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【発明の名称】 ゴキブリ用捕虫器
【発明者】 【氏名】藤田 達也

【要約】 【課題】捕虫器本体を移動操作できる把手を極めて容易に形成できると共に、底板と設置面との間に隙間等の障害を生じさせず、しかも、簡単かつ経済的に構成できるゴキブリ用捕虫器を提供することである。

【解決手段】ゴキブリ用捕虫器1は、底板2の両側に平行な折目線5、6a、6bを設けて側板3と、斜側板4と、天井板7及び9とを組み立てる一枚シートからなり、底板2の面上に粘着剤21を塗布すると共に、天井板9の長手方向に沿う端縁に沿って、その一側端から他側端近傍にまで及ぶ破断用の破線10を設けてなり、この破線10に沿って天井板9の端縁部分を切断して、その切断片を前記した他側端近傍位置で反対側へ折り返して把手11となし、把手11を介して捕虫器1全体を移動操作できるようにしたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】底板の両側に1又は2以上の平行な折目線を設けて側板と天井板とを組み立てる一枚シートからなるゴキブリ用捕虫器において、底板面上に粘着剤を塗布すると共に、一方の天井板の長手方向に沿う端縁に沿って、その一側端から他側端近傍にまで及ぶ破断用の破線を設けてなり、この破線に沿って天井板の端縁部分を切断して、その切断片を前記した他側端近傍位置で反対側へ折り返して把手となし、この把手を介して捕虫器全体を移動操作できるようにしたことを特徴とするゴキブリ用捕虫器。
【請求項2】把手の長手方向に沿った中央部に折目線又は破線を設け、この折目線又は破線を頂上として折り曲げて把手を山形状に形成できるようにした請求項1に記載されたゴキブリ用捕虫器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、狭く奥まったところでも使用が可能な把手を有するゴキブリ用捕虫器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着部を有する底板の両側に1又は2以上の平行な折目線を設けて側板と天井とを組み立てる一枚シートからなる捕虫器が、ゴキブリ捕獲用として汎用されている(例えば、実開昭61−191780号公報)。このようなゴキブリ用捕虫器は、内部の底板面上に粘着剤を塗布して構成される。さらに、使用時には粘着剤上に誘引剤を配置し、ゴキブリを誘引して粘着剤の粘着力により捕獲するように仕組まれている。
【0003】また、ゴキブリ用捕虫器は、ゴキブリが狭く暗い場所を好む習性から、全体として偏平な形状で、しかも捕虫器内部が暗くなるように構成されている。このような偏平形状の捕虫器は、あぶら虫の通路となっている家具の下部などの狭い場所に押し入れた状態で配置して使用するのに都合がよい。しかし、この捕虫器は、ゴキブリの捕獲後に再度取り出す必要があるから、その取り出し操作に支障となるような奥まった所にまで押し入れることはできない。
【0004】このため、従来、図4に示すように、押し入れ操作用の把手31を捕虫器の構成部分で形成できるようにしたゴキブリ用捕虫器25が開発されている。即ち、捕虫器25の底板26の中央に所定幅で2本の破断用の破線32をほぼ平行に形成したものである。使用時には、破線32の一方側から底板26部分を他方側の側端部にまで破断し、その破断片をその側端部で底板26の裏面側へ折り返して把手31としたものである。27は折目線28により区分される側板であり、29は折目線30により区分される側板である。
【0005】この把手31は、捕虫器本体と一体となっているから、把手31を操作することにより、ゴキブリ用捕虫器25の本体を狭く奥まった所にまで誘導して配置することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来の改良されたゴキブリ用捕虫器25は、把手31を形成するために底板26の中央部分を破線32に沿って破断する必要があるから、その破断操作が面倒であるのに加え、図5に示すように、その破断片を破線33で底板26の裏面側へ折り返しすことにより把手31として構成できる。なお、27aは両方の側板27の端縁にそれぞれ形成された取手であり、これらの取手27aは重ね合わせられた状態とし、これらを側板29の端縁に連継されている天井板の切込線内で挟持して固定されている。
【0007】このように構成されている把手31の厚みのために、底板26の裏面と設置面37との間に隙間38が生じてしまう。この隙間38の大きさは、把手31を中央の破線34に沿って折り曲げて山形状に変形した場合にはより大きくなる。
【0008】上記したような隙間38は、捕虫器25の設置状態を不安定にするのに加えて、ゴキブリの恰好の隠れ場所となる。特に上記後者の点については、誘引剤の効き目が低くなったとき、あるいは無くなった後に影響が大きい。これでは、ゴキブリ用捕虫器としての捕獲機能が効果的に発揮されず、却って、ゴキブリの生息場所を提供することになって逆効果となる。
【0009】また、この従来のゴキブリ用捕虫器25では、その底板26部分を利用して把手31を形成することになるので、底板26の面上に直接粘着剤を塗布することができない。このため、その底板26面に、粘着剤36を塗布した中敷板35を別途に設けることが必要となるから、ゴキブリ用補虫器としての構成が複雑かつ高価なものとなる欠点がある。
【0010】そこで、本発明は、捕虫器本体を移動操作できる把手を極めて容易に形成できると共に、底板と設置面との間に隙間等の障害を生じさせず、しかも、簡単かつ経済的に構成できるゴキブリ用捕虫器を提供することを目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するため、本発明のゴキブリ用捕虫器は、底板の両側に1又は2以上の平行な折目線を設けて側板と天井板とを組み立てる一枚シートからなるゴキブリ用補虫器において、底板面上に粘着剤を塗布すると共に、一方の天井板の長手方向に沿う端縁に沿って、その一側端から他側端近傍にまで及ぶ破断用の破線を設けてなり、この破線に沿って天井板の端縁部分を切断して、その切断片を前記した他側端近傍位置で反対側へ折り返して把手となし、この把手を介して捕虫器全体を移動操作できるようにしたことを特徴とする。
【0012】上記した本発明のゴキブリ用捕虫器では、一方の天井板の長手方向に沿う端縁に沿って、その一側端から他側端近傍にまで及ぶ破断用の切込線を設けられているから、当該切込線の形成が単一で済みであり、加工が容易であると共に、把手を形成する際の破断作業も単一の破断線に対するだけでよいから、極めて容易かつ迅速に行なうことができる。
【0013】その破断片は、それを他側端近傍位置で反対側へ折り返すことにより把手として形成される。従って、この把手は天井と連継した状態となるから、この把手部分が捕虫器本体を設置する場合の障害とはならず、捕虫器本体を意図した場所に常に安定した状態で設置することができる。
【0014】また、本発明には、把手の中央部に折目線や破線を設け、この折目線や破線を頂上として折り曲げて把手を山形状に形成できるようにした構成を含む。この山形状に変形することにより、把手の機械的な強度を高め、把手に対する作業を容易にできる。また、前記したように、把手は、底板に直接連継していないので、このような山形状に変形してもこの補虫器の設置状態には何ら影響することがないからである。
【0015】このように形成される把手は、一方の天井板の端縁部分により形成され、底板の構成部を利用するものではないから、底板面上に直接粘着剤を塗布する構成を採用することが可能である。従って、前記した従来のゴキブリ用捕虫器の場合のように、中敷きの粘着剤板などは必要とせずに、より簡単な構成でしかも経済的にゴキブリ用捕虫器を得ることができる。なお、本発明の捕虫器においては、中敷き粘着剤板を使用してもよい。
【0016】本発明のゴキブリ用捕虫器が、一枚紙材等のシート面に折目線により区分された、底板と、側板と、天井板とを形成し、底板の両側に1又は2以上の平行な折目線を設けて側板と天井とを組み立てるようにした点については、従来の捕虫器と同様である。また、この組立られた補虫器について、その四方の側面部に入口を設ける構成についても、従来の捕虫器と同様である。また、天井板の上部に取手を設けたりすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1に、実施の形態のゴキブリ用捕虫器1を展開したシートの状態で示した。このゴキブリ用捕虫器1は、一枚のシート材からなり、このシート材に、底板2の両側に平行な折目線5、6a及び6bを介して設けられた側板3と、斜側板4と、天井板7及び9とを有する。
【0018】一方の天井板9の長手方向に沿う端縁には、その端縁に沿って破線10を介して把手11が設けられている。破線10の一端は、シート材の一方の側端にまで及んでいるが、その他端は、シート材の他方の側端近傍に及んでいる。この側端近傍部であって、把手11上には、短手方向に折曲用の破線12aと、傾斜破線12b及び破線12cが形成されている。把手11には、その長手方向であって、破線12cに対して垂直な向きに沿って破線13が設けられている。
【0019】天井板7の端縁中央には、係合部8を形成する切込線8aが設けられており、係合部8は、折曲線5、6a及び6bをそれぞれ内側に折り曲げてから、天井板9の面上を切り込んだ係合線14に挿入することにより係合させることができる。
【0020】図2に示すように、折曲線5を折曲するのに先立って、破線10に沿って天井板9の端縁部分を切断し、その切断片を破線12a上で反対側へ折り返えすことにより、把手11としての機能を有効に発揮するように構成することができる。また、把手11については、図3に示すように、破線13が外向きとなるように折り曲げて把手11を山形状に変形することができ、この山形状は、傾斜破線12bを内向きに折り曲げることにより維持できる。これにより把手11の機械的強度を強化できるようになっている。
【0021】図3に示すように、折曲線5、6a及び6bの上で、側板3、斜側板4、天井板7及び9をそれぞれ内折れさせてから、係合部8を係合線14内に挿入して天井板7と天井板9とを係合させることにより、このシート材をゴキブリ用捕虫器1として立体的に組み立てることができる。
【0022】天井板7及び9には、その板面上に突曲状の切込線7a、9aが折目線6bの端部間に折目線6aの位置にまで形成されており、折目線6bで内折れさせた時に、切込線7aによって側板3及び斜側板4の面に入口22が対向面に形成されると共に、切込線7aにより切り出された突部7bをそれぞれ入口22に対しての庇状に外方へ突出させるようになっている。
【0023】突部7bの端縁中央は、入口22の下縁部に耳片18を形成するように凹形状となっている。また、耳片18を仕切るように破線19が設けられており、破線19で耳片18を内方へ折り曲げて傾斜させた状態に変形されている。
【0024】組立てられたゴキブリ用捕虫器1の両側面には、底板2と側板3、斜側板4及び天井板7、9の各端縁による入口23が対向面にそれぞれ形成される。各入口23については、底板2の端縁部分によってなる跳上片2aが、その端縁に沿って設けられている折目線15で内側に折曲させて傾斜する状態に形成されている。
【0025】各跳上片2aの両側端は、環状部16で側板3と連継されている。環状部16の面上に設けられている三本の折目線17が設けられており、これらの折目線17を適宜折曲させることにより、跳上片2aを両側から固定できるようになっている。20は天井板9の面上の切込線20aにより形成された取手であり、この切込線20aの端部間に渡る折目線20bで上方に折り曲げて使用する。
【0026】このように構成されるゴキブリ用捕虫器1は、把手11を介してゴキブリ用捕虫器1の全体を移動操作できる。従って、狭く奥まった所へも容易に設置し、また取り出すことができる。また、把手11は、天井板9に連継されているため、ゴキブリ用捕虫器1の本体部分の設置状態に影響を与えずに、安定した状態で所定の場所に設置することができる。
【0027】底板2の内面を構成する位置には、粘着剤21が直接塗布されている。粘着剤21の上に別途に配置された誘引剤に誘引されて、跳上片2aや耳片18を乗り越えて入口22や入口23から侵入してくるゴキブリを粘着剤の粘着力で捕獲できる。
【0028】
【発明の効果】上述したように本発明は構成されるから、次のような効果が発揮される。本発明のゴキブリ用捕虫器の構成によれば、把手を介して捕虫器本体を狭く奥まった所に容易に設置及び取り出しができるのに加えて、直接的には、把手は天井板に連継されているから、常に安定した状態で、捕虫器本体を設置させることができる。また、底板部分を破断する必要はないから、底板面に直接粘着剤を塗布することができ、これによって簡単かつ経済的な構成となる。
【0029】また、把手の構成部分を天井板の端縁部分に設けるようにしたので、破断用の切込線の形成数は単一でよいから、加工が簡単で、しかも把手部分の破断作業も極めて容易に行なうことができる。
【0030】また、前記したように、把手の形成位置は、底板の構成に直接影響しないから、把手を山形状に変形することにより、この捕虫器の設置状態などに支障を与えることなく、把手の機械的強度の強度を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000149181
【氏名又は名称】株式会社大阪製薬
【出願日】 平成13年1月15日(2001.1.15)
【代理人】 【識別番号】100075502
【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 義朗
【公開番号】 特開2002−209497(P2002−209497A)
【公開日】 平成14年7月30日(2002.7.30)
【出願番号】 特願2001−6193(P2001−6193)