| 【発明の名称】 |
魚介類収容チューブ、魚介類陳列装置および魚介類輸送方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】卜部 俊郎
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| 【要約】 |
【課題】生きている魚介類にストレスを生じさせることなく、新鮮な状態を保ったまま、保管、陳列、輸送することのできる技術を提供する。
【解決手段】魚介類収容チューブ10は、非透水性の透明な合成樹脂製フィルムで形成された長方形袋状のチューブ本体11と、このチューブ本体11に連通された送水管12および排水管13とを備え、チューブ本体11内における排水管13の開口部にフィルタ15が装着されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 非透水性の合成樹脂材で形成された袋状または筒状のチューブ本体と、前記チューブ本体内に連通された送水管および排水管と、前記チューブ本体の開口部を閉じる閉塞手段とを備えた魚介類収容チューブ。 【請求項2】 前記チューブ本体内における前記排水管の開口端に異物吸着防止用のフィルタを設けた請求項1記載の魚介類収容チューブ。 【請求項3】 前記チューブ本体の内部に、一部または全部に透水性を有し前記チューブ本体より小さい合成樹脂材で形成された袋状または筒状の副チューブ体を配置し、前記送水管を前記副チューブ体内へ連通させた請求項1または2記載の魚介類収容チューブ。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の魚介類収容チューブと、前記魚介類収容チューブをその長手方向が略水平となるように保持するチューブ保持装置とを備えた魚介類陳列装置。 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の魚介類収容チューブに魚介類と水を収容し、前記魚介類収容チューブのチューブ本体内に連通された送水管からチューブ本体内へ送水するとともにチューブ本体内に連通された排水管からチューブ本体内の水を排水しながら魚介類収容チューブを膨張状態に保持して輸送することを特徴とする魚介類輸送方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、魚類、イカ、タコ、貝類、エビ、カニ、ウニ、ナマコなどの魚介類を生きたまま保管、陳列あるいは輸送する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、魚介類を調理して提供する料理屋、飲食店などにおいては、新鮮で美味な魚料理を提供できるように、魚介類を生きたまま保管、陳列するための水槽や生け簀を備える店舗が増えている。このような料理屋や飲食店などに対しては、魚介類を生きたまま配送する必要があるため、輸送中の魚介類の傷み防止や鮮度維持を目的とする様々な輸送技術が開発されている。 【0003】このような魚介類輸送のための装置として、たとえば特開平11−178475号公報に開示されている魚介類等の輸送箱装置、特開平6−113696号公報に開示されている供給水吸引方式の魚介類保冷装置などがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】特開平11−178475号公報に開示されている魚介類等の輸送箱装置は、空気供給手段や気泡捕捉手段などを必要とするため魚介類の収容スペースに比べ占有スペースが大きく嵩張る。また、輸送箱内の水中に収容されている魚介類が泳ぎ回る際に魚介類同士が接触することが多いため、輸送中や保管中などに、ストレスで魚介類が弱ったり、死滅することがある。 【0005】また、特開平6−113696号公報に開示されている供給水吸引方式の魚介類保冷装置においては、ビニール、ポリエチレンなどの軟性材料で形成された容器に魚介類を収容し、容器内に供給される水を強制的に吸引することによって容器を魚介類に密着する程度まで収縮させるので、容器内に収容された魚介類に過大なストレスが生じ、魚介類が衰弱したり、死滅することがあるだけでなく、調理後の鮮度や風味などが低下することがある。 【0006】本発明が解決すべき課題は、魚介類にストレスを生じさせることなく生きたまま保管、陳列、輸送することのできる技術を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の魚介類収容チューブは、非透水性の合成樹脂材で形成された袋状または筒状のチューブ本体と、前記チューブ本体内に連通された送水管および排水管と、前記チューブ本体の開口部を閉じる閉塞手段とを備えたことを特徴とする。 【0008】このような構成とすることにより、一尾の魚や一杯のイカなどの魚介類と水とをチューブ本体内に収容して開口部を閉じた状態で、送水管からチューブ本体内へ送水するとともに排水管からチューブ本体内の水を排水することが可能となるため、チューブ本体内の魚介類は従来の大きな容器内の場合のように他の魚介類から干渉されることがなく、連続的に入れ代わる清浄な水中であたかも遊泳しているような状態に保持され、魚介類にストレスを生じさせることなく、生きたまま保管、陳列、輸送することができる。ここで、チューブ本体内の魚介類のために、送水管からチューブ本体内へ送り込む水に予め酸素を溶存させておくことが望ましい。この場合、チューブ本体からの排水を濾過し、その濾過水に酸素を溶存させて再びチューブ本体へ送水する水循環システムを構成すれば、給水設備のない場所での長時間保管や長距離移動が可能となり、節水も図ることができる。また、配管時などにおける送水管と排水管との混同を回避するため、両管に対して互いに異なる色、模様、文字などの識別手段を付しておくことが望ましい。 【0009】チューブ本体を形成する合成樹脂材としては、柔軟な合成樹脂製フィルムが好適であるが、柔軟な合成樹脂ホース、硬質の合成樹脂パイプなどを用いてチューブ本体を形成することもできる。また、合成樹脂製フィルムとしては、透明フィルム、有色フィルムあるいは遮光フィルムなどを使用することができるが、収容した魚介類が外部から見える必要があるか否か、収容する魚介類の光に対する習性、たとえば夜行性であるか否かなど、実際に収容する魚介類の種類や使用条件に応じて決定することが望ましい。 【0010】ここで、前記チューブ本体内における排水管の開口部に異物吸着防止用のフィルタを設けることにより、収容された魚介類の排泄物や離脱物などが排水管の開口部に詰まって排水機能が低下あるいは停止したり魚介類の身体の一部が開口部に吸込まれて損傷を受けたりするのを防止することができる。とくにイカやタコなどの軟体動物は排水管の開口部に吸込まれやすいので、開口部に設けたフィルタが有効に機能する。排水と共にフィルタを通過した微小な排泄物などは排水濾過手段を設けることによって除去することが可能となる。 【0011】また、前記チューブ本体の内部に、一部または全部に透水性を有し前記チューブ本体より小さい合成樹脂材で形成された袋状または筒状の副チューブ体を配置し、前記送水管を前記副チューブ体内へ連通させた構成とすることもできる。このような構成として、副チューブ体内に魚介類を収容すれば、収容されている魚介類のひれや刺状突起物などが接触して副チューブ体に孔が開くことがあっても、外側のチューブ本体まで孔が開くことはなく、チューブ本体の水漏れを防止することができる。副チューブ体を形成する合成樹脂材は、チューブ本体と同様、柔軟な合成樹脂製フィルムが好適であるが、柔軟な合成樹脂ホース、硬質の合成樹脂パイプなどを用いて形成することができ、合成樹脂製フィルムとしては、透明フィルム、有色フィルムあるいは遮光フィルムなどを使用することができる。 【0012】次に本発明の魚介類陳列装置は、前述した魚介類収容チューブと、この魚介類収容チューブをその長手方向が略水平となるように保持するチューブ保持装置とを備えた装置である。このような構成とすることにより、生け簀や水槽などを設けることなく、比較的小さなスペース内において、生きている魚介類にストレスを生じさせることなく陳列できるようになる。また、水を入れたチューブ本体は略円柱形状に膨らんだ状態となり、水が凸レンズとして機能するので、どの方向からも魚介類が拡大されて見えるようになり、視認性が向上する。 【0013】この場合、陳列中の魚介類収容チューブの外面が結露し、収容されている魚介類が外から見えなくなることがあるが、魚介類収容チューブの外面を濡らすための散水装置を設ければ、散水された水が魚介類収容チューブ外面を連続的に流下するので、結露を防止することができる。 【0014】また、本発明の魚介類輸送方法は、前述した魚介類収容チューブに魚介類および水を収容し、送水管からチューブ本体内へ送水するとともに排水管からチューブ本体内の水を排水しながら魚介類収容チューブを膨張状態に保持して輸送する方法である。 【0015】このような輸送方法とすることにより、膨張状態の魚介類収容チューブ内に収容された魚介類は、連続的に入れ代わる水の中で遊泳しているような状態に保持され、容器との接触も最小限に抑制されるので、比較的小さなスペース内で、ストレスを生じることなく生きたまま輸送できるようになり、輸送中や積み下ろしの際に、魚介類に人間の手が触れることがないので、手の接触による魚介類の損傷を防止することができる。 【0016】ここで、チューブ内の魚介類のために、送水管からチューブ本体内へ送水する水には予め酸素を溶存させておくことが望ましく、この場合、チューブ本体の排水を濾過し、酸素を溶存させ再びチューブ本体へ送水する水循環システムを採用すれば、給水設備なしで長時間にわたる輸送が可能となる。また、送水管、排水管に対し、互いに異なる色や模様などの識別手段を付せば、配管時などにおける送水管と排水管との混同を回避することができ、多数の魚介類収容チューブを一度に輸送する場合に有効である。 【0017】 【発明の実施の形態】図1は本発明の魚介類収容チューブの第1の実施形態を示す側面図、図2は図1に示す魚介類収容チューブの使用状態を示す側面図、図3は図1に示す魚介類収容チューブの使用状態を示す一部切欠側面図である。 【0018】本実施形態の魚介類収容チューブ(以下、収容チューブという)10は、図1(a)に示すように、非透水性の透明な合成樹脂製フィルムで形成された長方形袋状のチューブ本体11と、このチューブ本体11に連通された送水管12および排水管13とを備え、チューブ本体11内における排水管13に複数の貫通孔を有するフィルタ15が装着されている。チューブ本体11の開口部11aを閉じる閉塞手段としては、図1(b)に示すような溶着シーリング14あるいは図1(c)に示すようなゴムバンド26などを採用することができる。 【0019】図1(a)において、送水管12、排水管13は、いずれもチューブ本体11の上側部に配置しているが、これらの位置に限定するものでないので、収容する魚介類の種類、形状、習性あるいは配管条件などに応じて、チューブ本体11の下側に送水管12x、排水管13xとして配置したり、チューブ本体11の上側、下側あるいは底部など互いに異なる位置に分散配置してもよい。 【0020】収容チューブ10を使用する場合、図2に示すように、一尾の魚16と水17とをチューブ本体11内に収容し、開口部11aを溶着シーリング14で閉塞した後、送水管12の端部を分岐器具18の分岐管18aの一つに連結し、排水管13の端部を分岐器具19の分岐管19aの一つに連結する。なお、溶着シーリング14で開口部11aを閉塞する際、魚16と水17とを収容したチューブ本体11の開口部11a付近を開閉式クリップ25で挟持し、溶着機を用いて溶着シーリング14を施した後、開閉式クリップ25を取り外せば、スムーズ且つ確実に閉塞作業を行うことができる。図2では1個の収容チューブ10のみを示しているが、分岐管18a,19aの本数と同数の収容チューブ10をセットすることができる。 【0021】送水管12側の分岐器具18は本管20を介して冷却機21に連結され、排水管13側の分岐器具19は本管22を介して濾過機23に連結され、濾過機23と冷却機21との間にポンプ24が連結されている。また、チューブ本体11内へ送り込む水に酸素を溶解させるためのエアポンプ27が濾過機23に連結されている。分岐器具18,19の分岐管18a,19aはそれぞれ複数配置されているが、各々に開閉バルブ18b,19bが設けられているため、不使用の分岐管18a,19aは開閉バルブ18b,19bで閉止しておくことができる。 【0022】このような状態に配管した後、ポンプ24およびエアポンプ27を作動させると、酸素が充分に溶存し、冷却機21で適温に冷やされた水が本管20を通って分岐器具18で分流され、送水管12を経由してチューブ本体11内へ送り込まれる。そして、図3に示すように、チューブ本体11内を循環した水は、フィルタ15を通過して排水管13から排出され、分岐器具19で合流し、本管22から濾過機23を通過してポンプ24に戻り、以下同様の過程を繰り返す。 【0023】このように、送水管12からチューブ本体11内へ送水されるとともに排水管13からチューブ本体11内の水が排水されるため、チューブ内の魚16は他の魚介類から干渉されることなく、連続的に入れ代わる清浄な水17の中で、あたかも遊泳しているような状態に保持される。また、チューブ本体11内の水17は、気泡のない状態に保たれているため、外部からの振動、揺動によって、水が移動、揺動することもない。したがって、魚16にストレスを生じさせることなく、生きたまま保管、陳列、輸送することができる。 【0024】また、前述したように、チューブ本体11内における排水管13の開口部に異物吸着防止用のフィルタ15を装着しているため、収容された魚16の排泄物28や離脱物などで排水管13が詰まるのを防止することができ、魚16の身体の一部が排水管13に吸込まれて損傷を受けることもない。フィルタ15は、イカやタコなどの軟体動物に対して有効に機能し、イカの触手などが吸込まれて損傷するのを防止できる。 【0025】本実施形態では、排水管13はチューブ本体11の上側部に配置されているため、使用中にチューブ本体11内で発生して上部に集まる気泡Bを吸引、排出することができ、発生した気泡Bが徐々に増加してチューブ本体11内の水量が相対的に減少するのを防止することができる。また、気泡Bが存在している状態で収容チューブ10が振動、揺動すると、チューブ内の水が揺動、移動して、魚16が損傷を受けることがあるが、排水管13が気泡Bを吸引、排出するので、このような弊害を防止することができる。 【0026】収容チューブ10内に収容している魚16を取り出したい場合は、チューブ本体11の溶着シーリング14付近などの適切な位置を切り開けば簡単に取り出すことができる。なお、図1(c)で示したように、開口部11aをゴムバンド26で閉塞する方式を採用すれば、ゴムバンド26を取り外して魚16を取り出すことができ、空になった収容チューブ10は、水漏れするような損傷がない限り再使用することができるので、資源の有効活用、産業廃棄物の削減に寄与することができる。 【0027】また、本実施形態では、収容チューブ10内に一尾の魚16を収容しているが、チューブ本体11の容積に対して小型の魚であれば複数尾の魚を収容することが可能であり、また、調理用の魚介類に限らず、ペット用魚介類の保管、陳列、輸送にも使用することができ、冷却機21の代わりに加温機を設ければ、熱帯魚類の収容も可能となる。 【0028】次に図4、図5を参照して、本発明の魚介類収容チューブの第2の実施形態について説明する。魚介類収容チューブ(以下、収容チューブという)30は、図4に示すように、非透水性の透明な合成樹脂製フィルムで形成された長方形袋状のチューブ本体31の内部に、これより小さい長方形袋状の副チューブ体32が配置されている。チューブ本体31の開口部31aの内側に、副チューブ体32の開口部32aが位置し、副チューブ体32の底部32bはチューブ本体31の底部31bに固着されている。 【0029】副チューブ体32の中央やや開口部32a寄りの部分には、複数の透水孔33が配列され、送水管34はチューブ本体31を貫通して副チューブ体32へ連通され、排水管35はチューブ本体31に連通されている。副チューブ体32もチューブ本体31と同様、透明な合成樹脂製フィルムで形成されているので、開口部31a,32aは溶着シーリング37で閉塞することができる。排水管35はチューブ本体31の上側に配置されているので、前述と同様、チューブ本体31内に発生する気泡を吸引、除去できる。なお、送水管34、排水管35の代わりに、同様の機能を有する送水管34xおよび排水管35xを並列配置した連通用ユニット29をチューブ本体31に取り付けることも可能である。 【0030】収容チューブ30を使用する場合、図5(a)に示すように、副チューブ体32内に一尾の魚16を収容し、チューブ本体31および副チューブ体32を水で満たして、開口部31a,32aを溶着シーリング37で閉止した後、送水管34および排水管35を図2と同様に配管して、ポンプ24を作動させる。送水管34を経由して副チューブ体32内へ送り込まれた水は、副チューブ体32内を循環した後、複数の透水孔33を通過して副チューブ体32とチューブ本体31との間に流出し、排水管35からチューブ本体31外へ排出され、濾過工程、酸素溶かし込み工程および冷却工程を経た後、再び送水管34を経由して副チューブ体32内へ送水される。 【0031】この副チューブ体32内に魚16を収容すれば、収容されている魚16のひれや刺状突起物などが接触して副チューブ体32に孔が開くことがあっても、外側のチューブ本体31まで孔が開くことはなく、チューブ本体31の水漏れを防止することができる。 【0032】また、図5に示すように、副チューブ体32内に収容している魚16の具体的名称、産地、取扱業者の氏名や住所など、各種製品情報を記載したラベルLをチューブ本体31の外面に貼着することもでき、ラベルLを広告宣伝媒体として利用することもできる。 【0033】次に図6、図7を参照して、本発明の魚介類陳列装置の実施形態について説明する。魚介類陳列装置50は、収容チューブ10と同様の構造、機能を有する収容チューブ51と、収容チューブ51をその長手方向が略水平となるように保持するチューブ保持装置56とを備えている。 【0034】魚介類陳列装置50を使用する場合、収容チューブ51に一杯のイカ36を収容して開口部を閉止した後、送水管52、排水管53を分岐器具54,55などを経由して図2と同様に配管した後、ポンプ24やエアポンプ27などを作動させる。ここで排水管53は、送水管52と区別できる色に着色してあるので、多数の収容チューブ51を陳列する場合の配管ミスを防止することができ、配管作業も容易となる。 【0035】魚介類陳列装置50を使用することにより、生け簀や水槽などの大掛かりな装置を設けることなく、比較的小さなスペース内に、生きているイカ36にストレスを生じさせることなく陳列できる。また、チューブ保持装置56によって、複数の収容チューブ51が並行に陳列されているため、個々のイカ36が見えやすく、優れた陳列効果を発揮する。 【0036】このとき、水とイカ36を収容した収容チューブ51は略円柱形状に膨らんだ状態となり、水が凸レンズとして機能するので、どの方向から見てもイカ36が拡大されて見え、視認性が良好である。また、収容チューブ51内のイカ36が死ぬことがあっても、各チューブが独立しているため、他の収容チューブ51内のイカ36に悪影響を及ぼすことはなく、当該収容チューブ51ごと取り替えれば良いので、その後の処置も簡単である。 【0037】さらに、陳列中の収容チューブ51の上方に散水装置57を配置し、散水装置57から収容チューブ51に向かって散水しているため、図7に示すように、水滴Dが収容チューブ51の外面に沿って順次流下することによって収容チューブ51外面の結露を防止でき、清涼感、清潔感をも醸し出すことができる。なお、散水装置57から散水される水は、収容チューブ51内へ送水される水と同様、分岐器具54に連結された送水管52を介して送水されたものであり、散水された水は最下部の集水槽58内に回収された後、排水パイプ59から分岐器具55を通って収容チューブ51からの排水と共に濾過、冷却された後、再び、分岐器具54から送水される。 【0038】魚介類陳列装置50において、複数の収容チューブ51は垂直に並行配列されているが、これに限定するものではないので、例えば、図8に示す魚介類陳列装置60のように、複数の収容チューブ51を階段状に配列することもできる。前述した魚介類陳列装置50は、人間の視線と同レベルの高さに置いた場合の視認性に優れており、魚介類陳列装置60は視線よりやや低い位置に置いた場合の視認性に優れている。 【0039】次に図9〜図11を参照して、本発明の魚介類輸送方法の実施形態について説明する。図9に示すように、収容チューブ10と同様の構造、機能を有するそれぞれの収容チューブ70にイカおよび水を収容して開口部を閉止した後、複数の収容チューブ70を、透光性を有する素材、例えば、メッシュ材で形成された保管ケース71内に配置し、それぞれの送水管72および排水管73を分岐器具74,75に連結する。分岐器具74,75は、保管ケース71の外部に露出した送水本管76、排水本管77に連通されている。 【0040】複数の収容チューブ70を収納した保管ケース71は、輸送用車両78の荷台に積載され、送水本管76および排水本管77は、濾過装置、冷却装置および酸素溶解装置を具備したポンプユニット79に連結される。 【0041】このような構成において、ポンプユニット79を作動させれば、酸素が溶存する清浄な水が送り込まれることによって、収容チューブ70は膨張状態に保たれ、収容チューブ70内の水は連続的に入れ代えられるので、膨張状態の収容チューブ70内に収容されたイカ36は、清浄な水の中で遊泳状態に保持され、チューブ70との接触も最小限に抑制されるので、比較的小さなスペース内で、ストレスを生じることなく、生きの良い状態を保ったまま輸送できる。 【0042】また、排水管73は送水管72と識別できるように着色されているため、配管ミスを防止でき、配管作業性も良好であり、各々の排水管73はチューブ上方に配置されているため、輸送中などにチューブ内に発生する気泡を吸引、除去することができる。なお、送水管72、排水管73の位置は使用条件などに応じて、任意に変更することができる。 【0043】さらに、魚介類収容チューブ70は透明フィルム材で形成され、保管ケース71は透光性のあるメッシュ材で形成され、輸送用車両78の荷台には照明ライト80が配置されているため、明るい光を好むイカ36に充分な光を照射しながら輸送することができる。したがって、輸送中の振動、揺れ、騒音などによって生じるイカ36のストレスを、安定した明るい光の下に置くことで、軽減することができる。 【0044】 【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。 【0045】(1)非透水性の合成樹脂材で形成された袋状または筒状のチューブ本体と、チューブ本体内に連通された送水管および排水管と、チューブ本体の開口部を閉じる閉塞手段とを備えた魚介類収容チューブとすることにより、この収容チューブに生きている魚介類を収容し、魚介類にストレスを生じさせることなく生きたまま保管、陳列、輸送することができる。 【0046】(2)チューブ本体内における排水管の開口部に異物吸着防止用のフィルタを設けることにより、収容された魚介類の排泄物や離脱物などが排水管の開口部に詰まったり、魚介類の身体の一部が開口部に吸込まれて損傷を受けるのを防止できる。 【0047】(3)チューブ本体の内部に、一部または全部に透水性を有しチューブ本体より小さい合成樹脂材で形成された袋状または筒状の副チューブ体を配置し、送水管を副チューブ体内へ連通させた構成として、副チューブ体内に魚介類を収容すれば、収容されている魚介類のひれや刺状突起物などが接触して副チューブ体に孔が開くことがあっても、外側のチューブ本体まで孔が開くことはなく、チューブ本体の水漏れを防止することができる。 【0048】(4)魚介類収容チューブと、魚介類収容チューブをその長手方向が略水平となるように保持するチューブ保持装置とを備えた魚介類陳列装置とすることにより、生け簀や水槽などを設けることなく、比較的小さなスペース内で、魚介類にストレスを生じさせることなく生きたまま陳列することができる。 【0049】(5)魚介類収容チューブに魚介類と水を収容し、魚介類収容チューブのチューブ本体内に連通された送水管からチューブ本体内へ送水するとともにチューブ本体内に連通された排水管からチューブ本体内の水を排水しながら魚介類収容チューブを膨張状態に保持して輸送することにより、比較的小さなスペース内で、魚介類にストレスを生じることなく生きたまま輸送することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598006314 【氏名又は名称】卜部 俊郎 【識別番号】501228819 【氏名又は名称】福田 初夫
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| 【出願日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099508 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
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| 【公開番号】 |
特開2002−136244(P2002−136244A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−336628(P2000−336628) |
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