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【発明の名称】 スピニングリールのスプール
【発明者】 【氏名】北島 啓吾

【要約】 【課題】スピニングリールのスプールにおいて、スプールの軽量化を図りつつ、内部空間を十分に確保できるようにする。

【解決手段】スピニングリールのスプール4は、リール本体2に対して前後移動自在なものであって、糸巻胴部7aと、内筒部材7cと、前フランジ部8と、スカート部7bとを備えている。糸巻胴部7aは、外周に釣り糸が巻き付けられ金属薄板により形成されたものである。内筒部材7cは、糸巻胴部7aの内周側に取り付けられ後端部に雄ねじ部7jを有する部材である。前フランジ部8は、糸巻胴部7aに設けられ雄ねじ部7jを利用して内筒部材7cに固定されたものである。スカート部7bは、糸巻胴部7aの後端部に設けられ糸巻胴部7aより大径のものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】リール本体に対して前後移動自在なスピニングリールのスプールであって、外周に釣り糸が巻き付けられ金属薄板により形成された糸巻胴部と、前記糸巻胴部の内周側に取り付けられ前端部又は後端部に雄ねじ部を有する内筒部材と、前記糸巻胴部の前端部に設けられ前記雄ねじ部を利用して前記内筒部材に固定された前フランジ部と、前記糸巻胴部の後端部に設けられ前記糸巻胴部より大径のスカート部と、を備えたスピニングリールのスプール。
【請求項2】前記雄ねじ部は、前記内筒部材の後端部に前記糸巻胴部より後方に突出するように形成されている、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項3】前記スカート部は、前記金属薄板をプレス加工することにより、前記糸巻胴部と一体成形されており、前記糸巻胴部の後部から外周側に延びる後フランジ部と、後フランジ部の外周部から後方に延びる円筒部とを有し、前記内筒部材は先端に前記前フランジ部を係止可能な大径の鍔部を有し、前記前フランジ部は、前記内筒部材の前記鍔部を除く外周面が貫通可能な貫通孔を有し前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、前記後フランジ部に対向して配置され前記雄ねじ部に前記雌ねじ部を螺合させることにより前記前フランジ部を前記鍔部と糸巻胴部とで挟持させるナット部材をさらに備える、請求項2に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項4】前記ナット部材は合成樹脂製である、請求項3に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項5】前記雄ねじ部は、前記内筒部材の前端部内周側に前記糸巻胴部より前方に突出するように形成されている、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項6】前記糸巻胴部は、筒状部と前記筒状部と一体成形され前記内筒部材の前端部に沿って内周側に延びる内フランジ部とを有する、請求項5に記載のスピニングリールのスプール【請求項7】前記前フランジ部は、前記雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部を有し、第1雌ねじ部を前記雄ねじ部に螺合させることにより前記内筒部材に固定されている、請求項5又は6に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項8】前記雄ねじ部に螺合する第2雌ねじ部を有し前記前フランジ部の前方に配置されるフランジ固定部材をさらに備え、前記第2雌ねじ部を前記雄ねじ部に螺合させることにより前記前フランジ部を回り止めしている、請求項7に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項9】前記前フランジ部は前記第1雌ねじ部を前記雄ねじ部に螺合させることにより前記内フランジ部を前記内筒部材との間で挟んで前記糸巻胴部を前記内筒部材に固定している、請求項7又は8に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項10】前記前フランジ部は前記雄ねじ部が貫通する貫通孔を有し、前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部に螺合させることにより前記前フランジ部を前記内筒部材との間で挟んで固定するフランジ固定部材をさらに備える、請求項5又は6に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項11】前記前フランジ部は、前記内フランジ部に対向して形成された環状溝を有し、前記内フランジ部は前記環状溝にはめ込まれている、請求項6から10のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
【請求項12】前記内筒部材の前記内フランジ部が配置される部分には他の部分より前方に突出した環状突起部が形成されており、前記環状突起部は、前記環状溝にはめ込まれている、請求項11に記載のスピニングリールのスプール。
【請求項13】前記内筒部材は合成樹脂製である、請求項1から12のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプール、特に、リール本体に対して前後移動自在なスピニングリールのスプールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にスピニングリールは、ハンドルを回転自在に支持するリール本体と、ロータと、スプールとを備えている。スピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在であり、釣り糸が巻かれる糸巻胴部と、糸巻胴部の前端に配置され糸巻胴部の外径より大きい外径を有する前フランジ部と、糸巻胴部の後方に設けられた筒状のスカート部とを備えている。前フランジ部は釣り糸が接触して傷つきやすいため、糸巻胴部別部材となっているものが多い。
【0003】前フランジ部を糸巻胴部に固定する場合、従来、フランジ固定部材を用いて固定している。たとえば、フランジ固定部材をボルトにより糸巻胴部に固定し、糸巻胴部とフランジ固定部材との間に前フランジ部を挟んで固定することが行われている。
【0004】このようなスプールでは、スプール全体の軽量化を図るために、糸巻胴部がたとえばアルミニウム合金等の金属薄板により形成されたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の金属薄板により形成されたスプールでは、糸巻胴部の厚みが薄く形成されているので、糸巻胴部の強度が低下しやすい。そこで、糸巻胴部の強度を高くするために、糸巻胴部の内周側に合成樹脂製の内筒部材を取り付けることが考えられる。この場合、フランジ固定部材を内筒部材にボルトにより固定することにより前フランジ部を内筒部材との間で挟んで固定することが考えられる。
【0006】しかし、内筒部材に複数のねじ穴を形成してフランジ固定部材を貫通するボルトをそのねじ穴にねじ込む構造の場合、特に、糸巻胴部の直径に対して前フランジ部の外径が大きい深溝スプールでは、内筒部材の前端面にねじ穴を形成すると、内筒部材の内径が小さくなる。このため、ドラグ機構やスプール着脱機構が装着されるスプールでは、それらの機構を収納するための内部空間が小さくなり、それらの機構を収納しにくくなる。また、ドラグ機構の場合、ディスク部材の面積が小さくなり強力なドラグ力を得にくくなる。
【0007】本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、スプールの軽量化を図りつつ、内部空間を十分に確保できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在なスプールであって、糸巻胴部と、内筒部材と、前フランジ部と、スカート部とを備えている。糸巻胴部は、外周に釣り糸が巻き付けられ金属薄板により形成されたものである。内筒部材は、糸巻胴部の内周側に取り付けられ前端部又は後端部に雄ねじ部を有する部材である。前フランジ部は、糸巻胴部の前端部に設けられ雄ねじ部を利用して内筒部材に固定されたものである。スカート部は、糸巻胴部の後端部に設けられ糸巻胴部より大径のものである。
【0009】このスプールでは、糸巻胴部は、金属薄板製の糸巻胴部の内周側に内筒部材が取り付けられ、その内筒部材の前端又は後端に設けられた雄ねじ部を利用して前フランジ部が内筒部材に固定されている。内筒部材の前端に雄ねじ部が設けられている場合には、そこにフランジ固定部材をねじ込んで前フランジ部を固定したり、前フランジ部自身を雄ねじ部に螺合させて前フランジ部を内筒部材に固定できる。内筒部材の後端に雄ねじ部が設けられている場合には、内筒部材の前端外周面に鍔部を形成し、糸巻胴部の先端と鍔部との間に前フランジ部を挟んだ状態で雄ねじ部にナット部材を螺合させて糸巻胴部を前方に押圧することにより前フランジ部を固定できる。いずれの場合にも雄ねじ部を利用して前フランジ部を簡単に固定できる。ここでは、金属薄板製の糸巻胴部の内周側に取り付けられた内筒部材に雄ねじ部を形成し、この雄ねじ部を利用して前フランジ部を固定しているので、スプールの軽量化を図りつつ、内部空間を十分に確保できるようになる。
【0010】発明2に係るスピニングリールのスプールは、発明1に記載のスプールにおいて、雄ねじ部は、内筒部材の後端部に糸巻胴部より後方に突出するように形成されている。この場合には、内筒部材の後端部に雄ねじ部が形成されているので、ドラグ機構を内筒部材の前部に収納する場合には、ドラグ収納のための内部空間をさらに十分に確保できる。
【0011】発明3に係るスピニングリールのスプールは、発明2に記載のスプールにおいて、スカート部は、金属薄板をプレス加工することにより、糸巻胴部と一体成形されており、糸巻胴部の後部から外周側に延びる後フランジ部と、後フランジ部の外周部から後方に延びる円筒部とを有し、内筒部材は先端に前フランジ部を係止可能な鍔部を有し、前フランジ部は、内筒部材の鍔部を除く外周面が貫通可能な貫通孔を有し、雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、後フランジ部に対向して配置され雄ねじ部に雌ねじ部を螺合させることにより前フランジ部を鍔部と糸巻胴部とで挟持させるナット部材をさらに備える。この場合には、前フランジ部を内筒部材の外周に装着して鍔部に当接させた後に糸巻胴部を内筒部材に装着して糸巻胴部の先端と鍔部とで前フランジ部を挟む。この状態でスカート部の後フランジ部から後方に突出した雄ねじ部にナット部材を螺合させることにより後フランジ部を介して糸巻胴部を前方に押圧して前フランジ部を固定する。ここでは、ナット部材により後方から前フランジ部を固定しているので、外部に露出するスプール前部に固定のための構造が露出しない。このため、スプールの外観がすっきりとした簡素な外観になるとともに、スプール前方に釣り糸が絡みにくくなる。
【0012】発明4に係るスピニングリールのスプールは、発明3に記載のスプールにおいて、ナット部材は合成樹脂製である。この場合には、スプールの耐食性を維持して軽量化を図ることができる。
【0013】発明5に係るスピニングリールのスプールは、発明1に記載のスプールにおいて、雄ねじ部は、内筒部材の前端部内周側に糸巻胴部より前方に突出するように形成されている。この場合には、雄ねじ部が内筒部材の前端部に設けられているので、内筒部材の前端に配置される前フランジ部を容易に固定できる。
【0014】発明6に係るスピニングリールのスプールは、発明5に記載のスプールにおいて、糸巻胴部は、筒状部と筒状部と一体成形され内筒部材の前端部に沿って内周側に延びる内フランジ部とを有する。この場合には、筒状部の前端部に内周側に延びる内フランジ部が形成されているので、糸巻胴部の強度を高く維持することができる。しかも、筒状部の内周部は、内筒部材により補強されている。したがって、糸巻胴部に強い押圧力が作用しても、スプールの変形を抑えることができ、スプールの変形による糸噛みを防止できる。
【0015】発明7に係るスピニングリールのスプールは発明5又は6に記載のスプールにおいて、前フランジ部は、雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部を有し、第1雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させることにより内筒部材に固定されている。この場合には、前フランジ部を雄ねじ部に直接螺合させているので、前フランジ部の固定構造が簡素になる。
【0016】発明8に係るスピニングリールのスプールは、発明7に記載のスプールにおいて、雄ねじ部に螺合する第2雌ねじ部を有し前フランジ部の前方に配置されるフランジ固定部材をさらに備え、第2雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させることにより前フランジ部を回り止めしている。この場合には、フランジ固定部材の第2雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させることにより、フランジ固定部材の固定と前フランジ部の緩み止めとを同時に行える。
【0017】発明9に係るスピニングリールのスプールは、発明7又は8に記載のスプールにおいて、前フランジ部は第1雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させることにより内フランジ部を内筒部材との間で挟んで糸巻胴部を内筒部材に固定している。この場合には、前フランジ部によって糸巻胴部の固定も実現でき、糸巻胴部の固定のための構造が簡素化する。
【0018】発明10に係るスピニングリールのスプールは、発明5又は6に記載のスプールにおいて、前フランジ部は雄ねじ部が貫通する貫通孔を有し、雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させることにより前フランジ部を内筒部材との間で挟んで固定するフランジ固定部材をさらに備える。この場合には、前フランジ部自身は雄ねじ部に螺合していないが、フランジ固定部材を雄ねじ部に螺合させることによりフランジ固定部材と内筒部材とで挟んで前フランジ部を固定できる。このため、前フランジ部の周方向位置を自由に位置決めできる。
【0019】発明11に係るスピニングリールのスプールは、発明6から10のいずれかに記載のスプールにおいて、前フランジ部は、内フランジ部に対向して形成された環状溝を有し、内フランジ部は環状溝にはめ込まれている。この場合には、内フランジ部を環状溝にはめ込むことにより内フランジ部の径方向への移動が規制されるので、糸巻胴部の強度がさらに強くなる。
【0020】発明12に係るスプールは、発明11に記載のスプールにおいて、内筒部材の内フランジ部が配置される部分には他の部分より前方に突出した環状突起部が形成されており、環状突起部は、環状溝にはめ込まれている。この場合には、内筒部材も環状溝にはめ込まれて補強されるので、糸巻胴部の前端部の強度がさらに高くなって変形しにくくなり糸噛みが生じにくくなる。
【0021】発明13に係るスピニングリールのスプールは、発明1から12のいずれかに記載のスプールにおいて、内筒部材は合成樹脂製である。この場合には、スプール全体を軽量化しながら、安価に形成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕本発明の一実施形態を採用したスピニングリールはフロントドラグ型のものであり、図1に示すように、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。
【0023】リール本体2は、リールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前方に延びる竿取付脚2bとを有している。リールボディ2aは、図2に示すように内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。
【0024】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部は、ロータ3の中心部を貫通し、ナットによりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受を介してリール本体2に回転自在に支持されている。
【0025】オシレーティング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中間ギア23は図示しない減速ギアを介してピニオンギア12に噛み合っている。
【0026】ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム31、32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31、32とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
【0027】第1ロータアーム31は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びており、円筒部30との接続部分は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。
【0028】第2ロータアーム32は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びている。第2ロータアーム32は、先端部から円筒部30との接続部分に向けて2股に分岐しており、円筒部30と周方向に間隔を隔てた2箇所で接続されている。第2ロータアーム32の先端外周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。
【0029】ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材40、42、ラインローラ41及びベール43により釣り糸をスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
【0030】スプール4は、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、図3に拡大して示すように、スプール本体7と、糸巻胴部7aの前端部に取り付けられた大径の前フランジ部8と、前フランジ部8をスプール本体7に固定するためのナット部材9とを有している。スプール本体7は、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部7aと、糸巻胴部7aの後端部に一体成形された大径筒状のスカート部7bと、糸巻胴部7aの内周側に取り付けられた内筒部材7cとを有している。
【0031】糸巻胴部7a及びスカート部7bは、アルミニウム合金の薄板をプレス加工により一体成形して得られた大小2段の筒状の部材である。糸巻胴部7aは、外周に釣り糸が巻き付けられる筒状の部分である。糸巻胴部7aには、釣り糸の巻き始め端の結び目を収納するための貫通孔7f(図1及び図3参照)がスカート部7b近傍に1箇所形成されている。
【0032】スカート部7bは、糸巻胴部7aの後端部から外周側に延びる後フランジ部7hと、後フランジ部7hの外周部から後方に延びる円筒部7iとを有している。円筒部7iには、図1及び図3に示すように、段付きの凹部7gが形成されており、この凹部7gに釣り糸の先端部分を係止するための釣り糸係止部50が装着されている。凹部7gと釣り糸係止部50との間には、釣り糸を挟持するための隙間が生成されている。
【0033】内筒部材7cは、糸巻胴部7aの内周側に取り付けられ、内周部にドラグ機構60が装着される合成樹脂製の筒状部材である。内筒部材7cの後端部には、ナット部材9がねじ込まれる雄ねじ部7jが糸巻胴部7aから突出するように形成されている。内筒部材7cの前端部には、糸巻胴部7aの前端面が係止される大径の鍔部7kが形成されている。鍔部7kは、糸巻胴部7aの前端部とで前フランジ部8を挟持して固定するために設けられている。内筒部材7cには、後述するドラグ機構60の作動により発音するドラグ発音機構93が装着されている。内筒部材7cの内周側には、前後1対の軸受55,56が装着されており、内筒部材7cは、軸受55,56によりスプール軸15に回転自在に装着されている。
【0034】前フランジ部8は、たとえばアルミニウム合金製の環状部材であり、前リング部8aと後リング部8bとを有し、両リング部8a,8bの外周側で折れ曲がるようにカーリング加工が施されている。前リング部8aの内径は内筒部材7cの外径と略同一であり、後リング部8bの内径は糸巻胴部7aの外径と略同一である。前リング部8aの前面は鍔部に密着されるように形成されている。前フランジ部8は、ナット部材9に雄ねじ部7jをねじ込むことにより、鍔部7kと糸巻胴部7aの前端面とに挟持されて内筒部材7cに固定される。
【0035】ナット部材9は、中心に雄ねじ部7jに螺合する雌ねじ部9aが形成された、たとえば合成樹脂製の弾性を有するリング部材である。ナット部材9の後面には、ナット部材9を回すための専用の工具を径するための工具係止部9bが周方向に間隔を隔てて形成されている。なお、釣り糸係止部50は、図3に示すように、弾性変形可能な側面断面略T字状部材であり、ナット部材9の後端部に突出して形成された突起9cに装着され、突起9cの先端に取り付けられたプッシュナット51により固定されている。
【0036】このような構成のスプール4を組み立てる際には、内筒部材7cに前フランジ部8を装着しさらに、糸巻胴部7aを装着する。この状態で釣り糸係止部50をナット部材9に装着固定し、ナット部材9に対して内筒部材7cを回転させてナット部材9に雄ねじ部7jをねじ込み、糸巻胴部7a及び前フランジ部8を内筒部材7cに固定する。ここでは、内筒部材7cの後端部に形成された雄ねじ部7jを利用して前フランジ部8を固定しているので、スプール4の軽量化を図りつつ、その内部空間を十分に確保できるようになる。
【0037】ドラグ機構60は、スプール4とスプール軸15との間に装着され、スプール4にドラグ力を作用させるための機構である。ドラグ機構60は、図3に示すように、ドラグ力を手で調整するためのつまみ部61と、つまみ部61によりスプール4側に押圧される複数枚のディスクからなる摩擦部62とを有している。
【0038】スプール軸15の前部には平行な面取り部15aが形成されており、面取り部15aの先端には雄ねじ部15bが形成されている。つまみ部61は、面取り部15aに回転不能かつ軸方向移動自在に設けられた第1部材63と、第1部材63の軸方向前方に配置されスプール軸15に螺合する第2部材64と、第1部材63と第2部材64との間に装着された発音機構65とを有している。
【0039】第1部材63は、円筒部63aと円筒部63aより大径のリング状の鍔部63bとを有する鍔付き円筒状の部材である。円筒部63aの内周部には、スプール軸15に回転不能に係止する小判形状の係止孔66が形成されている。第1部材63の円筒部63aの後端面が摩擦部62に当接する。第1部材63の円筒部63aと内筒部材7cの内周面との間には、外部から摩擦部62側への液体の侵入を防止するためのシール板71が装着されている。シール板71は、たとえば、ステンレス製のリング部材の周囲にNBR製の皿状の弾性部材をアウトサート成形して得られたシール部材であり、外周部にリップを有している。
【0040】第2部材64は、第1部材63と対向しかつ第1部材63と相対回動自在に設けられている。第2部材64は、第1部材63のスプール軸15方向前方に並べて配置されたつまみ本体67と、つまみ本体67の外周部に先端が固定され第1部材63を内部に相対回動自在に収納するカバー部材68とを有している。
【0041】つまみ本体67は円盤状の部材であり、前面に前方に突出した略台形状のつまみ67aが形成されている。つまみ本体67の内部には、スプール軸15の先端の雄ねじ部15bに螺合するナット69が回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。また、第2部材64とナット69との間においてスプール軸15の外周にはコイルばね70が圧縮状態で配置されている。
【0042】カバー部材68の先端部とつまみ本体67との間には断面が矩形のOリング73が装着されている。Oリング73は、たとえばNBR製の弾性部材であり、第1部材63と第2部材64のつまみ本体67との隙間から内部に液体が侵入するのを防止するために設けられている。この隙間から液体が侵入すると、たとえシール板71を設けても、第1部材63とスプール軸15との隙間を通って摩擦部62まで水が侵入し、摩擦部62が濡れてドラグ力が変動することがある。
【0043】摩擦部62は、図3及び図4に示すように、第1部材63に接触する第1ディスク91と、第1ディスクに回転不能に係止された第2ディスク92と、第1ディスク91と第2ディスク92との間に配置された第2ディスク94と、第1ディスク91jと内筒部材7cとの間に装着されたドラグ発音機構93とを有している。
【0044】第1ディスク91は、第1部材63が接触する内円板部91aと、内円板部91aの外周側から後方に延びる円筒部91bと、円筒部91bの後端部から内筒部材7cの中心部の外周に沿って後方に延びる外円板部91cとを有している。第1ディスク91は、内円板部91aの中心に形成された略矩形の係止孔91dが面取り部15aに係止されることによりスプール軸15に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。また、外円板部91cには、ドラグ発音機構93を構成する凹凸部93aが形成されている。第1ディスク91の外円板部91cの内周側背面には、周方向に間隔を隔ててたとえば4つの円弧溝91eが形成されている。
【0045】第2ディスク92は、筒部92aと鍔部92bとを有する鍔付き円筒状の部材である。筒部92aは、内筒部材7cの中心部の外周側に配置されており、中心部に回転自在に装着されている。筒部92aの先端には、周方向に間隔を隔てて4つの突起爪92cが形成されている。この突起爪92cは、円弧溝91eに係止される。これにより、第2ディスク92は、第1ディスク91に回転不能に係止される。したがって第2ディスク92もスプール軸15に対して回転不能である。
【0046】第3ディスク94は、第2ディスク92の筒部92aの外周面に回転自在に装着されている。第3ディスク94は、外周側に径方向外方に突出する1対の係止爪94a(一方のみ図示)を有している。この係止爪94aは、内筒部材7cの内周面に形成された係止溝7mに係止される。これにより、第3ディスク94は、スプール軸15に対して回転自在でかつスプール4に対して回転不能である。
【0047】ドラグ発音機構93は、第1ディスク91の外周面に形成された凹凸部93aと、凹凸部93aに先端が衝突するように内筒部材7cに径方向移動自在に装着された音出しピン93bと、音出しピン93bを凹凸部93aに向けて付勢するコイルバネ93cとを有している。音出しピン93b及びコイルバネ93cは内筒部材7cに設けられ糸巻胴部7aにより塞がれた貫通孔7nに収納されている。このドラグ発音機構93では、ドラグ作動時、つまりスプール4がスプール軸15に対して回転すると、コイルバネ93cにより付勢された音出しピン93bが凹凸部93aとの衝突を繰り返して発音する。
【0048】第1ディスク91と第3ディスク94との間、第3ディスク94と第2ディスク92との間、及び第2ディスク92と内筒部材7cとの間には、グラファイト製又はフェルト製のドラグディスク95,96,97がそれぞれ装着されている。
【0049】〔リールの操作及び動作〕このスピニングリールでは、キャスティング時等の糸繰り出し時にはベールアーム44を糸開放姿勢に倒す。この結果、釣り糸は仕掛けの自重によりスプール4の先端側から順に繰り出される。
【0050】糸巻取時には、ベールアーム44を糸巻取姿勢側に戻す。これは、ハンドル1を糸巻取方向に回転させると、図示しないベール反転機構の働きにより自動的に行われる。ハンドル1の回転力は、ハンドル軸10及びフェースギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、その前部からロータ3に伝達されるとともに減速機構を介してピニオンギア12に噛み合う中間ギア23によりオシレーティング機構6に伝達される。この結果、ロータ3が糸巻取方向に回転するとともにスプール4が前後に往復移動する。
【0051】仕掛けに魚がかかると、魚の引きによりドラグ機構60が動作しスプール4が逆転することがある。ドラグ作動時には、第1ディスク91及び第3ディスク94はスプール軸15に対して回転不能であり、第2ディスク92は、スプール4に対して回転不能であるので、ドラグディスク95〜97を介して第1及び第3ディスク91,94と第2ディスク92及びスプール4との間で滑りが生じる。このときのドラグ力は、つまみ部61のつまみ67aを回して設定される第1部材63の第1ディスク91への押圧力により定まる。
【0052】〔第2実施形態〕前記第1実施形態では、フロントドラグ式のスピニングリールのスプールを例に説明したが、リアドラグ式やレバーブレーキ式のスピニングリールのスプールにも本発明を適用できる。
【0053】図5に示すように、本発明の第2実施形態を採用したリアドラグ式のスピニングリールはハンドル101を回転自在に支持するリール本体102と、ロータ103と、スプール104とを備えている。ロータ103は、リール本体102の前部に回転自在に支持されている。スプール104は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ103の前部に前後移動自在に配置されている。
【0054】リール本体102は、リールボディ102aと、リールボディ102aから斜め上前方に延びる竿取付脚102bとを有している。リールボディ102aは、内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ103をハンドル101の回転に連動して回転させるロータ駆動機構105と、スプール104を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構106とが設けられている。また、リール本体2の後方には、リアドラグ機構150が設けられている。
【0055】ロータ駆動機構105は、ハンドル101が固定されたハンドル軸110とともに回転するフェースギア111と、このフェースギア111に噛み合うピニオンギア112とを有している。ピニオンギア112は筒状に形成されており、その前部は、ロータ103の中心部を貫通し、ナットによりロータ103と固定されている。ピニオンギア112は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受を介してリール本体102に回転自在に支持されている。
【0056】オシレーティング機構106は、先端にスプール104が連結され前後に延びるスプール軸115を前後方向に移動させてスプール104を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構106は、減速ギア式のものであり、フェースギア111と連動して回転するギア部材121と、ギア部材121に連動してスプール軸方向に往復移動するスライダ122とを有している。スライダ122は、スプール軸115に対して回転自在かつ軸方向移動不能である。スライダ122は、リールボディ102aによってスプール軸115と平行に移動するように案内されている。
【0057】リアドラグ機構150は、スプール軸115の後端部に回転不能かつ軸方向移動自在に連結されており、スプール軸115を介してスプール104の糸繰り出し方向の回転を制動するものである。
【0058】ロータ103は、円筒部30と、円筒部130の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム131、132とを有している。円筒部130と両ロータアーム131、132とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
【0059】第1ロータアーム131は、円筒部130から外方に凸に湾曲して前方に延びており、円筒部130との接続部分は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第1ロータアーム131の先端の外周側には、第1ベール支持部材140が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材140の先端には、釣り糸をスプール104に案内するためのラインローラ(図示せず)が装着されている。
【0060】第2ロータアーム132は、円筒部130から外方に凸に湾曲して前方に延びている。第2ロータアーム132は、先端部から円筒部130との接続部分に向けて2股に分岐しており、円筒部130と周方向に間隔を隔てた2箇所で接続されている。第2ロータアーム132の先端内周側には、第2ベール支持部材142が揺動自在に装着されている。
【0061】ラインローラと第2ベール支持部材142との間には線材を略U状に湾曲させた形状のベール143が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材140、142、ラインローラ及びベール143により釣り糸をスプール104に案内するベールアーム144が構成される。ベールアーム144は、図1に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
【0062】スプール104は、ロータ103の第1ロータアーム131と第2ロータアーム132との間に配置されており、スプール軸115に着脱機構160により着脱自在に装着され、ピン116により回転不能に係止されている。ピン116は、スプール軸115に径方向に沿って装着されており、スプール104に形成された係止溝104aに係止されている。
【0063】スプール104は、図6に拡大して示すように、スプール本体107と、糸巻胴部107aの前端部に取り付けられた大径の前フランジ部108と、前フランジ部108を回り止めするためのフランジ固定部材109とを有している。スプール本体107は、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部107aと糸巻胴部107aの後端部に一体成形された大径筒状のスカート部107bと糸巻胴部107aの内周側に取り付けられた内筒部材107cとを有している。
【0064】糸巻胴部107a及びスカート部107bは、アルミニウム合金の薄板をプレス加工により一体成形して得られた大小2段の筒状の部材である。これらの外周面には、高級感がある外観を演出するために、旋盤により切削加工が施されており、前フランジ部108が装着される前端部外周面には、前フランジ部108とで隙間が生じないようにするために精度を高めた切削加工がさらに施されている。
【0065】糸巻胴部107aは、外周に釣り糸が巻き付けられる筒状の筒状部107dと、筒状部107dの前端部に一体成形された内フランジ部107eとを有している。内フランジ部107eは、内筒部材107cの前端部に接するように内側に折れ曲がるようにプレス加工されている。内フランジ部107eは、内筒部材107cの前端部と前フランジ部108との間に挟持されている。また、内フランジ部107eの内周部には、糸巻胴部107aを内筒部材107cに対して回り止めするための係合切欠き部107iが1カ所設けられている。
【0066】スカート部107bには、段付きの凹部107gが形成されており、この凹部107gに釣り糸の先端部分を係止するための釣糸係止部170が装着されている。凹部107gと釣り糸係止部170との間には、釣り糸を挟持するための隙間が生成されている。なお、釣り糸係止部170は、弾性変形可能な側面断面略T字状部材であり、内筒部材107cの後端部に形成された突起に装着されたプッシュナット180により固定されている。
【0067】内筒部材107cは、糸巻胴部107aの内周側に取り付けられ、着脱機構160が前端部に装着される合成樹脂製の筒状部材である。内筒部材107cは、ピン116によりスプール軸115に回転不能に装着されている。内筒部材107cの後端部には、釣糸係止部170が取り付けられている。内筒部材107cの前端部外周側には、他の部分より突出する環状突起部107fが形成されており、環状突起部107fの前端には、内フランジ部107eに形成された係合切欠き部107iが係合する被係合突部107jが一カ所形成されている。また、内筒部材107cの前端部内周側には、後述する前フランジ部108及びフランジ固定部材109に形成された第1及び第2雌ねじ部108a,109aが螺合する雄ねじ部107hを有する筒状突出部107kが形成されている。
【0068】前フランジ部108は、表面が硬質メッキ処理された合成樹脂製の環状部材であり、前方にやや傾斜し外周端が前方に折れ曲がるように形成されている。前フランジ部108の内周部には、第1雌ねじ部108aが形成されている。また、前フランジ部108の内フランジ部107eに対向する後面には、内フランジ部107e及び内筒部材107cの環状突起部107fがはめ込まれる環状溝108bが形成されている。
【0069】前フランジ部108は、第1雌ねじ部108aを内筒部材107cの雄ねじ部107hにねじ込むことにより、内筒部材107cに固定されている。このとき、内フランジ部107e及び環状突起部107fが環状溝108bにはめ込まれ、内フランジ部107eが内筒部材107cとの間に挟持される。この結果、内筒部材107cに装着された糸巻胴部107aが内筒部材107cに回り止めされた状態で固定される。
【0070】フランジ固定部材109は、前面が後方に傾斜するように形成されたフランジ状の部材であり、内周側後部には第2雌ねじ部109aが形成されている。この第2雌ねじ部109aを内筒部材107cの雄ねじ部107hに螺合させることにより、フランジ固定部材109が内筒部材107cにねじ込み固定されている。これにより、フランジ固定部材109と前フランジ部108とでダブルナットになり、フランジ固定部材109の固定と前フランジ部108の緩み止めとを同時に行える。
【0071】着脱機構160は、筒状突出部107kの内部に装着されたバネ部材161と、バネ部材161を拡縮動作させる着脱ボタン162とを有している。バネ部材161は、スプール軸115の先端に形成された係止溝115a(図5)に係止される係止部161aを有している。着脱ボタン162に軸方向に移動自在であり、かつバネ部材161により突出方向に付勢されている。また、突出方向にはフランジ固定部材109により飛び出さないように係止されている。この着脱ボタン162の押圧操作により係止部161aを開いて係止溝115aから外すことにより、スプール104をスプール軸115から取り外すことができる。
【0072】このようなスプール104では、糸巻胴部107aには、糸巻胴部107aの前端部が内側に折れ曲がる内フランジ部107eが一体成形されているので、糸巻胴部107aの強度を高く維持することができる。しかも、内フランジ部107eが前フランジ部108に形成された環状溝108bにはめ込まれているので、内フランジ部107eが変形しにくくなり、さらに強度を高く維持できる。また、高強度化が図られた糸巻胴部107aの前フランジ部108が装着される部分は切削加工により高精度化された外周面となっているので、さらに糸噛みしにくくなっている。さらに、スプール104でも、内筒部材107cの前端部に形成された雄ねじ部107hを利用して前フランジ部108を固定しているので、スプール104の軽量化を図りつつ、その内部空間を十分に確保できるようになる。
【0073】〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、内筒部材7c,107cは、合成樹脂製であったが、内筒部材の材質はこれに限定されるものではなく、アルミニウム合金等の軽合金製でもよい。また、前フランジ部8は、アルミニウム合金製であったが、ステンレス合金やチタン合金等の別の金属でもよくジルコニア等のセラミックス製でもよい。
【0074】(b) 前記第2実施形態では、前フランジ部108を雄ねじ部107hに直接ねじ込んでいたが、前フランジ部108に雄ねじ部107hを通過可能な貫通孔を形成し、フランジ固定部材109を雄ねじ部107hにねじ込むことにより前フランジ部108を内筒部材107cに固定するようにしてもよい。
【0075】(c) 前記第1実施形態では、釣り糸係止部50を突起9cに装着されたプッシュナット51によりナット部材9に装着固定したが、図7に示すように、ナット部材9とスカート部7bの後フランジ部7hとの間で釣り糸係止部150の一部を挟んで装着固定するようにしてもよい。この場合には、ナット部材9の弾性を利用して釣り糸係止部150を簡単かつ確実に係止できる。
【0076】(d) 前記第1実施形態では、ナット部材9を合成樹脂製にしたが、ナット部材9の材質や金属や木材などの他の材質であってもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、金属薄板製の糸巻胴部の内周側に取り付けられた内筒部材に雄ねじ部を形成し、この雄ねじ部を利用して前フランジ部を固定しているので、スプールの軽量化を図りつつ、内部空間を十分に確保できるようになる。
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【出願日】 平成13年2月23日(2001.2.23)
【代理人】 【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男 (外1名)
【公開番号】 特開2002−247938(P2002−247938A)
【公開日】 平成14年9月3日(2002.9.3)
【出願番号】 特願2001−47635(P2001−47635)