| 【発明の名称】 |
獣類固定枠および獣類固定車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】青木 修
【氏名】小原 仁
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| 【要約】 |
【課題】牛等の胴を固定する作業を人手によることなく簡単な操作によって可能にする獣類固定枠を提供すること。
【解決手段】獣類を収容するための前面部5、後面部6、内側面部7aおよび外側面部7bからなるフレームと、内側面部7aの内面に形成された板11と、固定部材16とを備えており、固定部材16が、フレームの上部に枢支されて上下に揺動駆動されるアーム18と、アーム18の下部に固設された固定板19とを有しており、固定部材16が下方に揺動したときに固定板19と内側面部7aとが獣類の胴部を挟持するように構成されており、上記固定板19は、獣類の胴部に沿うように湾曲され、アーム18の長手方向に沿って移動可能にされ、且つ、この移動可能範囲において任意のアーム18の部位に固定され得るように構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 獣類を収容するためのフレームと、該フレームの内面に形成された獣類押圧部と、獣類固定部材とを備えており、該獣類固定部材が、フレームの上部に枢支されて上下に揺動駆動されるアームと、該アームの下部に固設された固定板とを有しており、獣類固定部材が下方に揺動したときに固定板と獣類押圧部とが獣類の胴部を挟持するように構成されてなる獣類固定枠。 【請求項2】 上記固定板が獣類の胴部に沿うように湾曲されてなる請求項1記載の獣類固定枠。 【請求項3】 上記固定板が、アームの長手方向に沿って移動可能にされ、且つ、この移動可能範囲において任意のアームの部位に固定され得るように構成されてなる請求項1記載の獣類固定枠。 【請求項4】 上記フレームの平面視四隅の下部それぞれに、獣類の四肢を固縛するための固縛部が形成されてなる請求項1記載の獣類固定枠。 【請求項5】 上記フレームが、前面部と後面部と両側面部とを有しており、後面部が一の側面部の後端縁に揺動自在に取り付けられることによって開放可能にされ、他の側面部が前面部の一端縁に揺動自在に取り付けられることによって開放可能にされてなる請求項1記載の獣類固定枠。 【請求項6】 上記フレームが、前面部と後面部と両側面部とを有しており、前面部の一端縁に獣類用の枕板が取り付けられており、該枕板は、一の側面部から前方に延びて一の側面部とほぼ同一平面となる使用位置と、該使用位置から揺動して上記一の側面部と重なり合う収容位置とに固定可能に構成されてなる請求項1記載の獣類固定枠。 【請求項7】 上記フレームが、前面部と後面部と両側面部とを有しており、前面部に獣類が首をフレームの外部へ突出するための窓部が開口されており、該窓部から突出した獣類の首部を拘束するための棒部材が、窓部を横切るように移動可能に配設されてなる請求項1記載の獣類固定枠。 【請求項8】 荷台を有する自走式車両と、請求項1〜7のうちのいずれか一の項に記載の獣類固定枠とを備えており、該獣類固定枠が、上記荷台上に横倒しにされる収容位置と荷台後方の地上に正立する獣類搬入位置との間を揺動可能に荷台に取り付けられており、獣類固定枠が、獣類搬入位置と収容位置との間の任意位置に固定し得るように構成されてなる獣類固定車両。 【請求項9】 上記荷台上を前後に移動しうるガイド部材を備えており、上記獣類固定枠が前面部と後面部と両側面部とを有しており、上記ガイド部材の後端に獣類固定枠の一の側面部の中間部が揺動自在に取り付けられており、ガイド部材と獣類固定枠の上部とを繋ぐように取り付けられた、獣類固定枠を揺動駆動するための揺動駆動機とを備えてなる請求項8記載の獣類固定車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は獣類固定枠および獣類固定車両に関する。さらに詳しくは、たとえば獣類の診断のため、および、蹄を有する獣類の削蹄のために獣類を固定するための獣類固定枠、並びに、この獣類固定枠を装備した獣類固定車両に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来、牛や馬等(以下、牛で代表させる)の蹄を削る(削蹄という)ときに、枠場と呼ばれる固縛用の枠が用いられる。この枠場は一頭の牛を収容し得るだけの大きさを有するパイプフレームであるのが一般的である。このような枠場として、たとえば特許第2962687号公報、特公平7−114614号公報に開示されたものが知られている。 【0003】これら公報に開示された枠場はいずれも、牛を固定するために腹帯を用いるものである。腹帯は牛の胴部に下から掛け回され、その両端が枠場の上部に引き上げられる。こうすることによって牛が吊り上げられる。そのうえで牛の四肢を枠場を構成するパイプフレームに固縛して固定するのである。 【0004】しかしながら、腹帯を牛の胴に下から掛け回す作業は人手によらざるを得ない。このときには牛は未だ固定されていないため、作業が繁雑となる。また、腹帯で吊り上げるだけでは牛の固定は不十分なため、固定は四肢の固縛に頼ることになり、牛の四肢に対する負担が大となる。 【0005】本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、牛等の胴を固定する作業を人手によることなく簡単な操作によって可能にする獣類固定枠を提供すること、およびこの獣類固定枠を装備した獣類固定車両を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の獣類固定枠は、獣類を収容するためのフレームと、該フレームの内面に形成された獣類押圧部と、獣類固定部材とを備えており、該獣類固定部材が、フレームの上部に枢支されて上下に揺動駆動されるアームと、該アームの下部に固設された固定板とを有しており、獣類固定部材が下方に揺動したときに固定板と獣類押圧部とが獣類の胴部を挟持するように構成されている。 【0007】かかる獣類固定枠によれば、獣類固定部材を下方に揺動させることにより、固定板と獣類押圧部とが牛等の獣類の胴部を挟持するため、従来の腹帯を牛に掛け回すようなやっかいな作業が不要となる。また、腹帯のような柔軟なものによる吊上ではなく、しっかりと牛を挟持するため、牛の保持状態が安定する。 【0008】上記獣類固定枠において、固定板が獣類の胴部に沿うように湾曲されてなるものにあっては、獣類の胴部の固定が安定するとともに、獣類にとっての拘束感が軽減するので好ましい。 【0009】そして、上記固定板が、アームの長手方向に沿って移動可能にされ、且つ、この移動可能範囲において任意のアームの部位に固定され得るように構成されてなる獣類固定枠にあっては、獣類の体高に応じて固定板の高さを調節することができるので好ましい。また、最初は固定板を下方に位置させておいて、アームを下方に揺動して獣類の胴に近接した後で上方に移動させて胴に当接させれば、獣類に痛みを感じさせるおそれがない。このような好ましい使用法も可能となる。 【0010】また、上記フレームの平面視四隅の下部それぞれに、獣類の四肢を固縛するための固縛部が形成されてなる獣類固定枠にあっては、必要に応じて四肢までも固定できるので好ましい。 【0011】さらに、上記フレームが、前面部と後面部と両側面部とを有しており、後面部が一の側面部の後端縁に揺動自在に取り付けられることによって開放可能にされ、他の側面部が前面部の一端縁に揺動自在に取り付けられることによって開放可能にされてなる獣類固定枠にあっては、獣類固定枠をその平面視で大きく解放することができる。したがって、囲まれるという閉塞感を獣類に与えず、容易に獣類を獣類固定枠内に追い込むことが可能となる。 【0012】また、上記フレームが、前面部と後面部と両側面部とを有しており、前面部の一端縁に獣類用の枕板が取り付けられており、この枕板は、一の側面部から前方に延びて一の側面部とほぼ同一平面となる使用位置と、この使用位置から揺動して上記一の側面部と重なり合う収容位置とに固定可能に構成されてなる獣類固定枠にあっては、たとえば獣類固定枠を揺動するに伴って獣類の身体が傾倒したときに首を枕板に預けることができるため、獣類に不安定感を覚えさせることがないので好ましい。 【0013】さらに、上記フレームが、前面部と後面部と両側面部とを有しており、前面部に獣類が首をフレームの外部へ突出するための窓部が開口されており、この窓部から突出した獣類の首部を拘束するための棒部材が、窓部を横切るように移動可能に配設されてなる獣類固定枠にあっては、獣類のとくに首の太さに拘わらず首を安定保持することができるので好ましい。 【0014】本発明の獣類固定車両は、荷台を有する自走式車両と、前述した本発明の獣類固定枠のうちのいずれか一の獣類固定枠とを備えており、この獣類固定枠が、上記荷台上に横倒しにされる収容位置と荷台後方の地上に正立する獣類搬入位置との間を揺動可能に荷台に取り付けられており、獣類固定枠が、獣類搬入位置と収容位置との間の任意位置に固定し得るように構成されている。 【0015】かかる獣類固定車両によれば、前述した獣類固定枠の作用効果を奏すること、および、獣類固定枠の搬送が容易であることはもとより、獣類固定枠を揺動(傾倒)することができるので、固定した獣類の身体を傾倒して削蹄や診断等の作業を行いやすい位置取りが可能となる。 【0016】そして、上記荷台上を前後に移動しうるガイド部材を備えており、上記獣類固定枠が前面部と後面部と両側面部とを有しており、上記ガイド部材の後端に獣類固定枠の一の側面部の中間部が揺動自在に取り付けられており、ガイド部材と獣類固定枠の上部とを繋ぐように取り付けられた、獣類固定枠を揺動駆動するための揺動駆動機とを備えてなる獣類固定車両にあっては、前述した本発明の獣類固定車両の作用効果を簡易な構成によって奏することができる。揺動駆動機としては油圧シリンダ等が採用されうる。 【0017】 【発明の実施の形態】添付の図面を参照しながら本発明の獣類固定枠(以下、枠場という)および獣類固定車両(以下、枠場車両という)の実施形態を説明する。 【0018】図1(a)は本発明の枠場車両の一実施形態を示す側面図であり、図1(b)はその平面図である。 【0019】図1の枠場車両1は牛や馬、その他の大型獣類に使用されるものであるが、牛に使用した場合を例にとって以下に説明する。この枠場車両1は、トラック2の荷台3に枠場4を備えたものである。枠場4は図2も併せて参照すれば、前面部5と後面部6と両側面部7a、7bとを備えていることがわかる。これら前面部5、後面部6および両側面部7a、7bからフレームが形成されている。荷台3の上には前後方向にレール8が敷設され、このレール8の上を、その前端から後端まで摺動可能にガイド部材9が配設されている。ガイド部材9の前端には枠場4を揺動させるための油圧シリンダ10の基部が枢支されている。油圧シリンダ10のロッド10aの先端は枠場4のトラック側の側面部(内側面部という)7aの上部に枢支されている。また、枠場4は当該側面部7aの中間部がヒンジロッド30を介してガイド部材9の後端に枢支されている。したがって、ロッド10aを縮短すれば枠場4はガイド部材9への枢支点Pを支点として上方に揺動する。 【0020】かかる油圧シリンダ10の作動により、枠場4は図1(a)中の実線で示す牛搬入位置と二点鎖線で示す荷台3上の収容位置とに揺動させられる。収容位置は荷台3の後端側位置が相当する。また、トラック2によって枠場4を搬送する際にはガイド部材9を荷台3の前端側に移動する。したがって、荷台3の前端側が枠場4の搬送位置と言える。荷台3上の収容位置と搬送位置とにはそれぞれストッパ31a、31bが配設されている。この両ストッパ31a、31bはともにバネ復帰式のラッチから構成されている。一方、ガイド部材9の前端フレーム9aには図示しない被係止部が形成されており、ガイド部材9が収容位置および搬送位置に至ったときには自動的にこの被係止部が上記両ストッパ31a、31bに係止される。これによって枠場4は収容位置および搬送位置それぞれにおいてロックされる。このロックを解除するには、図示しないハンドルの操作によってストッパ31a、31bを被係止部から外す。 【0021】一方、ガイド部材9の中間部には、収容位置から搬送位置における枠場4の水平状態を保持するための支持棒32が立設されている。この支持棒32の上端に枠場4の上端近傍(水平状態では前端近傍)に係止するための図示しないロックピンが配設されている。ロックピンは、図示しない連結棒を用いることによって左右の支持棒32に対して同時に操作することができる。そして、牛搬入位置から収容位置へ枠場4を横倒しにしたときにロックピンを差し込んで枠場4を固定する。こうすることにより、この支持棒32と上記ヒンジロッド30とで枠場4を荷台3から若干寸法上方へ浮かせた状態で水平に保持する。 【0022】また、荷台3の後端近傍には水平状態で搬送位置にある枠場4の下端近傍(水平状態では後端近傍)を固定するための固定棒33が揺動自在に配設されている。この固定棒33は荷台3上に起立した使用位置と、荷台3上に倒れた非使用位置との間を揺動しうる。固定棒33の上端には枠場4の後端近傍に係止するための図示しないロックピンが配設されている。枠場4を搬送するときには固定棒33を起立させて、水平状態の枠場4の後端近傍に上記ロックピンを係止してこれを固定する。こうすることにより、上記シリンダ10から作動油が排出されても、トラック2の振動等に起因する枠場4の揺動が防止される。牛搬入位置は荷台3の後方の地上であり、ここでは枠場4は正立(起立)している。収容位置では図示のごとく枠場4は水平状態に横倒しにされている。上記油圧シリンダ10はカウンターバランス弁を有し、自己保持機能が備わっているので、枠場4は牛搬入位置と収容位置との間の任意の位置で固定することが可能である。したがって、枠場4に固定された牛は鉛直から水平までの任意の傾倒角度に固定され得る。油圧シリンダ10の油圧源としてはトラック2に設置された油圧ポンプ等を兼用することができる。また、枠場4が連結されたガイド部材9は、人力によってレール8上を摺動させ得るが、モータ駆動されるねじ棒(ボールネジ)等の他の駆動機を用いてもよい。 【0023】図2および図3には枠場4が示されている。図3に示すごとく牛は枠場4の左側を前方にして収容されるので、枠場4については図中向かって左を前と呼び、向かって右を後と呼ぶ。枠場4はその前面部5、後面部6、両側面部7a、7bともに主に鋼管から構成されたフレームである。しかし、枠場4が揺動したときには牛が内側面部7aに身体を預けるので、牛を傷つけないために当該側面部7aには板11が貼設されている。板の表面には緩衝材としてのゴム板が貼設されている。 【0024】図4にその平面図を示すように、枠場4は後面部6と外側面部7bとが開放されて平面視がほぼL字状となる。具体的には、後面部6が内側面部7aの後端縁に揺動自在に取り付けられることによってほぼ180゜開放可能にされ、外側面部7bが前面部5の一端縁に揺動自在に取り付けられることによってほぼ180゜開放可能にされている。後面部6の揺動角はとくに180゜でなくてもよく、たとえば180゜未満で90゜以上であってもよい。また、外側面部7bの揺動角も、とくに180゜でなくてもよく、たとえば90゜を超えて180゜未満であってもよい。後面部6と外側面部7bとを閉止したときには、図2に示すように後面部6と外側面部7bとの当接部にロックピン26を差し込むことにより、両者6、7bが相互に連結固定される。また、前面部5には牛が首を外方へ突出し得る窓部12aを構成する窓枠12が配設されている。窓枠12は前面部5に対して、揺動可能に取り付けられることによって開閉可能にされている。このように、枠場4の平面視をL字状に開放し、窓枠12を開放することによって、牛は恐怖感を抱くことなく枠場4の中に入って来ることができる。 【0025】図2および図3(b)に示すように、窓枠12における窓部12aの下方には開口制限棒13が揺動自在に枢支されている。図3(a)では開口制限棒13の図示が省略されている。この開口制限棒13は、窓部12aの面に平行に揺動させられ、調節チェーン14によって任意の位置に固定することが可能である。牛が首を窓部12aから外方へ突出させた後、図示のごとく開口制限棒13を牛の首に沿わせて固定する。これによって牛の自由度を制限する。 【0026】また、図2および図3に示すように内側面部7aの前端縁には牛用の枕板15が揺動自在に枢支されている。枕板15は枠場4が揺動したときには牛が頭を預けるためのものである。枕板の表面には緩衝材としてのゴム板が貼設されている。この枕板15は図2、3に示す前方に突出した使用位置と、図6に示す前面部5の前方である収容位置との間を揺動させられる。 【0027】図2〜5に示すように、この枠場4には牛の胴を固定するための固定部材16が配設されている。この固定部材16は、内側面部7aの上端中央から外側面部7b方向にほぼ水平に突設された支持梁17と、この支持梁17の先端に上下方向に揺動自在に枢支された鋼管製のアーム18と、アーム18の先端に取り付けられた固定板19とを備えている。固定板19は枠場4内に入った牛の胴の外側から下側にかけて沿うように湾曲させられている。具体的には図示のごとくほぼL字状に湾曲させられた鋼管フレーム19aに同様にほぼL字状に湾曲させられた保持板19bが取り付けられたものである。 【0028】アーム18の揺動駆動機構としては油圧シリンダ20が用いられている。図2および図4に示すように、この油圧シリンダ20は、その基部が内側面部7aの上端中央に枢支され、ロッド20aの先端がアーム18の後端に接続されている。アーム18の後端は、アームの支持梁17への枢支点Qよりさらに上方へ連続して延びた部分である。アーム18を下方に揺動させれば、固定板19と前述の内側面部7aの板11とが牛の胴を挟持することになる(図5)。このことから、板11が貼設された内側面部7aが獣類押圧部材に該当すると言える。このように、剛性の高い部材19、7aによって牛の胴はその両側部と下部とをしっかりと保持される。この固定部材16の揺動スペースを確保するため、および、牛に閉塞感を与えないようにするために外側面部7bは前面部5,後面部6および内側面部7aそれぞれの高さの半分以下の高さとされている。 【0029】図7に示すように、固定部材16のアーム18は伸縮可能に形成されている。具体的には、アーム18の先端の固定板19が取り付けられた部分(可動部)21がアーム本体18aから分離可能にされている。可動部21は有底管状の内管22aと有底管状の外管22bとが入れ子式に組み合わされたものであり、内管22aの開放端がアーム本体18aに連結されている。外管22bの底部には回転可能且つ軸方向移動不能にねじ棒23が配設されている。ねじ棒23は内管22aの底部に形成された雌ネジ24に螺合したうえで内管22a内に貫入している。ねじ棒23の一端は外管22bの底部から外方に突出しており、突出部分にハンドル25が取り付けられている。かかる構成により、ハンドル25を回せばねじ棒23が内管22aの底部から外方へ進出するので、ねじ棒23と一体の外管22bも外方へ移動する。上記固定板19は外管22bに固定されているため、結果的に固定板19がアーム18の中心軸に沿って移動し得ることになる。上記ハンドル25に代えて小型のモータを備えてもよい。このように、アーム18を伸縮可能にして固定板を往復動可能にすることにより、体高の異なる牛に対応することが可能となり、また、必要に応じて、揺動時にはアーム18を伸ばしておき、固定部材16を牛の胴に当接させた後にアーム18を縮短させて固定板19を胴に沿わせることもできる。なお、アーム18の伸縮機構としては他の公知のものを採用してもよい。 【0030】枠場4を構成するパイプには随所に図示しないフックが形成されている。とくに、枠場のフレームの平面視四隅の下部にこのフックを複数個形成しておけば、固定部材16によって固定された牛の四肢等を紐によって固縛することが容易である。 【0031】図1(b)に示すように、枠場4は使用位置(実線で示す)と収容位置(二点鎖線で示す)とではその幅寸法が異なっている。これは、枠場4を荷台3上に収容するに先立ち、図6に示すようにその幅を縮短しているからである。枠場4の幅は縮短すると荷台3の幅とほぼ同一となるようにされている。具体的には、両側面部7a、7bを構成するパイプのうち、大径管と小径管とを入れ子式に組み合わせた伸縮部27を形成している。また、内側面部7aの板11を二枚11a、11bに分け、伸縮部27を縮短したときに両板11a、11bが相互に重なり合うことができるようにしている。 【0032】以上のごとく構成された枠場4および枠場車両1の使用法を説明する。 【0033】まず、枠場4を収容した枠場車両1を枠場4が必要な場所まで移動させる。そこで、図1に示すように、枠場4を乗せたガイド部材9を人手または駆動機によって荷台3の後端まで移動させる。ついで、油圧シリンダ10を作動させて枠場4を揺動させ、地上に起立させる。ついで、人手によって枠場4の後面部6を外方に引いて、内側面部7aおよび外側面部7bを伸長させる。また、油圧シリンダ20を作動させて固定部材16を上方へ揺動させて固定しておく。 【0034】そして、後面部6および外側面部7bを開放し、前面部5の窓枠12も開放する(図4)。ついで、牛を枠場4の中に追い込み、後面部6、外側面部7bおよび窓枠12を閉じる。このとき、牛は首を窓12aから外方へ突出させるので、枕板15を使用位置に揺動させて牛の首に沿うように固定する(図2、図3(a))。また、開口制限棒13を牛の首に当接する位置に傾倒させて固定する(図3(b))。ついで、固定部材16を下方に揺動させて固定板19を牛の胴に当接させ、牛の胴を固定板19と内側面部7aとの間に挟持させる(図3(a)、図5)。必要に応じて固定板19を上下に調節する。また、必要に応じて牛の四肢を枠場に固縛する。これで牛の固定が完了する。 【0035】ついで、油圧シリンダ10を作動させて、枠場4を作業者にとって都合のいい位置まで揺動させて固定する。すなわち、牛の身体を傾倒させるとともに若干寸法持ち上げることになる。作業者にとって都合のいい位置とは、牛の削蹄作業や診断をするのに便利な位置である。かかる作業が完了すると、油圧シリンダ10を作動させて枠場4を揺動させ、地上に起立させる。そして、前述した作業とは逆の手順で枠場4を開放して牛を解放する。ついで、前述した作業とは逆の手順で枠場4を荷台3の上に収容する。 【0036】 【発明の効果】本発明によれば、固定部材を下方に揺動させることにより、固定板と獣類押圧部である内側面部とが牛等の獣類の胴部を挟持するため、従来の腹帯を牛に掛け回すようなやっかいな作業が不要となる。また、腹帯のような柔軟なものによる吊上ではなく、しっかりと牛を挟持するため、牛の保持状態が安定する。また、固定板を獣類の胴部に沿うように湾曲させて形成すれば、獣類の胴部の固定が安定するとともに、獣類にとっての拘束感が軽減する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501138297 【氏名又は名称】社団法人日本装蹄師会 【識別番号】000002358 【氏名又は名称】新明和工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月10日(2001.4.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065868 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 嘉宏 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−306010(P2002−306010A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月22日(2002.10.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−110912(P2001−110912) |
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