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【発明の名称】 小動物の排泄物処理材
【発明者】 【氏名】中曽 信正

【要約】 【課題】小動物の排泄物処理材を使用する飼主は、ベントナイトに代表される鉱石製処理材、再生紙を使った紙パルプ製処理材、木材から派生する木粉製処理材、或いは吸水ポリマーが混合された処理材等の中から、飼っている小動物、例えば猫の排尿習性に合い、しかも飼主の要求にも叶っていると思われる処理材を選んで使用している。

【解決手段】従来製品は、処理材が一層で構成されているが、本発明は小動物の排糞尿行動の特性に合せたペレット状の表面層と、排糞尿後の糞尿処理材を取出し易くする粉状又は、顆粒状のベース層との二層構造にし、飼主が表面層とベース層を任意に組み合わせることが可能な形態にすることにより、飼主が希望する使用環境が実現可能となり、使用満足度の高い処理材を得ることが出来る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】植物を主原料としたペレット状の表面層と、植物を主原料とした粉体又は顆粒状のベース層とで構成し、下層にベース層を、上層に表面層を積層して使用することを特徴とする小動物の排泄物処理材。
【請求項2】表面層は豆腐製造工程で発生する生おからを乾燥して得られる乾燥おからに、コーンスターチを添加して混練し、給水・加熱の過程でコーンスターチをアルファー化させ、吐出・切断してペレット化することを特徴とする請求項1に記載の小動物の排泄物処理材。
【請求項3】表面層は豆腐製造工程で発生する生おからを乾燥して得られる乾燥おからに水分と水溶性接着成分を添加した後、常温でペレット化することを特徴とする請求項1に記載の小動物の排泄物処理材。
【請求項4】ベース層は、植物成分を粉砕した穀物粉末、木粉、竹粉、葉粉末、根菜粉末等である請求項1に記載の小動物の排泄物処理材。
【請求項5】ベース層は植物成分から脂肪、糖分、澱粉、蛋白、果汁、水溶性繊維等を抽出した残渣の粉末である請求項1に記載の小動物の排泄物処理材。
【請求項6】ベース層は、植物パルプを主原料とする紙及び印刷物、包装材、紙おむつ等の使用済み回収品、及び生産過程で発生する不良品を粉砕した粉末である請求項1に記載の小動物の排泄物処理材。
【請求項7】ベース層は、植物成分の炭化物である、焼却灰、石炭灰、木炭、竹炭、その他活性炭等の粉末である請求項1に記載の小動物の排泄物処理材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は家庭において、主に人間によって飼育されている小動物の排泄物の処理材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の小動物の排泄物処理材の主流は、鉱石製品をペレット加工したもので、その粒子の大きさも対象とする小動物の特性に応じて大粒から小粒迄ある。飼主は小動物の排泄物処理材の選択に当たっては、小動物の特性に合致する様な素材と粒子のものを選択して適当な容器に一層だけ投入し、その投入量も対象動物の体重、尿の量等に応じて増減して使用しているのが現状である。又、飼主は小動物が排泄物処理材の投入されている容器で排泄した後、排泄処理材を洗浄して再使用するか、あるいは適当な時に家庭ごみとして処分している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の一層型排泄物処理材では、厚みが不足していると尿水分が容器の底部に到達し底部に沿って拡散するので、処理材を大量に消耗するだけでなく、処理材の取出しが甚だしく困難になる。又、厚みが充分にあった場合でも尿水分による塊りの先端部は容器の底には到達しないが、その太さが細くなってしまうので、取出す際に容器内に残され易いという問題点がある。
【0004】又、処理材を必要とする小動物、例えば猫の場合は、猫の体重、尿の量、毛の長さ等の客観的な相違に加え、猫によって砂を掘る深さ、排尿する姿勢の違い等、個々の猫によって癖があり、処理材への要求特性が違っている。
【0005】その上、飼主の処理材に対する要求も、尿を吸収する速さ、吸収後の固さ、塊りの取出し易さの他、容器外への処理材飛散防止、尿の匂いの消臭等に加え尿吸収後の廃棄処理についても、燃えるごみとしての処理、肥料に使う、水洗トイレに流す等、要求が多様化しており、素材として鉱石以外に、木粉、紙等の植物成分を使用した処理材も増えているので、飼育者は各種準備された処理材の中から選んで購入している。
【0006】しかしこれらの要求の中には相矛盾する特性もあり、従来のような一層で構成する処理材では、全ての要求を満たすことは殆ど不可能に近い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、任意の組合わせが可能な二層で構成する排泄物処理材を提供することにより、処理材を必要とする小動物の排尿行動、及び飼主が排泄物処理材に求める使用環境のいずれも満足出来る小動物の排泄物処理材の使用を可能にするものである。
【0008】即ち、請求項1については、植物を主原料としたペレット状の表面層と、植物を主原料とした粉体又は顆粒状のベース層とで構成し、下層にベース層を、上層に表面層を積層して使用するものである。
【0009】請求項2については、表面層は豆腐製造工程で発生する生おからを乾燥して得られる乾燥おからに、コーンスターチを添加して混練し、給水・加熱の過程でコーンスターチをアルファー化させ、吐出・切断してペレット化するものである。
【0010】請求項3については、表面層は豆腐製造工程で発生する生おからを乾燥して得られる乾燥おからに水分と水溶性接着成分を添加した後、常温でペレット化するものである。
【0011】請求項4については、ベース層は、植物成分を粉砕した穀物粉末、木粉、竹粉、葉粉末、根菜粉末等である。
【0012】請求項5については、ベース層は植物成分から脂肪、糖分、澱粉、蛋白、果汁、水溶性繊維等を抽出した残渣を粉末化したものである。
【0013】請求項6については、ベース層は、植物パルプを主原料とする紙及び印刷物、包装材、紙おむつ等の使用済み回収品及び生産過程で発生する不良品を粉砕した粉末である。
【0014】請求項7については、ベース層は、植物成分の炭化物である焼却灰、石炭灰、木炭、竹炭、その他活性炭等の粉末である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の小動物の排泄物処理材は、小動物個々の排尿行動に合った性能を実現する表面層と飼主の要求を実現するベース層の二層で構成したものであり、表面層は小動物の使用感を満足させる為に適度の粒径を持ったペレットとし、ベース層は尿吸収後の固まりを強固にして取出しを容易にする為に粉体又は、微小径の顆粒状にしてある。
【0016】本発明の実施例においては、表面層は豆腐製造工程で発生する生おからを乾燥して得られる乾燥おからにコーンスターチを添加し、混練した後、給水・加熱・吐出・切断・乾燥したペレット状のものであり、ベース層は木材切断工程等で発生する鋸屑木粉又は、竹粉としたものである。表面層は添加したコーンスターチが給水・加熱・吐出・切断・乾燥の過程の中で、加熱・アルファー化されて接着機能を持っているので、尿水分を吸収した時に水溶性接着剤として作用する。ベース層は表面層の尿吸収部の底辺に接触しているから、アルファー化したコーンスターチの吸水による接着効果で底部に結合され、表面層と一体となって強固な塊りを形成する。尚、上記における混練後の給水・加熱・吐出・切断迄の過程は、ニ軸を有する混練押出機を用いても良い。
【0017】他の実施例では、表面層は乾燥おからに適度の水分と水溶性接着成分を添加した後、常温で使用する造粒機によりペレット化後、乾燥させたものとし、ベース層はグルテン抽出後の小麦澱粉又は、澱粉抽出後の馬鈴薯屑を乾燥したポテトパルプ等としたものである。表面層には最小限の接着成分しか含まれていないが、ベース層に含まれる接着成分により、表面層の尿吸収部の底辺とベース層が一体化し強固な塊りを形成する。
【0018】以上説明した様に、本発明による小動物の排泄物処理材によると、表面層とベース層の二層にしてあるので、表面層は適度の粒径のペレット状にすることで尿を速やかに下部へ導いて表面層の崩れと尿の横への広がりを防ぐと共に、小動物の毛への付着防止、容器外への飛散防止に有効に作用する。
【0019】一方、ベース層を粉状又は、顆粒状にすることにより、表面層で吸収しきれなかった尿をベース層が受け止めて吸収した際、固まった表面層の底辺と一体化して崩れ難くくなる上、取出しに際して未吸収部分との剥離が容易になり、尿吸収後の塊りを簡単且つ確実に取出すことが出来る。
【0020】尚、個々の小動物による尿の量、砂を掘る深さの違いに対応するには、表面層の厚みを変えてやれば良い。
【0021】本発明による表面層の生産に当たっては、従来品と同様な工程を必要とするが、尿吸収時に相互接着の必要度が低いので水溶性接着剤等の添加量が最小限で良い。又、本発明によるベース層は粉状又は顆粒状なので、従来の様なペレット加工が不要で使用材料も廃棄物の再利用が可能である。
【0022】その他、小動物の排泄後の悪臭に対しては、放散型の消臭をする場合には、ベース層に香り物質を添加すれば良い。香り物質としては水分率が低く、粉状又は顆粒状であれば何でも良く、例えばハーブ、茶葉、粉末ジュース等の天然香料の他、香料入り粉末入浴剤、粉末洗剤等の添加も可能で、高級香水を含浸乾燥したものを使うことも出来る。又、吸着型の消臭をする場合には、粉末状の活性炭等をベース層に混入させるか、ベース層の下部に塊り状の活性炭等を配置させても良い。
【0023】
【発明の効果】小動物用の排泄物処理材には、その使用目的上、出来るだけ安価にすることと取り扱いを簡素にすることが要求されるが、特に猫の糞尿は悪臭が甚だしいので、消臭することも不可欠な課題である。
【0024】この点において本発明は、表面層とベース層の二層構成にしてあるので、素材に安価な廃棄物が使用出来る上、しかも加工も安価な装置で良く、安いランニングコストでの生産が可能となった。
【0025】又、表面層の厚みを猫の排尿動作の特性に合わせることで快適な使用環境が得られる上、ベース層により尿吸収部の塊りが強固になるので、塊りを取出すに当たって串刺し等で簡単に取出せる上、取残しがほとんど発生しない等、取り扱い性が向上し、コスト低減と合わせ大幅な価値感向上となった。
【0026】消臭することに対しては、ベース層に粉状又は顆粒状の香り成分等を添加することで香り付けが簡単に出来るので、飼主が好みの香り物質を選んで添加すれば良い。
【0027】又、地球環境への配慮から、廃棄物削減が緊急課題となっているが、この面に於いても従来の糞尿処理材の主流である鉱石製品と異なり、植物成分の様な資源循環型材料を原料として利用し、しかも、燃やせる、土に戻る、水洗トイレに流せるという廃棄方法改善の効果も大きい。
【出願人】 【識別番号】598081414
【氏名又は名称】中曽 信正
【出願日】 平成13年3月3日(2001.3.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−253077(P2002−253077A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−109253(P2001−109253)