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【発明の名称】 釣竿立て具、それに使用する角度調整具及び釣竿の角度調整方法
【発明者】 【氏名】和田 三生

【要約】 【課題】地面などに固定した状態で、保持する釣竿の角度の調整が可能であり、持ち運びや保管をするときには、折り畳んでコンパクトにすることができる釣竿立て具を提供する。

【解決手段】釣竿立て具A1は、杭1と保持体2及び角度調整具3を備えている。保持体2は、杭1よりやや短い基体20を有している。基体20の両端部には、釣竿を保持する基部保持具21と先部保持具22が取り付けてある。角度調整具3は、杭1に固定される台具30と、保持体2の基体20に固定される調整具31及び締付具39を備えている。杭1と保持体2は、角度調整具3によって連結されており、杭1を地面に立て込んで固定した状態での保持体2の角度の調整が一定の範囲内で可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所要の箇所に固定できる固定体と、当該固定体に設けられ、釣竿を保持する手段を有する保持体と、上記固定体と保持体の角度を調整できる角度調整具と、を備えていることを特徴とする、釣竿立て具。
【請求項2】 保持体の釣竿を保持する手段は、釣竿の基部側を保持する基部保持具と、釣竿の基端と先端の間を保持する先部保持具と、を備えていることを特徴とする、請求項1記載の釣竿立て具。
【請求項3】 角度調整具は、固定体に設けられており、合わせ面を有する台具と、保持体に設けられており、合わせ面を有する調整具と、上記台具と調整具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具と、を備えており、上記各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の釣竿立て具。
【請求項4】 角度調整具は、固定体に設けられており、合わせ面を有する台具と、合わせ面を有する基部保持具または先部保持具と、上記台具と基部保持具または先部保持具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具と、を備えており、上記各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられていることを特徴とする、請求項2記載の釣竿立て具。
【請求項5】 凹凸部は、突条が締付具のネジが通る通孔を中心として放射方向へ設けられた構造であることを特徴とする、請求項3または4記載の釣竿立て具。
【請求項6】 基部保持具または先部保持具に、山形鋼を取り付けるための取付部と、棒体を取り付けるための取付部が設けられていることを特徴とする、請求項2記載の釣竿立て具。
【請求項7】 台具または調整具に、山形鋼を取り付けるための取付部と、棒体を取り付けるための取付部が設けられていることを特徴とする、請求項3記載の釣竿立て具。
【請求項8】 角度調整具によって固定体と保持体の角度を調整して折り畳んだときに、上記角度調整具と保持体が固定体の長さの中に収まるようにしてあることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の釣竿立て具。
【請求項9】 固定体は、地面に立て込むことができる杭であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の釣竿立て具。
【請求項10】 釣竿立て具に使用される角度調整具であって、固定体に取付可能で、合わせ面を有する台具と、保持体に取付可能で、合わせ面を有する調整具と、上記台具と調整具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具と、を備えており、上記各合わせ面には、互いに噛み合う突条が、上記締付具のネジが通る通孔を中心として放射方向へ設けられていることを特徴とする、角度調整具。
【請求項11】 固定体を地面の所要箇所に立設し、釣竿保持体に釣竿を保持させた状態で釣竿保持体の角度を調整し、釣竿を所望角度に傾斜するようにしたことを特徴とする、釣竿の角度調整方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿立て具、それに使用する角度調整具及び釣竿の角度調整方法に関するものである。更に詳しくは、地面などに固定できるようにした釣竿立て具において、固定した状態で、保持する釣竿の角度の調整が可能で、持ち運びや保管をするときには、折り畳んでコンパクトにすることができる釣竿立て具、それに使用する角度調整具及び釣竿の角度調整方法に関する。
【0002】
【従来技術】河や湖あるいは海の岸辺から釣りをする場合には、釣竿を所定の角度で固定するための釣竿立て具が使用されている。このような釣竿立て具としては、例えば、特開平11−178495号に記載されたものがある。この公報に記載された釣竿立て具は、■先端部が尖った立て具本体と、釣竿の基端部を保持する受具と、釣竿の中間部を保持する受具を備えたもの、■先端部が尖った立て具本体と、釣竿の基端部を保持する受具と、釣竿の中間部を保持する受具と、立て具本体を支える脚体を備えたものがある。これらは、立て具本体を所定の角度で斜めに設けて、釣竿を同じ角度で保持することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したような従来の釣竿立て具には、次のような問題があった。すなわち、従来のような釣竿立て具においては、立て具本体を地面と所定の角度をもって下部を地面に打ち込んで所定の角度に設定する。また、脚体を有するものは、脚体を立てて立て具本体を支えるようにして設置される。そして、立て具本体の二箇所に設けられている受具によって釣竿を保持する。
【0004】このため、釣竿立て具を一旦固定した後で釣竿の角度を変えようとしても、立て具本体の角度を変えるためには地面から引き抜かなければならないので、釣竿の角度の調整は容易にはできなかった。また、立て具本体は、直接地面に立て込む構造であるため、釣竿を支える長さを確保するために相当の長さを有している。従って、持ち運びや保管時において分解してもコンパクトにすることができず、嵩張るので取り扱いにも不便であった。
【0005】(本発明の目的)本発明の目的は、地面などに固定できるようにした釣竿立て具において、固定した状態で、保持する釣竿の角度の調整が可能な釣竿立て具、それに使用する角度調整具及び釣竿の角度調整方法を提供することである。本発明の他の目的は、地面などに固定できるようにした釣竿立て具において、持ち運びや保管をするときには、折り畳んでコンパクトにすることができる釣竿立て具、それに使用する角度調整具及び釣竿の角度調整方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、所要の箇所に固定できる固定体と、当該固定体に設けられ、釣竿を保持する手段を有する保持体と、上記固定体と保持体の角度を調整できる角度調整具と、を備えていることを特徴とする、釣竿立て具である。
【0007】第2の発明にあっては、保持体の釣竿を保持する手段は、釣竿の基部側を保持する基部保持具と、釣竿の基端と先端の間を保持する先部保持具と、を備えていることを特徴とする、第1の発明に係る釣竿立て具である。
【0008】第3の発明にあっては、角度調整具は、固定体に設けられており、合わせ面を有する台具と、保持体に設けられており、合わせ面を有する調整具と、上記台具と調整具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具と、を備えており、上記各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられていることを特徴とする、第1または第2の発明に係る釣竿立て具である。
【0009】第4の発明にあっては、角度調整具は、固定体に設けられており、合わせ面を有する台具と、合わせ面を有する基部保持具または先部保持具と、上記台具と基部保持具または先部保持具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具と、を備えており、上記各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられていることを特徴とする、第2の発明に係る釣竿立て具である。
【0010】第5の発明にあっては、凹凸部は、突条が締付具のネジが通る通孔を中心として放射方向へ設けられた構造であることを特徴とする、第3または第4の発明に係る釣竿立て具である。
【0011】第6の発明にあっては、基部保持具または先部保持具に、山形鋼を取り付けるための取付部と、棒体を取り付けるための取付部が設けられていることを特徴とする、第2の発明に係る釣竿立て具である。
【0012】第7の発明にあっては、台具または調整具に、山形鋼を取り付けるための取付部と、棒体を取り付けるための取付部が設けられていることを特徴とする、第3の発明に係る釣竿立て具である。
【0013】第8の発明にあっては、角度調整具によって固定体と保持体の角度を調整して折り畳んだときに、上記角度調整具と保持体が固定体の長さの中に収まるようにしてあることを特徴とする、第1、第2、第3、第4、第5、第6または第7の発明に係る釣竿立て具である。
【0014】第9の発明にあっては、固定体は、地面に立て込むことができる杭であることを特徴とする、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7または第8の発明に係る釣竿立て具である。
【0015】第10の発明にあっては、釣竿立て具に使用される角度調整具であって、固定体に取付可能で、合わせ面を有する台具と、保持体に取付可能で、合わせ面を有する調整具と、上記台具と調整具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具と、を備えており、上記各合わせ面には、互いに噛み合う突条が、上記締付具のネジが通る通孔を中心として放射方向へ設けられていることを特徴とする、角度調整具である。
【0016】第11の発明にあっては、固定体を地面の所要箇所に立設し、釣竿保持体に釣竿を保持させた状態で釣竿保持体の角度を調整し、釣竿を所望角度に傾斜するようにしたことを特徴とする、釣竿の角度調整方法である。
【0017】(作用)本発明に係る釣竿立て具は、固定体を、例えば岸辺の地面などの所要の箇所に固定し、保持体を角度調整具により適当な角度に調整する。そして、保持体によって釣竿を保持する。その後、釣竿の角度を変えたいときには、固定体を固定したままで、角度調整具により保持体の角度を調整すれば、保持体に保持されている釣竿の角度も調整できる。
【0018】保持体の、釣竿を保持する手段が基部保持具と先部保持具を備えているものは、釣竿の基部を基部保持具で保持し、また、釣竿の基端と先端の間を先部保持具で保持することによって、二点で保持することになり、釣竿の無駄のない確実な保持ができる。
【0019】角度調整具が、台具と、調整具と、台具と調整具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具とを備えており、各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられているものは、合わせ面の凹凸部を所定の角度位置で噛み合わせて締付具で合わせ面を密着させることにより、一旦設定された固定体と保持体との角度は、締付具を緩めない限り、容易には動かない。
【0020】角度調整具が、台具と、基部保持具または先部保持具と、台具と基部保持具または先部保持具とをそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具とを備えており、各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられているものは、合わせ面の凹凸部を所定の角度位置で噛み合わせて締付具で合わせ面を密着させることにより、一旦設定された固定体と保持体との角度は、締付具を緩めない限り、容易には動かない。また、保持体に設けられる基部保持具または先部保持具に、釣竿を保持する機能と、保持体の角度を調整する機能を持たせているので、それぞれの機能を別々の部材に持たせる場合と比べて、部品点数を少なくすることができ、構造がシンプルになり、製造するコストも安価になる。
【0021】凹凸部は、突条が締付具のネジが通る通孔を中心として放射方向へ設けられた構造であるものは、各突条の方向は、ネジまたは通孔を中心とする回転方向に対して本質的に直角方向となるので、突条の噛み合い部分で、より確実に回転力を止めることができる。
【0022】基部保持具または先部保持具あるいは台具または調整具に、山形鋼を取り付けるための取付部と、棒体を取り付けるための取付部が設けられているものは、固定体や保持体の構成部材として、山形鋼でも棒体でも任意のものを使用できるので、便利である。また、例えば、地面が固いので棒体を取り付けるとか、地面が軟らかいので固定力の強い山形鋼にするなど、固定するところの条件に合わせて、山形鋼と棒体を使い分けることもできる。
【0023】角度調整具によって固定体と保持体の角度を調整して折り畳んだときに、角度調整具と保持体が固定体の長さの中に収まるようにしてあるものは、部品のうちで最も長い杭の中に収めることで、釣竿立て具全体の長さを最小にすることができ、最もコンパクトに折り畳むことができる。
【0024】本発明に係る角度調整具は、台具と調整具のそれぞれの合わせ面の凹凸部を所定の角度位置で噛み合わせて締付具で合わせ面を密着させることにより、固定体と保持体との角度を、容易には動かないようにすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る釣竿立て具の第1の実施の形態を示す斜視図、図2は角度調整具の台具の構造を示す斜視図、図3は角度調整具の調整具の構造を示す斜視図、図4は釣竿受具の構造を示す斜視図、図5は図4に示す釣竿受具の断面図である。
【0026】符号A1は釣竿立て具で、固定体である杭1と、保持体2及び角度調整具3を備えている。杭1と、保持体2及び角度調整具3は、金属製(例えば、ステンレス鋼、鉄、鋼、アルミニウム、真鍮など)である。なお、釣竿立て具Aの材料としては、強度が十分であれば合成樹脂を採用することもでき、特に限定するものではない。杭1は、所要長さの山形鋼の下端部を尖らせ、上端部を長手方向と直角方向に切断して形成されている。保持体2は、杭1よりやや短い山形鋼の両端部を長手方向と直角方向に切断して形成された基体20を有している。基体20の両端部には、釣竿を保持する手段を構成する基部保持具21と先部保持具22が取り付けてある。
【0027】図4を参照して、先部保持具22の構造を説明する。先部保持具22は、固定ブロック24と受体25を備えている。固定ブロック24は、上面240が凹んで形成されており、その中央底部は断面円弧状に突出して形成されている。この突出した部分には、上記した受体25が固着されている。受体25は、両側の中間部が内側へやや折り曲げられたV字状に形成されている。また、受体25は鋼製であり、十分な弾性を備えている。下面241の中央部も下方へ突出して形成されている。
【0028】互いに平行な前面242と後面243間には、正面視でV字形の取付孔246が設けられている。取付孔246は、山形鋼を通す孔部246aの中央部に六角棒を通す孔部246bを設けた構造である。なお、六角棒を通す孔部246bには、丸棒を通すこともできる。互いに平行な側面244、245には、孔部246aへ貫通するネジ孔247がそれぞれ二箇所に同じ高さで設けられている。ネジ孔247の中間部下方には、同じく孔部246aへ貫通する取着孔248がそれぞれ設けられている。
【0029】また、前面242の両側には、取着孔248へ貫通するネジ孔249が設けられている。更に、下面241の突出した部分の両側には、孔部246bへ貫通するネジ孔250がそれぞれ二箇所に設けられている。なお、図示はしていないが、各ネジ孔247、249、250には、止めネジがネジ込まれる。これらの止めネジを締め付けることにより、後述するように、孔部246aに挿通された山形鋼である杭20を固定し、孔部246bに挿通された六角棒または丸棒を固定することができる。六角棒を固定した場合は、軸周方向に回転しないので、固定力により優れている。また、止めネジは取着孔248に挿通された発信機用の取着ロッド40を固定することができる。
【0030】次に、上記基部保持具21の構造を図1を参照して説明する。基部保持具21は、固定ブロック24aと受体25aを備えている。固定ブロック24aは、上面240が凹んで形成されており、その中央底部は断面円弧状に突出して形成されている。上面240には、上記した受体25aが固着されている。受体25aは、釣竿の基部側が入る内径を有する円筒体251の後端部の開口部に横方向に停止板252を設けた構造である。下面241の中央部も下方へやや突出して形成されている。
【0031】互いに平行な前面242と後面243間には、上記先部保持具22の固定ブロック24と同じ構造の取付孔246が設けられている。固定ブロック24aの上部両端部からやや内方に設けられ、互いに平行な側面244、245には、孔部246aへ貫通するネジ孔247がそれぞれ二箇所に同じ高さで設けられている。
【0032】また、下面241の突出した部分の両側には、孔部246bへ貫通するネジ孔250(図1では見えない)がそれぞれ二箇所に設けられている。なお、図示はしていないが、各ネジ孔247、250には、止めネジがネジ込まれる。これらの止めネジを締め付けることにより、孔部246aに挿通された山形鋼である基体20を固定し、後述するように孔部246bに挿通された六角棒または丸棒を固定することができる。
【0033】杭1と保持体2は、角度調整具3によって連結されており、杭1を地面に立て込んで固定した状態での保持体2の角度の調整が一定の範囲内で可能である。角度調整具3の構造を、図1、図2、図3を参照して説明する。角度調整具3は、杭1に固定される台具30と、保持体2の基体20に固定される調整具31及び締付具39を備えている。
【0034】台具30は、固定ブロック32と係着体33を備えている。固定ブロック32は、凹んで形成された側面320を備えており、その中央部は断面円弧状に突出して形成されている。側面320の反対側には、互いに直角に交わる側面321、322を備えている。ほぼL字形である上面323のほぼ中央部には、上記係着体33が固着されている。係着体33の構造は、後で詳述する。
【0035】下面324には、上面323まで貫通はしないが近傍まで延ばして設けられた底面視でV字形の取付孔326が設けられている。取付孔326の構造は、上記固定ブロック24、24aの取付孔246と同じであり、山形鋼を通す孔部326aの中央部に六角棒または丸棒を通す孔部326bを設けた構造である。また、側面321、322の角部寄りには、孔部326bへ貫通するネジ孔325がそれぞれ二箇所に設けられている。なお、図示はしていないが、各ネジ孔325には、止めネジがネジ込まれる。これらの止めネジを締め付けることにより、孔部326aに挿通された山形鋼である杭1を固定し、孔部326bに挿通された六角棒または丸棒を固定することができる。
【0036】係着体33は、係着部331と首部330で構成されており、係着部331は首部330によって固定ブロック32の上面323に固着されている。係着部331は、所要の厚みを有する円板状に形成されており、中心部には円形の貫通孔332が設けられている。係着部331の表面側には、円形の合わせ面333が設けられている。合わせ面333には、所要数の突条333a(断面山形状)が貫通孔332を中心として放射方向に設けられている。
【0037】調整具31は、固定ブロック34と係着体35を備えている。固定ブロック34は、上記した基部保持具21の固定ブロック24aと同様の構造を有している。固定ブロック34は上面340が凹んで形成されており、その中央底部は断面円弧状に突出して形成されている。下面341の中央部も下方へ突出して形成されている。互いに平行な前面342と後面343間には、基部保持具21の固定ブロック24aの取付孔246と同じ構造の取付孔344が設けられている。取付孔344は、山形鋼を通す孔部344aの中央部に六角棒を通す孔部344bを設けた構造である。
【0038】固定ブロック34の上部両端部からやや内方に設けられ、互いに平行な側面345、346には、孔部344aへ貫通するネジ孔347がそれぞれ二箇所に同じ高さで設けられている。また、下面341の両側には、孔部344bへ貫通するネジ孔348がそれぞれ二箇所に設けられている。なお、図示はしていないが、各ネジ孔347、348には、止めネジがネジ込まれる。これらの止めネジを締め付けることにより、孔部344aに挿通された山形鋼である基体20を固定し、後述するように孔部344bに挿通された六角棒または丸棒を固定することができる。また、固定ブロック34に、取着ロッド40を取着する取着孔を設けることもできる。
【0039】係着体35は、上記した台具30の係着体33と同様の構造である。係着体35は、係着部351と首部350で構成されており、係着部351は首部350によって固定ブロック34の下面341に固着されている。係着部351は、所要の厚みを有する円板状に形成されており、中心部には円形の貫通孔352が設けられている。係着部351の表面側には、円形の合わせ面353が設けられている。合わせ面353には、所要数の突条353a(断面山形状)が貫通孔352を中心として放射方向に設けられている。
【0040】角度調整具3は、突条333aと突条353aを噛み合わせて各合わせ面333、353を接面させ、上記した締付具39によって締め付けて圧着され、所要の角度をもって固定される。締付具39は、ボルト状のネジ部(図示省略、参考:後述図12のネジ部392)と、ネジ部側の端部がネジ部より径大の軸部390と、軸部390の端部に軸線方向と直角に設けられ、長手方向にスライドできるように設けられたハンドルピン391を有している。
【0041】締付具39は、台具30の締付部331の裏面側からネジ部を貫通孔332に挿通し、調整具31の締付部351のネジ孔352に螺合する。そして、締付具39を更に回して締め付ければ固定される。なお、杭1と保持体2の角度を変える場合には、締付具39を上記と逆に回して締め付けを緩め、突条333a、353aの噛み合いを外して角度を調整し、再度締付具39を回して締め付ければよい。
【0042】角度調整具3の台具30は、杭1の上端部に取付孔326(孔部326a)を嵌め入れ、上記したように止めネジを締めて固定される。また、調整具31は、保持体2の基体20のうち、両端部に設けられる基部保持具21と先部保持具22との間の部分に取付孔344(孔部344a)を嵌め入れ、上記したように止めネジを締めて固定される。
【0043】(作 用)図6は発信機を取り付ける取付具の態様を示す説明図、図7は図1に示す釣竿立て具の使用状態を示す説明図である。図1ないし図7を参照して、本実施の形態に係る釣竿立て具の使用方法及び作用を説明する。
【0044】釣竿立て具A1を使用する際には、図1の折り畳んだ状態から、締付具39を回して緩め、杭1と保持体2を適当な角度にして、杭1を河や湖の岸辺の地面に立てる。地面が固い場合など、必要に応じて、杭1を台具30から外して槌などを使って地面に打ち込むようにしてもよい。なお、杭1や基体20として、山形鋼でも棒体でも任意のものを使用できるので、地面が固い場合は、土との接触面積が狭く打ち込みやすい棒体を取り付けるとか、地面が軟らかい場合は、土との接触面積が広く固定力の強い山形鋼にするなど、固定するところの条件に合わせて、固定体(杭)としての山形鋼と棒体を使い分けることが可能である。基体20に対する調整具31の固定位置を任意に調整する。図7では、基体20のほぼ中間部に固定されている。保持体2を動かして適当な角度に設定し、締付具39を回して締め付けて杭1と保持体2を固定する。
【0045】突条333a、353aは、締付具39のネジが通る貫通孔332及びネジ孔352を中心として放射方向へ設けられた構造であるので、各突条333a、353aの方向は、貫通孔332及びネジ孔352を中心とする回転方向に対して直角方向となるので、突条333a、353aの噛み合い部分で、より確実に回転力を止めることができる。これにより、一旦設定された杭1と保持体2との角度は、締付具39を緩めない限り、容易には動かず、固定力に優れている。
【0046】次に、保持体2の先部保持具22に発信機5を次のようにして取り付ける。先部保持具22の固定ブロック24の任意側の取着孔248に取着ロッド40を差し込み、止めネジで固定する。取着ロッド40の先端部側は上方へ曲げられており、取着管4が下部の縦管41を嵌め入れて水平方向に回転可能に取り付けられている。取着管4の方向は、縦管41の側部を貫通して設けられた止めネジ42で固定することにより任意に設定できる。
【0047】そのほか、取着ロッド40には、図6に示すように、上部が開口したボックス4aや面ファスナーを張った台板4bなどを取り付けることができる。発信機5を取着管4に取り付ける場合は、発信機5にクリップ(図示省略)を設ける。発信機5をボックス4aに取り付ける場合は、特に何も設けずにそのまま入れるようにする。また、発信機5を台板4bに取り付ける場合は、発信機5に面ファスナーの他方を設ける。
【0048】保持体2の基部保持具21と先部保持具22に釣竿9を載せて保持させる。基部保持具21の円筒体251には、釣竿9の基端部が差し込まれ、先部保持具22の受体25には釣竿9の基端部よりやや前方側が保持され、いわば二点で保持されるので、確実に釣竿9を保持できる。また、受体25によれば、釣竿9を両側の傾斜部分で隙間なく、しかも材料の弾性によってきつく保持できるので、釣竿9が転がることがなく安定しやすい。最後に、釣竿9に設けられているリール8から繰り出される釣り糸(テグス)を発信機5のトリガー具50に引っ掛ける。
【0049】使用中は、必要に応じて、角度調整具3を操作することにより、杭1を地面に立てたままで、釣竿9の角度を調整することができる。そして、使用後には、釣竿9を取り外し、杭1を地面から抜いて、図1に示す状態に折り畳む。これにより、全体がコンパクトになり、運搬や保管に便利である。
【0050】図8は本発明に係る釣竿立て具の第2の実施の形態を示す斜視図、図9は図8に示す釣竿立て具の使用状態を示す説明図である。図面において、上記した釣竿立て具A1と同一または同等箇所には、同一の符号を付して示している。また、構造について、重複する説明は省略する。釣竿立て具A2は、上記した釣竿立て具A1から先部保持具22を取り除き、角度調整具3aの調整具36に受体25を設けた構造である。なお、調整具36の固定ブロック360の上部側の構造は、上記した先部保持具22の固定ブロック24と同じ構造である。
【0051】これによると、保持体2aに設けられる先部保持具としての調整具36に、釣竿9を保持する機能と、保持体2aの角度を調整する機能を持たせているので、それぞれの機能を別々の部材に持たせる場合と比べて、部品点数を少なくすることができ、構造がシンプルになり、製造するコストも安価になる。その他の作用については、釣竿立て具A1と同様であるので、説明は省略する。
【0052】図10は本発明に係る釣竿立て具の第3の実施の形態を示す斜視図である。図面において、上記した釣竿立て具A1、A2と同一または同等箇所には、同一の符号を付して示している。また、構造について、重複する説明は省略する。釣竿立て具A3は、角度調整具3bの台具37が、棒状(丸棒、角棒)の杭1aの専用型であり、山形綱は取り付けることができない。本実施の形態では、杭1aは六角棒状である。
【0053】台具37は、有底円筒状の取着体370と、取着体370の側部を貫通して螺合してあるネジ部(図示省略、参考:後述図12のネジ部374)を有する締付具371を有している。また、調整具36には、保持体2aを構成する六角棒状の基体23が取り付けられている。なお、作用については、杭1aの取り付け構造が違うだけで、他の作用は上記した釣竿立て具A2と同様であるので、説明は省略する。
【0054】図11は本発明に係る釣竿立て具の第4の実施の形態を示す斜視図である。図面において、上記した釣竿立て具A1と同一または同等箇所には、同一の符号を付して示している。また、構造について、重複する説明は省略する。釣竿立て具A4に使用されている杭1bは、下端部が尖った丸棒状である。また、保持体2cに使用されている基体26も、同じく丸棒状である。
【0055】角度調整具3cの係着体33cは、台具30の側面320の中央部(突出した部分)に設けられている。また、取付孔326は、上面側が塞がっている上記角度調整具3の取付孔326と相違して、固定ブロック32を貫通している。この構造によれば、図11に示すように折り畳んだときに、角度調整具3cの取付孔326の出入口側に邪魔になるものがない。従って、取付孔326を貫通する杭1bを自由にスライドさせることができる。また、杭1bの上端部には径大に形成したストッパー100が設けられている。これにより、杭1bが、尖った側を下にして、予期せず抜け落ちてしまうことを防止できるので、安全性が高い。
【0056】これにより、杭1bの有効長さの調整が、一定の範囲内で可能であるとともに、杭1bの長さの中に釣竿立て具A4の全体を収めることができ、コンパクトにすることができる。また、釣竿立て具A4を地面に立て込むときには、取付孔326から杭1bの上端部を突出させ、突出部をプラスチックハンマーなどで叩くようにすれば、角度調整具3cを壊してしまうことはない。従って、釣竿立て具A4の立て込みの度に杭を取り外す必要がなく、手間を低減できる。なお、他の作用については、上記した釣竿立て具A1と同様であるので、説明は省略する。
【0057】図12は角度調整具の他の実施の形態を示す正面視説明図、図13は図12に示す角度調整具の側面視説明図である。図14は図12に示す角度調整具の調整具を回動させて杭をスライドさせた状態を示す側面視説明図である。角度調整具3dは、台具37aと調整具36a及び締付具39aを備えている。台具37aは、ほぼ円筒形状の取着体370aを備えている。取着体370aの側部にはネジ部374を貫通させて螺合して締付具371が設けられている。取着体370aの側部には、一端部から突出するようにして、係着部372が設けられている。係着部372は、上記した台具30の係着部331と同様の構造であり、合わせ面373を備えている。締付具39aは、上記した締付具39と同様の構造である。
【0058】調整具36aは、上記した台具31の固定ブロック34と同様の構造の固定ブロック360を備えている。固定ブロック360の上面361には、受体25bが取り付けられている。受体25bは、ほぼV字形に形成されており、両側部を内側へ緩やかに湾曲させた構造である。また、固定ブロック360の下部に設けられている係着部362は、上記した調整具31の係着部351と同様の構造である。係着部362は、一方側へ大きくずらして設けられており、合わせ面363は外側に設けられている。なお、固定ブロック360に、取着ロッド40を取着する取着孔を設けることもできる。
【0059】角度調整具3dは、図12に示すように、係着部362が一方側へずれて偏っており、取着体370aを貫通する杭1aのスライドの邪魔にならない。これにより、杭1aの有効長さの調整が、一定の範囲内で可能である。また、図14に示すように、調整具36aを回動させれば、更に杭1aをスライドさせることができるので、杭1aの長さの中に釣竿立て具の全体を収めることができ、よりコンパクトにすることができる。なお、他の作用については、上記した角度調整具3bと同様であるので、説明は省略する。
【0060】本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0061】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係る釣竿立て具及び釣竿の角度調整方法は、固定体を、例えば岸辺の地面などの所要の箇所に固定し、保持体を角度調整具により適当な角度に調整することにより、保持体で保持した釣竿の角度を調整することができる。また、釣竿の角度を変えたいときには、固定体を固定したままで、角度調整具により保持体の角度を調整すれば、保持体に保持されている釣竿の角度も調整できる。
【0062】(b)保持体の、釣竿を保持する手段が基部保持具と先部保持具を備えているものは、釣竿の基部を基部保持具で保持し、また、釣竿の基端と先端の間を先部保持具で保持することによって、二点で保持することになり、釣竿の無駄のない確実な保持ができる。
【0063】(c)角度調整具が、台具と、調整具と、台具と調整具をそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具とを備えており、各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられているものは、合わせ面の凹凸部を所定の角度位置で噛み合わせて締付具で合わせ面を密着させることにより、一旦設定された固定体と保持体との角度は、締付具を緩めない限り、容易には動かない。
【0064】(d)角度調整具が、台具と、基部保持具または先部保持具と、台具と基部保持具または先部保持具とをそれぞれの合わせ面を密着させて固定する締付具とを備えており、各合わせ面には、互いに噛み合う凹凸部が設けられているものは、合わせ面の凹凸部を所定の角度位置で噛み合わせて締付具で合わせ面を密着させることにより、一旦設定された固定体と保持体との角度は、締付具を緩めない限り、容易には動かない。また、保持体に設けられる基部保持具または先部保持具に、釣竿を保持する機能と、保持体の角度を調整する機能を持たせているので、それぞれの機能を別々の部材に持たせる場合と比べて、部品点数を少なくすることができ、構造がシンプルになり、製造するコストも安価になる。
【0065】(e)凹凸部は、突条が締付具のネジが通る通孔を中心として放射方向へ設けられた構造であるものは、各突条の方向は、ネジまたは通孔を中心とする回転方向に対して本質的に直角方向となるので、突条の噛み合い部分で、より確実に回転力を止めることができる。
【0066】(f)基部保持具または先部保持具あるいは台具または調整具に、山形鋼を取り付けるための取付部と、棒体を取り付けるための取付部が設けられているものは、固定体や保持体の構成部材として、山形鋼でも棒体でも任意のものを使用できるので、便利である。また、例えば、地面が固いので棒体を取り付けるとか、地面が軟らかいので固定力の強い山形鋼にするなど、固定するところの条件に合わせて、山形鋼と棒体を使い分けることもできる。
【0067】(g)角度調整具によって固定体と保持体の角度を調整して折り畳んだときに、角度調整具と保持体が固定体の長さの中に収まるようにしてあるものは、部品のうちで最も長い杭の中に収めることで、釣竿立て具全体の長さを最小にすることができ、最もコンパクトに折り畳むことができる。
【0068】(h)本発明に係る角度調整具は、台具と調整具のそれぞれの合わせ面の凹凸部を所定の角度位置で噛み合わせて締付具で合わせ面を密着させることにより、固定体と保持体との角度を、容易には動かないようにすることができる。
【出願人】 【識別番号】591181023
【氏名又は名称】和田 三生
【出願日】 平成13年2月27日(2001.2.27)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
【公開番号】 特開2002−253099(P2002−253099A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−52911(P2001−52911)