トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 釣り針
【発明者】 【氏名】平井 秀武

【要約】 【課題】魚aを傷付けることなく釣り上げ得るものとする。

【解決手段】釣り糸2を引くことにより、魚aの口中でその一部が膨張してその口中から抜けないようになる釣り針10である。その前記一部が、釣り針基部11に外方に屈曲可能な線状体14を筒状に並列して設け、その筒状線状体14の先端を移動環15に固定し、釣り糸2の引きにより、その移動環15を基部側に瞬時に移動させて線状体14を屈曲膨出させ、その膨出により一部を膨張させる構成となっている。膨張による抜け防止は、喰い込みがないため、魚aを傷付ける度合も少なく、釣り上げた後は、その膨張を解除すれば、針10を魚口からスムースに取り出すことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 釣り糸2の先に取付ける釣り針10であって、前記釣り糸2を引くことにより、魚aの口中でその一部が膨張してその口中から抜けないようになる釣り針。
【請求項2】 上記一部が、釣り針基部11に外方に屈曲可能な線状体14を筒状に並列して設け、その筒状線状体14の先端を移動環15に固定し、上記釣り糸2の引きにより、その移動環15を基部側に瞬時に移動させて線状体14を屈曲膨出させ、その膨出により前記一部を膨張させることを特徴とする請求項1に記載の釣り針。
【請求項3】 上記釣り糸2を2本とし、釣り針10内に、収縮により上記筒状線状体14を屈曲膨出させる伸長状態のばね13を設けるとともに、前記2本の釣り糸2a、2bがそれぞれ連結されて相互に係止する対の係止片21、22を設け、その一方の係止片21を前記ばね13に連結し、常時は、他方の係止片22に連結された他方の釣り糸2bの繰り出し長さを固定するとともに、一方の係止片21に連結された一方の釣り糸2aの繰り出しを自由として、両係止片21、22の係止を介して他方の釣り糸2bの繰り出し固定により前記ばね13の収縮を阻止し、この状態で、釣り竿1と釣り針10の間の長さを固定して他方の釣り糸2bを引き込むことにより両係止片21、22の係止が外れて、前記ばね13が収縮して前記筒状線状体14が屈曲膨出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の釣り針。
【請求項4】 上記釣り竿1から繰り出された釣り糸2にその全長に亘り複数の玉5を挿通して、その玉5により、釣り竿1と釣り針10の間の長さを固定するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の釣り針。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、釣り針に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来の釣り針は、魚の口に針先端部を喰い込ませ、その返しでもって、釣り針から魚が外れるのを阻止して釣りあげるものが一般的である。
【0003】しかし、釣り針を魚に喰い込ませることは、魚を傷付けることであり、魚を弱らせ、商品価値を下げる。特に、釣り堀などのように、一ぴきの魚を何度も釣り上げる場合、魚を傷付けたり、弱らせるのは好ましくない。
【0004】そこで、この発明は、魚を傷つけることなく釣り上げ得るようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、この発明は、釣り針の一部を魚の口中で膨張させて抜け得ないようにしたのである。膨張による抜け防止は、喰い込みがないため、魚を傷付ける度合も少なく、釣り上げた後は、その膨張を解除すれば、針を魚口からスムースに取り出すことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態としては、釣り糸を引くことにより、魚の口中でその一部が膨張してその口中から抜けないようになる釣り針において、前記一部が、釣り針基部に外方に屈曲可能な線状体(板片状も含む)を筒状に並列して設け、その筒状線状体の先端を移動環に固定し、釣り糸の引きにより、その移動環を基部側に瞬時に移動させて線状体を屈曲膨出させ、その膨出により一部を膨張させる構成を採用し得る。
【0007】この構成において、筒状線状体を屈曲膨出させる一実施形態としては、上記釣り糸を2本とし、釣り針内に、収縮により筒状線状体を屈曲膨出させる伸長状態のばねを設けるとともに、前記2本の釣り糸がそれぞれ連結されて相互に係止する対の係止片を設け、その一方の係止片を前記ばねに連結した構成を採用し得る。
【0008】この構成においては、常時は、他方の係止片に連結された他方の釣り糸の繰り出し長さを固定するとともに、一方の係止片に連結された一方の釣り糸の繰り出しを自由として、両係止片の係止を介して他方の釣り糸の繰り出し固定によりばねの収縮を阻止し、この状態で、釣り竿と釣り針の間の長さを固定して他方の釣り糸を引き込むことにより両係止片の係止が外れ、一方の釣り糸が引き出され、ばねが収縮して筒状線状体が屈曲膨出する。このとき、釣り竿と釣り針の間の長さ固定には、釣り竿から繰り出された釣り糸にその全長に亘り複数の玉を挿通して、その玉により、その固定をする等を採用する。この玉による長さ固定は、その間の屈曲を容易にする(糸の機能を損なわない)。
【0009】筒状線状体が屈曲膨出した状態において、釣り竿と釣り針の間の長さを固定し、一方の釣り糸を引き込めば、ばねが伸長されて線状体が倒伏して筒状となり、一方の係止片が他方の係止片に係止すれば、その筒状状態が維持される。
【0010】この発明の他の実施形態としては、釣り針の一部を膨縮袋とし、釣り糸を引くことにより、魚内でその膨縮袋に空気等の流体を流入して膨張させる構成も採用し得る。
【0011】
【実施例】図1乃至図8に一実施例を示し、この実施例は、遠隔操作によって釣り竿1及び糸2を操作して魚を釣る装置に使用する針10に係るものである。釣り竿1は、図1に示すように、その駆動機3に上下方向揺動可能に支持され、この駆動機3は、電源及び制御信号が入力し、釣り糸2に当たり(魚aが針10に掛かって張力が生じた状態)がくると、鎖線から実線のように、釣り竿1を引き上げる。釣り竿1は筒状であってその中を2本の釣り糸2(2a、2b)が通っている。その釣り糸2の釣り竿1からの全長に亘り所要数のビーズ玉5が挿通され、その途中に浮き4が設けられ、先端には釣り針10及び擬似餌6が設けられている。その浮き4の位置は任意であり、また、ビーズ玉5も任意の数を介設可能であり、その数によって釣り竿1と釣り針10の間の長さが決定固定される。
【0012】釣り針10は、プラスチック、ステンレスなどからなって、図2乃至図4に示すように、擬似餌6を取付けた基部11と、その基部11下方の筒状体12と、その筒状体12内のコイルばね13及び筒状体12の周りに並列させた屈曲可能な線状体14とから成る。線状体14は、上下端の筒体15、16に連結されて、筒状体12に嵌めて栓17をねじ込むことにより取付けられる。線状体14の上端筒体15にはガイド杆18が長孔15aを介して上下動可能に挿通され、このガイド杆18が筒状体12のスリット19に摺動自在に嵌まっている。また、ガイド杆18と栓17間には前記コイルばね13が伸長状態で掛け渡されており、このコイルばね13の収縮により、ガイド杆18がスリット19内を下方に移動させられ、図4実線から鎖線のごとく、線状体14が拡張する。線状体14にはピアノ線のような細いものを採用し得る。
【0013】基部11内には、図3及び図4に示すように、一方の糸2a(赤糸)に固定の係止片21と他方の糸2b(黒糸)に固定の係止片22が設けられ、前者(一方)の係止片21はガイド杆18(ばね13上端)に連結されている。両係止片21、22は、両糸2a、2bに張力が掛かっていないときは、図4に示すように係止しており、他方の糸(黒糸)2bが矢印のごとく引かれると、図5から図6に示すように、ばね13が収縮して、線状体14が図4鎖線のごとく外側に屈曲して膨出する。
【0014】すなわち、図4の両係止片21、22が係止している状態では、他方の釣り糸2bは繰り出しが阻止され、一方の釣り糸2aは繰り出しが自由となっている。このため、両係止片21、22の係止により、ばね13の伸長状態が維持され、線状体14は筒状のままである。この状態で、他方の釣り糸2bが図5の矢印のごとく引き込まれると、釣り竿1と釣り針10の間の長さが固定のため、他方の係止片22も引かれ、係止片22の係止部22aが伏して係止片21との係止が外れて、図6のごとく、ばね13が収縮して線状体14が膨出する。一方、この状態から、図7から図8のように、一方の釣り糸2aを矢印のごとく引き込むと、釣り竿1と釣り針10の間の長さが固定のため、一方の係止片21も引かれ、それにつれてばね13も伸長され、線状体14も筒状に復帰し、やがて、図8のごとく、両係止片21、22が係止する。この状態から、釣り糸2を少し繰り出して図4の状態に復帰する。
【0015】この実施例は以上の構成であり、いま、図1鎖線のごとく、釣り糸2を垂らした状態において、その状態は、図4のごとく両係止片21、22が係止し、ばね13は伸長されて線状体14は筒状を維持している。
【0016】この状態で、図1実線のごとく、魚aが擬似餌6とともに針10を飲み込むと、その当たりを駆動機3内の制御器が検出して、釣り竿2を上げるとともに、他方の糸2bを引く。すると、一方の係止片21に対し他方の係止片22が動いて両者21、22の係止が外れ、ばね13が収縮して線状体14が膨張して魚aの口内から針10が抜けなくなる。このため、竿2の引き上げとともに、魚aは上げられる。上がった魚aは、一方の糸2aを引くことによりばね13を伸長させて線状体14を伸ばし、針10から外す。
【0017】この実施例の釣り針10は、実施例の自動操作の釣り機に限らず、釣り糸で釣る全ての釣り針に採用し得ることは言うまでもない。
【0018】
【発明の効果】この発明は、以上のようにして、針を魚の口に喰い込ませることなく、膨張によって魚の抜け止めを行うようにしたので、魚を傷付けることなく、釣り上げることができる。
【出願人】 【識別番号】591107975
【氏名又は名称】平井 秀武
【出願日】 平成13年4月10日(2001.4.10)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【公開番号】 特開2002−306024(P2002−306024A)
【公開日】 平成14年10月22日(2002.10.22)
【出願番号】 特願2001−111558(P2001−111558)