| 【発明の名称】 |
円筒型乳頭清拭装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】平田 晃
【氏名】後藤 裕
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| 【要約】 |
【課題】乳牛の乳頭を搾乳前に清拭する乳頭清拭装置の改良。
【解決手段】■.長さや太さの異なる乳頭Aに対応して、乳頭Aの付け根以下から先端までブラシの清拭作用が行き届くよう、円筒型洗浄ケース2内に、主として乳頭Aの上部から付け根付近に作用する円筒内周に植毛した外ブラシ9と該外ブラシ9の内側に上下スライド可能に、主として乳頭A先端から上方に向けて作用する内ブラシ10とを備えた。■.乳頭Aの付け根から先端付近までの太さをカバーするために乳頭挿入口6の口径を乳頭Aの太さに応じて伸縮でき、かつ食品安全上問題のない柔軟樹脂シート7を乳頭挿入口6に交換可能に設置し、清拭終了時に乳頭から外すと同時に乳頭表面に付着した洗浄水を乳頭Aに密着して取り囲む挿入口周縁の掻き取り作用によって除去する乳頭挿入口6を備えた。■.洗浄ケース2の外径をティートカップのサイズとほぼ同じに小型化した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乳頭挿入口と洗浄水噴射口を備え、回転ブラシと洗浄水を用いて乳牛の乳頭をティートカップによる搾乳前に清拭し、負圧空気流によって洗浄汚水を洗浄ケースから排出する乳頭清拭装置において、長さや太さの異なる乳頭に対応して、乳頭の付け根以下から先端までブラシの清拭作用が行き届くよう、円筒型洗浄ケース内に、主として乳頭の上部から付け根付近に作用する円筒内周に植毛した外ブラシと該外ブラシの内側に上下スライド可能に取付けられ、主として乳頭先端から上方に向けて作用する内ブラシとを備えたことを特徴とする円筒型乳頭清拭装置。 【請求項2】 乳頭の付け根から先端付近までの太さをカバーするために乳頭挿入口の口径を乳頭の太さに応じて伸縮でき、かつ食品安全上問題のない柔軟樹脂シートを乳頭挿入口に交換可能に設置し、乳頭付け根まで挿入可能とすると共に清拭終了時に乳頭から外すと同時に乳頭表面に付着した洗浄水を乳頭に密着して取り囲む挿入口周縁の掻き取り作用によって除去する機能を持つ乳頭挿入口を備えたことを特徴とする請求項1記載の円筒型乳頭清拭装置。 【請求項3】 洗浄ケースの外径をティートカップのサイズとほぼ同じに小型化したことを特徴とする請求項1又は2記載の円筒型乳頭清拭装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乳牛の乳頭をティートカップによる搾乳前に清拭し、負圧空気流によって洗浄汚水を洗浄ケースから排出する円筒型の乳頭清拭装置に関する。 【0002】 【従来の技術】牛乳の衛生的生産及ぴ乳牛の乳房炎防除のために、搾乳前に乳頭を消毒した布で清拭するか、ヨード剤等の薬液に浸けて消毒する方法が一般に行われている。しかし、作業準備や手順が面倒なため、多くの酪農現場では省略的作業が行われ十分な消毒効果が得られていない。 【0003】これらの問題に対処するため、実開平6−86451号や特許第2707216号に記載されているような、乳頭挿入口を設けた洗浄ケースの中で電動モータや空気圧駆動で回転するブラシと洗浄ケース内に供給された洗浄液によって乳頭を機械的に洗浄する装置が提案されている。そして、これらの装置は、吸引に伴う空気流によって乳頭を乾燥する、としている。 【0004】また、搾乳ロボットに組み込まれている乳頭清拭装置には、水平に設置された平行2軸で互いに内向きに回転するロールブラシを用いて洗浄するものと、搾乳用ティートカップ内や乳頭清拭専用ティートカップ内に洗浄水を供給し、拍動作用と吸引に伴う空気と洗浄水の混合流により洗浄する方式があることが知られている。しかし、搾乳ロボット研究者の最新の報告によれば、現状の乳頭清拭装置で乳頭先端まで十分に汚れを除去できるものはなく、今後、開発される搾乳ロボットには十分な性能を有する清拭装置の搭載が求められている。ティートカップ内に洗浄水を供給するタイプではなく、乳頭先端の消毒ができるものが、特開平11−313566号公報に開示されているが、搾乳ロボットヘの組み込みを前提としたものであり、すべての搾乳作業現場での適用を目指したものではない。また、ソフトな噴射による洗浄や乳頭消毒は、比較的汚れの少ない乳頭でないと十分な効果が得られないはずである。 【0005】この他、乳頭洗浄カップ内に洗浄液を満たし、その中に乳頭を浸けて超音波を作用させて汚れ除去と消毒を行う方式が、特開2000−116261号に開示されているが、作業中に乳頭消毒用のディッピングカップが傾けられることは常にあり、この方式では洗浄液をこぼさないよう作業することは困難とみられる。つなぎ飼養の搾乳牛を対象とする場合は、牛床での作業となり、洗浄液を牛床にこぽすことは禁物である。 【0006】前述の特許第2707216号に記載のブラシは、乳頭先端への作用を前提としているが、作用深さが一定であるため、短い乳頭に対しては先端に届かないことが予想されるし、長い乳頭に対しては付け根付近が洗浄できないことが予想される。また、吸引による空気の流れを利用して駆動する方式であるため、装置直径が大きくなり、乳頭間隔の狭い牛に対しては作業上問題が出ると思われる。 【0007】また、前述の実開平6−86451号に記載のものと類似した装置が知られているが、作業者が把持するグリップは、固定式、可動式いずれも洗浄ケースからグリップが突出している。乳頭挿入口と把持位置が離れていると、乳頭が見えにくい場合や乳頭間隔が狭い場合には、乳頭挿入が難しく、把持位置はティートカップと同じ感覚で扱える乳頭挿入口にできるだけ近いことが望ましい。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明では、洗浄液と回転ブラシによる機械的清拭作用により、誰でも容易、かつ確実な乳頭の清拭除菌効果を得られることを狙いとしている。乳牛の乳頭の付け根から先端までティートカップライナーと接触する部位の清拭除菌が目的となるが、■乳頭の太さ(φ15〜40)・長さ(40〜70mm)に対応できること。■乳頭間隔の狭い場合に清拭後の乳頭を装置外側によって接触汚染しないよう小型化すること。■乳頭口から細菌感染しないよう各乳頭の洗浄終了後、乳頭表面から水が滴らないよう水切りすること、が必要となる。本発明は、これらの要件を満たす乳頭清拭装置の実現を図るものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を特徴としている。 A.乳頭挿入口と洗浄水噴射口を備え、回転ブラシと洗浄水を用いて乳牛の乳頭をティートカップによる搾乳前に清拭し、負圧空気流によって洗浄汚水を洗浄ケースから排出する乳頭清拭装置であって、長さや太さの異なる乳頭に対応して、乳頭の付け根以下から先端までブラシの清拭作用が行き届くよう、円筒型洗浄ケース内に、主として乳頭の上部から付け根付近に作用する円筒内周に植毛した外ブラシと該外ブラシの内側に上下スライド可能に取付けられ、主として乳頭先端から上方に向けて作用する内ブラシとを備えている。 【0010】B.乳頭の付け根から先端付近までの太さをカバーするために乳頭挿入口の口径を乳頭の太さに応じて伸縮でき、かつ食品安全上問題のない柔軟樹脂シートを乳頭挿入口に交換可能に設置し、乳頭付け根まで挿入可能とすると共に清拭終了時に乳頭から外すと同時に乳頭表面に付着した洗浄水を乳頭に密着して取り囲む挿入口周縁の掻き取り作用によって除去する機能を持つ乳頭挿入口を備えている。 C.洗浄ケースの外径をティートカップのサイズとほぼ同じに小型化している。以上の構成により、上記の課題を解決したものである。 【0011】 【作用】上記の構成によって本発明の円筒型乳頭清拭装置は、次のような作用をする。 【0012】a.上記A.の構成により、円筒内の外ブラシ及び内ブラシによって、長さや太さの異なる乳頭に対して、乳頭の付け根から先端まで清拭作用が行われる。 【0013】b.上記B.の構成により、乳頭挿入口がその口径を乳頭の太さに応じて伸縮され、乳頭の付け根から先端付近までの太さをカバーして外ブラシ及び内ブラシによって乳頭の付け根から先端まで清拭し、清拭終了時に乳頭から外すと乳頭表面に付着した洗浄水は除去される。 【0014】c.上記C.の構成により、洗浄ケースの外径がティートカップのサイズとほぼ同じに小型化されていることで、乳頭間隔が狭い場合でも清拭後の乳頭が装置外側に接触して汚染されることがない。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添付の図面に基づいて具体的に説明する。 【0016】図1及び図2において、符号1は円筒型の乳頭清拭装置であり、この乳頭清拭装置1は、乳牛の乳頭Aをミルカーのティートカップによる搾乳前に清拭するものである。乳頭清拭装置1の洗浄ケース2は円筒型をしており、その外径がティートカップのサイズとほぼ同じになるよう小型化されている。この洗浄ケース2には、その外側に、給水管3、負圧排水管4、駆動モータ5などが設けられている。洗浄ケース2の上端部に乳頭挿入口6が開口しており、この乳頭挿入口6に臨んで、乳頭Aの付け根から先端付近までの太さをカバーするために、乳頭挿入口6の口径を乳頭Aの太さに応じて伸縮でき、かつ食品安全上問題のない柔軟樹脂シート7を交換可能に設置している。 【0017】柔軟樹脂シート7の下側に、前記給水管3と連通して洗浄水を洗浄ケース2の内側に向けて噴射する洗浄水噴射口8が、周方向に複数箇所設けられている。洗浄ケース2内には、外ブラシ9と内ブラシ10からなる円筒状の回転ブラシが、水平方向に回転するように設けられている。外ブラシ9は、円周方向の3等分位置に水平方向ブラシ9aを上下方向に植設し、主として乳頭Aの上部から付け根付近の洗浄作用するようにしている。内ブラシ10は、外ブラシ9の内側に、主として乳頭Aの先端から上方に向けて洗浄作用するように、円周方向の3等分位置に水平方向ブラシ10aを植設し、上記水平方向ブラシ9aの中間位置に配設し、また、底面から上方に向け垂直方向のブラシ10bを植設している。 【0018】内ブラシ10は、底部外側と外ブラシ9底面間に設けた複数のコイルスプリング11により上下移動が可能であり、外ブラシ9の周方向3箇所に縦方向に設けられたローラガイド12に、このローラガイド12に対応して内ブラシ10に設けたローラ13を転接させて上下スライド可能となっている。外ブラシ9は、底面外側が回転軸14により回転自在に軸支され、上記駆動モータ5から伝動系15を介して動力を受けて回転駆動するようになっている。 【0019】次に、このように構成された円筒型乳頭清拭装置1の動作について説明する。乳頭清拭装置1が乳頭挿入口6と洗浄水噴射口8を備え、回転ブラシ9と洗浄水を用いて乳牛の乳頭Aをティートカップによる搾乳前に清拭し、負圧排水管4によって洗浄汚水を洗浄ケース2から排出するのは従来のものと同様である。 【0020】本発明においては、乳頭挿入口6から乳牛の乳頭Aを挿入すると、長さや太さの異なる乳頭Aに対応して、乳頭Aの付け根以下から先端まで、ブラシ9a,10a,10bの清拭作用が行き届くよう、円筒型洗浄ケース2内に、主として乳頭の上部から付け根付近に作用する円筒内周に植毛した外ブラシ9と該外ブラシ9の内側に上下スライド可能に取付けられ、主として乳頭先端から上方に向けて作用する内ブラシ10とを備えていることで、長さや太さの異なる乳頭Aに対して乳頭Aの付け根から先端まで清拭作用が確実に行われる。 【0021】乳頭Aの付け根から先端付近までの太さをカバーするために乳頭挿入口6の口径を乳頭Aの太さに応じて伸縮でき、かつ食品安全上問題のない柔軟樹脂シート7を乳頭挿入口6位置に交換可能に設置し、乳頭Aの付け根まで挿入可能とすると共に、清拭終了時に乳頭Aから外すと同時に乳頭A表面に付着した洗浄水を乳頭Aに密着して取り囲む挿入口周縁の掻き取り作用によって除去する機能を持つ乳頭挿入口6を備えていることで、外ブラシ9及び内ブラシ10によって乳頭Aの付け根から先端まで清拭し、清拭終了時に乳頭A表面に付着している洗浄水は確実に除去される。 【0022】また、本発明の円筒型乳頭清拭装置1は、その洗浄ケース2の外径をティートカップのサイズとほぼ同じ程度に小型化されていることで、乳頭A間隔が狭い場合でも、清拭後の乳頭1が乳頭清拭装置1の外側に接触して汚染されるのを確実に防止することができる。 【0023】 【発明の効果】以上説明したように本発明の円筒型乳頭清拭装置によれば、以下の効果を奏することができる。 【0024】■.長さや太さの異なる乳頭に対応して、乳頭の付け根以下から先端までブラシの清拭作用が行き届くよう、円筒型洗浄ケース内に、主として乳頭の上部から付け根付近に作用する円筒内周に植毛した外ブラシと該外ブラシの内側に上下スライド可能に取付けられ、主として乳頭先端から上方に向けて作用する内ブラシとを備えたので、円筒内の外ブラシ及び内ブラシによって、長さや太さの異なる乳頭に対して、乳頭の付け根から先端まで清拭作用を行うことができる。 【0025】■.乳頭の付け根から先端付近までの太さをカバーするために乳頭挿入口の口径を乳頭の太さに応じて伸縮でき、かつ食品安全上問題のない柔軟樹脂シートを乳頭挿入口に交換可能に設置し、乳頭付け根まで挿入可能とすると共に清拭終了時に乳頭から外すと同時に乳頭表面に付着した洗浄水を乳頭に密着して取り囲む挿入口周縁の掻き取り作用によって除去する機能を持つ乳頭挿入口を備えたので、乳頭挿入口がその口径を乳頭の太さに応じて伸縮して乳頭の付け根から先端付近までの太さをカバーし、外ブラシ及び内ブラシによって乳頭の付け根から先端まで清拭し、清拭終了時に乳頭から外す際に乳頭表面に付着した洗浄水を除去することができる。 【0026】■.洗浄ケースの外径をティートカップのサイズとほぼ同じに小型化したので、乳頭間隔が狭い場合でも、清拭後の乳頭が乳頭清拭装置の外側に接触して汚染されるのを防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000195568 【氏名又は名称】生物系特定産業技術研究推進機構
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| 【出願日】 |
平成13年5月31日(2001.5.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−354958(P2002−354958A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月10日(2002.12.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−164644(P2001−164644) |
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