| 【発明の名称】 |
固形製剤の散布方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】関口 幹夫
【氏名】米川 努
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| 【要約】 |
【課題】農薬活性成分を簡便にかつ効率的に土壌消毒する方法を開発すること【解決手段】土壌表面を被覆材で覆った中に、農薬活性成分を含有する固形製剤を吹き込むことを特徴とする固形製剤の散布方法。
【解決手段】土壌表面を被覆材で覆った中に、農薬活性成分を含有する固形製剤を吹き込むことを特徴とする固形製剤の散布方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】土壌表面を被覆材で覆った中に、固体の農薬活性成分をそのまま又は農薬活性成分を含有する固形製剤を吹き込むことを特徴とする固形製剤の散布方法。 【請求項2】側面に穴を有するチューブを土壌表面に敷設した後被覆材で覆い、固形製剤を散布機でチューブに吹き込むことを特徴とする固形製剤の散布方法。 【請求項3】農薬活性成分が常圧で沸点が40℃以上でかつ蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の固形製剤の散布方法。 【請求項4】農薬活性成分がクロルピクリン及び/又はD−Dである請求項3に記載の固形製剤の散布方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、農薬の散布方法に関し、特に土壌燻蒸に好適な固形製剤の散布方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、水田や畑の有害生物防除のために昭和20年代から粉剤の散布が行われてきた。しかしドリフトが大きいため農薬が有効に使われない欠点があり、粉剤のドリフトレス製剤や粒剤に変わってきた。一方、ハウスやビニールハウス内での粉剤はフローダストとよばれる見掛け比重が0.1g/ml以下の軽い農薬粉剤が使われている。これらの散布方法としては水田や畑或いはハウス内への均一散布を目的に手動式散布機、動力散布機、散粒機等を用いて散布している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】農薬活性成分をそのままあるいは該農薬活性成分に通常用いられる補助剤を配合した固形製剤農薬組成物(以下、併せて薬剤と記す)を使用して土壌表面や作物に散布して農業分野での有害生物を簡便かつ効率良く安全に防除する方法を開発することが本発明の課題である。 【0004】 【課題を解決するための手段】発明者は前記したような課題を満足させる技術を鋭意研究した結果、本発明に至ったものである。即ち、本発明は、(1)土壌表面を被覆材で覆った中に、固体の農薬活性成分をそのまま又は農薬活性成分を含有する固形製剤を吹き込むことを特徴とする固形製剤の散布方法、(2)側面に穴を有するチューブを土壌表面に敷設した後被覆材で覆い、固形製剤を散布機でチューブに吹き込むことを特徴とする固形製剤の散布方法、(3)農薬活性成分が常圧で沸点が40℃以上でかつ蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の固形製剤の散布方法、(4)前記農薬活性成分がクロルピクリン及び/又はD−Dである(3)の固形製剤の散布方法、に関する。 【0005】 【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明する。本発明に使用できる農薬活性成分(以下農薬成分と記す)は農作物等の有用植物や人間に害を及ぼす昆虫、雑草、病害等を防除する活性を有するものである。本発明の固形製剤の散布方法において適用しうる農薬成分の具体例としては、D−D(1,3−ジクロロプロペンと1,2−ジクロロプロパンの混合物)、DBCP(1,2−ジブロモ−3−3クロロプロパン)、DCIP(ジクロロジイソプロピルエーテル)、MITC(メチルイソチオシアネート)、クロルピクリン(トリクロロニトロメタン)、エチレンジブロマイド、二硫化炭素、ダゾメット(テトラヒドロ−3,5−ジメチル−1,3,5−チアジアジン−2−チオン)、ジメチルジクロルビニルホスフェート、NAC(1−ナフチル−N−メチルカーバメート)、MITC(メタトリル−N−メチルカーバメート)MIPC(2−イソプロピルフェニル−N−メチルカーバメート)、BPMC(2−セカンダリーブチルフェニル−N−メチルカーバメート)、MPMC(3,4−キシリル−N−メチルカーバメート)カルボスルファン(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル(ジブチルアミノチオ)メチルカルバマート)、フラチオカルブ(O−n−ブチル−O’−(2,2−)ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル)−N,N’−チオ−ジカルバマート)、イミダクロブリド(1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン)、アセタミプリド((E)−N1−〔(6−クロロ−3−ピリジル)メチル〕−N2−シアノ−N1−メチルアセトアミジン)、ニチンピラム((E)−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチル−N−メチル−N−2−ニトロビニリデンジアミン)、フェプロニル((±)−5−アミノ−(2,6ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トルイル)−4−トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール−3−カルボニルトリル、MEP(O,O−ジメチル−O−(メチル−4−ニトロフェニル)チオフォスフェート)、ダイアジノン((2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオフォスフェート)ベンスタップ(S,S’−[2−(ジメチルアミノ)トリメチレン]ビス−ベンゼンチオォネート)、ベンフラカルブ(エチル−N−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ)−N−イソプロピル−β−アラニナート)、メタラキシル(メチル=N−(2−メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニナート)、ホスチアゼート((RS)−S−sec−ブチル=O−エチル=2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−イルホスホノチオアート)、メソミル(S−メチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキシ〕チオアセイミデート)、ビラクロホス((RS)−〔O−1−(4−クロロフェニル)ピラゾール−4−イル=O−エチル=S−プロピル=ホスホロチオアート〕)、エトプロホス(O−エチル=S,S−ジプロピル=ホスホロジオアート)、オキサミル(メチル−N’、N’−ジメチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキシ〕−1−チオオキサムイミデード)、プロメトリン(2−メチルチオ−4,6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン)、ベンスルフロンメチル(メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルアート)、トリフルラリン(α,α,α−トリフルオロ−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−p−トルイジン)、イマゾスルフロン(1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素)、カフェンストロール(N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド)、グリホサートイソプロピルアミン塩(イソプロピルアンモニウム=N−(ホスホノメチル)グリシナート)などが挙げられる。農薬成分は上記に限定されるものではなく、また、これらは1種を単独で、または2種以上を任意に混合、例えばクロルピクリンとD−Dとの混合物であるネマクロペンのようにして用いてもよい。その使用量は農薬成分の活性の強さによって異なるが、製剤全体に対し、通常0.001%〜99.9%好ましくは0.1%〜99.9%である。なお、農薬成分は散布後の拡散性の観点から、沸点が40℃以上でかつ蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上である農薬成分が好ましい。このような農薬成分としてはクロルピクリンやD−Dなどが例示できる。 【0006】本発明の固形製剤の散布方法では、農薬成分が固体状であれば農薬成分をそのまま粉砕や造粒などをして粉状や粒状に製剤化して固形製剤とするか、農薬に通常用いられる補助剤を添加し粉剤、フローダスト、粒剤、微粒剤、水和剤のように製剤化した固形製剤としてもよい。又、農薬成分が液体である場合、同様に固形製剤に製剤化することにより、本発明の散布方法に用いることができる。農薬に通常用いられる補助剤としては、有機溶剤、キャリア、界面活性剤、安定剤などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。これら、固体製剤の粒径は、被覆内に吹き込み散布できるか、又は被覆材が空気によって膨らんだ中で散布できれば特に限定しない。具体的には粉末でも粒状物でもよく平均粒径は特に限定はしないが、粒剤では、好ましくは50μ〜5000μm、より好ましくは63μ〜2000μmである。また粉剤では、好ましくは100μm以下、より好ましくは45μm以下である。製剤化した場合の農薬成分の含有量は、その農薬成分の性能や物理性によって配慮されなければならないが0.1〜99重量%が適当である。 【0007】農薬成分を固形製剤に製剤化するときに使用される有機溶剤は、固体の農薬成分を溶解させたり、液体の農薬成分を溶解したり、粘度を低下させたりするために用いられる。このような有機溶剤の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、キシレン、N−メチルピロリドン、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ジイソノニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、日石ハイゾールSAS−296(日本石油化学社製)、二塩基酸エステル(デュポン社製)としてのコハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチルなど混合溶液、脂肪族あるいは芳香族の石油系溶剤、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の有機溶剤、コーン油、ゴマ油、綿実油等の動植物油などが挙げられ、これらを1種または2種以上使用するがこれらに限定されるものではなく、使用量も活性成分の物理性、防除効力等を考慮して任意の割合で使用することができる。例えば、製剤全体に対し、1〜70重量%好ましくは1〜50重量%である。 【0008】農薬成分を固形製剤に製剤化するときに使用される界面活性剤は農薬成分を分散させたり粒剤を作るために使用される。このような界面活性剤の具体例として例えば、ポリオキシエチレンとポリオキシエチレンのブロックポリマー、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、等の非イオン界面活性剤、ドデシルベンゼンスルフォン酸金属塩(以下、Na塩、Ca塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属を示す)、オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸の金属塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル、ナフタレンスルホン酸重縮合物の金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート金属塩、特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、等の陰イオン界面活性剤などが挙げられる。これらは1種あるいは2種以上を、使用する活性成分や溶剤に合わせて使用できるが、これらに限定されるものではない。または界面活性剤の配合量は任意に決定することができるが、例えば、製剤全体に対し、0.1〜20重量%好ましくは1〜10重量%である。 【0009】農薬成分を固形製剤に製剤化するときに使用される鉱物質などのキャリアは農薬成分を適度の濃度に稀釈するための増量剤、固体の原体の粉砕補助剤、液体原体の吸着剤などとして使用される。このようなキャリアの具体例としては例えばクレー、ホワイトカーボン、バーミキュライト、発砲パーライト、シラスバルーン、珪藻土、アタパルガスクレー、パーライト、塩化カリウムなどの鉱物質担体の他に硫安、尿素、発泡澱粉、サイクロデキストリン、澱粉、水溶性澱粉、木粉、コルク、コーンコブなどの固形担体などが挙げられる。粒子径は特に限定されないが好ましくは0.01μm〜50mmである。これらの固体状の担体を1種または2種類以上を併用してキャリアとして使用してもよいが、またこれらに限定されるものではない。これらのキャリアの固形製剤に対する使用量は特に限定されないが、例えば、製剤全体に対し1〜90重量%好ましくは10〜60重量%である。 【0010】農薬成分を固形製剤に製剤化するときに使用される安定剤は主に農薬成分の分解を防止するために使用される。使用しうる安定剤の具体例としては例えば、ブチルハイドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソールのような酸化防止剤、エポキシグリセライド、ジイソプロピルホスフェートなどが挙げられ、これらを1種または2種以上を使用できるが、これらに限定されるものではない。又安定剤の配合量は任意に決定することができるが、例えば、製剤全体に対し、0.1〜10重量%好ましくは1〜5重量%である。 【0011】農薬成分を含有する固形製剤の製造は容易で、例えば、粉剤の場合は農薬成分をその他成分のキャリアや安定剤などを加えて混合し必用に応じて粉砕すれば製造できる。また、粒剤の製造は固体の農薬成分は有機溶剤に溶解させたり、温度を融点以上にして溶解させたりして粒状物に吸着させたり、液状の農薬成分の場合は吸油性の粒状物のキャリアに吸着させることにより容易に製造できる。 【0012】本発明で用いられる被覆材としては、ガスバリア性フィルムが好ましい。ガスバリア性はフィルム自体の性質によって異なり、その厚さによってもまた数種類の張り合わせなどでも異なる。土壌を被覆するための強度、経済性などを考慮するのは当然であるが、ガスバリア性は高いほど良く、酸素ガス透過度(ガス透過度の測定条件および測定方法は25℃、相対湿度50%でASTMD1434−66に準じ、フィルム厚については測定したフィルムの厚さを基準に反比例するとして補正計算する)が通常8000cc/平方メートル・hr・atm以下、好ましくは4000cc/平方メートル・hr・atm以下である。フィルムの材質としては例えばポリエチレンテレフタレート、ポリアミド樹脂、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合物、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル重合物、ポリプロピレンなどの1種または2種類以上の共重合物および混合物或いは貼り合わせなどからなるフィルムが選択されるが、これらに限定されるものではない。フィルムの厚さは、酸素透過度とも関連し、ポリエチレンや軟質塩化ビニルなどの単層フィルムのガスバリア性があまり高くないフィルムは、ガス透過性がほぼ厚さに反比例することを目安に厚くすることによってガスバリア性を高める必要がある。また、使用する薬剤や土壌水分などとの接触によって変質しガスバリア性が失われたりしにくいフィルム、取り扱いやすいフィルム、経済的にも優れているフィルム等を使う必要があり、厚さは素材にもよるが通常10μm〜500μm好ましくは10μm〜200μm程度が適している。また、被覆材の被覆方法としては、土壌表面に被覆材をベタに置く方法や、トンネル支柱でトンネルを作り被覆する方法が例示されるが、これらに限定されるものではない。 【0013】本発明の固形製剤の散布方法は、被覆材によって覆われた土壌表面又はトンネル支柱でトンネルを作り被覆した中に固形製剤化したものを吹き込むことによってなされる。吹き込み方法としては、固形製剤を安定的に吹き込む方法であれば特に限定されないが、散布機を用いれば簡便に効率よく吹き込むことができる。又、散布面積が広い場合や奥行きのあるトンネル栽培などに散布する場合、散布機のエアーが行き渡たらりにくいときは、側面に穴を有するチューブを土壌表面や作物と被覆材の間に敷設し、このチューブ内に固体製剤化したものを吹き込むことにより、被覆内にまんべんなく行き渡らせることができる。また、被覆材内に吹き込めさえすれば、散布機は被覆材の内側/外側のどちら側においてもよい。 【0014】本発明で使用できる散布機としては、例えば、背負動力散布機、手動式の散粉機などが挙げられる。チューブの側面に穴の開いた多口ホースとしては例えばナイアガラホース、粒剤ホース、散粒ホース(以上、有光工業(株)製)、カーペット噴頭、粒剤用多口ホース噴頭NまたはS((株)丸山製作所製)などが挙げられるがこれらに限定されない。 【0015】本発明で使用することができる側面に穴を有するチューブとしては、例えば、粉剤、粒剤、肥料などの散布に用いられる多口ホースなどが使用出来るが、これらに限定されない。また穴があいていないチューブ、例えば水道のホース、塩化ビニルの水道パイプ、雨樋のパイプなどに穴を開けて用いることもできる。チューブの素材は、使用する薬剤や土壌水分などとの接触および温度などによって変質しなければよく、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、テフロン(登録商標)樹脂、シリコン樹脂、ポリプロピレン、ナイロン、などの1種または2種以上の共重合物および混合物などからなるチューブを使用しても良く、またこれらの素材には限定されない。該チューブの太さは特に限定されないが直径10mm〜300mm程度がよい。該チューブの側面に設けられる穴の大きさは、大きすぎると空気の量が多く必要になったり、小さすぎると薬剤を処理するのに時間が長く必要になったりするため、穴の大きさは直径1mm〜30mm好ましくは2mm〜10mm程度が適している。穴はチューブの側面に10〜200cmの等間隔またはランダムに一列または二列あるいは周全面に開いていれば良いが、これらに限定されるものではない。 【0016】本発明において、該チューブを土壌表面に敷設する場合、散布する面積と形状、被覆材を用いる場合の被覆材の性能、対象病害虫、土壌中の水分、地温・気温、農薬成分の該チューブからの有効飛散距離、薬剤の使用量、農薬成分の拡散速度、散布時間、投入速度などを考慮してチューブを敷設する必要がある。敷設方法は直列方式あるいは分岐管を用いて並列方式でも可能である。また敷設する間隔は、平らな土壌表面の場合は薬剤がほぼ均一に散布できるように該チューブの間隔は均等に敷設することが好ましく、該チューブの間隔は通常50〜1000cmで、好ましくは90〜300cmである。又トンネル栽培などの場合は該チューブを各々のトンネルの中に敷設してもよい。 【0017】本発明の方法では、土壌表面や作物を覆った被覆材内に固形製剤としたものを吹き込むだけでよいので、非常に簡便に処理できる。例えば、クロルピクリンを処理する場合、従来の土壌深度15〜20cmにおける潅注処理が普及しているが土壌中の平行移動が少ないため約30cm間隔での処理が必要であり、またクロルピクリンは刺激性が強いため処理が困難であった。しかし、本発明に方法によれば、固形化されたクロルピクリンを土壌表面を覆う被覆内に吹き込むことにより作業者へのクロルピクリンの暴露を最小限に抑えつつ簡便に且つ効率的に処理することができ、大型機械が入りにくく、人手作業に頼る温室などの施設園芸に好適な方法である。更に薬剤のロスが少ないので従来の方法より薬量も少なくてすみ、経済性、環境への影響など種々の点でメリットが大きい。散布量は、用いられる農薬成分の活性などを考慮して適宜決めることができるが、例えばクロルピクリンを農薬成分として用いる場合は、クロルピクリンが10アール当り2.5〜30リットル、好ましくは5〜20リットルに相当する固形製剤を散布されるように散布量を調整するのが好ましい。又固形製剤の散布時間は特に限定しないが12時間以内好ましくは6時間以内がよい。 【0018】 【実施例】次に実施例と試験例を示し本発明を更に詳細に説明する。本発明がこれらのみに限定されるものではない。 【0019】実施例12m×2.5mの圃場の土壌表面に、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンのラミネートフィルム(厚み;60μm、酸素ガス透過度;230cc/平方メートル・hr・atm)で全体をベタ被覆した後、クロルピクリン100ml(20リットル/10a)を粉砕したカープレックス#80(シオノギ社製)55gに含浸・混合したクロルピクリン粉剤を吐粉機(共立社製)で2時間以内で無くなるように散布した。 【0020】実施例2ポリエチレンテレフタレート/ポリエチエレンのラミネートフィルムの代わりにポリエチレンフィルム(厚み;50μm、酸素ガス透過度;3950cc/平方メートル・hr・atm)を使用する以外は実施例1と同じ方法で散布した。 【0021】実施例3クロルピクリン75ml(15リットル/10a)をカープレックスCS−5(シオノギ社製、平均粒径2.8μM以下)40gに含浸・混合したクロルピクリン粉剤を使用する以外は実施例2と同じ方法で散布した。 【0022】実施例4ポリエチレンテレフタレート/ポリエチエレンのラミネートフィルムの代わりにポリエチレンフィルム(厚み;20μm、酸素ガス透過度;9880cc/平方メートル・hr・atm)を使用する以外は実施例1と同じ方法で散布した。 【0023】実施例52m×2.5mの圃場の土壌表面に、ポリエチレンフィルム(厚み;20μm、酸素ガス透過度;9880cc/平方メートル・hr・atm)で全体をベタ被覆した後、クロルピクリン100ml(20リットル/10a)をアタパルガスクレー20−30meshの粒100gに含浸したクロルピクリン粒剤を吐粉機(共立社製)で2時間以内で無くなるように散布した。 【0024】実施例62m×5mの圃場の土壌表面に、側面に穴の開いたチューブ5mを2本先端部を閉じて端から50cmと1.5mの位置に置き、更に土壌表面にポリエチレンフィルム(厚み;20μm、酸素ガス透過度;9880cc/平方メートル・hr・atm)で全体をベタ被覆した後、クロルピクリン200ml(20リットル/10a)を粉砕したカープレックス#80(シオノギ社製)100gに含浸・混合したクロルピクリン粉剤を吐粉機(共立社製)で1時間以内で無くなるように散布した。 【0025】実施例72m×5mの圃場の土壌表面に、側面に50cmの間隔に5mmの穴の開いたチューブ5mを2本先端部を閉じて端から50cmと1.5mの位置に置き、更に土壌表面にポリエチレンフィルム(厚み;;20μm、酸素ガス透過度;9880cc/平方メートル・hr・atm)で全体を被覆した後、DC油剤50重量部とクロルピクリン25重量部の混合物300ml(30リットル/10a)を粉砕したカープレックス#80(シオノギ社製)150gに含浸・混合したDC・クロルピクリン粉剤を作製し、その粉剤を吐粉機(共立社製)で1時間以内で無くなるように散布した。 【0026】対照例11.5m×1.8mの圃場にクロルピクリンを3mlずつ30cm間隔に深さ15cmの深度で合計81ml(30リットル/10a)土壌に潅注し(10,000箇所/10アールに相当)、ポリエチレンフィルム(厚み;50μm、酸素ガス透過度;3950cc/平方メートル・hr・atm)で全面を被覆した。 【0027】評価試験試験条件殺菌試験:土壌ふすま培地で60日間培養したトマト萎凋病菌汚染土壌を乾土で10g相当量をガーゼで包み、実施例1〜5は中央部に、実施例6、7はチューブの中央部から直角に40〜45cmの位置に、実施例9、10は薬剤が広がりにくい2本の灌水チューブの中間部の中央部に、対照例は30cm角の中央部に土壌深度20、30cmの部位に埋め込んだ圃場に実施例、対照例の通りに薬剤を土壌処理し、2週間後に被覆フィルムを剥いで土壌深度20、30cmに埋め込んだ試料を取り菌密度を調べ効力評価を行った。 供試菌:トマト萎凋病菌評価方法:作業性評価:作業者の取り扱った印象を記録した。 防除効果評価:埋め込んだ試料を希釈平板法にて7日間25℃で培養し、培地上に形成されたコロニー数を数え、乾土1g当たりのトマト萎凋病菌数を算出した。 【0028】試験結果:作業性評価:対照例1、2、3は薬剤の処理時に目や鼻に刺激があり、防毒マスクや保護めがねを必要とし、また薬剤処理箇所数が多いので作業に手間が掛かったが、他の実施例は簡便に作業ができた。 【0029】 防除効果評価: 表1 トマト萎凋病菌密度 土壌深度 20cm 30cm 実施例1 0 0 実施例2 0 0 実施例3 0 0 実施例4 0 0 実施例5 0 0 実施例6 0 0 実施例7 0 0 対照例1 0 0 無処理 3×106 3×106【0030】以上のように無処理および対照例に比較して、実施例はいずれもトマト萎凋病菌を効率的に防除し、実施例は作業性も良好で省力的かつ簡便で短時間に薬剤処理ができた。一方、対照例1は防除効果は良好であるが作業性が劣る。実施例は作業性も良好で省力的かつ簡便に薬剤処理ができ、対照例に比べ実施例3のように薬量が1/2でも防除効果が良好で優れていた。 【0031】 【発明の効果】本発明の固形製剤の散布方法は、農薬成分の刺激などを感ずることなく安全にかつ簡便に薬剤を処理でき、有害生物を効率的に防除することが可能となった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004086 【氏名又は名称】日本化薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月30日(2000.6.30) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−10729(P2002−10729A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−197983(P2000−197983) |
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