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【発明の名称】 ソフトルアー
【発明者】 【氏名】平原 研治

【要約】 【課題】ソフトルアーの構造を改良する。リトリーブ中のルアーの回転を防止し、生き餌に近似した動きを実現する。

【解決手段】本体11に左右方向に突出した脚部12〜15を設けた。脚部12〜15は、本体11に接続したL字状のエルボ部26,29と、これに延設した延設部27,30を備える。延設部27,30をテーパ状に形成し、先端部側が振動するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体と、本体の左右方向側に対称に配設された脚部とを有し、全体がエラストマー材料を用いて一体的に形成されたソフトルアーであって、上記脚部は、上記本体から突出するように接続されたL字状のエルボ部と、これに延設された延設部とを備えていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項2】 請求項1記載のソフトルアーにおいて、上記延設部は、ソフトルアーのリトリーブ方向に延びていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項3】 請求項1または2記載のソフトルアーにおいて、上記延設部の外形形状は、上記エルボ部に接続された基端部から先端部にかけて漸次縮小されたテーパ状に形成されていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のソフトルアーにおいて、上記延設部の断面形状は楕円状を呈しており、その長軸方向は上記本体の上下方向に沿っていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のソフトルアーにおいて、上記延設部には、当該延設部の長手方向に直交する方向に沿って複数の節部が形成されていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のソフトルアーにおいて、上記本体の反リトリーブ方向側の端面には、当該方向に延設されたスタビライザーがさらに設けられていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項7】 請求項6記載のソフトルアーにおいて、上記スタビライザーは、細長の帯状部材を含むことを特徴とするソフトルアー。
【請求項8】 請求項6または7記載のソフトルアーにおいて、上記スタビライザーの先端部に、平板状部材がさらに延設されており、当該平板状部材の厚み方向は、上記本体の左右方向に沿っていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載のソフトルアーにおいて、上記本体は、ソフトルアーのリトリーブ方向に沿って延びる細長棒状部材を含むことを特徴とするソフトルアー。
【請求項10】 請求項9記載のソフトルアーにおいて、上記本体の上記リトリーブ方向側の端面は、湾曲面に形成されていることを特徴とするソフトルアー。
【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載のソフトルアーにおいて、上記本体には、ソフトルアーのリトリーブ方向に直交する方向に沿って複数の節部が形成されていることを特徴とするソフトルアー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、魚釣りに使用するルアーに関するものであり、特にエラストマー材料により構成されたソフトルアーの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ルアーフィッシングという釣りのジャンルでは、疑似餌すなわちルアーを用いて魚を釣る。この釣りでは、ラインに連結されたルアーをロッドを用いて水中にキャストし、リールを用いてラインを巻き取りながらルアーをリトリーブする。リトリーブ中のルアーの動きは、できる限り生き餌の動きに近い方が釣果が上がる。
【0003】ルアーにはさまざまな種類があるが、従来からエラストマー材料により形成されたソフトルアーが提供されている。このソフトルアーは、ゴカイやエビ等の姿態に酷似した形態を有し、一般にゴムにより形成されている。
【0004】図9は、従来のエビに似せたソフトルアーを図示したものである。同図に示すように、このソフトルアー1は、エビの胴体および頭部に似せた本体部2と、本体部2から左右外方に突出された脚部3,4とを備えている。そして、このソフトルアー1にはフック5が装着され、このフック5にライン6が連結されている。ライン6は矢印7の方向(リトリーブ方向)に引かれ、これによりソフトルアー1も同方向にリトリーブされる。
【0005】ところで、ソフトルアー1全体がゴム製の柔らかいものであるところ、本体部2から突出された脚部3,4は、リトリーブ中に上下左右に不安定に揺動し、その結果、ソフトルアー1がリトリーブされる方向(ライン6の方向)を中心として回転してしまうことがある。このようにソフトルアー1が回転してしまうと、ソフトルアー1の動きが生き餌の動きとは異なり、釣果の向上が望めない。
【0006】そこで、本発明の目的は、リトリーブ中の回転を防止して生き餌に近似した動きを可能とするソフトルアーを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 本願発明者は、リトリーブ中におけるソフトルアーの脚部の不安定な揺動を抑えることにより、ソフトルアーの回転を防止できることを知得した。
【0008】(2) そこで、上記目的を達成するため、本願に係るソフトルアーは、本体と、本体の左右方向側に対称に配設された脚部とを有し、全体がエラストマー材料を用いて一体的に形成されたソフトルアーであって、上記脚部は、上記本体から突出するように接続されたL字状のエルボ部と、これに延設された延設部とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】この構成によれば、本体に脚部を備えることにより、たとえばエビ等に似せた疑似餌を形成することができる。ここで、ソフトルアーを平面視した場合の左右の方向(横の方向)をソフトルアーの「左右方向」と、縦の方向(ソフトルアーのリトリーブ方向と一致)をソフトルアーの「長手方向」と、左右方向および長手方向に直交する方向をソフトルアーの「上下方向」と定義する。なお、上記長手方向は、ソフトルアーのリトリーブ方向および反リトリーブ方向を含む概念である。
【0010】脚部はエルボ部を介して本体に取り付けられているが、このエルボ部は剛性が高いから変形しにくく、且つ延設部はエルボ部に連続して片持ち状に本体に沿って配置される。したがって、ソフトルアーを水中で移動させた際には、延設部の基端部(すなわちエルボ部に連結された部分)の変形が少なく、延設部の基端部より先端側が大きく左右方向に翼を広げたように変形する。これにより、延設部の不安定な上下方向の揺動が抑えられると共に、延設部の基端部より先端側の部分が良好に振動する。その結果、ソフトルアーの回転を防止することができることに加えて、振動を発生して集魚効果を上げることができる。
【0011】(3) 上記延設部は、ソフトルアーのリトリーブ方向(長手方向)に延びるように形成することができる。このようにすれば、リトリーブアクションに合わせて延設部が左右方向に開閉し、生き餌が遊泳する動きに似せたアクションが可能となる。
【0012】また、上記延設部の外形形状は、上記エルボ部に接続された基端部から先端部にかけて漸次縮小されたテーパ状に形成することができる。このようにすれば、延設部の基端部側ほどその断面係数が大きくなり、基端部側ほどリトリーブ中の変形が小さくなる。これにより、延設部の先端側がさらに小刻みな振動を生じ、集魚効果をさらに向上させることができる。
【0013】さらに、上記延設部の断面形状は楕円状を呈しており、その長軸方向が上記本体の上下方向に沿うように配置することもできる。このようにすれば、次の作用を奏する。すなわち、延設部は、上述のようにエルボ部に連続して片持ち状に配置されるが、延設部の上下方向の変位(撓み)は非常に小さくなる。これにより、延設部の不安定な上下方向の揺動を一層抑えることができ、ソフトルアーの回転を一層防止することができる。
【0014】特に、上記延設部には、当該延設部の長手方向に直交する方向に沿って複数の節部を形成することもできる。このようにすれば、ソフトルアーをリトリーブする際に、延設部に当たる水流が節部に沿って整流される。これにより、延設部周辺に乱流が生じるのを抑えることができ、延設部の不安定な上下方向の揺動をなお一層抑えることができるという利点がある。
【0015】(4) 上記本体の反リトリーブ方向側の端面には、当該方向に延設されたスタビライザーを設けることができる。このようにすれば、リトリーブ中の本体のローリングを抑えることができ、ソフトルアーの回転をさらに抑えることができる。
【0016】特に、上記スタビライザーは、細長の帯状部材により構成することもできる。このようにすれば、帯状部材が水流に沿って靡くことによって、本体のローリングを一層抑えることができるという利点がある。
【0017】さらに、このスタビライザーの先端部に平板状部材を延設し、当該平板状部材の厚み方向は、上記本体の左右方向に沿うように配置することができる。このようにすれば、板状部材が水流に対していわゆる舵の役目を果たし、より一層本体のローリングを抑えることができるという利点がある。
【0018】(5) 上記本体は、ソフトルアーのリトリーブ方向に沿って延びる細長棒状部材により構成することもできる。このようにすれば、本体自体の水の抵抗を小さくすることができ、リトリーブ中のソフトルアーの回転を抑えることが可能となる。
【0019】特に、上記本体の上記リトリーブ方向側の端面を湾曲面に形成することにより、本体周辺の水流を整流することができ、一層ソフトルアーの回転を抑えることができる。
【0020】さらに、上記本体には、リトリーブ方向に直交する方向に沿って複数の節部を形成することもできる。このようにすれば、節部に沿う水流を整流することが可能となり、より一層ソフトルアーの回転を抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施形態に係るソフトルアー10の正面図であって、ソフトルアー10を平面視した状態を示している。また、図2〜図4は、それぞれ図1におけるA−A矢視図、B−B矢視図、C−C矢視図である。なお、図1において矢印Pは、ソフトルアー10のリトリーブ方向を示している。このリトリーブ方向Pは、ソフトルアー10の長手方向と一致するが、この「ソフトルアー10の長手方向」の概念には、リトリーブ方向Pおよび反リトリーブ方向が含まれる。
【0023】これらの図(特に図1)を参照して、このソフトルアー10は、たとえば合成ゴムにより一体的に形成されており、図に示すようにエビに似せた疑似餌として構成されている。ソフトルアー10を構成する材料は合成ゴムに限定されることなく、十分な可撓性を有していれば一般的なエラストマー材料を用いることができる。
【0024】ソフトルアー10は、エビの頭部、胸部および腹部に似せた本体11と、本体11の左右両側に設けられた脚部12〜15および本体11の先端に設けられたスタビライザー16、17とを備えている。このスタビライザー16、17は、矢印Pの方向と逆方向(反リトリーブ方向)に延びている。スタビライザー16,17の作用効果は後述するが、疑似餌としてはエビのヒゲに似せたものである。
【0025】(1) 本体本体11は、図1および図2に示すように、略紡錘形の細長棒状部材により構成されている。この本体11には、先端側(頭部側)から節部18〜20および節部21が形成されている。この節部18〜21は、本体11を周方向に絞って環状の凹部を形成することにより構成されている。節部18〜20によって、エビの頭部および胸部に似せた形態を呈しており、節部21によって、エビの腹部に似せた形態を呈している。
【0026】本体11の長手方向の下面、すなわち矢印Pの方向にリトリーブされるソフトルアー10のリトリーブ側端面25は、図に示すような滑らかな湾曲面に形成されている。これらリトリーブ側端面25および節部21の作用効果については後述する。
【0027】本体11の先端には上記スタビライザー16、17が形成されているが、各スタビライザー16,17は、それぞれ細長帯状の基部22と、この先端部に設けられた平板部23(平板状部材)とを有している。スタビライザー16,17の長さについては、本体11の長手方向長さの40%〜70%程度に設定することができる。
【0028】基部22は、本実施形態ではいわゆる紐状に形成されているが、断面形状をさらに扁平させてテープ状に形成することもできる。また、本実施形態では、基部22の基端部(本体11との連結部)に、肉盛部24が形成されている。これにより、疑似餌としてエビの目に似せた形態を呈している。
【0029】また、図2に示すように、平板部23は略楕円状に形成されており、一定の厚みt(図1参照)を有している。平板部23は、図に示すように、その厚みt方向が左右方向に沿うように配置されている。平板部23は、その長軸の長さが基部22の長さの20%〜40%、短軸の長さが長軸の長さの30%〜70%程度の大きさに設定することができる。
【0030】(2) 脚部脚部12〜15については、脚部12,13が本体11の上部に左右対称に設けられ、脚部14,15が本体11の下部に左右対称に設けられている。これにより、脚部12,13は疑似餌としてのエビの前脚に似せた形態を呈しており、脚部14,15は疑似餌としてのエビの後脚に似せた形態を呈している脚部12について詳述する。
【0031】脚部12は、エルボ部26と、これに連続する延設部27とを有している。エルボ部26は、図に示すように略L字状に屈曲形成されており、一端側が本体11に接続され、他端側に連続して延設部27が延びている。すなわち、延設部27は、エルボ部26を介して片持ち状に支持されており、延設部27の長手方向は、本体11の長手方向に略沿うように配置されている。
【0032】また、エルボ部26はかかるL字状に屈曲形成されているから、この部分の剛性は延設部27にくらべて非常に大きく、そのためエルボ部26は変形しにくくなっている。
【0033】さらに、エルボ部26によって、脚部12全体が本体11の外方へ突出するが、このときの突出寸法をvとし、延設部27の長さ(延設寸法)をsとすれば、本実施形態では、v/sが1/14となるように設定されている。もっとも、このv/sの値はこれに限定されるものではなく、1/5〜1/20の範囲で設定することができる。
【0034】図3に示すように、延設部27はテーパ状に形成されており、その外形形状は、エルボ部26に接続された基端部から先端部にかけて漸次縮小されている。さらに、延設部27の断面形状は楕円状に形成されており、その楕円の長軸が上下方向に沿うように配置されている。本実施形態では、延設部27の断面形状として楕円形状を採用しているが、これに限定されることなく、矩形状等に形成することもできる。
【0035】また、延設部27には、複数の節部28が形成されている。この節部28は、上記本体11の節部18等と同様に、延設部27を周方向に絞って環状の凹部を形成することによる構成されている。本実施形態では、節部28は4カ所に設けられているが、これに限定されることはなく、さらに多数の節部を設けることができる。
【0036】なお、脚部13は脚部12と左右対称に形成されているので、その詳しい説明は省略する。脚部12,13の作用効果については後述する。
【0037】次に、図1を参照して脚部14について詳述する。
【0038】脚部14は、脚部12と同様にエルボ部29と、これに連続する延設部30とを有している。エルボ部29は、図に示すように略L字状に屈曲形成されており、一端側が本体11に接続され、他端側に連続して延設部30が延びている。すなわち、延設部30についても延設部27と同様に、エルボ部29を介して片持ち状に支持されており、延設部30の長手方向は、本体11の長手方向に略沿うように配置されている。
【0039】ただし、上記エルボ部26が図1において上方(すなわち反リトリーブ方向)に屈曲され、且つ延設部27が同方向に延びているのに対し、このエルボ部29はリトリーブ方向(矢印Pの方向)に屈曲され、且つ延設部30が同方向に延びている点で異なっている。
【0040】そして、エルボ部29はかかるL字状に屈曲形成されているから、この部分の剛性は延設部30にくらべて非常に大きく、そのためエルボ部29が変形しにくくなっている。さらに、脚部14についても、上記v/sの値は、1/12となるように設定されている。脚部12と同様に、このv/sの値はこれに限定されるものではなく、1/5〜1/20の範囲で設定することができる。
【0041】図4に示すように、延設部30についても、延設部27と同様にテーパ状に形成されており、その外形形状は、エルボ部29に接続された基端部から先端部にかけて漸次縮小されている。また、延設部30の断面形状についても、延設部27と同様に楕円状に形成されており、その長軸が上下方向に沿うように配置されている。延設部30の断面形状として楕円形状の他に矩形状等を採用することができる点についても、上記延設部27と同様である。
【0042】延設部30には、上記節部28と同様の複数の節部31が形成されている。この節部31は、延設部30を周方向に絞って環状の凹部を形成することにより構成されている。本実施形態では、節部31は3カ所に設けられているが、これに限定されることはなく、さらに多数の節部を設けることができる。
【0043】なお、脚部15は脚部14と左右対称に形成されているので、その詳しい説明は省略する。脚部14,15の作用効果については後述する。
【0044】(3) ソフトルアーの使用要領次に、ソフトルアー10の使用要領について作用効果と共に説明する。
【0045】まず、図1に示すように、フック32をソフトルアー10に差し込んで固定する。その状態でソフトルアー10をキャストし、リトリーブを開始する。
【0046】このとき、脚部14,15および脚部12,13は、それぞれエルボ部29,26を介して本体11に取り付けられているが、これらエルボ部29,26は上述のように変形しにくく、しかも延設部30,27は片持ち状に本体11に沿って配置される。したがって、ソフトルアー10をリトリーブした際には、延設部30の基端部(すなわちエルボ部29に連結された部分)の変形が少なく、延設部30の基端部より先端側が、矢印33に示す方向に翼を広げたように変形する。一方、延設部27の基端部についてもその変形が少なく、延設部27の基端部より先端側が左右方向に変形する。
【0047】これにより、延設部30,27の不安定な上下方向の揺動が抑えられる。しかも、延設部30,27の基端部より先端側の部分が振動する。つまり、リトリーブ中におけるソフトルアー10の回転を防止することができるうえ、振動を発生して集魚効果を上げることができる。その結果、リトリーブされるソフトルアー10の動きを生き餌の動きに酷似させることができ、上記振動による集魚効果と相まって釣果を向上させることが可能である。
【0048】特に本実施形態では、次のような作用効果を奏する。
【0049】延設部30,27は、ソフトルアーの長手方向に延びるように形成されている。これにより、リトリーブアクションに合わせて延設部30,27が左右方向に開閉する。特に延設部30はリトリーブ方向に延びているからその開閉運動は顕著である。したがって、生き餌が遊泳する動きにきわめて近似したルアーアクションが可能となる。
【0050】なお、本実施形態では、エルボ部26,29の角度を略90°に設定しているが、この角度は、90°〜45°の範囲で設定することができる。すなわち、かかる範囲でエルボ部26,29の角度を設定しても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0051】また、延設部30,27はテーパ状に形成されているから、延設部30,27の基端部側ほどその断面係数が大きくなり、基端部側ほど変形が小さくなる。これにより、延設部30,27の先端側がさらに小刻みな振動を生じ、集魚効果をさらに向上させることができる。したがって、釣果の向上を一層期待することができる。もっとも、延設部30,27をかかるテーパ状に形成することは必須の要件ではなく、このようなテーパを無くすこともできる。
【0052】さらに、延設部30,27の断面形状は楕円状を呈しており、その長軸方向が本体11の上下方向に沿うように配置されているから(図3、図4参照)、リトリーブに際して延設部30,27の上下方向の撓み(変位)を非常に小さくすることができる。これにより、延設部30,27の不安定な上下方向の揺動を一層抑えることができ、リトリーブ中のソフトルアー10の回転を一層防止して生き餌の動きにさらに近似させることができる。
【0053】また、延設部30,27には、節部31,28が形成されているから、ソフトルアー10をリトリーブしたときに延設部30,27に相対的に当たる水流が節部31,28によって整流される。これにより、延設部30,27周辺に乱流が生じるのを抑えることができ、延設部30,27の不安定な上下方向の揺動をなお一層抑えることができるという利点がある。
【0054】さらに、上記v/sの値を1/10,1/12に設定しているので、リトリーブ中において、延設部30,27の基端部を略固定状態にし、延設部30,27の基端部より先端側のみを振動させることができる。したがって、延設部30,27の不安定な上下方向の揺動が確実に抑えられ、ソフトルアー10の回転を確実に防止することができる。
【0055】加えて、本実施形態では、さらに次のような作用効果を奏する。
【0056】まず、本体11にはスタビライザー16,17が設けられているから、リトリーブ中の本体11のローリングを抑えることができる。これにより、ソフトルアー10の回転をさらに抑えることができる。特に、スタビライザー16,17は、細長の帯状に形成されているから、スタビライザー16,17が水流に沿って靡くことによって、本体11のローリングを一層抑えることができるという利点がある。
【0057】さらに、スタビライザー16,17には平板部23が設けられているから、平板部23が水流に対していわゆる舵の役目を果たし、より一層本体11のローリングを抑えることができるという利点がある。
【0058】しかも、本体11は、ソフトルアー10のリトリーブ方向Pに沿って延びる細長棒状に形成されているから、本体11自体の水の抵抗を小さくすることができる。これにより、リトリーブ中のソフトルアー10の回転をさらに抑えることができる。
【0059】また、本体11のリトリーブ側端面25を湾曲面に形成しているから、リトリーブ中に本体11の周辺の相対的水流を整流することができ、一層ソフトルアー10の回転を抑えることができる。
【0060】さらに、本体11には、複数の節部21を形成しているから、節部21に沿う相対的水流を整流することが可能となる。これによりなお一層ソフトルアー10の回転を抑えることができる。
【0061】このように、本体11のローリング(回転)を強力に防止することができるので、リトリーブされるソフトルアー10は、生き餌の動きにきわめて近似したものとなる。
【0062】(4) 実施形態の変形例次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0063】図5は、上記実施形態の変形例に係るソフトルアー40の正面図であって、ソフトルアー40を平面視した状態を示している。また、図6〜図8は、それぞれ図5におけるD−D矢視図、E−E矢視図、F−F矢視図である。なお、図5において矢印Pは、ソフトルアー40のリトリーブ方向を示している。
【0064】この変形例に係るソフトルアー40が上記実施形態に係るソフトルアー10と異なる点は、ソフトルアー10が脚部12〜15を備えていたのに対して、変形例に係るソフトルアー40は上記脚部14,15を備えていない点である。なお、その他の構成についてはソフトルアー10と同様であるので、同様の構成については図1〜図4で示した参照符号と同様の参照符号を付している。
【0065】この変形例に示すように上記脚部14,15を省略したとしても、ソフトルアー40をキャストし、リトリーブする際には次のような動きをする。
【0066】すなわち、図5を参照して、脚部12,13は、それぞれエルボ部26を介して本体11に取り付けられ、延設部27は片持ち状に本体11に沿って配置されるから、延設部27の基端部(すなわちエルボ部26に連結された部分)の変形が少なく、延設部27の基端部より先端側が左右方向に変形する。
【0067】これにより、延設部27の不安定な上下方向の揺動が抑えられると共に、延設部27の基端部より先端側の部分が振動する。つまり、リトリーブ中におけるソフトルアー40の回転を防止することができるうえ、振動を発生して集魚効果を上げることができる。その結果、リトリーブされるソフトルアー40の動きを生き餌の動きに酷似させることができ、上記振動による集魚効果と相まって釣果を向上させることが可能である。
【0068】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、延設部の不安定な上下運動を防止してリトリーブ中のソフトルアーの回転を防止することができるので、リトリーブされるソフトルアーの動きを生き餌の動きに酷似させることができる。しかも、延設部が左右方向に開閉し振動するので、集魚効果も向上する。
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【出願日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【代理人】 【識別番号】100065868
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 嘉宏 (外5名)
【公開番号】 特開2002−209476(P2002−209476A)
【公開日】 平成14年7月30日(2002.7.30)
【出願番号】 特願2001−12172(P2001−12172)