| 【発明の名称】 |
匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤並びに該毒餌剤を用いた匍匐害虫及び/又は害獣駆除方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】河盛 英夫
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| 【要約】 |
【課題】熟練や勘を要さずとも安全且つ効率的な使用と処理ができることを目的とする毒餌剤と、それを用いた駆除方法を提供すること。
【解決手段】ブラックライトを照射することにより蛍光発光する蛍光剤及び蓄光発光する蓄光剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の発光剤、及び匍匐害虫及び/又は害獣駆除有効成分として殺虫活性成分及び/又は殺鼠活性成分を含有してなる匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤、並びに該匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤を匍匐害虫及び/又は害獣に与え、匍匐害虫及び/又は害獣のトータルコントロールを行うことを特徴とする匍匐害虫及び/又は害獣駆除方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ブラックライトを照射することにより蛍光発光する蛍光剤及び蓄光発光する蓄光剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の発光剤、及び匍匐害虫及び/又は害獣駆除有効成分として殺虫活性成分及び/又は殺鼠活性成分を含有してなる匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤。 【請求項2】 発光剤を0.0001〜10重量%含有してなる請求項1記載の匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤。 【請求項3】 請求項1又は2記載の匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤を匍匐害虫及び/又は害獣に与え、匍匐害虫及び/又は害獣のトータルコントロールを行うことを特徴とする匍匐害虫及び/又は害獣駆除方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、匍匐害虫及び/又は害獣の効率的な駆除コントロールを行なうことを目的とした、匍匐害虫及び/又は害獣の駆除用毒餌剤及び該毒餌剤を用いた総合的な匍匐害虫及び/又は害獣の駆除方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、匍匐害虫及び/又は害獣を駆除する製剤並びに方法は種々提案されており、それらの駆除用毒餌も多く知られている。代表的にはゴキブリ、シロアリ、アリ駆除用、ネズミ駆除用製剤として待伏せ型のものが多くあり、その仕様はステーション型やチューブ型などの各種製剤が挙げられる。 【0003】しかしながら、上記各種駆除用毒餌は、摂取されれば確実に効果を発揮するものの匍匐害虫及び/又は害獣駆除の際の的確な毒餌処理等を行うには経験或いは熟練を要し、また摂取されているかどうかの判定が困難であるばかりか匍匐害虫及び/又は害獣の駆除が効果的に成されているかどうかの判断も不明瞭であった。駆除の指標として捕獲器を用いる方法が知られているが、これも毒餌の場合と同様に処理の際に熟練や勘に頼らざるを得ず、使用者によって判定が曖昧になるなどの問題点があった。 【0004】また、毒餌はその性質上物陰等に設置又は処理されることが多く時間が経つとどこに処理したのか判らなくなるということが起き易く、処理ポイントの失念や特にチューブ(塗布)型の毒餌では不必要に無駄な処理を施すなどして結果的に駆除が進まないということが頻発していた。 【0005】又「蛍光染料を用いた害虫及び害獣の探知方法」としては、例えば特開平10−111364号公報、特開昭59−187726号公報等で提案されている。しかしながら、前記「蛍光染料を用いた害虫及び害獣の探知方法」は単に駆除の補助手段に過ぎず、単独では害虫及び害獣の生息密度に何ら影響を与えるものではなかった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、熟練や勘を要さずとも安全且つ効率的な使用と処理ができることを目的とする毒餌剤と、それを用いた駆除方法を提供することを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、即ち、(1)ブラックライトを照射することにより蛍光発光する蛍光剤及び蓄光発光する蓄光剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の発光剤、及び匍匐害虫及び/又は害獣駆除有効成分として殺虫活性成分及び/又は殺鼠活性成分を含有してなる匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤、(2)発光剤を0.0001〜10重量%含有してなる前記(1)記載の匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤、(3)前記(1)又は(2)記載の匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤を匍匐害虫及び/又は害獣に与え、匍匐害虫及び/又は害獣のトータルコントロールを行うことを特徴とする匍匐害虫及び/又は害獣駆除方法、に関する。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明における発光剤を含有してなる匍匐害虫及び/又は害獣駆除用毒餌剤に用いられる発光剤とは、ブラックライト(主波長300nm〜400nmの長波長紫外線)の照射によって蛍光発光又は蓄光発光するものであれば何ら制限はない。蛍光発光、蓄光発光共に色調についてはグリーン、ホワイト、レッド、オレンジ、イエロー、ブルー、ピンク他或いはこれら2種以上の混合色等任意に選択でき限定されない。 【0009】毒餌剤の発光に用いるブラックライトにおいては何ら制限はなく、市販のもの、特に4〜40W程度の物が入手し易く利便性、経済性の面からみて好ましい。通常のACl00Vの電源によって機能するほか、乾電池との組合わせで作動させることも可能であるものがよい。 【0010】発光剤としては、FZ−2000シリーズ(シンロイヒ化学株式会社)、SW−10シリーズ(シンロイヒ化学株式会社)等の蛍光剤、硫化亜鉛硫化カルシウム及びこれにラジオアイソトープを固着したもの、ルミノーバ(根本特殊化学株式会社)等の蓄光剤が挙げられる。さらにUvitex(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ)、Illuminarl(昭和化工)、Whitex(住友化学)等の蛍光増白剤が挙げられる。 【0011】発光剤の配合方法としては一旦有機及び/又は無機の粉体に担持させたり、各種有機溶剤や水などに分散させた後に毒餌剤中に分散させる方法等が挙げられるが特に限定されない。 【0012】発光剤の含有量としては該剤の種類、分散方法或いはターゲットとなる匍匐害虫及び/又は害獣(以下、「対象動物」と称する)の種類により異なるが、ブラックライトによる検知に十分な発光量が得ることができ、対象動物に忌避或いは警戒されない観点から、好ましくは0.0001〜10重量%、より好ましくは0.001〜5重量%である。 【0013】本発明の毒餌剤中には、対象動物駆除の有効成分として配合される殺虫活性成分及び殺鼠活性成分の種類や量に特に限定はない。 【0014】殺虫活性成分及び殺鼠活性成分としては、ダイアジノン〔(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート〕、フェニトロチオン〔MEP;O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホスフェート〕、ピリダフェンチオン〔O,O−ジメチル−O−(3−オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6−イル)ホスホロチオエート〕、マラチオン〔ジメチルジカルベトキシエチルジチオホスフェート〕、ディプテレックス〔O,O−ジメチル−2,2,2−トリクロロ−1−ハイドロオキシエチル ホスホネイト〕、クロルピリホス〔O,O−ジエチル−O−(3,5,6−トリクロル−2−ピリジル)−ホスホロチオエート〕、フェンチオン〔O,O−ジエチル−O−(3−メチル−4−メチルチオフェニル)−ホスホロチオエート〕、ジクロルボス〔O,O−ジメチル−2,2−ジクロロビニルホスフェート〕、プロペタンホス〔O−[(E)−2−イソプロポキシカルボニル−1−メチルビニル]O−メチルエチルホスホラミドチオエート〕、アベイト〔O,O,O’,O’−テトラメチルO,O’−チオジ−P−フェニレン ホスホロチオエート〕、プロチオホス〔ジチオリン酸O−2,4−ジクロロフェニル O−エチル S−プロピルエステル〕、ホキシム〔O,O−ジエチル−O−(α−シアノベンジリデンアミノ)チオホスフェート〕などの有機リン系殺虫剤; 【0015】ピリプロキシフェン〔2−[1−メチル−2−(4−フェノキシフェノキシ)エトキシ]ピリジン〕、メトプレン〔11−メトキシ−3,7,11−トリメチル−2,4−ドデカジエノイックアシド−1−メチルエチルエステル〕、フェノキシカルブ〔エチル[2−(4−フェノキシフェノキシ)エチル]カーバメート〕、ジフルベンズロン〔N−[[(4−クロロフェニル)アミノ]カルボニル]−2,6−ジクロロベンズアミド〕、シロマジン〔N−シクロプロピル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン〕、テフルベンズロン〔N−[[((3,5−ジクロロ−2,4−ジフロロフェニル)アミノ]カルボニル]−2,6−ジクロロベンズアミド〕等の昆虫成長阻害剤; 【0016】フタルスリン〔N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート〕、dl・d−T80−フタルスリン〔N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、フラメトリン〔5−(2−プロパギル)−3−フリルメチル クリサンテマート〕、ペルメトリン〔3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシラート〕、フェノトリン〔3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、イミプロスリン〔2,4−ジオキソ−1−(プロプ−2−イニル)−イミダゾリジン−3−イルメチル (1R)−シス/トランス−クリサンテマート〕、フェンバレレート〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート〕、シペルメトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート〕、シフェノトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート〕、エトフェンプロックス〔2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル〕、テフルスリン〔2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート〕、フェンプロパトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル シス/トランス−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート〕、フェンフルスリン〔2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−dl−シス/トランス 3−(2,2−ジクロロビニル)2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート〕などのピレスロイド系殺虫剤; 【0017】その他フィプロニル、ホウ酸、ヒドラメチルノン等;更にワルファリン、クマテトラリル、クロロファシノン、ブロマジオロン、ダイファシノン等のげっ歯類に対する薬剤が挙げられる。 【0018】上記化合物の含有量は有効成分の種類や対象動物の種類によって異なるが、有効性を維持できる最低濃度から忌避性を示す最高濃度の間で任意に設定できるものとし、上記化合物及び/又はこれらの異性体及び/又は類縁体から選ばれた少なくとも1種を必要に応じて用いるものであり、特に制限されない。その他の殺虫剤、天然精油、共力剤、食餌物質などは任意の比率で合剤として混合可能である。以下それらの例を示す。 【0019】その他の殺虫剤としては、メトキサジアゾン〔5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニルO−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン〕などのオキサジアゾール系殺虫剤;イミダクロプリド〔1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン〕)、アセタミプロリド〔N’−[(6−クロロ−3−ピリジイル)メチル]−N’−シアノ−N’メチルアセトンアミジイン〕などのクロロニコチン系殺虫剤;等が挙げられる。 【0020】天然精油及び/又はその成分としては、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、オイゲノール、メチルオイゲノール、ゲラニオール、シンナミックアルデヒド、リナロール、ペリラアルデヒド、ネペタリック酸、メチルヘプテノン、デシルアルデヒド、ミルセン、酢酸ゲラニオール、チモール、リモネン、シネオール、ピネン、シメン、テルピネン、サビネン、エレメン、セドレン、エレモール、ビドロール、セドロール、ヒノキチオール、ツヤプリシン、トロポロイド、ヒノキチン、ツヨプセン、ボルネオール、カンフェン、テルピネオール、テルピニルエステル、ジペンテン、ファランドレン、シネオール、カリオレフィン、バニリン、フルフラール、フルフリルアルコール、ピノカルベオール、ピノカルボン、ミルテノール、ベルベノン、カルボン、オイデスモール、ピペリトン、ツエン、ファンキルアルコール、メチルアンスラニレート、ビサボレン、ベルガプトール、ノニルアルデヒド、ノニルアルコール、ヌートカトン、オクチルアルデヒド、酢酸リナリル、酢酸ゲラニル、ネロリドール、オシメン、アンスラニル酸メチル、インドール、ジャスモン、ベンツアルデヒド、プレゴンなどが挙げられ、更に上記の異性体や誘導体及び上記から選ばれる少なくとも1つ以上を含有する精油であってもよい。 【0021】共力剤としては、ブチルカービトル 6−プロピル−ピペロニル エーテル、オクタクロロジプロピルエーテル、イソボルニルチオシアナアセテート、N−オクチルビシクロヘプテンカルボキシイミド、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ(2,2,2)オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。 【0022】食餌物質としては、加工、人工、天然を問わず、植物質としてトウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモ等の澱粉や澱粉加水分解物、小麦粉、米粉、大豆粉、落花生粉、胡麻粉、野菜粉、フスマ、植物性蛋白質等が挙げられ、動物質としてはサナギ、魚粉、ミルク、動物性蛋白質、飼料用酵母、各種アミノ酸等が挙げられる。炭水化物としては果糖、ブドウ糖、黒砂糖、赤砂糖、三温糖、グラニュー糖、ハチ蜜、サトウキビ果汁などが挙げられる。脂質として各種植物性油脂及び各種動物性油脂例えばゴマ油、ヌカ油、ヤシ油、コーン油、落花生油、バター、卵油、鯨油等が挙げられる。上記食餌物質は自由に又任意に混合且つ配合できる。 【0023】毒餌剤はさらに必要に応じて、加工、人工、天然を問わず、誘引物質、摂食促進物質、保水剤、防腐剤(殺菌、防黴を含む)、酸化防止剤、増量剤、誤食防止剤、保存料、香料、色素等の各種添加剤を対象動物の嗜好性に合わせて含有することも可能でありその配合、選択、混合などは特に限定されない。 【0024】毒餌剤の製剤形態としては錠剤、ペレット状、ブロック状、ゲル状、粉末、顆粒状、半固体、液体等特に限定されず、硬さや柔らかさ、大きさ、表面状態等は所望の物理的性状や収納具の形状にあわせたものであればよい。 【0025】設置形態は任意であり単に当該毒餌剤を皿などに載せただけでもよいが、安全性を考慮に入れた設置形態が好ましく、例えば収納容器に保持させたステーション型、軟包材に入れた袋タイプ、隙間及び割れ目処理用としてチューブ型など、対象動物の習性、処理方法、使用目的等に合致させたものがよい。 【0026】毒餌剤収納具の材質は紙材、不織布類、ポリマー類など本剤を安全且つ安定に保存できるものであればよい。更に前述の添加剤の内いずれかを該収納具に塗布、含浸又或いは練込するなどして利便性を図ることができるものとする。又、製造上不可欠な材料、例えば練り合わせ成形に必要な結合剤などは適宜混合できるものであるとする。 【0027】本発明の対象動物としては、匍匐し足跡を残す動物であれば何ら限定されない。一般に難防除とされているチャバネゴキブリ、イエシロアリ、イエヒメアリ、クマネズミ、ドブネズミ、ムカデ、他にはハツカネズミ、クロゴキブリ、ナメクジ、ダンゴムシ、アミメアリ、ヤマトシロアリ等が代表的な害虫並びに害獣としてあげられる。更には野生のネコ、イタチ等の防除にも有効なものである。 【0028】本発明の匍匐害虫及び/又は害獣をトータルコントロールする方法によれば、本発明の毒餌剤を対象動物に与え、ブラックライトを照射することにより生じる発光に基づいて対象動物の移動等を追跡し、毒餌剤をより的確に配置する等、随時適切な手段の採用が可能となることで対象動物による被害を最低限に抑制することができる。本明細書において「トータルコントロール」とは、各種の手段を講じて総合的に駆除することを意味する。 【0029】即ち、一義的に、毒餌剤の喫食においてその効果は致死量相当分量の当該毒餌剤を摂取した対象動物を死に至らしむのみならず、致死に至らずとしてもブラックライト照射時に目視可能に十分な量の発光剤が喫食、消化、排泄を経た後も発光を可能とするので、毒餌剤を喫食した対象動物の排泄物の二次発光に基づいて追跡処理を行ない、さらなる駆除が可能となる。また、社会生活を営み仲間の死骸や排泄物を摂取することが知られているような対象動物であれば、毒餌剤を喫食して死亡した動物の死骸や排泄物を他の仲間が食することで駆除の有効成分と同時に発光剤の二次的摂取が行われ、発光剤が継続的発光能力を有している場合においてはそれらの動物の排泄物等の三次発光による追跡処理、駆除が可能となり成虫、成獣のみならず幼虫、幼獣をも積極的に死に至らしむることができる。 【0030】二義的に、毒餌剤に接触又は当該毒餌剤を喫食したゴキブリ他等の昆虫では脚部、翅、口吻部、排泄部等に又ネズミ他等の哺乳動物では体毛、尾部、手足等に毒餌剤を付着した状態で有効成分の活性があらわれるまで対象動物の行動習性に従った活動及び休息をさせることにより、毒餌剤の設置場所周辺でブラックライトを照射すると対象動物の足跡、排泄物の落下により認められる移動軌跡、又それらを併せて確認できる集合痕跡等が熟練を要さなくとも容易に判別できる。またブラックライト照射で目視確認のできる移動軌跡、集合痕跡等に従って毒餌剤の設置方法を変化させ、喫食量が少ないか或いは全く喫食されていない毒餌剤をより喫食され易い位置に移動するなどして駆除効率を高め、短期間で確実な駆除効果を得ることができる。 【0031】毒餌剤の設置位置や処理ポイントの確認はブラックライト照射により明瞭且つ簡便に行えるので、処理後の毒餌剤の紛失及び/又は処理ポイントの失念などが回避され、処理場所が広範囲に亘っても短時間で薬剤を無駄無く処理し対象動物を駆除することができる。 【0032】 【実施例】次に本発明の毒餌剤の製剤例及び実施例を示すが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。実施例1と2ではゴキブリを、実施例3ではクマネズミを対象動物とし、試験に際しては全ての試験対象区域における対象動物生息密度を調査し各々の区域での対象動物生息密度が略同じであること、開始時の製剤及び比較対照製剤の設置場所は任意であることを条件とした。 【0033】対象動物生息密度の調査方法は、ゴキブリの場合市販の粘着トラップを適宜設置しその捕獲数から生息密度を推定した。ネズミの場合は通称「ラットサイン」(ネズミが通過したことを示す体毛の付着、壁の汚れ、糞、予め馴化させる為に撒いた餌の食痕)を計数することによって生息密度を推定した。 【0034】製剤例1及び比較対照製剤例1ホウ酸15重量部、マッシュポテト25重量部、米ぬか10重量部、蛍光染料(Uvitex;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ)0.1重量部、水30重量部及び残部に保水剤、防腐剤、誘引剤を加えて100重量部としたものをよく混合して毒餌剤を得た。比較対照製剤例1として製剤例1において蛍光染料を含有しない毒餌剤を得た。 【0035】製剤例2及び比較対照製剤例2フィプロニル0.005重量部、マッシュポテト20重量部、米ぬか20重量部、蛍光染料(FZ−2005;シンロイヒ化学株式会社)2重量部、水30重量部及び残部に保水剤、防腐剤、誘引剤を加えて100重量部としたものをよく混合して毒餌剤を得た。比較対照製剤例2として製剤例2において蛍光染料を含有しない毒餌剤を得た。 【0036】製剤例3及び比較対照製剤例3プロマジオロン0.005重量部、蛍光染料(SW14;シンロイヒ化学株式会社)1重量部及び残部に小麦粉、ビーナツ粉、三温糖を加え100重量部としたものをよく混合して毒餌剤を得た。比較対照製剤例3として製剤例3において蛍光染料を含有しない毒餌剤を得た。 【0037】実施例1及び比較例1二つの飲食店A店とB店を選択し、A店には製剤例1で得られた毒餌剤をB店には比較対照製剤例1で得られた毒餌剤を2個/m2 となるよう設置し経時的なゴキブリ生息密度の推移を調べた。A店においてはブラックライトによってゴキブリの通路及び生息場所を特定し市販のゴキブリ駆除用エアゾールを二週間毎に該通路及び生息場所に噴霧した。B店においては経験に基づいて同エアゾールを二週間毎に略同量噴霧した。 【0038】本試験結果から製剤例1で得られた毒餌剤がゴキブリ駆除に顕著な効果を示したことが確認された。経時的ゴキブリ指数の推移を図1に示す。図中のA、Bは、それぞれA店、B店でのゴキブリ指数を示す。ここで、ゴキブリ指数とは、トラップ1枚に1日に捕獲されたゴキブリの数を示す数値であり、次式で表わされる。 〔ゴキブリ指数〕 =〔トラップにより捕獲されたゴキブリ数〕 ÷〔トラップ設置個数×トラップ設置期間(日)〕 実施例1及び2では試験開始時のゴキブリ指数を100(%)としてその後の指数の変動を示した。 【0039】実施例2及び比較例2二つの飲食店C店とD店を選択し、C店には製剤例2で得られた毒餌剤をD店には比較対照製剤例2で得られた毒餌剤を2個/m2 となるよう設置し経時的なゴキブリ生息密度の推移を調べた。C店においてはブラックライトによって製剤周辺の食痕を確認し喫食の見られない製剤ではその設置場所を随時移動変更した。D店においては開始時の設置場所を継続させた。 【0040】本試験結果から製剤例2で得られた毒餌剤がゴキブリ駆除に顕著な効果を示したことが確認された。経時的ゴキブリ指数の堆移を図2に示す。図中のC、Dは、それぞれC店、D店でのゴキブリ指数を示す。 【0041】実施例3及び比較例3クマネズミの被害が発生している二つの雑居ビルEとFを選択し、Eには製剤例3で得られた毒餌剤をFには比較対照製剤例3で得られた毒餌剤を2個/m2となるよう設置し経時的なクマネズミ生息密度の堆移を調べた。Eにおいてはブラックライトによってクマネズミの通路を特定し金網、隙間埋め剤等を用いてクマネズミの侵入を防ぐ物理的処置を施した。Fにおいては経験に基づいてクマネズミの侵入通路と推定されるポイントに上記と同様な物理的処置を施した。 【0042】本試験結果から製剤例3で得られた毒餌剤がクマネズミ駆除に顕著な効果を示したことが確認された。経時的ネズミ被害件数の堆移を図3に示す。図中のE、Fは、それぞれE店、F店でのネズミ被害件数を示す。 【0043】 【発明の効果】本発明の毒餌剤は毒餌としての効果を有するのみならず、未経験者が熟練や勘に頼ること無く的確に毒餌剤を施すことができ、効果的且つ効率的な対象動物の駆除を可能とする。更なる効果として移動軌跡、集合痕跡に従った他の駆除方法、例えば殺虫剤残留塗布方法、捕獲器等の重点処理方法及び/又は通路の閉鎖や隙間の閉塞等の物理的駆除方法等を併用することにより害虫及び/又は害獣のトータルコントロールが可能となり経済的にも環境的にも無駄のない短期間での害虫及び/又は害獣の低減、撲滅という効果が奏される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000112853 【氏名又は名称】フマキラー株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月30日(2000.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095832 【弁理士】 【氏名又は名称】細田 芳徳
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| 【公開番号】 |
特開2002−20201(P2002−20201A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月23日(2002.1.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−198249(P2000−198249) |
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