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【発明の名称】 消毒薬噴霧装置
【発明者】 【氏名】菅野 達也

【要約】 【課題】低価格で製造可能で、軽量化を図ることができ、反転のためのスペースを必要とせず、労力を軽減でき、さらに薬剤を浴びる危険を減らす。

【解決手段】アーム2が手動搬送車1の移動方向に対し前後左右方向に選択的に張り出せるよう手動搬送車1に回転可能に設けられる。ノズル3が薬剤を噴霧可能であって、アーム2に取り付けられる。ノズル3はアーム2に対しスライド可能に設けられる。接続管が動力噴霧機接続管9への接続部を有し、動力噴霧機接続管9から薬剤を供給可能にノズル3に接続される。手動搬送車1は前部および後部に移動用ハンドルを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】手動搬送車と、アームと、ノズルと、接続管とを有し、前記アームは前記手動搬送車の移動方向に対し左右方向に選択的に張出し可能に前記手動搬送車に設けられ、前記ノズルは薬剤を噴霧可能であって、前記アームに取り付けられ、前記接続管は動力噴霧機接続管への接続部を有し、前記動力噴霧機接続管から薬剤を供給可能に前記ノズルに接続されていることを、特徴とする消毒薬噴霧装置。
【請求項2】前記手動搬送車は前部および後部に移動用ハンドルを有し、上端にアーム支持部を有し、前記アームは前記手動搬送車の移動方向に対し前後左右方向に選択的に張り出せるよう前記アーム支持部に回転可能に設けられ、前記アーム支持部と着脱可能な係合部を有し、前記ノズルは前記アームに対しスライド可能に設けられていることを、特徴とする請求項1記載の消毒薬噴霧装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、花卉園芸作物その他の農作物に病虫害予防のための消毒用薬剤を噴霧するための消毒薬噴霧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の消毒薬噴霧装置として、例えば、特開平6−63473号公報および特公昭59−35275号公報に示すものがある。すなわち、特開平6−63473号公報に示す消毒薬噴霧装置は、自走車に支持された支持軸にアームを枢支し、アームの先端部に散布ノズルを連結して、支持軸を正逆回転させながら散布ノズルから薬剤を散布するようになっている。特公昭59−35275号公報に示す消毒薬噴霧装置は、トラクターに設けたブームを横方向に伸ばし、ブームの下面に設けた消毒薬剤噴射ゴム管から薬剤を散布できるようになっている。
【0003】また、従来の消毒薬噴霧装置として、先端部に散布ノズルを備えたアームを手に持って、散布ノズルから薬剤を散布するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自走車またはトラクターを用いた従来の消毒薬噴霧装置は、(1)自走車やトラクターを使用するため、高価格となる、(2)車体重量の重さのため、通路の路面にタイヤがめり込み、次第に路面を走行しづらくする、(3)一方向に移動して左右片側を消毒した後、反対側を消毒するには車体を反転させる必要があるため、反転のためのスペースを必要とする、といった課題があった。
【0005】また、従来の手に持つタイプの消毒薬噴霧装置は、(1)手に持って作業する必要があるため、重労働となる、(2)手に持って作業できる程度の重量に抑えるため、アームの長さが短く、薬剤を浴びやすいという課題があった。
【0006】本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、低価格で製造可能で、軽量化を図ることができ、反転のためのスペースを必要とせず、労力を軽減でき、さらに薬剤を浴びる危険を減らすことができる消毒薬噴霧装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の本発明に係る消毒薬噴霧装置は、手動搬送車と、アームと、ノズルと、接続管とを有し、前記アームは前記手動搬送車の移動方向に対し左右方向に選択的に張出し可能に前記手動搬送車に設けられ、前記ノズルは薬剤を噴霧可能であって、前記アームに取り付けられ、前記接続管は動力噴霧機接続管への接続部を有し、前記動力噴霧機接続管から薬剤を供給可能に前記ノズルに接続されていることを、特徴とする。
【0008】請求項1の本発明に係る消毒薬噴霧装置は、接続管の接続部を動力噴霧機接続管に接続して使用する。動力噴霧機接続管は、動力噴霧機を介して、消毒用薬剤を収容した薬剤タンクに接続しておく。アームは、手動搬送車の移動方向に対し左右いずれか消毒しようとする方向に張り出しておく。接続管からノズルに消毒用薬剤を送る。ノズルから、消毒用薬剤を花卉園芸作物その他の農作物に噴霧し、消毒する。消毒しながら、手動搬送車を通路に沿って移動する。左右一方側の消毒が完了したならば、アームを左右反対側に張り出す。ノズルから左右反対側の農作物に消毒用薬剤を噴霧しながら、手動搬送車を通路に沿って戻るように移動させる。こうして、通路の左右両側の農作物の消毒を完了することができる。なお、アームは、下端に車輪を有してアームの先端側を支持し、バランスをとるための伸縮式スタンドを有していてもよい。また、アームは、高さおよび長さが調節可能であることが好ましい。接続管は、ゴム状の可撓性を有していることが好ましい。
【0009】請求項2の本発明に係る消毒薬噴霧装置は、請求項1の消毒薬噴霧装置において、前記手動搬送車は前部および後部に移動用ハンドルを有し、上端にアーム支持部を有し、前記アームは前記手動搬送車の移動方向に対し前後左右方向に選択的に張り出せるよう前記アーム支持部に回転可能に設けられ、前記アーム支持部と着脱可能な係合部を有し、前記ノズルは前記アームに対しスライド可能に設けられていることを、特徴とする。
【0010】請求項2の本発明に係る消毒薬噴霧装置は、手動搬送車が前部および後部に移動用ハンドルを有するため、通路に沿って移動するとき、前部または後部の移動用ハンドルを押すか引くことができ、移動しやすい。アームは、係合部をアーム支持部から外し、反転させてから再び係合部をアーム支持部と係合させることにより左右反対側に張り出させることができる。また、アームを回転させて、手動搬送車の移動方向または反対方向に張り出させ、ビニールハウスの出入口からの出入りを容易にすることができる。ノズルをアームに対しスライドさせて位置を変えることにより、消毒用薬剤を噴霧する位置を変えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図6は、本発明の実施の形態を示している。図1および図6に示すように、消毒薬噴霧装置は、手動搬送車1と、アーム2と、複数のノズル3と、接続管4とを有する。
【0012】図2に示すように、手動搬送車1は、本体フレーム5の下端に車輪6を有し、前部および後部に移動用ハンドル7を有する。各移動用ハンドル7は、伸縮可能であって、基部7aが本体フレーム5の前部下端または後部下端に回転可能に取り付けられている。各移動用ハンドル7は、じゃまにならないよう、本体フレーム5に沿って配置可能である。
【0013】図3乃至図5に示すように、手動搬送車1は、上端に円筒状のアーム支持部8を有している。図3および図5に示すように、アーム支持部8は、上端の、手動搬送車1の移動方向に対し前後左右方向の位置に4つの溝8aを有している。図1に示すように、アーム2は、アーム本体2aと支軸2bとから成っている。支軸2bは、アーム本体2aの一端寄りの中間部に垂直に固定されている。アーム本体2aは、伸縮可能となっている。アーム2は、支軸2bの長さを調節することにより高さ調節可能となっている。図6に示すように、アーム2は、アーム本体2aと支軸2bとを斜めに接続する補強材2cを有している。支軸2bは、アーム支持部8の内側を貫通し、本体フレーム5の底部で回転可能かつ上下方向に摺動可能に支持されている。これにより、アーム2は、手動搬送車1の移動方向に対し前後左右方向に選択的に張り出せるようアーム支持部8に回転可能に設けられる。図1に示すように、アーム本体2aの一端には、バランス用の重り2dが取り付けられている。図5に示すように、支軸2bは、アーム支持部8の溝8aと着脱可能な4つの係合部2eを周囲に有している。
【0014】図6に示すように、各ノズル3は、保持部3aと本体3bと複数の噴出口3cとを有している。保持部3aは、アーム2に対しスライド可能に設けられている。本体3bは、棒状部とリング状部とから構成されている。本体3bは、管状であって、保持部3aに固定されている。本体3bは、保持部側端部に接続口(図示せず)を有している。各噴出口3cは、本体3bに設けられ、接続口から液状の消毒用薬剤を供給するとき薬剤を噴霧可能となっている。接続管4は、ゴムホースから成る。接続管4は、動力噴霧機接続管9への接続部と、各ノズル3への接続部とを有し、動力噴霧機接続管9から各ノズル3へ薬剤を供給可能となっている。動力噴霧機接続管9は、ゴムホースから成る。図6に示すように、接続管4は、アーム2に沿って設けられている。
【0015】消毒薬噴霧装置は、接続管4の接続部を動力噴霧機接続管9に接続して使用する。動力噴霧機接続管9は、動力噴霧機(図示せず)を介して、液状の消毒用薬剤を収容した薬剤タンク(図示せず)に接続しておく。アーム2は、手動搬送車1の移動方向に対し左右いずれか消毒しようとする方向に張り出しておく。接続管4からノズル3に消毒用薬剤を送る。ノズル3から、消毒用薬剤を花卉園芸作物その他の農作物Aに噴霧し、消毒する。ノズル3から噴霧される薬剤は、植物の芯に当たるようにする。ノズル3をアーム2に対しスライドさせて位置を変えることにより、消毒用薬剤を噴霧する水平方向の位置を変えることができる。消毒しながら、手動搬送車1を通路に沿って移動する。図2に示すように、消毒薬噴霧装置は、手動搬送車1が前部および後部に移動用ハンドル7を有するため、通路に沿って移動するとき、前部または後部の移動用ハンドル7を押すか引くことができ、移動しやすい。農作物Aを栽培するハウスの奥に達したならば、出入口から外に出て、消毒薬の霧がおさまるのを待つ。
【0016】左右一方側の消毒が完了したならば、アーム2を左右反対側に張り出す。アーム2は、係合部2dをアーム支持部8から外し、反転させてから再び係合部2dをアーム支持部8と係合させることにより左右反対側に張り出させることができる。ノズル3から左右反対側の農作物Aに消毒用薬剤を噴霧しながら、手動搬送車1を通路に沿って戻るように移動させる。手動搬送車1を移動させるときには、反対側の移動用ハンドル7を持つと移動させやすい。こうして、通路の左右両側の農作物Aの消毒を完了することができる。なお、消毒薬噴霧装置は、アーム2を回転させて、手動搬送車1の移動方向または反対方向に張り出させ、ビニールハウスの出入口からの出入りを容易にすることができる。
【0017】消毒薬噴霧装置は、以下の特徴を有する。(1)手動式で簡単な構造から成るため、低価格で製造可能である。(2)動力を使用しないため、軽量化を図ることができる。これにより、通路の路面にタイヤがめり込みにくく、路面を走行しやすい。(3)一方向に移動して左右片側を消毒した後、反対側を消毒するにはアーム2を反転させるだけでよく、車体を反転させる必要がないため、反転のためのスペースを必要としない。(4)アーム2は手動搬送車1により支持されるため、手に持つ必要がなく、労力を軽減できる。(5)アーム2は手動搬送車1により支持されるため、アーム2の重量を気にせずに、アーム2を作業効率が良好でかつ薬剤を浴びにくい長さに設定することができる。(6)ハンドル7を伸ばすことにより、薬剤の噴霧箇所から離れて作業することができ、薬剤を浴びる危険をさらに減らすことができる。
【0018】
【発明の効果】本発明に係る消毒薬噴霧装置によれば、低価格で製造可能で、軽量化を図ることができ、反転のためのスペースを必要とせず、労力を軽減でき、さらに薬剤を浴びる危険を減らすことができる。
【出願人】 【識別番号】501042411
【氏名又は名称】菅野 達也
【識別番号】501042422
【氏名又は名称】佐藤 祐作
【出願日】 平成13年1月30日(2001.1.30)
【代理人】 【識別番号】100095359
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 篤
【公開番号】 特開2002−223688(P2002−223688A)
【公開日】 平成14年8月13日(2002.8.13)
【出願番号】 特願2001−22263(P2001−22263)