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【発明の名称】 磯釣り用の撒餌装置
【発明者】 【氏名】今間 金雄

【要約】 【課題】解凍した沖アミを数分か十数分の間隔毎に、目的位置めがけて放擲し、魚を寄せ集める釣り方を行っている。クロダイやメジナ釣りの場合は、吐き出し潮の流れに、少量づつでもよいから、途切れなく連続的に撒かれることによって、好釣果に繋がるものであるから、集中力がキレナイようにして釣りの行える、撒餌用の道具は未だ開発されていないものである。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ブロック状に凍結させた沖アミを、ブロック状態の儘挿入の容易な粗目の網籠と成し、その網目は海水によって氷解してブロックより離脱する一匹儘の沖アミの漏出可能な大きさと成し、この網籠の比重を沖アミブロックを挿入した場合でも、海水より重く成し、使用時は形を保持した儘の状態を保つ剛体状の粗目の網籠であることを特徴とする磯釣り用の撒餌装置。
【請求項2】 六面を粗目の金網で構成した直方体状と成し、その網目は矩形状に一方を長くなし、左右の両側面を扉と成し、扉にはロープの係合部を設けるように成した請求項1記載の磯釣り用の撒餌装置。
【請求項3】 六面を粗目の金網で構成した直方体の左右の扉を開いた場合は、マッチの外箱を押し潰す如く、枠筒体の四面を連結する陵線部を境に、折りたたみ可能に回動するように構成した請求項1記載の磯釣り用の撒餌装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磯釣りの際に、魚を寄せ集めるために行う撒餌操作を、竿を握る手を休める必要もなく、一度の撒餌操作だけで、長時間連続して、少しづつ撒餌が放出されれるように成した、撒餌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海での釣りは大別して、船釣りと磯釣りに分けられるが、船釣りの場合は水深が深く、船の移動が伴うものであるから、釣り糸に小さな撒餌籠を取り付け、釣り餌の近くに撒餌が散布されるようになされている仕掛けもある。磯釣りの場合は対象魚によっても異なるが、中でも人気の高いクロダイやメジナ釣りの場合は、バケツ内に投入きれている、解凍した沖アミを小さな杓子で掬いながら、数分から十数分置き毎に目的位置に放擲して、魚を寄せ集めるという釣り方である。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】軽くて短い竿を使用しておれば、左手に竿を持ち替えて、右手で撒餌の放擲が可能であるが、磯場はとかく岩根が張り出しているので、長目の竿を使用するものであるから、撒餌の放擲時は置竿にするとか、又は一時釣りを中断して撒餌を撒く行動に専念しなければならない。また磯場は起伏が多く、撒餌容器の置き場と釣座が離れている場合は、撒餌を撒く際には釣りを中断しなければならない。
【0004】また沖アミブロックを解凍する場合は長時間要するので、通常の釣行の場合は解凍した沖アミを買い求め、蓋付きの密封容器に格納する必要がある。万一クルマ内に一匹でも落ちておれば、強烈な悪臭が数日間続く欠点がある。従って近年の釣行の際には手荷物の数が多くなり、手軽に釣行することができなくなった。
【0005】釣り人の心境として、魚信を期待しながら一心に気持ちを集中し、竿を握っている最中に、時々撒餌行動を行はねばならないことは、一時集中力がキレタような気分に襲われるものであって、結果的に撒餌を投入する手がおろそかになる。特にクロダイやメジナ釣の場合は、吐き出しの潮の流れに撒餌を乗せながら流し出す釣り方であるから、撒餌は少量でもよいから、途切れなく連続的に撒かれることによって魚を寄せ集め、それが好釣果に繋がるものである。しかしながら集中力がキレナイように釣の行える、撒餌用の道具は未だ開発されていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】ブロック状に凍結させた沖アミを、ブロック状態の儘挿入の容易な網籠と成し、その網目は海水によって氷解し、ブロックより離脱する一匹儘の沖アミの漏出可能な大きさと成し、網籠の重さは沖アミブロックを挿入した場合でも、海水より重い比重であって、使用時は形を保持した儘の剛体状の網籠を成しており。また、網籠の使用時の形状は六面を粗目の金網で構成した直方体と成し、格納時には扉を開放すると、マッチの外箱を押し潰す如く、枠筒体の四面を連結する稜線部を境にして、折りたたみ可能になるような磯釣り用の撒餌装置を要旨としている。
【0007】通常沖アミは南氷洋かオホーツク海域で水揚げされ、30cm×60cm×10cm程度の一定の大きさのブロックに冷凍された儘の状態で陸揚げされるものであって、この冷凍ブロックを買い取った、釣餌の小売業者又は釣具店等が、必要に応じれる量だけ解凍したり、複数個に鋸断して小分けしたものを、釣り人に販売している。
【0008】前述した如く、解凍した沖アミを運搬には、手荷物の数で苦労するものであるが、ブロック状態の儘での運搬は、手に持つ荷物の数が増えないから楽である。つまりブロック状のものであれば、薄いビニル袋で包み、クーラーボックスか又はリュクに収納することが可能となるから、撒餌の持参するために、特別の容器等は持たなくともよくなり、身軽に釣行できるものである。
【0009】釣は誰でも簡単にできる趣味である反面、奥義を極めるには至難のことである。しかしながら多くの魚は、撒餌にありつくと次第に警戒心が薄れ、索餌に夢中になり近寄って来るものである。クロダイは警戒心の特に強い魚とされているものであるが、この魚とて同じく、撒餌に夢中になると、水面近くまで浮き上がって索餌する様を、出願人は数回も経験している。
【0010】つまり、磯釣りにおける撒餌の効用は、それまで釣場より離れた暗礁や捨て石の周りで、姿を隠していた魚が、流れて来る撒餌の味を占めては、そぞろ釣座に近寄り、そこで多くの撒餌にありつき、索餌に群がる仲間を押し退けてまで、我先にと餌の奪い合いが始まる、その中で警戒心の消失した魚は釣り上げられるものである。こうした魚の習性を知ることによって、釣の伎倆が向上し、釣果が増大すると同時に撒餌の効率的な使い方を習得していくようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を示す図面を参照して説明する、図1は本発明に係わる装置を具備する撒餌構体の斜視図、図2は撒餌構体の折りたたみ途中の斜視図、図3、図4は本発明の撒餌装置の使用状態を説明するための斜視図である。撒餌構体Aは凍結した沖アミブロックを、4等分した大きさのものが容易に入る寸法つまり、縦18cm横32cm高さ12cm程度の直方体の網籠である。撒餌構体Aの枠筒体Bとなる上下の網枠1、2は同一寸法の約18cm×32cm矩形であり、枠筒体Bの前後の網枠3、4は10cm×32cm程度の矩形と成し、32cmの長辺同士を回動可能に連結するか、長辺を互いに共有し、網線の端部をカール加工して連結してもよい。この網枠1、2、3、4には10mm×45mm程度の横か縦長の網目の金網と成すことにより、一匹儘の沖アミでも漏下するようになるものである。この枠筒体Bに対して、左右の両側面5、6を扉と成し、この扉の下辺5a、6aを下の網枠2の短辺2aと回動自在に連結する。また扉5、6の上辺5b、6bにはフック5c、5c、6c、6cを立設する。
【0012】このように構成した撒餌構体Aは、海水に腐食され難いステンレス線材、又は亜鉛鍍金を施した針金等の材料を用い、樹脂をコーテングして金属光沢を消去する手段等を講じて、魚に警戒心を与えない工夫を盛り込んでもよい。また金網もクリンプ編みか溶接網にして、網目をずれ難くすることが望ましい。また使用中に撒餌構体Aの枠筒体Bが潰れて、左右視平行四辺形に成ることを防ぐために、前後の網枠3、4を上下の網枠1、2より幾分長くするか、又は上の網枠1に、扉5、6のフック5c、6cと対向する位置にフックを設け、使用時はこの両フックに渡ってロープ7を挿通させれば枠筒体Bの潰れを防止することができる。
【0013】以上のように、磯釣り用の撒餌装置を構成したものであるから、撒餌構体A内に凍結した沖アミブロックを投入し、両扉5、6のフック5c、6cにロープ7を挿通してロープ7を締め込んで結べば、沖アミブロックは撒餌構体A内に格納される。撒餌構体Aを結束したロープ7の他端側は、図3に示すように浮き輪8に連結するか、又は図4に示すように、釣座付近に打ち込んだアンカーピン10に縛り付けるかの何れかを選べばよい。浮き輪8にも控えロープ9を結着して、このロープ9の他端側をアンカーピン10に縛り付けておくようにする。
【0014】前記したように、磯釣りでクロダイやメジナを釣るコツは、撒餌を少しづつ連続的に沖に流れ出すように成すことであると述べた。連続的に沖に流れ出させるためには、吐き出しの潮を利用するしかない。しかしながら気候と潮位の変化の影響によって、吐き出し潮の強さは千変万化し、理想の潮の強さに巡り会うのは幸運に違いないことであるが、自然現象だからとて、半ば諦めの態での釣行となるようでは面白くない。本発明はこれを解決すべく考え出されたものである。
【0015】つまり、吐き出し潮の弱い場合とか、釣りのポイントが遠い場合は、図3に示す控えロープ9を長くして、撒餌構体Aを遠くに投げ入れて控えロープ9を繰り出し、浮き輪8が適宜の位置に達した時点で、控えロープ9をアンカーピン10に巻き付ける。魚がノリ出すと次第に近づく習性があるから、こうした状態になった場合は控えロープ9を縮めて、撒餌構体Aを釣座側に寄せる。また吐き出し潮が強い場合や、釣りのポイントが近い場合は、図4に示す如く浮き輪の無い状態と成し、撒餌構体Aを岩根に添わせて、宙づり状態と成して海に沈めて置く。
【0016】4等分した大きさの沖アミブロックであれば、冷凍状態によっても異なるが、海に投入してから完全に溶け終わる迄、約一時間半から二時間位は持続するものであり、一日中釣りを行うには4個の沖アミブロックが必要である。海中に浅く沈めて観察すると、撒餌構体Aから少しづつ流れ出て行く様子がよく判る。
【0017】帰り支度の場合は、フック5c、6cからロープ7を外し、扉5、6を2/3回転回動させて、下の網枠2の外面に当着し、枠筒体Bの上の網枠1を上から押し付けると、前後の網枠3、4は長辺の稜線部で回動して倒れ、撒餌構体Aは偏平状となる。また浮き輪8も空気を抜けば萎んで体積が小さくなり、リック等に容易に収納することが可能となる。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らかなように、本発明の磯釣り用の撒餌装置は、沖アミを凍結させたブロック状態の儘、粗目の金網によって構成した撒餌構体に格納し、海中に沈下させることによって、海水温によって溶解し、ブロックの表面から剥ぎ取られるように、少しづつ崩れ落ちて流れ出る沖アミが、継続する撒餌となるから、釣果が期待できるものとなり。一回の投入操作だけで、長時間撒餌行動を必要としないから、釣りに集中できるので釣りのコツの会得が早くなるうえ、撒餌が沈んで流れるから、カモメやウミネコによって撒餌がさらわれることが無くなるばかりでなく、従来の解凍した沖アミを持ち運ぶための容器を必要としない上、本発明の撒餌装置は、偏平状に折りたためる構造であるから、リックに収納が可能となり、身軽に釣行できる等で、本発明によれば既述した従来の問題点は良好に解決できる。
【出願人】 【識別番号】395003372
【氏名又は名称】今間 金雄
【出願日】 平成13年2月19日(2001.2.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−238424(P2002−238424A)
【公開日】 平成14年8月27日(2002.8.27)
【出願番号】 特願2001−91400(P2001−91400)