| 【発明の名称】 |
獣捕獲罠 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 敬炳
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| 【要約】 |
【課題】ワイヤに形成したループ部を引き絞って縮径させることにより獣を捕捉するようにした獣捕捉罠において、ワイヤのループ部に常時捩れ荷重が加わっていても、そのループ部が捩じれて獣を捕捉しにくくなるということをなくする。
【解決手段】弾発付勢された筒体2にワイヤ5を挿通し、そのワイヤ5に連結具6を用いて引き絞り可能なループ部51を形成する。筒体2を弾発付勢力に抗して定位置に位置決めするためのトリガー機構を備える。連結具6を筒体2の端部に取付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方向に弾発付勢された筒体に挿通されたワイヤにスライド自在に連結具が保持され、この連結具に上記ワイヤの端部を連結することによって形成されたループ部が上記ワイヤに具備され、上記連結具が上記弾発付勢力により押し出された上記筒体で押されることによって上記ループ部が引き絞られて縮径するようになっていると共に、上記筒体を上記弾発付勢力に抗して定位置に位置決めするロック作用と筒体の位置決め状態を解除するロック解除作用とを発揮するトリガー機構を備えている獣捕獲罠において、上記連結具が、上記筒体の端部に取付けられていることを特徴とする獣捕獲罠。 【請求項2】 上記連結具が、上記筒体の端部に具備された受面に重なり状に配備された座部と、この座部の一端から延び出た折返し部と、この折返し部から上記座部に沿って延び出た突片部とを一体に備え、上記筒体から引き出された上記ワイヤが座部と折返し部とに開設された開口を通して導出されていると共に、上記突片部に上記ワイヤの端部が連結されている請求項1に記載した獣捕獲罠。 【請求項3】 上記連結具が、上記筒体の端部に離脱可能に取付けられている請求項1又は請求項2に記載した獣捕獲罠。 【請求項4】 上記座部に形成された上記開口でのワイヤの挿通位置と上記突片部に対するワイヤの端部の連結位置とが、上記筒体の径方向で互いに位置ずれしている請求項2又は請求項3に記載した獣捕獲用罠。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は獣捕獲罠、特にワイヤに形成したループ部を引き絞って縮径させることによって、そのループ部に踏み入れた獣の足を捕捉するようになっている獣捕獲具に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平7−107891号公報に従来の獣捕獲具についての記述があり、この獣捕獲具を図3に概略で示してあり、図4にはその要部を斜視図で示してある。 【0003】図3の獣捕獲具は、長いパイプ1とこのパイプ1の立上り部12に離脱可能に嵌合した筒体2とにコイルばねでなる弾性体3を収容し、筒体2を上記立上り部12に押し込んで弾性体3を圧縮した状態で、その筒体2をトリガー機構4によってその位置に位置決めしている。 【0004】このトリガー機構4は、筒体2の上端部に横向きに突出して形成されている係合片21の上に乗せかけられた係止部材41と、この係止部材41と上記立上り部12に設けられた係止部13とに亘って張架された引張線42とを有していて、この引張線42が、上記係合片21に形成した縦溝22(図4参照)に挿通されている。そして、上記係止部材41に踏板43の端部が片持ち状に連結されている。 【0005】さらに、筒体2とパイプ1とに長いワイヤ5が挿通されていて、そのワイヤ5の筒体2の端部(上端)から引き出された部分にはループ部51が形成されているのに対し、そのワイヤ5のパイプ1の端部(後端)から引き出された部分に連結輪52が連結され、この連結輪52に連結された延長線53に杭54が取り付けられている。図4に示したように、上記ループ部51はワイヤ5に連結具6を取り付けることによって形成されている。同図のように、この連結具6は、座部61と、この座部61の一端から延び出た湾曲形状の折返し部62と、この折返し部62から上記座部61に沿って平行に延び出た突片部63とを一体に有する金具でなり、座部61にワイヤ5が挿通された丸孔でなる開口64が開設され、折返し部62に上記開口64から引き出されたワイヤ5が挿通された長孔状の開口65が開設され、突片部63にワイヤ5の端部が連結された係止孔66が備わっている。そして、座部61に形成された開口64でのワイヤ5の挿通位置と突片部63に対するワイヤ5の端部の連結位置とは、突片部63の折返し部62からの延出方向において互いに位置ずれしている。 【0006】この獣捕獲具に用いられているワイヤ5は、多数本の細い金属線材の束を複数束寄せ集めてそれらを捩じることによって形成されている。また、連結具6の突片部63とワイヤ5の端部との連結は、突片部63の係止孔66に挿通させたワイヤ5の端部に、その係止孔66よりも大きな結び目55を形成することによって行われている。 【0007】この獣捕獲具において、上記トリガー機構4は、筒体2を弾性体3の弾発付勢力に抗して定位置に位置決めするロック作用と筒体2の位置決め状態を解除するロック解除作用とを発揮する。 【0008】上記した獣捕獲具は、図3のようにパイプ1と筒体2とを地中に埋設し、杭54でワイヤ5の基端部を地中に固定し、踏板43で落とし穴Hを塞ぎ、その踏板43の上に径大に拡げたループ部51を載架しておくという形態で設置される。そして、設置初期には、トリガー機構4のロック作用により、筒体2が弾性体3の弾発付勢力に抗して定位置に位置決めされているので、筒体2は弾性体3の復元力によって上方に弾発付勢されている。 【0009】こうして設置された獣捕獲具において、猪などの獣がループ部51を通して踏板43を下方へ踏み抜くと、トリガー機構4の係止部材41が踏板43と共に下方へ傾動して係合片21から外れ落ちる。これによりトリガー機構4のロック解除作用が発揮されて筒体2が弾性体3による弾発付勢力で上方へ押し出されると共に、その筒体2が連結具6を押してループ部51を引き絞って縮径させるので、ループ部51が獣の足を捕捉する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】上記した従来の獣捕捉罠には次に説明する問題点があった。すなわち、ワイヤ5が金属線の束を捩じって形成してあることや、連結具6の座部61の開口64からのワイヤ5の挿通位置と突片部63に対するワイヤ5の端部の連結位置とが位置ずれしていることなどに起因して、そのワイヤ5で形作られているループ部51には捩れ荷重が常時加わっている。そのため、上記した設置初期にループ部51を拡げて踏板43の上に載架させているときに、そのループ部51が踏板43の上に重なり合う姿勢をとらず、そのループ部51の一部を支点としてループ部51が踏板43に対し斜めに立ち上がった姿勢をとることがある。そのようになると、獣の足がループ部51にうまく入らなくなって捕捉に失敗するという事態が起こるほか、獣の足がループ部51に入ったとしてもその入り方が不十分なために捕捉に失敗するという事態が起こり得る。また、トリガー機構4のロック解除作用によって筒体2が連結具6を押してループ部51を引き絞って縮径させるときに、連結具6の開口64の口縁がワイヤ5に引掛かって引き絞りの抵抗として作用することがあり、この抵抗によって引き絞りの速さが遅くなって捕捉に失敗するという事態も起こり得る。 【0011】本発明は以上の状況を改善するためになされたものであり、ワイヤに形成したループ部に常時捩れ荷重が加わっていても、そのループ部を水平に配備しておくことが容易であるだけでなく、事後的にそのループ部が一部を支点として斜めに立ち上がるといった事態が起こらない獣捕捉罠を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明に係る獣捕捉罠は、一方向に弾発付勢された筒体に挿通されたワイヤにスライド自在に連結具が保持され、この連結具に上記ワイヤの端部を連結することによって形成されたループ部が上記ワイヤに具備され、上記連結具が上記弾発付勢力により押し出された上記筒体で押されることによって上記ループ部が引き絞られて縮径するようになっていると共に、上記筒体を上記弾発付勢力に抗して定位置に位置決めするロック作用と筒体の位置決め状態を解除するロック解除作用とを発揮するトリガー機構を備えている。この要件は、図3及び図4で説明した従来の獣捕捉罠に備わっている要件である。 【0013】本発明では、上記連結具が、上記筒体の端部に取付けられている。このように、連結具を筒体の端部に取付けておくと、筒体の端部に取付けられている連結具によってループ部に加わっている捩れ荷重が受け止められるので、ループ部を拡げて水平に配備する作業が容易になるだけでなく、水平に配備したループ部が事後的に一部を支点として斜めに立ち上がるという事態が起こりにくくなる。そのため、本発明の獣捕捉罠によると、獣の足がループ部にうまく入らなくなって捕捉に失敗するという事態が少なくなり、併せて、獣の足がループ部に入ったとしてもその入り方が不十分なために捕捉に失敗するという事態が少なくなる。 【0014】本発明では、上記連結具が、上記筒体の端部に具備された受面に重なり状に配備された座部と、この座部の一端から延び出た折返し部と、この折返し部から上記座部に沿って延び出た突片部とを一体に備え、上記筒体から引き出された上記ワイヤが座部と折返し部とに開設された開口を通して導出されていると共に、上記突片部に上記ワイヤの端部が連結されている、という構成を採用することが可能である。この構成を採用すると、連結具として図4で説明した従来例の連結具6をそのまま用いることができる。そのため、図3や図4で説明した従来の獣捕捉罠の連結具6を筒体2に取付けるという手段を追加するだけで本発明に係る獣捕捉罠を形成することが可能になるという利便がある。この利便は、上記連結具が、上記筒体の端部に離脱可能に取り付けられている、という構成を採用したり、上記座部に形成された上記開口でのワイヤの挿通位置と上記突片部に対するワイヤの端部の連結位置とが、上記筒体の径方向で互いに位置ずれしている、という構成を採用したりすることによっても発揮される。 【0015】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態に係る獣捕捉罠の要部の拡大斜視図、図2は同要部の一部破断側面図である。 【0016】この実施形態の獣捕捉罠において、連結具6の座部61には、その下側に取付け具71が溶接などの適宜手段で取付けられている。図例の取付け具71は、L字形金具でなり、その立下り部72に縦溝73が開設されている。これに対し、筒体2は合成樹脂で成形されていて、その上端部は、ワイヤ5が挿通された中心孔23の形成箇所を除く部分が塞がっている。そして、筒体2の上端面が受面24として形成され、この受面24に上記連結具6の座部61が取付け具71を介して重なり状に配備されている。また、取付け具71の立下り部72の縦溝73に、固定ねじ8のねじ部81が挿通され、そのねじ部81が筒体2に形成された横向きのねじ孔25にねじ込まれている。なお、固定ねじ8は、取付け具71が筒体2から外れないように締め付けられている。また、連結具6の突片部63には、短い筒部67が取付けられ、この筒部67と突片部63の係止孔66とに挿通されたワイヤ5の端部に結び目55が形成されている。 【0017】その他の事項は、図3及び図4で説明したところと同様であるので、説明の重複を避けるため同一部分に同一符号を付してある。 【0018】この実施形態のように、連結具6を筒体2に取付けておくと、その連結具6によってワイヤ5のループ部51に加わっている捩れ荷重が受け止められる。そのため、たとえば図3で説明した踏板43の上にループ部51を拡げて全体を重なり状に配備する作業が容易になるだけでなく、踏板43の上に全体が重なり合う姿勢に配備したループ部51が、事後的に一部を支点として斜めに立ち上がるという事態が起こりにくくなる。したがって、獣の足がループ部51にうまく入らなくなって捕捉に失敗するという事態が少なくなり、併せて、獣の足がループ部51に入ったとしてもその入り方が不十分なために捕捉に失敗するという事態が少なくなる。このような作用は、図2に示したように、連結具6の突片部63に連結されたワイヤ5の端部の連結箇所の長さを長くすることによってより顕著に発揮される。突片部63に連結されたワイヤ5の端部の連結箇所の長さを長くするためには、たとえば、図3のように、突片部63に上記した短い筒部67を溶接などで取付けておき、突片部63の係止孔66と筒部67とにワイヤ5の端部を挿通させてワイヤ5の端部に結び目55を形成しておくことによっても可能になる。 【0019】この実施形態では、筒体2の中心孔23と連結具6の開口64とを重ね合わせ、それらの中心孔23と開口64とを通してワイヤ5を引き出しているので、トリガー機構4のロック解除作用によって筒体2が連結具6を押してループ部51を引き絞って縮径させるときに、連結具6の開口64の口縁がワイヤ5に引掛かって引き絞りの抵抗として作用するという事態が起こらない。そのため、引き絞りの速さが従来の場合よりも速くなって捕捉に失敗するという事態が起こりにくくなる。 【0020】この実施形態では、図3で説明したトリガー機構4のロック解除作用が発揮された時点で、弾性体3の弾発付勢力によって筒体2が上方に押し上げられ、連結具6がその筒体2に押されて筒体2と共に押し上げられることによってループ部51が引き絞られて縮径する。 【0021】この実施形態では、連結具6として、図4で説明した従来の獣捕捉罠の連結具6をそのまま転用している。そのため、図3や図4で説明した従来の獣捕捉罠の連結具6を、取付け具71や固定ねじ8を使って筒体2に取付けるという手段を追加するだけでこの実施形態が実行されている。しかも、この実施形態では、固定ねじ8を緩めて取付け具71を上方に引き抜いたり、あるいは、固定ねじ8を取り外したりすることによって、図3及び図4で説明した従来と同様の使い方が可能であるので、ループ部51のねじれを利用した方が設置しやすいような場合には、従来と同様の使い方で設置することが可能になるという利点がある。 【0022】この実施形態では、固定ねじ8で取付け具71の立下り部72を筒体2に取付けてあるけれども、この点は、他の固定手段を適宜選択して取付け具71を離脱可能に筒体2に取付けておいてもよい。 【0023】また、筒体2が合成樹脂で作られている場合には、連結具6の一部を筒体2に埋め込むという手段で取付けておいてもよく、筒体2が金属で作られている場合には、連結具6を筒体2に溶接などの永久固定手段で取付けておいてもよい。 【0024】 【発明の効果】本発明によれば、ワイヤに形成したループ部に常時捩れ荷重が加わっていても、そのループ部が捩じれて獣を捕捉しにくくなるということがなくなるので、獣の足がループ部にうまく入らなくなって捕捉に失敗するという事態や、獣の足がループ部51に入ったとしてもその入り方が不十分なために捕捉に失敗するという事態が改善される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593203620 【氏名又は名称】山本 敬炳
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| 【出願日】 |
平成13年3月9日(2001.3.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082083 【弁理士】 【氏名又は名称】玉田 修三
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| 【公開番号】 |
特開2002−262752(P2002−262752A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月17日(2002.9.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−67632(P2001−67632) |
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