| 【発明の名称】 |
空間用殺菌洗浄剤組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】山崎 由博
【氏名】吉川 清章
【氏名】岡野 哲也
【氏名】田村 成
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| 【要約】 |
【課題】洗浄性能に優れ、芽胞形成菌に対して高い殺菌洗浄効果を示す空間用の殺菌洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】次亜塩素酸塩及び次亜塩素酸から選ばれる1種以上(A)と、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上(B)と、pH調整剤(C)とを含有する空間用殺菌洗浄剤組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次亜塩素酸塩及び次亜塩素酸から選ばれる1種以上(A)と、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上(B)と、pH調整剤(C)とを含有する空間用殺菌洗浄剤組成物。 【請求項2】 pH調整剤(C)が有機酸及びその塩から選ばれる1種以上である請求項1記載の空間用殺菌洗浄剤組成物。 【請求項3】 更に陰イオン界面活性剤(D)を含有する請求項1又は2記載の空間用殺菌洗浄剤組成物。 【請求項4】 (B)成分としてアミンオキシドを含有する請求項1〜3の何れか1項記載の空間用殺菌洗浄剤組成物。 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項記載の空間用殺菌洗浄剤組成物を、泡状又は霧状にして空間に放出する空間の殺菌洗浄方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、屋内外の空間の殺菌洗浄に適した空間用殺菌洗浄剤組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】病院、食品製造工場、医薬品製造工場、養護施設や、厨房、トイレ等、衛生的な環境が望まれる施設は多い。これらにおいて、衛生的な環境を維持するためには、床、壁等や使用器具等のこまめな殺菌処理が不可欠であるが、更に空間に浮遊する菌の処理も重要である。しかし、このような空間の殺菌や洗浄は、一般に困難であり、オゾンガスや紫外線を用いた方法も提案されているが、危険性が高く、また殺菌の確実性にも欠ける。 【0003】特開平11−169441号には、pH3〜7.5、次亜塩素酸濃度10〜200ppmの次亜塩素酸水を含む殺菌水を霧状水粒子にして屋内に噴霧する屋内殺菌方法が開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公報の方法は、殺菌しにくい芽胞を形成する芽胞形成菌に対しての殺菌効果が低く、また十分な殺菌洗浄効果が得られるものとは言い難いものであった。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、次亜塩素酸塩及び次亜塩素酸から選ばれる1種以上(A)と、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上(B)と、pH調整剤(C)とを含有する空間用殺菌洗浄剤組成物に関する。 【0006】また、本発明は、上記本発明の空間用殺菌洗浄剤組成物を、泡状又は霧状にして空間に放出する空間の殺菌洗浄方法に関する。 【0007】 【発明の実施の形態】(A)成分の次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸アルカリ金属塩や次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム等の次亜塩素酸アルカリ土類金属塩等が挙げられ、次亜塩素酸アルカリ金属塩が好ましく、特に次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。(A)成分は、組成物の有効塩素濃度が好ましくは1〜5000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、更に好ましくは50〜500ppmとなるように配合される。 【0008】(B)成分の両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド、アルキルジメチルアミノ脂肪酸ベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等のベタインなどが挙げられる。なかでも、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルジメチルアミンオキシドが好ましい。また、(B)成分の陽イオン界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩が挙げられるが、このうち第4級アンモニウム塩が特に好ましい。第4級アンモニウム塩としては、4つの置換基の少なくとも1つが総炭素数8〜28のアルキル又はアルケニル基であり、残余がベンジル基、炭素数1〜5のアルキル基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基から選ばれる基である化合物が挙げられる。総炭素数8〜28のアルキル又はアルケニル基は、この炭素数の範囲で、アルコキシル基、アルケニルオキシ基、アルカノイルアミノ基、アルケノイルアミノ基、アルカノイルオキシ基又はアルケノイルオキシ基で置換されていてもよい本発明の組成物は、殺菌活性向上のため、(B)成分を1ppm〜5重量%、更に5ppm〜1重量%、特に10〜5000ppm含有することが好ましい。 【0009】また、本発明の組成物は、(A)成分と(B)成分の重量比が、(A)/(B)=10/1〜1/10であることが好ましく、より好ましくは5/1〜1/5、特に好ましくは5/1〜1/2である。 【0010】pH調整剤(C)としては、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、無機酸又はその塩、有機酸又はその塩等が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。無機酸又はその塩としては、塩酸、硫酸、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、ポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。有機酸又はその塩としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和二塩基酸又はその塩や、フマル酸、マレイン酸等の不飽和二塩基酸又はその塩等が挙げられる。好ましくは飽和二塩基酸又はその塩、より好ましくは炭素数3〜10の飽和二塩基酸又はその塩であり、特にコハク酸又はその塩が好ましい。 【0011】本発明の組成物は、殺菌活性向上の観点から、pH(20℃)が3〜8、更に5〜8、特に5〜7であることが好ましい。(C)成分はpHをこの範囲にする量で用いられることが好ましい。 【0012】また、本発明の組成物は、汚れに対する浸透性向上のため、陰イオン界面活性剤(D)を含有することができる。陰イオン界面活性剤(D)としては、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールスルホン酸塩、硫酸化脂肪酸塩、スルホン化脂肪酸塩、リン酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸エステルのスルホン酸エステル塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩、高級アルコールエーテルのスルホン酸エステル塩、高級アルコールエーテル置換の酢酸塩、脂肪酸とアミノ酸の縮合物、脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩、脂肪酸アミドのアルキル化スルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェノールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩、アミドエーテルカルボン酸又はその塩、エーテルカルボン酸又はその塩、N−アシル−N−メチルタウリン又はその塩、アミドエーテル硫酸又はその塩、N−アシルグルタミン酸又はその塩、N−アミドエチル−N−ヒドロキシエチル酢酸又はその塩、アシルオキシエタンスルホン酸又はその塩、N−アシル−β−アラニン又はその塩、N−アシル−N−カルボキシエチルタウリン又はその塩、N−アシル−N−カルボキシエチルグリシン又はその塩、及びアルキル又はアルケニルアミノカルボニルメチル硫酸又はその塩等が挙げられる。陰イオン界面活性剤(D)の配合量は、組成物中に1ppm〜5重量%、更に10ppm〜0.5重量%、特に50〜500ppmが好ましい。 【0013】また、本発明の空間用殺菌洗浄剤組成物を、泡状又は霧状にして空間に放出することにより、優れた空間の殺菌洗浄効果が得られる。ここで、「空間」とは、病院、養護施設、食品製造工場、厨房、トイレ等における空間を含むものとし、その大きさ、形状等、特に限定されない。 【0014】本発明の組成物を泡状にする方法としては、トリガースプレーのような手動式のスプレー、圧縮空気とノズルとの組み合わせによるエアーガン、自動泡発生装置、圧縮気体又は液化ガスを用いるエアゾール等を用いる方法が挙げられる。 【0015】また、本発明の組成物を霧状にするには、超音波霧化装置や遠心噴霧機等を用いることができる。霧状粒子の粒子径は、0.2〜100μmが好ましく、0.5〜50μmがより好ましく、1〜10μmが更に好ましい。該粒子径は微細である方が好ましく、この目的には超音波霧化装置を用いることが好ましい。霧状粒子には、電圧、例えば300〜800Vの電圧をかけ、電荷を付与しながら噴霧することが好ましい。これにより、粒子についた電子間で引き合ったり、空気中の物質と引き合ったりして空気中の菌に吸着し易くなり、殺菌効果が高くなる。 【0016】 【発明の効果】本発明によれば、屋内外の空間に対して優れた洗浄力を示し、且つ、通常の操作よりも低温、短時間の処理でも芽胞に対して優れた殺菌力を示す空間用殺菌洗浄剤組成物が得られる。 【0017】 【実施例】実施例1〜4及び比較例1〜4表1の実施例1〜3及び比較例2〜3の組成物を、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度60000ppm)と(B)成分を所定量混合し得られたものを最終配合濃度の2倍までイオン交換水で希釈したものとコハク酸を最終配合濃度の2倍までイオン交換水で希釈したものを等量混合して得た。 【0018】また、隔膜方式で得られたいわゆる電解酸化水のうち、陽極側に発生した次亜塩素酸水(pH(25℃)2.7、有効塩素濃度50ppm)を用い、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH11に調整し、これにポリオキシエチレンラウリルエーテル濃度が200ppmになるように添加して表1の比較例4の組成物を得た。また、上記の次亜塩素酸水を1mol/Lのコハク酸二ナトリウム水溶液でpH5に調整後、ラウリルジメチルアミンオキシド(実施例1と同じもの)濃度が200ppmになるように添加し、表1の実施例4の組成物を得た。 【0019】なお、表1中の有効塩素濃度は、JIS K−0101“ヨウ素法”により測定したものである。 【0020】これらの組成物を表1の有効塩素濃度となるように希釈した試験水溶液を用いて(実施例4、比較例4は組成物をそのまま用いる)、以下の方法で殺菌性能試験を行った。結果を表1に示す。なお、空中浮遊菌は湿度が高いと少なくなるので、比較例1として、水のみを噴霧した例を参照のため示した。 【0021】(1)殺菌力閉鎖空間(大型卓上フード、約3m×3m×2.5m)中の気体3L(採取位置:床上50cm)を、滅菌済みメンブレンフィルター(孔径0.45μm、直径47μm、材質セルロース混合エステル)に通し、このフィルターをSCD培地上にのせ、36±1℃にて48時間培養し、コロニー数を測定し、この空間1Lあたりの空中浮遊菌数(cfu/L)を算出した。その後、超音波霧化装置にて殺菌洗浄剤組成物50mlを空間内に噴霧して直後に上記同様にして空間内の気体3Lを採取し、同様に空間1Lあたりの空中浮遊菌数(cfu/L)を算出し、噴霧前後の菌数を比較する。結果を表1に示す。なお、上記試験は同一の大型卓上フードを用いて行ったため、組成物の種類を変更するごとに1時間以上フードを開放して内部の空気を入れ換えた。 【0022】 【表1】
【0023】(1):( )内は有効塩素濃度を示す。 (2):アンヒトール20N(花王(株)製、有効分35%)を用いて有効分濃度が表1の数値となるようにした。 (3):サニゾールC(花王(株)製、有効分50%)を用いて有効分濃度が表1の数値となるようにした。 (4):エマール20C(花王(株)製、有効分25%)を用いて有効分濃度が表1の数値となるようにした。 (5):エマルゲン106(花王(株)製)を用いて有効分濃度が表1の数値となるようにした。 (6):イオン交換水を滅菌処理したもの。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月22日(2000.6.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063897 【弁理士】 【氏名又は名称】古谷 馨 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−3315(P2002−3315A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月9日(2002.1.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−187441(P2000−187441) |
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