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【発明の名称】 乗用防除機装置
【発明者】 【氏名】水 津 清 明

【氏名】黒 岩 二三男

【氏名】上 島 徳 弘

【氏名】上 甲 幸 司

【氏名】矢 野 典 弘

【氏名】泉 谷 隆 徳

【要約】 【課題】トラクタ等の作業車に設置する薬液散布装置の散布薬液の濃度を均一化し、散布開始時の遅れをなくす制御機構を、機体の各部に取り付いているため別作業を行うに際し、作業部着脱交換が面倒である。

【解決手段】運転席左右と後方部を囲うように取り付けた防除タンクの運転席側方部に凹入部を設け、該凹入部内に主要制御機構を内装し、上面カバーに制御パネルを取付けて、防除タンクを着脱容易とすることで作業機交換を簡単に行う構成とした乗用防除機装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 運転席1の横側から後側に渡って凹状形態に形成の防除タンク2を搭載し、該防除タンク2内の薬液を防除ポンプ4を介して車体5の端部に取付けたノズルブーム6から地面側に散布する乗用防除機において、この防除タンク2の側辺部3の運転席1側に散布条件や散布状態等を表示する表示パネル7を設置したことを特徴とする乗用防除機装置。
【請求項2】 着脱自在とした防除タンク2の後方下部にフィルター8を配設し、車体5の運転席1下方に防除ポンプ4を取付け、防除タンク2とフィルター8間を第1水路9で連結し、フィルター8と防除ポンプ4間を第2水路10で連結したことを特徴とする乗用防除機装置。
【請求項3】 防除ポンプ4は、電磁クラッチ17を入り・切り操作することで駆動運転を制御し、該入り・切り操作スイッチを、表示パネル7部の自動スイッチ18と運転席1近傍に設けたモーメンタリスイッチ19の複数操作としたことを特徴とする請求項1または2記載の乗用防除機装置。
【請求項4】 防除タンク2の側辺部3の運転席1側防除タンク2の一部を凹ませた凹入部11とし、該凹入部11に噴霧回路12の液圧を維持するエアチャンバー13と、噴霧流量を調節する可変流量制御弁14と、各散布のノズルブーム6a,6b,6cへ分岐する上部デリバリパイプ15とを配置したことを特徴とする乗用防除機装置。
【請求項5】 前記可変流量制御弁14は、噴霧回路12の下部デリバリパイプ16に取り付けられる絞り弁であることを特徴とする請求項4記載の乗用防除機装置。
【請求項6】 前記可変流量制御弁14の絞り弁を、上下方向に配置した丸軸14a下端外周を略斜めの平面でカットした傾斜平面14bとしたことを特徴とする請求項4または5記載の乗用防除機装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗用防除機の操作装置に関し、トラクタ車体に防除タンクを着脱自在として、防除ポンプの駆動によって薬剤を散布ブームへ圧送しながら噴霧散布させる形態の乗用防除機に利用できる。
【0002】
【従来の技術】トラクタ車体の運転席の周りに凹状形態の薬剤タンクを搭載すると共に、この防除タンクの上側部、又は前方のステアリングポストの横側等に操作ケースを設ける技術は知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような防除作業操作用の操作ケースが防除タンク上やダッシュボード部の外部に装着される形態では、構成や外観が煩雑であり、防除タンクを車体から着脱する作業操作も行い難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、運転席1の横側から後側に渡って凹状形態に形成の防除タンク2を搭載し、該防除タンク2内の薬液を防除ポンプ4を介して車体5の端部に取付けたノズルブーム6から地面側に散布する乗用防除機において、この防除タンク2の側辺部3の運転席1側に散布条件や散布状態等を表示する表示パネル7を設置したことを特徴とする乗用防除機装置の構成とする。
【0005】請求項2に記載の発明は、着脱自在とした防除タンク2の後方下部にフィルター8を配設し、車体5の運転席1下方に防除ポンプ4を取付け、防除タンク2とフィルター8間を第1水路9で連結し、フィルター8と防除ポンプ4間を第2水路10で連結したことを特徴とする乗用防除機装置の構成とする。
【0006】請求項3に記載の発明は、防除ポンプ4は、電磁クラッチ17を入り・切り操作することで駆動運転を制御し、該入り・切り操作スイッチを、表示パネル7部の自動スイッチ18と運転席1近傍に設けた手動のモーメンタリスイッチ19の複数操作としたことを特徴とする請求項1または2記載の乗用防除機装置の構成とする。
【0007】請求項4に記載の発明は、防除タンク2の側辺部3の運転席1側防除タンク2の一部を凹ませた凹入部11とし、該凹入部11に噴霧回路12の液圧を維持するエアチャンバー13と、噴霧流量を調節する可変流量制御弁14と、各散布のノズルブーム6a,6b,6cへ分岐する上部デリバリパイプ15とを配置したことを特徴とする乗用防除機装置の構成とする。
【0008】請求項5に記載の発明は、前記可変流量制御弁14は、噴霧回路12の下部デリバリパイプ16に取り付けられる絞り弁であることを特徴とする請求項4記載の乗用防除機装置の構成とする。請求項6に記載の発明は、前記可変流量制御弁14の絞り弁を、上下方向に配置した丸軸14a下端外周を略斜めの平面でカットした傾斜平面14bとしたことを特徴とする請求項4または5記載の乗用防除機装置の構成とする。
【0009】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、運転席1の横側から後側に渡って凹状形態に形成の防除タンク2を搭載し、該防除タンク2内の薬液を防除ポンプ4を介して車体5の端部に取付けたノズルブーム6から地面側に散布する乗用防除機において、この防除タンク2の側辺部3の運転席1側に散布条件や散布状態等を表示する表示パネル7を設置したことを特徴とする乗用防除機装置の構成としたので、防除タンク2が運転席1の左右両側から後側に渡って凹状形態に形成されて搭載されるものであるから、トラクタ車体上のスペースを有効に利用して防除タンク2を搭載することができると共に、この防除タンク2の側辺部3上の運転席1側に設けた表示パネル7の運転者による表示内容確認や、手指に依る表示事項の設定変更操作等が容易に行えるとともに、防除タンク2着脱時にも取り付けたままで良くタンクの着脱操作も簡単に行える。
【0010】請求項2に記載の発明は、着脱自在とした防除タンク2の後方下部にフィルター8を配設し、車体5の運転席1下方に防除ポンプ4を取付け、防除タンク2とフィルター8間を第1水路9で連結し、フィルター8と防除ポンプ4間を第2水路10で連結したことを特徴とする乗用防除機装置の構成としたので、防除タンク2着脱時には第1水路9または第2水路10部を取り外すことで良く、着脱操作が容易である。
【0011】請求項3に記載の発明は、防除ポンプ4は、電磁クラッチ17を入り・切り操作することで駆動運転を制御し、該入り・切り操作スイッチを、表示パネル7部の自動スイッチ18と運転席1近傍に設けた手動のモーメンタリスイッチ19の複数操作としたことを特徴とする請求項1または2記載の乗用防除機装置の構成としたので、車体5の端部に取付けたノズルブーム6から地面側に散布する散布制御を複数個所に設けた操作スイッチで操作できると共に、モーメンタリスイッチ19により、該モーメンタリスイッチ19が操作されているか、他の自動スイッチ18が操作されているのか容易に見分けが付き、散布制御が簡単に操作できる。
【0012】請求項4に記載の発明は、防除タンク2の側辺部3の運転席1側防除タンク2の一部を凹ませた凹入部11とし、該凹入部11に噴霧回路12の液圧を維持するエアチャンバー13と、噴霧流量を調節する可変流量制御弁14と、各散布のノズルブーム6a,6b,6cへ分岐する上部デリバリパイプ15とを配置したことを特徴とする乗用防除機装置の構成としているので、該凹入部11内に上部デリバリパイプ15やエアチャンバー13や可変流量制御弁14等を配置することができ、これらの部品が防除タンク2外への突出を少くして、簡潔な構成とすることができ、操作またはタンク着脱時の邪魔にならないようにすることができる。
【0013】請求項5に記載の発明は、前記可変流量制御弁14は、噴霧回路12の下部デリバリパイプ16に取り付けられる絞り弁であることを特徴とする請求項4記載の乗用防除機装置の構成としているので、凹入部11の下方に配置した下部デリバリパイプ16と、凹入部11上方の上部デリバリパイプ15までの間の空間を利用して可変流量制御弁14を容易に配設でき、レイアウトの設計に自由度がでる。
【0014】請求項6に記載の発明は、前記可変流量制御弁14の絞り弁を、上下方向に配置した丸軸14a下端外周を略斜めの平面でカットした傾斜平面14bとしたことを特徴とする請求項4または5記載の乗用防除機装置の構成としたので、下部デリバリパイプ16の水路に傾斜平面14b部を出し入れするだけで、可変流量制御弁14下流側の薬液流量が略正比例的に絞り制御でき、散布制御の制御操作が簡単に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明は、運転席の側部から後部に渡る凹状形態の防除タンクを着脱自在に搭載し、車体前部に取り付けた防除用ノズルブームの薬剤散布を車速が変わっても設定した散布密度で散布するように制御する乗用形態の防除機の操作装置として利用できる。
【0016】以下図面に示す実施例に基づいて防除機の概要を説明する。この防除機は、乗用管理作業用のトラクタ車体5に、防除タンク2や防除ポンプ4、散布用のノズルブーム6等を搭載して構成する。この車体5は前部のボンネット20下に搭載のエンジン21によって駆動される前車輪22、後車輪23を有して走行される四輪駆動走行形態としている。これら前後車輪22,23を操向するハンドル24がステアリングポスト25上に設けられ、この後方に運転席1が設けられている。
【0017】前記防除タンク2は、水や薬剤等を収容するもので、これら水と薬剤とを各別に収容させた状態として、両者を混合しながら防除ポンプ4で汲出す構成としたり、事前に防除タンク2内の水量に応じて所定量の薬剤を投入した溶液を汲み出すこともできる。防除タンク2は、平面視で凹形状に形成されて、運転席1の左右両側部から後側部に渡って囲う形態にして車体5の後端部に搭載する。この車体5後側部に位置する防除タンク2の後辺部26は、広く高く形成して上端に供給口27を形成する。左右側辺部3は、運転席1の左右両側部の前後方向に沿わせて外側を車体5の外縁に沿わせる形態とし、該後辺部26側で高くし前端部では運転席1の着座面よりも若干高位に形成している。
【0018】この防除タンク2から薬剤を汲出す防除ポンプ4は、運転席1の下側に設けられており、車体5側のエンジン21に連動駆動される駆動軸28の駆動力を、Vプーリ29やVベルト30や電磁クラッチ17を介して駆動する。この防除ポンプ4から汲み出される薬液を噴霧回路12を経て噴霧させる散布用のノズルブーム6が、車体5の前側に装着されたフロントヒッチ31に取付けられる。このフロントヒッチ31は、車体5の左右両側において昇降自在に装着される平行リンク形態のリフトアーム32の前端に取付けられ、ギヤードモータによって伸縮されるリフトシリンダ34の伸縮によって昇降される。33は車体5の前部に取付けられる取付ブラケットであり、該取付ブラケット33にリフトアーム32後部を取付け支持する。
【0019】このようなフロントヒッチ31の正面に設けたツールバー35に、散布用ノズルブーム6のセンター散布ブーム6aが左右水平状に架設され、この左右両側部に左右のサイド散布ブーム6b,6cが開閉可能に設けられている。これら各センター散布ブーム6a及び左右のサイド散布ブーム6b,6cには下向きに噴霧する噴霧ノズル36が配置される。左右のサイド散布ブーム6b,6cは、ツールバー35の両端部との間に設けた伸縮される開閉シリンダ(図示せず。)により前後回動されて、前側へ回動されたときはセンター散布ブーム6aの外側端に延長された開状態の薬剤散布姿勢(図6仮想線で示す)となり、後方へ回動されたときは車体5の側部に沿った実線で示す閉状態の格納姿勢となる。
【0020】37は運転席1の左右両側から後側に渡るフロアであって、前記防除タンク2の底面を載置できる。38は後部支枠であって、車体5の主強度部材である主フレーム60後端に図4で示すように直接ボルトで装着したり、図5で示すように昇降リンクヒッチ51を上昇後ロックして、防除タンク2の後部を支持しても良い。39は押え金具であって、後部支枠38後端部に取り付けられ防除タンク2を運転席1方向に押圧して取付け固定している。
【0021】主に図1,図3で示す噴霧回路12へは、防除ポンプ4の駆動で防除タンク2内の薬液を第1水路9からフィルタ8、第2水路10を経て吸入し、高圧薬液路40を経て下部デリバリパイプ16内へと圧送している。該高圧薬液路40には、防除タンク2の底部側へ向かって少量の高圧薬液を戻す撹拌回路を設けており、常時所定量の高圧薬液を戻すことで防除タンク2内の薬剤と水の混合物の濃度のムラを無くしている。下部デリバリパイプ16は前述したように、防除タンク2の運転席1右側側辺部3の上面内側に設けた凹入部11の下部底部に、前後方向に配設されている四角柱である。該、下部デリバリパイプ16には、流入高圧薬液路の上流側からエアチャンバー13、安全弁42、可変流量制御弁14が夫々取り付けられている。
【0022】防除タンク2を車体5から取り外す場合は、図ぬわで示す開閉レバー85を閉鎖後、第1水路9または第2水路10を外せは、防除タンク2内の薬液が残っていても取り外す際に足元が濡れない。エアチャンバー13は、下部デリバリパイプ16内での流入高圧薬液の圧力変動を押さえるものであり、安全弁42は下部デリバリパイプ16内の圧力を30kg/cm2に保持し、オーバフローした薬液は戻し路43を介して防除タンク2に戻している。そして、下部デリバリパイプ16内の先端部に取付けた可変流量制御弁14は、該下部デリバリパイプ16からノズルブーム6側に吐出する薬液の噴霧量を制御するものであり、詳細については後述する。
【0023】可変流量制御弁14は、高圧薬液路40から入った薬液を絞ることで、ノズルブーム6の噴霧ノズル36から圃場表面に散布する薬液量を少なくし、可変流量制御弁14の開度を大きくすることで、ノズルブーム6の噴霧ノズル36から圃場表面に散布する薬液量を増加させる。また、ノズルブーム6は前述したようにセンター散布ブーム6a及び左右のサイド散布ブーム6b,6cから成り、凹入部11の上部で左右方向に配設する上部デリバリパイプ15から三方向に分岐突設しており、夫々の分岐部には開閉コック70である中央開閉コック70aと左右開閉コック70b,70cを設けて、噴霧を各別に停止可能としている。該上部デリバリパイプ15と可変流量制御弁14間は、散布量制御液圧路44で連結されている。該散布量制御液圧路44には、液流入上流側から流量センサ45と圧力センサ46が取り付けてあり、可変流量制御弁14で薬液の流量を調節した散布量制御液圧路44内を流れる薬液の流量と内圧力を検出し、コンピューターの一部である後述するCPU47に伝えている。
【0024】図1では、噴霧回路12を配設している防除タンク2の運転席1右側の側辺部3に設けた凹入部11を覆う上部カバー48の前部内方に散布制御用のCPU47の箱体を取り付けており、該CPU47箱体の上面は表示パネル7となって運転席から見えるように、上部カバー48の上面表示窓部に取り付けられている。図例では、液晶表示とした表示パネル7とCPU47を一体構成としているが、両者を2分割して電線等で接続すればレイアウトの自由度がさらに向上する。
【0025】上部カバー48の上面表示窓部に取り付けられた表示パネル7の前方には、ノズルブーム6を昇降操作する昇降スイッチ49や開閉操作する開閉スイッチ50が設けられ、表示パネル7後方には防除ポンプ4を手動で直接入り・切りするモーメンタリスイッチ19が設けられ、手動押し操作で該モーメンタリスイッチ19がONされスイッチの頭部が連続点灯し、電磁クラッチ17がONされ防除ポンプ4が手動操作で駆動する。また、詳細は後述するが、表示パネル7内の自動スイッチ18である押しボタンを押して自動の散布制御を行うときは、表示パネル7内の自動モードランプ52が連続点灯すると共に、モーメンタリスイッチ19は手動操作しなくても点灯する。しかし、この点灯は、自動の散布制御で電磁クラッチ17がONして防除ポンプ4が駆動中は連続点灯し、自動の散布制御で電磁クラッチ17がOFFして防除ポンプ4が非駆動中は点滅点灯となって待機中であることを知らせる。
【0026】次に、車体5の動力伝動構成と制御系の関連について説明する。車体5の前部に搭載したエンジン21の駆動力は、クランク軸53の出力をVベルトやプーリー等の連動具54を経て下部軸55に達し、前部カウンターケース56内の歯車により伝動を分岐され一方は駆動軸28に、他方は主クラッチ57を経て走行用変速ケース58の入力軸59に伝達する。該入力軸59に達した駆動力は、走行用変速ケース58内の主変速部や副変速部(図示せず。)により走行速度を変更され、前ドライブ軸61からフロントアクスル63内のデフ装置(図示せず。)を経て前車輪22を駆動すると共に、後ドライブ軸62からリヤアクスル64内のデフ装置(図示せず。)を経て後車輪23を同時に駆動する四輪駆動の走行系としている。
【0027】そして、該前後ドライブ軸61,62の回転数を走行速度として、軸1回転20パル程度の信号として車速センサ65で検出し前述したCPU47に伝える。該CPU47には、表示パネル7の操作スイッチで設定する設定事項以外に、散布量制御液圧路44内に設けた流量センサ45の検出値と圧力センサ46の検出値を伝えている。
【0028】次に、表示パネル7の操作スイッチで設定する、設定事項について説明する。図1,図2,図6で示しまた前述したように、表示パネル7は運転席1右側方の防除タンク2側辺部3に設けた凹入部11を覆う上部カバー48上面に取り付けている。表示パネル7の左右方向中央上方には液晶の表示部66が設けられており、エンジン21を始動後にパネル下部左方の自動スイッチ18をONすると表示部66に4桁の数字が現われると共に、スイッチ左方のLEDランプである自動モードランプ52が点灯して、自動散布制御が開始することを運転車に知らせる。次に、該表示部66右側の表示切換スイッチ67をONすると、押す毎にローリング表示選択する表示部66内左側の三角マーク68が変色して「散布設定」・「圧力」・「流量」・「累計」の表示項目のうち一つを選択表示する。
【0029】「圧力」の表示を選択すると、一定車速以上で走行中における自動散布制御中の散布量制御液圧路44の噴霧液内圧を圧力センサ46で検出し表示する。また、該圧力表示中に、表示パネル7下方の「増」・「減」スイッチ71,72を押し操作して表示の圧力値を変更した後約2秒間放置すると、該変更した表示圧力をCPU47が目標圧力として取り込み、取り込んだ目標圧力となるように可変流量制御弁14を電動モーター73で開閉制御する構成としている。
【0030】「流量」の表示を選択すると、一定車速以上で走行中における自動散布制御中の散布量制御液圧路44内の噴霧液流量を、流量センサ45で測定検出しCPU47を経て、表示部66に表示する。「累計」の表示を選択すると、パネル内下方のリセットスイッチ74を押した時点以後の、散布量制御液圧路44を経てノズルブーム6から散布された薬液の累計流量を表示する。リセットスイッチ74は通常防除タンク2内に薬液を満タン状態時に押して表示を「0」とし、例えば500リットルタンクで、ある時点での表示が350となっていれば、残量150リットルというように残量管理的な使い方をするが、圃場での散布開始時に表示を「0」として終了時に散布量の確認をしたり、朝の作業開始時に表示を「0」とし夕方の作業終了時に、本日の薬液使用量は何リットルであったか等、使い方は運転者の意志により種々行うことができる。
【0031】自動散布制御を行うにあたっては、実際に取り付けるノズルブーム6の種類と制御に使用する仮想ノズルブームの種類が一致しているかどうかの確認が必要となる。もし、異なっていると散布制御のデータ違いにより作業者の意図しない濃度となって散布される恐れが生じる。そこで、「散布設定」の表示を選択し、例えば10アール(1反)あたり25リットル散布のノズルブームを使用する場合には、表示部66の表示を「25」となるようにパネル内下方の散布設定スイッチ75を押して、制御データと取付けノズルブーム6の種類を選択表示し一致させる。他の表示ノズルブームには、「50」リットル・「75」リットル」・「100」リットル等が選択できる。選択データは、表示部66に約2秒程度放置するとCPU47に取り込まれて散布制御のデータとなる。
【0032】次に、可変流量制御弁14について説明する。前述したように、下部デリバリパイプ16内の先端部に取付けた可変流量制御弁14は、該下部デリバリパイプ16からノズルブーム6側に吐出する薬液の噴霧量を制御するものであり、高圧薬液路40から入った薬液を絞ることでノズルブーム6の噴霧ノズル36から圃場表面に散布する薬液量を少なくし、可変流量制御弁14の開度を大きくすることで、ノズルブーム6の噴霧ノズル36から圃場表面に散布する薬液量を増加させる。
【0033】図1で示すように、下部デリバリパイプ16内前後方向に開口した高圧薬液路40の後部には上下方向の受孔76が開口され、該受孔76内に可変流量制御弁14の丸軸14aが電動モータ73により上下動自在に取り付けられている。3,600rpm程度で回転する電動モータ73は、歯車等の減速装置77により下部突出のネジ軸78を40rpm程度に減速回転する。該電動モータ73は正逆転用のモータとしており、このモータ73によってネジ軸78を正、逆回転して、丸軸14aを上下に移動させることにより丸軸14a下端外周を略斜めの平面でカットした傾斜平面14bと受孔76間の間隙が変わり可変流量制御弁14の開度を変更調節し、散布量制御液圧路44への流量とネジ軸78の回転数とを略正比例状に変更可能としている。
【0034】79は開度センサであって、丸軸14aの上下位置をアーム79aの上下動で検出しCPU47に伝える。前記した上部カバー48は、後半部を側辺部3の上面と略平行状とし、この前端の表示パネル7から前方が前上りの傾斜に形成されて、運転者が操作し易く、監視し易い形態としている。
【0035】図7で示すものは防除タンク2の前方斜視図であって、運転席1側方まで回り込んだ防除タンク2側辺部3の前壁面80に、複数個の半円弧状取付座81を上下方向に設け、該側辺部3の凹入部11に取り付けるノズルブーム6への吐水ホース等を蓋板82で固定する。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成13年2月28日(2001.2.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−253104(P2002−253104A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−54728(P2001−54728)