| 【発明の名称】 |
釣 竿 |
| 【発明者】 |
【氏名】秋葉 勝
【氏名】山田 直祐
【氏名】森 裕幸
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| 【要約】 |
【課題】竿管表面とリールシートとの間の段差を無くして、握持性の良い釣竿を提供することを目的とする。
【解決手段】竿管表面に、リール脚を固定する一対のフード13,15を具備したリールシート10を装着した釣竿において、リールシート10の竿管表面に対する前後の固定部分A,Bの少なくとも一方は、リールシート10のシート本体11の表面11eと竿管表面1aとの間を滑らかに移行するテーパ面を具備したリング部材20と、このリング部材上に形成された肉盛層21とを有することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 竿管表面に、リール脚を固定する一対のフードを具備したリールシートを装着した釣竿において、前記リールシートの竿管表面に対する前後の固定部分の少なくとも一方は、前記リールシートのシート本体表面と竿管表面との間を滑らかに移行するテーパ面を具備したリング部材と、このリング部材上に形成された肉盛層とを有することを特徴とする釣竿。 【請求項2】 前記肉盛層は、FRPテープを巻回することで形成されることを特徴とする請求項1に記載の釣竿。 【請求項3】 前記リング部材は、その一部が、前記シート本体と竿管表面との間に形成される隙間に入り込んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の釣竿。 【請求項4】 前記シート本体裏面と竿管表面との間に空隙を形成し、この空隙に接着剤を注入したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の釣竿。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣用リールを装着するリールシートを備えた釣竿に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、魚釣用リールが装着される釣竿には、リール脚を固定するためのリールシートが装着されており、このようなリールシートは、通常、リール脚を固定する固定フードと移動フードとを具備した構成となっている。この場合、移動フードは、固定フードに対してスライドするように構成されており、リールシートに雄ネジ部を形成して、これに螺合する回転操作部を回転させることで移動フードを固定フードに対してスライドさせるもの、或いは、移動フードに緊締レバーを設けておき、移動フードを固定フードに対してスライドさせて緊締レバーを締め付けることで、固定フードに対する移動フードの位置を固定するもの、等が知られている。 【0003】そして、上記したリールシートは、例えば、特許第3029472号に開示されているように、竿管外周に嵌合固定された管状体に射出成形することで竿管に装着したり、或いはリールシート前後に形成された板状の取り付け部を竿管上に載置し、ここに、糸、テープ等を巻回することで竿管に装着することが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、竿管にリールシートを装着すると、必然的に、その取り付け部分と竿管表面との間に段差が生じてしまい、握持性が劣ってしまう。上記した特許第3029472号に開示されているように、リールシートの前後に管状体を嵌合固定しても、その段差を完全に解消することはできず、さらには管状体部分において、クラック等が発生し易くなってしまう。また、糸やテープを用いて、リールシートを締付け固定する方法では、その段差部分を滑らかに移行するように糸やテープを巻き付けて行くことは難しく、結果として、竿管表面とリールシートとの間に凹凸が生じてしまい、握持性が劣ってしまう。 【0005】本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、竿管表面とリールシートとの間の段差を無くして、握持性の良い釣竿を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記した課題を解決するために、本発明の釣竿は、竿管表面に、リール脚を固定する一対のフードを具備したリールシートを装着しており、前記リールシートの竿管表面に対する前後の固定部分の少なくとも一方は、前記リールシートのシート本体表面と竿管表面との間を滑らかに移行するテーパ面を具備したリング部材と、このリング部材上に形成された肉盛層とを有することを特徴としている。 【0007】上記したように、リールシートのシート本体表面と竿管表面との間の段差は、リング部材のテーパ面によって解消されるので、その上に形成される肉盛層を滑らかにすることができ、握持性の向上が図れる。 【0008】 【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明の一実施の形態を示す図であり、図1は、リールシート部分を示した釣竿の平面図、図2は、リールシート部分の断面図、図3は、リールシートの前方固定部分の断面図、そして、図4は、リールシートの後方固定部分の断面図である。 【0009】釣竿を構成する竿管(手元側竿管)1は、常法に従って、強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグシートを管状に成形することで構成されており、この竿管1には、リールシート10が設けられている。 【0010】リールシート10は、魚釣用リールのリール脚が載置されるリール脚載置面11aを有するシート本体11を備えており、本実施形態では、シート本体11は、竿管1を囲繞する筒状に形成されている。このシート本体は、樹脂、金属等によって形成されており、竿管1に対して嵌合され、接着剤によって固定される。なお、リールシートのシート本体は、このように、筒状に形成する以外にも、部分的に割りが入っていたり、板状に形成する等、筒形状でなくても良い。 【0011】前記シート本体11には、リール脚の一端側を受け入れる開口13aを有する固定フード13と、リール脚の他端側を受け入れる開口15aを有するスライド移動可能な移動フード15とが装着されている。この場合、移動フード15は、移動フード本体16と、回動操作可能な緊締レバー17とを備えており、シート本体11の両側部に形成された軸方向に延出する一対の案内溝(片方のみ図示)11bに沿ってスライド移動可能に支持されている。 【0012】前記シート本体11には、リール脚載置面11aの後方側の表面に、軸方向に連続する凹凸係止部11cが形成されており、この凹凸係止部11cに、前記緊締レバー17を回動操作した際に、係止機構の係止爪が係合して移動フード15の軸方向の位置を固定するようになっている。また、凹凸係止部11cの後方側には、ストッパ19が装着されており、移動フード15が後方に抜けないようにしている。 【0013】シート本体11のリール脚載置面11aの裏面側には、膨出部11dが形成されており、その握持性の向上を図っている。また、シート本体11の表面11eと、竿管1の表面1aとの間に生じる段差は、以下のような手段によって、平滑な緩い傾斜状部(固定部分)A,Bとされている。 【0014】図3に示すように、固定部分Aは、シート本体11の表面11eと竿管1の表面1aとの間の段差を解消するように、表面が前方側に下降するようなテーパ面20aを有するリング部材20と、このリング部材20上に形成される肉盛層21とを備えて構成されている。この場合、テーパ面20aのテーパ率は、20/1000〜400/1000程度となるように形成されている。 【0015】リング部材20は、竿管1よりも曲げ剛性の低い材料、例えば、ポリアミド(ナイロン)、ABS、エポキシ、ウレタン等の樹脂によって形成するのが好ましく、その上に形成される肉盛層21の支持部として、肉盛層21を容易に平滑化させる役目を果たす。このように、リング部材20を剛性の低い材料で形成することにより、竿管が撓んでも、応力集中して竿管に割れ等を生じさせることを防止できる。それ以外にも、リング部材としては、木材等の天然材を用いたり、低剛性金属や中空構造等の金属材FRPやFRMのリング状部品を用いることができる。 【0016】上記した構成において、竿管1のシート本体固定部1bの前方を小径部1cとしておき、かつリング部材20に小径部20bを形成しておき、小径部1cとシート本体11の裏面との間に規定される間隙に、リング部材20の小径部20bを介在させて固定することが好ましい。このような構成により、この間隙に接着剤を充填しておくことで、シート本体11の竿管1に対する接着力が向上すると共に、リング部材20の接着力が向上し、傾斜状部Aの安定化が図れる。 【0017】前記肉盛層21は、樹脂、あるいは竿管表面の外観となる塗料等を塗布して形成することが可能である。すなわち、上記したリング部材20によって、段差のない滑らかな傾斜面が形成されるため、そのまま、塗料を塗布することで、握り易く外観に優れた構成にすることが可能である。 【0018】あるいは、肉盛層21として、カーボンテープのようなFRPテープを巻回しておいても良い。このようなFRPテープを巻回しておくことで、竿管1が撓んでも、リング部材20の割れやクラック等の発生を効果的に抑制することができる。 【0019】また、上記した固定部分Bは、図4に示すように、リング部材のような部材を介在させること無く、シート本体11の表面11eと竿管1の表面1aとの間の段差が解消されるように構成されている。 【0020】すなわち、竿管1のシート本体固定部1bの後方に、後方に向けて下降するように傾斜するテーパ面1dを有する大径部1eを形成しておき、この大径部によって形成される端面に、シート本体11の後端縁を突き当てるようにして、両者の間に段差が生じないようにしている。 【0021】この場合、両者の接合部分は、段差のない滑らかな傾斜状に形成することができるため、そのまま、上記した構成と同様な肉盛層21を形成することで、握り易く外観に優れた構成にしたり、或いは、割れやクラック等が発生し難い傾斜面とすることが可能である。 【0022】図5〜図8は、上記した構成の竿管を製造する方法の一例を示す図である。竿管1は、図5に示すようにリールシート10が装着されるシート本体固定部1bと、その前方に形成された小径部1cと、その後方に形成された大径部1eとを備えて構成されている。 【0023】このように形成された竿管1のシート本体固定部1bに、筒状に形成されたリールシート10が嵌入され、シート本体11の後端縁P1が、大径部1eによって形成される端面P2に突き当てられて、両者は接着固定される。そして、テーパ面20a及び小径部20bを有するリング部材20が竿管1の小径部1cに接着される。このとき、リング部材20の小径部20bの後端縁P3は、小径部1cによって形成される端面P4に突き当てられて、かつリング部材20のテーパ面20aの後端縁P5は、リールシート本体11の前端縁P6に突き当たった状態となり、これにより、滑らかな傾斜面となる固定部分A,Bが形成される(図6、図7参照)。 【0024】その後、固定部分A,Bに、FRPテープ30を巻回し、その上から緊締テープ(図示せず)を巻回して、加熱等によりFRPテープ30を硬化する。そして、その後、緊締テープを外すことで肉盛層21が一体的に形成される。 【0025】この場合、緊締テープを外すと、そのテープの跡目が残るため、最終仕上研磨を施したり、或いは外観の向上を図るため、テープの跡目を残した状態、又は最終仕上げ研磨を施した状態で、装飾(塗装や印刷等)を施すことが好ましい。 【0026】図9乃至図11は、本発明の第2の実施形態を示す図であり、図9は、リールシート部分を示した竿管の断面図、図10は、図9に示すリールシートの前方固定部分の断面図、そして、図11は、図9に示すリールシートの後方固定部分の断面図である。 【0027】この実施の形態では、リールシート10のシート本体11の内周を、竿管1のシート本体固定部1bの外周よりも大径に形成して、両者の間に軸方向に沿った空隙Sを形成するようにしている。また、シート本体11には、その表面に接着剤を注入するための注入孔11hが形成されている。なお、それ以外の構成については、前記実施の形態と同様に形成されており、また、リールシート10の前方固定部Aと、後方固定部Bについても、上記した実施の形態と同様に構成している。 【0028】そして、実際にリールシート10を装着する場合には、竿管1のシート本体固定部1bに、シート本体11を配した状態で前記注入孔11hから接着剤を注入して両者を固定する。なお、この固定作業を行なう際には、接着剤がシート本体11の前端部から露出したときに、リング部材20をシート本体に対して装着固定するのが好ましい。このような装着方法によれば、接着剤が、空隙Sに略行き渡った状態で接着することとなるので、リールシートと竿管との間の接着強度の向上が図れる。 【0029】また、図10に示すように、竿管1のシート本体固定部1bの前方側は、小径化されているが(小径部1cを形成している)、シート本体固定部1bを段差無く、同様に小径化しておくことで、空隙Sを大きくすることができ、接着剤がより充填しやすくなると共に、その接着強度の向上が図れるようになる。 【0030】以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、リールシートの後方側の固定部分Bについても、上記した固定部分Aのような構造としても良いし、後方側の固定部分Bのみを、固定部分Aのような構造としても良い。 【0031】また、リールシートの構成は一例を示したに過ぎず、種々変形することが可能である。例えば、シート本体は、プレート状に形成されていても良いし、固定フードと移動フードの部分が軸方向に分割されていても良い。また、移動フードは、回転式に摺動させて締め付けるような構成であっても良い。 【0032】 【発明の効果】本発明によれば、リールシートの固定部分と竿管の表面との間に、段差が生じることなく、滑らかな傾斜状にすることが可能となるので、握持性が向上した釣竿が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月26日(2001.2.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097559 【弁理士】 【氏名又は名称】水野 浩司 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−247936(P2002−247936A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月3日(2002.9.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−49942(P2001−49942) |
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