| 【発明の名称】 |
魚釣用リール |
| 【発明者】 |
【氏名】堤 わたる
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| 【要約】 |
【課題】実釣の用途・状況変化に応じた防水措置が行なえる魚釣用リールの提供を目的としている。
【解決手段】本発明は、リール本体1aもしくはこれに固定された固定側部材33と、固定側部材33に対して動作する駆動側部材8との間に、弾性変形可能な接触部40aを有するシール部材40を介在させて成る魚釣用リールにおいて、シール部材40の接触部40aの弾性力を変化させる着脱自在な調節部材43を備えていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール本体もしくはこれに固定された固定側部材と、固定側部材に対して動作する駆動側部材との間に、弾性変形可能な接触部を有するシール部材を介在させて成る魚釣用リールにおいて、前記シール部材の前記接触部の弾性力を変化させる着脱自在な調節部材を備えていることを特徴とする魚釣用リール。 【請求項2】 前記調節部材は、前記シール部材に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。 【請求項3】 前記調節部材は、前記シール部材の前記接触部に対向して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣用リールに係わり、特に固定側部材と駆動側部材との間に介挿されたシール材の改良に関する【0002】 【従来の技術】一般に、魚釣用リールは、リール本体と、釣糸が巻回されるスプールとを備えて成る。そして、リール本体の内部には、スプールに釣糸を巻き取る巻取駆動機構、スプールに釣糸を平行に巻回するための平行巻駆動機構、スプールに制動力を付与する制動機構などが収容されている。 【0003】このような魚釣用リールは、水(海水や淡水)や異物が付着し易い過酷な環境下で使用されるため、実釣時にリール本体内の駆動部に水や異物等が侵入しないように、様々な対策が講じられている。例えば、実開昭57−201173号公報や特開平11−220985号公報等に開示された魚釣用リールにあっては、駆動軸とリール本体との間にシール材を介在させて、水や異物等がリール本体内の駆動部に侵入しないようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、魚釣用リールは、その使用環境が個々に異なるため、シール材の摩耗程度もまちまちである。すなわち、釣場や釣り方によっては、魚釣用リールが非常に厳しい環境下におかれ、リールに海水や異物等が多量に付着する場合も考えられ、その場合には、シール材の摩耗も激しくなる。つまり、同じ規格の魚釣用リールであっても、使用頻度・使用経過によって、シール材の摩耗程度すなわち防水性能の低下度合は、リール毎に異なる。 【0005】しかしながら、魚釣用リールは、一般に、一度製品化(規格化)されると、その防水性能を変更することはできない。すなわち、シール材が特定されているため、これを、用途に適合した防水力を有するシール材に変更することができない(用途毎に防水力を変えることができない)。したがって、摩耗した場合には、単に新品のシール材と交換して対応するしかなかった。 【0006】本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、実釣の用途・状況変化に応じた防水措置が行なえる魚釣用リールを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本発明は、リール本体もしくはこれに固定された固定側部材と、固定側部材に対して動作する駆動側部材との間に、弾性変形可能な接触部を有するシール部材を介在させて成る魚釣用リールにおいて、前記シール部材の前記接触部の弾性力を変化させる着脱自在な調節部材を備えていることを特徴とする。 【0008】上記構成において、前記調節部材は、前記シール部材に着脱自在に取り付けられていても良く、あるいは、前記シール部材の前記接触部に対向して設けられていても良い。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。 【0010】図1および図2に示されるように、本実施形態の魚釣用リールとしてのスピニングリール1は、リール本体1aと、リール本体1aから延出する脚部1bと、脚部1bの端部に形成され且つ図示しない釣竿に取り付けられる竿取付部1cとを有している。リール本体1a内には、ハンドル5が固定されるハンドル軸2が回転可能に支持されている。ハンドル軸2にはドライブギア3が固定されており、このドライブギア3には、ハンドル軸2に対して直交する方向に延び且つリール本体1aに軸受11を介して回転可能に支持された管状のピニオンギア13が噛合している。このピニオンギア13の先端部には、ロータナット32を介して、ベール6および釣糸案内装置15を備えたロータ8が一体的に取り付けられている。 【0011】ハンドル軸2と直交する方向に延在するスプール軸9がピニオンギア13を貫通している。この場合、スプール軸9は、ピニオンギア13と同心的に配されており、ハンドル軸2と直交する方向に沿って前後動できる。また、スプール軸9の先端部には釣糸が巻回されるスプール10が取り付けられている。 【0012】また、ドライブギア3にはピニオンギア13を介して図示しないオシレーティング機構が係合している。このオシレーティング機構は、ピニオンギア13と噛み合って回転するウォームシャフト(トラバースカム軸)と、このウォームシャフトの溝と噛み合い且つスプール軸9に対してその軸方向に移動不能に取り付けられたスライダとからなり、ハンドル軸2がハンドル5の回転操作によって回転されると、スプール軸9を軸方向に沿って往復駆動(前後動)する。 【0013】このような構成では、ハンドル5を回転操作してハンドル軸2を回転させると、前記オシレーティング機構を介してスプール軸9に取り付けられたスプール10が前後に往復動するとともに、ドライブギア3およびピニオンギア13を介してロータ8が回転駆動する。したがって、スプール10には、釣糸案内装置15を介して、釣糸が均等に巻回される。 【0014】また、図3にも拡大して示されるように、リール本体1aには、ロータ8の逆回転を防止する逆転防止機構が設けられている。この逆転防止機構は、ピニオンギア13に対して回り止め嵌合され且つピニオンギア13とともにリール本体1aに回転可能に支持された内輪20と、内輪20の外側に配された環状の保持体27と、保持体27の外側に配され且つリール本体1aの筒状支持部31に取付け固定された外輪25とを有している。保持体27は複数の転動部材27aを保持している。なお、このような逆転防止機構(一方向クラッチ)は公知であるため、これ以上詳しく述べない。 【0015】また、リール本体1aの筒状支持部31には、カバー部材33が螺合して一体に取り付けられている。また、このカバー部材33とロータ8との間には、カバー部材33の内側へ水や異物等が侵入することを防止する環状のシール部材40が介挿されている。すなわち、本構成では、ピニオンギア13と一体化された駆動側部材としてのロータ8が、リール本体1a側に取り付けられた固定側部材としてのカバー部材33に対して回転し、これら固定側部材と駆動側部材との間、すなわち、カバー部材33とロータ8との間に、シール部材40が介在して設けられているものである。 【0016】シール部材40の詳細が図5に示されている。図示のように、シール材40は、 弾性材料から成り、カバー部材33に常時接触される弾性変形可能な接触リップ部40aと、ロータ8に設けられた取付孔8aに嵌め込んで取り付けられる固定部40bとを有している。また、シール部材40には、接触リップ部40aと固定部40bとの間に凹部40cが形成されており、この凹部40cには、シール部材40の弾性力を変化させる(調整する)環状の調整部材43が着脱自在に嵌め込まれている(例えば圧入されている)。調整部材43は、金属材(ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金等)または合成樹脂材(ABS樹脂等)などの材料によって形成されており、接触リップ部40aをカバー部材33側に付勢することにより、接触リップ部40aの弾性力を変化(調整)させる(シール性を高める)。 【0017】カバー部材33とロータ8との間をシールするシール手段の変形例が図6に示されている。この変形例では、カバー部材33とロータ8との間に、環状のシール部材40Aと調整部材45とが介挿されている。調整部材45は、金属材(ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金等)等の材料によって形成されて、適宜メッキやアルマイト等の硬質表面処理が成されており、ネジ部材46によってカバー部材33に着脱自在に取り付けられている。また、シール部材40Aは、弾性材料から成り、調整部材45に常時接触される弾性変形可能な接触リップ部40Aaと、ロータ8に設けられた取付孔8aに嵌め込んで取り付けられる固定部40Abとを有している。つまり、図5の構成では、シール部材40がカバー部材33に直接に接触されているが、この図6の構成では、シール部材40Aが調整部材45を介してカバー部材33に接触されており、調整部材45は、シール部材40Aとカバー部材33との間の距離を縮めることにより(シール部材40Aの接触リップ部40Aaと対向して配置されることにより)、接触リップ部40Aaの弾性力を変化(調整)させる(シール性を高める)。 【0018】また、図4にも拡大して示されるように、ハンドル軸2は、ハンドル5を左右で付け替え可能とするべく、リール本体1a内でスプール軸9と交差するように延びている。具体的には、ハンドル軸2の両側部は軸受71,72を介してリール本体1aに回転可能に支持されるとともに、ハンドル5が固定されるハンドル軸2の左右両端部2a,2bは、リール本体1aの左右両側に臨むべく、リール本体1aの左右両側に形成された開口部70,70に位置決めされている。 【0019】また、ハンドル軸2の左端部2aの外径は、ハンドル軸2の右端部2bの外径よりも大きく設定されている。また、左端部2aの外周面には第1の雄ネジ(正ネジ)33が形成され、右端部2bの外周面には第1の雄ネジ33とネジ方向が逆の第2の雄ネジ(逆ネジ)34が形成されている。 【0020】一方、ハンドル軸2に着脱自在に取り付けられるハンドル5は、手で把持されて回転操作される腕部5aと、腕部5aの基部に設けられ且つハンドル軸2の左右両端部2a,2bに螺着される接続部5bと、接続部5bに設けられ且つ接続部5bが左右両端部2a,2bに螺着された際にリール本体1aの開口部70を閉塞する蓋部5cとからなる。 【0021】また、接続部5bには段付き孔39が形成されている。この段付き孔39は、外方に位置する大径孔39aと、内方に位置する小径孔39bとからなる。また、大径孔39aの内周面には第1の雄ネジ37と螺合可能な第1の雌ネジ35が形成され、小径孔39bの内周面には第2の雄ネジ34と螺合可能な第2の雌ネジ36が形成されている。 【0022】なお、ハンドル5が取り付けられる側と反対側の開口部70は、蓋体80によって閉塞されるようになっている。蓋体80も、ハンドル5の接続部5bと同様に、外方に位置する大径孔99aと、内方に位置する小径孔90bとからなる段付き孔90を有しており、大径孔90aの内周面には第1の雄ネジ37と螺合可能な第1の雌ネジ92が形成され、小径孔90bの内周面には第2の雄ネジ34と螺合可能な第2の雌ネジ91が形成されている。 【0023】また、固定側部材であるリール本体1aと、このリール本体1aに対して回転する駆動側部材としてのハンドル軸2との間には、環状のシール部材50が介在して設けられている。シール部材50は、ハンドル軸2の両側に設けられており、ドライブギア3側へ水や異物等が侵入することを防止する。 【0024】これらのシール部材50の詳細が図7に示されている。図示のように、シール部材50は、ハンドル軸2に常時接触される接触リップ部50aと、リール本体1aに取り付けられる固定部50bとを有している。また、固定部50bには環状の調整部材53が着脱自在に取り付けられている(例えば圧入されている)。この調整部材53は、金属材(ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金等)または合成樹脂材(ABS樹脂等)などの材料から成り、接触リップ部50aの根元側での変形を規制することにより(接触リップ部50aの外径を小さくしてリップ抵抗を少なくすることにより)、接触リップ部50aの弾性力を変化させる(調整する)。 【0025】リール本体1aとハンドル軸2との間をシールするシール手段の変形例が図8に示されている。この変形例において、シール部材50Aは、シール部材50と同様、ハンドル軸2に常時接触される接触リップ部50Aaと、リール本体1aに取り付けられる固定部50Abとを有している。リール本体1aには、環状の調整部材55がネジ部材54により着脱自在に取り付けられている。この調整部材55は、金属材(ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金等)または合成樹脂材(ABS樹脂等)などの材料から成り、接触リップ部50aの根元側での変形を規制することにより、接触リップ部50Aaの弾性力を変化(調整)させる(シール性を高める)。 【0026】以上説明したように、本実施形態の魚釣用リール1は、リール本体1aもしくはこれに固定された固定側部材33と、固定側部材1a,33に対して動作する駆動側部材2,8との間に、弾性変形可能な接触部40a,50a(40Aa,50Aa)を有するシール部材40,50(40A,50A)を備えるとともに、シール部材40,50(40A,50A)の接触部40a,50a(40Aa,50Aa)の弾性力を変化させる調節部材43,53(45,55)を着脱できるようになっている。そのため、調整部材43,53(45,55)を取り付けたり取り外したりすることにより、実釣の用途・状況変化に応じた防水措置を逐次行なうことができる。すなわち、シール部材またはシール部材の接触部の対向部等に調節部材を着脱して、シール部材の接触部の弾性力を変更することによって、シール部材の摩耗程度や用途(釣法、釣り場等)に応じた防水性能の変更・設定を容易且つ確実に行なうことができる。したがって、新規にシール部材を交換することなく、簡単な構成で所望の防水性能を得ることができる。 【0027】なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、スピニングリールに本発明が適用されているが、本発明は、両軸受型リール等の他の魚釣用リールに提供することもできる。また、前述した実施形態では、固定側部材としてリール本体1aおよびカバー部材33が示され、駆動側部材としてハンドル軸2やロータ8が示されているが、固定側部材および駆動側部材はこれらに限定されない。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚釣用リールによれば、調整部材を取り付けたり取り外したりすることにより、実釣の用途・状況変化に応じた防水措置を逐次行なうことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−325528(P2002−325528A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月12日(2002.11.12) |
| 【出願番号】 |
特願2001−133543(P2001−133543) |
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