| 【発明の名称】 |
継式釣竿 |
| 【発明者】 |
【氏名】苗木 芳弘
【氏名】渡辺 正憲
【氏名】高松 伸秋
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| 【要約】 |
【課題】挿入操作を簡便迅速に行えると共に、継合部の僅かな径変化に対しても実用性を失わない継式釣竿を提供する。
【解決手段】各竿杆10,12は合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化された繊維強化樹脂製竿杆であって、前後の竿杆が並継式又は逆並継式に継ぎ合わされる継合部FMを有し、該継合部における雄側継合部Mは端部側の小径継合外周部10Tと奥側の大径継合外周部10Sとを有し、雌側継合部Fは雄側継合部の小径継合外周部10Tに対応した小径継合内周部12Tと、大径継合外周部10Sに対応した大径継合内周部12Sとを有し、前側か後側かの何れか一側の継合部10T,12Tは所定の大きさのテーパを有し、他側10S,12Sは該テーパに比べて小さなテーパかストレートであり、該他側の雌側継合部12Sと雄側継合部10Sとは互いに円周方向の一部において当接する形態か、或いは雌側継合部が雄側継合部に比べて変形し易い管壁を有するよう構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各竿杆は合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化された繊維強化樹脂製竿杆であって、前後の竿杆が並継式又は逆並継式に継ぎ合わされる継合部を有し、該継合部における雄側継合部は端部側の小径継合外周部と奥側の大径継合外周部とを有し、雌側継合部は雄側継合部の小径継合外周部に対応した小径継合内周部と、大径継合外周部に対応した大径継合内周部とを有し、前側か後側かの何れか一側の継合部は所定の大きさのテーパを有し、他側は該テーパに比べて小さなテーパかストレートであり、該他側の雌側継合部と雄側継合部とは互いに円周方向の一部において当接する形態か、或いは雌側継合部が雄側継合部に比べて変形し易い管壁を有することを特徴とする継式釣竿。 【請求項2】 前記他側の雄側継合部が中実である請求項1記載の継式釣竿。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、並継式か逆並継式の継合部を有する継式釣竿に関する。 【0002】 【従来の技術】継式釣竿の継合部構造として、例えば、実公昭60‐1579号公報には、大径竿管部に大小2段に連通した凹洞を形成し、これに対応させて小径竿部に大小2段の連続した凸部を形成し、これらを継ぎ合わせる継合構造を採用している。こうした前後2段の大小部を有する継ぎ合わせにおいては、最初の段階で小径竿部(雄側継合部)の小径部を大径竿管部(雌側継合部)に挿入させる場合に、小径部の外面と大径竿管部内面との間に充分な隙間があるため、挿入操作を簡便迅速に行えるというメリット等がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】然しながら、釣りにおいて竿杆は必然的に水に濡れる。竿杆が繊維強化樹脂製の竿杆であれば、水に濡れれば水を吸収して膨張し易い。従って、継合部の嵌合領域が概ねストレート状に形成されていれば、雄側継合部を雌側継合部に挿入し難くなるか、或いは挿入できなくなるという事態が生じ得る。依って本発明は、挿入操作を簡便迅速に行えると共に、継合部の僅かな径変化に対しても実用性を失わない継式釣竿の提供を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み本発明の請求項1では、各竿杆は合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化された繊維強化樹脂製竿杆であって、前後の竿杆が並継式又は逆並継式に継ぎ合わされる継合部を有し、該継合部における雄側継合部は端部側の小径継合外周部と奥側の大径継合外周部とを有し、雌側継合部は雄側継合部の小径継合外周部に対応した小径継合内周部と、大径継合外周部に対応した大径継合内周部とを有し、前側か後側かの何れか一側の継合部は所定の大きさのテーパを有し、他側は該テーパに比べて小さなテーパかストレートであり、該他側の雌側継合部と雄側継合部とは互いに円周方向の一部において当接する形態か、或いは雌側継合部が雄側継合部に比べて変形し易い管壁を有することを特徴とする継式釣竿を提供する。 【0005】前側か後側かの何れか一側の継合部は所定の大きさのテーパを有しているため、水の吸収による膨張があっても嵌合は可能である。一方、他側は小さなテーパかストレートであるが、円周方向の一部において当接する形態、或いは雌側継合部が雄側継合部に比べて変形し易い管壁を有するため、嵌合径が変動しても横断面を変形させつつ挿入できる。従って、一側の継合部の嵌合力を確保でき、この一側の継合部と、他側の継合部との協働により、鳴き等を防止しつつ所定の継合長さを確保して抜け難くできる。また、前後2段の大小継合構造のため、挿入操作が容易迅速に行える。 【0006】雄側継合部が中実であれば、更に変形が困難となるため、小さなテーパかストレートである他側継合部が、互いに円周方向の一部において当接する形態か、或いは雌側継合部が雄側継合部に比べて変形し易い管壁を有していることの必要性(意義)が高まる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実施形態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る継式釣竿のある継合部の構造を縦断面で示す図であり、図2は図1の矢視線B−Bによる拡大横断面図である。この継合部FMでは、前側竿杆12と後側竿杆10とが逆並継式に継ぎ合わされている。本願の継式釣竿の各竿杆は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂をマトリックスとし、炭素繊維等の強化繊維で強化された繊維強化樹脂製竿杆である。 【0008】後側竿杆10は、竿杆本体10Aと、その先端部外周に設けた補強層10Bと、本体10Aの先端部内に部材の後半部が嵌合されて接着等によって固定されている中実の他部材10Cとを有している。こうした他部材をインロー部材と呼ぶこともある。他部材も繊維強化樹脂で形成されており、本体10Aから突出している先部は、所定のテーパ率(1/1000〜30/1000程度であり、好ましくは3/1000〜10/1000程度)を有した先細形状の小径継合外周部10Tを有している。また、本体10A内に挿入固定された部分の後端は、継合部嵌合領域の後端よりも後方に至っている。一方、補強層10Bの外周のテーパ率は概ねゼロであって、ストレート状の大径継合外周部10Sを成している。 【0009】この竿杆10の図示の継合部は雄側継合部Mであり、その端部側継合部(前側継合部)が小径継合外周部10Tであり、奥側継合部(後側継合部)が大径継合外周部10Sである。前側竿杆12は竿杆本体12Aの後端部外周に、雌側継合部Fの大径継合内周部12Sを形成するための繊維強化樹脂製継合管12Bの前半部を、竿杆本体12Aの成形時に一体に成形している。この大径継合内周部12Sは前記大径継合外周部10Sと嵌合する。また、竿杆本体12Aの後端部内側は小径継合内周部12Tであり、前記小径継合外周部10Tに対応したテーパを有しており、互いに嵌合する。 【0010】小径継合外周部10Tと小径継合内周部12Tとが嵌合する前側継合部と、大径継合外周部10Sと大径継合内周部12Sとが嵌合する後側継合部との間には、両竿杆10,12が径方向に押圧し合わない空間部14が存在している。この空間部の存在は、継合部FMが前側継合部の嵌合領域先端位置から後側継合部の嵌合領域後端位置までの長さ範囲に亘って撓み剛性が高くなることを防止する他、加工精度等による嵌合位置のずれ(変化)を吸収することができる。 【0011】前側継合部の嵌合領域は、実質的に全周が押圧し合うよう、小径継合外周部10Tと小径継合内周部12Tとは断面円形に形成している。一方、大径継合外周部10Sと大径継合内周部12Sとの嵌合形態は、図2に示す形態である。即ち、大径継合外周部10Sは断面円形であるが、大径継合内周部12Sは断面非円形の形状であり、基本の円形断面に対する所定位置の弦を内面とするように円周の一部が突出している形状である。この例では概ね180度離れた2ヶ所が突出した形状であり、この2箇所の突出部だけと大径継合外周部10Sとが押圧し合う嵌合となる。 【0012】従って、継合部FMの主たる嵌合力は、前側継合部において有しているが、該前側継合部のみの嵌合領域長さは短目(例えば20〜50mm程度)であり、この嵌合のみでは釣竿が撓んだ際に継合が外れ易い。そこで、前側継合部から幾分離れた(後方)位置に後側継合部を設けて継合領域の全体長さを長くして抜け防止を行っている。この後側継合部は部分当りであるため前側継合部程は嵌合力が大きくなく、軽く保持する程度である。後側継合部をこの程度の嵌合力にすることで、雄側継合部Mを雌側継合部Fに挿入する長さを調節でき、その結果、前側継合部の嵌合を確実にすることができる。 【0013】また、この後側継合部では大径継合外周部10Sが大径継合内周部12Sと部分当りであるため、これらが水を吸収して膨張したりして嵌合径が変化しても、大径継合内周部12Sを区画形成する継合管12Bの断面が変形することにより、大径継合外周部10Sの挿入嵌合が可能となる。上記のように嵌合径が変化した場合に、大径継合内周部12Sを形成する継合管12Bが変形できるようにするため、本形態例のように円周の一部分において雌側継合部と雄側継合部とが当接する形態の他、変形し易い材料(例えば、ゴムのような材料等)によって雌側継合部を形成したり、これらを組み合わせて形成してもよい。 【0014】こうした観点から、前記継合管12Bを、強化繊維が軸長方向に対して左右両側から概ね45度方向に指向交差したバイアス層と、円周方向に指向した層とを有するように構成し、これによって断面変形し易いと共に、管強度を向上させている。 【0015】上記実施形態例は逆並継式継合であるが、並継式に構成してもよく、また、嵌合力の大きな方の継合部を、雄側継合部で言えばその端部側に設けているが、奥側に設けてもよい。また、上記例では雄側継合部は中実であり、そのため雄側継合部は断面変形し難く、雌側継合部を変形させる構造であるが、雄側継合部が管形状であってもよい。更には、以上では、前後何れか一側の継合部と他側の継合部とにおいて、一方が嵌合力の大きなテーパ形状であり、他方が嵌合力の小さな小テーパ又はストレートであるが、両方を同じ程度のテーパにしても、嵌合力の大きな側と小さな側とを設けることはできる。 【0016】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明によれば、挿入操作を簡便迅速に行えると共に、継合部の僅かな径変化に対しても実用性を失わない継式釣竿の提供が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101421 【弁理士】 【氏名又は名称】越智 俊郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−320429(P2002−320429A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月5日(2002.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2001−130890(P2001−130890) |
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