| 【発明の名称】 |
両軸受リール |
| 【発明者】 |
【氏名】川崎 憲一
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| 【要約】 |
【課題】スプール発音機構を有する両軸受リールにおいて、リールの大型化を招くことなくかつ誤操作を防止してパーミングしやすくする。
【解決手段】両軸受リールのスプール発音機構27は、スプール12の回転により発音する機構であって、レベルワインド機構18の螺軸33のハンドル装着側に設けられた音出しギア45と、音出しギア45に対して接離自在にリール本体1に設けられ回転する音出しギア45との接触により振動する音出し爪46と、音出しギア45に接触する発音位置と音出しギア45から離反する離反位置とに音出し爪46を移動操作するためにリール本体のハンドル装着側に揺動自在に設けられた操作レバー47と、操作レバー47の揺動により音出し爪46を音出しギア45に接離させる連結リンク48とを有している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】釣り竿に装着され、前記釣り竿と食い違う軸周りに釣り糸を巻き取る両軸受リールであって、前記釣り竿に装着されるリール本体と、前記リール本体の内部に回転自在に装着された糸巻用のスプールと、前記リール本体の一側部に回転自在に装着されたハンドルと、前記ハンドルの回転を前記スプールに伝達するハンドル回転伝達機構と、前記ハンドル回転伝達機構の伝達経路の途中に設けられ前記ハンドルと前記スプールとを連結・遮断するクラッチ機構と、前記スプールの前方に前記スプールの回転軸に沿って配置され前記スプールの糸巻取及び糸繰り出し方向の回転に連動して回転する螺軸と、前記螺軸により前記回転軸に沿って往復移動する釣り糸案内部とを有し、前記スプールに釣り糸を整列して巻き付けるためのレベルワインド機構と、前記ハンドル回転伝達機構と別に設けられ、前記スプールから前記螺軸に回転を伝達するスプール回転伝達機構と、前記螺軸の前記ハンドル装着側に設けられた回転部材と、前記回転部材に対して接離自在に前記リール本体に設けられ回転する前記回転部材との接触により振動する音出し部材と、前記音出し部材を前記回転部材に接触する発音位置と前記回転部材から離反する離反位置とに移動操作するために前記リール本体の前記ハンドル装着側に移動自在に設けられた操作機構とを有するスプール発音機構と、を備えた両軸受リール。 【請求項2】釣り竿に装着され、前記釣り竿と食い違う軸周りに釣り糸を巻き取る両軸受リールであって、前記釣り竿に装着されるリール本体と、前記リール本体の内部に回転自在に装着された糸巻用のスプールと、前記リール本体の一側部に回転自在に装着されたハンドルと、前記ハンドルの回転を前記スプールに伝達するためのハンドル回転伝達機構と、前記ハンドル回転伝達機構の伝達経路の途中に設けられ前記ハンドルと前記スプールとを連結・遮断するクラッチ機構と、前記スプールの前方に前記スプールの回転軸に沿って配置され前記スプールの糸巻取及び糸繰り出し方向の回転に連動して回転する螺軸と、前記螺軸により前記回転軸に沿って往復移動する釣り糸案内部とを有し、前記スプールに釣り糸を整列して巻き付けるためのレベルワインド機構と、前記スプールより前記ハンドル装着側で前記スプールから前記螺軸に回転を伝達するスプール回転伝達機構と、前記スプール回転伝達機構に設けられた回転部材と、前記回転部材に対して接離自在に前記リール本体に設けられ回転する前記回転部材との接触により振動する音出し部材と、前記音出し部材を前記回転部材に接触する発音位置と前記回転部材から離反する離反位置とに移動操作するために前記リール本体の前記ハンドル装着側に移動自在に設けられた操作機構とを有するスプール発音機構と、を備えた両軸受リール。 【請求項3】前記操作機構は、前記リール本体の前記ハンドル装着側に第1位置と第2位置とに移動自在に配置された操作部材と、前記操作部材の第1位置への移動により前記音出し部材を前記離反位置に配置し第2位置への移動により前記発音位置に移動させる移動部材とを有する、請求項1又は2に記載の両軸受リール。 【請求項4】前記操作部材は、前記リール本体の前記スプールを挟んで前記釣り竿装着部分と逆側の外周面に露出している、請求項3に記載の両軸受リール。 【請求項5】前記操作部材は、前記ハンドルの回転軸芯の近傍に配置されている、請求項4に記載の両軸受リール。 【請求項6】前記操作部材は、前記リール本体に前記第1位置と前記第2位置とに揺動自在に配置されている、請求項3から5のいずれかに記載の両軸受リール。 【請求項7】前記スプールのハンドル装着側と逆側に配置され前記スプールを制動するブレーキ機構をさらに備える、請求項1から6のいずれかに記載の両軸受リール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、釣り用リール、釣り竿に装着され、釣り竿と食い違う軸周りに釣り糸を巻き取る両軸受リールに関する。 【0002】 【従来の技術】両軸受リールは、釣り竿の長手方向と直交する軸に平行な軸回りに釣り糸を巻き取るリールである。両軸受リールは、釣り竿に装着されたリール本体と、リール本体に回転自在に装着されたハンドルと、リール本体に回転自在に支持された糸巻用のスプールと、ハンドルの回転をスプールに伝達するハンドル回転伝達機構と、ハンドル回転伝達機構の伝達経路の途中に設けられたクラッチ機構とを備えている。また、スプールに釣り糸を整列して巻き付けるためにレベルワインド機構を設けたものもある。レベルワインド機構は、スプールの前方にスプールと平行に配置された螺軸と、螺軸によりスプール軸方向に移動する釣り糸案内部とを有している。レベルワインド機構を有するものでは、スプールの回転を螺軸に伝達するスプール回転伝達機構がさらに設けられている。スプール回転伝達機構は、通常ハンドル装着側と逆側でスプール軸に固定された駆動ギアを有している。 【0003】この種の両軸受リールで、クラッチ機構のオンオフにかかわらず、スプールが回転すると発音するとともに、発音可能状態と発音不能状態とに切換可能なスプール発音機構を備えたものが知られている。このようなスプール発音機構を備えていると、釣りを行っているときには発音可能状態にし、仕掛けを投入するときや巻き上げるときには発音不能状態に切り換えできるので、仕掛けに魚がかかったときに発音によりそのことを報知できるとともに、仕掛けを投入するときや巻き上げるときに回転抵抗を小さくすることができる。 【0004】従来のスプール発音機構は、スプール軸とハンドル装着側と逆側でスプールと並べて配置された回転部材と、回転部材との接触により振動する音出し部材と、音出し部材を回転部材に接触する発音位置と回転部材から離反する離反位置とに移動操作するための操作機構とを備えている。音出し部材は、回転部材に対して接離自在にリール本体に設けられている。操作機構は、リール本体のハンドル装着側と逆側で操作可能である。このスプール発音機構では、たとえば、巻き上げ時や仕掛けの投入時には操作機構により音出し部材を離反位置に操作し回転抵抗を小さくする。仕掛けを投入した後は音出し部材を接触位置に配置し、スプールの回転により発音するようにする。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、とくにスプール回転伝達機構の駆動ギアがスプール軸に装着されている場合、駆動ギアと回転部材とをスプール軸に並べて配置しなければならない。このため、スプール軸の軸方向長さが長くなり、リールの小型化の障害となるという問題がある。この問題は、スプールを制動するブレーキ機構をスプールのハンドル装着側と逆側に装着した場合にはさらに顕著になる。また、リール本体のハンドル装着側と逆側の部分は、パーミングなどを行う際に頻繁に接触する部分である。このため、操作機構をハンドル装着側と逆側に設けると、操作機構が掌に当たって誤操作するおそれがある。また、ハンドル装着側に設けられた操作機構がパーミングの邪魔になりパーミング時に違和感を生じるおそれがある。 【0006】本発明の課題は、スプール発音機構を有する両軸受リールにおいて、リールの大型化を招くことなくかつ誤操作を防止してパーミングしやすくすることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リールは、釣り竿に装着され、釣り竿と食い違う軸周りに釣り糸を巻き取るリールであって、釣り竿に装着されるリール本体と、糸巻用のスプールと、ハンドルと、ハンドル回転伝達機構と、クラッチ機構と、レベルワインド機構と、スプール回転伝達機構と、スプール発音機構とを備えている。糸巻用のスプールは、リール本体の内部に回転自在に装着されている。ハンドルは、リール本体の一側部に回転自在に装着されている。ハンドル回転伝達機構は、ハンドルの回転をスプールに伝達する機構である。クラッチ機構は、ハンドル回転伝達機構の伝達経路の途中に設けられハンドルとスプールとを連結・遮断する機構である。レベルワインド機構は、スプールの前方にスプールの回転軸に沿って配置されスプールの糸巻取及び糸繰り出し方向の回転に連動して回転する螺軸と、螺軸により回転軸に沿って往復移動する釣り糸案内部とを有し、スプールに釣り糸を整列して巻き付けるための機構である。スプール回転伝達機構は、スプールから螺軸に回転を伝達する機構である。スプール発音機構は、螺軸のハンドル装着側に設けられた回転部材と、回転部材に対して接離自在にリール本体に設けられ回転する回転部材との接触により振動する音出し部材と、回転部材に接触する発音位置と回転部材から離反する離反位置とに音出し部材を移動操作するためにリール本体のハンドル装着側に移動自在に設けられた操作機構とを有している。 【0008】この両軸受リールでは、クラッチ機構によりハンドルとスプールとを連結しハンドルを回転させると、ハンドル回転伝達機構を介してスプールが回転する。スプールが回転するとスプール回転伝達機構により螺軸に回転が伝達されレベルワインド機構の釣り糸案内部がスプール軸に沿って往復移動して釣り糸がスプールに整列して巻き取られる。また、クラッチ機構によりスプールとハンドルとを遮断すると、スプールが自由回転可能状態になり、スプールから釣り糸を繰り出すことができる。このときにスプールが回転してもスプール回転伝達機構を介して螺軸に回転が伝達され釣り糸案内部が往復移動する。また、スプールが回転すると、螺軸のハンドル装着側に設けられた回転部材が回転し、音出し部材が発音位置に配置され回転部材に接触している場合には音出し部材が振動して発音する。音出し部材が離反位置に配置され回転部材から離反している場合には発音しない。この音出し部材の移動操作はリール本体のハンドル装着側に配置された操作機構により行える。 【0009】ここでは、操作機構がリール本体のハンドル装着側に配置されているので、パーミングなどを行う際に操作機構が接触しない。このため、パーミングの邪魔にならず違和感が生じにくいとともに、パーミングしても誤操作が生じない。また、螺軸のハンドル装着側に回転部材を装着したので、スプール軸に回転部材を装着する場合に比べてスプール軸の軸方向長さが短くて済み、リールの大型化を招くおそれがない。 【0010】発明2に係る両軸受リールは、釣り竿に装着され、釣り竿と食い違う軸周りに釣り糸を巻き取るリールであって、釣り竿に装着されるリール本体と、糸巻用のスプールと、ハンドルと、ハンドル回転伝達機構と、クラッチ機構と、レベルワインド機構と、スプール回転伝達機構と、スプール発音機構とを備えている。糸巻用のスプールは、リール本体の内部に回転自在に装着されている。ハンドルは、リール本体の一側部に回転自在に装着されている。ハンドル回転伝達機構は、ハンドルの回転をスプールに伝達する機構である。クラッチ機構は、ハンドル回転伝達機構の伝達経路の途中に設けられハンドルとスプールとを連結・遮断する機構である。レベルワインド機構は、スプールの前方にスプールの回転軸に沿って配置されスプールの糸巻取及び糸繰り出し方向の回転に連動して回転する螺軸と、螺軸により回転軸に沿って移動する釣り糸案内部とを有し、スプールに釣り糸を整列して巻き付けるための機構である。スプール回転伝達機構は、ハンドル回転伝達機構と別に設けられ、スプールよりハンドル装着側でスプールから螺軸に回転を伝達する機構である。スプール発音機構は、スプール回転伝達機構に設けられた回転部材と、回転部材に対して接離自在にリール本体に設けられ回転する回転部材との接触により振動する音出し部材と、回転部材に接触する発音位置と回転部材から離反する離反位置とに音出し部材を移動操作するためにリール本体のハンドル装着側に移動自在に設けられた操作機構とを有している。 【0011】この両軸受リールでは、クラッチ機構によりハンドルとスプールとを連結しハンドルを回転させると、ハンドル回転伝達機構を介してスプールが回転する。スプールが回転するとスプール回転伝達機構により螺軸に回転が伝達されレベルワインド機構の釣り糸案内部がスプール軸に沿って往復移動して釣り糸がスプールに整列して巻き取られる。また、クラッチ機構によりスプールとハンドルとを遮断すると、スプールが自由回転可能状態になり、スプールから釣り糸を繰り出すことができる。このときにスプールが回転してもスプール回転伝達機構を介して螺軸に回転が伝達され釣り糸案内部が往復移動する。また、スプールが回転すると、スプール回転伝達機構に設けられた回転部材が回転し、音出し部材が発音位置に配置され回転部材に接触している場合には音出し部材が振動して発音する。また、音出し部材が離反位置に配置され回転部材から離反している場合には発音しない。この音出し部材の移動操作はリール本体のハンドル装着側に配置された操作機構により行える。 【0012】ここでは、操作機構がリール本体のハンドル装着側に配置されているので、パーミングなどを行う際に操作機構が接触しないため、パーミングの邪魔にならず違和感が生じにくいとともに、パーミングしても誤操作が生じない。また、ハンドル装着側に配置されたスプール回転伝達機構に回転部材を設けたので、スプール軸にスプール回転伝達機構と並べて回転部材を装着する場合に比べてスプール軸の軸方向長さが短くて済み、リールの大型化を招くおそれがない。 【0013】発明3に係る両軸受リールは、発明1又は2に記載のリールにおいて、操作機構は、リール本体のハンドル装着側に第1位置と第2位置とに移動自在に配置された操作部材と、操作部材の第1位置への移動により音出し部材を離反位置に配置し第2位置への移動により発音位置に移動させる移動部材とを有する。この場合には、操作部材を第1位置に揺動させると音出し部材が移動部材を介して離反位置に配置され操作部材を第2位置に揺動させると発音位置に配置される。ここでは、移動部材を介して音出し部材を操作部材に連結しているので、操作部材の取付位置を操作しやすい位置に配置できる。 【0014】発明4に係る両軸受リールは、発明3に記載のリールにおいて、操作部材は、リール本体のスプールを挟んで釣り竿装着部分と逆側の外周面に露出している。この場合には、通常の上使いのリールでは操作部材が上部に配置されるので、操作部材を釣り人が視認しやすくなる。 【0015】発明5に係る両軸受リールは、発明4に記載のリールにおいて、操作部材は、ハンドルの回転軸芯の近傍に配置されている。この場合には、リールを持ち替えることなくハンドルを操作する手で操作部材を操作できる。 【0016】発明6に係る両軸受リールは、発明3から5のいずれかに記載のリールにおいて、操作部材は、リール本体に第1位置と第2位置とに揺動自在に配置されている。この場合には、操作部材を揺動させているので、操作部材の取り付けが容易である。 【0017】発明7に係る両軸受リールは、発明1から6のいずれかに記載のリールにおいて、スプールのハンドル装着側と逆側に配置されスプールを制動するブレーキ機構をさらに備える。この場合には、ブレーキ機構をハンドル装着側と逆側に設けても、スプール軸の軸方向長さが短くて済み、リールの大型化を招くおそれがない。 【0018】 【発明の実施の形態】図1〜図3において、本発明の一実施形態による両軸受リールは、ベイトキャスト用の丸形の両軸受リールである。このリールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを備えている。 【0019】ハンドル2は、板状のアーム部2aと、アーム部2aの両端に回転自在に装着された把手2bとを有するダブルハンドル形のものである。アーム部2aは、図3に示すようにハンドル軸30の先端に回転不能に装着されており、ナット28によりハンドル軸30に締結されている。 【0020】リール本体1は、例えばアルミニウム合金やマグネシウム合金などの金属製の部材であり、フレーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバー6及び第2側カバー7とを有している。リール本体1の内部には糸巻用のスプール12がスプール軸20(図3)を介して回転自在かつ着脱自在に装着されている。第1側カバー6は、スプール軸方向外方から見て円形であり、第2側カバー7は、交差する2つの円で構成されている。 【0021】フレーム5内には、図3に示すように、スプール12と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチレバー17と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構18とが配置されている。またフレーム5と第2側カバー7との間には、ハンドル2からの回転力をスプール12に伝えるためのハンドル回転伝達機構19と、クラッチ機構21と、クラッチレバー17の操作に応じてクラッチ機構21を制御するためのクラッチ制御機構22と、スプール12を制動するドラグ機構23と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構24と、スプール12回転時に発音するスプール発音機構27とが配置されている。また、フレーム5と第1側カバー6との間には、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための遠心ブレーキ機構25と、スプール12の回転をレベルワインド機構18に伝達するスプール回転伝達機構29が配置されている。 【0022】フレーム5は、図1及び図3に示すように所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対の側板8,9と、これらの側板8,9を一体で連結する上下の連結部10a,10bとを有している。また、図3左側のハンドル装着側と逆側の側板8は、スプール軸方向から見て円形の内部に空間を有する扁平有底筒状の部材である。側板8の中心部よりやや上方には、スプール12を着脱するための円形の開口8aが形成されている。この開口8aには、スプール支持部13が着脱可能に配置されている。 【0023】スプール支持部13は、図1,図3及び図6に示すように、開口8aに着脱自在に装着されるリング部14と、リング部14の内周側にリング部14と同芯に配置された有底筒状の軸受部15と、リング部14と軸受部15とを連結するとリブ16とを有している。これらの各部は一体成形された合成樹脂又は金属製の部材である。リング部14の内周面には、遠心ブレーキ機構25のブレーキライナー68が固定されている。リング部14の前部は前方に膨らんでおり、そこにスプール回転伝達機構29の中間ギア43(後述)が回転自在に支持されている。軸受部15の内周面には、スプール軸20の一端を回転自在に支持するための軸受26bが装着されている。また底部には、キャスティングコントロール機構24の摩擦プレート51が装着されている。リブ16は、リング部14と軸受部15とを連結するように直径に沿って配置されており、軸方向外方に向かって凸に湾曲して形成されている。この結果、リブ16の両側に開口が形成される。この開口からスプール12の側部が臨めるとともに、そこに指先を入れて遠心ブレーキ機構25の調整が可能である。 【0024】上側の連結部10aは、側板8,9の外形と同一面に配置されており、下側の連結部10bは、前後に1対設けられており、外形より内側に配置されている。下側の連結部10bには、図1及び図7に示すように、リールを釣り竿に装着するための前後に長い、たとえばアルミニウム合金等の金属製の竿装着脚部4がリベット止めされている。 【0025】第1側カバー6は、スプール12の着脱を可能にするために側板8に揺動自在に装着されフレーム5に対して開閉可能である。第1側カバー6は、閉姿勢から開姿勢に揺動自在である。第2側カバー7は、図2に示すように、側板9と同一の2つの外周円が交差する偏芯した円形の側面を有している。第2側カバー7は、たとえば3本のねじにより側板9に固定されている。 【0026】スプール12は、図3に示すように、両側部に皿状のフランジ部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状の糸巻き胴部12bを有している。スプール12は、糸巻き胴部12bの内周側を貫通するスプール軸20にたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。この固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。 【0027】スプール軸20は、側板9を貫通して第2側カバー7の外方に延びている。その延びた一端は、第2側カバー7に装着されたボス部7bに軸受26aにより回転自在に支持されている。またスプール軸20の他端は前述したように軸受26bにより回転自在に支持されている。 【0028】スプール軸20の大径部分20aの右端は、側板9の外方に配置されており、そこにはクラッチ機構21を構成する係合ピン20bが固定されている。係合ピン20bは、直径に沿って大径部分20aを貫通しており、その両端が径方向に突出している。スプール軸20の係合ピン20bの装着部分の内側は、側板9に装着された軸受26cにより支持されている。 【0029】クラッチレバー17は、図3に示すように、1対の側板8,9間の後部でスプール12後方に配置されている。クラッチレバー17は側板8,9間で上下方向にスライドする。クラッチレバー17のハンドル装着側には、係合軸17aが側板9を貫通して一体形成されている。この係合軸17aは、クラッチ制御機構22に係合している。 【0030】レベルワインド機構18は、図3及び図7に示すように、スプール12の前方で両側板8,9間に配置され、外周面に交差する螺旋状溝33aが形成された螺軸33と、螺軸33によりスプール軸方向に往復移動する釣り糸案内部34とを有している。螺軸33は、両端が側板8,9に装着された軸支持部35,36により回転自在に支持されている。螺軸33図3左端(ハンド売る装着側と逆側の端部)には、スプール回転伝達機構29を構成する従動ギア44が装着されている。また、螺軸33の図3右端(ハンドル装着側)には、スプール発音機構27を構成する音出しギア45が装着されている。 【0031】釣り糸案内部34は、図7に示すように、螺軸33の周囲に配置され一部が軸方向の全長にわたって切り欠かれたパイプ部材39と、螺軸の上方に配置されたガイド軸40とによりスプール軸20方向に案内されている。釣り糸案内部34には、螺旋状溝33aに係合する係止部材34aが回動自在に装着されており、螺軸33の回転によりスプール軸方向に往復移動する。釣り糸案内部34の上部には、釣り糸が通過する、たとえばSiC等の硬質セラミックス製の長円形のガイドリング34bが装着されている。パイプ部材39は、両端が軸支持部35,36に係止されている。 【0032】スプール回転伝達機構29は、図3及び図6に示すように、スプール12のハンドル装着側と逆側に配置されている。スプール軸20に回転不能に装着された駆動ギア42と、駆動ギア42に噛み合う中間ギア43と、中間ギアに噛み合う従動ギア44とを有している。中間ギア43は駆動ギア42に噛み合う小径の第1ギア43aと、第1ギア43aと同芯に配置された大径の第2ギア43bとを有する段付きギアであり、第2ギア43bが従動ギア44に噛み合っている。中間ギア43は、スプール支持部13のリング部14に回転自在に装着されている。従動ギア44は、前述したように螺軸33の図3右端(ハンドル装着側と逆側)に装着されている。これによりスプール軸20の回転が減速して螺軸33に伝達される。このような構成により、螺軸33は、スプール12の回転に連動して回転し、レベルワインド機構18は、スプール12の回転方向にかかわらずスプール12が回転すると動作する。 【0033】ハンドル回転伝達機構19は、図3に示すように、ハンドル軸30と、ハンドル軸30に固定されたメインギア31と、メインギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを有している。ハンドル軸30は、側板9及びボス部7aに回転自在に装着されており、ローラ型のワンウェイクラッチ86及び爪式のワンウェイクラッチ87により糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。 【0034】ワンウェイクラッチ86は、ボス部7aとハンドル軸30との間に装着されている。メインギア31は、ハンドル軸30に回転自在に装着されており、ハンドル軸30とドラグ機構23を介して連結されている。 【0035】ピニオンギア32は、図3に示すように、側板9の外方に延び、中心にスプール軸20が貫通する筒状部材であり、スプール軸20に軸方向に移動自在に装着されている。ピニオンギア32の図3左端部には係合ピン20bに噛み合う噛み合い溝32aが形成されている。この噛み合い溝32aと係合ピン20bとによりクラッチ機構21が構成される。また中間部にはくびれ部32bが、右端部にはメインギア31に噛み合うギア部32cがそれぞれ形成されている。 【0036】クラッチ制御機構22は、スプール軸20方向に沿って移動するクラッチヨーク57を有している。また、クラッチ制御機構22は、スプール12の糸巻取方向の回転に連動してクラッチ機構21をクラッチオンさせるクラッチ戻し機構(図示せず)を有している。 【0037】キャスティングコントロール機構24は、スプール軸20の両端を挟むように配置された複数の摩擦プレート51と、摩擦プレート51によるスプール軸20の挟持力を調節するための制動キャップ52とを有している。左側の摩擦プレート51は、スプール支持部13内に装着されている。 【0038】遠心ブレーキ機構25は、図3及び図6に示すように、スプール12と一体回転するようにスプール軸20に固定された回転部材66と、回転部材66に周方向に間隔を隔てて配置され径方向に移動自在に装着された筒状の摺動子67と、リング部14の内周面に固定され摺動子67に接触可能なブレーキライナー68とを有している。回転部材66は、軸受部15の外周側に配置される円板部66aを有しており、円板部66aには、周方向に間隔を隔てて、たとえば6つの凹部66bが形成されている。各凹部66bには、対向する2対の係止突起70a,70bが径方向に間隔を隔てて形成されている。係止突起70aは、外周部に互いに突出して形成され、摺動子67を抜け止めするための突起である。係止突起70bは、係止突起70aより内周側に形成され、摺動子67がブレーキライナー68に接触しないようにするための突起である。また、凹部66bの底面には、径方向に延びるガイド軸69が放射状に配置されている。このガイド軸69に摺動子67が移動自在に案内される。 【0039】摺動子67は、筒状の部材であり、その内周側の端部に他の部分より大径で係止突起70a,70bに係止される鍔部67aを有している。摺動子67はスプール12が回転すると遠心力によりブレーキライナー68に接触してスプール12を制動する。このとき、鍔部67aが係止突起70bを乗り越えてそれより内周側に配置されると、遠心力が作用しても鍔部67aが係止突起70bに接触してブレーキライナー68に接触できない。この摺動子67の径方向位置を切り換えることにより、遠心ブレーキ機構25の制動力を調整できる。 【0040】スプール発音機構27は、図4及び図5に示すように、リール本体1のハンドル装着側、すなわち、側板9と第2側カバー7との間に装着されている。スプール発音機構27は、螺軸33の右端に装着された音出しギア(回転部材の一例)45と、音出しギア45に対して接離する音出し爪(音出し部材の一例)46と、側板9に揺動自在に装着された操作レバー(操作部材の一例)47と、操作レバー47と音出し爪46と連結する連結リンク(移動部材の一例)48とを有している。 【0041】音出しギア45は、外周に多数の直歯を有するギアであり、螺軸33に回転不能に装着されている。これにより音出しギア45は螺軸33の回転に連動して回転する。 【0042】音出し爪46は、尖った先端部46aを有する部材であり、その側部に係止されたコイルばね55により斜め下方に向けて音出しギア45に接近する方向に付勢されている。ただし、コイルばね55の付勢方向はハンドル軸30側に偏っているので、音出しギア45の回転方向に応じて音出し爪46に対する付勢力は変化する。音出し爪46は、側板9に対して音出しギア45に接触する音出し位置と音出しギア45から離反する離反位置とに移動自在であり、連結リンク48の一端に揺動確度を規制された状態で連結されている。音出し爪46の連結リンク48との連結部分には長孔46bが形成されている。この長孔46bには連結ピン56が装着されており、連結ピン56により連結リンク48に連結されている。したがって、音出し爪は連結リンク48に対して、連結リンク48の長手方向に長孔分だけ移動自在である。これにより、音出し位置に配置された音出し爪46は音出しギア45が回転すると揺動するとともに音出しギア45の径方向外方にも後退して振動し、歯切れのよい大きな音を発生できる。 【0043】操作レバー47は、図2に二点鎖線で示す離反姿勢と実線で示す音出し姿勢とを取り得る。操作レバー47は、レバー部47aとレバー部47aが回転不能に連結されたカム部47bとを有している。レバー部47aは、第2側カバー7に形成された凹部7cに配置されており、揺動中心から径方向に延びる部材である。カム部47bは、側板9にねじ込み固定された揺動軸53に揺動自在に装着されている。カム部47bは、揺動軸53の先端にねじ込まれた固定ねじ54により、第2側カバー7を挟んでレバー部47aに回転不能に固定されている。カム部47bは、カム部47bの側板9の端面には棒状のカム突起47cが側板9に向けて突出している。このカム突起47cに連結リンク48の他端が揺動自在に連結されている。カム突起47cの先端は、側板9に形成された円弧溝9aに係合しており、これにより操作レバー47の揺動角度が離反姿勢と二点鎖線で示す音出し姿勢との間になるように規制されている。カム部47bには一端が側板9に係止されたトグルばね57が係止されており、トグルばね57により離反姿勢と音出し姿勢とに振り分けて付勢されている。 【0044】連結リンク48は、板状の部材であり、操作レバー47の揺動を音出し爪46の音出しギア45に対して接離する方向の移動に変換するために設けられている。連結リンク48は、前述したように一端に音出し爪4が連結ピン56により連結され、他端に操作レバー47のカム部47bにカム突起47cにより連結されている。連結リンク48の長手方向の中間部には、側板9にねじ込み固定されたガイドピン58により案内されるガイド溝48aが形成されている。 【0045】ここで、レベルワインド機構18の螺軸33のハンドル装着側端部にスプール発音機構27の音出しギア45を装着したのは次の理由による。すなわち、スプール12やスプール軸20のハンドル装着側に音出しギアを装着すると、たとえば、クラッチ機構21のピニオンギア31と軸方向に並べて配置するか、ピニオンギア31の外周側に配置しなければならない。前者の場合、スプール軸方向の長さが長くなり、後者の場合、音出しギアの構成が複雑になる。しかし、螺軸33に装着すれば上記の問題は生じないからである。 【0046】〔実釣時のリールの操作及び動作〕キャスティングを行うときには、操作レバー47を離反姿勢にしてスプール発音機構27が発音しないようにする。これにより、スプール12に対する抵抗が減少する。そして、クラッチレバー17を下方に押圧してクラッチ機構21をクラッチオフ状態にする。このクラッチオフ状態では、スプール12が自由回転状態になり、キャスティングを行うと仕掛けの重さにより釣り糸がスプール12から勢いよく繰り出される。 【0047】仕掛けが着水すると、ハンドル2を糸巻取方向に回転させて図示しないクラッチ戻し機構によりクラッチ機構21をクラッチオン状態にし、リール本体1をパーミングしてアタリを待つ。これとともに、操作レバー47を離反姿勢から発音姿勢に揺動させる。この操作レバー47は、リール本体1のハンドル装着側に配置されているので、パーミングなどを行う際に操作レバー47が手に接触しない。このため、パーミングの邪魔にならず違和感が生じにくいとともに、パーミングしても誤操作が生じない。また、螺軸33のハンドル装着側に音出しギア45を装着したので、スプール軸20に回転部材を装着する場合に比べてスプール軸20の軸方向長さが短くて済み、リールの大型化を招くおそれがない。 【0048】操作レバー47を発音姿勢に揺動させると、カム突起47cに連結された連結リンク48がガイド軸58に案内されて音出しギア45に接近する方向に移動し、コイルばね55により付勢された音出し爪46が離反位置から音出し位置に移動する。この結果、音出し爪46が音出しギア45に接触する。この状態でハンドル2の回転又は魚の引きなどによりスプール12が糸巻取方向又は糸繰り出し方向回転すると、その回転がスプール回転伝達機構29を介して螺軸33に伝達され、レベルワインド機構18が動作するとともに、螺軸33に装着された音出しギア45が回転して音出し爪46との衝突を繰り返して音出し爪46が振動して発音する。このとき、コイルばね55による付勢力が偏っているので、音出し爪46が音出しギア45に接触する力がスプール12の回転方向によって異なり、発生した音により回転方向を判断できる。 【0049】また、仕掛けを投入した状態でクラッチ機構21をそのままクラッチオフ状態にして、操作レバー47を発音姿勢に揺動させてもよい。たとえば、泳がせ釣りのような生き餌を使った釣りの場合には、キャスティングコントロール機構24によりスプール12の制動力を調整してクラッチオフ状態のままにしておくことがある。この場合には、生き餌に魚がかかってスプール12が糸繰り出し方向に回転すると発音するので、置き竿しても魚がかかったことがすぐにわかる。 【0050】〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、スプール回転伝達機構29がハンドル装着側と逆側にあるので、螺軸33のハンドル装着側に回転部材としての音出しギアを配置した。しかし、スプール回転伝達機構がハンドル装着側にある場合には、スプール回転伝達機構を構成するギア又はそのギアに噛み合うギアを回転部材とし、その回転部材に対して音出し部材を接離させるようにしてもよい。この場合、スプール回転伝達機構を構成するギアに音出し爪を直接接触させるよりは、そのギアに連動する部材に音出し爪を接触させる方が伝達部品の寿命などを考慮すると好ましい。 【0051】(b)前記実施形態では、操作部材としての操作レバー47を揺動させたが、操作部材の移動形態は揺動に限定されず直線的な移動やその他の移動であってもよい。 【0052】(c)前記実施形態では、回転部材をギアで構成し、音出し部材を爪で構成したが、回転部材や音出し部材の構成はこれに限定されず、接触時に相対回転により発音する構成であれば、どのような構成でもよい。 【0053】(d)前記実施形態では、ブレーキ機構として遠心ブレーキ機構25を例示したが、ブレーキ機構の構成は遠心式のものに限定されず、磁石式のものやそれらを組み合わせた方式のものも含まれる。 【0054】 【発明の効果】本発明によれば、操作機構がリール本体のハンドル装着側に配置されているので、パーミングなどを行う際に操作機構が接触しない。このため、パーミングの邪魔にならず違和感が生じにくいとともに、パーミングしても誤操作が生じない。また、螺軸のハンドル装着側に回転部材を装着したので、スプール軸に回転部材を装着する場合に比べてスプール軸の軸方向長さが短くて済み、リールの大型化を招くおそれがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成13年4月16日(2001.4.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094145 【弁理士】 【氏名又は名称】小野 由己男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−306033(P2002−306033A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月22日(2002.10.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−116699(P2001−116699) |
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