| 【発明の名称】 |
養殖帆立貝の掛止具 |
| 【発明者】 |
【氏名】松浦 芳定
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| 【要約】 |
【課題】掛止具を梯子状とし、多数の梯子状部材を上下に積層してストックする必要があり、大きなスペースを必要とする。積層した場合には、重ねられた掛止具相互が絡んで剥離したりし、掛止具を自動装填することを前提とした場合、好ましくない。
【解決手段】樹脂等で形成された棒状の軸部3の先部及び後部、尖鋭な挿入部4,6及び抜け止め部4a,6aを備える養殖帆立貝の掛止具であって、掛止具単体2…を軸部3が平行するように多数並設し、軸部3間を可撓性連結片8,9で連結し、多数の掛止具単体を可撓性連結片で帯状に連結した養殖帆立貝の掛止具1。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、該軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、前記掛止具単体を、該掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、各掛止具単体の軸部間を可撓性連結片で連結し、多数の掛止具単体を該可撓性連結片で帯状に連結した、ことを特徴とする養殖帆立貝の掛止具。 【請求項2】 隣接して多数配設され、可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の養殖帆立貝の掛止具。 【請求項3】 樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、該軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、前記掛止具単体の軸部の中間部周に、軸方向に離間してロープの抜け止め部を径方向外方に一対突設し、前記掛止具単体を、該掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、前記抜け止め部を隣接する掛止具単体の軸部周に連結し、多数の掛止具単体を該抜け止め部を介して相互に連結し、該抜け止め部で可撓性連結部を構成し、前記多数の掛止具単体を前記可撓性連結部を構成する抜け止め部で帯状に連結した、ことを特徴とする養殖帆立貝の掛止具。 【請求項4】 前記一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向に同方向で、軸方向に互いに向い合う「ハ」の字型であり、その先端部で隣接する掛止具単体の軸部周に連結したことを特徴とする請求項3に記載の養殖帆立貝の掛止具。 【請求項5】 隣接して多数配設され、抜け止め部からなる可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにしたことを特徴とする請求項3記載の養殖帆立貝の掛止具。 【請求項6】 樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、該軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、前記掛止具単体の軸部の中間部周に、軸方向に離間してロープの抜け止め部を径方向外方に一対突設し、前記掛止具単体を、該掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、前記各掛止具単体の各ロープ抜け止め部と抜け止め部を備える前後の挿入部との軸部間を可撓性連結片で連結し、前記多数の掛止具単体を前記可撓性連結片で帯状に連結した、ことを特徴とする養殖帆立貝の掛止具。 【請求項7】 前記一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向に同方向で、軸方向に互いに向い合う「ハ」の字型であることを特徴とする請求項6に記載の養殖帆立貝の掛止具。 【請求項8】 前記一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向外方向であって、反対方向に対称的に突設したことを特徴とする請求項6に記載の養殖帆立貝の掛止具。 【請求項9】 隣接して多数配設され、抜け止め部からなる可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにしたことを特徴とする請求項6〜請求項8の何れかに記載の養殖帆立貝の掛止具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、養殖帆立貝をロープに掛止する掛止具に関する。 【0002】 【従来の技術】帆立貝の養殖は、図33のように水中に垂らすロープ100に、ロープの軸方向と直角に樹脂製の掛止具201を貫通させて掛止し、掛止具201の先部には先端が先鋭な挿入部202と前部抜け止め部203とを備え、後部には後部抜け止め部204を備える。 【0003】ロープ200と前部抜け止め部203との間、ロープ200と後部抜け止め部204との間の軸部205に、帆立貝206,207の耳片部206a,207aに設けた孔を通し、帆立貝206,207を掛止具201を介してロープに掛止する。 【0004】従来の掛止具の一例は、図34で示した如くである。図で示す如く、多数の掛止具201…を並設し、各掛止具201…の先鋭な先端部202a、及び後部抜け止め部204の後端面204aを、上下に平行に設けた剛性のある長い枠部材208,209で連結し、多数の掛止具を並設した梯子状部材210を形成する。 【0005】以上の梯子状部材210から掛止具201…を得るには、先鋭な先端部202a、及び後部抜け止め部204の後端面204aを、上下の枠部材208,209から切断して取り外し、掛止具単体を得、爾後帆立貝、ロープに掛止具を通し、図33のように帆立貝をロープに掛止する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】以上の従来の掛止具201は、梯子状部材210として成形されている。一方、掛止具201は多数消費することを前提として上記したように梯子状部材として成形されており、梯子状部材をストックするには、多数の梯子状部材を上下に積層してストックする必要があり、大きなスペースを必要とする。又積層した場合には安定性を欠き、一方、積層した場合には、上下の掛止具が重力作用で相互に絡む虞があり、梯子状部材を個々に取り外そうとした場合に、重ねられた掛止具相互が絡んで剥離したりし、掛止具を自動装填することを前提とした場合、好ましくない。 【0007】一方、梯子状部材を前後方向に立ててストックすることも考えられるが、これによると前記と同様に大きなスペースを必要とし、又ストック状態で安定性を欠く。又多数の梯子状部材を立ててストックするには、各梯子状部材の下部が前後方向に広がる傾向にあり、余分なスペースを必要とする。 【0008】以上の他、掛止具の自動装填を行なう場合には、カートリッジ内に梯子状部材を積層、或いは立てて並べる必要があり、カートリッジの容量には限度があり、又梯子状部材の円滑な送り、供給を考慮すると、大量の梯子状部材をカートリッジ内に収納することは好ましくない。 【0009】従って、適正な量の梯子状部材をカートリッジ内に収納し、掛止具の切り離し装置にセットして掛止具を切り離し、且つ掛止具を帆立貝、ロープの孔に通す作業を行なう必要があるが、掛止具を自動装填した場合には、カートリッジ内の梯子状部材が短時間で不足するような事態が生じ、自動装填作業上不利である。 【0010】又上記した梯子状部材では、上下の枠部材は、複数の掛止具を保持し、保形する上で、又カートリッジへの装填、送り等の要請から、掛止具の軸部と同様の剛性を有するように厚肉等に形成されており、このため、自動装填に際し、上下の枠部の除去機構、排出機構を必要とし、自動装填装置が複雑化する、という課題もある。 【0011】本発明は、以上の課題を解決すべくなされたもので、その目的とする処は、掛止具を小さなスペースで大量に一体的に収納することを可能とし、収納、搬送が容易化し、且つ自動装填上も掛止具の補充等を最少に抑えることが可能であり、又掛止具単体の分割も容易で、自動装填上も極めて有利である養殖帆立貝の掛止具を提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために請求項1は、樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、該軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、前記掛止具単体を、該掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、各掛止具単体の軸部間を可撓性連結片で連結し、該多数の掛止具単体を該可撓性連結片で帯状に連結したことを特徴とする。 【0013】請求項1では、並設された掛止具単体の軸部間を可撓性連結片で連結するので、大量の掛止具単体を、各軸部が平行するようにして一体に、帯状に連結させることができ、連結片が可撓性を有するので、連結部を曲げて帯状掛止具をロール状にすることができるので、運搬、ストック上有利である。 【0014】請求項2は、請求項1において、隣接して多数配設され、可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにしたことを特徴とする。 【0015】請求項2では、帯状の掛止具をロール状にするので、運搬、ストックに便利であり、自動装填機による自動装填を行なう上でも有利である。 【0016】請求項3は、樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、該軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、前記掛止具単体の軸部の中間部周に、軸方向に離間してロープの抜け止め部を径方向外方に一対突設し、前記掛止具単体を、該掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、前記抜け止め部を隣接する掛止具単体の軸部周に連結し、多数の掛止具単体を該抜け止め部を介して相互に連結し、該抜け止め部で可撓性連結部を構成し、前記多数の掛止具単体を前記可撓性連結部を構成する抜け止め部で帯状に連結したことを特徴とする。 【0017】請求項3では、並設された掛止具単体の先部、後部間をロープ抜け止め部を構成する可撓性連結片で連結するので、大量の掛止具単体を、各軸部が平行するようにして一体に、帯状に連結させることができ、連結片が可撓性を有するので、連結部を曲げて帯状掛止具をロール状にすることができるので、運搬、ストック上有利である。掛止具の軸部周に設けたロープ抜け止め部で掛止具のロープへの係止を確実に行なうことができ、抜け止めを確実に行なうことができる。 【0018】請求項4は、請求項3において、前記一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向に同方向で、軸方向に互いに向い合う「ハ」の字型であり、その先端部で隣接する掛止具単体の軸部周に連結したことを特徴とする。 【0019】請求項4では、掛止具の軸部周に突設したロープ抜け止め部は「ハ」の字型なので、この間にロープを位置させることで抜け止め部でロープの抜け止めを確実に行なうことができる。 【0020】請求項5は、請求項3において、隣接して多数配設され、抜け止め部からなる可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにしたことを特徴とする。 【0021】請求項5では、帯状の掛止具をロープ抜け止め部を可撓性連結片として曲げてロール状にするので、運搬、ストックに便利であり、自動装填機による自動装填を行なう上でも有利である。 【0022】請求項6は、樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、該軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、前記掛止具単体の軸部の中間部周に、軸方向に離間してロープの抜け止め部を径方向外方に一対突設し、前記掛止具単体を、該掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、前記各掛止具単体の各ロープ抜け止め部と抜け止め部を備える前後の挿入部との軸部間を可撓性連結片で連結し、前記多数の掛止具単体を前記可撓性連結片で帯状に連結したことを特徴とする。 【0023】請求項6では、並設された掛止具単体の先部、後部間をロープ抜け止め部を構成する可撓性連結片で連結するので、大量の掛止具単体を、各軸部が平行するようにして一体に、帯状に連結させることができ、連結片が可撓性を有するので、連結部を曲げて帯状掛止具をロール状にすることができるので、運搬、ストック上有利である。掛止具の軸部周に設けたロープ抜け止め部で掛止具のロープへの係止を確実に行なうことができ、抜け止めを確実に行なうことができる。 【0024】請求項7は、請求項6において、前記一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向に同方向で、軸方向に互いに向い合う「ハ」の字型であることを特徴とする。 【0025】請求項7では、掛止具の軸部周に突設したロープ抜け止め部は「ハ」の字型なので、この間にロープを位置させることで抜け止め部でロープの抜け止めを確実に行なうことができる。ロープ抜け止め部は、可撓性連結片と別個に設けるので、ロープ抜け止め部としてロープへの掛止具の抜け止め、保持を一層確実化する。 【0026】請求項8は、請求項6において、前記一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向外方向であって、反対方向に対称的に突設したことを特徴とする。 【0027】請求項8では、掛止具の軸部周に突設したロープ抜け止め部は、軸部の径方向外方向であって、反対方向に対称的に突設しているので、この間にロープを位置させることでロープ抜け止め部でロープの抜け止めを確実に行なうことができ、掛止具の軸部が両端部に掛止、保持した帆立貝の荷重で下方に弯曲した場合にも、ロープ抜け止め部の双方がロープに食い込んで、掛止具のロープへの保持を確実に行なう。ロープ抜け止め部は、可撓性連結片と別個に設けるので、ロープ抜け止め部としてロープへの掛止具の抜け止め、保持を一層確実化する。 【0028】請求項9は、請求項6〜請求項8の何れかにおいて、隣接して多数配設され、抜け止め部からなる可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにしたことを特徴とする。 【0029】請求項9では、帯状の掛止具をロール状にするので、運搬、ストックに便利であり、自動装填機による自動装填を行なう上でも有利である。 【0030】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は、本発明に係る帯状掛止具の一部の正面図、図2は図1の掛止具をロール状に巻回した説明的斜視図、図3は図1の一部の拡大図である。これ等の図面を参照しつつ本発明を説明する。 【0031】図1において1は多数の掛止具単体2…(…は複数を表す。以下同じ)を後述する可撓性連結片8…,9…で一体に連結した帯状掛止具である。掛止具単体2…は、これを拡大した図3で明らかなように、棒状の各軸部3の先端部には挿入部を構成する尖鋭部4を、後端部には先端部の尖鋭部4と対称形状の尖鋭部6を備える。 【0032】先端部及び後端部の尖鋭部4,6は、実施の形態では対称形状の「レ」字型で銛状である。尖鋭部4,6は「↑」型の銛状としても良い。各掛止具単体2…の各軸部3の両端部に形成した尖鋭部4,5の軸方向内側の部分には、軸部3の径方向外方へ突出するように、そして対称的に軸方向内側に傾斜するように前後の規制部を構成する規制片4a,6aが設けられている。 【0033】規制片4a,6aは、実施の形態では先端部から軸方向内方且つ径方向外方に弯曲するように弧状をなし、両端部の尖鋭部4,6の軸方向内側の部分には、規制片4a,6aを立上がらせた残りの部分として前後方向に先細りとなる先細り部5,7が形成される。軸部3の先細り部5,7間は、同径の軸部3を構成することとなる。 【0034】以上の掛止具単体2…は、極めて多数平行するように並置する。極めて多数平行するように並置された掛止具単体2…の各軸部3…間の中間部間を、軸方向に離間した複数本の可撓性連結片、図示例では2本の可撓性連結片8,9で連結し、図1で示したような帯状掛止具1を構成する。掛止具単体2…は、極めて多数、例えば数千本〜10,000本オーダーで連結されて製作する。 【0035】掛止具単体2…を連結する可撓性連結片8,9…は、先端部、後端部を揃え、夫々の軸部3…が相互に平行するように掛止具単体2…を近接して並置した状態において、軸部3…と直交し、外見上は軸部3…の中間部の上部及び下部を直線状に貫き、一体に連結するように構成されている。以上の帯状掛止具1は、上記したように数千本〜10,000本の掛止具単体2…を可撓性連結片8…,9…で帯状に連結してなり、可撓性連結片8…,9…は容易に撓曲させることができる。従って、帯状掛止具1は可撓性連結片8…,9…の部分で容易に曲げることができ、図2に示すようにロール状に巻回することができ、ロール状帯状掛止具10を構成することができる。 【0036】以上の掛止具単体2…及び帯状掛止具1は、可撓性連結片8…,9…を含んで全一体に合成樹脂で形成する。掛止具単体2を切り離した状態を図4で示した。図4において8a,9aは、切り離した掛止具単体2の軸部3の外周に残留した可撓性連結片8,9の切り離し部である。 【0037】以上の切り離した掛止具単体2は、図4で明らかように両端部の尖鋭部4,6が対称形状なので、両端部の前後が全く同一となる。従って、自動切り離し装置、自動装填装置に帯状掛止具1をセットした際、上下の方向を問わずにセットすることができ、ロープ及び帆立貝への掛止具単体の装填が行える。 【0038】図5は、ロープ60への掛止具単体2の掛止、掛止具単体2への帆立貝61,61の掛止状態を示し、図では理解の便宜上、片側の帆立貝を外して示した。帆立貝61,61は各耳片62に夫々掛止孔63を備え、ロープ60にこれと直交するように掛止具単体2を係止孔を介して貫通、保持させ、可撓性連結片の切り離し部8a,9a間にロープ100は位置する。 【0039】先端の尖鋭部4に耳片62の掛止孔63を通し、図の手前側の帆立貝61Aを掛止具単体2に掛止する。尖鋭部4は、規制片4aが径方向外方に弯曲して突出しているので、掛止孔63を通過すると、耳片62の裏面(ロープ側の面)で外方に弯曲、突出し、耳片62の掛止孔63の外側周辺部に当接し、抜け止め作用を行なう。これにより、帆立貝61は掛止具単体2の一方の規制片4aで抜け出しを阻止される。耳片62の掛止孔63は、内周上部が先細り部5に臨み、これが一段下がっていることから、規制片4aを更に外方に弯曲させ、掛止孔に対する拡開、抜け出し阻止作用を高める。 【0040】図の奥の帆立貝61Bは、図では外して示しているが、耳片62の掛止孔63をロープ60から突出している掛止具単体2の後端部の尖鋭部6に挿入し、図の手前側の帆立貝61Aと同様に掛止具単体2の後端部に掛止、保持されることとなる。このように、1本の掛止具単体2の両端部の尖鋭部4,6、規制片4a,6aに各掛止孔63を介して2個の帆立貝61A,61Bを天秤棒のように掛止、保持する。両端部に帆立貝61A,61Bを掛止、保持した掛止具単体2は、ロープ60の長さ方向に所定間隔を開けて多数係止され、海中にロープを垂らして帆立貝の養殖を行なう。 【0041】図6〜図10は、図1〜図5の掛止具の他の実施の形態を示す。図6は帯状掛止具の一部の正面図、図7は図6の掛止具をロール状に巻回した説明的斜視図、図8は図6の一部の拡大図、図9は掛止具単体を切り離した状態の図、図10はロープへの掛止具単体の掛止、掛止具単体への帆立貝の掛止状態を示す図である。 【0042】本実施の形態の帯状掛止具を符号11で表し、これを構成する掛止具単体を前記と同様に符号2…で表し、掛止具単体2…の基本構造は、前記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。上記と同様に2…は掛止具単体、3…は軸部、4,6は両端部の尖鋭部、4a,6aaは規制片、5,7は先細り部である。 【0043】以上において、丸棒状の軸部3の中間部周に、軸方向に離間してロープ60の抜け止め部18,19を径方向外方に2個突設する。抜け止め部18,19は、軸部3の外周から径方向には同方向で、軸方向に互いに向い合うように「ハ」の字型に突設した。 【0044】抜け止め部18,19は「ハ」の字型に拡開した基部を太い径とし、各先端部に小径の連結部18a,19aが形成され、複数本、図示例では2本配設されており、該抜け止め部18,19先端部の小径な連結部の連結部18a,19aで、隣接する掛止具単体2の軸部3周に連結する。この抜け止め部18,19の小径な連結部18a,19aの部分で、前記したと同様に可撓性連結片を構成する。 【0045】図7は、この帯状掛止具11をロール状に巻回したロール状掛止具20を示し、図8は帯状掛止具11の拡大図であり、図9は掛止具単体2を切り離して示した図である。抜け止め部18,19は径が太くても、これの先部の細い部分の連結片を構成する小径な連結部18a,19aが、隣接する掛止具単体2と連結しているので、連結部18a,19aの部分から帯状掛止具11は容易に曲げられ、ロール状にすることができる。 【0046】図9に示すように、切り離された掛止具単体2は、軸部3周に「ハ」の字型の抜け止め部18,19が突設されており、抜け止め部18,19の先部には、小径な連結部18a,19aが、隣接する掛止具単体2の軸部3から切り離されて向い合うように配置している。 【0047】図10は、ロープへの掛止具単体の掛止、掛止具単体への帆立貝の掛止状態を示す図である。図において60はロープで、ロープ60の径方向に貫通して設けた掛止穴に掛止具単体2を挿入する際、一方の抜け止め部18、又は19が撓んで挿入される。「ハ」の字型の抜け止め部18と19間にロープ60が臨み、抜け止め部18,19で掛止具単体2の抜け止めを確実に行う。 【0048】ロープ60への掛止具単体2の貫通、挿入は、「ハ」の字型の抜け止め部18と19が下を向くようにセットすることが望ましい。掛止具単体2の両端部の尖鋭部4,6を、帆立貝61A,61Bの耳片62,62の各掛止孔63に前記と同様に挿入し、帆立貝61A,61Bを掛止具単体2を介してロープ60に掛止、保持させる。 【0049】ところで、掛止具単体2は両端部の帆立貝61A,61Bの荷重で下方に撓むが、「ハ」の字型の抜け止め部18と19とが下を向くことで、「ハ」の字型の抜け止め部18と19の間隔が狭まり、先端部18a,19aがロープ60に食い込み、掛止具単体2のロープ60への係合が、帆立貝の荷重を利用した下方への弯曲で一層強固、確実になされる。図10で理解し得るように、抜け止め部18,19間にロープ60が臨み、帆立貝61A,61Bの荷重で下方に撓んで撓曲し、ロープ61への掛止具単体2の保持を強固、確実行ない、これにより掛止具単体2の軸方向への移動を規制し、ロープ60への掛止具単体2の抜け止めを行っていることが理解できる。 【0050】図11〜図15は、図1〜図5の掛止具の他の実施の形態を示す図で、図6〜図9の変更された実施の形態を示す図である。2…は掛止具単体、4,6は両端部の尖鋭部、4a,6aは規制片、3は軸部、5,7は先細り部である。軸部3の中間部周に、軸方向に離間してロープ60の抜け止め部31,32を径方向外方に2個突設する。 【0051】抜け止め部31,32は、軸部3から径方向の同方向で、軸方向に互いに向い合うように「ハ」の字型に突設する。抜け止め部31,32は、各係止具単体2…の夫々の軸部周に、同様に設けられる。各掛止具単体2…は、前記と同様に近接して平行し、抜け止め部31,32は同方向を向いて配置される。隣接する各軸部3の上記した抜け止め部31,32の軸方向外方部分周を、複数本、図示例では軸方向に離間して2本の可撓性連結片28,29で連結する。 【0052】以上により図11に示すように帯状掛止具21を構成し、図12は、帯状掛止具21をロール状に巻回したロール状掛止具30を示した。図13は帯状掛止具2…の一部の拡大図であり、図14は切り離した掛止具単体2を示した。図14で示すように、切り離された掛止具単体2は、軸部3周に「ハ」の字型の抜け止め部31,32が突設されている。ロープ60の径方向に貫通して設けた掛止穴に掛止具単体2を挿入する際、一方の抜け止め部31、又は32が撓んで挿入され、「ハ」の字型の抜け止め部31と32間にロープ60が臨み、抜け止め部31,32で掛止具単体2の抜け止めを確実に行う。 【0053】図15は、ロープ60への掛止具単体2の掛止、掛止具単体2への帆立貝61A,61Bの掛止状態を示し、図では理解の便宜上、片側の帆立貝を外して示した。図で理解し得るように、抜け止め部31,32間にロープ60が臨み、掛止具単体2の軸方向への移動を規制し、ロープ60への掛止具単体2の抜け止めを行っていることが理解できる。 【0054】図16〜図20は、図10〜図15の変更された実施の形態を示す図で、図16は帯状掛止具の一部の正面図である。掛止具単体2…の基本構造は、前記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。 【0055】2…は掛止具単体、4,6は尖鋭部、4a,6aは規制片、3は軸部、5,7は先細り部である。軸部3の中間部周に、軸方向に離間してロープ60の抜け止め部51,52を径方向外方で、且つ反対方向に対称的に2個突設する。 【0056】抜け止め部51,52は、軸部3周において、軸方向に離間し、相互に平行し、内向きとなるように傾斜して設ける。各掛止具単体2…の平行し、隣接する各軸部3の上記した抜け止め部51,52の軸方向外方部分周を、複数本、図示例では2本の可撓性連結片48,49で連結する。これにより帯状掛止具41を形成する。 【0057】ところで、実施例では両端部の「レ」の字型の尖鋭部53,54は、互いに対称的に軸上において逆方向に規制片4a,6aが突出するように形成する。従って、先細り部5,7も軸方向両側部で軸上において反対側に設けられ、その他の構成は図11〜図15の例と同様である。 【0058】図17は、帯状掛止具41をロール状に巻回したロール状掛止具50を示し、又図18は帯状掛止具41の拡大図であり、図19は切り離した掛止具単体2を示す。 【0059】図19で示すように、切り離された掛止具単体2は、軸部3周に反対側に平行して傾斜するように対称的に「レ」の字型の抜け止め部51,52が突設されており、ロープ60の径方向に貫通して設けた掛止穴に掛止具単体2を挿入する際、一方の抜け止め部51、又は52が撓んで挿入される。これにより「ハ」の字型の抜け止め部51と52間にロープ60が臨み、抜け止め部51,52で掛止具単体2の抜け止めを確実に行う。 【0060】図20は、ロープ60への掛止具単体2の掛止、掛止具単体2への帆立貝61A,61Bの掛止状態を示し、図では理解の便宜上、片側の帆立貝を外して示した。図で理解し得るように、抜け止め部51,52間にロープが臨み、掛止具単体52の軸方向への移動を規制し、ロープ60への掛止具単体2の抜け止めを行っていることが理解できる。 【0061】次に参考のため、掛止具及びロープへの帆立貝の自動装填装置及び自動装填方法を説明する。図21〜図32で説明する。尚掛止具は一端部に本発明のように尖鋭部を備えるが、他端部を規制部とした参考例の掛止具で説明する。 【0062】図21は参考例の掛止具の一部の正面図、図22は図21の一部の拡大図、図23は帯状掛止具から掛止具単体を分離した状態の斜視図、図24は帯状掛止具をロール状に巻回した状態の斜視図、図25はロール状掛止具をカートリッジに巻回、装着した状態の斜視図、図26は掛止具の帆立貝、ロープへの自動装填状態を示す説明的斜視図、図27は自動装填状態の装填部分の説明的縦断面図で、帆立貝、ロープへの孔開け直前の図、図28は帆立貝、ロープへの孔開け状態を示す図、図29は孔開け後、掛止具単体を上昇させて先部、後部の可撓性連結片を切断して分離する状態を示す説明図、図30は掛止具単体を帆立貝、ロープの孔部に挿入した状態を示す説明図、図31は掛止具の帆立貝、ロープへの自動装填状態の他の例を示す説明的斜視図、図32は帆立貝養殖の状態を示す説明図である。 【0063】図21及び図22で本発明の参考例にかかる養殖帆立貝の掛止具を説明しておく。帯状掛止具101は極めて多数の掛止具単体102…を有し、各掛止具単体102…先部に先端部が尖鋭な銛状の挿入部103を備え、挿入部103の後部は太くなって先部抜け止め部である先部規制部104を構成する。 【0064】先部規制部104の軸方向後部は、軸方向に長い円柱棒状の軸部105を一体に備え、軸部105の先部と先部規制部104との間は、先部が小径で、後部が軸部105と連続して大径となる先細り部106が形成され、軸部105は後部まで同径で、軸部105の後部には大径の後部抜け止め部である後部規制部107が形成されている。 【0065】以上の掛止具単体102…は樹脂で形成され、掛止具単体102…を極めて多数、その軸部105が先端、後端を揃えるようにして夫々平行するように並べる。多数並設した各掛止具単体102…の先部、及び後部間を可撓性連結片108及び109で連結する。 【0066】先部連結片108は、参考例では、本発明と異なり各掛止具単体102…の先端部に設けた挿入部103の後部に連なる先部規制部104の後部から下方、且つ側方に弧状に延びる髭片108aを備え、髭片1088aの先端部が凹弧部108bとなって隣接する掛止具102の髭片108aに連続し、各掛止具102…の先部間を凹弧状の連結片108で相互に連結する。 【0067】連結片108は、規制部104に近い部分が肉厚で、離れるに従って順次薄肉となり、従って、掛止具単体102…の先部相互間を連結する連結片108は、中間部の凹弧部108bが薄肉で、切断し易い脆弱部を構成し、このように凹弧状の連結片108は、両端部髭部108a,108aと中間部の凹弧状部108bとを備え、連結片108で掛止具102…の先部相互を連結する。 【0068】以上の連結片108は、並設された掛止具単体102…の各両側に備え、掛止具単体102…相互間を連結し、連結片108は並設された掛止具単体102…の各部と全一体に成形し、掛止具と同素材で形成され、薄肉に形成することで可撓性を保たせている。以上の連結片108は、先部の規制部104の下部から左右にスカート状に髭部が下方、且つ側方に弧状となるように設けたが、挿入部103の基部両側から側方、且つ下方に弧状に設けても良い。 【0069】一方、掛止具単体102…の軸部105の後部規制部107の側部間を薄肉の可撓性の後部連結片107で相互に連結し、後部連結片107は、先部と異なって略々水平の薄いリボン状等に形成し、後部連結片107も掛止具単体102…の各部と同素材で形成し、薄肉に形成することで可撓性と切断が容易な脆弱性を保たせる。 【0070】以上のように掛止具単体102…は、極めて多数並設し、各掛止具単体102…は、先部、及び後部を薄肉の連結片108,109で相互に連結し、図21に示すように、軸部105の軸方向の直交する方向に連結片108,109で相互に連結して帯状掛止具101を構成する。図21は帯状掛止具101の左側端部の掛止具単体Aが始点で、右方向に極めて多数の掛止具単体102…が連結片108,109で連結されて帯状掛止具101を構成し、図21の右端部で表れた掛止具単体Bの右側に連続する掛止具単体を省略した。 【0071】以上の帯状掛止具101は、極めて長い帯状に形成し、帯状掛止具101の掛止具単体102が並設する方向を連続させて長尺に形成し、図24に示すように長尺の帯状掛止具101を巻回して帯ロール状の掛止具110を得る。帯ロール状の掛止具110は、渦巻き状に巻回した図24の状態で搬送し、収納、ストックし、従って、例えば、図25のように上下にディスク111a,111bを備えるリール111に帯ロール状掛止具110を巻回してストックしたり、搬送することができる。 【0072】図23は掛止具単体102を帯状掛止具101からその一本を切り離して単体として示したものである。掛止具単体102は、先端部に尖鋭な銛状の挿入部103を備え、挿入部103の後部には軸部105と同径の先部規制部4を備える。先部規制部104は、前記した連結片108の基部が「ハ」字型状に後方に拡開して規制部104を構成し、切り離した左右の連結片108,108の両端部は軸方向後方、及び外側方に弯曲し、先細りの先部規制部104の両側先部104a,104aを構成する。 【0073】左右の連結片108,108を切り離して形成した余片である先部規制部104の両側先部104a,104aは、軸部周方向に撓曲した際、軸部105の先部に形成した先細り部106の両側と重なり、軸部105の外径と略々同径となるように構成し、両側先部104a,104aの肉厚分を先細り部106の軸径の減少で略々吸収するように構成した。又軸部105の後部規制部107の両側の連結片109,109を切り離した残余片109a,109aは、掛止具単体2の機能上支障が無いので、そのまま残留させる。 【0074】次に参考例に係る掛止具を用いた、各掛止具単体の帆立貝、ロープへの自動装填を説明する。図26〜図30は、自動装填装置120によりロール帯状掛止具110から掛止具単体を自動的に切り離し、切り離した掛止具単体を自動装填する状態を示し、図26は全体を示す説明的な斜視図である。 【0075】図26において、前記した図24で説明したように、帯状掛止具101をロール状に巻回して帯ロール状掛止具110とし、巻回した帯ロール状掛止具110の先部を引出して自動装填装置120にセットする。この状態を図27及び図28で示した。 【0076】自動装填装置120は、全形が軸方向を縦向きとしたドラム状で、図示しないモータ等で各掛止具102ピッチ相当分回転するように構成されていおり、ドラム状部分の円周方向に間隔を開けて設けられた縦向きの複数の中間ガイド部121…を備え、ガイド部121の下端部はV型のカッター部122を夫々備える。 【0077】中間ガイド部121…は、軸方向長く、掛止具単体2の軸部5よりも若干長い程度に設定し、各中間ガイド部121…間には、帯状掛止具101の各掛止具102…を縦向きで遊合する隙間123…を備える。又各中間ガイド部121…の下方には、軸線を同一とした下部ガイド124…を備え、各下部ガイド124…上端部と中間ガイド部121…の下端部間には掛止具単体102の後部連結片109を遊合する隙間125…を備え、且つ各下部ガイド124…間には、掛止具単体102の後部規制部を遊合する隙間126を備える。 【0078】又中間ガイド部121…の上方には上部ガイド部127…を備え、上部ガイド部127…の下端部にはV型のカッター部128を夫々備える。上部ガイド部127…と下端部と中間ガイド部121…間には隙間129を設け、該ガイド部127…間には隙間130を設ける。 【0079】以上の自動装填装置120の上方にはセット板131を備え、セット板131は、中間位置に切り離した掛止具102の上方への移動を許容する隙間132を備え、図示例では隙間132は、セット板131の中間位置に設けた上方への起壁131a,131a間に形成した。 【0080】一方、上記したセット板131の隙間132の直下で、自動装填装置120の下方には、該隙間132と軸線を一致させるようにプッシュロッド133を上下動自在に設ける。又隙間132の上方には、穿孔用のドリル134を上下動自在に設け、図26はプッシュロッド133を下降させ、ドリル134を上昇させた状態の装填作業前の状態を示す。図27は、このような状態下の自動装填装置120を拡大し、正面から見た状態を表した。 【0081】以上において、自動装填装置120の外周に設けられた縦方向に繋がる各ガイド121…,124…,127…間の隙間123…,125…,130…に帯ロール状掛止具110を解いた帯状掛止具101の各掛止具102…の軸部105、挿入部103、先部規制部104、後部規制部107が遊合し、先部連結片108は横方向の上部隙間129間に遊合し、後部連結片109は横方向の下部隙間126間に遊合する。 【0082】複数の掛止具単体102…は、図26、図27に示すように隣接する隙間123…,125…,130…に軸部105…を遊合した状態で保持され、自動装填装置120の回転で、掛止具102の軸部105が1ピッチ分送られ、掛止具単体102…は帯ロール状掛止具110を順次解いて自動装填装置に供給される。 【0083】前記したセット板131の対向する起壁131a,131aの上端部上に、上下に帆立貝140,140を寝かせた状態で上下に離して配置する。帆立貝140,140は、耳部141,141を上下に重なるように向かい合せて配置し、耳部141,141間にロープ142を臨ませ、各帆立貝140,140は、支持治具143,143で挟持する。この状態を図26、図27で示した。 【0084】次にドリル134を回転させて下降し、上の帆立貝140の耳部141、ロープ142、下の帆立貝140の耳部141の順で孔141a,142aを穿設する。この状態を図28で示し、このように孔141a,142a,141aを同心的にドリル34で穿設する。孔141a,142a,141aの穿設後、図29のようにドリル134を上昇させる。 【0085】これと併せてプッシュロッド133を上昇させる。プッシュロッド133の上昇で、真上の掛止具102の軸部105は下から上方に押上げられ、掛止具単体102は隙間123,125,130内を上昇する。掛止具単体102の軸部105の上昇で、先部連結片108、後部連結片109の夫々は、夫々上方に位置するカッター128,122に臨み、上昇の継続で連結片108,109は、カッター128,122で切断され、掛止具単体102は他の掛止具単体102と切り離される。 【0086】この状態を図29で示し、掛止具単体102の切り離し後、プッシュロッド133の上昇を継続し、これに伴って切り離された掛止具単体102は上昇を継続する。掛止具単体102の上昇で、先鋭な挿入部103は、上方に位置する下位の帆立貝140の耳部141の孔141a、この上のロープ142の孔142a、上位の帆立貝140の耳部141の孔141aを通り、掛止具単体102は帆立貝140、ロープ142、帆立貝140を掛止することとなる。 【0087】掛止具単体102の孔141a,142a,141aへの挿入は、切り離された連結片で構成した前記先部規制部104の両側先部104a,104aが可撓性を有し、且つ軸部先部が先細り部106を有するので、両側先部104a,104aが先細り部106周に重なり、挿入部103、規制部104の孔141a,142a,141aへの挿入は円滑になされる。掛止具単体102でロープ142に帆立貝140,140を掛止した状態を図30で示した。 【0088】帆立貝140、ロープ142、帆立貝140の孔141a,142a,141aを通った掛止具単体102は、先部の規制部104が両側の連結片108の残留部である両側先部104a,104aが、図30で示したように広がるので、これを引き抜こうとした場合、この部分が抵抗部となって掛止具102から引き抜かれることを防止し、一方、後部規制部107は孔141aよりも充分に大径なので、帆立貝140が掛止具単体102から引き抜かれることを防止することができる。 【0089】爾後、プッシュロッド133を下降して自動装填装置120の下位に臨ませ、自動装填装置120を1ピッチ回転させ、又ロープ142を所定ピッチ移動させ、帆立貝耳部を上下に配置し、ドリル134の穿孔、プッシュロッド133の上昇を行なわせて上記と同様の自動装填作業を行なわせ、以上を反復する。以上により長尺なロープの長さ方向に所定ピッチ離し、ロープの両側に帆立貝を掛止具で掛止する。掛止後、前記図32で説明したようにロープを縦にして海中に浸漬し、帆立貝の養殖を行なう。 【0090】以上は帯状ロール110を横向きに供給して掛止具単体102を自動装填装置120にセットし、掛止具単体102を切り離し、帆立貝140,140、ロープ142に刺通してこれ等三者を掛止する例を説明したが、図31は帆立貝を直立(縦向き)させ、帯状ロール110を縦向きに供給して上記自動装填を行なうようにした例を示す。 【0091】帯状ロール110は、巻回したロール状の状態で水平軸211を支点として回転可能であり、繰出し可能に支持されている。下方に水平駆動軸212を支点として回転する自動装填装置220が配設され、自動装填装置220は横向きとしたガイド221…,22…,223…を円周方向に隙間をもって軸方向に備え、ガイド221,222にはカッター部224,225を夫々備える。 【0092】自動装填装置220の軸方向の一方には支持板226を配置し、これの上面の中間部にはロープ42を図31の紙面表裏方向に配置し、これの左右には帆立貝140,140を縦向きに直立するように配置し、耳部141,141を支持板226上においてロープ142の左右に配置し、帆立貝140,140は押え板227,227で直立状態を保持する。 【0093】帆立貝140,140のセット位置228の外側には横向きにドリル229を配置し、ドリル229の矢印で示す往復動で帆立貝140,140の耳部141,141に穿孔し、併せてロープ142にも穿孔し、孔を破線で示した。自動装填装置220の前記ドリル229とは反対側にプッシュロッド230を配設する。 【0094】プッシュロッド230の矢印で示す軸212の軸線方向の移動で、掛止具単体102を図31の左側方向に移動させ、該当する掛止具単体2を図の左側に移動させ、掛止具単体102はガイド221,22のカッター部224,225で連結片108,109が切断されて切り離され、更に移動させることで帆立貝140、ロープ142、帆立貝140の孔に掛止具単体102は前記と同様に挿入され、掛止具102により、ロープ142の当該部位に帆立貝140,140は掛止、保持されることとなる。 【0095】このような自動装填装置の横向きレイアウトでも、帆立貝のロープへの掛止具単体による掛止、保持作業を行なうことができる。爾後は前記したと同様に、図32のように海中にロープを投入して帆立貝の養殖を行なう。即ち、海中に浸漬して垂れ下げたロープ142には長さ方向離間して上下に掛止具単体102が多数掛止、保持され、掛止具単体102はロープ142に軸部105の中間部を貫通して保持され、先部規制部104の髭片104a,104a後方の軸部周に、一方の帆立貝140がその耳片141に設けた孔を介して掛止され、後部規制部107の手前の軸部周に、他方の帆立貝140がその耳片141に設けた孔を介して掛止され、帆立貝の養殖を行なう。 【0096】以上の自動装填装置120にセットするロール状の帯状掛止具を、本発明の各実施の形態のロール状の帯状掛止具10,20,30,40とし、上記した方法で各実施の形態に係る掛止具単体2…とロープ60、帆立貝61,61の三者を自動作業として一体的に掛止させることができる。 【0097】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、掛止具単体を、掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、各掛止具単体の軸部間を可撓性連結片で連結し、多数の掛止具単体を可撓性連結片で帯状に連結した。 【0098】請求項1では、両端部に尖鋭な挿入部及び抜け止め部を備え、並設された掛止具単体の軸部間を可撓性連結片で連結するので、極めて大量の掛止具単体を、各軸部が平行するようにして一体に、帯状に連結させることができ、連結片が可撓性を有するので、連結部を曲げて帯状掛止具をロール状にすることができるので、運搬、ストック上有利である。 【0099】請求項2は、請求項1において、隣接して多数配設され、可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにした。 【0100】請求項2では、請求項1の効果に加えるに、帯状の掛止具をロール状にするので、運搬、ストックに便利であり、自動装填機による自動装填を行なう上でも有利である。 【0101】請求項3は、樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具であって、掛止具単体の軸部の中間部周に、軸方向に離間してロープの抜け止め部を径方向外方に一対突設し、掛止具単体を、掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、抜け止め部を隣接する掛止具単体の軸部周に連結し、多数の掛止具単体を抜け止め部を介して相互に連結し、抜け止め部で可撓性連結部を構成し、多数の掛止具単体を可撓性連結部を構成する抜け止め部で帯状に連結した。 【0102】請求項3では、並設された極めて多数の掛止具単体の先部、後部間をロープ抜け止め部を構成する可撓性連結片で連結するので、大量の掛止具単体を、各軸部が平行するようにして一体に、帯状に連結させることができ、連結片が可撓性を有するので、連結部を曲げて帯状掛止具をロール状にすることができるので、運搬、ストック上有利である。掛止具の軸部周に設けたロープ抜け止め部で掛止具のロープへの係止を確実に行なうことができ、抜け止めを確実に行なうことができる。 【0103】請求項4は、請求項3において、一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向に同方向で、軸方向に互いに向い合う「ハ」の字型であり、その先端部で隣接する掛止具単体の軸部周に連結した。 【0104】請求項4では、請求項3の効果に加えるに、掛止具の軸部周に突設したロープ抜け止め部は「ハ」の字型なので、この間にロープを位置させることで抜け止め部でロープの抜け止めを確実に行なうことができる。 【0105】請求項5は、請求項3において、隣接して多数配設され、抜け止め部からなる可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにした。 【0106】請求項5では、請求項3及び請求項4の効果に加えるに、帯状の掛止具をロープ抜け止め部を可撓性連結片として曲げてロール状にするので、運搬、ストックに便利であり、自動装填機による自動装填を行なう上でも有利である。 【0107】請求項6は、樹脂等で形成された棒状の軸部の先部に、尖鋭な先部挿入部及び抜け止め部を備え、軸部の後部には尖鋭な後部挿入部及び抜け止め部を備え養殖帆立貝の掛止具であって、掛止具単体の軸部の中間部周に、軸方向に離間してロープの抜け止め部を径方向外方に一対突設し、掛止具単体を、掛止具単体の軸部が平行するように多数並設し、各掛止具単体の各ロープ抜け止め部と抜け止め部を備える前後の挿入部との軸部間を可撓性連結片で連結し、多数の掛止具単体を前記可撓性連結片で帯状に連結した。 【0108】請求項6では、並設された極めて多数の掛止具単体の先部、後部間をロープ抜け止め部を構成する可撓性連結片で連結するので、大量の掛止具単体を、各軸部が平行するようにして一体に、帯状に連結させることができ、連結片が可撓性を有するので、連結部を曲げて帯状掛止具をロール状にすることができるので、運搬、ストック上有利である。掛止具の軸部周に設けたロープ抜け止め部で掛止具のロープへの係止を確実に行なうことができ、抜け止めを確実に行なうことができる。 【0109】請求項7は、請求項6において、一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向に同方向で、軸方向に互いに向い合う「ハ」の字型とした。 【0110】請求項7では、請求項6の効果に加えるに、掛止具の軸部周に突設したロープ抜け止め部は「ハ」の字型なので、この間にロープを位置させることで抜け止め部でロープの抜け止めを確実に行なうことができる。ロープ抜け止め部は、可撓性連結片と別個に設けるので、ロープ抜け止め部としてロープへの掛止具の抜け止め、保持を一層確実化する。 【0111】請求項8は、請求項6において、一対のロープの抜け止め部は、軸部の径方向外方向であって、反対方向に対称的に突設した。 【0112】請求項8では、請求項6の効果に加えるに、掛止具の軸部周に突設したロープ抜け止め部は、軸部の径方向外方向であって、反対方向に対称的に突設しているので、この間にロープを位置させることでロープ抜け止め部でロープの抜け止めを確実に行なうことができ、掛止具の軸部が両端部に掛止、保持した帆立貝の荷重で下方に弯曲した場合にも、ロープ抜け止め部の双方がロープに食い込んで、掛止具のロープへの保持を確実に行なう。ロープ抜け止め部は、可撓性連結片と別個に設けるので、ロープ抜け止め部としてロープへの掛止具の抜け止め、保持を一層確実化する。 【0113】請求項9は、請求項6〜請求項8の何れかにおいて、隣接して多数配設され、抜け止め部からなる可撓性連結片で相互に連結した多数の掛止具単体で構成した帯状掛止具を、各可撓性連結片部分で曲げ、ロール帯状に巻回して帯状の掛止具ロールを構成するようにした。 【0114】請求項9では、請求項6〜請求項8何れかの効果に加えるに、帯状の掛止具をロール状にするので、運搬、ストックに便利であり、自動装填機による自動装填を行なう上でも有利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596147297 【氏名又は名称】松浦 芳定
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| 【出願日】 |
平成9年1月9日(1997.1.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−136241(P2002−136241A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2001−291972(P2001−291972) |
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