| 【発明の名称】 |
ストール用飼槽装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹前 昭宏
【氏名】池田 智彦
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| 【要約】 |
【課題】ストール内の乳牛を常に定位置に規制して、安定的及び効率的な搾乳処理を実現するとともに、飼槽の位置調整を行うための駆動系及び制御系を不要にしてコストダウンを図る。
【解決手段】後部に後扉2dを付設した進入口2iを有し、かつ前部に前扉3dを付設した退出口3oを有するストールAに備えるストール用飼槽装置1を構成するに際して、ストールAの前部に配した飼槽5と、この飼槽5を前後方向の所定範囲Lに亘って変位自在にガイドするガイド機構部6と、飼槽5をストールAの後方へ付勢する付勢部材7を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後部に後扉を付設した進入口を有し、かつ前部に前扉を付設した退出口を有するストールに備えるストール用飼槽装置において、前記ストールの前部に配した飼槽と、この飼槽を前後方向の所定範囲に亘って変位自在にガイドするガイド機構部と、前記飼槽をストールの後方へ付勢する付勢部材を備えることを特徴とするストール用飼槽装置。 【請求項2】 前記ガイド機構部は、前記飼槽の左右に水平に設けたガイドレールと、このガイドレールを前後方向へ変位自在に支持し、かつ上下方向及び左右方向に位置規制する、前記ストールに設けた複数のガイドローラを備えることを特徴とする請求項1記載のストール用飼槽装置。 【請求項3】 前記飼槽には、後方に突出して前記ストールに進入した乳牛に当接するブリスケットバーを付設することを特徴とする請求項1記載のストール用飼槽装置。 【請求項4】 前記ストールには、前記飼槽を前方へ強制的に変位させる強制変位機構部を備えることを特徴とする請求項1記載のストール用飼槽装置。 【請求項5】 前記ストールには、乳牛を強制的に押して退出を促す強制押出機構部を備えることを特徴とする請求項1記載のストール用飼槽装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、後部に進入口を有し、かつ前部に退出口を有するストールに備えるストール用飼槽装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ストールの前部に配設した飼槽を備えるストール用飼槽装置は、特開平8−280288号公報で開示される自動搾乳機用乳牛係留装置に付設したストール用飼槽装置が知られている。 【0003】この飼槽装置は、後部に後扉を付設した進入口を有し、かつ前部に前扉を付設した退出口を有するストールの前部に、飼槽(餌槽)を配したものであり、搾乳を行う乳牛は、進入口からストールの内部に進入し、飼槽内の餌を食べることができるとともに、搾乳の終了した乳牛は退出口からストールの外部に退出できる。また、搾乳に係わる一連の操作は搾乳ロボットにより自動で行われる。 【0004】ところで、搾乳ロボットにより搾乳を行う場合、ストール内における乳牛をできるだけ定位置に規制することが、ティートカップの移動距離を短くし、乳頭に対する安定した装着と時間短縮、さらには小型化と低コスト化を図る上で望ましい。このため、上述した従来の装置では、飼槽を一体に備えるスタンチョンユニットを、移動駆動部によりストールの前後方向へ移動可能に設けるとともに、ストールに進入した乳牛に対する予め記憶した体形に係わるデータベースを有する制御部により移動駆動部を制御し、乳牛の乳頭が基準位置となるようにスタンチョンユニット(飼槽)の位置を調整していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来の装置は、次のような問題点があった。 【0006】第一に、各乳牛に対応して飼槽の位置を調整するため、位置調整を行うための駆動系や制御系の構成が煩雑になり、コストアップを招く。 【0007】第二に、飼槽の位置調整は、予め記憶した体形に係わるデータベースに基づいて行われるため、例えば、搾乳時の体形とデータベースが異なっている場合などには、飼槽の位置を最良な状態に設定できず、結局、ストール内の乳牛を定位置に規制できない虞れがある。 【0008】本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、ストール内の乳牛を常に定位置に規制して、安定的及び効率的な搾乳処理を実現するとともに、飼槽の位置調整を行うための駆動系及び制御系を不要にしてコストダウンを図ることができるストール用飼槽装置の提供を目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明は、後部に後扉2dを付設した進入口2iを有し、かつ前部に前扉3dを付設した退出口3oを有するストールAに備えるストール用飼槽装置1を構成するに際して、ストールAの前部に配した飼槽5と、この飼槽5を前後方向の所定範囲Lに亘って変位自在にガイドするガイド機構部6と、飼槽5をストールAの後方へ付勢する付勢部材7を備えることを特徴とする。 【0010】この場合、好適な実施の形態により、ガイド機構部6は、飼槽5の左右に水平に設けたガイドレール11u…,11d…と、このガイドレール11u…,11d…を前後方向へ変位自在に支持し、かつ上下方向及び左右方向に位置規制する、ストールAに設けた複数のガイドローラ12uf…,12ur…,12df…,12dr…,12f…,12r…を備えて構成できる。また、飼槽5には、後方に突出してストールAに進入した乳牛Cに当接するブリスケットバー13を付設する。一方、ストールAには、飼槽5を前方へ強制的に変位させる強制変位機構部14を設けるとともに、乳牛Cを強制的に押して退出を促す強制押出機構部15を設けることが望ましい。 【0011】これにより、搾乳を行う乳牛Cは、後部の進入口2iからストールAに進入することができ、進入時の最終段階で牛体が飼槽5(ブリスケットバー13)に当接する。この後、進入口2iに付設した後扉2dを閉じれば、乳牛Cに対し、後方からは後扉2dにより更なる進入が促されるとともに、他方、前方には、付勢部材7により後方へ付勢される飼槽5が存在するため、乳牛Cは、飼槽5(ブリスケットバー13)を前方へ押してストールAの内部に進入するも、乳牛Cは、飼槽5(ブリスケットバー13)とストールAの後端間に挟まれた状態で収容される。この結果、乳牛C(牛体)は、その大きさに拘わらず、ストールA内における定位置(後端)に規制されるとともに、各乳牛C…毎に飼槽5を位置調整するための駆動系や制御系を用いることなしに実現される。 【0012】 【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。 【0013】まず、本実施例に係る飼槽装置1を備えるストールAの構成について、図1〜図5を参照して説明する。 【0014】ストールAは、複数のフレームF…の組合わせにより構成するとともに、全体を直方体状に区画する。ストールAの後部左側面部には進入口2iを設け、この進入口2iには後扉2dを付設する。この後扉2dは前端の回動部21を支点として、不図示のエアシリンダにより開閉できる。仮想線で示す後扉2dは開いた状態を示し、この状態で乳牛CはストールAの内部に進入できる。また、ストールAの前部左側面部には退出口3oを設け、この退出口3oには前扉3dを付設する。この前扉3dは後端の回動部22を支点として、不図示のエアシリンダにより開閉できる。仮想線で示す前扉3dは開いた状態を示し、この状態で乳牛CはストールAから外部に退出できる。 【0015】ストールAの後端面部には、乳牛Cを強制的に押して退出を促す強制押出機構部15を設ける。強制押出機構部15は、図2及び図5に示すように、複数のフレームFr…の組合わせにより構成した押出体24を備え、この押出体24の下端には乳牛Cの後足に当接可能な前方に突出した水平な押棒Fp(図1参照)を有するとともに、左端部には上方に延設して、上端がストールAの上部に設けたブラケット25により回動自在に支持される支持ポストFsを有する。また、支持ポストFsの上部には、水平方向に突出したレバー部26を固着し、このレバー部26の先端には、エアシリンダ27の駆動ロッド27rを回動自在に結合する。このエアシリンダ27のシリンダヘッドは、ストールAの上部に固定した支持部材28により回動自在に支持される。 【0016】これにより、エアシリンダ27の駆動ロッド27rを突出させれば、レバー部26が前方へ回動変位し、押出体24は図2に実線で示す待機位置Ps、即ち、ストールAの後端面部に重なる位置に待機するとともに、エアシリンダ27の駆動ロッド27rを引込めれば、押出体24は仮想線で示すように前方へ回動変位し、乳牛Cの後足を強制的に押して退出を促すことができる。 【0017】一方、ストールAの前部には、本実施例に係る飼槽装置1を配設する。飼槽装置1は、ストールAの前部に配した飼槽5と、この飼槽5を前後方向へ変位自在にガイドするガイド機構部6と、飼槽5をストールAの後方へ付勢する付勢部材7と、飼槽5を前方へ強制的に変位させる強制変位機構部14を備える。 【0018】ガイド機構部6は、飼槽5の左右に水平に設けたガイドレール11u…,11d…と、このガイドレール11u…,11d…を前後方向へ変位自在に支持し、かつ上下方向及び左右方向に位置規制する、ストールAに設けた複数のガイドローラ12uf…,12ur…,12df…,12dr…,12f…,12r…を備える。 【0019】この場合、飼槽5を囲む飼槽フレームFf…を設け、この飼槽フレームFf…の一部をガイドレール11u…,11d…に兼用する。また、図1に示すように、ストールAの前部における左右に、前後一対の支持フレームFvf…,Fvr…を鉛直方向に起設し、この支持フレームFvf…,Fvr…の中間位置に、それぞれ支持ブラケット31f…,31r…を取付ける。そして、この支持ブラケット31f…,31r…に、上下一対のガイドローラ12uf…,12df…,12ur…,12dr…をそれぞれ回動自在に取付け、上側のガイドローラ12uf…,12ur…は、上側のガイドレール11u…の下面に当接してガイドするとともに、下側のガイドローラ12df…,12dr…は、下側のガイドレール11d…の上面に当接してガイドする。これにより、ガイドレール11u…,11d…は前後方向へ変位自在に支持され、かつ上下方向に位置規制される。さらに、支持ブラケット31f…,31r…の下端には、鉛直軸により回動自在に支持されたガイドローラ12f…,12r…を配し、このガイドローラ12f…,12r…は、下側のガイドレール11d…の側面に当接してガイドする。これにより、ガイドレール11u…,11d…は左右方向に位置規制される。 【0020】また、飼槽フレームFf…にはブリスケットバー13を取付ける。ブリスケットバー13は、コの字形に形成し、左右に位置する飼槽フレームFf…に固定する。このブリスケットバー13はストールAの後方に突出し、ストールAに進入した乳牛Cに当接する。なお、33は飼槽5に取付けた保護パッドであり、ブリスケットバー13の下方に配する。 【0021】一方、付勢部材7は、左右一対のコイルスプリング35…を使用し、このコイルスプリング35…の一端は、飼槽5の下面部前端に掛止するとともに、他端はストールAにおける左右の支持フレームFvr…間に架設した掛止フレームFiに掛止する。これにより、飼槽5は、常時、ストールAの後方に付勢される。また、ガイドレール11u…の側面には、支持フレームFvr…又はFvf…に係止可能な突起状のストッパ36を固定し、飼槽5が変位できる前後方向のストロークを所定範囲Lに制限する。図3中、実線が最後退位置Xrにある飼槽5を示し、仮想線が最前進位置Xfにある飼槽5を示す。この場合、最後退位置Xrは、最も小柄の乳牛Cに適合し或いはこれよりも若干後方となる位置を選定する。なお、必要により、ストッパ36の位置は変更(調整)できるようにしてもよい。また、コイルスプリング35…の弾性係数は、乳牛Cが当接しても負担にならず、かつ乳牛Cが定位置に規制される適切な大きさを選定する。 【0022】他方、強制変位機構部14は、エアシリンダ41を使用し、このエアシリンダ41のシリンダヘッドは、ストールAにおける左右の支持フレームFvr…間に架設した取付フレームFjに取付けるとともに、エアシリンダ41の駆動ロッド41rの先端は、飼槽5の底面に取付ける。これにより、エアシリンダ41を駆動し、駆動ロッド41rを突出させた際には、飼槽5を最前進位置Xfまで強制的に変位させることができる。なお、駆動ロッド41rは、エアシリンダ41を駆動する以外は自在に変位させる。その他、図2中、仮想線で示す51はストールAに付設した搾乳ロボットを示す。 【0023】次に、本実施例に係る飼槽装置1の機能を含むストールAの一連の動作について、各図を参照しつつ図6に示すフローチャートに従って説明する。 【0024】まず、ストールAの後扉2dを、図2に仮想線で示す位置まで開く(ステップS1)。これにより、乳牛Cは進入口2iからストールAの内部に進入する(ステップS2)。そして、進入時の最終段階で、乳牛C(牛体)は、飼槽5に付設したブリスケットバー13に当接するため、後扉2dを閉じる(ステップS3,S4)。 【0025】これにより、乳牛Cに対し、後方からは後扉2dにより更なる進入が促されるとともに、他方、前方には、後方へ付勢される飼槽5が存在するため、乳牛Cは、ブリスケットバー13(飼槽5)を前方に押してストールAの内部に進入する(ステップS5)。この際、乳牛Cは、後方に付勢されるブリスケットバー13(飼槽5)に当接するため、ブリスケットバー13とストールAの後端間に挟まれた状態で収容される。したがって、乳牛C(牛体)は、その大きさに拘わらず、ストールA内における定位置に規制される。即ち、乳牛C(牛体)の尻部が常にストールAの後端に接した状態となる。 【0026】そして、乳牛Cは、この状態で飼槽5内の餌を食べることができるとともに、搾乳ロボット51による通常の搾乳処理が行われる(ステップS6)。一方、搾乳処理が終了すれば、エアシリンダ41を駆動し、飼槽5を最前進位置Xfまで強制的に変位させる(ステップS8)。また、前扉3dを、図2に仮想線で示す位置まで開く(ステップS9)。これにより、乳牛Cは、退出口3oからストールAの外部に退出できる。さらに、乳牛Cの退出時にはエアシリンダ27を駆動し、押出体24を前方へ回動変位させる(ステップS10)。これにより、押出体24は図2に仮想線で示す位置まで変位するため、押出体24の変位により、乳牛Cの後部(後足)が強制的に押され、乳牛Cの退出が促される。よって、乳牛Cを円滑かつ速やかに退出させることができる。乳牛CがストールAから退出したなら前扉3dを閉じる(ステップS11,S12)。 【0027】よって、本実施例に係る飼槽装置1によれば、乳牛C(牛体)の大きさに対応して飼槽5の位置が常に最良の状態に設定されるため、乳牛C(牛体)の大きさに拘わらず、ストールA内における乳牛Cは定位置に規制され、安定的及び効率的な搾乳処理が実現される。しかも、従来のような各乳牛C…毎に飼槽5を位置調整する駆動系及び制御系を用いることなしに実現可能なため、コストダウンが図られる。 【0028】以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,形状,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例えば、ガイド機構部6は、飼槽5の左右に水平に設けたガイドレール11u…,11d…と、このガイドレール11u…,11d…を前後方向へ変位自在に支持し、かつ上下方向及び左右方向に位置規制する、ストールAに設けた複数のガイドローラ12uf…,12ur…,12df…,12dr…,12f…,12r…により構成したが、飼槽5を前後方向の所定範囲Lに亘って変位自在にガイドする他の構成により置換できる。 【0029】 【発明の効果】このように、本発明は、後部に後扉を付設した進入口を有し、かつ前部に前扉を付設した退出口を有するストールに備えるストール用飼槽装置において、ストールの前部に配した飼槽と、この飼槽を前後方向の所定範囲に亘って変位自在にガイドするガイド機構部と、飼槽をストールの後方へ付勢する付勢部材を備えるため、次のような顕著な効果を奏する。 【0030】(1) ストール内の乳牛を常に定位置に規制して、安定的及び効率的な搾乳処理を実現することができる。 【0031】(2) 飼槽の位置調整を行うための駆動系及び制御系を不要にしてコストダウンを図ることができる【0032】(3) 好適な実施の形態により、ストールに、飼槽を前方へ強制的に変位させる強制変位機構部及び/又は乳牛を強制的に押して退出を促す強制押出機構部を設ければ、乳牛を、円滑かつ速やかにストールの外部に退出させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000103921 【氏名又は名称】オリオン機械株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月26日(2001.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088579 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 茂
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| 【公開番号】 |
特開2002−320421(P2002−320421A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月5日(2002.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2001−128943(P2001−128943) |
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