| 【発明の名称】 |
小動物用排泄物処理材及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】菊池 弘
【氏名】黒崎 和夫
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| 【要約】 |
【課題】吸水性の低い撥水性の木粉の濡れ性を改善した処理組成物と、この処理組成物をベントナイトとともに主成分として使用する小動物用排泄物処理材の製造方法と、それにより得られた小動物用排泄物処理材を提供する。
【解決手段】撥水性の有機性物質を50〜70質量%、ベントナイトを10〜50質量%、結合剤を1〜30質量%および、濡れ性改善剤を1〜10質量%含有してなる小動物用排泄物処理材。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撥水性の有機性物質を50〜70質量%、ベントナイトを10〜50質量%、結合剤を1〜30質量%および、濡れ性改善剤を1〜10質量%含有してなることを特徴とする小動物用排泄物処理材。 【請求項2】 撥水性の有機性物質が、メラミン系樹脂を含む合板の切削粉であることを特徴とする請求項1記載の小動物用排泄物処理材。 【請求項3】 濡れ性改善剤が、炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムから選ばれた少なくとも1種類のナトリウム化合物1〜10質量%または、炭酸カリウム及び水酸化カリウムから選ばれた少なくとも1種類のカリウム化合物1〜10質量%からなる請求項1記載の小動物用排泄物処理材。 【請求項4】 撥水性の有機性物質を濡れ性改善剤で加水混合処理した処理組成物を得、次いでこの処理組成物をベントナイトと結合剤と混合し、所定の粒径にて押し出し造粒し、さらに解砕整粒をした後所定の粒径にフルイ分けを行い、続いて乾燥を行う請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の小動物用排泄物処理材の製造方法。 【請求項5】 撥水性の有機性物質を濡れ性改善剤で加水混合処理したことを特徴とする処理組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は小動物用排泄物処理材及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、木粉にベントナイトと結合剤を混合し押し出し造粒により小動物用排泄物処理材を得る方法が報告されている。これらは木粉の保水力に着目したもので、製材所から出るおが屑や木片の粉砕品等の吸水性が良い木粉を使用している。また、粉砕後に充分な吸水性を示すため、建設廃材等の廃棄木材も使用されている。 【0003】しかしながら、木粉の中でもある種のもの、例えばメラミン系樹脂を含む合板の加工工程で生じる切削粉からなる木粉はその撥水性のために、従来の木粉のようには小動物用排泄物処理材の製造に利用することができなかった。すなわち、撥水性木粉のみでは製品価値の高い小動物用排泄物処理材を製造することができず、少なくとも吸水性の良い木粉を併用することが不可欠であった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸水性の低い撥水性の木粉の濡れ性を改善した処理組成物と、この処理組成物をベントナイトとともに主成分として使用する小動物用排泄物処理材の製造方法と、それにより得られた小動物用排泄物処理材を提供することを目的とする。とりわけ、本発明はメラミン系樹脂を含む合板などの加工工程で生じる切削粉からなる撥水性木粉の有効利用を図ることを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の発明により達成された。 (1) 撥水性の有機性物質を50〜70質量%、ベントナイトを10〜50質量%、結合剤を1〜30質量%および、濡れ性改善剤を1〜10質量%含有してなることを特徴とする小動物用排泄物処理材。 (2) 撥水性の有機性物質が、メラミン系樹脂を含む合板の切削粉であることを特徴とする(1)項に記載の小動物用排泄物処理材。 (3) 濡れ性改善剤が、炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムから選ばれた少なくとも1種類のナトリウム化合物1〜10質量%または、炭酸カリウム及び水酸化カリウムから選ばれた少なくとも1種類のカリウム化合物1〜10質量%からなる(1)項に記載の小動物用排泄物処理材。 (4) 撥水性の有機性物質を濡れ性改善剤で加水混合処理した処理組成物を得、次いでこの処理組成物をベントナイトと結合剤と混合し、所定の粒径にて押し出し造粒し、さらに解砕整粒をした後所定の粒径にフルイ分けを行い、続いて乾燥を行う(1)〜(3)項のうちいずれか1項に記載の小動物用排泄物処理材の製造方法。 (5) 撥水性の有機性物質を濡れ性改善剤で加水混合処理したことを特徴とする処理組成物。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。撥水性の有機性物質としては、合板などの樹脂や接着剤を含有する木質系建材の加工工程で生じる切削粉からなる撥水性木粉、特に、メラミン系樹脂を含む合板の加工工程で生じる切削粉からなる撥水性木粉が挙げられる。従来、これらの撥水性の有機性物質を小動物用排泄物処理材に利用することは困難であったが、本発明の方法によって濡れ性を改善することにより小動物用排泄物処理材に利用することが可能となる。ここで撥水性とは、3分後の吸水量が試料1gに対し0.1g以下のものとする。 【0007】濡れ性改善剤は、炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムから選ばれた少なくとも1種類のナトリウム化合物または炭酸カリウム及び水酸化カリウムから選ばれた少なくとも1種類のカリウム化合物が好ましい。これらの化合物はいずれもアルカリ性であり、撥水性の有機性物質中の樹脂や接着剤を加水分解し、吸水性を向上させることができる。濡れ性改善剤として有機系の界面活性剤を用いることも考えられるが、濡れ性の改善は木粉表面に限られるため、固まりが大きく、かつ、もろいものになり好ましくない。 【0008】なお、特開2000-135036号において吸水性ポリマーなどの添加剤の一種として炭酸ソーダを使用することが記されているが、その目的はアンモニア臭の除去であって作用・機能が本発明とは大きく異なる。 【0009】結合剤は、PVA、CMC、MC、でんぷんなどのうち1種類を使用するが、必要に応じ2種類以上を使用することもできる。 【0010】本発明の小動物用排泄物処理材中の各成分の配合比は、撥水性の有機性物質が50〜70質量%、ベントナイトが10〜50質量%、結合剤が1〜30質量%、濡れ性改善剤が1〜10質量%であることが好ましい。濡れ性改善剤であるナトリウム化合物及びカリウム化合物は、それぞれ1質量%未満では濡れ性改善剤としての効果が不十分である。10質量%を超えると逆に本来の目的とする吸水性を低下させ、かつpHを高くする。そのため、アミン系の脱臭力が低下する。従って、濡れ性改善剤の含有量は1〜10質量%とするが、特に1〜5質量%が好ましい。 【0011】次に本発明の小動物用排泄物処理材の製造方法について説明する。まず、撥水性の有機性物質を濡れ性改善剤で加水混合処理して処理組成物を得る。撥水性の有機性物質と濡れ性改善剤を加水混合することにより、アルカリ成分である濡れ性改善剤が作用し、撥水性の有機性物質中の樹脂や接着剤が加水分解され、吸水性が改善される。加水量は、撥水性の有機性物質、濡れ性改善剤、ベントナイト及び結合剤の合計量に対し、20〜40質量%、好ましくは25〜30質量%とする。 【0012】次いで、ベントナイトと結合剤を混合することにより、ベントナイトと結合剤のように吸水して固まりを生じ易いものも均一に混合することが可能となる。このため混合には、コンクリートミキサーのような簡易な混合機の使用で十分である。 【0013】なお、木粉と濡れ性改善剤とベントナイトと結合材を混合した後加水混合する方法は、混合むらが生じやすく安定した造粒を行なうことが困難となるため好ましくない。この場合には、高速混合羽を有する混合機やリボンミキサーのような混合機が必要となる。 【0014】撥水性の有機性物質を濡れ性改善剤で加水混合処理して得られた処理組成物を、ベントナイトと結合剤との混合物と混合し、混合物を押し出し造粒機にて例えば、粒径4〜10mmの円柱状に造粒し、さらに高速回転する羽を有する解砕整粒機を通す。解砕整粒は乾燥後に行なうと、フルイ分けのときに粉を除去するのが困難であり空気分級等が必要となる。また製品が粉化しやすく、使用時に発塵する原因となるため好ましくない。そのため乾燥前に解砕整粒を行い、押し出し造粒すれば吸水性のばらつきを解消できる。 【0015】なお、特許第2947615号において乾燥前に解砕整粒することが述べられているが、これは粒長をそろえるためのものであるため、押し出し造粒による吸水性のばらつきを解消するために行う本発明とは異なる。 【0016】解砕整粒後フルイ分けをして、例えば粒径1〜6mmの造粒物を取り出し製品とする。粒径1mm未満のものは再造粒し、粒径6mmより大きいものは再び解砕整粒を行なう。フルイ分けしたものを乾燥し、再度1mmでフルイ分けを行ない、製品を得ることができる。 【0017】 【実施例】次に本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。表2に示す配合にして以下のように造粒物を製造した。まず、メラミン系樹脂を含む合板の加工工程で生じる切削粉からなる撥水性の木粉(大昭和製紙のユニボード加工工程で生じるメラミン樹脂を含有する木粉)120kgを炭酸ナトリウム6kgで、コンクリートミキサー(日本建機株式会社製)を用いて常温で5分間加水混合処理し処理物を得た。この際、加水量は木粉、炭酸ナトリウム、ベントナイト及びCMCの合計量に対し25質量%とした。次いでベントナイトとCMCとを、コンクリートミキサー(日本建機株式会社製)を用いて混合した。撥水性の有機性物質を炭酸ナトリウムで加水混合処理した処理物と、ベントナイトとCMCとの混合物とを常温で5分間混合した。 【0018】混合物を押し出し造粒機(不二パウダル株式会社製)を用いて粒径4〜10mmにて押し出し造粒し、さらに解砕整粒機(不二パウダル株式会社製)を用いて解砕整粒をした後フルイ分けを行い粒径1〜6mmの造粒物を取り出し、粒径1mm以下のものは再造粒し、粒径6mm以上のものは再び解砕整粒を行なった。フルイ分けしたものを乾燥し、再度1mmでフルイ分けを行ない、造粒物を得た。 【0019】得られた造粒物について吸水速度、固まり具合および粉化率を測定した。 1)吸水速度測定図1に示す吸水測定装置に純水1を満たし、20℃の恒温槽中に浸し、メモリ付きガラス管2内の液面が動かないことを確認した後、105℃にて3時間乾燥した試料3を0.2g精秤し、すばやくガラスフィルター4上に移して測定を開始した。1分後、2分後、・・・10分後の吸水量を読み取り、試料1g当たりの吸水量に換算した。 【0020】B木粉はメラミン系樹脂を含む合板の加工工程で生じる切削粉からなる撥水性の木粉(大昭和製紙のユニボード加工工程で生じるメラミン樹脂を含有する木粉)を示す。ここで撥水性とは、3分後の吸水量が試料1gに対し0.1g以下のものとする。 【0021】結果を表1及び図2に示した。図2中、■印の折れ線グラフはB木粉の結果を示し、○印の折れ線グラフはB木粉60質量%に対して炭酸ナトリウム10質量%含有する混合物の結果を示し、△印の折れ線グラフはB木粉60質量%に対して炭酸ナトリウム3質量%含有する混合物の結果を示し、□印の折れ線グラフはB木粉60質量%に対して炭酸ナトリウム0.1質量%含有する混合物の結果を示す。表1及び図2より明らかなとおり、濡れ性改善剤である炭酸ナトリウムを使用することにより吸水性を改善できることがわかる。 【0022】 【表1】
【0023】2)炭酸ナトリウム添加量濡れ性改善剤として炭酸ナトリウムを使用し、添加量による固まり性能の検討を行なった結果を表2に示した。表2中、固まり具合を以下のように示した。 ◎ : 非常に良い○ : 良い△ : ややもろい× : もろい炭酸ナトリウムを含有しない試料■は、固まり具合がもろかった。また、炭酸ナトリウムの含有量が1〜5質量%である試料■〜■は、固まり具合が非常によかった。 【0024】 【表2】
【0025】3)界面活性剤との比較濡れ性改善剤として、ノニオン系界面活性剤と炭酸ナトリウムとの比較の結果を表3に示した。表3中、固まり具合を以下のように示した。 △ : ややもろい× : もろい界面活性剤では固まり具合がもろく炭酸ナトリウムの方が濡れ性改善剤として優れていることがわかった。 【0026】 【表3】
【0027】4)粉化率表2に示された■の配合の試料について、解砕整粒を乾燥の前後に行った結果を表4に示した。乾燥前解砕の方が、粉化率が低く使用時の粉立ちが少ないことがわかった。 【0028】 【表4】
【0029】 【発明の効果】本発明の小動物用排泄物処理材は、吸水性の低い撥水性の木粉を処理することにより、ベントナイトとともに主成分として使用しうるものである。本発明において濡れ性改善剤を使用することにより、撥水性の木粉単独で木粉原料として使用することができる。また、メラミン系樹脂を含む合板の加工工程で生じる切削粉からなる撥水性木粉の有効利用を図ることができる。また、本発明の製造方法は、吸水性の低い撥水性の木粉を原料として小動物用排泄物処理材を製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000104814 【氏名又は名称】クニミネ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月22日(2001.5.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076439 【弁理士】 【氏名又は名称】飯田 敏三
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| 【公開番号】 |
特開2002−335788(P2002−335788A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月26日(2002.11.26) |
| 【出願番号】 |
特願2001−153175(P2001−153175) |
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