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【発明の名称】 消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物
【発明者】 【氏名】西崎 照一

【要約】 【課題】1つの組成物で消臭、抗菌、防カビ作用を全て具備するとともに、悪臭の主な原因物質であるアンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン及びホルムアルデヒドの全てに対して有効な消臭作用を奏し、かつ優れた防カビ効果を発揮する組成物を提供する。

【解決手段】(A)イオン生成能を有するセラミック微粉末及び(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末を、有効成分として組み合わせて含有させることによって消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (A)イオン生成能を有するセラミック微粉末及び(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末を有効成分として含有することを特徴とする消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
【請求項2】 さらに、(C)植物エキスを有効成分として含有することを特徴とする請求項1に記載の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
【請求項3】 有効成分を(D)アルコール系溶媒に溶解又は分散させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
【請求項4】 さらに、(E)噴射剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、病室、トイレ、居室、ホール、各種公共施設等の生活空間や人畜の皮膚等に使用される消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車、病室、トイレ、居室、ホール、各種公共施設等の生活空間や人畜の皮膚等に使用される消臭剤、抗菌剤、防カビ剤等としては、種々のものが提案されているが、これらは個々に消臭剤、抗菌剤、防カビ剤等として用いられるものであり、1つの薬剤で消臭、抗菌、防カビ作用を全て有するものは存在しない。また、従来の消臭剤では、悪臭の主な原因物質であるアンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン及びホルムアルデヒドの全てに対して有効な消臭作用を有するものは存在しない。さらに、従来の抗菌剤はカビに対しては殆ど効果を奏さず、防カビ剤として提案されているものも充分な防カビ効果を発揮するものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来技術の問題点を解消し、1つの組成物で消臭、抗菌、防カビ作用を全て具備するとともに、悪臭の主な原因物質であるアンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン及びホルムアルデヒドの全てに対して有効な消臭作用を奏し、かつ優れた防カビ効果を発揮する組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を解決するために、次のような構成を採用する。
1.(A)イオン生成能を有するセラミック微粉末及び(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末を有効成分として含有することを特徴とする消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
2.さらに、(C)植物エキスを有効成分として含有することを特徴とする1に記載の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
3.有効成分を(D)アルコール系溶媒に溶解又は分散させたことを特徴とする1又は2に記載の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
4.さらに、(E)噴射剤を含有することを特徴とする1〜3のいずれかに記載の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物は、有効成分として(A)イオン生成能を有するセラミック微粉末及び(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末を含有する。
(A)イオン生成能を有するセラミックス微粉末としては、放射性鉱物を含有するセラミックス微粉末が使用され、例えばトリウムやウラン等を含む放射性レア・アース鉱石と、遠赤外線を放射するジルコン、ジルコニア、アルミナ、シリカ等のセラミックスを混合し、粉砕、焼成後適宜補助剤を添加混合した後、微粉砕、分級した通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜3μm程度の粒径を有するセラミックス微粉末が挙げられ、具体例としては例えば株式会社ニシザキにより販売されている「N,N−パウダー」がある。
【0006】(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末としては、銀、銅等の重金属のイオンをガラス組成物中に0.01〜10重量%程度、好ましくは0.05〜5重量%程度含有するガラス微粉末が使用される。好ましいガラス微粉末としては、銀、又は銅イオンをガラス組成物中に0.05〜5重量%程度含有する水溶解性のホウケイ酸ガラス微粉末が挙げられ、具体例としては例えば株式会社ニシザキにより販売されている「アモルクリン」がある。この(B)ガラス微粉末としては、上記(A)イオン生成能を有するセラミックス微粉末と同程度の粒径を有するものを使用することが好ましい。
【0007】本発明の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物は、有効成分としてさらに、(C)植物エキスを配合することにより、消臭作用等を一段と改善することができる。(C)植物エキスとしては、各種植物の樹皮、果皮、種子、花、葉、茎、根等から蒸留、抽出等の手段で採取された消臭性を有するエキスが使用され、一般に植物性香料、あるいは植物性消臭剤として使用されるものはいずれも使用可能である。具体例としては、例えば松下電工化研株式会社の「ピュリエール」等が挙げられる。
【0008】本発明では、これらの有効成分を混合し粉末組成物として使用することもできるが、通常は(D)アルコール系溶媒に溶解又は分散させて、消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物を形成することが好ましい。
(D)アルコール系溶媒としては、炭素数1〜18の脂肪族1価アルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール等の多価アルコールを単独で、又は2種以上を組み合わせたものを使用することができる。また、これらを水と混合したものを使用することも可能である。好ましいアルコール系溶媒としては、炭素数2〜5の脂肪族1価アルコール、特にエチルアルコール、もしくはそれらと水との混合物が挙げられる。
【0009】本発明の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物は、常法により粉末、溶液、分散液、エアゾール、ローション、乳液、軟膏、ジェル等種々の形態に調製することができる。また、本発明の組成物は、自動車、病室、トイレ、居室、ホール、各種公共施設等の生活空間や人畜の表面等に、噴射、散布、塗布等の方法により直接適用するほか、組成物をポリエステル等のフイルム、プラスチック、セラミックス等にコーティング、含浸、又は練り込む、あらかじめ壁材等の表面に、印刷、塗布する等の方法により適用することができる。また、組成物を各種の担体に担持させる等により固形化し、所望により容器に収納して徐々に気化放出させる形態の製品としてもよい。上記有効成分の含有量は、組成物の形態に合わせて選択すればよいが、通常は組成物全体を基準として、(A)イオン生成能を有するセラミック微粉末を0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量%、また(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末を0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量%配合する。有効成分(A)と(B)の配合割合は、(A):(B)が1:10〜10:1の範囲で適宜選択する。また、(C)植物エキス(溶媒等を含む)の含有量は、組成物全体を基準として0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量%程度とする。
【0010】本発明の消臭、抗菌、防カビ作用を有する組成物には、組成物の形態に合わせて通常これらの組成物に配合される成分、例えば増量剤、精製水、油性物質、増粘剤、乳化剤、乳化安定剤等を配合することができる。本発明の組成物をエアゾールの形態とする場合には、上記成分のほかに全組成物を基準として、約10〜70重量%の(E)噴射剤を組成物に配合する。噴射剤としては特に制限はなく、例えばn−ブタン、イソブタン、プロパン、n−ペンタン、ジメチルエーテル等の液化ガスのほかに、空気又は二酸化炭素等の圧縮噴射剤を使用してもよい。
【0011】本発明の組成物は、上記の有効成分を組み合わせて使用することによって、1つの組成物で消臭、抗菌、防カビ作用を全て具備するとともに、悪臭の主な原因物質であるアンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン及びホルムアルデヒドの全てに対して有効な消臭作用を奏し、かつ優れた防カビ効果を発揮する。また、本発明で組成物中に含有させる(A)イオン生成能を有するセラミックス微粉末には、トリウムやウラン等の放射性物質が含まれるので、本発明の組成物からは人体や周囲の環境に悪影響のない程度の放射線が放出され、酸素、窒素、水分、二酸化炭素等の大気中の成分に作用してマイナス電荷を持った電子eを放出させる。この電子eは、水、二酸化炭素と反応してマイナスイオンを生成する。
【0012】このようにして生成した初期のマイナスイオンや同時に生成するプラスイオンは、異符号のイオンと再結合して電荷を失ったり、周囲に存在するエアロゾル(主として水の集合体)に付着して、より大きな帯電粒子となる。詳細な機構は解明中であるが、本発明ではこれらの帯電粒子が(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末や、(C)植物エキスと相乗的に作用して消臭、抗菌、防カビ作用等を著しく改善するものと考えられる。さらに、本発明の組成物を自動車、病室、トイレ、居室、ホール、各種公共施設等の生活空間や人畜の表面等に、噴射、散布、塗布、気化等の方法により適用した場合には、人体に吸収されたマイナスイオンの働きによって、生体組織が活性化され血行や代謝が改善され、ストレスをやわらげる等の鎮静効果と、肩こり解消や疲労回復を促進する等の健康増進効果を発揮する。
【0013】
【実施例】つぎに、実施例により本発明をさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。以下の例では、組成物の消臭作用、抗菌作用、防カビ作用はつぎのようにして測定した。
(消臭作用)容量5lのテドラーバック中に、試料組成物1g及び各種ガス(悪臭原因物質)600mlを注入し、3時間後のガス濃度を検知管を用いて測定し、下記の式(1)により脱臭率(%)を算出して評価した。
【0014】
【数1】

【0015】(抗菌作用:統一試験法)バイアル瓶に試料組成物0.4gを入れて、1/20のニュートリエントブロスで生菌数を10に調整した菌液0.2mlを滴下し、37℃で18時間培養後、菌を洗い出し10倍希釈系列を作成して生菌数をカウントした。使用菌種はStaphylococcus aureus ATCC 6538P(黄色葡萄状球菌)であった。
(防カビ作用)試料組成物0.4gを無機塩寒天培地上に5×5cmの大きさになるように置き、下記の試験菌株混合胞子懸濁液を噴霧した後に、27±1℃のインキュベーター内で14日間培養し、目視により評価した。
試験菌種: Aspergillus niger ATCC 6275, Penicillium citrinum ATCC 9849, Chaetomium globosum ATCC 6205, Myrothecium verrucaria ATCC 9095【0016】(実施例1)(A)イオン生成能を有するセラミック微粉末として株式会社ニシザキの「N,Nパウダー」3gと、(B)重金属イオンを含有するガラス微粉末として株式会社ニシザキの「アモルクリン」1gを均一に混合し、粉末状の組成物を得た。
(実施例2)実施例1の粉末状組成物に、(C)植物エキスとして松下電工化研株式会社の「スーパーピュリエール」4ml、(D)エチルアルコール290ml及び(E)噴射剤としてLPG(液化石油ガス)118mlを混合し、常法によりエアゾール組成物を調製し金属製のスプレー缶に充填した。
(比較例1)(A)イオン生成能を有するセラミック微粉末として株式会社ニシザキの「N,Nパウダー」のみを含有する粉末状の組成物を調製した。
【0017】上記実施例1及び2、ならびに比較例1について、消臭作用について試験した結果を表1に示す。
【0018】
【表1】

【0019】また、抗菌作用及び防カビ作用について試験した結果を表2に示す。
【0020】
【表2】

【0021】上記表1及び表2によれば、本発明の組成物は、消臭作用、抗菌作用及び防カビ作用を同時に有するものであり、特に(C)植物エキスを含有する組成物は、優れた消臭作用、抗菌作用を有するとともに、悪臭の主な原因物質であるアンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン及びホルムアルデヒドの全てに対して有効な消臭作用を奏することが判る。上記の実施例では、本発明を粉末組成物、及びスプレー組成物に適用した例について説明したが、本発明が溶液、分散液、ローション、乳液、軟膏、ジェル等他の形態にも適用できるものであることは、言うまでもない。
【出願人】 【識別番号】593122424
【氏名又は名称】株式会社ニシザキ
【出願日】 平成12年6月19日(2000.6.19)
【代理人】 【識別番号】100102299
【弁理士】
【氏名又は名称】芳村 武彦
【公開番号】 特開2002−3319(P2002−3319A)
【公開日】 平成14年1月9日(2002.1.9)
【出願番号】 特願2000−182423(P2000−182423)