| 【発明の名称】 |
スピニングリール |
| 【発明者】 |
【氏名】生田 剛
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| 【要約】 |
【課題】レバーブレーキ式のスピニングリールにおいて、制動レバーの操作方向に関わらず制動操作を行えるようにする。
【解決手段】スピニングリールは、リール本体2と、ロータと、スプールと、制動部20と制動レバー21と接触部材22とを有するレバーブレーキ機構6とを備えている。制動部は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転し表裏2つの制動面40a,40bを有する制動円筒40を有し、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能である。接触部材は、表裏の制動面に対向して配置される1対の押圧部36a,36bを有し回動により押圧部が表裏の制動面に接触可能である。制動レバーは、リール本体に揺動自在に設けられ、制動面を挟んで制動面と離反して配置された制動解除位置と制動面に対して斜めに接触する制動位置とに1対の押圧部が配置されるように接触部材を回動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るスピニングリールであって、前記釣り竿に装着される装着部と、前記装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リールボディとを連結する脚部とを有するリール本体と、前記リールボディの前部に回転自在に装着されたロータと、前記ロータの前部で前記リールボディに前後移動自在に装着され、前記ロータにより外周面に釣り糸が巻き付けられるスプールと、前記ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転し表裏2つの制動面を有する制動部材を有し、前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動手段と、前記制動部材の前記表裏の制動面に対向して配置される1対の押圧部を有し回動により前記押圧部が前記表裏の制動面に接触可能な接触部材と、前記リール本体に移動自在に設けられ、前記制動面を挟んで前記制動面と離反して配置された制動解除位置と前記制動面に対して斜めに接触する制動位置とに前記1対の押圧部が配置されるように前記接触部材を回動させる操作部材とを有する第1制動操作手段と、を備えたスピニングリール。 【請求項2】前記接触部材をすくなくとも前記制動位置に保持する位置保持手段をさらに備える、請求項1に記載のスピニングリール。 【請求項3】前記操作部材は、先端が前記装着部に接離するように中間部が揺動自在に前記リール本体に装着されており、前記接触部材は、前記操作部材の基端に回動自在に装着されている、請求項1又は2に記載のスピニングリール。 【請求項4】前記操作部材は、先端が前記装着部に接離するように中間部が前記ロータの回転軸と食い違う軸周りに揺動自在に前記リール本体に装着された第1レバー部材と、前記第1レバー部材の揺動に連動して前記ロータの回転軸と平行な軸周りに揺動し、基端に前記接触部材が回動自在に装着された第2レバー部材とを有する、請求項3に記載のスピニングリール。 【請求項5】前記操作部材は、先端が前記装着部に接離するように中間部が揺動自在に前記リール本体に装着されており、前記接触部材は、前記リール本体に回動自在に装着され前記操作部材の基端に係合して回動する、請求項1又は2に記載のスピニングリール。 【請求項6】前記操作部材は、先端が前記装着部にするように中間部が前記ロータの回転軸と食い違う軸周りに揺動自在に前記リール本体に装着された第1レバー部材と、前記第1レバー部材の揺動に連動して前記ロータの回転軸と平行な軸周りに揺動し、基端に前記接触部材が係合する第2レバー部材とを有する、請求項5に記載のスピニングリール。 【請求項7】前記操作部材は、前記リールボディの前記装着部から離反した位置に揺動自在に装着されており、前記接触部材は、前記操作部材に係合可能に前記リール本体に回動自在に装着され前記操作部材の揺動により回動する、請求項1又は2に記載のスピニングリール。 【請求項8】前記制動部材は、前記ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する有底筒状の部材であり、前記1対の押圧部は、前記制動部材の前記表制動面としての外周面と前記裏制動面としての内周面とに対向して配置されている、請求項1から7のいずれかに記載のスピニングリール。 【請求項9】先端が前記装着部と接離するように中間部が前記リール本体に揺動自在に装着され、基端が前記制動部材に接触する第2制動操作手段をさらに備える、請求項1から8のいずれかに記載のスピニングリール。 【請求項10】前記第2制動操作手段は、前記第1制動操作手段と同じ揺動軸芯回りに前記リール本体に装着されており、前記先端を前記装着部に接近する方向に操作すると、その操作力に応じて前記制動手段の制動力が増大する、請求項9に記載のスピニングリール。 【請求項11】前記位置保持手段は、前記第1制動操作手段を2つの位置で保持して前記操作部材を前記制動位置と前記制動解除位置とに保持する、請求項2から10のいずれかに記載のスピニングリール。 【請求項12】前記制動位置での制動力を強弱2段に切り換え可能な制動力切換手段をさらに備える、請求項1から11のいずれかに記載のスピニングリール。 【請求項13】前記制動位置での制動力を調整可能な制動力調整手段をさらに備える、請求項1から11のいずれかに記載のスピニングリール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スピニングリール、特に、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るレバーブレーキ型のスピニングリールに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、磯釣りを行う場合、遠方に仕掛けを投げられるように比較的細い糸が使用される。このような細い糸はよれやすいため、制動レバー(操作部材の一例)によってロータが制動操作される逆転制動機構を有するレバーブレーキ型のスピニングリールがしばしば使用される。レバーブレーキ型のスピニングリールを用いると、ロータを張力に応じて逆転させて魚と簡単にやりとりすることができる。 【0003】この種の逆転制動機構は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材と、リール本体に釣り竿装着部と接離する方向に揺動自在に装着された制動レバーとを有している。制動部材は、ロータにワンウェイクラッチを介して連結されており、ピニオンギアを介してリール本体に回転自在に支持されている。制動レバーは、装着部の近傍に配置される制動操作部と、制動操作部と揺動軸芯を挟んで配置された制動作用部とを有し、制動作用部の先端が制動部材を押圧してロータを制動するように構成されている。 【0004】また、制動力を増加させるために、制動作用部と制動部材と反対側の面にリール本体に固定された制動シューを設けたものもある。制動シューを設けると、制動シューと制動作用部とで制動部材を挟持できるので、制動力を増加させることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、制動レバーに設けられた制動作用部で制動部材を押圧して制動しているので、制動部材に対して制動作用部は片方から押圧している。このため、制動レバーの制動部材に対する押圧方向が限定され、制動レバーのいずれかの方向の操作でなければ制動できず、制動レバーの操作方向が限定される。このように制動レバーの操作方向が限定されると、たとえば、装着部に接近する方向で通常の制動操作を行い、装着部から離反する方向の操作で所定制動状態を実現するような実現しようとする場合、制動レバーと連動する2つの機構を設ける必要がある。 【0006】また、リール本体に制動シューを設けた前記従来の構成では、リール本体に制動シューを設ける必要があるとともに、制動シューで制動部材を受けるために、制動部材を自由に前後に揺動できるように構成する必要がある。このため、逆転制動機構の構成が複雑になる。 【0007】本発明の課題は、レバーブレーキ式のスピニングリールにおいて、操作部材の操作方向に関わらず制動操作を行えるようにすることにある。本発明の別の課題は、レバーブレーキ式のスピニングリールにおいて、逆転制動機構の構成を簡素化できるようにすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニングリールは、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体と、ロータと、スプールと、制動手段と、第1制動操作手段とを備えている。リール本体は、釣り竿に装着される装着部と、装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、装着部とリールボディとを連結する脚部とを有している。ロータは、リールボディの前部に回転自在に装着されたものである。スプールは、ロータの前部でリールボディに前後移動自在に装着され、ロータにより外周面に釣り糸が巻き付けられるものである。制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転し表裏2つの制動面を有する制動部材を有し、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な手段である。第1制動操作手段は、接触部材と操作部材とを有している。接触部材は、制動部材の表裏の制動面に対向して配置される1対の押圧部を有し回動により押圧部が表裏の制動面に接触可能な部材である。操作部材は、リール本体に移動自在に設けられ、制動面を挟んで制動面と離反して配置された制動解除位置と制動面に対して斜めに接触する制動位置とに1対の押圧部が配置されるように接触部材を回動させる部材である。 【0009】このスピニングリールでは、第1制動操作手段の操作部材を移動方向のいずれかに操作すると、接触部材が制動位置と制動解除位置とに回動する。接触部材が制動位置に配置されると、接触部材が制動部材の表裏の制動面に対して斜めに接触して制動部材を制動する。また、制動解除位置に配置されると、接触部材が表裏の制動面から離れた位置に配置され制動部材を制動解除する。ここでは、表裏の制動面に対向して接触部材の1対の押圧部を配置し、操作部材の移動により接触部材を回動させることにより、押圧部を表裏の制動面に斜めに接触させて制動しているので、表裏の制動面のいずれにも接触してロータを制動できる。このため、制動操作手段の操作方向に関わらず制動操作を行えるようになる。 【0010】また、接触部材で制動部材を挟んで制動しているので、リール本体に制動シューを設ける必要がなくなるとともに、制動部材を揺動自在に構成する必要がなくなり、逆転制動機構の構成を簡素化できる。 【0011】発明2に係るスピニングリールは、発明1に記載のリールにおいて、接触部材をすくなくとも制動位置に保持する制動保持手段をさらに備える。この場合には、接触部材を制動位置で保持できるので、たとえば操作部材を一方向に操作すると接触部材を制動位置で保持でき、所定制動状態を維持できる。また、他方向に操作すると制動位置では保持されないが、操作に応じて制動力が変化する。ここでは、一方向への操作による所定制動状態での保持と他方向への操作による制動力調整操作とを一つの第1制動操作手段で実現できる。 【0012】発明3に係るスピニングリールは、発明1又は2に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装着部に接離するように中間部が揺動自在にリール本体に装着されており、接触部材は、操作部材の基端に回動自在に装着されている。この場合には、釣り竿を握る手で制動レバーの先端を握り操作部材を揺動させると、接触部材の押圧部が制動部材に接触して制動位置に回転して制動部材が挟持される。この結果、ロータの糸繰り出し方向の回転が制動される。ここでは、接触部材を操作部材に回転自在に装着するだけで操作部材の揺動により接触部材が回動するので、簡単な構成で制動部材を挟持できる。 【0013】発明4に係るスピニングリールは、発明3に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装着部に接離するように中間部がロータの回転軸と食い違う軸周りに揺動自在にリール本体に装着された第1レバー部材と、第1レバー部材の揺動に連動してロータの回転軸と平行な軸周りに揺動し、基端に接触部材が回転自在に装着された第2レバー部材とを有する。この場合には、第1部材と第2部材との揺動軸を食い違い軸にすることにより、操作部材をリール本体に配置しやすくなる。 【0014】発明5に係るスピニングリールは、発明1又は2に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装着部に接離するように中間部が揺動自在にリール本体に装着されており、接触部材は、リール本体に回動自在に装着され操作部材の基端に係合して回動する。この場合には、釣り竿を握る手で制動レバーの先端を握り操作部材を揺動させると、操作部材の基端が接触部材に係合して接触部材を回動させ接触部材が制動部材を挟持する。この結果、ロータの糸繰り出し方向の回転が制動される。ここでは、1対の接触部材をリール本体に回転自在に装着するだけで操作部材の揺動により接触部材が回転するので、簡単な構成で制動部材を挟持できる。 【0015】発明6に係るスピニングリールは、発明5に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装着部にするように中間部がロータの回転軸と食い違う軸周りに揺動自在にリール本体に装着された第1レバー部材と、第1レバー部材の揺動に連動してロータの回転軸と平行な軸周りに揺動し、基端に接触部材が係合する第2レバー部材とを有する。この場合には、第1部材と第2部材との揺動軸を食い違い軸にすることにより、操作部材をリール本体に配置しやすくなる。 【0016】発明7に係るスピニングリールは、発明1に記載のリールにおいて、操作部材は、リールボディの装着部から離反した位置に揺動自在に装着されており、接触部材は、操作部材に係合可能にリール本体に回動自在に装着され操作部材の揺動により回動する。この場合には、通常の制動操作と別に操作部材を設けることにより、所定制動状態と制動解除状態とを実現できる。 【0017】発明8に係るスピニングリールは、発明1から7のいずれかに記載のリールにおいて、制動部材は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する有底筒状の部材であり、1対の接触部材は、制動部材の表制動面としての外周面と裏制動面としての内周面とに対向して配置されている。この場合には、制動部材の筒部の外周面及び内周面を制動面として使用できるので、接触部材の配置が容易である。 【0018】発明9に係るスピニングリールは、発明1から8のいずれかに記載のリールにおいて、先端が装着部と接離するように中間部がリール本体に揺動自在に装着され、基端が制動部材に接触する第2制動操作手段をさらに備える。この場合には、第2制動操作手段によりロータの主たる制動操作を行い、第1制動操作手段により所定制動状態と制動解除状態とに切り換えできる。 【0019】発明10に係るスピニングリールは、発明9に記載のリールにおいて、第2制動操作手段は、第1制動操作手段と同じ揺動軸芯回りにリール本体に装着されており、先端を前記装着部に接近する方向に操作すると、その操作力に応じて制動手段の制動力が増大する。この場合には、装着部に接近する方向に第2制動操作手段を握ると、握る力に応じて制動力が徐々に増加するので、制動力の調整操作が容易になる。 【0020】発明11に係るスピニングリールは、発明2から10のいずれかに記載のリールにおいて、制動位置と制動解除位置とで第1制動操作手段を保持する位置保持手段をさらに備える。この場合には、第1制動操作手段によりロータを所定傾動状態と制動解除状態とに切り換えできる。 【0021】発明12に係るスピニングリールは、発明1から11のいずれかに記載のリールにおいて、制動位置での制動力を強弱2段に切り換え可能な制動力切換手段をさらに備える。この場合には、制動位置での制動力を切り換えできるので、釣り場の移動のための制動や仕掛けの食い込みを良くするための制動などの用途に応じて制動力を設定できる。 【0022】発明13に係るスピニングリールは、発明1から11のいずれかに記載のリールにおいて、制動位置での制動力を調整可能な制動力調整手段をさらに備える。この場合には、制動位置での制動力を調整できるので、用途に応じて制動力を細かく調整できる。 【0023】 【発明の実施の形態】〔実施形態1〕 〔全体構成〕図1に示す本発明の一実施形態によるスピニングリールは、ハンドル1を備えたリール本体2と、リール本体2の前部に回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプール4とを備えている。 【0024】リール本体2は、例えば合成樹脂製又は金属製である。リール本体2は、釣り竿に装着される前後に長い装着部2cと、装着部2cと間隔を隔てて配置されたリールボディ2aと、装着部2cとリールボディ2aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ2aの内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動するためのレバーブレーキ機構6と、スプール4を回転軸芯に沿って前後方向に移動させてスプール4に釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構7とが設けられている。 【0025】ロータ3は例えば合成樹脂又は金属製であり、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cとを有している。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通孔3eを有するボス部3fが形成されている。この貫通孔3eにスプール軸8及びピニオンギア12(後述)が貫通している。第1アーム部3bの先端と第2アーム部3cの先端部とには、揺動自在にベールアーム9が設けられている。このベールアーム9により釣り糸をスプール4に案内する。 【0026】スプール4は例えば合成樹脂又は金属製であり、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3cとの間に配置されている。スプール4はスプール軸8の先端に着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの後部に一体形成されたスカート部4bと、糸巻き胴部4aの前端に固定されたフランジ部4cとを有している。スプール軸8は、オシレーティング機構7により前後方向に移動可能である。 【0027】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回転自在に支持されている。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3中心部を貫通してスプール4側に延びている。この前部12aで、ロータ3はナット13によりピニオンギア12に回転不能に固定されている。ピニオンギア12は、中間部と後部とで玉軸受14,15によりリール本体に回転自在に支持されている。 【0028】〔レバーブレーキ機構の構成〕レバーブレーキ機構6は、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を制動する制動部20と、図1に示す中立位置から接離する方向に揺動して制動部20を制動操作するための制動レバー(操作部材の一例)21と、制動レバー21の先端に回動自在に装着された1対の接触部材22と、制動レバー21を中立位置に向けて付勢するコイルばね23と、制動レバー21を装着部2cから離反する方向に中立位置から揺動させた所定制動位置で保持する制動保持部24(図3)とを有している。 【0029】制動部20は、図1に示すように、制動レバー21により制動される制動部本体31と、制動部本体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転させるワンウェイクラッチ32とを有している。 【0030】制動部本体31は、ロータ3の内周側にロータ3と同心に配置された制動円筒(制動部材の一例)40と、制動円筒40を傾動自在かつ回転不能に支持する回転円筒41を有している。 【0031】制動円筒40は薄肉の有底円筒形状の金属製円筒であり、その円筒部分が接触部材22に挟まれるように配置される。この円筒部分の表裏がそれぞれ制動面40a,40bとなっている。制動円筒40はその中心部に鋸歯形状の内歯部(図示せず)を有している。回転円筒41は、大径部41aと小径部41bとを有する段付きの金属製円筒部材であり、大径部41aに内歯部に噛み合う外歯部41cが形成されている。この外歯部41cにワンウェイクラッチ32及び制動円筒40が回転不能に係止されている。大径部41aの内側には、ピニオンギア12との間に軸受43が配置されている。小径部41bの外側にはリールボディ2aとの間に軸受44が配置されている。このため、回転円筒41は、前部が軸受43によりピニオンギア12に回転自在に支持され、後部が軸受44によりリールボディ2aに回転自在に支持されている。また、回転円筒41はワンウェイクラッチ32によりロータ3の糸繰り出し方向の回転には一体で回転し、巻き取り時にはロータ3の回転力が作用しないようロータ3に連結されている。制動円筒40と軸受44との間には、制動円筒40を位置決めするためのフランジ46が嵌め込まれている。 【0032】ワンウェイクラッチ32は外輪遊転型のものであり、ロータ3の円筒部3aの内周面に回転不能に外輪が連結され、内輪が回転円筒41に回転不能に連結されている。 【0033】制動レバー21は、図1に示すように、リール本体2に装着された支持軸33によりリール本体2に中立位置とそれから装着部2cと接離する方向に揺動自在に支持されている。また、前述したように、制動レバー21は、コイルばね23により装着部2cと接離する両方向から中立位置に向けて付勢されている。これにより、制動レバー21は、何も操作しないときには中立位置に維持される。 【0034】制動レバー21は、支持軸33による支持部分から湾曲して脚部2bから前方に延びる制動操作部21aと、支持部分から湾曲して斜め下方に延びる制動作用部21bとを有している。制動操作部21aは、支持部分から装着部2cに沿ってベールアーム9の径方向外方付近まで前方に延びている。 【0035】制動操作部21aは、先端で二股に分かれており、装着部2cに接近した側が制動レバー21の引き込み操作に使用される引き込み操作部21cとなり、装着部2cから離反した側が制動レバー21の押し込み操作に使用される押し込み操作部21dとなっている。 【0036】制動作用部21bは、先端に制動部20に沿って半円状に湾曲したアーム部21eを有している。アーム部21eは、中心から左右に湾曲して延びている。このアーム部21eの両端に左右の接触部材22が回転自在に装着されている。 【0037】接触部材22は、図4及び図5に示すように、アーム部eに回動自在に装着された本体部35と、本体部35に一体形成された1対の押圧部36a,36bとを有している。本体部35は、たとえばナイロン66やポリアセタールなどの合成樹脂製の小判形状の部材であり、中心に装着された回動軸37により、アーム部21eに回動自在に装着されている。押圧部36a,36bは、制動円筒40の表裏の制動面40a,40bに対向して配置されており、本体部35の外周縁に沿って制動円筒40に向けて突出して形成されている。両押圧部36a,36bの間には隙間が形成され、この隙間に制動円筒40の円筒部分が配置されている。押圧部36a,36bの表裏の制動面40a,40bに対向する押圧面36c,36dは、制動面40a,40bに沿って斜めに形成されている。 【0038】接触部材22は、制動レバー21が揺動すると制動円筒40の制動面40a,40bに接触して回動し、押圧部36a,36bで制動円筒40を挟持して制動する。このため、接触部材22は、制動レバー21の中立位置から装着部2cと接離する両方向の揺動に対して制動円筒40に接触可能である。 【0039】制動保持部24は、前述したように、制動レバー21を所定制動位置に保持するためのものである。制動保持部24は、図3に示すように、リールボディ2aに揺動自在に装着されたレバー部材38と、レバー部材38の先端に設けられたトグルばね39とを有している。 【0040】レバー部材38は、リールボディ2aにスプール軸8と平行な軸周りに揺動自在に装着されている。レバー部材38の一端には、制動レバー21の制動作用部21bに形成された矩形の係止孔21fに係止される突出部38aが形成されている。レバー部材38の揺動中心から一端までの長さは他端までの長さより短くなっている。これにより、制動レバー21の僅かな動きにより他端が大きく動く。この他端にトグルばね39が係止されている。 【0041】トグルばね39は、捩じりコイルばねからなり、一端がレバー部材38の他端に係止され他端がリールボディ2aに係止されている。トグルばね39は、レバー部材38を反時計回りと時計回りとに振り分けて付勢している。なお、トグルばね39の時計回り方向の付勢力は、コイルばね23の中立位置に向けた付勢力より弱く設定され、反時計回り方向の付勢力は、コイルばね23の中立位置に向けた付勢力より強く設定されている。これにより、制動レバー21はトグルばね39により所定制動位置に保持されるとともに、コイルばね23により中立位置に保持される。 【0042】〔リールの動作及び操作〕キャスティング時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、釣り竿を降り出すことにより、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル1の回転力はハンドル軸10、マスターギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギアの前部12aを介してロータ3に伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するので、この回転力は回転円筒41には伝達されない。ピニオンギア12が回転すると図示しない中間ギアによりその回転がオシレーティング機構7に伝達され、スプール軸8が前後方向に往復移動する。 【0043】制動レバー21を何も操作しなければ、制動レバー21がコイルばね23により中立位置に保持される。この結果、図4及び図5(a)に示すように、押圧部36a,36bがともに制動円筒40の制動面40a,40bに接触せず、ロータ3は制動解除状態になる。 【0044】ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー21の引き込み操作部21cを例えば人差し指により引き込み操作し、制動レバー21を装着部2c側に引っ張って操作し魚とのやりとりを行う。釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイクラッチ32を介して回転円筒41に伝達され、さらに制動円筒40に伝達される。この結果、制動円筒40がロータ3と一体で回転する。 【0045】制動レバー21を装着部2cに接近する方向に操作すると、図5(b)に示すように、接触部材22の揺動中心を挟んで対向する押圧部36a,36bの一端が制動円筒40の制動面40a,40bに接触して図5時計回りに回転する。接触部材22が回転すると制動円筒40の円筒部分(制動面40a,40b)に斜めに接触して円筒部分が挟持され制動円筒40が制動される。この結果、ワンウェイクラッチ32を介してロータ3が制動される。このときの制動力は制動レバー21の引き込み操作力に応じて強くなる。 【0046】釣り場の移動などでロータ3を所定制動状態で制動したいときには、制動レバー21の押し込み操作部21dを例えば人差し指により押し込み操作し、制動レバー21を装着部2cから離反する方向に操作する。 【0047】制動レバー21を装着部2cから離反する方向に操作すると、係止孔21fに係止されたレバー部材38が図3反時計回りに揺動する。そして、トグルばね39の死点を超えると、トグルばね39によりレバー部材38は反時計方向に付勢される。また、制動レバー21を装着部2cから離反する方向に操作すると、図5(c)に示すように、接触部材22の揺動中心を挟んで対向する押圧部36a,36bの他端が制動円筒40の制動面40a,40bに接触して図5反時計回りに回転する。接触部材22が回転すると制動円筒40の円筒部分が挟持されて制動円筒40が制動される。この結果、ワンウェイクラッチ32を介してロータ3が制動される。このときの制動力はトグルばね39の付勢力より決定される。 【0048】さらに、仕掛けの垂らし長さを変更する場合や、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ3を自由回転状態にしたい場合には、制動レバー21をから手を離せばよい。すると、制動レバー21は中立位置に戻り、押圧部36a,36bが制動円筒40の制動面40a,40bから離反する。 【0049】ここでは、表裏の制動面40a,40bに対向して接触部材22の1対の押圧部36a,36bを配置し、制動レバー21の移動により接触部材22を回動させることにより、押圧部36a,36bを表裏の制動面40a,40bに斜めに接触させて制動しているので、表裏の制動面40a,40bのいずれにも接触してロータを制動できる。このため、制動レバー21の操作方向に関わらず制動操作を行えるようになる。 【0050】また、接触部材22で制動円筒40を挟んで制動しているので、リール本体2に制動シューを設ける必要がなくなるとともに、制動円筒40を揺動自在に構成する必要がなくなり、レバーブレーキ機構6の構成を簡素化できる。 【0051】〔実施形態2〕前記実施形態1では、1つの制動レバー21で制動操作と所定制動状態への保持操作とを行えるようにしたが、実施形態2では、別々の操作部材を設けてそれぞれの操作を行えるようにしている。なお、構成及び作用の違いはレバーブレーキ機構だけであるので、その部分について説明する。また、実施形態2以降の説明において、実施形態1と同一または同様の部材についてはその構造及び動作の説明を省略する。 【0052】〔レバーブレーキ機構の構成〕レバーブレーキ機構6は、図7及び図8に示すように、制動部120と、制動部120を制動操作するための制動レバー121と、制動部120を所定制動状態に操作するための補助レバー122と、制動レバー121を装着部2cから離反する方向に付勢するコイルばね123と、補助レバー122を制動解除位置と所定制動位置とに保持するトグルばね124とを有している。 【0053】図7に示すように、制動レバー121は、リール本体2に装着された支持軸133によりリール本体2に揺動自在に支持されている。また、前述したように、制動レバー121は、コイルばね123により装着部2cと離反する方向に付勢されている。制動レバー121は、制動解除位置と、制動解除位置より装着部2cに接近した制動位置との間で揺動自在にリール本体2に取り付けられている。 【0054】制動レバー121は、支持軸133による支持部分から湾曲して前方に延びる操作部121aと、支持部分から湾曲して斜め前下方に延びる作用部121bとを有している。操作部121aは、支持部分から装着部2cに沿ってベールアーム9の外方付近まで前方に延びた後、径方向外方に向けて延び、さらに先端が前方に向けて湾曲した形状である。この湾曲部分から前方が釣り竿を握る手の人差し指で操作可能な制動操作部(第1操作部の一例)121cとなっている。操作部121aは、脚部2bから前方部分から、径方向外方に延びる部分まで幅が大きくなっており、その幅広部分には、略矩形の開口121eが形成されている。この開口121eから後述する補助レバー122の操作部材126が上方及び前方に露出している。 【0055】作用部121bの先端は、制動部20の内周側に対向して配置され、そこには、図8に示すように、制動部120に接触可能な圧接部121dが着脱自在に取り付けられている。圧接部121dは合成樹脂製であり、制動レバー121の揺動により制動部120を外方に配置されたリール本体2側に押圧する。制動レバー121は、何も操作されないとコイルばね123により付勢されて、図7に示すように、制動解除位置に配置されて圧接部121dが制動部120から離反している。 【0056】補助レバー122は、ロータ3を制動解除状態と所定制動状態とに切り換えて制動を行うためのものである。補助レバー122は、制動解除位置と、装着部2cから離反した所定制動位置との間で揺動する。補助レバー122は、図7及び図8に示すように、支持軸133回りに揺動自在にリール本体2に支持された第1レバー部材125と、第1レバー部材125と連動して揺動する第2レバー部材127とを有している。 【0057】第1レバー部材125は、制動レバー121の図7手前側側面に並べて配置されている。第1レバー部材125は、支持部分から制動レバー121に沿って上前方及び下前方に延びたレバー本体125aと、レバー本体125aの上方に延びた先端にねじ129により固定された操作部材126とを有している。レバー本体125aの先端は制動レバー121の操作部121aの幅広部分に位置している。また、支持部分より斜め前下方に延びたレバー本体125aの基端は、制動部120の後方に配置されている。レバー本体125aの基端側の途中には、第2レバー部材127が係止される矩形の係止孔125cが形成されている。 【0058】操作部材126は、基端側(図7右側)に中間操作部126aを有しており、先端に先端操作部126bを有している。中間操作部126aは、制動レバー121の制動操作部121cより基端側に配置され、先端操作部126bは、装着部2cから離反する側に制動操作部121cと対向して配置されている。このため、中間操作部126aは、釣り竿を握る手の中指で操作可能であり、先端操作部126bは、釣り竿握る手の人差し指で操作可能である。とくに、制動操作部121cと先端操作部126bは、同じ指による引き込み動作と押し込み動作とにより操作可能である。中間操作部126a及び先端操作部126bの先端部は後端部に比べて装着部2cに接近する形状に湾曲して形成されている。これにより、中指の背や人差し指の背で各操作部126a,126bを押し込み操作するときに、指が先端側に滑りにくくなる。 【0059】操作部材126は、操作部121aの幅広部分に設けられた開口121eから装着部2cに向けて上方に突出して配置されている。この突出部分に中間操作部126aが設けられている。したがって中間操作部126aは、開口121eに三方を囲まれた状態で設けられている。操作部材126は、開口121eの下部から先端側に延びており、延びた先端に先端操作部126bが形成されている。また、中間操作部126aの先端には、操作部121aの上面に係止される係止部126cが僅かに凹んで形成されている。係止部126cは、補助レバー122が制動解除位置にあるとき、操作部121aの開口121eの前部上面と間隔を隔てて配置されている。また、補助レバー122が所定制動位置に配置されると、中間操作部126aの係止部126cは、操作部121aの開口121eの前部上面にほぼ接触する。 【0060】また、操作部材126と制動レバー121の操作部121aとは、制動状態に関わらず、前方から見て両者が装着部2cと接離する方向で重複するように配置されている。これにより、糸ふけしやすい制動解除状態であっても、リールの前方から釣り糸が操作部材126と操作部121aとの隙間に侵入しにくくなり、制動レバー121や補助レバー122に糸絡みが生じにくくなる。 【0061】第2レバー部材127は、図8及び図9に示すように、リール本体2の前部にスプール軸8と平行な軸回りに揺動自在に装着されている。第2レバー部材127の先端は、係止孔125cに係止されており、第2レバー部材127は、第1レバー部材125aと連動して制動解除位置に対応する第1位置(図9(a))と所定制動位置に対応する第2位置(図9(b))との間で揺動する。 【0062】第2レバー部材127の基端には、接触部材128が回動自在に装着されている。接触部材122は、本体部130と、本体部130と一体形成された1対の押圧部131a,131bとを有するものであり、基本的には実施形態1と同様なものである。ただし、本体部130には、制動円筒40の周方向に突出する係止凸部130aが形成されている。 【0063】また、リールボディ2aの前端面には、カムレバー132が揺動自在に装着されている。カムレバー132は、第2レバー部材127が第2位置にあるとき、係止凸部130aに接触可能なものであり、接触部材128の回動角度を可変に調整するために設けられている。カムレバー132には、径方向長さが徐々に大きくなるカム部132aが形成されており、カム部132aが係止凸部130aに当接可能である。このカムレバー132を図9(b)に実線で示す第1制動位置から2点鎖線で示す第2制動位置に揺動させると、カム部132aが係止凸部130aに接触して接触部材128をさらにこじる方向に回動させ制動力が強くなる。すなわち、カムレバー132は、所定制動状態のときの制動力を2段階に切り換えするために設けられている。なお、カムレバー132を第1制動位置と第2制動位置との間の任意の位置で保持可能に構成すれば、所定制動状態のときの制動力を2段階ではなく多段階に調整できる。 【0064】接触部材128は、第2レバー部材127が揺動すると制動円筒40の制動面40a,40bに接触して回動し、押圧部36a,36bで制動円筒40を挟持して制動する。また、第2レバー部材127は、第1レバー部材125の制動解除位置と所定制動位置との僅かな揺動距離に対してトグルばね124の反転に必要な距離を生み出すためにも設けられている。このため、第2レバー部材127の基端から揺動中心までの距離は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。 【0065】コイルばね123は、制動レバー121の操作部121aとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮状態で配置されている。コイルばね123は、制動レバー121を制動解除側に付勢している。これにより、制動レバー121から手を離すとロータ3は、制動解除状態になる。 【0066】トグルばね124は、図9に示すように、補助レバー122を装着部2cに接近した制動解除位置と離反した所定制動位置とに振り分けて付勢するものである。トグルばね124は、第2レバー部材127の先端に装着された捩じりコイルばねからなり、一端が第2レバー部材127の先端に係止され、他端がリールボディ2aの前端面に係止されている。ここでは、第2レバー部材127の基端から揺動中心までの距離が先端から揺動中心までの距離より2倍以上長いので、第1レバー部材125が揺動すると、その揺動が第2レバー部材127の先端側で2倍以上の揺動距離となって現れ、トグルばね124が反転可能になる。 【0067】トグルばね124は、図9に示すように、第2レバー部材127が第1位置に配置されると、第2レバー部材127を図9(a)の時計回りに付勢し、第2位置に配置されると図9(b)の反時計回りに付勢する。これにより、第2レバー部材127が第1位置と第2位置とで保持され、さらに第1レバー部材125が制動解除位置と所定制動位置とに保持される。 【0068】その他の構成は実施形態1と実質的に同様であるが、下記の点で異なる。実施形態2では、制動円筒40は前後に揺動自在であり、円錐コイルばね45により後方に付勢されている。 【0069】また、リールボディ2aの前部には、図7及び図8に示すように制動円筒40の外方に対向して円弧状の突出部42が設けられており、突出部42には、円弧状の合成樹脂製の制動シュー42aが装着されている。この制動シュー42aと制動レバー121に設けられた圧接部121dとで制動円筒40を挟んでロータ3を制動する。これらの点が前記実施形態と異なる点である。 【0070】〔リールの動作及び操作〕制動レバー121を何も操作しなければ、制動レバー121はコイルばね123により押圧され制動解除位置側に配置される。このとき、補助レバー122が制動解除位置側に配置されていると、図7及び図9(a)に示すように、圧接部121d及び接触部材128が制動円筒40から離反し、ロータ3は制動解除状態になる。 【0071】ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー121の制動操作部121cを例えば人差し指により装着部2c側に引き込み操作し魚とのやりとりを行う。釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイクラッチ32を介して回転円筒41に伝達され、さらに制動円筒40に伝達される。この結果、制動円筒40がロータ3と一体で回転する。 【0072】制動レバー121の制動操作部121cを装着部2cに接近する方向に引き込み操作すると、たとえ第1レバー部材125が所定制動位置にあっても、操作部121aが操作部材126の係止部126cを装着部2cに接近する方向に押圧し、補助レバー122が制動レバー121に連動して所定制動位置から制動解除位置側に揺動する。この結果、補助レバー122による所定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね24は、第2レバー部材127の揺動により反転し、第2レバー部材127が第1位置側に付勢され、第1レバー部材125が制動解除位置側に保持される(図9(a))。 【0073】この状態でさらに制動レバー121を装着部2cに接近する方向に操作すると制動レバー121の圧接部121dが制動円筒40の裏側の制動面40bを径方向外方に強く押圧し、制動円筒40を傾け、表側の制動面40aが制動シュー42aに圧接する。この制動力は制動レバー121に加える力を加減することにより調整でき、ロータ3の逆転量を任意に調整できる。この結果、制動レバー121の操作力に応じた制動力がロータ3に付与される。このように、所定制動状態の解除を忘れても、制動レバー121を引き込み操作するだけで、所定制動状態を解除できる。 【0074】釣り場を移動する時やリールを収納する時には、制動操作部121cから手を離した状態で、補助レバー122の中間操作部126a又は先端操作部126bを装着部2cから離反する方向に押し込み操作する。すると、図9(b)に示すように、補助レバー122が制動解除位置から所定制動位置に揺動しトグルばね24によりその位置で保持される。この結果、第2レバー部材127が第2位置に保持され、接触部材122の押圧部131a,131bが制動円筒40の制動面40a,40bに対して斜めに接触してロータ3を所定制動状態で制動する。このときの制動力はカムレバー132により調整することができる。 【0075】この所定制動位置では、中間操作部126aの係止部126cが操作部121aの開口121eにほぼ接触する。また、制動円筒40が接触部材128により挟持されてロータ3が所定の制動力で制動される。この結果、釣り場を移動するときなリールを収納するときに、仕掛けの重さなどにより釣り用リールが不意にスプール4から繰り出されることがなくなる。この状態でさらにカムレバー132を第2制動位置に揺動させると所定制動位置での制動力がさらに強くなる。 【0076】さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するためや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ3を所定制動状態から制動解除状態にしたい場合には、制動レバー121を僅かに装着部2cに接近する方向に操作すればよい。すると、制動レバー121により中間操作部126aが押圧されて補助レバー122が制動解除位置側に揺動する。この結果、所定制動状態がいったん解除される。 【0077】ここでは、制動レバー121ではなく、別に設けられた補助レバー122を装着部2cから離反する方向に操作することにより制動解除状態と所定制動状態とを切換操作できるので、制動操作を行う際に必要なストロークを制動レバーの操作ストローク以下にすることができる。このため、制動レバー121の操作ストロークを増やすことなく片手でロータ3の回転規制操作を簡単に行えるようになる。しかも制動による規制を加えているだけであるので、所定制動状態で大きな負荷が作用しても釣り糸が切れにくくなる。 【0078】また、制動解除状態と所定制動状態とで2つのレバー121,122の位置関係が異なるので、ロータ3が制動解除状態にあるのか所定制動状態にあるのかを瞬時に判別できる。とくに、たとえば補助レバーの操作部材126の側面を色付けして制動解除位置にあるときその色が見え、所定制動位置にあるとき見えないようにすれば、ロータ3の状態判別をより瞬時に行いやすくなる。 【0079】さらに、補助レバー122に中間操作部126a及び先端操作部126bの2つの操作部を設けたので、2つの操作部を任意に使い分けることができる。このため、釣り竿に荷重が作用しているときには先端操作部126bでたとえば人差し指による規制操作を行えば、釣り竿を安定して支持できる。また、腕を伸ばして釣り竿を操作する場合には、中間操作部126aでたとえば中指による規制操作を行えば、規制操作を簡単に行える。このため、釣りの状況に合わせて、釣り竿を安定して支持したり、規制操作を行い易くしたりすることができる。 【0080】さらまた、第2レバー部材127の基端に回動自在に装着された接触部材128により制動円筒40を挟持してロータ3を所定制動状態にしているので、所定制動状態にするための制動シューをリールボディ2aに設ける必要はなくなり、レバーブレーキ機構106の構成が簡素になる。 【0081】〔実施形態3〕前記2つの実施形態1では、接触部材22,128を制動レバー21,第2レバー部材127に回動自在に装着したが、接触部材をリール本体に回動自在に装着してもよい。なお、実施形態3では、実施形態2と同様な部分についての説明は省略する。 【0082】図10に示すように、接触部材228は、リールボディ2aの前端面に回動自在に装着されている。接触部材228は、本体部230と、本体部230と一体形成された1対の押圧部231a,231bとを有しており、基本的には実施形態1と同様なものである。本体部230には周方向に延びるアーム部230aが形成されており、アーム部230aには、係止ピン230bが立設さている。 【0083】第2レバー部材227の基端には、係止ピン230bに係合する係止溝227aが長手方向に沿って形成されている。この実施形態3では、補助レバー122の中間操作部126a又は先端操作部126bを装着部2cから離反する方向に押し込み操作し、第2レバー部材227が第1位置から第2位置に揺動すると、接触部材228が制動解除位置から所定制動位置に回動する。これによりロータ3が所定制動状態になる。 【0084】このような実施形態3でも実施形態2と同様な効果が得られる。 〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、接触部材を長円形状に構成したが、接触部材の形状は前記実施形態に限定されず、制動円筒(制動部材)の表裏の制動面に接触可能な押圧部を有する構造であればどのような形状でもよい。 【0085】(b) 前記実施形態では、制動部材を制動円筒で構成したが、制動部材を円板状に形成し、接触部材の押圧部を円板の表裏面に接触可能に構成してもよい。 (c) 前記実施形態2及び3では、制動レバー121の制動操作により所定制動状態が解除されるように構成したが、補助レバー122の操作により所定制動状態を解除するように構成してもよい。 【0086】(d) 前記実施形態2及び3では、補助レバー122の押し込み操作により制動解除状態から所定制動状態に切り換えたが、補助レバー122の引き込み操作により制動解除状態から所定制動状態に切り換えてもよい。 【0087】 【発明の効果】本発明に係るスピニングリールでは、表裏の制動面に対向して接触部材の1対の押圧部を配置し、操作部材の移動により接触部材を回動させることにより、押圧部を表裏の制動面に斜めに接触させて制動しているので、表裏の制動面のいずれにも接触してロータを制動できる。このため、制動操作手段の操作方向に関わらず制動操作を行えるようになる。 【0088】また、接触部材で制動部材を挟んで制動しているので、リール本体に制動シューを設ける必要がなくなるとともに、制動部材を揺動自在に構成する必要がなくなり、逆転制動機構の構成を簡素化できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094145 【弁理士】 【氏名又は名称】小野 由己男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−345376(P2002−345376A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−157005(P2001−157005) |
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