トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 自動給餌装置
【発明者】 【氏名】安川 和義

【要約】 【課題】ホッパー内のブリッジ発生を有効に防止することができる自動給餌装置を提供すること。

【解決手段】餌を投入するホッパー内に餌の荷重を受ける餌受皿を設け、撹拌羽根の突起部をこの餌受皿底部の開口面より上方に突出するようにした。撹拌羽根の突起部が常に餌と触れている状態となるため、ホッパー内でブリッジが発生するのを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 餌を収納するホッパーと、前記ホッパーの底面に設けられた撹拌羽根と、前記撹拌羽根を回転させるモータと、餌をホッパー外に排出させるための排出口と、撹拌羽根の回転により排出口を開口させる仕切板と、前記排出口から排出された餌が流入する排出経路と、前記排出経路に送風する送風機と、ホッパー内に底部に開口を有する餌受皿とを備えた自動給餌装置において、前記撹拌羽根の一部が前記餌受皿の開口面より上方に突出していることを特徴とする自動給餌装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、養殖魚等に餌を与える自動給餌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の自動給餌装置として、本出願人は特開平8−277381にあるような装置を発明した。これを図5、図6により説明すると、21は餌を収納するホッパー、22はホッパー21内の餌を撹拌する撹拌羽根、23は撹拌羽根22を回転させるためのモータ、24は餌をホッパー21外に排出させるための排出口、25は排出された餌が流入する排出経路、26は装置外に開口する吐出口、27は排出経路25に送風することで排出口24から落下した餌を吐出口26から装置外へ吹き出す送風機である。また、28は撹拌羽根22に取り付けられたマグネット、29はホッパー21の底面に設けられた回転検出手段である。
【0003】上述のような構成において、図示しない運転スイッチにより運転が開始されると、送風機27が始動し、次いでモータ23に給電が行われる。これにより撹拌羽根22が回転し、ホッパー21内の餌が崩れて排出口24から排出経路25に落下する。そして落下した餌は、送風機27より風圧を受けて吐出口26から装置外へ排出されるようになっている。
【0004】また、撹拌羽根22に取り付けられたマグネット28は、モータ23の駆動によって撹拌羽根22とともに回転し、回転検出手段29の上を通過する。回転検出手段29はこのマグネット28を検知していて、所定時間マグネット28の通過を検知できなければ、回転異常と判断し装置の運転を停止させる。
【0005】ところで、ホッパー21は底面に向かって細くなる略円錐形をしているため、図6に示すように餌の荷重はすべてホッパー21の底面に設けられている撹拌羽根22にかかってしまうことになり、餌が大量に投入されれば、その荷重が負荷となり撹拌羽根22の回転を妨げるように働く。そして、負荷がモータ23の能力を超えてしまうと、撹拌羽根22の回転速度が極端に遅くなったり、さらには回転が停止したりする。すると、回転検出手段29は撹拌羽根22の回転が所定時間検出できなくなるので、回転異常と判断して、装置の故障を防ぐために運転を停止してしまう。ところが、この種の給餌装置は遠隔地で用いられることが多いため、運転が停止しても使用者がすぐには気づかず、しばらくの間運転停止状態が続いたままとなることがある。
【0006】そこで、このような装置の運転停止を防ぐため、本出願人はさらに図7に示すようにホッパー21内に餌受皿30を設けた自動給餌装置を発明した。この餌受皿30はホッパー21内に投入された餌の荷重を受け止める役割を果たすもので、底部に開口を有する形状をしており、この開口が撹拌羽根22の真上にくるように設置されている。それによって、撹拌羽根22には餌受皿30の開口と対向する部分のみに餌の荷重がかかるようになり、撹拌羽根22にかかる負荷を軽減することができるのである。
【0007】つまり、撹拌羽根22にかかる負荷を軽減させることで、より多くの量の餌を投入しても撹拌羽根22の回転を妨げることがなく、また、モータ23の大きさはそのままでよいため、装置のコストアップや消費電力等の問題も発生しないものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、餌受皿は撹拌羽根の上端よりも上に設けられているため、ホッパー内の餌受皿上にある餌は撹拌羽根とは接していない。そのため、ホッパー内では図8に示すようなブリッジ(餌投入時に撹拌羽根周辺にあった餌のみが排出され、撹拌羽根と接していない餌受皿上の餌が排出されなくなる状態)が発生するようになり、給餌装置としての機能が著しく損なわれるようになるという問題が発生してしまった。
【0009】本発明は上記課題を解決するためのもので、ホッパー内のブリッジ発生を有効に防止することができる自動給餌装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成するために本発明は、餌を収納するホッパーと、前記ホッパーの底面に設けられた撹拌羽根と、前記撹拌羽根を回転させるモータと、餌をホッパー外に排出させるための排出口と、撹拌羽根の回転により排出口を開口させる仕切板と、前記排出口から排出された餌が流入する排出経路と、前記排出経路に送風する送風機と、ホッパー内に底部に開口を有する餌受皿とを備えた自動給餌装置において、前記撹拌羽根の一部が前記餌受皿の開口面より上方に突出していることを特徴とする自動給餌装置に係るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】係る構成とすれば、餌受皿の開口面から突出させた撹拌羽根の一部が常に餌と触れている状態となるため、撹拌羽根の回転によって餌が崩されるようになり、ホッパー内でブリッジが発生するのを防止することとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜4を用いて説明する。図1より、1は給餌装置の筐体、2は養殖魚等に与える粒状、ペレット状等の餌を収納するホッパー、3はホッパー2の底面に設けられた排出口、4はホッパー2内に設けられた餌受皿、5は撹拌羽根であって突起部6を有する形状をしている。また、撹拌羽根5の下には排出口3を閉塞させるための図2の拡大図で示すようなリボン形状の仕切板7を設けてある。仕切板7はここではリボン形状であるが、この形状に限定するものではない。そして、撹拌羽根5の一端には、マグネット8が付設されており、ホッパー2の底面にこのマグネット8を検知して撹拌羽根5の回転を検出する回転検出手段9としてのセンサが設けられている。
【0013】そして、10は撹拌羽根5を回転させるモータ、11は排出口3と連通する排出経路であって、排出経路11の一端には送風機12が設けられ、他端は吐出口13となっていて、吐出口13は筐体1外に突出して開口している。また、14は運転の開始及びタイマーの設定等を行う操作部、15はモータ13等の電気部品を駆動するバッテリーである。なお、バッテリー15への電力の供給源は、太陽電池や商用電源等適宜の方法を採ることができる。
【0014】また、餌受皿4はホッパー2内に投入された餌の荷重を受け止める役割を果たすもので、図3に示すように底部に開口を有する形状をしており、撹拌羽根5は突起部6がこの開口面より上方に突出するように設置されている。このように撹拌羽根5の突起部6を開口面から突出させることで、突起部6が常に餌受皿4上の餌と触れるようになる。すると、撹拌羽根5が回転することにより、突出部6と接している部分の餌が崩れて餌受皿4の開口より落下するので、ホッパー2内でブリッジが発生することがなくなり、ホッパー2内の餌は全て排出経路11に導かれるようになるため、確実な給餌を行うことができるのである。
【0015】次に上記構成における動作を説明する。ホッパー2に餌が収納されており、この状態で操作部14の運転ボタンを操作するか、若しくは予め設定されたタイマ時刻になると運転開始となり、送風機12が始動する。そして、送風機12の送風量が十分に上昇すると、モータ10に給電がなされて撹拌羽根5が回転する。
【0016】撹拌羽根5が回転することにより、その下にある仕切板7も回転して、図4(A)に示すように、リボン状の開口面がホッパー2底面の排出口3と重なると、ホッパー2内の餌は少量ずつ排出口3から排出経路11に落下する。そして、落下した餌は送風機12からの風圧を受けて吹き飛ばされ、吐出口13から筐体1外に勢いよく排出される。
【0017】また、運転中に撹拌羽根5が正常に回転しているかどうかをホッパー2底面に設けられた回転検出手段9により監視する。撹拌羽根5が回転すると撹拌羽根5に付設されているマグネット8も回転するので、マグネット8は所定の間隔で回転検出手段9の上を通過することになる。そこで、回転検出手段9はマグネット8の通過を検知すると図示しない制御部に信号を送り、制御部ではその間隔が正常値の範囲内であるかを判断するのである。もし、撹拌羽根5にかかる負荷が大きくなることにより撹拌羽根5の回転が遅くなったり、止まったりすると、回転検出手段9がマグネット8の通過を検出する時間が正常値の範囲外となるので、制御部では回転異常と判断して装置の運転を停止させる。
【0018】そして、給餌が所定時間継続するか、若しくは操作部14の停止スイッチが操作されたようなときは、運転停止動作が実行される。回転検出手段9は図4(B)に示すように、撹拌羽根5と一緒に回転する仕切板7が排出口3全体を被覆した位置に来ると撹拌羽根5に付設してあるマグネット8を検出するような位置に設けてあるので、この回転検出手段9からの信号により、制御部はモータ10への給電を止め、撹拌羽根5の回転を停止させる。従って、常に仕切板7が排出口3を閉塞する位置で撹拌羽根5が停止するので、これ以降、振動等を受けても、ホッパー2内の餌が排出経路11に落下することを防止できる。
【0019】撹拌羽根5の回転が止まった後も、排出経路11内の餌を完全に排出させるため、送風機12はしばらく駆動し続ける。なお、前述のように撹拌羽根5の回転が停止した後は、排出経路11に餌が落下してくることはないので、餌が湿気て次回の給餌時に支障が生じるといったことも防止される。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の自動給餌装置は、餌を投入するホッパー内に餌の荷重を受ける餌受皿を設け、撹拌羽根一部をこの餌受皿底部の開口面より上方に突出するようにしたので、撹拌羽根が常に餌と触れている状態となるのでブリッジの発生を防止することとなる。よって、ホッパー内の餌は全て排出経路に導かれるようになり、確実な給餌を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000109026
【氏名又は名称】ダイニチ工業株式会社
【出願日】 平成13年4月17日(2001.4.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−306020(P2002−306020A)
【公開日】 平成14年10月22日(2002.10.22)
【出願番号】 特願2001−117939(P2001−117939)