| 【発明の名称】 |
逆転防止クラッチ及び該クラッチを組み込んだスピニングリール |
| 【発明者】 |
【氏名】レイフォード・エイ・コッカーハム
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| 【要約】 |
【課題】スピニングリールの逆転を防止する【解決手段】接触面を有するクラッチリング120と、クラッチリング120内で回転可能であり複数の肩部及び開口を有するクラッチハウジング58と、複数の傾斜路及び開口内に受け入れ可能な少なくとも1つのポストを有するウェッジ78と、クラッチハウジング58の周りに保持された複数のニードル64とを備え、各ニードル64に対し相応する肩部52及び傾斜路90が存在し、クラッチハウジング58に対し第一の方向に付与されたトルクにより各肩部がその相応するニードル64を傾斜路から離れる方向に押し、ウェッジ78に対し第一の方向のトルクによりニードル64が傾斜路と相互作用し、その相応する傾斜路に接触し、同時に接触面に接触し、ウェッジ78がクラッチリング120に対して回転するのを防止する。
【解決手段】接触面を有するクラッチリング120と、クラッチリング120内で回転可能であり複数の肩部及び開口を有するクラッチハウジング58と、複数の傾斜路及び開口内に受け入れ可能な少なくとも1つのポストを有するウェッジ78と、クラッチハウジング58の周りに保持された複数のニードル64とを備え、各ニードル64に対し相応する肩部52及び傾斜路90が存在し、クラッチハウジング58に対し第一の方向に付与されたトルクにより各肩部がその相応するニードル64を傾斜路から離れる方向に押し、ウェッジ78に対し第一の方向のトルクによりニードル64が傾斜路と相互作用し、その相応する傾斜路に接触し、同時に接触面に接触し、ウェッジ78がクラッチリング120に対して回転するのを防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 逆転防止クラッチにおいて、接触面を有するクラッチリングと、該クラッチリング内に回転可能に取り付けられたクラッチハウジングであって、複数の肩部と、少なくとも1つの開口とを有する前記クラッチハウジングと、ウェッジであって、複数の傾斜路と、前記少なくとも1つの開口内に受け入れ可能な少なくとも1つのポストとを有する前記ウェッジと、前記ハウジングの周りで周縁方向に保持された複数のニードルとを備え、該ニードルの各々に対し前記肩部及び前記傾斜路の相応する1つが存在し、前記ハウジングに対し第一の方向に付与されたトルクにより、前記肩部の前記各々が前記ニードルの相応する1つを前記傾斜路の相応する1つから離れるように押され、前記ウェッジに対し前記第一の方向に向けて付与されたトルクにより、前記ニードルの前記各々が前記傾斜路の相応する1つと相互作用し、前記傾斜路の1つに接触し且つこれと同時に前記接触面に接触するようにした、逆転防止クラッチ。 【請求項2】 請求項1の逆転防止クラッチにおいて、前記ハウジングと回転不能に係合したピニオンスリーブを更に備える、逆転防止クラッチ。 【請求項3】 スピニングフィッシングリールにおいて、リール本体と、該リール本体から回転可能に支持されたクランクハンドルと、入力側及び出力側を有する逆転防止クラッチであって、前記入力側が前記クランクハンドルと回転可能に連通し、前記クランクハンドルが第一の方向に回転すると、前記入力側が比例的に第二の方向に回転し、前記クランクハンドルが前記第一の方向と反対の方向に回転すると、前記入力側が前記第二の方向と反対の方向に回転するようにした前記逆転防止クラッチと、ベールを有するロータアセンブリとを備え、該ロータアセンブリが、前記出力側と回転可能に連通し、該ロータアセンブリ及び前記出力側の一方の回転により該ロータアセンブリ及び前記出力側の他方が同様に回転するようにし、前記出力側が、前記入力側が前記第二の方向に回転するのに応答して第三の方向に回転し、前記出力側が、前記入力側が前記第二の方向と反対の方向に回転するのに応答して前記第三の方向と反対の方向に回転するようにし、前記出力側が、前記第三の方向に向けて前記ロータに付与された回転トルクに応答して前記第三の方向に回転し、前記出力側が、前記第三の方向と反対の前記方向に向けて前記ロータに付与された回転トルクに応答して前記第三の方向と反対の前記方向に回転するようにした、スピニングフィッシングリール。 【請求項4】 請求項3のスピニングリールにおいて、前記逆転防止クラッチが、接触面を有するクラッチリングと、前記クラッチリング内に回転可能に取り付けられたクラッチハウジングであって、複数の肩部と、少なくとも1つの開口とを有する前記クラッチハウジングと、ウェッジであって、複数の傾斜路と、前記少なくとも1つの開口内に受け入れ可能な少なくとも1つのポストとを有する前記ウェッジと、前記ハウジングの周りで周縁方向に保持された複数のニードルとを備え、該ニードルの各々に対し、前記肩部及び前記傾斜路の相応する1つが存在し、前記ハウジングに対し第一の方向に付与されたトルクにより、前記肩部の前記各々が前記ニードルの相応する1つを前記傾斜路の相応する1つから離れるように押し、前記ウェッジに対し前記第一の方向と反対の方向に向けて付与されたトルクにより、前記ニードルの前記各々が前記傾斜路の相応する1つと相互作用し、前記傾斜路の1つに接触し且つこれと同時に前記接触面に接触するようにした、スピニングリール。 【請求項5】 請求項4のトリガー付きスピニングリールにおいて、前記クラッチリングが、前記リール本体内で長手方向に摺動し得るように回転不能に支持され、前記クラッチリングが、第一の長手方向位置及び第二の長手方向位置を有し、前記クラッチリングがその第一の長手方向位置にあるとき、前記ニードルが前記接触面に接触することができ、前記接触面がその第二の長手方向位置にあるとき、前記ニードルが前記接触面に接触することができないようにした、トリガー付きスピニングリール。 【請求項6】 請求項5のトリガー付きスピニングリールにおいて、前記クラッチリングを前記第一の位置から前記第二の位置まで作用可能に動かすべく外部から操作可能なスイッチを更に備える、トリガー付きスピニングリール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スピニングリール用の逆転防止機構に関する。より具体的には、本発明は、非限定的に、ラインの張力に応答してベールの逆転動作を防止するが、クランクハンドルにて開始されたとき、歯車列の逆転動作を自動的に許容し、これによりキャスティングを容易にするベールの割出し動作を許容するベール割出し機能を備えるスピニングリール用のキャスティング・逆転防止機構に関する。 【0002】 【従来の技術】スピニング型リールは、全体として当該技術分野で既知である。典型的なスピニングリールは、本体構造体と、リールをフィッシングロッドの下方に取り付けるため本体構造体の頂部から伸びる取付け構造体と、本体構造体の前端を通じて回転可能に取り付けられたピニオンスリーブと、ピニオンスリーブの前端に固着されたロータアセンブリと、ピニオンスリーブ及びロータアセンブリを通して摺動可能に伸びる主要軸と、主要軸の前端に固着されたラインスプールと、ラインをラインスプールの周りに巻くためフィッシングラインを把持すべくロータアセンブリに取り付けられたベールワイヤーアセンブリと、本体構造体の側部内を横方向に伸びる駆動軸と、駆動軸の外端に固着されたクランクハンドルと、駆動軸の内側部分に取り付けられた駆動歯車と、主要軸及びラインスプールに対し往復運動を付与する振動機構とを備えている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】かかるスピニングリールは、現在、多岐に亙る機能を備えるものが入手可能である。かかる特徴は、例えば、特別型式のベール、特別な種類又は大きさの魚又は釣人の各自の好みに合うように特別な型式のリールを特別に形成することができる。スピニングリールにて一般的に見られる一つの特徴は、トリガー機構である。 【0004】スピニングリールをキャスティングする前に、典型的に、ベールワイヤーをぱちっと外して、キャスティングし得るように自由にしなければならない。多くのスピニングリールの場合、釣人は、ベールワイヤーを動かした後、人差し指を曲げてラインを把持し、ラインが非制御状態で繰り出されるのを防止しなければならない。キャスティングしたならば、釣人は、そのキャスティング間の所望の時点にてラインを放す。幾つかの型式のスピニングリールには、トリガー機構が設けられており、これにより、釣人は、トリガーを引いて、ベールをばちっと外し且つ一時的に、フィッシングラインを保持する。次に、釣人は、キャスティングする間の適正な時点にてトリガーを解放し、フィッシングラインを放す。 【0005】機械的制限のため、トリガー付きスピニングリールのトリガーは、典型的に、ロータと共に回転する。このため、割出し手段が一般に設けられ、これにより、釣人は、クランクハンドルを逆回転させ、トリガーをその理想的な操作位置にするだけでよい。適正に割り出したとき、クランクハンドル及びロータは、自動的に停止し、釣人の人差し指が容易に到達する範囲内のその移動可能な頂部にトリガーを位置決めする。 【0006】かかるトリガー機構は、キャスティング操作を改良するが、残念なことに、これらのトリガー機構には、少なくとも1つの欠点がある。すなわち、割出し手段は、割出し点までベールが逆転無しの回転を許容し、これにより、釣鈎を合わせることを遅らせ、独自のリールの感触を劣化させ、リールに実質的な衝撃が加わるようにする。キャスティング後、釣人は、典型的に、クランクハンドルを回転させて、ベールワイヤーを巻き戻し位置に回転させる機構を作動させる。その後、クランクハンドルを回転させると、ロータ及びベールがこれに相応して回転し、フィッシングラインをスプール上に巻き戻す。割出し機構は、フィッシングラインの非制御状態の繰り出しを防止するため逆回転を制限する。しかし、魚が当たるとき、クランクハンドル及びベールは、逆回転が防止される前、割出し点まで回転自在である。実際には、その結果、通常、ロータがある程度回転し、割出し点に到達する前に、ロータは略一回転する。魚がラインを急激に引張るならば、又は、釣人が釣鈎を合わせるべく迅速に反応するならば、ロータが割出し点まで回転する時間のため、実際の釣鈎の合わせは望ましくない程に遅れる。この遅れの結果、魚を釣り損うことになる。更に、釣人は、典型的に、釣鈎を合わせるとき、瞬間的な抵抗を受けることに慣れている。僅かな部分的な回転でさえもロータが自由回転することは、釣人にとって困ることである。更に、割出し点に達するときに蓄積するモーメントは、相当なものとなり、その結果、リール内部に大きい衝撃力が生じる。従って、かかるリールの内部構成要素は、大きい最高荷重に耐える構造としなければならず、そのため製造コストが増す。 【0007】このため、本発明の1つの目的は、フィッシングラインの張力に応答してロータが回転するのを防止するが、クランクハンドルにて始動されたとき、ロータが逆回転するのを許容し、トリガーを割り出すトリガー付きスピニングリール用の逆回転防止機構を提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、この問題点を解決し且つ上述した課題を充足するスピニングフィッシングリール用の逆転防止クラッチを提供するものである。本発明の逆転防止クラッチは、逆転防止クラッチをフィッシングリール内に取り付けるハウジングと、クランクハンドルと作用可能に連通する入力軸と、ロータアセンブリを回転させる出力軸とを備えている。出力軸は、入力軸に機械的に接続され、出力軸が入力軸の回転に応答して両方向に自由に回転するようにする。しかし、出力軸に付与されたトルクに応答して、出力軸は、一方向にのみ自由回転する。出力軸が自由回転しない方向に加えられたトルクは、リールの本体に伝導される。 【0009】1つの側面において、本発明は、ロータの逆回転がラインの張力に応答して防止されるが、クランクハンドルに応答するロータの逆回転がトリガーを少なくとも割り出し得るように許容される、トリガー機構を有するスピニングリールを提供するものである、ラインの張力に起因する回転力は、クランクハンドルではなくて、リール本体に伝達され、このため、トリガーを割り出さず、これにより、釣鈎の合わせの遅れを防止し且つ損傷する虞れのある衝撃力を防止する。 【0010】別の側面において、本発明は、釣人が逆転防止機構を非係合状態にし、両方向に向けてロータに加えられた回転力はクランクハンドルに伝導されるようにするトリガー機構を有するスピニングリールを提供するものである。 【0011】更に別の側面において、本発明は、キャスティングを改善すべくベールの位置決めを容易にする割出し部を備える逆転防止機構を有するスピニングフィッシングリールを提供するものである。 【0012】本発明の更なる目的、特徴及び有利な点は、添付図面を参照し且つ好ましい実施の形態の以下の説明を読むことにより、当業者に明らかになるであろう。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明する前に、先ず、本発明の適用は、図示した構造の詳細及び本明細書に記載したステップに限定されるものではないことを理解することが重要である。本発明は、その他の形態も可能であり且つ多岐に亙る方法にて実施し又は具体化することができる。本明細書に記載した文言及び用語は、説明の目的のためであり且つ限定的なものではないことを理解すべきである。 【0014】幾つかの図面の全体を通じて同一の部品を同様の参照番号で表示する図面を参照すると、本発明のスピニングリール20の1つの好ましい実施の形態が図1に図示されている。好ましくは、リール20は、リール本体22であって。側部開口部26の上に取り外し可能に取り付けられる側部カバー24(図9A)と、逆転防止クラッチ30を係合し且つ非係合状態にする作動/解放(A/R)スイッチ28(図9B)と、リール本体22に回転可能に取り付けられたロータアセンブリ32と、主要軸36に回転不能に取り付けられたラインスプール34(図9C)と、主要軸36の前端に解放可能に取り付けられたドラッグノブ38と、ロータアセンブリ32を回転させるクランクハンドル40とを有するリール本体22を備えている。 【0015】次に、図9Aを参照すると、リール本体22は、内側42と、側部開口部26と、リール20をフィッシングロッドの下方に取り付け得るように本体22の上方を伸びる脚部44とを備えている。側部カバー24を固着するねじ46(図1)を受け入れるねじ付きボス48が設けられている。 【0016】次に、図9A乃至図9Cを参照すると、逆転防止クラッチ30は、ピニオンスリーブ50と、ベアリング54と、クラッチハウジング58と、複数の、好ましくは、ニードル64と、クラッチカバー66と、クラッチウェッジ78とを備えている。ピニオンスリーブ50は、その長手方向軸線の周りの通路68と、ベアリング54と係合する肩部52と、クラッチハウジング58と回転不能に係合すべく肩部52の前端に設けられた一対の平坦部56と、ピニオンスリーブ50をベアリング54及びハウジング58に対して固着するCクリップ62を受け入れる溝60とを備えている。 【0017】クラッチカバー66は、複数の切欠き72及び複数のフック部76を備えている。上記の説明から、ニードル64の各々に対し1つの切欠き72が存在することが最も好ましいことが当業者に明らかであろう。 【0018】クラッチハウジング58は、背面152及び前面154を有するプレート150と、前面154の周縁の周りに配置された複数の前方伸長ボス156a乃至156eとを備えている。ピニオンスリーブ50を受け入れるため、プレート150に開口160が形成されている。平坦部162は、ピニオンスリーブ50の平坦部56と相互作用し、クラッチハウジング58とピニオンスリーブ50との間に回転不能な係合状態を提供する。開口160の周りにはプレート150を貫通する複数のウェッジ形状の開口158が形成されている。前面154は、数及び配置位置の点にてクラッチカバー66の切欠き72に相応する複数の切欠き74(図6)を有している。図7に最も良く図示するように、ボス156の各々は、肩部164を有し、ボス156b、156d、156eは、カバー66のフック部76と相互作用する面取り加工部166を有している。 【0019】方向に関する文言、すなわち、本明細書で使用する前方又は前方に、後方又は後方に、左側、右側等の語は、釣人から見た方向を意味することに留意すべきである。このように、例えば、前方は、釣人から離れる位置を意味する一方、後方は釣人に向かう位置を意味するものとする。 【0020】再度、図9A乃至図9Cを参照すると、ニードル64は、ハウジング58とクラッチカバー66との間に挟持され、ニードル64の各々は、Oリング70を受け入れ得るようにニードル64の両端に配置された一対の軸80を備えている。1つの軸80は、Oリング70と共に、カバー66の各切欠き72内に受け入れられ、反対側の軸80は、Oリング70と共に、ニードル64をハウジング58及びカバー66の周りで周縁方向に配置し得るようにハウジング58の相応する切欠き74内に受け入れられる。ニードル64及びOリング70が所定の位置にある状態で、カバー66のフック部76は、ハウジング58の面取り加工部166に係合し、ニードル64を所定の位置に保持する。 【0021】クラッチウェッジ78は、その長手方向軸線の周りに通路86を有している。ベアリング82は、通路86の後端にてキャビティ84に収容され、ブッシュ92は通路86の前端に収容され、主要軸36を逆転防止クラッチ30を通じて挿入したとき、ウェッジ78は、主要軸36の周りで回転自在である一方、主要軸36と同心状に整合する状態に保持される。 【0022】ウェッジ78は、ハウジング58に形成された開口158内に受け入れられるポスト88を更に備えている。開口158の端縁は、ポスト88に対する接触面を提供し、ハウジング58が回転すると、ウェッジ78が同様に回転し、また、同様に、ウェッジ78が回転すると、ハウジング58が回転する。好ましくは、開口158及びポスト88の境界面は、空隙170を提供し(図8)、駆動要素(ハウジング58又はウェッジ78の何れか一方)が回転すると、被駆動要素(ハウジング58又はウェッジ78の何れかの他方)が僅かに回転する。ニードル64と接触し得るように複数の傾斜路90がウェッジ78に設けられている。以下により詳細に説明するように、ニードル64の各々に対し相応する傾斜路90が存在することが最も好ましい。 【0023】クラッチリング120は、複数の相互作用部材122と、ボス124と、ニードル64と接触する接触面148とを備えている。好ましくは、クラッチリング120は、クラッチハウジング58と同心状の整合状態で支持されるようにする。 【0024】クラッチ傾斜路110は、切欠き114と、開口112と、クラッチリング120の相互作用部材122と相互作用し得るようにクラッチ傾斜路110から後方に伸びる複数のカム傾斜路116とを備えている。好ましくは、相互作用部材120の各々に対し相応するカム傾斜路116が存在し、カム傾斜路110が回転すると、相互作用部材120が長手方向に移動する結果となるようにする。 【0025】逆転防止クラッチ30をリール20内で組み立てるため、クラッチリング120及びばね96は、リテーナクリップ98にてリール本体22内に保持される。クラッチリング120のボス124は、クラッチリング120が本体22に対して回転するのを防止し得るように本体22の内部42の相応するスロット(図示せず)内に摺動可能に受け入れられる。ブッシュ100は本体22の開口102内に配置され、逆転防止クラッチ30は内側42を通じて挿入され、A/R軸104は本体22の通路106及びA/Rスイッチ28を通じて挿入され、座金108及びクラッチ傾斜路110は、傾斜路110の切欠き114がA/R軸104のボス118と整合状態でウェッジ78の上に配置される。ベアリング126は、クラッチリテーナ130の開口128内に受け入れられ、リテーナ130をねじ132により本体22に固着したとき、逆転防止クラッチ30は、本体22内に作用可能に保持され、開口112は、クラッチ傾斜路110を主要軸36と同心状に保持し得るようにリテーナ122のボス139上に受けられる。 【0026】ベアリング126、82、54及びブッシュ92、100は、主要軸36を逆転防止クラッチ30と同心状の整合した状態で回転可能に支持するが、かかるベアリングの正確な配置及び数は、クラッチ30が主要軸36と実質的に同心状に整合する状態で保持され且つ以下により詳細に説明するように主要軸36に対して回転自在である限り重要ではないことを認識すべきである。単に一例であり且つ非限定的に、クラッチリテーナ139は、第二のベアリングを収容し、このため、ウェッジ78を支持する2つのベアリングを提供し、これにより、ベアリング82を不要にする。 【0027】クラッチ30の逆転防止機能部に係合し且つ非係合状態にするためにA/Rスイッチ28が使用される。図2A、図3A、図4A及び図5Aを参照すると、A/Rスイッチ28がその最右側位置にあるとき、A/R軸104は反時計回り方向に回転させ、ボス118(図9B)が切欠き114の上で左方向に押し(図9B)、これにより、クラッチ傾斜路110を時計回り方向に回転させる。当業者に明らかであるように、ばね96はクラッチリング120に対し前方への圧力を常時作用させ、これにより、相互作用部材122とカム傾斜路116との間に接触状態を保つ。このように、クラッチ傾斜路110がその完全な時計回り方向位置にあるとき、相互作用部材122はカム傾斜路116の下端に配置され、ばね96が伸びるのを許容し、これにより、クラッチリング120をその完全に前方位置まで押す。 【0028】A/Rスイッチ108は、図2B、図3B、図4B、図5Bに図示するように、その最左側位置まで動かされたとき、A/R軸104は時計回り方向に回転し、ボス118が切欠き114に押し付けられてクラッチ傾斜路110を反時計回り方向に回転させる。クラッチ傾斜路110がその完全な反時計回り方向位置に達すると、相互作用部材122はカム傾斜路116の上端付近に配置され、クラッチリング120をその最後方位置まで押し且つばね96を圧縮する。 【0029】ばね96は、コイルばねとして図示されているが、クラッチリング120に対し前方への偏倚力を提供するため多岐に亙る代替的な方法が採用可能であることが当業者には明らかであろう。単に一例として且つ非限定的に、かかる偏倚力を提供するため板ばねを採用することができる。 【0030】次に、図6、図7及び図8を参照すると、逆転防止クラッチ30は、次のように作用する、すなわち、A/Rスイッチが係合位置にあるとき、反時計回り方向に向けてピニオンスリーブ50にトルクが加えられる結果、ハウジング58は反時計回り方向に回転する。一方、開口158の端縁はポスト58を押して同様にウェッジ78を反時計回り方向に進める。空隙170のため、ハウジング58の回転の結果、ウェッジ78が僅かに前方に回転することが理解できる。ニードル64及び面148の接触により、ニードル64は傾斜路90から離れる方向に転がる。このように、ウェッジ78は、ピニオンスリーブ50の反時計回り方向回転に応答して回転自在のままである。 【0031】時計回り方向トルクがピニオンスリーブ50に加えられたとき、ハウジングは反時計回り方向に駆動される。開口158の右側部はポスト88を押して同様にウェッジ78を時計回り方向に駆動する。この場合にも、空隙170の結果、ハウジング58の回転によってウェッジ78は僅かに回転する。空隙170の結果、肩部164はニードル64に接触し、ニードル64が傾斜路90の上で転がるのを防止し、これにより、ピニオンスリーブ50の反時計回り方向への回転に応答してウェッジ78が時計回り方向に自由回転するのを許容する。 【0032】ウェッジ78に対し、反時計回り方向へのトルク(釣人から見たとき)を作用させると、ポスト88は開口158の左側部に押し付けられる一方、該左側部はハウジング58及びピニオンスリーブ50を反時計回り方向へ駆動する。ニードル64は、ウェッジ78の回転に応答してウェッジ78の傾斜路90から転がって離れ、これにより、ウェッジ78の自由回転を許容する。 【0033】ウェッジ78に時計回り方向トルクが付与されたとき、空隙170によりウェッジ78は回転し、クラッチハウジング58を僅かに回転させる。従って、ニードル64が肩部164に接触する前に、ニードル64は傾斜路90に沿って上方に転がり始める。ニードル64が傾斜路90まで上昇すると、ニードル64は、ウェッジ78とクラッチリング120の内側接触面148との間に押込み嵌めされて、これにより、ウェッジ78がクラッチリング120に対して更に回転するのを防止する。ボス124はリール本体22のスロットに係合するため、クラッチリング120、従ってウェッジ78の回転が防止される。ピニオンスリーブが何れかの方向に動くと、ニードル64が傾斜路90に沿って下方に転がるか又はこれと代替的に、肩部164はニードル64を傾斜路90から離れる方向に押す。 【0034】このように、図1及び図9A乃至図9Cを参照すると、ロータアセンブリ32がロータナット136によりウェッジ78に固着されたとき、ロータ32はクランクハンドル40の回転に応答して何れかの方向に回転自在であることが理解できる。ロータ32が反時計回り方向に付勢され、フィッシングラインがスプール34に巻き取られると、ロータ32及びクランクハンドル40はこれに応答して自由回転する。しかし、ロータ32がフィッシングラインが繰り出される時計回り方向に付勢されると、傾斜路90とクラッチリング120との間でニードル64が相互作用する結果、ウェッジ78は係止され、これにより、ロータアセンブリ32の回転を防止する。 【0035】図3B及び図5Bに最も良く図示するように、A/Rスイッチ28が非係合位置にあるとき、クラッチリング120はその最左側位置まで移動される。この位置において、ニードル64はクラッチリング120に接触できず、従って、ロータ32は、何れかの方向に回転自在である。当業者には、かかるロータ32の回転の結果、クランクハンドル40がこれに相応して回転することが明らかであろう(図1)。また、当業者に明らかであるように、Oリング70の弾性的性質は、クラッチリング120がその最後方位置にあるとき、ニードル64が軸80に過剰な圧力を作用させることなく、傾斜路90に沿って上方に転がることを許容する。 【0036】図1を再度参照すると、ロータアセンブリ32は、トリガー部138を備えている。トリガー部138は釣人が持ち上げると、ベール140は巻き戻し位置(図1に図示)からキャスティング位置まで自動的にぱちっと外れる。ベール140がぱちっと外れると同時に、フィッシングラインは、釣人がトリガー部138を解放する迄、一時的に、繰り出さないように固着される。かかるトリガー機構は当該分野で周知であり、特別なトリガー機構の詳細は、本発明に関して重要ではない。 【0037】釣人の指の容易に到達することのできる箇所である脚部44付近にトリガー部138を位置決めするため、スピニングリール20は、ロータ32を割り出す手段を備えている。図9A乃至図9Cに最も良く図示するように、ウェッジ78は、ロータ32を割り出し得るようにA/R爪144と同調して作用する割出しアーム142を備えている。クリップ180が爪144を本体22内に保持する。 【0038】図2A、図4A、図5Aを参照すると、A/Rスイッチ28が係合位置にあるとき、ウェッジ78が時計回り方向に回転すると、アーム142(図9B)は爪144を打撃し、爪144をアーム142の経路から左方向に押す。ばね146(図9A)は、再度、アーム142が爪144を経て回転した後、アーム142の経路内で爪144を右方向に押して戻す。他方、ウェッジ78が反時計回り方向に回転すると、アーム142は、爪144の左側部を打撃し、爪144を右方向に押す。ばね146は爪144をその最右方向位置に偏倚させるため、爪144は更に右方向に動かず、アーム142は自由に通ることができず、ウェッジ78は反時計回り方向に更に回転するのが防止される。好ましくは、爪144がアーム142を停止させたとき、トリガー部138がその割出し位置にあるように、ロータ32がウェッジ78上でアーム142に対して配置されるようにする。 【0039】クリップ180及びばね146により提供される機能は爪144をウェッジ78に対して保持し且つ爪144に対し適正な回転偏倚力を付与する単一の要素に具体化することが可能であることが当業者に明らかであろう。 【0040】図2B、図4B、図5Bを参照すると、A/Rスイッチ28がその非係合位置にあるとき、A/R爪144は、アーム142の経路から完全に外れてその最外側位置に保持され、ウェッジ78が何れかの方向に自由回転することを許容することが好ましい。 【0041】第二の好ましい実施の形態が図10乃至図19に図示されている。最初に、図16乃至図19を参照すると、第二の好ましい実施の形態において、ウェッジ202は、ロータアセンブリ32を回転不能に受け入れる平坦部206を有する実質的に円筒状の出力部分204(図1)と、ポスト208と、割出し爪144と相互作用するアーム210(図9A)と、主要軸36が通るための通路212(図9C)と、ベアリング82を受け入れるキャビティ214(図9B)と、切欠き216とを備えている。 【0042】図11及び図12に最も良く図示するように、ハウジング232は、ポスト208を受け入れる複数の開口234と、ハウジング232の周りで周縁方向に配置された円筒状キャビティ236と、肩部238と、面取り加工部240とを備えている。ハウジング232は、ピニオンスリーブ50(図9B)と回転不能に係合する開口242を更に備えている。 【0043】次に、図10を参照すると、軸222の各々は、切欠き224、72内にてそれぞれハウジング232とカバー66(図9B)との間にてニードル218を枢動可能に支持し得るようにOリング70を受け入れる。図13及び図14に図示するように、ニードル218は、作動アーム226と、ブレーキ面228と、ヒール部230とを更に備えている。 【0044】逆転防止クラッチは明確化のため、クラッチカバー66が存在しない状態で図10及び図15に図示されていることを認識すべきである。上記の実施の形態に関して上述したクラッチカバーはまた第二の実施の形態と共に使用することも可能であることが当業者に明らかであろう。 【0045】図10及び図15を再度、参照すると、逆転防止クラッチ200を組み立てたとき、作動アーム226は各切欠き216内に受け入れられ、ポスト208は各開口234内に受け入れられる。以前の実施の形態と同様に、各ポスト208の寸法は、合わさる開口234の開口部よりも僅かに小さく、このためウェッジ202にトルクが加えられたとき、ウェッジ202は、ハウジング232を回転させ、これと逆に、ハウジング232にトルクが付与されたとき、ハウジング232の回転はウェッジ202を僅かに回転させる。当業者に明らかであるように、ウェッジ202を時計回り方向(釣人が見る方向)に回転させたとき、切欠き216は、作動アーム226を押してニードル218を反時計回り方向に回転させ、ブレーキ面228がクラッチリング120に接触し、これにより、ウェッジ202の更なる回転を防止する。 【0046】ウェッジ202が反時計回り方向に回転されたとき、切欠き216は作動アーム226を押してニードル218を時計回り方向に回転させ、これにより、ブレーキ面228をクラッチリング120から離れる方向に動かし、ウェッジ202及びハウジング234を回転自在にする。 【0047】ハウジング234が時計回り方向に回転されると、ハウジング234はウェッジ202を回転させ、肩部238がヒール部230に接触してブレーキ面228をクラッチリング120から離れるように回転させる。このように、ハウジング234及びウェッジ202は、ハウジング234の時計回り方向への回転に応答して回転自在な状態を保つ。 【0048】最後に、ハウジング234が反時計回り方向に回転されると、ブレーキ面228とクラッチリング120との間の相互作用は、ニードル218に対し時計回り方向への回転力を付与し、これにより、ブレーキ面228とクラッチリング120との間の圧力を減少させ、ウェッジ202及びハウジング234が自由回転するのを許容する。 【0049】このように、色々な図面に関する上記の説明から、本発明のスピニングリールはA/Rスイッチ28がその係合位置にある状態で操作したとき、ユーザはクランクハンドル40を自由回転させ、フィッシングラインをスプール34に巻き戻すことができることが理解できる。更に、ロータ32は、自由回転し、同様にラインをスプール34に巻くことができる。クランクハンドル40が繰り出し方向に回転すると、割出しアーム142が爪144を打撃する箇所までロータ32が回転し、これにより、トリガー部138及びベール140を割り出す。魚が当り又は釣人が釣鈎を合わせるためラインを強く引張るならば、逆転防止クラッチ30は、割り出した位置に対するロータ32の位置に関係無くロータ32の逆回転を防止する。従来技術のトリガー付きリールの場合、ロータは割出し位置まで自由に回転し、釣鈎の合わせを遅らせ、また、割出し手段は構成要素の間に顕著な衝撃力を生じさせる。 【0050】当業者により理解され得るように、本発明の逆転防止クラッチの好ましい実施の形態は右利き用の形態としたスピニングリールを具体化した形態で図示されているが、本発明は、左利き用の形態とされたリールにも同様に適用される。典型的に、クランク軸及びクランクハンドルが挿入されるリールの側を逆にするだけでスピニングリールを右利き又は左利きの形態とすることができる。当業者に理解されるように、トリガー付きスピニングリールに関して本発明の逆転防止クラッチを説明したが、本発明はこの形態にのみ限定されるものではない。上述した割出し手段は、トリガー部がキャスティングのためベールの位置を安定的に且つ便宜に設定せずに、スピニングリールにも同様に使用可能であることが当業者に明らかであろう。本発明の逆転防止クラッチは、同様に、かかるリールに使用するのにも最適である。更に、本発明の装置は、その他の型式のフィッシングリール及びその他の用途にも最適である。かかる用途は、本発明の精神に包含されるものである。 【0051】このように、本発明は、上述し且つ更に内在する目的及び利点を達成し得るようにされている。この開示の目的のため、現在の好ましい実施の形態を説明したが、当業者には多数の変更及び改変が明らかであろう。かかる変更及び改変は、特許請求の範囲に記載された本発明の精神に包含されるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591214181 【氏名又は名称】ブランズウイック コーポレーション 【氏名又は名称原語表記】BRUNSWICK CORPORATION
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| 【出願日】 |
平成13年6月15日(2001.6.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089705 【弁理士】 【氏名又は名称】社本 一夫 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−209486(P2002−209486A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月30日(2002.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−181571(P2001−181571) |
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