| 【発明の名称】 |
電動リールのリールコード |
| 【発明者】 |
【氏名】片山 仁志
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| 【要約】 |
【課題】リール本体の外部に延出されるリールコードにおいて、静電気による電気機器の不具合の発生を防止する。
【解決手段】電動リールのリールコード50は、電動リールの少なくとも一部が導電体製のリール本体1の外部に延出され、電源ケーブル30と電気的に接続可能なコードであって、コネクタ部54と、コード部51とを有している。コネクタ部は、電源ケーブルを係止するための導電体製のケース部54a、及びケース部の内部に設けられ電源ケーブルと電気的に接続される1対の電気接続部54cを有している。コード部は、一端が1対の電気接続部に他端が電気機器にそれぞれ電気的に接続され、電源ケーブルに電気的に接続される2本の電力供給線55、及び一端がケース部に他端がリール本体の導電体部分にそれぞれ電気的に接続される1本の接地線56を有し、リール本体の外部に延出される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電気機器を有する電動リールの少なくとも一部が導電体製のリール本体の外部に延出され、外部電源に接続された電源ケーブルと電気的に接続可能な電動リールのリールコードであって、前記電源ケーブルを係止するための導電体製のケース部、及び前記ケース部の内部に電気的に絶縁された状態で設けられ前記電源ケーブルと電気的に接続される1対の電気接続部を有するコネクタ部と、一端が前記1対の電気接続部に他端が前記電気機器にそれぞれ電気的に接続され、前記電源ケーブルに電気的に接続される2本の電力供給線、及び一端が前記ケース部に他端が前記リール本体の導電体部分にそれぞれ電気的に接続される1本の接地線を有し、前記リール本体の外部に延出されるコード部と、を有する電動リールのリールコード。 【請求項2】前記コード部の外周に設けられ、前記コード部を前記リール本体に係止する係止部をさらに備える、請求項1に記載の電動リールのリールコード。 【請求項3】前記係止部は、内周部が前記コード部の外周に固定され外周部が導電体製の前記リール本体にねじ込み固定される導電体製の環状部材を有する、請求項2に記載の電動リールのリールコード。 【請求項4】前記接地線の他端は前記環状部材に電気的に接続され、前記環状部材を介して前記リール本体に電気的に接続されている、請求項3に記載の電動リールのリールコード。 【請求項5】前記コード部及び前記環状部材の外周にインサート成形される合成樹脂製の被覆部材をさらに備える、請求項3又は4に記載の電動リールのリールコード。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リールコード、特に、電気機器を有する電動リールの少なくとも一部が導電体製のリール本体の外部に延出され、外部電源に接続された電源ケーブルと電気的に接続可能な電動リールのリールコードに関する。 【0002】 【従来の技術】電動リールは、一般に、たとえば100m以上の水深を回遊する魚等を船上から釣るときによく使用される。この種の電動リールは、釣竿に装着されるリール本体と、リール本体内部に配置されたスプールと、スプールを手動で回転するハンドルと、スプールを電動で駆動するモータとを備えている。 【0003】このような電動リールでは、リール本体の小型化を図るために、リールコードがリール本体から外部に延出されたものが知られている。リールコードの一端は、リール本体の内部に配線され、モータ等の電気機器に給電する接続端子に接続されている。リールコードの他端は、リール本体の外部に延出され、その端部には電源ケーブルと接続するためのコネクタ部が設けられている。コネクタ部には蓄電池等の外部電源と接続される電源ケーブルが着脱自在に連結され、これにより外部電源からモータなどの電気機器に電力が供給されるようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記従来のリールコードでは、リール本体の外部に延出されたコネクタ部に静電気が溜まりやすい。コネクタ部に静電気が溜まると、電源ケーブル接続時に瞬間的に高電圧の電流が電気機器に流れ、電気機器内の制御装置等の故障につながるおそれがある。 【0005】本発明の課題は、リール本体の外部に延出される電動リールのリールコードにおいて、静電気による電気機器の不具合の発生を防止することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】発明1に係る電動リールのリールコードは、電気機器を有する電動リールの少なくとも一部が導電体製のリール本体の外部に延出され、外部電源に接続された電源ケーブルと電気的に接続可能なコードであって、コネクタ部と、コード部とを有している。コネクタ部は、電源ケーブルを係止するための導電体製のケース部、及びケース部の内部に電気的に絶縁された状態で設けられ電源ケーブルと電気的に接続される1対の電気接続部を有している。コード部は、一端が1対の電気接続部に他端が電気機器にそれぞれ電気的に接続され、電源ケーブルに電気的に接続される2本の電力供給線、及び一端がケース部に他端がリール本体の導電体部分にそれぞれ電気的に接続される1本の接地線を有し、リール本体の外部に延出される。 【0007】このリールコードでは、コネクタ部に静電気が溜まると、その静電気が導電体製のケース部に一端が接続された接地線を通ってリール本体の導電体製の部分に流れる。このため、コネクタ部に溜まった静電気が電力供給線を通って電気機器に流れなくなる。ここでは、電力供給線に加えて静電気を流すための接地線を設け、コネクタ部に溜まった静電気を接地線に流すようにしたので、溜まった静電気が電気機器に流れなくなる。このため、静電気による電気機器の不具合の発生を防止することができる。 【0008】発明2に係る電動リールのリールコードは、発明1に記載のコードにおいて、コード部の外周に設けられ、コード部をリール本体に係止する係止部をさらに備える。この場合には、たとえば電源ケーブルを介してリールコードが引っ張られてリールコードに大きな張力が生じても、係止部によりリールコードが電気機器から外れにくくなる。 【0009】発明3に係る電動リールのリールコードは、発明2に記載のコードにおいて、係止部は、内周部がコード部の外周に固定され外周部が導電体製のリール本体にねじ込み固定される導電体製の環状部材を有する。この場合には、たとえば環状部材の外周に形成された雄ねじ部をリール本体に形成された雌ねじ部に螺合させて環状部材をねじ結合することにより、リールコードをリール本体に確実に係止できる。 【0010】発明4に係る電動リールのリールコードは、発明3に記載のコードにおいて、接地線の他端は環状部材に電気的に接続され、環状部材を介してリール本体に電気的に接続されている。この場合には、環状部材をリール本体に固定するだけで接地線をリール本体に接続できる。 【0011】発明5に係る電動リールのリールコードは、発明3又は4に記載のリールにおいて、コード部及び環状部材の外周にインサート成形される合成樹脂製の被覆部材をさらに備える。この場合には、被覆部材によりコード本体及び環状部材を保護及び絶縁できるとともに、インサート成形により被覆部材を容易に形成できる。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を採用した電動リールは、図1に示すように、釣竿Rに装着されるリール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用のハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを主に備えている。 【0013】リール本体1は、間隔を隔てて配置された合成樹脂製の側板6a、6bと、側板6a、6bの外方をそれぞれ覆う合成樹脂製の側カバー7a、7bと、側板6a、6b間の前方を覆う合成樹脂製の前カバー8と、上部に配置された合成樹脂製のカウンタケース14とを有している。側板6a、6bはリール本体1の後方に形成されたサムレスト9により連結されている。ハンドル2側の側カバー7bにはクラッチ操作レバー19が揺動自在に設けられている。また、サムレスト9の下方には、蓄電池などの外部電源25から電力を供給する電源ケーブル30を連結するためのリールコード50がリール本体1にねじ込み固定されている。 【0014】リール本体1の内部には、ハンドル2に連結されたスプール10が回転自在に支持されている。スプール10の内部には、スプール10を釣り糸巻き上げ方向に回転駆動する直流駆動のモータ12が配置されている。また、リール本体1の内部には、ハンドル2の回転を増速するとともにスプール10に伝達する回転伝達機構やモータ12の回転を減速する遊星歯車機構やスプール10に釣り糸を均一に巻き取るためのレベルワインド機構等が設けられている。 【0015】カウンタケース14は内部に空間を有しており、側板6a、6bの上部に固定されている。カウンタケース14には、液晶ディスプレイからなる表示部15と、カウンタケース14の上面において表示部15の周囲に配置された複数のスイッチからなるスイッチ操作部16と、表示部15やモータ12を制御するための制御部18(図2参照)と、モータ駆動部22(図2参照)とが設けられている。 【0016】カウンタケース14の上面において表示部15に対向する位置には、表示部15を視認するための矩形の表示窓14aが形成されている。この表示部15やスイッチ操作部16の周囲には、その機能等を示すための文字(図1にX印で図示)が書かれている。 【0017】カウンタケース14の下面には、図2に示すように、開口が形成されており、その開口は導電体であるアルミニウム製の冷却部材24により封止されている。この冷却部材24にモータ駆動部22のPWM駆動用のFET23が装着されている。 【0018】表示部15では、水深の表示、棚及び底設定値の表示及び表示モードの表示を含む複数の表示が可能である。ここで表示モードとは、水深を水面からの深さで表示する「上からモード」と、底からの深さで表示する「底からモード」との2つのモードである。 【0019】スイッチ操作部16は、表示部15の図1右側に上下に並べて配置された速度調整スイッチSK及びモータスイッチPWと、表示部15の図1左側に上下に並べて配置されたさそいスイッチIB、棚メモスイッチTB及び底メモスイッチSBとを有している。 【0020】速度調整スイッチSKは、上下2つのスイッチからなるものである。速度調整スイッチSKの前方部を押すとスプール10の巻き上げ速度が増加し、後方部を押すと巻き上げ速度が減少する。そして速度調整スイッチSKの操作をやめると調整された速度を維持する。モータスイッチPWは、それを押し続ける時間に応じてモータ12を低速から高速に徐々に増速する。そして、モータスイッチPWを離すと、そのときの速度を維持する。 【0021】さそいスイッチIBは、仕掛けを棚近傍でさそい上げるさそいモードやその動作パターンを学習するさそい学習を行う際や、それらを解除するために使用されるスイッチである。棚メモスイッチTBは棚位置を設定する際に使用され、底メモスイッチSBは底位置を設定する際に使用される。 【0022】リールコード50は、図1及び図2に示すように、サムレスト9の下方のハンドル2装着側と逆側(図1左側)から釣竿Rに向かって斜め方向に延出されている。 【0023】リールコード50は、図1及び図3に示すように、一端が電源ケーブル30に電気的に接続され他端がリール内部の電気機器に接続されたコード部51と、一端側の内周部がコード部51の外周に固定され外周部がリール本体1にねじ込み固定される環状部材(係止部の一例)52と、コード部51の一端に設けられ電源ケーブル30が接続されるコネクタ部54とを有している。 【0024】コード部51は、図7に示すように、内部に2本の電力供給線55及び1本の接地線56が挿通された合計3芯のキャプタイヤコードである。コード部51は、電力供給線55及び接地線56の外周に設けられた合成樹脂製のカバー51aが環状部材52の内周側に固定されている。電力供給線55の一端55aは、図6に示すように、コネクタ部54に形成された2本のコネクタピン54c(後述)に半田付けやカシメ固定等の適宜の接続手段により電気的に接続されている。接地線56の一端56aは、コネクタ部54の導電金属製のケース部54a(後述)に半田付けやカシメ固定等の適宜の接続手段により電気的に接続されている。電力供給線55の他端は、リール内部の制御部18やモータ駆動部22等の電気機器に電気的に接続されている。接地線56の他端は、リール本体1の導電体製の部分(たとえばカウンタケース14の冷却部材24)に電気的に接続されている。 【0025】環状部材52は、金属製の部材であり、図7に示すように、横断面が六角形状になるようにコード部51の一端側外周に絞り固定されている。環状部材52の他端側外周には、図5に示すように、雄ねじ部52aが形成されており、雄ねじ部52aを図示しないリール本体1内に形成された雌ねじ部に螺合することにより、リールコード50がリール本体1に固定されている。これにより、リールコード50が引っ張られてもコード部51が電気機器から外れにくくなる。また、環状部材52の外周には複数の突起部52bが形成されている。環状部材52及びコード部51の外周部には、の被覆部材53がインサート成形により一体的に形成されている。 【0026】被覆部材53は、合成樹脂絶縁体製であり、環状部材52をコード部51にかしめ固定した後に、両部材の外周(雄ねじ部52aを除く部分)にインサート成形されている。このとき、環状部材52に形成された複数の突起部52bによって、被覆部材53の回り止めがなされている。 【0027】コネクタ部54は、図6に示すように、先端に電源ケーブル30を係止するための雄ねじ54bが形成された導電金属製のケース部54aと、ケース部54aの内部に電気的に絶縁された状態で設けられ電源ケーブル30と電気的に接続される1対のコネクタピン54cとを有している。ケース部54a及びコード部51の一端は、合成樹脂製の被覆54dにより覆われている。ケース部54aの雄ねじ54bに電源ケーブル30の先端に装着されたケーブルコネクタ部32(後述)の内周に形成された雌ねじを螺合させることにより、リールコード50に電源ケーブル30を着脱自在に固定し両者を電気的に接続することができる。 【0028】電源ケーブル30は、ケーブル本体31と、ケーブル本体31の一端に設けられリールコード50に接続されるケーブルコネクタ部32とを有している。また、図3に示すように、ケーブル本体31の他端には鰐口クリップ33が設けられ、外部電源25に接続されている。このように、外部電源25の電力が電源ケーブル30を介してリールコード50の電力供給線55に接続される図示しない接続端子を通じてリール内部の制御部18やモータ駆動部22等の電気機器に供給される。 【0029】制御部18は、図4に示すように、カウンタケース14内に配置されたCPU、RAM、ROM、I/Oインターフェイス等を含むマイクロコンピュータを備えており、制御プログラムに沿って表示制御やモータ制御等の各種の制御動作を実行する。制御部18には、スプール10の回転方向及び回転速度を検出するための1対のリードスイッチからなるスプールセンサ40と、スイッチ操作部16とが接続されている。また、制御部18には、警報用のブザー41と、表示部15と、モータ駆動部22と、クラッチオンオフ用のソレノイド42と、海底や棚位置等の各種のデータを記憶するたとえばEEPROMからなる記憶部43と、他の入出力部とが接続されている。 【0030】このような構成の電動リールは、リールコード50がリール本体1から外部に延出される電動リールであって、係止部である環状部材52の外周がリール本体1にねじ止め固定され、環状部材52の内周がコード部51に絞り固定されている。このため、リールコード50に大きな張力が生じても、リールコード50が接続端子から外れにくくなるので、リールコード50と接続端子との接触不良を防止することができる。 【0031】また、リールコード50に接地線56を設け、接地線56でコネクタ部54とリール本体1の導電体製の冷却部材24とを電気的に接続している。このため、静電気がコネクタ部54に溜まっても、溜まった静電気が電源コード接続時に電気機器に流れなくなり、静電気による電気機器の不具合の発生を防止することができる。 【0032】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、リール本体2が絶縁体である合成樹脂製のために接地線56をリール本体1の導電金属部分に接続した。しかし、リール本体がたとえばアルミニウム合金等の導電体製で、環状部材52がねじ込み固定等によりリール本体1に電気的に接続される場合には、接地線56を環状部材52に接続してもよい。この場合には、環状部材52を介して接地線56がリール本体1に接続される。このようにすると、接地線56をリール本体1に直接接続する必要がなくなり、配線作業が容易になる。 【0033】(b) 前記実施形態では、環状部材52は金属製であったが、これに限定されず、合成樹脂等により形成してもよい。また、横断面形状が六角形状であったが、絞り加工が可能な形状であれば、たとえば円形状等の任意の形状に形成してもよい。 【0034】(c) 前記実施形態では、リールコード50はサムレスト下方から釣竿に向かって斜め方向に延出されていたが、リールコード50の延出方向はこれに限定されるものではない。 【0035】 【発明の効果】本発明によれば、電力供給線に加えて静電気を流すための接地線を設け、コネクタ部に溜まった静電気を接地線に流すようにしたので、コネクタ部に溜まった静電気が電気機器に流れなくなる。このため、静電気による電気機器の不具合の発生を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094145 【弁理士】 【氏名又は名称】小野 由己男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−345375(P2002−345375A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−160889(P2001−160889) |
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