| 【発明の名称】 |
魚釣用両軸受リールのクラッチ機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】丸山 憲二
【氏名】佐藤 幸久
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、魚釣用両軸受リールのクラッチ機構に関し、リール本体の小型・軽量化を図ると共に機構の簡素・簡略化を図り、操作性の良い魚釣用両軸受リールを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の魚釣用両軸受リールのクラッチ機構は、リール本体に装着された手動ハンドル又は/及びスプール駆動モータと駆動連結されてリール本体に回転可能に支持されたスプールと、前記手動ハンドル又は/及び前記スプール駆動モータの駆動連結末端部材と前記スプールとの駆動連結を遮断するクラッチ機構とを備えた魚釣用両軸受クラッチ機構において、前記駆動連結末端部材とクラッチ機構との間に駆動伝達手段を設け、前記駆動連結末端部材の巻取り駆動でスプールとの駆動連結が遮断された状態にある前記クラッチ機構をスプールと駆動連結された状態に切換可能としたものです。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール本体に装着された手動ハンドル又は/及びスプール駆動モータと駆動連結されてリール本体に回転可能に支持されたスプールと、前記手動ハンドル又は/及び前記スプール駆動モータの駆動連結末端部材と前記スプールとの駆動連結を遮断するクラッチ機構とを備えた魚釣用両軸受クラッチ機構において、前記駆動連結末端部材とクラッチ機構との間に駆動伝達手段を設け、前記駆動連結末端部材の巻取り駆動でスプールとの駆動連結が遮断された状態にある前記クラッチ機構をスプールと駆動連結された状態に切換可能としたことを特徴とする魚釣用両軸受リールのクラッチ機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、スプールとの駆動連結が遮断されたスプールフリー状態にあるクラッチ機構をスプールと駆動連結された釣糸巻取り状態に手動ハンドル又はスプール駆動モータによる駆動連結末端部材の作動により切換可能とした魚釣用両軸受リールのクラッチ機構の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来一般の魚釣用両軸受リールにおけるクラッチ機構は、特公平6−59155号に記載されているように手動ハンドルが取付けられたハンドル軸の内端又は該ハンドル軸の内端に同軸状に駆動連結させて配置した電動ギヤの内端に設けられたリターンピン又はラチェット歯車がクラッチ操作レバーと連結されたカム板を作動し、該カム板のカムにてピニオンギヤに結合されたシフターを作動することによってピニオンギヤとスプールとを駆動連結させて、スプールフリーの釣糸繰り出し状態にあるクラッチ機構を釣糸巻取り状態に切換る様に構成されています。 【0003】しかし、上述のようにカム板を作動するリターンピン又はラチェット歯車とカム板にて作動されるシフターやピニオンギヤが平行に配置されて同軸上に配置されていないものでは、カム板の作動方向やシフターの配置など、ピニオンギヤ周辺の各種作動部材の配置等に制約をうけ、この設計に多大な労力を使うのみならず熟練を求められるものでした。 【0004】一方、特許第2858625号公報には、スプール駆動モータのモータ軸にスプールを支持するスプール軸とは別に形成したピニオン軸を駆動連結させ、該ピニオン軸とクラッチ機構との間に駆動伝達機構を装着し、スプール駆動モータの巻取り動力によってスプールとの駆動連結が遮断された状態にあるクラッチ機構をスプールと駆動連結された状態に切換可能としたクラッチ機構が提案されております。 【0005】しかし、クラッチ機構をモータ軸に駆動連結されたピニオン軸にて切換える上記クラッチ機構では、手動によってスプールと駆動連結された状態に切換える機構が別途必要になるばかりか、釣糸巻取り時におけるスプール駆動モータの駆動時中ピニオン軸が常時作動されるために、ピニオン軸やこれを支持する軸受等の周辺部材の強化を図らなければいけないと言う問題が生じ、これに支持されるピニオンギヤ等の大径化も図らねばならないと言う問題も生じます。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、手動ハンドル又はスプール駆動モータの何れの作動によってもクラッチ機構をスプールと駆動連結された状態に切換可能とし、且つ設計自由度が高く、構成が簡素でコンパクトなクラッチ機構の提供を目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の魚釣用両軸受リールのクラッチ機構は、リール本体に装着された手動ハンドル又は/及びスプール駆動モータと駆動連結されてリール本体に回転可能に支持されたスプールと、前記手動ハンドル又は/及び前記スプール駆動モータの駆動連結末端部材と前記スプールとの駆動連結を遮断するクラッチ機構とを備えた魚釣用両軸受クラッチ機構において、前記駆動連結末端部材とクラッチ機構との間に駆動伝達手段を設け、前記駆動連結末端部材の巻取り駆動でスプールとの駆動連結が遮断された状態にある前記クラッチ機構をスプールと駆動連結された状態に切換可能としたものです。 【0008】 【実施例】以下、本発明に係る魚釣用電動リールの第1の実施形態について、図1乃至図3を用いて説明する。 【0009】図1は本発明の第1の実施の形態に係る魚釣用電動リールのクラッチ機構を示す平面断面図で、図2Aは、クラッチON時における図1のA−A断面図、図2Bは同時における要部拡大断面図、図3Aは、クラッチOFF時における図1のA−A断面図、図3Bは同時における要部拡大断面図をそれぞれ示し、この実施の形態による魚釣用電動リールのクラッチ機構15は、駆動連結末端部材のピニオンギヤ6とクラッチ機構15の一部のカム板40との間に駆動伝達手段を設け、駆動連結末端部材のピニオンギヤ6とスプール4との駆動連結が遮断した状態での手動ハンドル5或いはスプール駆動モータ31によるピニオンギヤ6の巻取り駆動でピニオンギヤ6がスプール4と駆動連結した状態に切換られるように構成されています。 【0010】この実施の形態について詳細に説明しますと、リール本体1は、左右枠板2a、2bを図示しない複数の支柱で連結した枠体2と、左右枠板2a、2bの外側に取付けられた左右側板3a、3bと、下部に取付けられたリール脚39から構成されており、スプール4は、前記左枠板2aに着脱自在に取付けられたブラケット2cに設けたスプール軸受11と右側板3bに設たスプール軸受12とによってリール本体1に回転可能に支承されたスプール軸4aに同軸的に一体に設けることによって左右枠板2a、2b間に回転可能に支承されております。 【0011】次に、手動ハンドル5及びスプール駆動モータ31による駆動連結末端部材のピニオンギヤ6との駆動連結構造について説明しますと、手動ハンドル5は、図示せぬ軸受を介して右枠板2bと右側板3bとに軸支されたハンドル軸5aの右側板3bからの突出端に取付けられており、ハンドル軸5aには、複数の摩擦板からなるドラグ機構7を介して相互回転可能に主歯車8が外装されると共に、右側板3bとの間に設けられた一方向クラッチによって図2A及び図3Aに矢印Aで示す釣糸巻き取り方向のみに回転可能に設けられおります。そして、前記ドラグ機構7は、ハンドル軸5aの手動ハンドル5の近傍に螺合されたドラグ調整摘み7aを正・逆転させることによって前記複数の摩擦板間の摩擦力を調整してハンドル軸5aと主歯車8との間の制動力を調整できるようにしています。また、前記主歯車8は、後述するスプール駆動モータ31のモータ軸31aに組み込まれて前記側板3bに軸受を介して回転可能に支承された遊星歯車減速機構10の第2腕輪23と一体回転可能に設けられた第1歯車19に噛合されています。 【0012】ここで、前記スプール駆動モータ31のモータ軸31aに組み込まれた遊星歯車減速機構10について説明しますと、スプール駆動モータ31は、前記枠体2の左右枠板2a,2b間に一体的に取付けられたモータケース2d内に回転不能に収納され、このモータ軸31aは、左枠板2a側端部と前記モータケース3dとの間に設けられた一方向クラッチ13によって一方向のみに回転可能に設けられています。該モータ軸31aの右枠板2b側端部には、第1太陽歯車27が固着され、該第1太陽歯車27には、モータ軸31aに回転自在に外装された第1腕輪46の略円盤状部の回転軸心から偏心した位置に、スプール駆動モータ31側に延出させた軸46aに回転可能に支承した複数の第1遊星歯車25が第1太陽歯車27を取巻くように噛合され、該第1遊星歯車25は、前記モータケース2dに軸受14にて回転可能に支承された内歯車20に常時噛合しています。また、該第1腕輪46の他の側には、一体に回転する第2太陽歯車26が設けられ、該第2太陽歯車26には、モータ軸31aに回転自在に外装された前述の第2腕輪23の略円盤状部の回転軸心から偏心した位置に、スプール駆動モータ31側に延出させた軸23aに回転可能に支承した複数の第2遊星歯車24が第2太陽歯車26を取巻くように噛合され、該第2遊星歯車24も前記内歯車20に常時噛合しています。 【0013】そして、内歯車20の外周には、内歯車20と一体回転可能な歯車66が設けられ、該歯車66は、リール本体1に軸支されて設けられた連結歯車28と噛合しており、該連結歯車28は、駆動連結末端部材のピニオンギヤ6の歯車部6aに噛合しており、更に、内歯車20には、同軸的に一体回転するように歯車16が設けられており、該歯車16は、レベルワインド機構29のトラバースカム軸29aの端部に固着された従動歯車32に噛合しています。 【0014】従って、スプール駆動モータ31を駆動した場合、モータ軸31aの正転方向の回転運動は、第1太陽歯車27を回転させて、第1遊星歯車25を自転させながら内歯車20及び第1太陽歯車27と噛合しつつ第1太陽歯車27の回りを第1腕輪46と共に公転して該第1腕輪46の他面の第2太陽歯車26を回転させ、更に第2太陽歯車26の回転運動は、第2遊星歯車24を自転させますが、第2腕輪23が前記右側板3bとハンドル軸5aとの間に介在させた一方向クラッチ9によってハンドル軸5a及び第1歯車19と共に逆転を拘束されて回転されることなく一定位置に静止されるために、第2遊星歯車24は第2太陽歯車26の回りを公転することなく噛合した内歯車20を減速回動させ、内歯車の外周に設けた歯車66と連結歯車28を介してピニオンギヤ6を回動させると共に、同軸的に一体回転するように設けられた歯車16と従動歯車32とを介してトラバースカム軸29aを回動させてレベルワインド機構29を作動させます。 【0015】また、手動ハンドル5を回転操作した場合、手動ハンドル5の回転運動は、ハンドル軸5aからドラッグ機構7を介して主歯車8に伝達され、該主歯車8に噛合した第1歯車19を介して第2腕輪23を回転させ、該第2腕輪23に支持された第2遊星歯車24をこれを噛合した第2太陽歯車26の回りを公転させながら自転させます。この時に、第2遊星歯車24の公転運動が、第2太陽歯車26からモータ軸31aに伝達されますが、モータ軸31aは、一方向クラッチ13によって回り止めされるために、第2遊星歯車24は、非回転状態の第2太陽歯車26の周りを自転しながら公転して内歯車10を回転させ、以下、前述のスプール駆動モータ31の駆動時と同様にしてピニオンギヤ6を回動させると共にレベルワインド機構29を作動させます。 【0016】次に、本発明に係わるクラッチ機構について説明しますと、前記ピニオンギヤ6は、前記スプール軸4aに軸方向に摺動可能に外装され、前記スプール4と対向する端面には、スプール軸4aと交差する方向に植設されたクラッチピン15aと結合するクラッチ凹部15bが形成されており、図2に示すようにクラッチピン15aとクラッチ凹部15bとが結合している時には、ピニオンギヤ6がスプール軸4aに回止めされた状態となり、ピニオンギヤ6とスプール4とが一体に回転するように構成され、図3に示すようにクラッチピン15aとクラッチ凹部15bとが結合していない時には、スプール軸4aに一体に設けられたスプール4は自由回転可能に構成されています。 【0017】ピニオンギヤ6の他の端部付近には環状溝6aが形成され、この環状溝6aには、シフター41が回転可能かつ摺動不能に係合されており、該シフター41の両端は、図2A及び図3Aに図示するように右枠板2bからスプール軸4aと平行に立設された一対の軸41a,41aに摺動可能に支持されると共に該軸41a,41aに外装されたバネ41b,41bによって常時クラッチピン15aとクラッチ凹部15bとが係合しようとする方向に付勢されています。 【0018】また、右枠板3bとシフター41との間には,リール本体1の左右枠板2a,2b間に上下動可能に掛け渡されたクラッチOFFレバー15cを押し下げ操作することにより、スプール軸4a並びにピニオンギヤ6と同一軸芯にてクラッチOFF位置とクラッチON位置とに回転可能に支持されると共にデッドポイントバネ40b(図2A・図3A)にてクラッチOFF位置とクラッチON位置との2位置に振分け付勢されたカム板40が設けられ、該カム板40のシフター41との対向面に突設されたカム40a、40aの作用によってシフター41と共にピニオンギヤ6を前記バネ41b,41bによる付勢力によって係合されているクラッチピン15aとクラッチ凹部15bとが係合解除されるようにスプール軸4aの軸方向へ移動してピニオンギヤ6とスプール4との駆動連結を遮断してスプール自由回転状態に切換えます。 【0019】また、ピニオンギヤ6の他の端側に形成された環状溝6aの中央よりには、図2B及び図3Bに示すように中央部側が大径で環状溝側が小径なテーパー部6bが形成され、ピニオンギヤ6がクラッチON状態にある場合にはテーパー部6bの小径外周面上で前記カム板40を回転作動自在に嵌合し、ピニオンギヤ6がクラッチOFF状態にある場合にはテーパー部6bの大径外周面がカム板40に係合してピニオンギヤ6とカム板40とがスプール軸4aに対して一体的に回動可能に形成しております。 【0020】従って、本実施例に係わるクラッチ機構15は、クラッチON状態においては、ピニオンギヤ6の他の端部付近に回転可能に係合されたシフター41に付勢されたバネ41b,41bのバネ力によってスプール4側のクラッチピン15aとピニオンギヤ6一端のクラッチ凹部15bとが係合され、且つ、カム板40はピニオンギヤ6のテーパー部6bの小径外周面上で回転作動自在に嵌合されておりますので、手動ハンドル5またはスプール駆動モータ31によるピニオンギヤ6の巻取り駆動に伴ってスプール4を巻取り駆動し、スプールに釣糸を巻き取ることができます。 【0021】そして、クラッチOFFレバー15cの押し下げ操作によって、カム板40を回転操作するとカム板40のカム40aによってピニオンギヤ6とシフター41とがバネ41b,41bのバネ力に抗してスプール軸上を摺動移動してスプール4側のクラッチピン15aとピニオンギヤ6の一端のクラッチ凹部15bとの係合が解除されてクラッチOFFの状態に切換わり、スプール回転フリー状態のスプール4に巻き取られた釣糸が仕掛けや錘等の自重にて繰り出し可能になると同時に、ピニオンギヤ6のテーパー部6bの大径外周面がカム板40と一体的に回動可能に係合されます。 【0022】この状態で、スプール駆動モータ31に所定量だけ回転駆動する信号を送ってスプール駆動モータ31を所定量だけ駆動する、又は、手動ハンドル5を巻取り駆動すると、スプール駆動モータ31、又は、手動ハンドル5の駆動に伴うピニオンギヤ6の駆動にてカム板40が所定量だけ回動してカム板40のカム40aがシフター41から離脱してバネ41b,41bのバネ力によってスプール軸上をピニオンギヤ6が摺動復帰してスプール4側のクラッチピン15aとピニオンギヤ6の一端の一端のクラッチ凹部15bとを係合させると共に前記ピニオンギヤ6の摺動復帰に伴ってピニオンギヤ6のテーパー部6bの大径外周面とカム板40との一体的係合も解除されてクラッチONの状態に切換わり、スプールからの釣糸の繰り出しが停止されます。 【0023】なお、前術のクラッチOFF状態からクラッチON状態への切換え時におけるスプール駆動モータ31への所定量だけの回転駆動信号は、図示しない公知の釣糸繰り出し長さ計測装置が計測した繰り出し釣糸長さと予め設定した釣糸繰り出し長さとの比較一致信号、又は図示しない公知のスプール回転数計数手段が計数したスプール回転数と予め設定したスプール回転数との比較一致信号、又は、リール本体1の上面に形成した制御盤50(図2A・図3A)に設けた棚停止スイッチ51の押動信号等にすれば良く、また、釣糸巻き取り時におけるスプール駆動モータ31の釣糸巻取り信号は、従来と同様に前記制御盤50にも受けられたオートスイッチの押動信号によって継続駆動をマニュアルスイッチの押動信号によって押動時のみ駆動、或いはリール本体1に回動或いは摺動自在に設けられた変速レバーの作動操作信号等にすれば良い。 【0024】また、実施例中において52は、カム板40とピニオンギヤ6との係合を確実・容易にするために両者間に介在させた一方向クラッチであり、本発明においては必須の要素ではなく、53は、ハンドル軸5aの内端に一体回転可能に設けられたラチェットであり、該ラチェット53は、カム板40をクラッチOFF状態に切換時に回動軌跡内に侵入するようにカム板40に揺動可能に設けたキック爪54(図2A、図3A)を回動軌跡外に押し出すことによってクラッチ機構15をクラッチ0FFの状態からクラッチオンの状態に切換えるように構成されておりますが、このクラッチ切換機構も本発明においては必須の要素ではありません。 【0025】また、本実施例においては、カム板40にマグネットを設け、該カム板に設けたマグネットのクラッチOFF位置又はクラッチON位置、或は両位置に対応する右枠板或は右側板にリードスイッチ等の検知手段を設けることによって、作動精度の向上を図るようにしても良く、また、本実施例においては、スプール軸4aを左枠板2aと右側板3bとによって保持し、該スプール軸4aにてピニオンギヤ6を支承するようにしたが、既に公知のようにスプール軸4aを左右枠板2a、2bにて保持し、ピニオンギヤ6は、前記スプール軸4aと同軸芯上に別途設けられて右枠板2bと右側板3bとに保持されたピニオン軸にて支承するようにしても良く、更に、本実施例においては、クラッチ機構15におけるスプール4とピニオンギヤ6の結合・離脱をスプール軸4aと交差する方向に植設されたクラッチピン15aとピニオンギヤ6の一端に形成されたクラッチ凹部15bとによって行うようにしましたが、スプール4の右側側面とピニオンギヤ6との対向面とに形成した係合凹凸部にて公知のように結合・離脱させるようにしても良い。 【0026】また、本実施例においては,手動ハンドル5を設けた右側板3b近傍に、手動ハンドル5やスプール駆動モータ31からスプール4へと回転を伝達させるための手動駆動連結機構、電動駆動連結機構、クラッチ機構及びレベルワインド機構の駆動連結機構を収納するようにしたため、手動ハンドル5を設けていない左側板3a近傍の位置にリールの駆動に必要な部材を何等収納する必要がなくなり、これらの部材を収納するスペースを設ける必要もなくなる。このため、左側板3a外形の小型化を図ることができ、釣糸巻取り時における左側板3aの保持性の向上を図ることができる。 【0027】又、電動リールの駆動に必要な駆動連結機構等は、手動ハンドル5を設けた右側板3b近傍に集約して収納されるので、左右側板3a、3b近傍にそれぞれ設けられた駆動連結機構間を連結するための駆動軸等を左右側板3a、3b間に掛渡す必要がなくなり、部品点数の削減、機構の簡略化、重量の削減を図ることができる。 【0028】又、電動リールの駆動に必要な駆動連結機構等は、手動ハンドル5を設けた右側板3b近傍に集約して組込まれるので、これらのリール本体内への組込み作業の簡易化を図れるのみならず、作動不良時の修理や使用後のメンテナンス等も手動ハンドル5を設けた右側板3bを外すのみで容易に行うことができるのみならず、釣行後の釣糸の洗浄や釣中における釣糸交換じのスプールの着脱を左名こち耳側板3b側の分解のみで行える。 【0029】又、レベルワインド機構29が設けられているため、スプール4の釣糸の均一な巻取りができるのであるが、このレベルワインド機構29とスプール駆動モータ31とを駆動連結する駆動連結機構も、手動ハンドル5を設けた右側板3b近傍に収納されているので、レベルワインド機構の作動不良時やメンテナンス時にも右側板3bを外すのみで容易に修理等を行うことができる。 【0030】本実施例による魚釣用電動リールでは、スプール駆動モータ31によって釣糸を巻取っているときであっても、手動ハンドル5を釣糸巻取り方向に回転することができる。このため、スプール駆動モータ31によるスプール4及びレベルワインド機構29の作動に、手動ハンドル5の釣糸巻取り方向への回転によるスプール4及びレベルワインド機構29の作動を併用できるので、何れか一方の高速な回転速度で追巻きをすることができて早い手返しを可能にするのみならず、スプール駆動モータ31への過大な負荷による焼損防止をも図ることができる。 【0031】又、本実施例による魚釣用電動リールのリール脚39は、リール本体1の下部であってリール本体1の左右方向の略中央の位置に設けられているが、リールの重心、即ち、手動ハンドル5が取付けられた右側板3b側に寄せて設けても良い。このように重心位置にリール脚39を設けると、釣竿取付け時のバランスがよくなるとともに、リールを取付けた釣竿と手動ハンドル5との距離を近接させることができるので、手動ハンドル5による釣糸の巻上げ動作の安定化を図ることができる。 【0032】図4は、本発明に係わる魚釣用両軸受リールのクラッチ機構の第2の実施形態の概要を示すもので、本発明に係わるクラッチ機構15以外の詳細な構成については、従来技術に記載の特公平6−59155号公報をご参照下さい。 【0033】図4中で31は、図示しないリール本体に設けられたスプール駆動モータ、10’は、該スプール駆動モータ31の駆動軸31aと互いに噛合する複数のギヤ群からなる減速機構、60は、駆動軸であって、その一端にはローラクラッチを介して取付けた図示しないギヤが取付けられ、該ギヤを前述の減速機構10’の最終ギヤに噛合することによって前記駆動軸60をスプール駆動モータ31によって一方向に回転可能とし、駆動軸60の他端には、後述する切換えギヤ63に噛合する中間ギヤ62が取付けられています。 【0034】また、7は、複数枚のランニングからなるドラグ機構であって、後述する手動ハンドル5のハンドル軸5aに軸受などの供回り防止機構64を介して挿通された手動・電動の切換えギヤ63と主歯車8との間に介装され、スプリングやスリーブを介して締付け可能なドラグ調整摘み7aによって上記切換えギヤ63と主歯車8との圧接力を調整し、スプール4の回転トルクを制御可能にし、スプール駆動モータ31或は手動ハンドル5の巻取り駆動力は、切換えギヤ63により選択されて主歯車8から駆動連結末端部材のピニオンギヤ6に駆動連結されています。 【0035】そして、本発明に係わるクラッチ機構におけるピニオンギヤ6は、図示しない左右側板に回転可能に支持されて中間位置にスプール4を固着したスプール軸4aに軸方向に摺動可能に外装され、前記スプール4と対向する端面には、スプール4の右側面の形成された係合凹部15a’と結合する係合凸部15b’が形成されており、係合凹部15a’と係合凸部15b’とが結合している時には、ピニオンギヤ6がスプール4に回止めされた状態となり、ピニオンギヤ6とスプール4とが一体に回転するように構成され、係合凹部15a’と係合凸部15b’とが結合していない時には、スプール4は自由回転可能に構成されています。 【0036】ピニオンギヤ6の他の端部付近には環状溝6aが形成され、この環状溝6aには、シフター41が回転可能、摺動不能に係合されており、該シフター41の両端は、第1の実施の形態とほぼ同様に右枠板からスプール軸と平行に立設された一対の軸に摺動可能に支持されると共に該軸に外装されたバネによって常時スプール4の係合凹部15a’とピニオンギヤ6に形成された係合凸部15b’とが係合しようとする方向に付勢されています。 【0037】また、右枠板とシフター41との間には,図示しないクラッチOFFレバーを操作することにより、スプール軸4a並びにピニオンギヤ6と同一軸芯にて回転可能にしてデッドポイントバネにてクラッチOFF位置とクラッチON位置との2位置に振分け付勢されたカム板40が設けられ、該カム板40のシフター41との対向面に突設されたカム40aの作用によってシフター41と共にピニオンギヤ6をバネによる付勢力によって係合されている係合凹部15a’と係合凸部15b’とが係合解除されるようにスプール軸4aの軸方向へ移動してピニオンギヤ6とスプール4との駆動連結を遮断してスプール自由回転状態に切換えます。 【0038】また、ピニオンギヤ6の他の端側に形成された環状溝6aの中央よりと前記カム板40との対向面には、それぞれに係合凹部6b’と係合凸部40bとが対向配置され、ピニオンギヤ6がクラッチON状態にある場合には係合凹部6b’と係合凸部40bとが非係合な状態に保持され、ピニオンギヤ6がクラッチOFF状態にある場合には係合凹部6b’と係合凸部40bとが係合してピニオンギヤ6とカム板40とがスプール軸4aに対して一体的に回動可能に形成しております。 【0039】従って、本実施例に係わるクラッチ機構15は、クラッチON状態においては、ピニオンギヤ6の他の端部付近に回転可能に係合されたシフター41に付勢されたバネのバネ力によってスプール4側の係合凹部15a’とピニオンギヤ6の一端の係合凸部15b’とが係合され、且つ、カム板40の係合凸部40bはピニオンギヤ6の係合凹部6b’とは係合離脱されておりますので、手動ハンドル5またはスプール駆動モータ31によるピニオン6の巻取り駆動に伴ってスプール4を巻取り駆動し、スプールに釣糸を巻き取ることができます。 【0040】そして、図示しないクラッチOFFレバーの操作によって、カム板40を回転操作するとカム板40のカム40aによってピニオンギヤ6とシフター41とがバネのバネ力に抗してスプール軸上を摺動移動してスプール4側の係合凹部15a’とピニオンギヤ6の一端の係合凸部15b’との係合が解除されてクラッチOFFの状態に切換わり、スプール回転フリー状態のスプール4に巻き取られた釣糸が仕掛けや錘等の自重にて繰り出し可能になると同時に、ピニオンギヤ6の係合凹部6b’がカム板40の係合凸部40bと一体的に回動可能に係合されます。 【0041】この状態で、スプール駆動モータ31に所定量だけ回転駆動する信号を送ってスプール駆動モータ31を所定量だけ駆動する、又は、手動ハンドル5を巻取り駆動すると、スプール駆動モータ31、又は、手動ハンドル5の駆動に伴うピニオンギヤ6の駆動にてカム板40が所定量だけ回動してカム板40のカム40aがシフター41から離脱してバネのバネ力によってスプール軸上をピニオンギヤ6が摺動復帰してスプール4側の係合凹部15a’とピニオンギヤ6の一端の係合凸部15b’とを係合させると共に前記ピニオンギヤ6の摺動復帰に伴ってピニオンギヤ6の係合凹部6b’とカム板40の係合凸部40bとの一体的係合も解除されてクラッチONの状態に切換わり、スプール4からの釣糸の繰り出しを停止します。 【0042】なお、前術のクラッチOFF状態からクラッチON状態への切換え時におけるスプール駆動モータ31への所定量だけの回転駆動信号、及び釣糸巻き取り時におけるスプール駆動モータ31の釣糸巻取り信号は、第1の実施形態と同様にします。本実施例において、100は、スプール4の回転を検出するセンサーで、該センサー100によるスプール回転数をマイクロコンピューターからなる制御部101にて計数して、予め設定したスプール回転数とスプールからの釣糸繰り出し長さと関係データ又はこれらの関係係数と前記スプール回転数とからスプールからの釣糸繰り出し長さを算出して制御盤50の液晶表示部50aに表示されるようになっています。 【0043】そして、制御部101に予め設定したり先に魚信があった時に記憶した釣糸繰り出し長さに前記算出した釣糸繰り出し長さが一致する都度にスプール駆動モータ31を所定量回転させてクラッチOFFの状態からクラッチONの状態に切換えてスプールからの釣糸の繰り出しを停止するようにしています。また、図中で102は、スプール駆動モータ31、センサー100、或は制御部101等の作動用電源です。 【0044】図5は,本発明の第3の実施の形態を示す要部断面図で、図6は、図5のB-B断面図におけるクラッチON状態を示す図、図7は,図5のB-B断面図におけるクラッチOFF状態を示す図で、本実施例においては、手動の両軸受けリールにおいてカム板40をピニオンギヤ6の径方向にスライドさせることによってクラッチOFF状態とクラッチON状態との切換をするようにしております。 【0045】図5中5aは、手動ハンドルのハンドル軸で、該ハンドル軸5aには、周知のドラグ機構7を介してピニオンギヤ6と噛合する主歯車8が回転可能に取付けられ、ピニオンギヤ6の一端の係合凸部15b’とスプール4の右側面に形成した係合凹部15a’とを結合したクラッチONの状態で手動ハンドルを回転させるとハンドル軸5aの回転力がスプール4に伝達されて釣糸がスプール4に巻き取られるようになっており、前記係合凸部15b’と係合凹部15a’との係合を離脱したクラッチOFFの状態でハンドル軸5aとスプール4との駆動連結を解除して、釣糸が自由回転可能なスプール4から繰り出されるようになっております。 【0046】本実施例におけるクラッチ機構のクラッチレバー15cは、右側板3bに回動自在に取り付けられており、その軸端部には右枠板2b側へ偏心ピン15dが突設された1枚のギヤ15eが回止め結合されており、該ギヤ15eは後述する動力伝達機構の構成要素です。 【0047】又、図6A中、40はクラッチ機構15中のシフター41を作動させるカム板で、該カム板40には一端部側に長孔40eが、又、他端部にはカム40aが設けられており、長孔40e内に上記偏心ピン15dが嵌入されている。そして、図6Aの位置にあるクラッチレバー15cを矢印D方向へ操作して図6Bの位置に切り換えると、偏心ピン15dが嵌入するカム板40が矢印E方向へ移動し、カム40aがシフター41をバネ41bのばね力に抗してスプール軸4aの軸方向に移動させるので、これに連動してピニオンギヤ6が同方向へ移動してスプール4の側面との結合が解除され、手動ハンドルの巻取り動力が遮断され、カム板40は、右側板3bに一端を掛け止めしたデッドポイントバネ40gによってクラッチOFF状態に位置保持されます。 【0048】そして、図6Bに示すクラッチOFFの位置からクラッチレバー15cを矢印F方向へ操作すると、カム板40が矢印G方向へ移動するので、シフター41がバネ41bの復元力で移動し、その結果、図5の如くピニオンギヤ6が同方向へ移動してスプール4に結合し、クラッチON(巻取り状態)となり、カム板40は、前記デッドポイントバネ40gがデットポイントを乗り越えてクラッチON状態に位置保持されます。 【0049】そして、ピニオンギヤ6とクラッチレバー15cとの間に、ピニオンギヤ6の巻取り方向の回転力でクラッチOFFのスプール自由回転状態にあるクラッチ機構15をクラッチONの釣糸巻取り状態に切換える動力伝達機構50を装着しています。即ち、図6に示すように上記スプール軸4aには、ピニオンギヤ6と軸受12との間にギヤ50aが回動自在、摺動不能に外装され、ピニオンギヤ6とギヤ50aとの間には間隔保持用のコイルスプリング51が介装されております。 【0050】そして、上述したようにクラッチレバー15cを操作してクラッチ機構15をOFFにすると、ピニオンギヤ6がスプール軸4a上をスプール4から離間する方向に移動してスプール4との結合が解除され、この時、該ピニオンギヤ6はスプリング51のばね力に抗してギヤ50a側に移動させるようになっており、ピニオンギヤ6とギヤ50aとの対向面には、夫々、噛合可能な凹凸部6b’、50cが設けられており、スプリング51のばね力に抗して移動したピニオンギヤ6が、ギヤ50aと噛合するようになっています。 【0051】一方、クラッチレバー15cの操作でクラッチ機構15を図5の如くONに切り換えると、ピニオンギヤ6はバネ41bの復元力でスプール軸4a上をスプール4側に移動してスプール4の右側面に結合するが、これと共に、ギヤ50aもスプリング51の復元力で移動してピニオンギヤ6とギヤ50aとの噛合も解除されるようになっています。 【0052】そして、右側板3bの内側には、上記ギヤ50aに噛合する1枚のギヤ50bが回転可能に取り付けられており、該ギヤ50bは更に上記ギヤ15eと噛合した構造となっているから、クラッチレバー15cがクラッチOFFの位置にあってピニオンギヤ6とギヤ50aとが互いに噛合しているとき、手動ハンドルを回動操作して巻取り動力がハンドル軸5a、主歯車8を介してピニオンギヤ6に伝達されると、順次動力伝達機構50の各ギヤ50a,50bを介してギヤ15eに伝達され、該ギヤ15eが図6Bに示すように矢印H方向へ回転して、クラッチレバー15cをクラッチONの位置に復帰させるようになっている。 【0053】従って、クラッチレバー15eの復帰により、ギヤ15eに突設した偏心ピン15dがカム板40を図6Bに示すように矢印G方向へ移動させて、該カム板40のカム40aがシフター41から離脱してクラッチONの状態に切り換えます。 【0054】又、図中、60はカム板40に装着されたマグネットで、該マグネット40でON,OFFされるリードスイッチ61がカム板40ガイド部材40fに取り付けられており、カム板40の移動位置によってクラッチON状態或はクラッチOFF状態を検知できるようになっています。 【0055】本実施例における魚釣用両軸受リールは、上記のように構成されていますから、魚釣を行うには、先ず、クラッチレバー15cを図6Bに示すクラッチOFFの状態に操作することで、カム板40によりスプール4ととピニオンギヤ6との結合が解除されてクラッチOFFの状態になり、スプール4は自由回転状態になるから、釣糸は仕掛け等の重量でスプール4から繰り出されます。 【0056】従って、釣人は所定の水深でクラッチレバー15cを図6Aに示すクラッチONの状態に戻せばスプール4とピニオンギヤ6とが結合してクラッチONの状態になり、スプール4が巻取り状態となります。また、手動ハンドルを巻取り操作すれせば、ピニオンギヤ6から各ギヤ50a、50bを介してギヤ15eに伝わり、ギヤ15eが図6Bの矢印H方向へ回転してクラッチレバー15cをクラッチON状態に復帰させ、ギヤ15eに突設した偏心ピン15dがカム板40を矢印G方向へ移動させてクラッチON状態に切り換わります。 【0057】この状態で魚の当たりを待って、魚の当たりがあった場合に、手動ハンドルを再度巻取り操作すれば釣糸がスプール4に巻き取られることとなり、更に魚釣を続けるならば、再びクラッチレバー15cを操作してクラッチOFF状態に切り換え、釣糸を繰り出して以下同様な手順を繰り返していけばよい。 【0058】尚、本発明による魚釣用電動リールは上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。 【発明の効果】以上説明したように本発明の魚釣用両軸受リールのクラッチ機構によれば、従来のこの種リールに比べてリール本体の小型・軽量化が可能になると共に機構の簡素・簡略化が可能となり、その結果、操作性が向上し、又、クラッチ駆動モータが不要であるためにクラッチ駆動モータに対する防水処理が不要となることも相俟って製造コストを大幅に抑えることが可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592262163 【氏名又は名称】株式会社 上州屋
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| 【出願日】 |
平成13年3月2日(2001.3.2) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−253091(P2002−253091A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月10日(2002.9.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−57566(P2001−57566) |
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