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【発明の名称】 擬餌針
【発明者】 【氏名】太田 祐次

【要約】 【課題】材料費が高く付かず採算が取れ、しかも、擬餌針本体の外面に衝撃を受けても損傷を受けずに保護され、かつ、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量を有した擬餌針を提供することにある。

【解決手段】下部に釣り針3を取付けた心棒5の外周に中空円筒形状の心材7を設け、さらに、この心材7の外周に擬餌針本体9を設けた擬餌針において、前記心材7が畜光材を混入した合成樹脂で形成されていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下部に釣り針を取付けた心棒の外周に中空円筒形状の心材を設け、さらに、この心材の外周に擬餌針本体を設けた擬餌針において、前記心材が畜光材を混入した合成樹脂で形成されていることを特徴とする擬餌針。
【請求項2】 前記畜光材の量が合成樹脂の量に対して5〜30%の割合で混入されていることを特徴とする請求項1記載の擬餌針。
【請求項3】 前記擬餌針本体が中空紡錘形状からなると共に中央より上下部分の外形断面が多角形で、しかも、着色された半透明からなることを特徴とする請求項1または2記載の擬餌針。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特にイカなどの光を好む魚類を釣るための擬餌針に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イカなどの光を好む魚類を釣る場合、発光する擬餌針を使用する場合が多い。しかも、発光する擬餌針の多くは、最近になって、例えば実用新案登録番号第3026490号、特開平10−84818号公報などで知られているように、擬餌針本体が畜光材を混入した合成樹脂で形成されているが使用されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来の畜光材を混入した合成樹脂で形成されている擬餌針本体を使用した擬餌針では、擬餌針本体の大きさが心材に比べてひとまわり大きから合成樹脂の量に対する畜光材を混入する量の割合が同じとしても、畜光材が多く使用されるため、材料費が高く付き採算が取れないという問題がある。また、擬餌針本体は畜光材が混入していると、脆くなるため、イカを釣ったときに釣り糸をローラに巻き取るときに擬餌針本体がローラにぶっかったりして擬餌針本体の外面に衝撃を受けると、傷が付いたり、あるいは壊れてしまうという問題がある。
【0004】この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、材料費が高く付かず採算が取れ、しかも、擬餌針本体の外面に衝撃を受けても損傷を受けずに保護され、かつ、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量を有した擬餌針を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の擬餌針は、下部に釣り針を取付けた心棒の外周に中空円筒形状の心材を設け、さらに、この心材の外周に擬餌針本体を設けた擬餌針において、前記心材が畜光材を混入した合成樹脂で形成されていることを特徴とするものである。
【0006】したがって、前記心材が畜光材を混入した合成樹脂で形成されているから、材料費が高く付かず採算が取れ、しかも、擬餌針本体の外面に衝撃を受けても損傷を受けずに保護され、かつ、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量が照射される。
【0007】請求項2によるこの発明の擬餌針は、請求項1記載の擬餌針において、前記畜光材の量が合成樹脂の量に対して5〜30%の割合で混入されていることを特徴とするものである。
【0008】したがって、前記畜光材の量が合成樹脂の量に対して5〜30%の割合で混入されているから、より一層材料費が高く付かず採算が取れ、しかも、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量がより一層照射される。
【0009】請求項3によるこの発明の擬餌針は、請求項1または2記載の擬餌針において、前記擬餌針本体が中空紡錘形状からなると共に中央より上下部分の外形断面が多角形で、しかも、着色された半透明からなることを特徴とするものである。
【0010】したがって、前記擬餌針本体が中空紡錘形状からなると共に中央より上下部分の外形断面が多角形で、しかも、着色された半透明からなっているから、畜光材から照射された光は、擬餌針本体の多角形における内面から乱反射されるので、擬餌針本体で、立体的に発光し、全体的に明るくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1および図2を参照するに、擬餌針1は下部に例えば上下方向に2個の釣り針3を取付けた心棒5の外周に中空円筒形状の心材7が設けられている。さらに、この心材7の外周には擬餌針本体9が設けられている。より詳細には、リング11には中央部で折り曲げられたワイヤ13の両端に形成されたフック部13A、13Bに引っかけられた後、このフック部13A、13Bは前記リング11がはずれないように折り曲げられる。そして、前記ワイヤ13の上方からワッシャ15が挿入された後、前記ワイヤ13を上下方向に挟み込むように中実形状の合成樹脂からなる釣り針用心材17が一体化される。この釣り針用心材17に前記2個の傘形状からなる釣り針3が挿入される。
【0013】前記ワイヤ13の上部に折り曲げられて形成された穴19に前記心棒5が取付けられる。すなわち、前記心棒5は中央部で折り曲げられたワイヤ21からなり、このワイヤ21の両端にはフック部21A、21Bが形成されていて、前記穴19にワイヤ21が引っかけられる。そして、前記ワイヤ21の上方から座23を備えたゴムからなる擬餌針本体用支持部材25が挿入された後、前記ワイヤ21に前記心材7が挿入されると共にこの心材7に上方から前記擬餌針本体9が挿入される。さらに、前記ワイヤ21の上部に形成されたフック部13A、13Bに枝糸用リング27が取付けられる。そして、この枝釣り糸用リング27に枝釣り糸29の一端が結びつけられて、前記前記擬餌針1が構成されているものである。
【0014】前記心材7は畜光材を混入した合成樹脂で形成されている。より詳細には、成形可能な合成樹脂としては、アクリル、透明ABC、ポリカーボネイト(PC)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどが使用される。また、それ以外の合成樹脂であっても構わない。そして、混入せしめる畜光材とは、太陽や蛍光灯等の外部エネルギーを吸収し、光エネルギーとして放出(発光)する性質を物質であり、外見上は”光を一時的に蓄え発光する”ことから、畜光という言葉が使われているのである。したがって、畜光材は、吸収・発光は何回も繰り返し利用可能である。
【0015】しかも、今回使用される畜光材は、青・緑系および黄緑系色発光の畜光顔料で、化学式ではSVAl11、SVAlとして表され、比重はそれぞれ3.3、3.5であり、平均粒径は、15μm、20μm、40μmなどがあり、従来の畜光顔料に比べて安価で、白色に近い輝きを持っており、非常に明るく残光時間も長いものである。さらに、詳細の特徴を述べれば、初期発光輝度は従来のものに比べて約30〜50%向上し、残光時間は従来のものに比べて長く、耐水性に非常に優れ、野外や水中でもその効果を充分に発揮し、さらに、耐熱性に優れ、700℃でも使用可能で、耐候性に非常に優れ、野外でも長時間使用可能である。それ以外に、耐薬品性に優れ、励起する光が強いほど良く光り、励起しやすい弱い光でも良く光るものものである。
【0016】例えば各合成樹脂に畜光材を混入したときの各特性の一例を示すと、表1のとおりである。
【0017】
【表1】

但し、試験条件は次のとおりである。
【0018】
残光輝度 試 料・・・プレート状成型品(板厚2.7mmt)
励起条件・・・D65常用光源 400lx、20分照射 耐光性 試験条件・・・紫外線暴露、1000時間 暴露条件・・・高圧水銀灯火、15cm wet雰囲気中、紫外線強度:9mW/cm 耐熱性 試験条件・・・60℃、乾燥空気中放置 1000時間 耐水性 試験条件・・・40℃、純水中浸漬前記畜光材の量が合成樹脂の量に対して5〜30%の割合で混入されているものである。畜光材の量が合成樹脂の量に対して5%未満であると、発光の程度か弱く、例えばイカを釣るときの光としてはかんばしくない。また、畜光材の量が合成樹脂の量に対して30%を越えると、発光の程度としては充分機能を果たすが、コスト的にみて高くつき採算的に合わないものである。したがって、好ましくは、15%程度が非常に発光の程度およびコスト的にみて望ましいものである。なお、図3にはアクリル樹脂の量を100とした場合、青・青緑色の畜光材の量を5%、10%、15%含んだ心材7に対して輝度を測定した結果を示したものである。なお、照射条件はD65蛍光灯:400lux*20分で測定条件:トプコンBm8にて照射停止後、経過時の輝度測定である。
【0019】この結果から充分イカ釣りの光として充分使用可能であることがわかる。
【0020】前記擬餌針本体9は中空紡錘形状からなると共に図4に示されているように、中央より上下部分の長さLの外形断面が多角形例えば6角形で、しかも、着色された半透明から合成樹脂例えばアクリル、透明ABC、ポリカーボネイト(PC)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどが使用される。したがって、図4において、心材7から発光された光は、擬餌針本体9へ向けて照射され、一部は擬餌針本体9を透過すると共に、ある一部は擬餌針本体9で反射されながら随時透過し、擬餌針本体9の外周部を立体的に発光し、全体的に明るく照らされることにより、イカがよってきて釣れることとなる。
【0021】したがって。前記心材7が畜光材を混入した合成樹脂で形成されているから、材料費が高く付かず採算を取ることができ、しかも、擬餌針本体7の外面に衝撃を受けても損傷を受けずに保護せしめることができ、かつ、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量を照射せしめることができる。また、前記畜光材7の量が合成樹脂の量に対して5〜30%の割合で混入されているから、より一層材料費が高く付かず採算を取ることができ、しかも、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量をより一層照射せしめることができる。
【0022】さらに、前記擬餌針本体9が中空紡錘形状からなると共に中央より上下部分の長さLにおける外形断面が多角形例えば6角形で、しかも、着色された半透明からなっているから、畜光材から照射された光は、擬餌針本体9の6角形における内面から乱反射されるので、擬餌針本体9で、立体的に発光し、全体的に明るくせしめることができる。しかも、擬餌針本体9の色を変えることにより、擬餌針本体9の色に合わせて、発光する色を種々得ることができる。
【0023】なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。前記実施の形態において、擬餌針本体9が中央より上下部分の長さLにおける外形断面を多角形として例えば6角形で説明したが、8角形などそれ以外の多角形であってもかまわない。また、イカ釣り用の擬餌針として説明したが、イカ以外の光を好む魚にも適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、前記心材が畜光材を混入した合成樹脂で形成されているから、材料費が高く付かず採算を取ることができ、しかも、擬餌針本体の外面に衝撃を受けても損傷を受けずに保護せしめることができ、かつ、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量を照射せしめることができる。請求項2の発明によれば、前記畜光材の量が合成樹脂の量に対して5〜30%の割合で混入されているから、より一層材料費が高く付かず採算を取ることができ、しかも、釣るときの光は従来と同等以上の充分な光量をより一層照射せしめることができる。
【0025】請求項3の発明によれば、前記擬餌針本体が中空紡錘形状からなると共に中央より上下部分の外形断面が多角形で、しかも、着色された半透明からなっているから、畜光材から照射された光は、擬餌針本体の多角形における内面から乱反射されるので、擬餌針本体で、立体的に発光し、全体的に明るくせしめることができる。しかも、擬餌針本体9の色を変えることにより、擬餌針本体9の色に合わせて、発光する色を種々得ることができる。
【出願人】 【識別番号】501148012
【氏名又は名称】株式会社ウイルビィ
【出願日】 平成13年4月11日(2001.4.11)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2002−306027(P2002−306027A)
【公開日】 平成14年10月22日(2002.10.22)
【出願番号】 特願2001−112865(P2001−112865)