| 【発明の名称】 |
暗所に配置した網を有する構造物によるオニヒトデの防除法 |
| 【発明者】 |
【氏名】上原 直
|
| 【要約】 |
【課題】狭い範囲ではあるが確実にオニヒトデの防除が可能で、景観に配慮した構造とすることでサンゴを観光資源とする事ができ、サンゴが食害されている場所に設置してその海域のサンゴ群集の緊急避難場所として利用し、再生産用卵の供給源としてサンゴ礁復元を早めることを可能とする。
【解決手段】光を遮る覆い3の下に網1を広げ、その網の中をくぐるように配置した支柱2を有する海中構造物とする。該海中構造物を海中に立て、海底が砂地の場合には、陸上において支柱を台座コンクリートで固めておき、海底の砂地を掘り込み台座コンクリートを埋めてやることで、海底に設置する。海底に設置したのち、覆い3の部分にサンゴを移植する。該構造物によりオニヒトデが、移植サンゴを食害することがないので数ヶ月するとサンゴは成長し美しい景観を創り出す。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光を遮る覆い(3)の下に網(1)を広げその網の中をくぐるように配置した支柱(2)を有する海中構造物 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】 沖縄の海を特徴づけるサンゴ礁は、オニヒトデの食害により深刻な被害を受けています。サンゴ景観を楽しむガラスボートの運行海域においてもオニヒトデの食害によりサンゴがなくなり、カラフルな魚の餌付けでなんとか運行している状況です。ダイビングポイントのサンゴもオニヒトデの食害にあいダイビングで生計を立てている業者は死活問題だと話しているほどです。本発明により、狭い範囲ではあるが確実にオニヒトデの防除を行えます。現在のところこのような防除範囲を多数設けるしかサンゴ礁資源を保護する手段はありません。また、本発明のオニヒトデ防除用暗所網構造物は、景観に配慮した構造とすることが可能なのでダイビングポイントやガラスボート運行海域に設置して観光資源とする事ができます。オニヒトデが多数発生し、広範囲にサンゴ礁のサンゴが食害されている場所に設置してその海域のサンゴ群集の緊急避難場所として利用し、再生産用卵の供給源としてサンゴ礁復元を早めることも可能です。 【0002】 【従来の技術】 従来、オニヒトデの食害を防止するために、サンゴの上に網をかぶせる方法を用いた事があった。しかしサンゴの上に直接に網をかぶせた場合しばらくするとかぶせた網に海藻等の生物が繁茂し、サンゴの生育に必要な光をさえぎってしまいサンゴの成長が止まったり、死んでしまったりした。また、波浪の影響により網が破れたり、網の支柱が倒れて網がサンゴに覆い被さってしまいオニヒトデが防除できなくなるばかりでなくサンゴ自身に被害を与えてしまう事が多かった。そのためにサンゴに網を被せてオニヒトデを防除する方法は現在において実用的に用いられることはない。同様に海底に網を張りオニヒトデを防除する事も考えられるが、起伏に富んだサンゴ礁海域での網張りの困難さと、張った網への海藻の繁茂、波浪による網の破損が多く、現在網張りによるオニヒトデの防除は行われていない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】現在オニヒトデが、沖縄県内において異常な繁殖をおこしておりサンゴに壊滅的な被害が出ている。しかし、人手による駆除以外になんら有効な対策がない。また人手による駆除は費用がかかるために、ほとんど実施されていない。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、オニヒトデによるサンゴの食害を少しでも減らすための範囲を限定したオニヒトデの効果的な防除方法である。本発明は、オニヒトデ防除用の網をはるための覆いと、その覆いにより直射日光があたらないように配置された網を有することを特徴とするオニヒトデ防除用構造物です。直射日光があたらないようにオニヒトデ防除網が配置されているので(図1)防除網に海藻等の生物が繁茂することがなく、特別な手入れの必要がありません。直射日光を遮るための覆いは、直射日光だけではなく波浪等を遮る効果があるため、網の痛みが少なくなり長期にわたり防除網の使用が可能となります。光を遮る覆いは海底面より30cmほど離しておきます。海底を這っているオニヒトデが上方に腕を伸ばした場合でも腕が届かないようにするためです。そのためにオニヒトデは支柱を伝って覆いへいくしか方法がありません。しかし支柱の途中には網が張られており網より先にオニヒトデは進むことができません。しかし、支柱にからみついたオニヒトデが腕を伸ばして覆いに触れようとする行動が考えられます。このため支柱と光を遮断するための覆いとの間は、支柱にオニヒトデが張りついて腕を伸ばした場合に覆いに届かないような間隔を有しなければなりません。オニヒトデが腕を伸ばした場合に覆いに届いてしまうと、その腕の吸盤を使って覆いへ渡ることが考えられるからです。 【0005】 【効果】1 覆いによりオニヒトデ防除用の網が直射日光の当たらないような構造となっているため長期にわたって海藻が繁茂せず、海藻除去の手入れがいらない。2 覆いにより波浪の影響が減衰されオニヒトデ防除用の網の痛みが少なく、長期にわたって網の張り替えがいらない。3 覆いにより覆われているためにオニヒトデ防除用の網が目立たない。覆いを自然岩で形成してガラスボート運行海域等でサンゴ観賞用として使用可能である。 【0006】 【実施例1】直径約80cmで、厚さ5cmのドーム形状の覆い(3)をコンクリートにより製作します。このドーム状の覆いを支柱(φ10cm)により固定します。そして、ドーム状の覆いの裾の内側に網を張ります。(図1)支柱は、網をくぐるようにしておきます。この支柱と網とはすきまがないようにしておき、オニヒトデが網より上へは支柱をよじのぼれないようにするのです。この覆いにより暗所に配置した網を有する構造物を海中に立てます。海底が砂地の場合には、陸上において支柱を台座コンクリートで固めておきます。そして、海底の砂地を掘り込み台座コンクリートを埋めてやることで、暗所に網を配置した構造物を海底に設置します。(図2)海底に設置したのち、覆いの部分にサンゴを移植します(図3)。本発明による構造物によりオニヒトデが、移植サンゴを食害することがないので数ヶ月するとサンゴは成長し美しい景観を創り出します。(図4)設置場所が、岩の場合には岩をくり貫いて支柱を差込み、コンクリート等で固定します(図5)。 【0007】 【実施例2】海底に接する骨組みの部分に、本発明の暗所に配置した網構造物を取り付けます(図6)。この骨組みをコンクリート版で囲みます(図7)。そしてこのコンクリート外版にサンゴを移植します(図8)。移植したサンゴはオニヒトデの食害から、本発明の暗所に配置した網を有する構造物により守られるので数ヶ月後には大きく成長し美しい景観となります。支柱と覆いとの間隔は30cm以上、そして海底面からも30cmほど離しておきオニヒトデが腕を伸ばしたばあいでも覆いに届かないようにします。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】301015657 【氏名又は名称】有限会社沖海工
|
| 【出願日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−306050(P2002−306050A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月22日(2002.10.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−108364(P2001−108364) |
|