| 【発明の名称】 |
魚釣用両軸受リール |
| 【発明者】 |
【氏名】関本 昭夫
【氏名】南部 一弥
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| 【要約】 |
【課題】本発明は魚釣用両軸受リールに係り、ハンドル側の側板の十分な防水を図り、併せて防水性能を製造組立段階で把握可能な両軸受リールを提供することを目的とする。
【解決手段】フレームと当該フレームの両側部に着脱可能に装着した側板からなるリール本体にスプールを回転自在に支持し、当該スプールを、ハンドル側の側板内に装着した巻取り駆動機構を介して巻取り駆動すると共に、当該側板及び当該側板内に装着した巻取り駆動機構及びその他の機構の固定部と回転部との間に、外部からの浸水を防止する防水対策を施した魚釣用両軸受リールに於て、ハンドル側の側板をフレームに気密性を以って防水接合し、当該側板または当該側板が取り付くフレームの少なくともいずれか一方に、側板内の気密性の確認及び内部に浸水した水を排水する栓部材を着脱自在に防水装着したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレームと当該フレームの両側部に着脱可能に装着した側板からなるリール本体にスプールを回転自在に支持し、当該スプールを、ハンドル側の側板内に装着した巻取り駆動機構を介して巻取り駆動すると共に、当該側板及び当該側板内に装着した巻取り駆動機構及びその他の機構の固定部と回転部との間に、外部からの浸水を防止する防水対策を施した魚釣用両軸受リールに於て、ハンドル側の側板をフレームに気密性を以って防水接合し、当該側板または当該側板が取り付くフレームの少なくともいずれか一方に、側板内の気密性の確認及び内部に浸水した水を排水する栓部材を着脱自在に防水装着したことを特徴とする魚釣用両軸受リール。 【請求項2】 栓部材は、リール本体に装着される各種機構の構成部材を兼用することを特徴とする請求項1記載の魚釣用両軸受リール。 【請求項3】 ハンドル側の側板及び当該側板内に収納される巻取り駆動機構及びその他の機構の固定部と回転部との間、並びに当該側板とフレームとの間にシール材を装着して防水を図ったことを特徴とする請求項1または請求項2記載の魚釣用両軸受リール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リール本体に装着したハンドルの巻取り操作で、リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールに釣糸を巻き取る魚釣用両軸受リールに関する。 【0002】 【従来の技術】従来周知のように魚釣用両軸受リールを始めとする魚釣用リールは、海水,水,異物等が浸入し易い厳しい状況下で使用されるため、他の分野の商品に比し良好な防水性が要求されている。 【0003】そこで、ハンドル側の側板及び当該側板内に装着されるスプールの巻取り駆動機構やドラグ機構の固定部(例えば側板等)と回転部(例えばハンドル軸等)との間にシール材を装着してこれらの防水対策を図った技術が実開昭57−201173号公報,実公平6−38047号公報,特開平9−308416号公報等で開示されており、斯様に防水対策を施すことで水や異物の浸入を防止してリール機能の維持を図っている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、斯様に防水対策を図っても、巻取り駆動機構やドラグ機構等を装着するハンドル側の側板と当該側板が着脱自在に取り付くフレームとで構成されるギヤボックス全体の防水性が未だ不十分であると共に、製造組立段階で製品化されたリール自体が、厳しい使用環境下で防水性能を十分発揮して良好なリール機能を維持できるかどうかの判断が困難であるといった課題を残していた。 【0005】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、巻取り駆動機構やドラグ機構等を収納するハンドル側の側板の十分な防水を図り、併せてリール自体の防水性能を製造組立段階で把握することのできる魚釣用両軸受リールを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、フレームと当該フレームの両側部に着脱可能に装着した側板からなるリール本体にスプールを回転自在に支持し、当該スプールを、ハンドル側の側板内に装着した巻取り駆動機構を介して巻取り駆動すると共に、当該側板及び当該側板内に装着した巻取り駆動機構及びその他の機構の固定部と回転部との間に、外部からの浸水を防止する防水対策を施した魚釣用両軸受リールに於て、ハンドル側の側板をフレームに気密性を以って防水接合し、当該側板または当該側板が取り付くフレームの少なくともいずれか一方に、側板内の気密性の確認及び内部に浸水した水を排水する栓部材を着脱自在に防水装着したことを特徴とする。 【0007】そして、請求項2に係る発明は、請求項1記載の魚釣用両軸受リールに於て、栓部材は、リール本体に装着される各種機構の構成部材を兼用することを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2記載の魚釣用両軸受リールに於て、ハンドル側の側板及び当該側板内に収納される巻取り駆動機構及びその他の機構の固定部と回転部との間、並びに当該側板とフレームとの間にシール材を装着して防水を図ったことを特徴とする。 【0008】(作用)各請求項に係る発明によれば、製造段階で栓部材を取り外し、当該栓部材の装着部位に圧力計を取り付けて側板内に所定圧の空気を注入し、その保持気圧が所定値であるか否かを検査することで、フレームに接合した側板の気密性,防水性が十分図られているか否かを確認することができることとなる。 【0009】また、水中に両軸受リールを誤って落下させたり、過酷な状況下での長期に亘る使用によって側板内に浸水した場合、栓部材を取り外すことで速やかに排水できる。そして、請求項2に係る発明によれば、リール本体に装着される各種機構の構成部材が栓部材として機能し、また、請求項3に係る発明によれば、シール材が、ハンドル側の側板及び当該側板内に収納される巻取り駆動機構及びその他の機構の固定部と回転部との間、並びに当該側板とフレームとの間の防水を図ることとなる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1及び図2は請求項1乃至請求項3の第一実施形態に係る魚釣用両軸受リール(以下、「両軸受リール」という)を示し、図中、1,3はフレーム5の左右側部に着脱自在に装着された側板で、当該側板1,3とフレーム5によって両軸受リール7のリール本体9が構成されている。そして、図2に示すように後述する巻取り駆動機構11やドラグ機構13を収納する側板3とフレーム5との接合部にO−リング等のシール材15が装着されて、当該接合部位の防水性が確保されている。 【0011】また、図1に示すように側板1の内面側には、側板3方向へ筒状の軸受装着部17が突設されており、当該軸受装着部17と側板3側のフレーム5に形成されたスプール軸挿通孔(以下、「挿通孔」という)19に、夫々、軸受21,23が装着されている。そして、スプール25の軸心に貫通固定されたスプール軸27が軸受21,23に回転可能に支持されて、スプール25が両側板1,3間に回転自在に取り付けられている。 【0012】そして、上記軸受21を覆ってシール材29が軸受保持部17に係止され、また、図2に示すように上記軸受23を覆ってシール材31が挿通孔19の周縁部に係止されており、シール材29によってスプール軸27と軸受21,軸受保持部17間の防水性が確保され、また、シール材31によってスプール軸27(回転部)と軸受23,挿通孔19(固定部)間の防水性が確保されている。そして、軸受23で支持されるスプール軸27の大径な軸受部33は、後述するように側板3内の気密性を確認する栓部材としても機能するようになっている。 【0013】而して、図2に示すようにスプール軸27は側板3内に突出し、その端部35側は、側板3に装着した筒状の支持部材37内の軸受39に支持されている。支持部材37にはブレーキ調節ツマミ41が螺着されており、当該ブレーキ調節ツマミ41とスプール軸27の端部35との間に摩擦板43,45が介装され、また、図1に示すようにスプール軸27の他端側の端部47と軸受保持部17との間に摩擦板49が介装されている。そして、従来と同様、ブレーキ調節ツマミ41の操作でスプール軸27の端部35,47に回転抵抗を与えて、スプール回転に制動力を付与するようになっている。 【0014】そして、図2に示すようにブレーキ調節ツマミ41と支持部材37との間にO−リング等のシール材51が装着されて当該部位の防水性が確保されており、ブレーキ調節ツマミ41は、後述するように側板3内の気密性を確認する栓部材としても機能するようになっている。また、図2に示すように側板3内に突出するスプール軸27には、当該スプール軸27に設けたクラッチ部53に係脱可能なピニオン55が回転可能且つその軸方向へスライド可能に取り付けられており、側板3の上部に装着したクラッチレバー57の操作でこれらのクラッチ係合を係脱させると、従来と同様、スプール25がスプールフリー状態(クラッチOFF)と釣糸巻取り状態(クラッチON)とに切り換わり、また、後述するハンドル59の操作で、スプール25がスプールフリー状態から釣糸巻取り状態に切り換わるようになっている。 【0015】そして、上記クラッチレバー57は、側板3に挿着されたレバー取付部材61に、筒状の基部63とこれに連結されたレバー本体65が回転可能に装着されて構成されているが、レバー取付部材61と側板3間の気密性を確保し、また、当該レバー取付部材61と基部63との気密性を確保するため、レバー取付部材61と側板3との接合部及び基部63の外周に設けたリング溝67に、夫々、O−リング等のシール材69,71が装着されている。 【0016】また、図1に於て、59はハンドル、73は当該ハンドル59が連結されたハンドル軸で、図2に示すようにハンドル軸73の挿入先端部は軸受75を介してフレーム5に回転可能に取り付けられており、その挿入先端側にクラッチ復帰ギヤ77が取り付けられている。更にまた、ハンドル軸73には、ピニオン55に噛合するドライブギヤ79が回転可能に取り付けられており、これらハンドル軸73とドライブギヤ79,ピニオン55等によって、ハンドル73の巻取り動力をスプール25(スプール軸27)に伝達させる巻取り駆動機構11が構成されている。そして、図1及び図2に示すようにドライブギヤ79とハンドル軸73は、複数枚のドラグワッシャ81とこれらの間及びドライブギヤ79との間に介在された複数枚のライニングワッシャ83や押圧カラー85,スリーブ86,皿ばね87等からなる従来周知のドラグ機構13によって摩擦結合されており、ハンドル59の回転力が、当該ドラグ機構13を介してドライブギヤ79,ピニオン55からスプール軸27に伝達され、クラッチレバー57によるクラッチOFFの操作で、スプール軸27へのハンドル59の回転力が遮断されるようになっている。 【0017】そして、従来と同様、ドラグ機構13のドラグ力の調節は、ハンドル軸73に装着したドラグノブ89で行うようになっているが、図2に示すようにスリーブ86の外周に側板3に当接するシール材91が装着されると共に、ハンドル軸73の外周に設けたリング溝93に、スリーブ86の内周に圧接するシール材95が装着されており、これらシール材91,95により各部位の防水性を確保して、側板3内への水の浸入防止を図っている。 【0018】本実施形態に係る両軸受リール7はこのように構成されており、巻取り駆動機構11やドラグ機構13を収納する側板3とフレーム5との接合部に装着したシール材15が、当該接合部位の防水性を図って側板3内への浸水を防止し、また、上述したその他の各シール材31,51,69,91,95が、夫々、各機構の所謂固定部と回転部との間の気密性を図って側板3内への水の浸入を防止する。 【0019】また、製造段階で両軸受リール7を組み立てた後、例えば側板1とスプール25を取り外し、挿通孔19の栓部材として機能していた軸受部33を外して圧力計を当該挿通孔19に取り付け、側板3内に所定圧の空気を注入する。そして、その保持気圧が所定値(例えば0.3kgf/mm2) であれば、各シール材15,51,69,91,95による十分な気密性が図られていることを確認することができる。 【0020】更にまた、上述の如く両軸受リール7を分解せずに、ブレーキ調節ツマミ41を取り外し、支持部材37に圧力計を取り付けて側板3内に所定圧の空気を注入し、その保持気圧が所定値であるか否かを確認することで、各シール材15,31,69,91,95による十分な気密性が図られているか否かを確認することができる。 【0021】尚、この場合、設定加圧によっては、図示するように軸受39を支持部材37より外方に取り外して加圧できるように軸受39を外方より容易に着脱可能に支持することが好ましい。そして、水中に両軸受リール7を誤って落下させたり、過酷な状況下での長期に亘る使用によって万が一側板3内に浸水した場合、軸受部33やブレーキ調節ツマミ41の栓部材を取り外すことで、速やかに排水できることとなる。 【0022】このように本実施形態によれば、巻取り駆動機構11やドラグ機構13,クラッチレバー57,ブレーキ調節ツマミ41等を装着,収納した側板3の防水状態を、側板3やフレーム5に着脱自在に防水装着したブレーキ調節ツマミ41や軸受部33等の栓部材を取り外して容易に確認することができるので、両軸受リール7の防水性能を製造組立段階に於て確実に把握でき、釣場に於て常時良好なリール機能を維持することが可能となった。 【0023】また、水中に両軸受リール7を落下させたり、過酷な状況での長期に亘る使用によって万が一側板3内に浸水した場合には、上述した栓部材を取り外して速やかに排水することができるため、側板3内に水が滞留することによる不具合が解消されることとなった。而も、本実施形態は、スプール軸27の軸受部33やブレーキ調節ツマミ41といった既存の部品を栓部材として機能させたため、新たに栓部材を設けてこれを側板3やフレーム5に装着する必要がない利点を有する。 【0024】図3は請求項1乃至請求項3の第二実施形態に係る両軸受リールの要部拡大断面図を示し、本実施形態に係る両軸受リール7-1は、上述した両軸受リール7の構成に加え、側板3の下側側部に小径な排水孔97を設けて、当該排水孔97に、手で着脱自在な樹脂やゴムからなる栓部材99を挿着したもので、その他の構成は上記第一実施形態と同様であるので、同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。 【0025】而して、本実施形態にあっては、排水孔97から栓部材99を取り外し、排水孔97に圧力計を取り付けて側板3内に所定圧の空気を注入し、その保持気圧が所定値であるか否かを確認することで、各シール材15,31,69,91,95による十分な気密性が図られているか否かを確認することができることとなる。また、水中に両軸受リール7-1を落下させたり、過酷な状況での長期に亘る使用によって万が一側板3内に浸水した場合、栓部材99を取り外すことで排水孔97から速やかに排水できることとなる。 【0026】従って、本実施形態によっても、巻取り駆動機構11やドラグ機構13,クラッチレバー57,ブレーキ調節ツマミ41等を装着,収納した側板3の防水状態を、ブレーキ調節ツマミ41や軸受部33,栓部材99を取り外して容易に確認することができるので、両軸受リール7-1の防水性能を製造組立段階に於て確実に把握でき、釣場に於て常時良好なリール機能を維持することが可能となる。 【0027】また、水中に両軸受リール7を落下させたり、過酷な状況での長期に亘る使用によって万が一側板3内に浸水した場合には、排水孔97を取り外して排水孔99からも速やかに排水することができるため、側板3内に水が滞留することによる不具合が解消される利点を有する。 【0028】 【発明の効果】以上述べたように、各請求項に係る発明によれば、巻取り駆動機構やドラグ機構等を収納,装着する側板の防水状態を、側板やフレームに着脱自在に防水装着した栓部材を取り外して容易に確認することができるので、両軸受リールの防水性能を製造組立段階に於て確実に把握でき、釣場に於て常時良好なリール機能を維持することが可能となった。 【0029】また、水中に両軸受リールを落下させたり、過酷な状況での長期に亘る使用によって側板内に浸水した場合には、栓部材を取り外して速やかに排水することができるため、側板内に水が滞留することによる不具合が解消されることとなった。そして、請求項2に係る発明によれば、リール本体に装着される各種機構の構成部材を栓部材に兼用させたので、新たに栓部材を設けてこれを側板やフレームに装着する必要がない利点を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年3月26日(2001.3.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072718 【弁理士】 【氏名又は名称】古谷 史旺
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| 【公開番号】 |
特開2002−281874(P2002−281874A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月2日(2002.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−87633(P2001−87633) |
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