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【発明の名称】 疑似餌
【発明者】 【氏名】大川 幸一

【氏名】関口 忠雄

【氏名】杉村 秀夫

【要約】 【課題】従来使用されている塩化ビニル製プラスチックワーム(疑似餌)と同等な柔らかさ及びしなやかさを有しながら、塩化ビニル製疑似餌で問題となっている環境ホルモン及びダイオキシンの問題を解決し、自然界に残存することのない環境に優しい、釣り用、漁業用に優れた疑似餌を提供する。

【解決手段】アクリル酸系重合体からなる疑似餌
【特許請求の範囲】
【請求項1】アクリル酸系重合体からなる疑似餌【請求項2】アクリル酸系重合体がポリアクリル酸またはその塩である請求項1に記載の疑似餌【請求項3】水溶性重合体である請求項1または2に記載の疑似餌【請求項4】水不溶性重合体である請求項1または2に記載の疑似餌【請求項5】水不溶性重合体が架橋構造を有する請求項4に記載の疑似餌【請求項6】ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩又は多価カチオンと1価カチオンとの塩の両者からなるものである請求項4または5に記載の疑似餌【請求項7】ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩がポリアクリル酸の多価金属塩である請求項6に記載の疑似餌【請求項8】ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩がポリアクリル酸の多価アミン塩である請求項6に記載の疑似餌【請求項9】含水成形体である請求項1〜8のいずれか1項に記載の疑似餌【請求項10】水分含量が疑似餌全体の重量に対して50−90重量%である請求項1〜9のいずれか1項に記載の疑似餌【請求項11】着色体である請求項1〜10のいずれか1項に記載の疑似餌【請求項12】色素を表面に有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の疑似餌【請求項13】多価カチオンで表面処理した請求項1〜12のいずれか1項に記載の疑似餌【請求項14】アクリル酸又はその塩の水溶液を成形用型に入れ、ついで重合することを特徴とする疑似餌の製造方法【請求項15】架橋剤の存在下に重合することを特徴とする請求項14に記載の疑似餌の製造方法【請求項16】水溶液中のアクリル酸又はその塩の含有割合が10〜50重量%である請求項14または15に記載の疑似餌の製造方法【請求項17】重合が静置重合である請求項14〜16のいずれか1項に記載の疑似餌の製造方法【請求項18】重合後多価カチオンで表面処理することを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載の疑似餌の製造方法【請求項19】多価カチオンが多価金属イオンまたは多価アミンカチオンである請求項14〜18のいずれか1項に記載の疑似餌の製造方法【請求項20】アクリル酸系重合体の含水ゲルからなる疑似餌
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疑似餌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魚等の釣り用疑似餌としては塩化ビニル製プラスチックワーム(ソフトルア−)が主流である。最近、塩化ビニル製以外の疑似餌として、例えば日本公開特許では、1)特開平11−169025号『名称;生分解性ソフトルアー』、特開平11−75626号『名称;生分解性ソフトルアー』、2)特開平11−318277号『名称;環境保全疑似餌』、特開平11−243813号『名称;環境保全疑似餌』、3)特開平11−137127号『名称;分解性ルアー』、4)特開平11−46626号『名称;釣り用擬似餌及びその製造方法』、5)特開平10−279762号『名称;ポリビニルアルコール系含水ゲル組成物およびそれを主成分とする釣り用疑似餌』、6)特開平10−248440号『名称;生分解樹脂製ルアー』、7)特開平9−271327号『名称;魚釣り用発光餌の製造方法及び同発光餌』、8)特開平7−213204号『名称;魚釣り用品』、及び9)特開2000−157103号『名称;疑似餌及びその製造方法』等々が知られている。しかしながら、塩化ビニル製疑似餌の代替として、一般的に市販されていない或いは普及に至っていない。従来の塩化ビニル製プラスチックワームは弾力性及び結着性に富み、魚に対する視認性が良く、疑似餌としての実績を数多く積んでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そうした中で使用中に針から脱落したり、水中にて岩や木に引っかかり失ってしまったりする等、これらの疑似餌が数多く自然界に投棄されているのが現状である。その結果投棄された疑似餌はそのままの形となって自然界に残り、魚及び鳥が誤飲して死亡するケースがある。一度該プラスチックワームを飲み込んだ魚はその溶剤(例えば可塑剤)が体内に吸収され、臭いのため食用にもできない。又、集めて焼却するとダイオキシン等の有害物質が発生するおそれがあるという問題点とプラスチックを柔らかくするため、可塑剤であるフタル酸エステル類を入れる必要があり、環境ホルモン等の問題点がある。本発明は、このような問題点を解決し、塩化ビニル製プラスチックワームと同等な柔らかさ及びしなやかさを有しながら、環境ホルモン及びダイオキシンの問題を解決し、自然界に残存することのない環境に優しい、釣り用、漁業用に優れた疑似餌を提供する。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明者は、種々検討した結果、アクリル酸系重合体を使用すると、上記問題点を改善した疑似餌が得られることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、(1) アクリル酸系重合体からなる疑似餌(2) アクリル酸系重合体がポリアクリル酸またはその塩である(1)に記載の疑似餌(3) 水溶性重合体である(1)または(2)に記載の疑似餌(4) 水不溶性重合体である(1)または(2)に記載の疑似餌(5) 水不溶性重合体が架橋構造を有する(4)に記載の疑似餌(6) ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩又は多価カチオンとの塩と1価カチオンとの塩の両者からなるものである(4)または(5)に記載の疑似餌(7) ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩がポリアクリル酸の多価金属塩である(6)に記載の疑似餌(8) ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩がポリアクリル酸の多価アミン塩である(6)に記載の疑似餌(9) 含水成形体である(1)〜(8)のいずれか1項に記載の疑似餌(10)水分含量が疑似餌全体の重量に対して50−90重量%である(1)〜(9)のいずれか1項に記載の疑似餌(11)着色体である(1)〜(10)のいずれか1項に記載の疑似餌(12)色素を表面に有する(1)〜(11)のいずれか1項に記載の疑似餌(13)多価カチオンで表面処理した(1)〜(12)のいずれか1項に記載の疑似餌(14)アクリル酸又はその塩の水溶液を成形用型に入れ、ついで重合することを特徴とする疑似餌の製造方法(15)架橋剤の存在下に重合することを特徴とする(14)に記載の疑似餌の製造方法(16)水溶液中のアクリル酸又はその塩の含有割合が10〜50重量%である(14)または(15)に記載の疑似餌の製造方法(17)重合が静置重合である(14)〜(16)のいずれか1項に記載の疑似餌の製造方法(18)重合後多価カチオンで表面処理することを特徴とする(14)〜(17)のいずれか1項に記載の疑似餌の製造方法(19)多価カチオンが多価金属イオンまたは多価アミンカチオンである(14)〜(18)のいずれか1項に記載の疑似餌の製造方法(20)アクリル酸系重合体の含水ゲルからなる疑似餌、に関する。
【0005】
【発明の実施形態】本発明の疑似餌は、アクリル酸系重合体からなる。アクリル酸系重合体としては、含水成形体を形成しうるものであればよく、特に制限はなく、場合により含水成形体の形成を妨げない範囲でアクリル酸系以外の単量体との共重合体であってもよい。環境面等から好ましいものとしては生物への毒性等が少ないポリアクリル酸またはその塩があげられる。アクリル酸の塩としては、アクリル酸アニオンとカチオンとの塩であればよく、例えば金属カチオンとの塩である金属塩、アンモニウムカチオンとの塩であるアンモニウム塩や有機アミンとの塩である有機アミン塩があげられる。金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のポリアクリル酸アルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等のポリアクリル酸アルカリ土類金属塩、ポリアクリル酸アルミニウム塩等があげられる。アンモニウム塩としては、例えばポリアクリル酸アンモニウム塩が挙げられる。有機アミン塩としては、例えばトリエチルアミン塩、エチレンジアミン塩、1,3−ジアミノプロパン塩、1,4−ジアミノブタン塩、N,N−ジメチルエチレンジアミン塩もしくは3−ジメチルアミノプロピルアミン塩等の鎖状脂肪族アミン塩、好ましくは非置換もしくはN−モノ又はN,N−ジ(C1〜C3)アルキル置換鎖状脂肪族アミン塩であるポリアクリル酸鎖状脂肪族アミン塩、ピペリジン塩、1−(2−アミノエチル)ピペリジン塩等の環状脂肪族アミン、好ましくは非置換もしくはN−〔アミノ(C1〜C4)アルキル〕置換の6員環脂肪族アミンとの塩であるポリアクリル酸環状脂肪族アミン塩、2,3−ジアミノピリジン塩、ピリミジン塩等の芳香族アミン塩、好ましくはアミノ基で置換されていてもよい6員環芳香族アミンとの塩であるポリアクリル酸芳香族アミン塩、キトサン塩等のその他の有機ポリアミンとの塩であるポリアクリル酸ポリアミン塩、ポリアクリル酸グリシン塩等のポリアクリル酸のアミノ酸塩、ポリアクリル酸キトサミン塩等があげられる。
【0006】アクリル酸系重合体は、水溶性重合体、水不溶性重合体のいずれでもよいが、水中での形態安定性等の耐久性を考慮すると水不溶性重合体がより好ましい。また、アクリル酸系の水溶性重合体は、水中で短時間に溶けるもの(例えば1時間〜2時間)から水を吸収してゲル化し、長期間にわたって徐々に溶けるもの(例えば1ヶ月〜2ヶ月、長い場合は半年以上)まで様々用いられるが、通常は、ある程度耐久性のあるものが望まれることから、長時間にわたって徐々に溶けるものが好ましい。アクリル酸系重合体の平均分子量は、少なくとも重合体が含水ゲルを形成しうる程度のものが必要であるが、疑似餌としての弾力性、柔軟性、耐久性等を考慮すると平均分子量は、通常、高い方がよく、100万以上、好ましくは300万以上であり、上限は経済性等から1000万程度である(架橋しない状態;GPC−HPLC法による)。
【0007】アクリル酸系の水溶性重合体としては、例えばポリアクリル酸、ポリアクリル酸アニオンと1価カチオン(1価金属カチオン、1価4級アンモニウムカチオン)との塩があげられる。ポリアクリル酸アニオンと1価カチオンとの塩としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸アルカリ金属塩、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸トリエチルアミン塩等のポリアクリル酸脂肪族モノアミン塩、ポリアクリル酸グリシン塩等のポリアクリル酸アミノ酸塩、ポリアクリル酸キトサミン塩等があげられる。1価カチオンとの塩では、透明性が良好という特徴を有する。
【0008】アクリル酸系の水不溶性重合体としては、例えば架橋構造を有するアクリル酸系重合体やポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩があげられる。多価カチオンは2価カチオンまたは3価カチオンがあげられ、2価カチオンが好ましい。架橋構造を有するアクリル酸系重合体としては、例えば架橋されたポリアクリル酸及びその塩があげられる。架橋の程度は、アクリル酸系水溶性単量体分子に対する架橋剤のモル比で、5万分の1〜100分の1程度、好ましくは5000分の1〜150分の1程度、より好ましくは2500分の1〜250分の1の範囲のものが好ましい。塩としては、例えば金属塩、アンモニウム塩又は有機アミン塩があげられる。金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等の架橋されたポリアクリル酸アルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等の架橋されたポリアクリル酸アルカリ土類金属塩、架橋されたポリアクリル酸アルミニウム塩等があげられる。アンモニウム塩としては、例えばアンモニアとの塩である架橋されたポリアクリル酸アンモニウム塩が挙げられる。有機アミン塩としては、トリエチルアミン塩、エチレンジアミン塩、1,3−ジアミノプロパン塩、1,4−ジアミノブタン塩、N,N−ジメチルエチレンジアミン塩もしくは3−ジメチルアミノプロピルアミン塩等の鎖状脂肪族アミン塩、好ましくは非置換もしくN−モノ又はN,N−ジ(C1〜C3)アルキル置換鎖状脂肪族アミン塩との塩である架橋されたポリアクリル酸鎖状脂肪族アミン塩、ピペリジン塩、1−(2−アミノエチル)ピペリジン塩等の環状脂肪族アミン塩、好ましくは非置換もしくはN−〔アミノ(C1〜C4)アルキル〕置換の6員環脂肪族アミン塩との塩である架橋されたポリアクリル酸環状脂肪族アミン塩、2,3−ジアミノピリジン塩、ピリミジン塩等の芳香族アミン塩、好ましくはアミノ基で置換されていてもよい6員環芳香族アミンとの塩である架橋されたポリアクリル酸芳香族アミン塩、キトサン塩等のその他の有機ポリアミン塩との塩である架橋されたポリアクリル酸ポリアミン塩、架橋されたポリアクリル酸キトサミン塩等があげられる。
【0009】ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩における多価カチオンとしては、多価カチオンは(2−3)価カチオン(2価カチオンまたは3価カチオン)が好ましく、2価カチオンがより好ましい。2価カチオンとしては、例えば2価の金属カチオン、2価のアミンカチオンがあげられる。2価の金属カチオンとしては、例えばマグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン等のアルカリ土類金属イオンがあげられる。2価のアミンカチオンとしては、例えばエチレンジアミンカチオン、1,3−ジアミノプロパンカチオン、1,4−ジアミノブタンカチオン、N,N−ジメチルエチレンジアミンカチオン、3−ジメチルアミノプロピルアミンカチオン等の脂肪族2価アミン、1−(2−アミノエチル)ピペリジンカチオン等の環状脂肪族2価アミンカチオン、ピリミジンカチオン等の芳香族2価アミンカチオン等があげられる。
【0010】ポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩としては、例えばポリアクリル酸の多価金属塩、ポリアクリル酸の多価アミン塩等があげられる。ポリアクリル酸の多価金属塩としては、例えばポリアクリル酸マグネシウム、ポリアクリル酸カルシウム、ポリアクリル酸バリウム等のポリアクリル酸アルカリ土類金属塩、ポリアクリル酸アルミニウム、ポリアクリル酸鉄、ポリアクリル酸銅、ポリアクリル酸亜鉛等があげられる。ポリアクリル酸の多価アミン塩としては、例えばポリアクリル酸エチレンジアミン塩、ポリアクリル酸1,3−ジアミノプロパン塩、ポリアクリル酸1,4−ジアミノブタン塩、ポリアクリル酸N,N−ジメチルエチレンジアミン塩、ポリアクリル酸3−ジメチルアミノプロピルアミン塩等のポリアクリル酸脂肪族多価アミン塩、ポリアクリル酸ピペリジン塩、ポリアクリル酸1−(2−アミノエチル)ピペリジン塩等のポリアクリル酸環状脂肪族多価アミン塩、ポリアクリル酸2,3−ジアミノピリジン塩、ポリアクリル酸ピリミジン塩等のポリアクリル酸芳香族多価アミン塩、ポリアクリル酸キトサン塩等のポリアクリル酸ポリアミン塩等があげられる。
【0011】上記のアクリル酸系重合体には、ポリアクリル酸部分中和物も含まれる。このポリアクリル酸部分中和物は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムもしくはポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸アルカリ金属塩、ポリアクリル酸マグネシウムもしくはポリアクリル酸カルシウム等のポリアクリル酸アルカリ土類金属塩、ポリアクリル酸アルミニウム又はポリアクリル酸のアミン塩等を酸又はアルカリにより部分的に中和する方法により、またアクリル酸とアクリル酸ナトリウムもしくはアクリル酸カリウム等のアクリル酸アルカリ金属塩、アクリル酸マグネシウムもしくはアクリル酸カルシウム等のアクリル酸アルカリ土類金属塩、アクリル酸アルミニウム又はアクリル酸のアミン塩等のアクリル酸系水溶性単量体を共重合させる方法により得ることができる。また、架橋構造を有するポリアクリル酸部分中和物も本発明において用いる架橋構造を有するアクリル酸系重合体の一種であり、上記と同様の方法により得られる。
【0012】本発明の疑似餌は、柔軟性や弾力性、比重、魚の食いつきやすさ等の観点から、含水成形体が好ましく、また着色体が好ましい。この含水成形体の水分含量は、疑似餌全体の重量に対して50〜90重量%が好ましく、60〜85重量%の範囲のものがより好ましく、70〜85重量%の範囲のものが特に好ましい。また、必要に応じて、その他の添加剤、例えば色素、その他の摂餌促進物質(又は魚類誘引物質)、防腐剤、防かび剤等を0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%程度含有してもよい。残部がアクリル酸系重合体である。なお、疑似餌に着色する場合、その色相としては、特に制限ないが、例えばウォーターメロン、ブラック、ブラウン、スモーク、ブルー、レッド、ホワイト、ピンク、イエロー又はパンプキン等の色相があげられる。
【0013】本発明の疑似餌を製造するには、例えばアクリル酸系水溶性単量体の水溶液を疑似餌の型に入れ、必要に応じ架橋し得る状態で、重合し、得られた含水重合体(含水ゲル)を型から取り出せばよい。また、アクリル酸系水溶性単量体の水溶液を架橋し得る状態で重合して寒天状の含水重合体(含水ゲル)を得、ついで得られた含水重合体を成形してもよい。アクリル酸系水溶性単量体として、アクリル酸と上記多価カチオンとの塩を使用すると、重合後は通常アクリル酸系水不溶性重合体となる。水溶液中のアクリル酸系水溶性単量体の含有割合は、10〜50重量%が好ましく、15〜40重量%の範囲のものがより好ましく、15〜30重量%の範囲のものが特に好ましい。
【0014】本発明の疑似餌を製造するために使用されるアクリル酸系水溶性単量体としては、例えばアクリル酸および/またはその塩が挙げられる。また、場合により、水含有成形体の形成を阻害しない範囲で、アクリル酸系水溶性単量体と共重合可能な単量体、好ましくは水溶性単量体を配合してもよい。アクリル酸塩としては、その金属塩、そのアンモニウム塩及びそのアミン塩等を挙げることができる。アクリル酸の金属塩としては、例えばアクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム等のアクリル酸アルカリ金属塩、アクリル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム等のアクリル酸アルカリ土類金属塩又はアクリル酸アルミニウム等が挙げられ、アクリル酸のアミン塩としては、例えばアクリル酸のアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、エチレンジアミン塩、1,3−ジアミノプロパン塩、1,4−ジアミノブタン塩、N,N−ジメチルエチレンジアミン塩もしくは3−ジメチルアミノプロピルアミン塩等のアクリル酸脂肪族アミン塩、アクリル酸のピペリジン塩もしくは1−(2−アミノエチル)ピペリジン塩等のアクリル酸環状脂肪族アミン塩、アクリル酸の2,3−ジアミノピリジン塩もしくはピリミジン塩等のアクリル酸芳香族アミン塩又はアクリル酸のキトサン塩等のアクリル酸ポリアミン塩、アクリル酸グリシン塩等のアクリル酸アミノ酸塩、アクリル酸のキトサミン塩等が挙げられるが、アクリル酸アルカリ金属塩、特にアクリル酸ナトリウムが好ましい。
【0015】また、アクリル酸系水溶性単量体としてアクリル酸の部分中和物を使用することもできる。アクリル酸の部分中和物は、アクリル酸に所望するpH、例えばpH3〜8.5となるようにアルカリを任意の量添加することにより得られる。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はアミン等が挙げられる。また、アクリル酸と、アクリル酸ナトリウムもしくはアクリル酸カリウム等のアクリル酸アルカリ金属塩、アクリル酸マグネシウムもしくはアクリル酸カルシウム等のアクリル酸アルカリ土類金属又はアクリル酸アルミニウム等のアクリル酸の金属塩又はアクリル酸アミン塩を任意の割合で、例えばアクリル酸とアクリル酸金属塩又はアクリル酸とアクリル酸アミン塩の重量比は7:3〜1:20の範囲で、混合することによってもアクリル酸の部分中和物が得られる 。又、アクリル酸アミン塩の部分中和物も上記に挙げたアミン塩のアミン成分を任意量添加することにより同様に得られる。これらのアクリル酸塩類は単独塩もしくは複数塩(例えばアクリル酸ナトリウム+アクリル酸マグネシウム+アクリル酸キトサン塩)でも構わない。
【0016】アクリル酸系水溶性単量体の水溶液には、色素を添加してもよい。色素の添加により、着色された疑似餌が得られる。色素としては、特に制限ないが、水溶性の色素が好ましい。例えば食用青色1号、食用赤色102号もしくは食用黄色4号等の色素、Kayacryl Yellow 3RL、Kayacryl Red GRL もしくは Kayacryl Blue GRL{商品名、日本化薬(株)製}等のカチオン(塩基性)染料又は Kayacel Red CB Liquid、Kayacel Blue CF Liquid、Kayacel Yellow CG Liquid、Kayacel Black CN Liquid、Kayafect Red B Liquid もしくは Kayafect RedP Liquid{商品名;日本化薬(株)製}等の塩基性染料もしくは直接染料があげられる。色素は、2種類以上をそれぞれ任意の割合で混合して用いても良い。色素の添加量は、アクリル酸系水溶性単量体の重量(100%重量に換算したもの)に対して、0.001〜5.0%が好ましく、0.01〜2.0%がより好ましい。
【0017】また、アクリル酸系水溶性単量体の水溶液には、釣果の増大を図るため、魚類誘因物質を添加してもよい。魚類誘因物質としては、例えばバリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン又はメチオニン等の必須アミノ酸を含むアミノ酸、魚油又は魚粉等があげられる。
【0018】さらに、アクリル酸系水溶性単量体の水溶液には、本発明の目的を損なわない範囲において、防カビ剤、無機充填剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃化剤、酸化防止剤、蛍光染料、アルミ反射材又は顔料等の慣用の添加剤を目的に応じて添加することができる。
【0019】本発明の疑似餌を製造するために使用する疑似餌の成形用型としては、例えば、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ジュズ、ハゼ、鉾、カーリーテール、シャッド又はグラブ等のような魚が餌として好むものの形にしたものが好ましい。型は、通常、樹脂に疑似餌として成形したい形状を彫ることにより得られる。この樹脂は、例えば合成樹脂又は天然樹脂等いずれを用いても構わないが、アクリル系、ABS(アクリルニトリル、1,4−ブタジエン及びスチレンの三成分の共重合体)樹脂等の合成樹脂が好ましい。また、金属の型でもよく、重合を阻害しない材質ならどの型を使用してもいい。例えば、アルミニウム、アルミニウム合金製の型等が挙げられる。
【0020】アクリル酸系水溶性単量体の重合は、特に制限ないが、静置重合するのが好ましく、通常重合開始剤を使用する。静置重合は、例えばアクリル酸系水溶性単量体の原液を攪拌しないで、静置状態でゲル状の重合体を得るという方法で行われる。重合開始剤としては、例えばラジカルを発生させるものであれば特に制限はなく、例えば過硫酸塩又はアゾビス系化合物等の水溶性重合開始剤が挙げられる。過硫酸塩としては、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムもしくは過硫酸アンモニウム等があげられる。アゾビス系水溶性重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩、2,2'−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕2塩酸塩、2,2'−アゾビス−〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド〕、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)又は2,2'−アゾビス−(イソブチロニトリル)等が挙げられる。
【0021】これらの重合開始剤のうち、重合時の重合体の収縮による成形体の形状再現性不良の防止及び疑似餌の比重制御の観点から、例えばアゾビス系化合物等のガスを発生する水溶性重合開始剤が好ましい。このガスを発生する水溶性重合開始剤の使用により、例えば重合時に窒素ガスを発生させ、成形型への重合体重合時に疑似餌の収縮を防止して成形体の形状再現性を改善し、また発生するガス量により比重を調節することができる。アゾビス系水溶性重合開始剤のうちでは、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩が好ましい。重合開始剤は、アクリル酸系水溶性単量体の重量(100%重量に換算したもの)に対して0.05〜2.5%、好ましくは0.05〜1.5%の量で用いられる。この重合開始剤はアクリル酸系水溶性単量体の水溶液中に添加される。
【0022】重合の際には、例えば重亜硫酸ナトリウム等の重亜硫酸塩又はL−アスコルビン酸等の重合促進剤、重合度調節剤として次亜リン酸ナトリウム等の連鎖移動剤を使用することができる。
【0023】更に、重合の際には通常型に蓋をする。蓋としては、例えばガラス、プラスチィック、木又は金属の板等があげられるが、ガラスを用いるのが好ましい。また、単量体注入口を有する左右一対の型を作り、その型を重ね合わせた後、単量体注入口より該単量体の水溶液を注入した後重合してもよい。重合温度は、0℃以上であれば特に限定されないが、反応を短時間で終了させるためには、加熱条件下、例えば40〜70℃程度が好ましい。重合時間は、通常1〜30時間程度である。なお、疑似餌の大きさが小さい場合、空気の存在下では重合しにくくなるため、通常窒素ガス中で重合する。
【0024】架橋構造を有するアクリル酸系重合体の製造は、架橋重合体が得られる方法、好ましくは架橋重合体が水含有重合体、より好ましくは水含有ゲル体として得られる方法、であればどのような方法であっても特に制限はない。具体的には、架橋剤の存在下に重合を行うことにより、架橋させるのが好ましい。場合によってはアクリル酸系水溶性単量体が自己架橋する条件等で重合を行わせてもよく、また重合後放射線照射によって架橋を行わせてもよい。
【0025】架橋剤としては、例えば架橋性を有するものならば何でも用いることができるが、二重結合等の不飽和基を複数個有するものが好ましく、例えば(イ)ポリオールのジもしくはトリ(メタ)アクリル酸エステル類(アクリレ−ト)、(ロ)ポリオールのジもしくはトリマレイン酸エステル類、(ハ)ポリオールのジもしくはトリフマール酸エステル類、(ニ)ビスアクリルアミド類、(ホ)ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸を反応させて得られるジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類、(ヘ)ポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類、(ト)多価アリル化合物等があげられる。これらのうち、不飽和基を2個有するものがより好ましい。
【0026】(イ)ポリオールのジもしくはトリ(メタ)アクリル酸エステル類(アクリレ−ト)としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、グリセリンジ(メタ)アクリレ−ト、グリセリントリ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、ポリグリセリンジ(メタ)アクリレ−ト、ポリグリセリントリ(メタ)アクリレ−ト等があげられる。
【0027】(ロ)ポリオールのジもしくはトリマレイン酸エステル類としては、例えばエチレングリコールジマレイン酸エステル類、プロピレングリコールジマレイン酸エステル類、トリメチロールプロパンジマレイン酸エステル類、トリメチロールプロパントリマレイン酸エステル類、グリセリンジマレイン酸エステル類、グリセリントリマレイン酸エステル類、ポリエチレングリコールジマレイン酸エステル類、ポリプロピレングリコールジマレイン酸エステル類、ポリグリセリンジマレイン酸エステル類、ポリグリセリントリマレイン酸エステル類等があげられる。
【0028】(ハ)ポリオールのジもしくはトリフマール酸エステル類としては、例えばエチレングリコールジフマール酸エステル類、プロピレングリコールジフマール酸エステル類、トリメチロールプロパンジフマール酸エステル類、トリメチロールプロパントリフマール酸エステル類、グリセリンジフマール酸エステル類、グリセリントリフマール酸エステル類、ポリエチレングリコールジフマール酸エステル類、ポリプロピレングリコールジフマール酸エステル類、ポリグリセリンジフマール酸エステル類、ポリグリセリントリフマール酸エステル類等があげられる。
【0029】(ニ)ビスアクリルアミド類としては、例えばN,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等があげられる。また、(ヘ)ポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類において、ポリイソシアネートとしては例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどがあげられる。又は(ト)多価アリル化合物としては、例えばアリル化デンプン、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリストールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテルもしくはトリアリルトリメリテート等が挙げられる。
【0030】これらの架橋剤の(平均)分子量は、200〜2000の範囲のものが好ましく、200〜800の範囲のものがより好ましい。また、疑似餌の柔軟性を考慮すると、水溶性のものが好ましく、又、二重結合等の不飽和基を2個有するものがより好ましく、ポリエチレングリコールジアクリレート等のポリオールのジ(メタ)アクリル酸エステル類がさらに好ましい。
【0031】架橋剤はアクリル酸系水溶性単量体の水溶液中に添加される。その添加量は、例えば疑似餌の形状、柔らかさ、しなやかさ、水中姿勢又は引っ張ったときの伸びと戻りとの関係等を考慮しながら、アクリル酸系水溶性単量体の重量との関係で適宜定められる。例えば、アクリル酸系水溶性単量体の重量(100%重量に換算したもの)に対して、0.01〜5.0%の添加が好ましく、0.1〜3.0%の範囲のものがより好ましく、0.2〜2.0%の範囲のものが特に好ましい。
【0032】以上の方法で得られた本発明の疑似餌は、必要に応じ、多価カチオン、好ましくは上記(2−3)価カチオン、で表面処理される。表面処理する時間は、通常1〜30時間である。この処理により、例えば水中に放置されたときの崩壊速度や膨潤速度をコントロールし、水中での溶解、膨潤等を軽減することができる。多価カチオンとしては、毒性を示さないものであれば制限はないが、水中での疑似餌の崩壊や膨潤を抑えるものが好ましく、例えば多価金属イオンや多価アミンカチオンが好ましい。
【0033】多価金属イオンとしては、例えばマグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオンもしくはバリウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオンもしくはスズイオン等の遷移金属イオン又はアルミニウムイオン等が挙げられる。
【0034】多価アミンカチオンとしては、例えば窒素原子を2個有するジアミンや3個有するトリアミン系のカチオンがあげられる。多価アミンとしては、例えばエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、3−ジメチルアミノプロピルアミン等の脂肪族ジアミン類、ピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピペリジン等の環状脂肪族多価アミン類、2,3−ジアミノピリジン等の芳香族多価アミン類があげられる。また、キトサン等のポリアミン類も多価アミンの1例である。さらに、ピリミジン等の芳香核内に窒素原子を2つ以上有する芳香族化合物もここでいう多価アミンの1種である。
【0035】表面処理は、多価金属イオンや多価アミンカチオン等の多価カチオンを含有する水溶液中に上記の型から取り出した疑似餌を浸漬することによりなされる。多価カチオン金属イオンや多価アミンカチオンを含有する水溶液は、水溶性金属塩や多価アミン塩を水に溶解することにより得られる。水溶性金属塩としては、水溶性多価金属塩が好ましく、例えば多価金属の無機酸塩、具体的には塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化バリウム、塩化亜鉛、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化アルミニウム等のハロゲン化多価金属塩、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸第二鉄、硫酸アルミニウム等の多価金属硫酸塩、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸アルミニウム等の多価金属硝酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸アルミニウム等の多価金属炭酸塩等があげられる。これらの物質は単独でも複数を用いても良い。また、多価アミン塩としては、例えば上記の多価アミンの無機酸塩又は有機酸塩、具体的には塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらのアミン塩は単独又は複数用いてもよい。或いは、これらのアミン塩と上記の水溶性多価金属塩と組み合わせることもできる。多価アミンカチオンでの表面処理は、多価金属イオンで処理したものに比べて、疑似餌が透明のもので得られる場合がある。
【0036】水溶液中の多価カチオンの濃度は、多価カチオンの塩(水溶性多価金属塩又は多価アミン塩)の濃度として、0.1〜溶解度濃度[%]の範囲が好ましく、1.0〜30%範囲のものがより好ましい。表面処理する時間は、用いる疑似餌の型によって様々であるが、例えばストレ−ト系の場合、3〜7時間が好ましい。また、グラブ系の場合、10〜25時間が好ましい。この表面処理の時間により、崩壊速度や膨潤速度をコントロールすることができる。
【0037】本発明における水不溶性アクリル酸系重合体がポリアクリル酸アニオンと多価カチオンとの塩又は多価カチオンとの塩と1価カチオンとの塩の両者からなるものである疑似餌は、アクリル酸と多価カチオンとの塩からなる単量体、又はアクリル酸と多価カチオンとの塩と1価カチオンとの塩の両者からなる単量体混合物を重合する、好ましくは架橋条件下に重合することにより得ることができる。この場合、多価カチオンを1種でも2種以上使用してもよい。このようにして得られた、水不溶性の含水重合体からなる疑似餌は、表面処理をしなくても、水中での溶解、膨潤等が少なく、耐久性がよい。また、アクリル酸1価カチオン塩を併用する場合、該1価カチオン塩を多くすると得られる含水重合体の水中での溶解、膨潤等を早めるので、水中での溶解、膨潤等が少ないものを得たい場合には、その量は少ない方がよく、アクリル酸塩全体に対して、40%以下、好ましくは30%以下程度である。
【0038】以上の方法により得られた本発明の疑似餌は着色しないで用いることも可能であるが、その表面をさらに着色してもよい。使用する色素としては、例えば上記した水溶性の色素があげられる。表面への着色は、刷毛もしくは筆等で色素を塗付してもよく、また色素液に浸漬してもよい。浸漬の場合、金属イオンによる表面処理と同時に(例えば色素を添加した金属イオン水溶液に浸漬)行うことができる。また、顔料を用いて着色することもできる。疑似餌に毒性等により悪影響を与えない限り、様々な顔料を用いることができる。顔料を用いた着色は、例えば疑似餌に刷毛もしくは筆等で顔料を塗ることによりおこなわれる。又、水溶性の色素を予めアクリル酸系水溶性単量体の水溶液に添加後に重合しても着色することができる。
【0039】本発明の疑似餌は、海、川、湖、池又は沼等の魚のいる場所であればいかなる場所でも用いることができる。また、対象魚としては、ブラックバス、ブル−ギル、レインボ−トラウト、ブラウントラウト、ナマズ、ライギョ、シ−バス、カサゴ、ソイ、メバル、アイナメ、タチウオ、ヒラメ、マゴチ又はシイラ等のフィッシュイ−タ−と呼ばれる全ての魚に用いることができる。本発明の疑似餌の大きさは、対象とする魚の大きさにもよるが、疑似餌を製造する上で可能なものならばいかなる大きさであってもよい。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】実施例1−138%アクリル酸ナトリウム水溶液100gを窒素ガスにて脱酸素し、0.3%L―アスコルビン酸水溶液0.25ml、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液0.24mlを加えた混合液を、ABS樹脂にワームの形状でディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ジュズ、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入し、ガラス板で蓋をして、窒素雰囲下で60℃に加熱し、重合反応を行わせた。重合反応後、ポリアクリル酸ナトリウムのそれぞれの成形物を成形型から取り出し、本発明の疑似餌(ポリアクリル酸ナトリウム製のワーム)を得た。
【0042】実施例1−238%アクリル酸ナトリウム水溶液100gを窒素ガスにて脱酸素し、0.3%L―アスコルビン酸水溶液0.25ml、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液0.24ml、0.3%次亜リン酸ナトリウム水溶液0.24mlを加えた混合液を、ABS樹脂にワームの形状でディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ジュズ、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入し、ガラス板で蓋をして、窒素雰囲下で60℃に加熱し、重合反応を行わせた。重合反応後、ポリアクリル酸ナトリウムのそれぞれの成形物を成形型から取り出し、本発明の疑似餌を得た。
【0043】実施例1−330%アクリル酸ナトリウム水溶液100gを窒素ガスにて脱酸素した後、0.3%L―アスコルビン酸水溶液0.25ml、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液0.24mlを加えた混合液を、ABS樹脂にワームの形状でディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ジュズ、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入し、ガラス板で蓋をして、窒素雰囲下で60℃に加熱し、重合反応を行わせた。重合反応後、ポリアクリル酸ナトリウムのそれぞれの成形物を成形型から取り出し、本発明の疑似餌を得た。
【0044】実施例1−430%アクリル酸ナトリウム水溶液100gを窒素ガスにて脱酸素した後、0.3%L―アスコルビン酸水溶液0.25ml、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液0.24ml、0.3%次亜リン酸ナトリウム水溶液0.24mlを加えた混合液を、ABS樹脂にワームの形状でディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ジュズ、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入し、ガラス板で蓋をして、窒素雰囲下で60℃に加熱し、重合反応を行わせた。重合反応後、ポリアクリル酸ナトリウムのそれぞれの成形物を成形型から取り出し、本発明の疑似餌を得た。
【0045】試験例1(疑似餌の評価試験)
上記の実施例で得られた疑似餌につき、下記の方法で着色し、実際に釣りに使用し、評価した。
【0046】1.着色方法食用青色1号、食用赤色102号もしくは食用黄色4号を単独又は食用赤色102号、食用青色1号及び食用黄色4号を任意に1%ポリアクリル酸部分中和物〔日本化薬(株)製パナカヤクN〕水溶液に適量混ぜる。この液を本発明の疑似餌に塗布した。
【0047】2.疑似餌の評価方法本発明の疑似餌(実施例1−1及び実施例1−2で得られたもの)を用いて、7月の中旬、河口湖(山梨県)にて釣り(夏場であり、観光客及び他の釣り人も多い状況下であった)を行なって疑似餌の効果を調べた。その結果を表1−1に示す。
【0048】
表1−1 本発明の疑似餌の効果 サンプル 成形型 疑似餌 リグ 水温 キャスト数 バイト数 釣果 の色 (℃) (回) (回) (匹) 1 ハゼ B D 23 12 3 1 2 A B E 24 6 1 0 3 A B D 25 5 2 1 4 ハゼ B E 25 3 1 0 5 ハゼ B D 25 10 2 0 6 クロ− C E 25 3 1 1 7 ジュズ レッド D 26 4 3 0【0049】表1−1中、サンプル番号1〜6のものは、実施例1−2で得られた疑似餌、サンプル番号7のものは実施例1−1で得られた疑似餌を用いたものである。また、成形型において、Aはピンテ−ルを示し、疑似餌の色において、Bはウォ−タ−メロン、Cはプロブル−を示し、リグとは仕掛けを意味し、このリグにおいて、Dはノ−シンカ−、Eはダウンショットを示す。また、表1−1において、キャスト数とは投擲数を意味し、バイト数とは魚が疑似餌をかじった回数を意味する。サンプル番号1では、疑似餌を針につけ合計12回投擲を行い、その中で3回魚が疑似餌にくいつき、1匹が釣れた(釣果)ことを意味する。
【0050】上記表1−1において明らかなように、本発明の疑似餌は7本の成形型にて3本の釣果が得られ、且つ、13回のバイトがあった。
【0051】実施例2−120%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、赤色色素である0.3%食用赤色102号水溶液3gを添加し、更に重合開始剤V−50{2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン2塩酸塩;和光純薬工業(株)製)}を0.103g及びKAYARAD PEG400DA{ポリエチレングリコールジアクリレート:(平均)分子量 522;日本化薬(株)製の架橋剤}を0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、ABS樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、赤色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウムの含水成形物を成形型から取り出し、表面処理をしていない本発明の疑似餌を得た。この表面処理をしていない本発明の疑似餌を5%塩化マグネシウム水溶液に20時間浸漬して表面処理をした本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0052】実施例2−220%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、青色色素である0.3%食用青色1号水溶液3gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、ABS樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、青色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウムの含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0053】実施例2−320%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、黄色色素である0.3%食用黄色4号水溶液3gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、黄色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウムの含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0054】実施例2−420%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、青色色素である0.3%食用青色1号水溶液3g及び黄色色素である0.3%食用黄色4号水溶液4.5gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、緑色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウムの含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0055】実施例2−520%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、日本化薬(株)製の塩基性染料 0.5%Kayacryl Yellow 3RL水溶液2.03gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合は良好に進行した。重合反応終了後、黄色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウム含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0056】実施例2−620%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、日本化薬(株)製の塩基性染料Kayacel Red CB Liquid原液0.10gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、赤色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウム含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0057】実施例2−720%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、日本化薬(株)製の塩基性染料Kayacel Blue CF Liquid原液0.10gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、青色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウム含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0058】実施例2−820%アクリル酸ナトリウム水溶液100gに、日本化薬(株)製の塩基性染料Kayacel Yellow CG Liquid原液0.09gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.103g及びKAYARAD PEG400DAを0.22g添加し、得られた混合液に窒素ガスをバブルして脱酸素を行った後、アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブ、ディープカップ、ストレート、ビーバーテール、ピンテール、クロー、ハゼ、鉾、カーリーテールに彫った型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、黄色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウム含水成形物を成形型から取り出し、5%塩化マグネシウム水溶液で20時間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0059】上記実施例2−1〜2−8と同様の方法で以下のとおり、本発明の疑似餌を製造し得る(表2−1)。
【0060】
表2−1 実施例2−9〜2−15で製造し得る疑似餌 サンプル 染料 重合開始剤 金属イオン実施例2−9 A 1.5%過硫酸アンモニウム水溶液 Mgイオン実施例2−10 B C Mgイオン実施例2−11 A C Caイオン実施例2−12 B C Caイオン 実施例2−13 A 1.5%過硫酸アンモニウム水溶液 Caイオン実施例2−14 D C Mgイオン実施例2−15 D 1.5%過硫酸アンモニウム水溶液 Caイオン 【0061】表2−1で、Aは Kayacel Red CB Liquid、Bは Kayacel Blue CF Liquid、Kayacel YellowCGLiquid 及び Kayacel Red CB Liquidの3種併用、Cは 2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩、DはKayacryl Yellow 3RLをそれぞれ示す。また、実施例2−14及び実施例2−15では、疑似餌の着色は、重合時ではなく、金属イオンによる表面処理の後に行うものである。Mgはマグネシウムを、Caはカルシウムを意味する。
【0062】実施例2−1638%アクリル酸ナトリウム水溶液78.9gに、日本化薬(株)製の塩基性染料Kayacel Yellow CG Liquid原液0.27g、Kayacel Blue CF Liquid0.02gおよびKayacelRed CB Liquid0.02gを添加し、更に水71.1gに重合開始剤V−50の77.3mg及びKAYARAD PEG400DAの330mgを溶かした水溶液を添加する。次いで、窒素ガスにて脱酸素を行った後、アクリル樹脂のグラブ形状のワーム鋳型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で17時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、ウオーターメロン色に着色された架橋型ポリアクリル酸ナトリウム含水成形物を成形型から取り出した。次いで、6%硫酸第二鉄水溶液中で1日間浸漬して本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0063】実施例2−17実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、10%塩化バリウム水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0064】実施例2−18実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、5%塩化亜鉛水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0065】実施例2−19実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、10%塩化カルシウム水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0066】実施例2−2020%アクリル酸マグネシウム水溶液150gに、重合開始剤V−50の154.5mg及びKAYARAD PEG400DAの750mgを溶かした水溶液を添加する。次いで、窒素ガスにて脱酸素を行った後、ABS樹脂のシャッド形状のワーム鋳型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で16時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、無着色(白色)の架橋型ポリアクリル酸マグネシウム含水成形物を成形型から取り出すことにより、金属イオン表面処理をすることなく本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0067】実施例2−21アクリル酸カルシウムとアクリル酸ナトリウムのモル比が80:20から成る20%アクリル酸金属塩水溶液150gに、重合開始剤V−50の154.5mg及びKAYARAD PEG400DAの1.5gを溶かした水溶液を添加する。次いで、窒素ガスにて脱酸素を行った後、ABS樹脂のシャッド形状のワーム鋳型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で16時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、無着色(白色)の架橋型ポリアクリル酸カルシウム・ナトリウム含水成形物を成形型から取り出すことにより、金属イオン表面処理をすることなく本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0068】実施例2−22アクリル酸カルシウムとアクリル酸マグネシウムとアクリル酸ナトリウムのモル比が40:40:20から成る20%アクリル酸金属塩水溶液150gに、重合開始剤V−50の123.6mg及びKAYARAD PEG400DAの1.2gを溶かした水溶液を添加する。次いで、窒素ガスにて脱酸素を行った後、アクリル樹脂のプリティ形状のワーム鋳型に注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で16時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、無着色(白色)の架橋型ポリアクリル酸カルシウム・マグネシウム・ナトリウム含水成形物を成形型から取り出すことにより、金属イオン表面処理をすることなく本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0069】実施例2−23実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、17%濃度のエチレンジアミン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0070】実施例2−24実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、3%濃度の1,4−ジアミノブタン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0071】実施例2−25実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、5%濃度のピペラジン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0072】実施例2−26実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、4%濃度の3−ジメチルアミノプロピルアミン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0073】実施例2−27実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、7%濃度の1,3−ジアミノプロパン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0074】実施例2−28実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、7%濃度の2,3−ジアミノピリジン三塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0075】実施例2−29実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、8%濃度のN,N−ジメチルエチレンジアミン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0076】実施例2−30実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、9%濃度の1−(2−アミノエチル)ピペリジン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0077】実施例2−31実施例2−16の6%硫酸第二鉄水溶液の代わりに、7%濃度のピリミジン二塩酸塩水溶液を用いる以外、実施例2−16と同様に処理することにより本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0078】実施例2−3236%塩酸1.52g(15ミリモル)、水73.5gおよびキトサン2.42g(15ミリモル当量)の水溶液に、重合開始剤V−50の77.3mg、KAYARAD PEG400DAの330mg、及び38%アクリル酸ナトリウム水溶液の72.6g(293ミリモル)を加え、更に塩化マグネシウム1.43g(15ミリモル)と水4.57gの水溶液を加える。次いで、塩ビ製樹脂のストレート形状のワーム鋳型に入れて窒素ガスにて脱酸素を行い、そのまま蓋をした後、窒素雰囲下60℃で19時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、やや黄味がかった架橋型ポリアクリル酸ナトリウム含水成形物を成形型から取り出すことにより、 金属イオン表面処理をすることなく本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0079】実施例2−3398%アクリル酸8.853g(120.4ミリモル)、37.9%アクリル酸ナトリウム水溶液29.879g(120.4ミリモル)及びKAYARADPEG400DA251.4mg(0.4816ミリモル)の混合溶液に、重合開始剤V−50の58.7mg(0.2167ミリモル)と水61.268gとの水溶液を加える。次いで、塩ビ製樹脂のストレート形状のワーム鋳型に入れて窒素ガスにて脱酸素を行い、そのまま蓋をした後、窒素雰囲下60℃で16時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、やや黄味がかった架橋型ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム)含水成形物を成形型から取り出す。次いで、その含水成形物を20%硫酸マグネシウム水溶液で1日間浸漬し発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0080】試験例2(水膨潤性試験)
表2−2に実施例の中で代表的な疑似餌について、その水膨潤性を下記の方法で評価し、実施例で得られた疑似餌の透明性の評価と共に表2−2に示した。
【0081】水膨潤性の評価発明で得られた疑似餌(約1〜3g)を多量の水(約100〜200g)の中で一夜(通常12hr〜24hr)浸漬した後に測定した重量を、水に浸漬前の含水成形物の重量で割った数値で示した。
【0082】透明性の評価透明性の評価は次の基準で行った。
得られた疑似餌が寒天の様に透明感があるもの:透明豆腐のように不透明なもの :不透明その中間のもの :半透明【0083】表2−2において、実施例2−1、2−16、2−17、2−23〜2−31、33では、金属・アミン塩のところに記載のものを使って、重合反応後に表面処理した。実施例2−20、2−22及び2−32では、アクリル酸マグネシウム等の多価カチオン塩のアクリル酸系水溶性単量体水溶液(または多価カチオン塩のアクリル酸系水溶性単量体を含む水溶液)を最初に調製し、重合させ、重合後の表面処理を行っていないものである。
【0084】
表2−2 疑似餌の特徴サンプル 金属・アミン塩 透明性 水膨潤性実施例2−1 表面処理なし 透明 35倍 5%塩化マグネシウム 不透明 1〜2倍実施例2−16 6%硫酸第二鉄 透明(変色) 1倍実施例2−17 10%塩化バリウム 不透明 1倍実施例2−20 金属イオン処理省略 不透明 1倍 (Mg塩重合法) 実施例2−22 金属イオン処理省略 不透明 72hr後に2倍 (Ca:Mg:Na塩重合法) (40:40:20) 実施例2−23 17%エチレンジアミン二塩酸塩 透明 1倍実施例2−24 3%1,4−ジアミノブタン 透明 2倍 二塩酸実施例2−25 5%ピペラジン二塩酸塩 不透明 1倍実施例2−26 4%3−ジメチルアミノ 半透明 2倍 プロピルアミン二塩酸塩 実施例2−27 7%1,3−ジアミノ 透明 1倍 プロパン二塩酸塩 実施例2−28 7%2,3−ジアミノ 透明 1倍 ピリジン三塩酸塩実施例2−29 8%N,N−ジメチルエチレン 透明 4倍 ジアミン二塩酸塩実施例2−30 9%1−(2−アミノエチル) 透明 4倍 ピペリジン二塩酸塩実施例2−31 7%ピリミジン二塩酸塩 透明 1倍実施例2−32 金属イオン処理省略 (Na:Mg:キトサン塩重合法) 透明 1倍 (85:10:5)
実施例2−33 20%硫酸マグネシウム 透明 2倍【0085】表2−2で重合後にマグネシウム塩(実施例2−1,2−33)、硫酸第二鉄(実施例2−16)及び塩化バリウム(実施例2−17)等の金属塩で処理したもの並びに実施例2−23〜2−31までのアミン塩処理したものは、水膨潤性が低く、良好であった。また、実施例2−20、2−22、2−32から明らかなように、アクリル酸の多価カチオン塩を重合して得られる疑似餌は、表面処理を省略しても水膨潤性が低く、良好であった。水膨潤性が低いということは、水中での耐久性が良好で疑似餌として商品化しやすいというものである。さらに、実施例2−1,2−16,2−17,2−33と実施例2−23〜2−31との比較から、表面処理剤として多価金属カチオンを使用すると鉄イオンをのぞき不透明な疑似餌が得られ、多価アミンカチオンを使用すると半透明から透明な疑似餌が得られる。実施例2−1と実施例2−33との比較から、同じ多価金属カチオンでも使用する薬剤により、透明なものが得られたり不透明なものが得られたりする。
【0086】実施例2−34アクリル樹脂にワームの形状でそれぞれグラブに彫った型に対し、25%アクリル酸ナトリウム水溶液150gに、青色色素である0.3%食用青色1号水溶液3g及び黄色色素である0.3%食用黄色4号水溶液4.5gを添加し、更に重合開始剤V−50を0.15g及びKAYARAD PEG400DAを0.33g添加し、得られた混合液を窒素ガスにて脱酸素を行った後、注入した。型にガラス板で蓋をした後、窒素雰囲下60℃で20時間重合反応を行わせた。重合反応終了後、緑色に着色されたそれぞれの架橋型ポリアクリル酸ナトリウムの含水成形物を成形型から取り出し、複数(2個)の含水成形物を得た。それらを二つに分け、一方は5%塩化マグネシウム水溶液で6時間浸漬処理し、他方については同溶液で20時間浸漬処理して、2種類の本発明の疑似餌(架橋型ポリアクリル酸塩製のワーム)を得た。
【0087】試験例3(水膨潤性及び水中での長期崩壊性試験)
上記実施例2−34で得られた架橋型ポリアクリル酸塩製の2種類の疑似餌について、透明性、水に1日浸漬後の水膨潤性、4ヵ月浸漬後の残存性について試験をした。透明性及び水に1日(24時間)浸漬後の水膨潤性についての試験及び評価は前記試験例2に記載と同様に実施した。4ヵ月浸漬後の残存性は含水成形体(約3g)を水約10L中に浸漬し、室温で4ヶ月放置後の残存量を、水への浸漬前の含水成形体重量で割った値で評価した。結果を表2−3に示す。4ヵ月浸漬後の残存性について見ると、架橋型ポリアクリル酸塩製の疑似餌は、表面処理時間の短い(6時間)ものは、4ヶ月で殆ど崩壊溶解し、なくなり、また、表面処理時間の長い(20時間)ものでも、4ヶ月の浸漬で残存量が当初の約6〜7割程度に減少しており、何れは崩壊、もしくは溶解により、なくなってしまうことを示している。
【0088】
表2−3 疑似餌の特徴 サンプル 金属・アミン塩 透明性 水膨潤性 残存性6時間浸漬 5%塩化マグネシウム 不透明 17倍 殆どなし20時間浸漬 5%塩化マグネシウム 不透明 5倍 0.66倍【0089】
【発明の効果】本発明の疑似餌は、膨潤速度や崩壊速度を任意にコントロールでき、塩化ビニル製プラスチックワームと同等な柔らかさ及びしなやかさを有し、釣りを行なった時期が夏場ということもあり、観光客及び釣り人が多く、非常に騒がしい状況下にもかかわらず、魚の食いつき(視認性)が良く、無味、無臭、任意に着色ができ、色落ちが少ない。また、アクリル酸系水溶性単量体を重合して製造されるので、大がかりな装置を必要とすることなく、成形性が良好である。さらに、本発明の疑似餌の主要素材は毒性のないアクリル酸系重合体と水であり、従来のプラスチックワームで使用されている溶剤を含まないので、魚類、鳥類が間違って捕食した場合においても、■死亡に至る危険性が大幅に低減されることが期待され、■溶剤臭の問題もない。また、本発明の疑似餌は従来のプラスチックワームで使用されているフタル酸エステル類等の可塑剤や塩素系有機化合物を含まないので、環境ホルモンの問題もなく、さらに焼却時にダイオキシン等の有害物質を発生することもない。しかも、本発明の疑似餌は、水中に長時間放置するとなくなってしまうので、自然界に残存することのない環境に優しい、釣り用、漁業用に優れた疑似餌である。
【出願人】 【識別番号】000004086
【氏名又は名称】日本化薬株式会社
【出願日】 平成13年7月26日(2001.7.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−291376(P2002−291376A)
【公開日】 平成14年10月8日(2002.10.8)
【出願番号】 特願2001−225770(P2001−225770)