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【発明の名称】 犬のような動物に好適なおもちゃ
【発明者】 【氏名】久保 博嗣

【要約】 【課題】耐久性に優れると共に、犬が飽きることなく噛み続ける魅力を備えた犬用おもちゃを提供する。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】ゴムのような弾性変形自在な軟質材により、中空状や板状のような非塊状に形成されており、その表裏ともに凹凸が連続した断面形状になっている、犬のような動物に好適なおもちゃ。
【請求項2】全体としてほぼ等しい肉厚の中空筒状で、かつ、縦断面視又は横断面視で凹凸が連続する蛇腹状に形成されている、請求項1に記載した犬のような動物に好適なおもちゃ。
【請求項3】請求項1又は請求項2に記載されている構成の本体に、動いたり押圧力がかかったりすると音が出る発音具を取付けている、犬のような動物に好適なおもちゃ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に犬が噛んで遊ぶのに適したおもちゃに関するものである。
【0002】
【従来の技術】犬が噛んで遊ぶおもちゃは、繊維系のものとゴム系のものとに大別される。
【0003】このうち繊維系のものとしては、ロープを骨のような形状に結んだものや、毛羽立った柔らかい素材でボール状に形成したもの、或いは、綿布のような布をロープ状に撚ったりボール状に丸めたりしたものなどがある。
【0004】他方、ゴム系のものとしては、ボール状やハンバーガー状で中空に形成したもの、動物の骨などの形に似せて塊になっているもの、チューブを結んだもの、或いは、中空又は中実の球状本体の表面に多数の棒状突起を設けてウニのような形状に形成したものなどがある(このウニ状のものは歯磨き効果も備えている)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、犬の歯は鋭いため、おもちゃには相応の強度(耐久性)が求められる。また、犬用のおもちゃは、犬が飽きることなく噛み続ける魅力を備えている必要もある。
【0006】しかるに、繊維系のおもちゃの場合は、噛んだときの感触の点では優れていると考えられるが、強度が低いためにすぐに噛み千切られてしまい、耐久性が劣るという欠点があった。従って、犬が自分だけで長時間にわたって遊び続けるためのおもちゃとしては問題があった。
【0007】他方、ゴム系のおもちゃのうち中空ボール状のものは、噛むと大きく変形するため犬に対する刺激の点では優れていると考えられるが、肉厚が薄くて犬の歯で突き破られやすいため、繊維系のものと同様に耐久性に劣っていた。
【0008】また、ゴム系のうち骨形などの塊に形成したものは、犬の歯が貫通することはないため強度的には優れている。しかし、単なる圧縮変形しかしないことから噛みごたえが単調であるためと考えられるが、犬はすぐに噛むのに飽きてしまう傾向があり、おもちゃとしての魅力に欠けていた。
【0009】更に、ウニのような形状のおもちゃでは、本体が中空になっている場合は、ゴムボールと同様に耐久性が低く、本体が塊(中実)になっている場合は、噛み応えが単調であるため犬が飽きやすいという問題があった。
【0010】本発明は、このような現状を改善することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るおもちゃは、ゴムのような弾性変形自在な軟質材により、中空状や板状のような非塊状に形成されており、その表裏ともに凹凸が連続した断面形状になっている。
【0012】おもちゃは様々の外観に形成することができるが、請求項2の発明では、全体としてほぼ等しい肉厚の中空筒状で、かつ、縦断面視又は横断面視で凹凸が連続する蛇腹状に形成されている。
【0013】請求項3の発明では、請求項1又は請求項2に記載されている構成の本体に、動いたり押圧力がかかったりすると音が出る発音具を取付けている。
【0014】
【発明の作用・効果】各請求項の発明とも、おもちゃが凹凸状の断面形状であるため、例えば犬が噛むと、おもちゃは全体として曲がり変形したり、凹凸を引き伸ばすように変形したり、複雑に弾性変形する。
【0015】このようにおもちゃが複雑に弾性変形することにより、犬の噛む力が吸収されることになり、その結果、塊の状態でないにもかかわらず高い耐久性を保持できる。
【0016】また、おもちゃが複雑に弾性変形することによって犬の歯に複雑な刺激が与えられるためと考えられるが、犬はおもちゃを長時間にわたって噛み続けても飽きることがなく、おもちゃとしての魅力も高い。
【0017】したがって、本発明によると、動物の興味を引き続けるというおもちゃの本質的機能を十分に発揮しつつ、高い耐久性を確保することができる。また、おもちゃの凹凸によって犬の歯が擦られるため、歯磨きの効果も備えている。
【0018】請求項2のようにおもちゃを筒状でかつ断面凹凸の蛇腹状に形成すると、おもちゃは、曲がり変形したり潰れ変形したりして、一層複雑に弾性変形するため、犬等が噛む力を一層吸収できると共に、犬に対してより強い刺激を与えることができる。
【0019】請求項2のうちおもちゃを縦断面視で凹凸状に形成すると、おもちゃは軸方向にも延び縮みするため、弾性変形の複雑化さがより一層増すこととなり、その結果、耐久性とおもちゃとしての魅力とをより一層向上させることができる。
【0020】ところで、犬や猫のようなペットは音にも反応するものであり、音が出る物に興味を示す性質がある。このため、請求項3のようにおもちゃに発音具を設けると、動物の興味をより強く引くことができて、おもちゃとしての魅力を格段に向上させることができる。
【0021】本発明のおもちゃは、特に犬のおもちゃとして好適であるが、猫のように物を噛む習性のある哺乳類のペットや家畜類など、他の動物のおもちゃとして使用することも可能である。
【0022】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】(1).第1実施形態(図1〜図3)
図1〜図3では第1実施形態を示している。図1は一部を破断した正面図、図2は側面図、図3は使用状態の一例の部分正面図である。
【0024】本実施形態では、おもちゃ1は、両端を開口した筒状の本体2と、本体2の中間部に嵌め入れた発音具3とから成っている。
【0025】本体2は、合成ゴムや熱可塑性エラストマーのように大きく弾性変形(伸び変形及び曲がり変形)する素材から成っており、全体としてほぼ等しい厚さで、かつ、内外において凹凸が軸方向に連続する蛇腹状に形成されている。従って、本体2の表面(外面)と裏面(内面)と相似形の凹凸が連続した断面形状になっている。
【0026】本体2は、その左右両端部が小径で中央部が大径となるように、全体として中央部が緩く膨れた紡錘状に形成されている(ストレート状でも良い)。
【0027】なお、本体2は、割り方式の外型を使用したブロー成形法や射出成形法によって簡単に製造することができる(割り方式の外型と一体構造の内型とを使用して成形する場合、成形された本体2は伸び変形するため、外型を割った型開きすると本体2は内型から簡単に取り外すことができる)。
【0028】発音具3は、プラスチック製等の中空ボール4と、中空ボール4の内部に遊び移動自在に入れた鈴5とで構成されている(鈴5に代えて、金属製等の球を適宜個数入れ、球同士の衝突や球と中空ボール4との衝突によって音を出してもよい)。また、必ずしも中空ボール4は必要はなく、鈴5を紐で本体2の内面に取付けるなどしても良い。
【0029】したがって、本体2を動かすと鈴5が鳴る(音が出る)。発音具3の抜けを防止するため、本体2のうち中間部を挟んだ左右両側に、凹凸の内向き突出寸法を大きくしたストッパー部6を形成している。
【0030】本体2のうち中空ボール4の外側の部分を犬が噛むと、例えば図3のように、本体2は、潰れ変形すると共に凹凸が引き延ばされるように複雑に変形する。図では表示していないが、実際には、軸線が曲がるような変形や、軸線回りにねじるような変形も加わることが多い。
【0031】そして、この本体2の複雑な変形によって犬の噛む力が吸収されるため、本体2が中空で薄肉であるにもかかわらず、犬の歯で本体2が突き破られることは殆どない。そのため耐久性が高い。
【0032】また、本体2の複雑な変形によって犬の歯に常に新たな刺激が加えられることと、おもちゃ1を動かすたびに発音具3が鳴って聴覚面からも刺激も加えられることとが相俟って、犬はおもちゃ1を噛み飽きることはなく、長い時間にわたって遊ぶことができる。
【0033】(2).第2実施形態(図4)
図4に示す第2実施形態では、蛇腹状の本体2は、一端寄り部位が大径部2aで他端寄り部位が小径部2bとなるように、左右非対称に形成されている。また、発音具3は、中空ボール4に複数個の玉7を入れた構造になっている。
【0034】この実施形態では、小犬のときは主として小径部1aを噛んで遊び、成犬になると大径部1bを噛んで遊ぶというように、1種類で犬の大きさに対応できる利点がある。
【0035】(3).第3実施形態(図5)
図5に示す第3実施形態では、本体2は筒状の蛇腹状でかつ全体として湾曲した形状になっており、本体2の中間部に発音具3を嵌め入れている。図4と同様に、発音具3を挟んだ両側で径を異ならせても良い。また、本体2を三ツ矢状や十字状に形成してもよい。
【0036】(4).第4実施形態(図6)
図6に示す第4実施形態では、本体2の凹凸をねじのような螺旋状に形成している。本体2がほぼ等しい肉厚の中空である点は他の実施形態と同じである。凹凸は1条方式でも良いし、多条方式でも良い。
【0037】(5).第5実施形態(図7)
図7に示す第5実施形態では、本体2は、全体にわたってほぼ等しい肉厚でかつ横断面凹凸に形成されている。この場合も、犬が本体2を噛むと、本体2は潰れ変形しつつ、凹凸が引き延ばされるように複雑に変形するため、犬の噛む力を吸収して、高い耐久性を確保することができる。
【0038】(6).第6実施形態(図8〜図9)
図8〜図9では第6実施形態を示しており、図8は平面図、図9は図8の部分的なIX−IX視断面図である。
【0039】この実施形態では、本体2は全体にわたってほぼ等しい肉厚で円板状に形成されており、同心円状に広がる凹凸が形成されている。
【0040】(7).第7実施形態(図10)
図10に示す第7実施形態では、本体2は、動物の骨に似せて両端部がやや大径に形成されている。本体2はほぼ等しい肉厚で中空の蛇腹状になっている。本体2は完全に密閉された状態でも良いし、端部等の適当な部分に穴を空けておいても良い。
【0041】本体2が完全に密閉されている場合は、犬が本体2を噛んだときに内部の空気がクッション作用を果たすため、耐久性をより一層向上できる。また、端部等に小さな穴を空けておくと、犬が噛んだときに、空気が徐々に抜けることによるダンパ作用によって本体2の潰れ変形が抑制されるため、この場合も、耐久性を向上できると共に、犬に適度の噛み応えを与えることができる。
【0042】本体2の端部等に小さな笛状発音具を取り付けておき、犬が本体2を噛むたびに、内部の空気の排出によって音が出るように構成することも可能である。
【0043】(8).第8実施形態(図11)
図11に示す第8実施形態では、本体2は中空のボール状でかつ断面凹凸に形成されている。この場合も、本体2は完全に密閉させておいても良いし、端部等に適当な大きさの穴を空けておいても良い。
【0044】(9).第8実施形態(図12)
図12に示す第8実施形態では、本体2は、円筒部2cと、その外周面と内周面とに形成された多数のリブ2d,2eとから成っている。内外のリブ2d,2eは軸方向に交互にずれている。
【0045】この実施形態でも、内向きリブ2eの存在によって本体2は複雑に撓み変形するため、犬が本体2を噛んだときの力の多く本体2の撓み変形によって吸収される。
【0046】図6〜図12の各実施形態の場合、本体2だけを単独でおもちゃとして使用しても良いし、別に発音具を設けても良い。
【0047】(10). その他本発明は上記の実施形態の他に様々に具体化することができる。
【0048】例えば、おもちゃの本体は、犬や猫、或いは鼠のみのような各種の動物の形状に似せたり、各種キャラクターの形状に似せたりするなど、様々のデザインを選択できる。色彩や模様も自由に設定できる。
【0049】ペットの興味をより引き付けるために、表面を毛羽立った起毛状態にすることも可能である。更に、発音具を設ける場合、発音原理(構造)や大きさ、個数、或いは本体への取付け手段などは様々に具体化できる。
【出願人】 【識別番号】501093871
【氏名又は名称】久保 博嗣
【出願日】 平成13年3月8日(2001.3.8)
【代理人】 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
【公開番号】 特開2002−262697(P2002−262697A)
【公開日】 平成14年9月17日(2002.9.17)
【出願番号】 特願2001−64864(P2001−64864)