| 【発明の名称】 |
茶を成分とする抗菌剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】良辺 文久
【氏名】牛谷 公郎
【氏名】田形 源一
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| 【要約】 |
【課題】茶成分を有する成分を効率良く担体に担持し、かつ抗菌作用、防臭作用を長時間持続することができる抗菌剤を提供する。
【解決手段】茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を脱気された溶媒に溶解した溶液又は懸濁した懸濁液を、脱気された多孔質担体の細孔に減圧下浸透させ、乾燥させてなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を脱気された溶媒に溶解した溶液又は懸濁した懸濁液を、脱気された多孔質担体の細孔に減圧下浸透させ、乾燥させてなる抗菌剤。 【請求項2】 請求項1に記載の抗菌剤であり、該抗菌剤は更に該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子若しくは該金属の酸化物の微粒子及び/又は光触媒を有することからなる抗菌剤。 【請求項3】 茶粉末及び/又は茶成分の抽出物並びに抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子若しくは該金属の酸化物の微粒子を脱気された溶媒に溶解した溶液又は懸濁した懸濁液を、脱気された多孔質担体の細孔に減圧下浸透させ、乾燥させてなる抗菌剤。 【請求項4】 請求項3に記載の抗菌剤であり、該抗菌剤は更に該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を有することからなる抗菌剤。 【請求項5】 多孔質担体が無機多孔質担体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の抗菌剤。 【請求項6】 抗菌性金属が銀、銅及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属であることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の抗菌剤。 【請求項7】 光触媒が二酸化チタンであることを特徴とする請求項2、4、5または6に記載の抗菌剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌剤に関し、より詳細には茶又は茶の抽出物、更には抗菌性金属、光触媒を効率的に担体に担持した抗菌剤に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、生活様式の多様化から抗菌剤に対して様々な機能性が要求され、快適、衛生指向から抗菌性の他、防臭性の要求が高まっている。住居間の快適性、気密性が増した現状では、冬でも適切な温度、湿度が保たれ、住環境の変化によって様々な細菌類や黴類が繁殖し易い環境下にあり、それに伴う弊害も発生している。病院内ではいわゆるMRSA等への対応は非常に重要である。更に、臭気の解決や清潔さの維持方法は従来より重要性が増している。 【0003】茶成分であるカテキン、サポニン、テアニン等に抗菌作用、更には防臭作用があることは従来から知られており、このような茶成分をゼオライト等の無機物、造粒性を付与する有機物等の担体に担持した抗菌剤が特開平10−120897号公報に記載されている。しかし、この方法においては、上記茶成分の溶液等を単に上記担体に担持するものであって、担持効率が悪い上に、抗菌作用や防臭作用を長時間持続することができないという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗菌作用、防臭作用がある茶成分を効率良く担体に担持し、かつ抗菌作用、防臭作用を長時間持続することができる抗菌剤を提供することを目的とする。又、本発明は、更に抗菌作用、防臭作用を有する別の成分を担体に担持し、広い範囲での抗菌作用、防臭作用を示す抗菌剤を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究を行った結果、茶成分を担体に担持する際に、脱気した茶成分の溶液等を用い、該溶液等を減圧下担体に担持することにより、更に抗菌作用、防臭作用を有する別の成分を担体表面及び/又は該担体の細孔内に担持することにより、本発明の目的がそれぞれ達成され得ることを見いだして、本発明に到達した。 【0006】すなわち、本発明は、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を脱気された溶媒に溶解若しくは懸濁した溶液又は懸濁液を、脱気された多孔質担体の細孔に減圧下浸透させ、減圧乾燥させてなる抗菌剤(抗菌剤1)を要旨とする。 【0007】更に、本発明は、抗菌剤1の該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子有することからなる抗菌剤(抗菌剤2)を要旨とする。 【0008】更に、本発明は、抗菌剤1の該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を有することからなる抗菌剤(抗菌剤3)を要旨とする。 【0009】更に、本発明は、抗菌剤1の該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒を有することからなる抗菌剤(抗菌剤4)を要旨とする。 【0010】更に、本発明は、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物並びに抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子若しくは該金属の酸化物の微粒子を脱気された溶媒に溶解した溶液又は懸濁した懸濁液を、脱気された多孔質担体の細孔に減圧下浸透させ、乾燥させてなる抗菌剤(抗菌剤5)を要旨とする。 【0011】更に、本発明は、抗菌剤5の該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を有することからなる抗菌剤(抗菌剤6)を要旨とする。 【0012】又、本発明の抗菌剤1、2、3、4、5又は6は、上記多孔質担体が無機多孔質担体であることを特徴とする。又、本発明の抗菌剤2、4、5又は6は、上記抗菌性金属が銀、銅及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属であることを特徴とする。又、本発明の抗菌剤3、4又は6は、上記光触媒が二酸化チタンであることを特徴とする。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明で用いられる茶粉末及び/又は茶成分の抽出物は、茶をその色で分類した緑茶(日本茶、中国茶)、紅茶、鳥龍茶、黒茶、白茶等から選ばれる1種若しくは2種以上の茶の粉末及び/又はそれら茶に含まれる茶成分の抽出物である。それら茶に含まれる茶成分としては、抗菌作用、更には防臭作用を有することが重要であり、カテキン、サポニン、テアニン等が挙げられる。該茶成分の抽出物は、上記茶の葉や粉末等を水或いはアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の有機溶媒等の溶媒と接触させて上記茶の葉や粉末等に含まれる茶成分を抽出することにより得られ、通常は、複数の茶成分を含んでいるが、本発明においては、それら複数の茶成分を含んだ抽出物でもよく、それら複数の茶成分を含んだ抽出物から単離した単一の茶成分、更にはそれら単離した単一の茶成分を2種以上組み合わせたものでもよい。 【0014】本発明では、上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を脱気された溶媒に溶解若しくは懸濁した溶液又は懸濁液を用いるものであるが、該溶媒としては、水及び有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、炭化水素類等が挙げられ、アルコール類としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が、エーテル類としては、ジエチチルエーテル、ジプロピルエーテル等が、ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が、エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等が、炭化水素類等としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、トルエン、キシレン等が例示できるが、アルコール類、エーテル類、特にアルコール類が好ましい。アルコール類は、含水エタノールのように含水物であってもよい。これら有機溶媒は沸点が低いものの方が、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を担体に担持した後で、担体からの除去が容易になることから有利である。 【0015】上記溶媒から脱気する目的は、その中に含有されていて茶粉末や茶成分の抗菌作用等を阻害する酸素を除去することにある。その手段としては、溶媒を密閉容器に入れ減圧にすることにより行われるが、脱気をより有効に行うために、溶媒が入った密閉容器に窒素ガス等の不活性ガスを吹き込み酸素を放出した後、密閉容器を減圧にして脱気することもできる。又、溶媒として特に水を用いる場合、膜を用いて脱気することができ、水に含まれる抗菌作用等を阻害する重金属や塩素イオン等をイオン交換法で除去するのが望ましい。 【0016】茶粉末や茶成分の抽出物の溶液は、上記茶粉末や茶成分の抽出物を上記脱気した溶媒に、常温又は加熱下に溶解することにより得られる。茶粉末や茶成分の抽出物の懸濁液は、上記茶粉末や茶成分の抽出物を上記脱気した溶媒に入れ、常温又は加熱下に、強固に撹拌すること等により得られる。これら溶液や懸濁液は、溶液や懸濁液を調製する際に混入することがある酸素等を除去するために、更に上記と同様にして脱気することができる。茶粉末や茶成分の抽出物の上記溶液又は懸濁液中の濃度は、規定されるものでなく、茶粉末や茶成分の抽出物が析出しない程度以下の濃度でもよく、飽和した濃度であってもよい。 【0017】本発明で用いられる担体は、多孔質であり、好ましくは数nm〜数μmの細孔をその内部に有するものである。このような多孔質担体としては、無機質及び有機質のものが使用可能である。無機質の多孔質担体としては、ゼオライト(合成及び天然)、シリカゲル、シリカ・アルミナ・マグネシア、リン酸カルシウム(アパタイト)、リン酸ジルコニウム、リン酸系セラミックス、リン酸複塩、ケイ酸カルシウム、多孔質ガラス等が挙げられる。なお、多孔質ガラスは、その表面から内部まで連結した均一な径の貫通した細孔を持つ特性を有するものである。上記無機質の多孔質担体の大きさは、0.01〜100μmのものが好適である。 【0018】有機質の多孔質担体としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の合成樹脂製のビーズからなるものが使用可能であり、その大きさは、0.1〜100μmのものが好適である。但し、本発明の抗菌剤3、4や6のように、光触媒を含有する抗菌剤の場合は、光触媒が上記合成樹脂製のビーズを劣化することが有るので、多孔質担体として有機質のものは使用することを避けるのが望ましい。 【0019】多孔質担体は、本発明の抗菌剤1にあっては、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を、抗菌剤5にあっては、更に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を多孔質担体の細孔内に保持するために、それらを保持し得る容積(細孔容積:Pore Volume(PV))を持っていることが重要であり、そのPV値が好ましくは0.3cm3 /g以上、より好ましくは0.4cm3 /g以上のものが要求される。 【0020】本発明は、上記多孔質担体に前記の茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を脱気された溶媒に溶解若しくは懸濁した溶液又は懸濁液を担持する手段が重要である。すなわち、該溶液又は懸濁液を脱気された多孔質担体の細孔に減圧下浸透させることからなるが、具体的には、多孔質担体を密閉容器に入れ、減圧することにより該担体の細孔中の空気等の気体を排除した後、該溶液又は懸濁液を加圧する等して供給し、減圧下にある密閉容器中の多孔質担体に該溶液又は懸濁液を、強制的に該担体の細孔中に浸透させる方法である。 【0021】上記のようにすることにより、上記多孔質担体の細孔に存在する空気等の気体を排除でき、該細孔に該溶液又は懸濁液をほぼ完全に効率良く、浸透することができる。次いで、該溶液又は懸濁液がその細孔に浸透された多孔質担体を、乾燥させて、上記溶媒を除去することにより、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物が担持された本発明の抗菌剤1とすることができる。上記多孔質担体の乾燥は、常圧又は減圧下50〜300℃の範囲で適宜選べばよい。好ましい乾燥条件は減圧下50〜200℃の範囲である。本発明の抗菌剤1の上記多孔質担体に対する茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の担持量は、0.1〜80重量%、好ましくは1〜20重量%である。 【0022】本発明の抗菌剤2は、上記抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を有するものである。抗菌性金属としては、銀、銅及び亜鉛が挙げられ、これらの金属はその1種又は2種以上を用いることができる。抗菌性金属の微粒子は上記多孔質担体の細孔に入る大きさであればよく、1nmから1μm程度の大きさのものが製造されている実状から、それらの大きさのものを使用することができる。該金属の酸化物の微粒子も同様である。又、抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子及び該金属の酸化物の微粒子は、それぞれ併用してもよい。 【0023】該多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を保持する方法は、各種の方法が採用できる。抗菌性金属のイオンを保持する方法としては、抗菌性金属の化合物、望ましくは水溶性塩、例えば銀の場合、硝酸銀、硫酸銀、酢酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀、ヘキサフルオロホウ酸銀、ジアミン硫酸銀等の溶液を抗菌剤1の多孔質担体の表面に接触付着させ、必要に応じて洗浄後、乾燥させる方法が採用できる。乾燥は上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の担持後に行われる方法に準ずればよい。上記抗菌性金属の化合物の溶液の抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内への接触付着は、抗菌剤1を製造する際に行われる多孔質担体の上記乾燥工程の前に行うこともできる。 【0024】抗菌性金属の微粒子を保持する方法としては、市販品等の製造された該金属の微粒子を上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を担持する際に用いられる溶媒等に懸濁した懸濁液を抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に接触付着させ、必要に応じて洗浄後、乾燥させる方法、上記抗菌性金属、特に銀や銅の化合物の溶液を抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に接触付着させ、これを還元させて銀や銅の金属微粒子を多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に生成させる方法等が挙げられる。この際の乾燥は上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の担持後に行われる方法に準ずればよい。上記抗菌性金属の化合物を還元させる方法としては、熱分解法と還元剤反応法がある。熱分解法は、上記抗菌性金属の化合物の熱分解温度以上の温度で加熱する方法である。還元剤反応法は、上記抗菌性金属の化合物に種々の還元剤を作用させて金属にする方法である。還元剤としては、糖類、アルヒデヒド類、ハイドロキノン、ギ酸、シュウ酸、アスコルビン酸、亜硝酸塩類、2価クロム塩類、2価鉄塩類、1価銅塩類、4価ウラニウム塩類、2価バナジウム塩類、亜硫酸ガス、亜硝酸ガス、一酸化炭素糖を挙げることができる。 【0025】抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子の多孔質担体表面及び/又は該細孔内への保持量は、それらの金属として、銀の場合0.001〜5重量%、銅及び亜鉛の場合0.01〜15重量%である。 【0026】本発明の抗菌剤3は、上記抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を有するものである。光触媒としては種々の半導体が使用可能であり、硫化物半導体、酸化物半導体、金属カルコゲナイト、その他が挙げられる。硫化物半導体としてはCdS、ZnS、In2 S3 、PbS、Cu2 S、MoS3 、WS3 、Sb2 S3 、Bi2 S3 、ZnCdS2 等、酸化物半導体としてはTiO2 、ZnO、WO3 、CdO、In2 O3 、Ag2 O、MnO2 、Cu2 O、Fe2 O3 、V2 O5 、SnO2 等、金属カルコゲナイトとしてはCdSe、In2 Se3 、WSe3 、HgSe、PbSe、CdTe等、その他としてはGaAs、SiSe、Cd2 P3 、Zn2 P3 等が例示でき、それらの結晶構造は特に制限されない。これらは2種以上用いてもよい。 【0027】これらの光触媒の中でも、硫化物半導体及び酸化物半導体、特に酸化物半導体が好ましく、酸化物半導体の中でも、TiO2 及びZnOが望ましく、特に化学的、物理的に安定であり、古くから白色顔料や化粧品等に使用され、食品添加物として許可されているTiO2 (二酸化チタン)が好ましい。TiO2 はアナターゼ型、ブルカイト型、ルチル型、アモルファス型等のいずれであってもよいが、好ましくはアナターゼ型である。光触媒はゾル状やゲル状で使用できると共に粉粒状で使用してもよい。粉粒状で使用する場合、その平均粒子径は、0.01〜25μm、好ましくは0.05〜10μm、更に好ましくは0.05〜5μm程度である。光触媒は、例えば光触媒に対応する金属イオンを含有する水溶液から水不溶性沈殿物を生成させる方法、金属アルコキシドから調製する方法、高温で酸化させる気相法等に従って製造することができる。 【0028】光触媒を保持する方法としては、光触媒を上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を担持する際に用いられる溶媒等に懸濁した懸濁液を抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内にスプレ−するとか、塗布するとかの方法で接触付着させ、必要に応じて洗浄後、乾燥させる方法等が挙げられる。この際の乾燥は上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の担持後に行われる方法に準ずればよい。光触媒の多孔質担体表面及び/又は該細孔内への保持量は、0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%程度である。 【0029】本発明の抗菌剤4は、上記抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒を有するものである。ここで用いられる抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子及び該金属の酸化物の微粒子は、抗菌剤2を調製する際に用いられるものと同じでよく、更に光触媒も抗菌剤3を調製する際に用いられるものと同じでよい。抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒を保持する方法は、抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を保持して抗菌剤2を調製する方法や、抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を保持して抗菌剤3を調製する方法に準じて行えばよく、該多孔質担体の表面に保持する物質として抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒を用いることにより達成される。抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子と光触媒は同時に用いてそれらを保持してもよく、抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子と光触媒のどちらかを先に保持した後、残りを保持してもよい。抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒の多孔質担体表面及び/又は該細孔内への保持量は、抗菌剤2における抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子の保持量と、抗菌剤3における光触媒の保持量とそれぞれ同じ程度でよい。 【0030】本発明の抗菌剤5は、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物と抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を多孔質担体の細孔に担持したものである。抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子は、抗菌剤2や抗菌剤4を調製する際に用いられるものと同じでよい。茶粉末及び/又は茶成分の抽出物と該金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子は、同時に用いて担持してもよく、どちらかを先に担持した後、残りを担持してもよいが、両者を同時に用いて担持するのが効率的である。該金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を茶粉末及び/又は茶成分の抽出物と別にして担持する場合は、上記茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を多孔質担体に担持する方法に準ずればよい。 【0031】抗菌剤5の上記多孔質担体に対する茶粉末及び/又は茶成分の抽出物並びに該金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物は、抗菌剤1の多孔質担体に対する茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の担持量と同程度でよく、抗菌剤2や抗菌剤4の多孔質担体に対する該金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の担持量と同程度でよい。 【0032】本発明の抗菌剤6は、上記抗菌剤5の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を有するものである。光触媒としては抗菌剤3を調製する際に用いられるものと同じでよく、抗菌剤5の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を保持する方法は、抗菌剤1の多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に光触媒を保持して抗菌剤3を調製する方法に準じて行えばよい。光触媒の多孔質担体表面及び/又は該細孔内への保持量は、抗菌剤3における光触媒の保持量と同程度でよい。 【0033】上記構成からなる本発明の抗菌剤1は、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の担持時に、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物を脱気された溶媒に溶解した溶液又は懸濁した懸濁液を用い、該溶液又は懸濁液を脱気された多孔質担体に担持するという酸素との接触を遮断した手法を採用することにより、担持中の茶粉末及び/又は茶成分の抽出物の抗菌効果の劣化を防ぐことできると共に、該溶液又は懸濁液を多孔質担体の細孔に減圧下浸透させることにより、酸素との接触を遮断し、かつ多孔質担体の細孔に空隙を残さずに効率よく担持することができ、それにより抗菌作用を長時間持続することができるいう効果を発揮する。 【0034】上記構成からなる本発明の抗菌剤2は、上記抗菌剤1の多孔質担体表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子有するという、抗菌性物質が、茶粉末及び/又は茶成分の抽出物からなる有機物質並びに抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子からなる無機物質であり、有機物質と無機物質とは抗菌の作用機構が異なることから、抗菌剤1の上記の効果を以外に、抗菌剤1にはない無機物質による抗菌効果が期待でき、抗菌範囲を広げることができると共に、一方が多孔質担体の細孔内に、他方が多孔質担体の表面に存在することから抗菌性発現時期に差が生じたり、抗菌性の寿命を延長させることができる等、それらが相乗した効果を発揮することができる。 【0035】上記構成からなる本発明の抗菌剤3は、上記抗菌剤1の多孔質担体表面及び/又は該細孔内に光触媒を有している。光触媒は、光線(例えば、太陽光、蛍光灯、紫外線ランプ等)の照射下、アンモニア、アミン等の塩基性成分、酢酸等の酸性臭気成分、硫化水素等の硫黄含有化合物、ホルマリン、アセトアルデヒド等の中性臭気成分等の多くの臭気成分を速やかに、しかも長期に亙り分解し、無臭化することができる。そのため、多数の臭気成分を含むたばこ臭等であっても、効率よく除去できる。又、家具や新建材等から発生するホルマリン、アセトアルデヒド等のアルデヒド類の消臭に対しても有効である。従って、本発明の抗菌剤3は、抗菌剤1の上記の効果以外に、たばこ、汗、建材等から発生する臭気成分、有害成分等を速やかに分解、除去し、無臭化することができるという効果を発揮する。 【0036】上記構成からなる本発明の抗菌剤4は、上記抗菌剤1の多孔質担体表面及び/又は該細孔内に抗菌性金属のイオン、抗菌性金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒を有している。したがって、抗菌剤4は、抗菌剤1の上記の効果以外に、抗菌剤2及び抗菌剤3が示す上記の各効果を合わせて発揮することができるという大きな効果を奏することができる。 【0037】上記構成からなる本発明の抗菌剤5は、多孔質担体の細孔内に抗菌剤1と同様にして茶粉末及び/又は茶成分の抽出物並びに抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を担持してなるものであるから、抗菌剤2同様の効果を示すが、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子が多孔質担体の細孔内に担持されているため、抗菌剤2に比べて抗菌作用は遅れて発現するという傾向を示す反面、抗菌作用を長時間持続することができるという効果を発揮する。 【0038】上記構成からなる本発明の抗菌剤6は、上記抗菌剤5の多孔質担体表面及び/又は該細孔内に光触媒を有している。従って、上記抗菌剤5の上記の効果以外に、抗菌剤3が示す上記の効果を合わせ持っている。 【0039】本発明の抗菌剤は、人体に無害で安全であり、人体に有害な分解物を発生せず、地球環境にも優しく安全である。本発明の抗菌剤は、上記のように抗菌剤1を基本して、その上に上記のように異なる優れた効果を示すので、抗菌剤の用途に応じてそれら効果に適した使い分けをすることができる。本発明の抗菌剤は、通常粉末ないし粒子状の形態であるが、これらをそのまま或いは二次加工して懸濁状態にして、無機質又は高分子体に添加して各種の成型体、発泡体、繊維形態等とすることによって、微生物の繁殖を抑制する各種の分野に使用が可能である。それらの分野としては、食料品分野以外の、例えば繊維、電気製品、家庭用品全般、住宅設備、医療等が挙げられる。 【0040】 【発明の効果】本発明の抗菌剤は、多孔質担体の細孔に茶成分を有する成分が効率良く担持されており、抗菌作用を長時間持続することができる。本発明の別の抗菌剤は、更に多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に、茶成分とは別異の抗菌作用を示す抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子を有しており、広い範囲で抗菌作用を示す。本発明の別の抗菌剤は、更に多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に、光触媒を有しており、光線の照射下の光触媒作用により臭気成分や有害成分を分解し、脱臭、無臭化することができる。本発明の別の抗菌剤は、更に多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に、抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子並びに光触媒を有しており、広い範囲で抗菌作用を示すと共に、臭気成分や有害成分を分解し、脱臭、無臭化することができる。 【0041】更に、本発明の別の抗菌剤は、多孔質担体の細孔に茶成分を有する成分並びに抗菌性金属のイオン、該金属の微粒子又は該金属の酸化物の微粒子が効率良く担持されており、広範囲の抗菌作用を長時間持続することができる。本発明の別の抗菌剤は、更に多孔質担体の表面及び/又は該細孔内に、光触媒を有しており、光線の照射下の光触媒作用により臭気成分や有害成分を分解し、脱臭、無臭化することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591014972 【氏名又は名称】株式会社 伊藤園
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| 【出願日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−3326(P2002−3326A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月9日(2002.1.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−189699(P2000−189699) |
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