。また、有効成分も水田中に均一に拡散して有効成分の効力を十分に発揮するようになる。また、水稲に対しては薬害を与えることがない。一方、これらの本発明の効果は、従来の技術に比べて優れており、実用性が高い。
【0093】次に、このことを具体的に示すために試験例を示す。
【0094】試験例1 拡散性試験1区画の面積が100平方メートル(10m×10m)の試験区(湛水深3cm)を作り、その中央(1か所)に実施例、比較例に準じて調製した試料を50gまたは100gを1度に処理した。処理1.5時間後に試験区の中央(A区)および四隅(B〜E区)の水深1.5cmの5か所より水を各50ml採取し、水中の農薬活性成分の濃度をHPLC法によって分析した。結果を表1〜6に示す。
【0095】
【表1】

【0096】
【表2】

【0097】
【表3】

【0098】
【表4】

【0099】
【表5】

【0100】
【表6】

【0101】試験例2 除草効果および薬害試験1区画の面積が100平方メートル(10m×10m)の試験区を作り、1区画当りタイヌビエ種子(50g)、ホタルイ種子(30g)、アゼナ種子(10g)、コナギ種子(10g)をそれぞれ播種した。タイヌビエが2葉期に達したとき、実施例1〜12、21〜32、41〜56、比較例1〜6、11〜16、21〜32で調製した試料を試験区の中央に50g処理した。
【0102】調査は薬剤処理30日後に行い、試験区内の中央および四隅(試験例1と同様のA〜E区)の5か所から計5平方メートル中に生き残った雑草を抜き取り、その乾燥重量(g)を測定し、次式により5区平均の除草率(%)を求め、下記の基準により除草効果の評価値に換算した。
【0103】
【表7】

【0104】また水稲に対する薬害については下記の基準により薬害程度を達観調査した。結果を表8〜13に示す。
【0105】
【数1】

【0106】薬害程度0:薬害なし1:僅少2:少3:中4:大5:極大(枯死)
【0107】
【表8】

【0108】
【表9】

【0109】
【表10】

【0110】
【表11】

【0111】
【表12】

【0112】
【表13】

【出願人】 【識別番号】000242002
【氏名又は名称】北興化学工業株式会社
【出願日】 平成13年8月14日(2001.8.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−128605(P2002−128605A)
【公開日】 平成14年5月9日(2002.5.9)
【出願番号】 特願2001−245940(P2001−245940)