| 【発明の名称】 |
改良殺虫組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒河内 伸
【氏名】丸山 雅子
【氏名】加本 美穂子
【氏名】大川 喜一
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| 【要約】 |
【課題】クロロニコチニル系化合物のアルカリ性条件下での不安定性を改善すること。
【解決手段】クロロニコチニル系化合物と下記式MH2PO4式中、Mはナトリウム又はカリウムを示す、で表わされるリン酸塩又はその水和物を含有することを特徴とする改良殺虫組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クロロニコチニル系化合物と下記式MH2PO4式中、Mはナトリウム又はカリウムを示す、で表わされるリン酸塩又はその水和物を含有することを特徴とする改良殺虫組成物。 【請求項2】 クロロニコチニル系化合物がイミダクロプリド(一般名)又はチアメトキサム(一般名)である請求項1に記載の改良殺虫組成物。 【請求項3】 クロロニコチニル系化合物に下記式MH2PO4式中、Mはナトリウム又はカリウムを示す、で表わされるリン酸塩又はその水和物を加えることを特徴とするクロロニコチニル系化合物の安定化方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は改良殺虫組成物に関する。更に詳しくは、本発明はクロロニコチニル系化合物を含有する改良殺虫組成物及び該化合物の安定化方法に関する。 【0002】 【従来の技術】クロロニコチニル系化合物は、殺虫活性を有する新しい化合物群に属するものであり、別名ネオニコチノイド系化合物とも呼ばれているものである。 【0003】一般に、農薬活性化合物の改良製剤において、農薬それ自体のある条件下での不安定性(分解促進)を改善するために、組成物の剤型の変更、製剤中への安定化剤の添加、pHの調整等々いろいろな手段が試みられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題及びその解決手段】クロロニコチニル系化合物に属する殺虫活性を有するイミダクロプリド(一般名)がアルカリ性条件下において不安定であることは、これまでの施用条件下での経験から判明していた。例えば、イミダクロプリドを白蟻剤として使用する際に、該製剤を住宅施工の床下土間コンクリート敷設条件下で施用した場合、コンクリートのアルカリ性に極めて不安定であると言われている。 【0005】本発明者等は、このようなアルカリ性条件下でのイミダクロプリドに代表されるクロロニコチニル系化合物の安定化を従来より試験研究してきた結果、今回、式MH2PO4 (I) 式中、Mはナトリウム又はカリウムを示す、で表わされるリン酸塩又はその水和物を添加することにより、クロロニコチニル系化合物の安定化を完璧に達成することができることを発見した。 【0006】かくして、本発明は、クロロニコチニル系化合物と上記式(I)のリン酸塩又はその水和物を含有することを特徴とする改良殺虫組成物を提供するものである。 【0007】本発明は、また、クロロニコチニル系化合物に前記式(I)のリン酸塩又はその水和物を加えることを特徴とするクロロニコチニル系化合物の安定化方法を提供するものである。 【0008】以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明におけるクロロニコチニル系化合物の具体例としては、一般名:イミダクロプリド{化学名:1−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−ニトロ−2−イミダゾリジン}、一般名:チアメトキサム{化学名:3−[(2−クロロ−5−チアゾリル)メチル]テトラヒドロ−5−メチル−N−ニトロ−4H−1,3,5−オキサジアジン−4−イミン}、一般名:クロチアニジン{化学名:N−[(2−クロロ−5−チアゾリル)メチル]−N′−メチル−N″−ニトロ−グアニジン}、一般名:ジノテフラン{化学名:N−メチル−N′−ニトロ−N″−[(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル]−グアニジン等を例示することができる。但し、本発明で使用されるクロロニコチニル系化合物はこれらの化合物に限定されるものでなく、本発明は、クロロニコチニル系化合物(又はネオニコチノイド系化合物)に属する他の化合物にも広く適用されるものである。 【0010】また、本発明における前記式(I)のリン酸塩及びその水和物の代表例としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素ナトリウム一水和物、リン酸二水素カリウム一水和物などを挙げることができる。 【0011】本発明の改良殺虫組成物は、一般に、クロロニコチニル系化合物1重量部当たり、前記式(I)のリン酸塩又はその水和物を約0.1〜2重量部の割合で用いて調製することができる。但し、この割合は、施用場面のアルカリ性の条件の変化に従って、適宜変更することが可能である。 【0012】本発明の改良殺虫組成物は、特に白蟻剤として使用するときに、その特性を発揮することができる。 【0013】本発明の改良殺虫組成物は、その商業上有用な製剤形態又はそれらの製剤から調製された使用形態で存在することができ、また、活性化合物であるクロロニコチニル系化合物と前記式(I)のリン酸塩又はその水和物を実際の使用場面でその場で混合して用いることもできる。 【0014】本発明の改良殺虫組成物の商業上有用な製剤又は使用形態におけるクロロニコチニル系化合物及び前記式(I)のリン酸塩又はその水和物の含有量は、広い範囲内で変えることができる。クロロニコチニル系化合物と式(I)のリン酸塩又はその水和物との合計含有量は、一般には、約10〜60重量%、好ましくは約20〜50重量%の範囲内とすることができる。 【0015】本発明の改良殺虫組成物は通常の製剤形態にすることができ、例えば、液剤、水溶剤、懸濁剤、水和剤、泡沫剤、粒剤、顆粒状水和剤、マイクロカプセル等を挙げることができる。 【0016】これらの製剤は、それ自体既知の方法で製造することができ、例えば、クロロニコチニル系化合物及び前記式(I)のリン酸塩又はその水和物を、溶剤又は担体、並びに場合によっては界面活性剤、即ち、湿潤剤及び/又は分散剤及び/又は泡沫形成剤と混合することによって製造することができる。 【0017】溶剤としては、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、キシレン、トルエン、アルキルナフタレン等)、クロル化芳香族又はクロル化脂肪族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン類、塩化エチレン類、塩化メチレン等)、脂肪族炭化水素類[例えば、シクロヘキサン等、パラフィン類(例えば鉱油留分等)]、アルコール類(例えば、ブタノール、グリコール及びそれらのエーテル、エステル等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、強極性溶媒(例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)、水等を挙げることができる。 【0018】担体としては、例えば、土壌天然鉱物(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルガイド、モンモリロナイト、珪藻土等)、粉砕合成鉱物(例えば、高分散ケイ酸、アルミナ、ケイ酸塩等)、二酸化チタン、水溶性塩類(例えば、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム等)などを挙げることができる。 【0019】粒剤のための固体状担体としては、例えば、粉砕且つ分別された岩石(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、白雲石等)、無機及び有機物粉の合成粒、有機物質(例えば、おがくず、ココやしの実から、とうもろこしの穂軸、タバコの茎等)の細粒体等を挙げることができる。 【0020】湿潤剤及び/又は泡沫剤としては、例えば、非イオン及び陰イオン界面活性剤[例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル(例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩等)、ジアルキルスルホサクシネート等]、アルブミン加水分解生成物等を挙げることができる。 【0021】分散剤には、例えば、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンベンジル(又はスチリル)フェニル(又はフェニルフェニル)エーテルサルフェート、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーサルフェート、パラフィン(アルカン)スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、モノ又はジアルキル(C3-6)ナフタレンスルホネート、ナフタレンスルホネート・ホルマリン縮合物、アルキル(C8-12)ジフェニルエーテルジスルホネート、リグニンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(C8-12)フェニルエーテルスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(C12-18)エーテルスルホコハク酸ハーフエステル、ポリオキシエチレンベンジル化フェニル(又はフェニルフェニル)エーテルホスフェート、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーホスフェート、メチルセルロース等が包含される。 【0022】結合剤も製剤(粉剤、粒剤、乳剤)に使用することができ、使用しうる結合剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、天然及び合成ポリマー(例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート等)などを挙げることができる。 【0023】着色剤を使用することもでき、その着色剤としては、例えば、無機顔料(例えば、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー等)、アリザリン染料、アゾ染料又は金属フタロシアニン染料のような有機染料、そして更に、鉄、マンガン、ボロン、銅、コバルト、モリブデン、亜鉛などの金属の塩のような微量要素を挙げることができる。 【0024】次に、本発明の改良殺虫組成物の効果を下記の実施例により、更に具体的に説明するが、本発明はこれのみに限定されるべきものではない。 【0025】 【実施例】試験例1: イミダクロプリドの安定性改良試験〈試験方法〉イミダクロプリド20%フロアブル溶液の200倍希釈液を1m2当たり5L散布したことに相当する6.3mL/φ4cm容器に、リン酸二水素カリウムを無添加のもの2例、11mg添加、22mg添加、33mg添加の計5例のサンプルA〜Eを用意し、このうち1例に水2mLを添加し、残りの4例に飽和水酸化カルシウム水溶液2mLを添加し、50℃でインキュベーションを行ない、それぞれのイミダクロプリドの残存量を経時的に、HPLCで測定した。同様にリン酸二水素カリウムの代わりにリン酸二水素ナトリウムを用いて行なった試験(サンプルF〜I)の結果も合わせて示す。 〈結果〉第1表及び第2表に示す。 【0026】 【表1】
【0027】 【表2】
【0028】製剤例1イミダクロプリド原体(98%) 20.4%ニューカルゲンFS−26 3.0%SAG−10 0.1%ロドポールG 0.2%プロピレングリコール 8.0%リン酸二水素ナトリウム 5.0%水 残上記の組成のものを混合粉砕し、懸濁剤を得る。 製剤例2イミダクロプリド原体(98%) 20.4%ニューカルゲンFS−21 5.0%SAG−10 0.1%ロドポールG 0.2%プロピレングリコール 8.0%リン酸二水素カリウム 3.0%水 残上記の組成のものを混合粉砕し、懸濁剤を得る。 製剤例3イミダクロプリド原体(98%) 10.2%ニューカルゲンE−150 4.0%SAG−10 0.1%ロドポールG 0.2%プロピレングリコール 8.0%リン酸二水素カリウム 10.0%水 残上記の組成のものを混合粉砕し、懸濁剤を得る。 【0029】上記製剤例における%表示は重量%(部)を示す。また、各組成における成分は、次のとおりである。 【0030】● ニューカルゲンFS−26:竹本油脂(株)製、ジオクチルスルホサクシネートおよびポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルの配合品● ニューカルゲンFS−26:竹本油脂(株)製、ジオクチルスルホサクシネートおよびポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの配合品● ニューカルゲンE−150:竹本油脂(株)製、ポリオキシエチレンアリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物● SAG−10:日本ユニカー(株)製、シリコン系消泡剤● ロドポールG:ローディア・日華(株)製、キサンタンガム【0031】 【発明の効果】本発明の改良殺虫組成物は、実施例に示されるとおり、優れた安定性を示す。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232564 【氏名又は名称】日本バイエルアグロケム株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月11日(2000.10.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060782 【弁理士】 【氏名又は名称】小田島 平吉 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−87911(P2002−87911A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月27日(2002.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−310566(P2000−310566) |
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