| 【発明の名称】 |
魚介類養殖装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】井戸 勝富
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| 【要約】 |
【課題】複数種の魚介類を閉鎖された同一系内の陸上養殖場で同時に安定した状態で養殖を継続することができる魚介類養殖装置を提供する。
【解決手段】魚介類養殖装置11は第1養殖水槽12と、第2養殖水槽13と、第3養殖水槽14と、微生物分解槽15と、餌料培養槽16と、海藻培養槽17と、動物プランクトン培養槽18と、有用餌料生物養殖槽19と、珪藻培養槽20と、光源21と、配合飼料とを備えている。第1養殖水槽12と、第2養殖水槽13と、第3養殖水槽14とは循環パイプ23により連結され、養殖海水は第1養殖水槽12と、第2養殖水槽13と、第3養殖水槽14との間を移動している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 養殖水と二枚貝を収容するとともに、その二枚貝を養殖するための第1養殖水槽と、養殖水と魚類、甲殻類又は軟体動物を収容するとともに、その魚類、甲殻類又は軟体動物を養殖するための第2養殖水槽と、前記第1及び第2養殖水槽と連結され、同第1及び第2養殖水槽内で生じた養殖水中に含まれる二枚貝及び魚類、甲殻類又は軟体動物の排泄物等が供給可能に設けられるとともに、その排泄物等を分解して分解処理水を生成する微生物分解槽と、前記微生物分解槽と連結され、同微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水を栄養源として第1養殖水槽中の二枚貝に供給するための餌料液を培養する餌料培養槽と、前記餌料培養槽に光を照射するための光源と、前記第2養殖水槽の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給される配合飼料とを備え、第1養殖水槽と第2養殖水槽との間で養殖水を移動可能とし、第1養殖水槽又は第2養殖水槽と、微生物分解槽と、餌料培養槽の間で循環系を構成した魚介類養殖装置。 【請求項2】 養殖水と魚類、甲殻類又は軟体動物を収容するとともに、その魚類、甲殻類又は軟体動物を養殖するための第2養殖水槽と、養殖水と巻貝を収容するとともに、その巻貝を養殖するための第3養殖水槽と、前記第2及び第3養殖水槽と連結され、同第2及び第3養殖水槽内で生じた養殖水中に含まれる巻貝及び魚類、甲殻類又は軟体動物の排泄物等が供給可能に設けられるとともに、その排泄物等を分解して分解処理水を生成する微生物分解槽と、前記微生物分解槽と連結され、同微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水により第3養殖水槽中の巻貝に供給するための海藻を培養する海藻培養槽と、前記海藻培養槽に光を照射するための光源と、前記第2養殖水槽の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給される配合飼料とを備え、第2養殖水槽と第3養殖水槽との間で養殖水を移動可能とし、第2養殖水槽及び第3養殖水槽と、微生物分解槽と、海藻培養槽との間で循環系を構成した魚介類養殖装置。 【請求項3】 前記第2養殖水槽及び微生物分解槽と連結され、養殖水と巻貝を収容してその巻貝を養殖するとともに、養殖水中に含まれる巻貝の排泄物等を微生物分解槽に供給可能に設けられる第3養殖水槽と、前記微生物分解槽と連結され、同微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水により第3養殖水槽中の巻貝に供給するための海藻を培養する海藻培養槽とを備え、第2養殖水槽と第3養殖水槽との間で養殖水を移動可能とし、第1養殖水槽、第2養殖水槽及び第3養殖水槽と、微生物分解槽と、餌料培養槽と、海藻培養槽との間で養殖水を循環可能に構成した請求項1に記載の魚介類養殖装置。 【請求項4】 前記餌料培養槽と連結され、同餌料培養槽内で培養された餌料液が供給可能に設けられるとともに、その餌料液により第2養殖水槽中の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給するための動物プランクトンを培養する動物プランクトン培養槽と、その動物プランクトン培養槽と連結され、同動物プランクトン培養槽内で培養された動物プランクトンが供給可能に設けられるとともに、その動物プランクトンにより第2養殖水槽中の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給するための有用餌料生物を養殖する有用餌料生物養殖槽とを備えた請求項3に記載の魚介類養殖装置。 【請求項5】 前記第3養殖水槽及び微生物分解槽と連結され、微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水により第3養殖水槽中の巻貝に供給するための珪藻を培養する珪藻培養槽とを備えた請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の魚介類養殖装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えばアコヤ貝、ヒラメ、鮑の3種の魚介類を陸上における同一の閉鎖された系内で養殖するための魚介類養殖装置を提供することにある。 【0002】 【従来の技術】魚介類の養殖として、例えばアコヤ貝、ヒラメ、鮑等が挙げられる。これら魚介類の養殖は殆どが海面養殖又は臨海の掛け流し式陸上養殖により行われている。その海面養殖又は掛け流し式陸上養殖方法は海洋水に依存して行われているため、その海面養殖又は掛け流し式陸上養殖が行われる海洋の汚染、海水の温度変化、原虫又はウィルス等の様々な海洋に依存する原因に魚介類の生産量が左右される。また、過密養殖による魚病の発生、原虫又はウィルス駆除のための薬剤投与、魚介類からの排出物等はそのまま海洋に流されるため、その養殖場における水質汚染や、魚病の発生等が問題となっている。 【0003】そこで、近年の養殖業においては、陸上に建設され、海洋から遮断された陸上養殖場でヒラメ等の養殖が行われるようになってきている。その陸上養殖場は完全に閉鎖された状態で陸上に建設されているため、魚介類の生産量が海洋汚染等の海洋に依存することなく安定している。また、養殖場で排出される排出物や排水等が海洋に流出するのが防止され、海洋汚染の防止が図られる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の陸上養殖場においては、複数の魚介類を同時に養殖しようとする場合、例えばヒラメの養殖水槽に鮑を入れ、そのヒラメと鮑とを同一系内で安定した状態で養殖することは、水温の違い、餌料の違い等の様々な理由により困難であった。しかも、魚介類の排泄物等によって環境が汚染されないように配慮して養殖を継続することはできなかった。 【0005】この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、複数種の魚介類を閉鎖された同一系内の陸上養殖場で同時に安定した状態で養殖を継続することができる魚介類養殖装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の魚介類養殖装置は、養殖水と二枚貝を収容するとともに、その二枚貝を養殖するための第1養殖水槽と、養殖水と魚類、甲殻類又は軟体動物を収容するとともに、その魚類、甲殻類又は軟体動物を養殖するための第2養殖水槽と、前記第1及び第2養殖水槽と連結され、同第1及び第2養殖水槽内で生じた養殖水中に含まれる二枚貝及び魚類、甲殻類又は軟体動物の排泄物等が供給可能に設けられるとともに、その排泄物等を分解して分解処理水を生成する微生物分解槽と、前記微生物分解槽と連結され、同微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水を栄養源として第1養殖水槽中の二枚貝に供給するための餌料液を培養する餌料培養槽と、前記餌料培養槽に光を照射するための光源と、前記第2養殖水槽の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給される配合飼料とを備え、第1養殖水槽と第2養殖水槽との間で養殖水を移動可能とし、第1養殖水槽又は第2養殖水槽と、微生物分解槽と、餌料培養槽の間で循環系を構成したものである。 【0007】請求項2に記載の発明の魚介類養殖装置は、養殖水と魚類、甲殻類又は軟体動物を収容するとともに、その魚類、甲殻類又は軟体動物を養殖するための第2養殖水槽と、養殖水と巻貝を収容するとともに、その巻貝を養殖するための第3養殖水槽と、前記第2及び第3養殖水槽と連結され、同第2及び第3養殖水槽内で生じた養殖水中に含まれる巻貝及び魚類、甲殻類又は軟体動物の排泄物等が供給可能に設けられるとともに、その排泄物等を分解して分解処理水を生成する微生物分解槽と、前記微生物分解槽と連結され、同微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水により第3養殖水槽中の巻貝に供給するための海藻を培養する海藻培養槽と、前記海藻培養槽に光を照射するための光源と、前記第2養殖水槽の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給される配合飼料とを備え、第2養殖水槽と第3養殖水槽との間で養殖水を移動可能とし、第2養殖水槽及び第3養殖水槽と、微生物分解槽と、海藻培養槽との間で循環系を構成したものである。 【0008】請求項3に記載の発明の魚介類養殖装置は、請求項1に記載の発明において、前記第2養殖水槽及び微生物分解槽と連結され、養殖水と巻貝を収容してその巻貝を養殖するとともに、養殖水中に含まれる巻貝の排泄物等を微生物分解槽に供給可能に設けられる第3養殖水槽と、前記微生物分解槽と連結され、同微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水により第3養殖水槽中の巻貝に供給するための海藻を培養する海藻培養槽とを備え、第2養殖水槽と第3養殖水槽との間で養殖水を移動可能とし、第1養殖水槽、第2養殖水槽及び第3養殖水槽と、微生物分解槽と、餌料培養槽と、海藻培養槽との間で養殖水を循環可能に構成したものである。 【0009】請求項4に記載の発明の魚介類養殖装置は、請求項3に記載の発明において、前記餌料培養槽と連結され、同餌料培養槽内で培養された餌料液が供給可能に設けられるとともに、その餌料液により第2養殖水槽中の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給するための動物プランクトンを培養する動物プランクトン培養槽と、その動物プランクトン培養槽と連結され、同動物プランクトン培養槽内で培養された動物プランクトンが供給可能に設けられるとともに、その動物プランクトンにより第2養殖水槽中の魚類、甲殻類又は軟体動物に供給するための有用餌料生物を養殖する有用餌料生物養殖槽とを備えたものである。 【0010】請求項5に記載の発明の魚介類養殖装置は、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記第3養殖水槽及び微生物分解槽と連結され、微生物分解槽内で生成された分解処理水が供給可能に設けられるとともに、その分解処理水により第3養殖水槽中の巻貝に供給するための珪藻を培養する珪藻培養槽とを備えたものである。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、この発明を3種類の魚介類を同時に養殖可能とする魚介類養殖装置に具体化した一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。 【0012】図1に示すように、魚介類養殖装置11は第1養殖水槽12と、第2養殖水槽13と、第3養殖水槽14と、微生物分解槽15と、餌料培養槽16と、海藻培養槽17と、動物プランクトン培養槽18と、有用餌料生物養殖槽19と、珪藻培養槽20と、光源21と、配合飼料とを備えている。 【0013】前記第1養殖水槽12は、二枚貝としてのアコヤ貝を養殖するために設けられ、アコヤ貝の稚貝を養殖するためのアコヤ貝稚貝養殖水槽12aと、アコヤ貝の母貝を養殖するためのアコヤ貝母貝養殖水槽12bとより構成されている。そして、アコヤ貝母貝養殖水槽12b及びアコヤ貝稚貝養殖水槽12aは内部に養殖水としての養殖海水が収容され、それぞれアコヤ貝の母貝及び稚貝を養殖することができるようになっている。なお、本明細書における養殖は、魚介類を陸上で育てることを意味し、飼育などの表現を含む概念である。 【0014】前記第2養殖水槽13は、魚類としてのヒラメを養殖するために設けられ、ヒラメの親魚を養殖するためのヒラメ親魚養殖水槽13aと、ヒラメの稚魚を養殖するためのヒラメ稚魚養殖水槽13bとより構成されている。そして、ヒラメ親魚養殖水槽13a及びヒラメ稚魚養殖水槽13bは内部に養殖水としての養殖海水が収容され、それぞれヒラメの親魚及び稚魚を養殖することができるようになっている。 【0015】前記第3養殖水槽14は、巻貝としての鮑を養殖するために設けられ、鮑の母貝を養殖するための鮑母貝養殖水槽14aと、鮑の稚貝を養殖するための鮑稚貝養殖水槽14bとより構成されている。そして、鮑母貝養殖水槽14a及び鮑稚貝養殖水槽14bは内部に養殖水としての養殖海水が収容され、それぞれ鮑の母貝及び稚貝を養殖することができるようになっている。 【0016】微生物分解槽15は各養殖水槽12a、12b、13a、13b、14a、14b(以下、各養殖水槽12a〜14bと示す)から排出された養殖海水中に含まれる各種魚介類の糞尿、老廃物等の排泄物のアンモニアを硝酸塩にまで分解する微生物分解を行なうために設けられている。微生物分解槽15には前記各養殖水槽12a〜14b内で使用された養殖海水が供給されるようになっている。この微生物分解槽15内にはでんぷん分解細菌、たんぱく分解細菌、アンモニア生成細菌等の従属栄養細菌や亜硝酸生成細菌、硝酸生成細菌等の硝酸化成細菌(硝化細菌)が生息している。そして、従属栄養細菌や硝酸化成細菌の微生物分解により養殖海水中の糞尿等による汚染度や濁度を低下させた分解処理水としての分解処理海水を生成するようになっている。 【0017】微生物分解槽15内には図示しない備長炭が配置されている。この備長炭は脱臭作用、浄化作用、酸化抑制作用等の機能を有している。また、備長炭内には有用な微生物が生息しているため、養殖海水の汚濁物質等を微生物分解するようになっている。従って、各養殖水槽12a〜14b内の養殖海水を安定した清浄状態に維持することができるようになっている。 【0018】前記餌料培養槽16は前記アコヤ貝の母貝及び稚貝の餌料液としての植物性プランクトンを培養するために設けられている。その餌料培養槽16には前記分解処理海水の一部が供給されるようになっている。前記植物性プランクトンとしては、キートセラス及びパブロバ等が挙げられ、これらは分解処理海水中に含まれる硝酸塩を栄養源として成長、増殖すると同時に餌料培養槽16中の硝酸塩の蓄積を防止するものである。 【0019】前記動物プランクトン培養槽18はヒラメの稚魚及び有用餌料生物の餌としての動物プランクトンを培養するために設けられている。その動物プランクトン培養槽18には前記餌料液の一部が供給されるようになっている。前記動物プランクトンとしてはシオミズツボワムシ等が挙げられ、これらは餌料液中の前記植物性プランクトンを餌料として成長するものである。 【0020】前記有用餌料生物養殖槽19はヒラメの稚魚及び親魚の餌としての有用餌料生物を養殖するために設けられている。前記有用餌料生物としてはエビ類、アミ類、ゴカイ、鰯、白魚、ハゼ等の小魚類が挙げられ、これらは前記動物プランクトンを栄養源として成長するものである。 【0021】前記海藻培養槽17は鮑の母貝及び稚貝の餌としての海藻類を栽培するために設けられている。その海藻培養槽17には前記分解処理海水の一部が供給されるようになっている。前記海藻類としてはコンブ、ワカメ、アラメ等が挙げられ、これらは分解処理海水中に含まれる硝酸塩を栄養源として成長、増殖すると同時に、海藻培養槽17中の硝酸塩の蓄積を防止するものである。前記珪藻培養槽20は鮑の稚貝の餌としての珪藻類を培養するために設けられている。その珪藻培養槽20内には分解処理海水の一部が供給されるようになっている。前記珪藻類としては付着珪藻類が挙げられ、これらは分解処理海水中に含まれる硝酸塩を栄養源として成長、増殖すると同時に、珪藻培養槽20中の硝酸塩の蓄積を防止するものである。 【0022】光源21としての蛍光灯は前記餌料培養槽16、動物プランクトン培養槽18、海藻培養槽17及び珪藻培養槽20に光を照射するために設けられている。そして、光源21から餌料培養槽16、動物プランクトン培養槽18、海藻培養槽17及び珪藻培養槽20にそれぞれ光を照射することにより、植物性プランクトン、動物プランクトン、海藻類及び珪藻類が光合成を行うことができるようになっている。そして、光合成とそれぞれ供給される栄養源とにより植物性プランクトン、動物プランクトン、海藻類及び珪藻類が成長、増殖すると同時に水質浄化するようになっている。 【0023】前記アコヤ貝母貝養殖水槽12b、アコヤ貝稚貝養殖水槽12a、ヒラメ親魚養殖水槽13a、ヒラメ稚魚養殖水槽13b、鮑母貝養殖水槽14a及び鮑稚貝養殖水槽14bとはそれぞれポンプ及び弁を介して循環パイプ23により連結され、養殖海水は循環パイプ23により各養殖水槽12a〜14b内を移動するようになっている。また、各養殖水槽12a〜14bと微生物分解槽15とはポンプ及び弁を介してそれぞれ排出パイプ24により連結され、各養殖水槽12a〜14bから排出された養殖海水は排出パイプ24により微生物分解槽15へ排出されるようになっている。 【0024】前記微生物分解槽15に対して餌料培養槽16、海藻培養槽17及び珪藻培養槽20とはそれぞれポンプ及び弁を介して第1供給パイプ25により連結され、微生物分解槽15で生成された分解処理海水は第1供給パイプ25により餌料培養槽16、海藻培養槽17及び珪藻培養槽20に供給されるようになっている。また、餌料培養槽16と動物プランクトン培養槽18とはポンプ及び弁を介して第2供給パイプ26により連結され、餌料培養槽16で培養された餌料液は第2供給パイプ26により動物プランクトン培養槽18に供給されるようになっている。さらに、餌料培養槽16とアコヤ貝母貝養殖水槽12b及びアコヤ貝稚貝養殖水槽12aとはポンプ及び弁を介して第3供給パイプ27により連結され、餌料培養槽16で培養された餌料液は第3供給パイプ27によりアコヤ貝母貝養殖水槽12b及びアコヤ貝稚貝養殖水槽12aそれぞれに供給されるようになっている。 【0025】動物プランクトン培養槽18と有用餌料生物養殖槽19とはポンプ及び弁を介して第4供給パイプ28により連結され、動物プランクトン培養槽18で培養された動物プランクトンは第4供給パイプ28により有用餌料生物養殖槽19に供給されるようになっている。有用餌料生物養殖槽19とヒラメ親魚養殖水槽13a及びヒラメ稚魚養殖水槽13bとは連結されていないが、図1に破線で示すように、有用餌料生物養殖槽19で養殖された有用餌料生物は捕集、計量されてヒラメ親魚養殖水槽13a及びヒラメ稚魚養殖水槽13bに供給されるようになっている。 【0026】また、動物プランクトン培養槽18と及びヒラメ稚魚養殖水槽13bとはポンプ及び弁を介して第5供給パイプ29により連結され、動物プランクトン培養槽18で培養された動物プランクトンは第5供給パイプ29によりヒラメ稚魚養殖水槽13bそれぞれに供給されるようになっている。 【0027】珪藻培養槽20と鮑稚貝養殖水槽14bとはポンプ及び弁を介して第6供給パイプ30により連結され、珪藻培養槽20で培養された珪藻は第6供給パイプ30により鮑稚貝養殖水槽14bに供給されるようになっている。海藻培養槽17と鮑母貝養殖水槽14a及び鮑稚貝養殖水槽14bとは連結されていないが、図1に破線で示すように、海藻培養槽17で培養された海藻は細断、計量されて鮑母貝養殖水槽14a及び鮑稚貝養殖水槽14bそれぞれに供給されるようになっている。 【0028】従って、魚介類養殖装置11は第1養殖水槽12、第2養殖水槽13及び第3養殖水槽14と、微生物分解槽15と、餌料培養槽16と、海藻培養槽17と、動物プランクトン培養槽18と、有用餌料生物養殖槽19と、珪藻培養槽20との間で、閉鎖された同一系、即ち循環系を構成している。 【0029】魚介類養殖装置11には養殖海水として使用される人工海水を製造し、貯留するための人工海水貯槽31が設置されている。人工海水は人工海水用塩を電子水に溶解したものである。電子水は、人工海水貯槽31の近傍に設置された電子水生成装置32から供給される。なお、養殖海水として自然海水を用いてもよい。人工海水貯槽31はポンプ及び弁を介して前記循環パイプ23と連結され、人口海水を循環パイプ23に供給して、その循環パイプ23により各養殖水槽12a〜14bへ人口海水を供給可能になっている。前記人工海水用塩としてはマリン・エッセンス(日本家庭用塩 株式会社製)を使用した。 【0030】各養殖水槽12a〜14b、海藻培養槽17、微生物分解槽15、有用餌料生物養殖槽19及び人工海水貯槽31にはそれぞれポンプを介して濾過器33が接続されている。そして、ポンプにより各養殖水槽12a〜14b内の養殖海水、海藻培養槽17内の培養水、微生物分解槽15内の分解処理海水、有用餌料生物養殖槽19内の養殖水及び人工海水貯槽31内の人口海水は濾過器33内に供給されるようになっている。そして、濾過器33内の濾過材により浄化されるとともに、カルシウムやミネラル類が補給されるようになっている。 【0031】前記濾過材は粉炭(備長炭)層、牡蠣殻層、種菌濾過材層、サンゴ(粒)層、サンゴ石層、イズカライト層、硅砂層、セラミックボール層及び麦飯石層を積層して形成されている。なお、濾過材内の各濾過層の積層順序は適宜組み替えてもよい。 【0032】各養殖水槽12a〜14b、海藻培養槽17及び有用餌料生物養殖槽19に接続された各濾過器33にはそれぞれ熱交換器34が接続され、各濾過器33により濾過された濾過水は熱交換器34により所定の温度に調整されて各養殖水槽12a〜14b、海藻培養槽17及び有用餌料生物養殖槽19へ供給されるようになっている。 【0033】各養殖水槽12a〜14b、微生物分解槽15、餌料培養槽16、海藻培養槽17、動物プランクトン培養槽18、有用餌料生物養殖槽19、珪藻培養槽20及び人工海水貯槽31には、それぞれ図示しない電子エアー発生装置に接続されたエアー供給管35が引き込まれている。そして、電子エアー発生装置により発生した電子エアーをエアー供給管35から送り出し、各養殖水槽12a〜14b、微生物分解槽15、餌料培養槽16、海藻培養槽17、動物プランクトン培養槽18、有用餌料生物養殖槽19、珪藻培養槽20及び人工海水貯槽31内の曝気処理を行うことができるようになっている。 【0034】また、各養殖水槽12a〜14bには、電子水生成装置32に接続された電子水供給管36が引き込まれている。そして、電子水生成装置32により生成された電子水を電子水供給管36から送り出し、各養殖水槽12a〜14b内に電子水を供給可能になっている。 【0035】前記配合飼料は、炭素(C)、リン(P)及び窒素(N)を含有し、その配合飼料はヒラメの親魚、稚魚及び鮑の母貝、稚貝に供給されるようになっている。各養殖水槽12a〜14b内には、各魚介類の生育に必要なミネラル類として、カルシウム、鉄及び亜鉛が補給されるようになっている。それらの養殖海水に対する溶存割合は、各魚介類を確実に生育させるために、カルシウムが400〜450ppm、鉄が0.1〜5ppm、亜鉛が0.5〜5ppmとなるように添加される。 【0036】各養殖水槽12a〜14bの底部には分解層37が設置され、その分解層37は上面からサンゴ層、炭素としての粉炭(備長炭)層、硅砂層及び麦飯石層を積層して形成され、さらに、分解層37内にはゴカイが生息している。粉炭及び麦飯石は、養殖海水の浄化作用を有している。硅砂及びサンゴには排泄物や老廃物等の汚濁物質を微生物分解する微生物が定着するようになっている。また、サンゴは養殖海水内のカルシウム濃度を維持するのに適している。そして、第1〜第3養殖水槽12〜14の底部に沈殿した汚濁物質は、分解層37により浄化され、さらに、ゴカイにより糞尿等の分解が促進されて養殖海水の水質を維持することができるようになっている。なお、分解層37の積層順序や構成割合は適宜組み替えてもよい。 【0037】さて、魚介類養殖装置11を使用したアコヤ貝、ヒラメ及び鮑の養殖方法について説明する。まず、人工海水貯槽31から各養殖水槽12a〜14b内に、電子水及び人工海水用塩より製造された人口海水を注入するとともに、それぞれアコヤ貝稚貝、アコヤ貝母貝、ヒラメ親魚、ヒラメ稚魚、鮑母貝及び鮑稚貝を収容する。各養殖水槽12a〜14b内の養殖海水の水温は濾過器33から熱交換器34を循環するため、その熱交換器34により15〜25℃の範囲内に設定される。このとき、各魚介類の生理活動を活発かつ安定させるために、第1養殖水槽12の水温は高めの20〜25℃に、第2養殖水槽13の水温は中程度の18〜22℃に、第3養殖水槽14の水温は15〜20℃に調整されるのが好ましい。 【0038】また、養殖海水の水素イオン濃度はpH7.0〜8.0、溶存酸素は4.0〜7.0mg/リットル、塩分濃度は2.9〜3.5重量%、アンモニア態窒素は0〜0.2mg/リットル、亜硝酸態窒素は0〜0.15mg/リットル、硝酸態窒素は10〜50mg/リットル、リン酸態リンは0.7〜5.0mg/リットルに設定されるのが好ましい。そして、養殖海水を海洋の海水と同じ条件に近づけるため、養殖海水の水素イオン濃度はpH7.0〜7.5、溶存酸素は6.0〜7.0mg/リットル、塩分濃度は3.1〜3.3重量%、硝酸態窒素は20〜40mg/リットル、リン酸態リンは3.7〜4.7mg/リットルに設定されるのが好ましい。 【0039】さらに、各養殖水槽12a〜14b内に電子エアーを供給してそれぞれ曝気処理を行う。また、各養殖水槽12a〜14b中の備長炭により養殖海水が安定した清浄状態に維持され、備長炭内に生息する硝化細菌等の微生物により、養殖海水内の排泄物等が微生物分解される。 【0040】アコヤ貝母貝養殖水槽12b及びアコヤ貝稚貝養殖水槽12a内に餌料培養槽16から餌料液を供給する。すると、アコヤ貝の母貝及び稚貝は餌料液を栄養源として成長する。アコヤ貝の稚貝が一定の大きさにまで成長し、母貝となったら、その母貝をアコヤ貝母貝養殖水槽12bへ移動させるとともに、アコヤ貝稚貝をアコヤ貝稚貝養殖水槽12aへ補給する。 【0041】ヒラメ稚魚養殖水槽13b内に、動物プランクトン培養槽18の動物プランクトン、有用餌料生物養殖槽19内で養殖されている有用餌料生物及び配合飼料を供給すると、ヒラメの稚魚はそれらを栄養源として成長する。また、ヒラメ親魚養殖水槽13a内に、有用餌料生物養殖槽19内で養殖されている有用餌料生物及び配合飼料を供給すると、ヒラメの親魚はそれらを栄養源として成長する。そして、ヒラメの稚魚が一定の大きさにまで成長し、親魚となったら、その親魚をヒラメ親魚養殖水槽13aへ移動させるとともに、ヒラメ稚魚をヒラメ稚魚養殖水槽13bへ補給する。さらに、ヒラメ親魚を成魚として市場等に流通させる。また、ヒラメ稚魚をそのまま養殖用稚魚として出荷することもできる。 【0042】第3養殖水槽14において、鮑母貝養殖水槽14a内に、海藻培養槽17の海藻及び配合飼料を供給すると、鮑の母貝はそれらを栄養源として成長する。また、鮑稚貝養殖水槽14b内に、海藻培養槽17の海藻、珪藻培養槽20の珪藻及び配合飼料を供給すると、鮑の稚貝はそれらを栄養源として成長する。鮑の稚貝が一定の大きさにまで成長し、母貝となったら、その母貝を鮑母貝養殖水槽14aへ移動させるとともに、鮑稚貝を鮑稚貝養殖水槽14bへ補給する。さらに、鮑母貝を市場等に流通させる。 【0043】また、前記閉鎖された循環系で各養殖水槽12a〜14bに供給される循環水中の炭素、窒素及びリンについて、それらを重量基準で炭素100、窒素100及びリン100と仮定すると、例えば、ヒラメの親魚及び稚魚は炭素33、窒素52及びリン26を吸収する。その一方、循環系内を養殖海水、分解処理海水、餌料液等が循環する間にそれらに空気中に含まれる炭素、窒素、前記濾過材に含まれるミネラル中のリンが供給される。従って、魚介類養殖装置11において、ヒラメに供給される配合飼料中における炭素、窒素及びリンの量は重量基準においてヒラメが吸収する量を最大限として添加すればよい。鮑の場合も同様である。 【0044】各養殖水槽12a〜14bにおいて、各魚介類は糞尿等を養殖海水中に排出し、養殖海水は濁るようになる。すると、各養殖水槽12a〜14b内の分解層37の硝化細菌等により養殖海水中の排泄物や老廃物は分解され、養殖海水の水質が清浄状態に維持される。加えて、各養殖水槽12a〜14b内の養殖海水はポンプにより汲み上げられて濾過器33に供給される。 【0045】すると、養殖海水内の排泄物や老廃物は濾過材を通過するうちに浄化される。また、カルシウムやミネラル類が養殖海水内に補われる。しかも、濾過材は海洋に生育する材料を使用し、かつ複数層により形成されるとともに、多様な微生物が定着している。そのため、養殖海水が濾過材を通過することにより、自然の海水に近い状態になる。なお、蒸発等により、各養殖水槽12a〜14bの養殖海水はそれぞれ養殖水槽12a〜14bの容量に対して1日当たり約1.6〜2%の水が蒸発するため、前記電子水が補給される。 【0046】次に、各養殖水槽12a〜14bの養殖海水の一部は排出パイプ24から排出されて微生物分解槽15に供給される。微生物分解槽15内に供給された養殖海水の一部は、濾過材内を通過して生物分解により分解処理海水に生成される。このときも、微生物分解槽15は濾過器33と同様の濾過材を備えているため、その濾過材の作用により分解処理海水は水質が維持されるとともに、カルシウムやその他ミネラル類が補われる。また、微生物分解槽15内の備長炭により微生物分解槽15内はより清浄化され、微生物分解が安定した状態で行われる。 【0047】餌料培養槽16において、キートセラス及びパブロバ等は分解処理海水中の硝酸塩を栄養源として成長増殖してアコヤ貝の栄養源としての餌料液が培養される。その餌料液は前記アコヤ貝母貝養殖水槽12b及びアコヤ貝稚貝養殖水槽12aに定期的に供給される。 【0048】続いて、各餌料培養槽16の餌料液は第2供給パイプ26から動物プランクトン培養槽18に供給される。動物プランクトン培養槽18において、シオミズツボワムシ等は前記餌料液中の植物プランクトンを栄養源とするとともに、光合成を行いながら成長増殖して、その動物プランクトンにより有用餌料生物及びヒラメの稚魚の餌としての動物プランクトンが培養される。その動物プランクトンはヒラメ稚魚養殖水槽13b及び有用餌料生物養殖槽19に定期的、定量的に供給される。 【0049】有用餌料生物養殖槽19において、有用餌料生物は動物プランクトンを栄養源として成長増殖してヒラメの稚魚及び親魚の餌が養殖され、その有用餌料生物はヒラメ稚魚養殖水槽13b及びヒラメ親魚養殖水槽13aに定期的、定量的に供給される。 【0050】前記分解処理海水の一部は第1供給パイプ25から海藻培養槽17及び珪藻培養槽20へ供給される。海藻培養槽17において、海藻は光合成を行いながら分解処理海水中の硝酸塩を栄養源として成長増殖して鮑の母貝及び稚貝の餌としての海藻が培養される。その海藻は鮑母貝養殖水槽14a及び鮑稚貝養殖水槽14bに定期的に供給される。珪藻培養槽20において、珪藻は光合成を行いながら分解処理海水中の硝酸塩を栄養源として成長増殖して鮑の稚貝の餌としての珪藻が培養される。その珪藻は鮑稚貝養殖水槽14bに定期的に供給される。 【0051】各養殖水槽12a〜14b内の養殖海水は循環パイプ23により各養殖水槽12a〜14b間を循環しているため、各養殖水槽12a〜14bの養殖海水の量はほぼ一定量に保たれている。また、微生物分解槽15の分解処理海水中の栄養塩、餌料培養槽16内の植物プランクトン、動物プランクトン培養槽18内の動物プランクトン、有用餌料生物養殖槽19の有用餌料生物、海藻培養槽17内の海藻、珪藻培養槽20内の珪藻及び各養殖水槽12a〜14b内の魚介類は食物連鎖により連結されている。 【0052】前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。 (1) 魚介類養殖装置11はアコヤ貝、ヒラメ及び鮑それぞれに適応するように閉鎖された循環系内において水温、餌料等を設定するとともに、各魚介類の排泄物等と各餌料を食物連鎖により連結した。そのため、各魚介類を閉鎖された同一系内の陸上養殖場で同時に安定した状態で養殖を継続可能とすることができる。また、各魚介類の排泄物等が外部へ流出するのを防止して環境汚染を防止することができる。 【0053】(2) 魚介類養殖装置11内を循環する循環水は濾過器33、分解層37、備長炭、ゴカイ、微生物等により分解、浄化されて清浄状態が維持される。また、電子エアーによる曝気処理によっても循環水の清浄状態が維持される。加えて、循環水が循環している間は外的要因に曝されることがないとともに、排出物が出ない。従って、各魚介類がウィルスや病原菌等の外的要因により、死んだり病気にかかったりするのを予防して魚介類を安定した状態で長期間にわたって養殖することができる。 【0054】(3) 魚介類養殖装置11において、アコヤ貝、ヒラメ及び鮑を同時に養殖可能とすることができ、陸上養殖場において、単一種の魚介類を養殖する場合と異なり、得られる利益を大きくしてその採算性を向上させることができる。 【0055】(4) 魚介類養殖装置11内では、水質の維持、各魚介類の生育に適した水温、各魚介類の餌の定期的、定量的な供給等が行われる。従って、短期間で高品質な大きな各魚介類を養殖することができる。 【0056】(5) 養殖海水は循環パイプ23を移動して再利用されるため、大規模な海水の補給を必要としない。即ち、海水の運び込み等の大規模な作業を必要とせずに、容易に魚介類の養殖が行われる。 【0057】(6) 第1養殖水槽12はアコヤ貝の稚貝及び母貝を養殖し、第2養殖水槽13はヒラメの稚魚及び親魚を養殖し、第3養殖水槽14は鮑の稚貝及び母貝を養殖可能になっている。そのため、各魚介類をそれぞれ段階的に養殖することができ、効率良く成長させることができる。 【0058】(7) 養殖海水等が魚介類養殖装置11内を循環する間に、その養殖海水等に炭素、窒素及びリンが供給される。そのため、配合飼料中に含有される炭素、窒素及びリンの添加量は各魚介類が吸収する量を最大限としてそれ以下の量に設定することができる。従って、配合飼料の過剰添加による養殖海水の汚染、魚介類の肥満化、養殖コストが嵩むといった不具合をなくすことができる。 【0059】(8) 各養殖水槽12a〜14b、微生物分解槽15、餌料培養槽16、動物プランクトン培養槽18、有用餌料生物養殖槽19、海藻培養槽17及び珪藻培養槽20内は電子エアーにより曝気処理を施すことができる。そのため、その電子エアーにより各槽内を攪拌することができるとともに、炭酸ガスを供給して植物性プランクトン及び海藻の光合成を確実に行わせることができ、植物性プランクトン及び海藻の増殖率を向上させることができる。また、養殖海水の溶存酸素量を維持することができるとともに、各槽内を清浄状態とすることができ、病原菌等の発生が抑制され、各魚介類、植物プランクトン、動物プランクトン、海藻、珪藻を安定した状態で養殖、養殖、培養することができる。 【0060】(9) 各養殖水槽12a〜14b内の養殖海水の水温は飼育される魚介類に適した水温に調整可能になっている。そのため、各魚介類の生理活性を調整することができ、効率良く成長させることができる。 【0061】なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。 ・ 実施形態において、珪藻培養槽20を省略してもよい。そして、珪藻を魚介類養殖装置11と別途培養してその珪藻を鮑の稚貝に供給してもよい。また、動物プランクトン培養槽18及び有用餌料生物養殖槽19を省略してもよい。そして、動物プランクトン及び有用餌料生物を別途培養、養殖してその動物プランクトンを有用餌料生物及びヒラメの稚魚に供給し、有用餌料生物をヒラメの稚魚及び親魚に供給してもよい。加えて、珪藻培養槽20、動物プランクトン培養槽18及び有用餌料生物養殖槽19のうち少なくともいずれか1つを省略してもよい。 【0062】・ 魚介類養殖装置11を、アコヤ貝母貝養殖水槽12b、アコヤ貝稚貝養殖水槽12a、ヒラメ親魚養殖水槽13a、ヒラメ稚魚養殖水槽13b、微生物分解槽15、餌料培養槽16、光源21及び配合飼料とにより構成してもよい。 【0063】・ 魚介類養殖装置11を、アコヤ貝母貝養殖水槽12b、アコヤ貝稚貝養殖水槽12a、ヒラメ親魚養殖水槽13a、ヒラメ稚魚養殖水槽13b、微生物分解槽15、餌料培養槽16、動物プランクトン培養槽18、有用餌料生物養殖槽19、光源21及び配合飼料とにより構成してもよい。 【0064】・ アコヤ貝母貝養殖水槽12bとアコヤ貝稚貝養殖水槽12aとを1つにして第1養殖水槽12を構成してもよく、ヒラメ親魚養殖水槽13aとヒラメ稚魚養殖水槽13bとを1つにして第2養殖水槽13を構成してもよい。さらに、鮑母貝養殖水槽14aと鮑稚貝養殖水槽14bとを1つにして第3養殖水槽14としてもよい。第1養殖水槽12、第2養殖水槽13及び第3養殖水槽14のうち少なくともいずれか1つを1つにまとめてもよい。 【0065】・ 実施形態において、二枚貝としてアコヤ貝に具体化したが、二枚貝としてホタテ貝、牡蠣、ヒオウギ貝、バカ貝等に変更してもよい。また、魚類としてヒラメに具体化したが、魚類としてタイ、オコゼ、トラフグ等に、甲殻類としてエビ類、カニ類等に又は軟体動物としてタコ、イカ等に変更してもよい。さらに、巻貝として鮑に具体化したが、巻貝としてサザエ、トコブシ、バイ貝、ホラ貝等に変更してもよい。 【0066】・ 光源21としての蛍光灯の人工光の代わりに天日(自然光)を光源としてもよい。また、昼間は天日を使用し、夜間は光源21として蛍光灯の人工光を使用して、人工光と天日とを併用してもよい。 【0067】・ 各養殖水槽12a〜14b、微生物分解槽15、餌料培養槽16、動物プランクトン培養槽18、有用餌料生物養殖槽19、海藻培養槽17及び珪藻培養槽20のうちの少なくともいずれか1つにおいて、電子エアーによる曝気処理を省略してもよい。 【0068】・ 蒸発等により各養殖水槽12a〜14b内の水が減少したとき、電子水の代わりに滅菌処理した水を使用してもよい。各養殖水槽12a〜14b及び微生物分解槽15内の備長炭を省略してもよい。 【0069】さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。 ・ 前記配合飼料に添加される炭素、窒素及びリンの量は各魚介類が吸収する量を最大限として、その最大量以下に設定されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の魚介類養殖装置。このように構成した場合、配合飼料の過剰添加による養殖海水の汚染、魚類、甲殻類又は軟体動物の肥満化、養殖コストが嵩むといった不具合をなくすことができる。 【0070】・ 前記第1〜第3養殖水槽のうちの少なくともいずれか1槽は稚貝と母貝又は稚魚と親魚とを別々に養殖可能とすべく別々の養殖水槽を備えている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の魚介類養殖装置。このように構成した場合、各魚介類をそれぞれ段階的に養殖することができ、効率良く成長させることができる。 【0071】 【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の魚介類養殖装置によれば、複数種の魚介類を閉鎖された同一系内の陸上養殖場で同時に安定した状態で養殖を継続することができる。 【0072】請求項2に記載の発明の魚介類養殖装置によれば、複数種の魚介類を閉鎖された同一系内の陸上養殖場で同時に安定した状態で養殖を継続することができる。請求項3に記載の発明の魚介類養殖装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、3種類の魚介類を閉鎖された陸上養殖場で同時に養殖可能とすることができる。 【0073】請求項4に記載の発明の魚介類養殖装置によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、魚類、甲殻類又は軟体動物の栄養源を同一系内で生産することができ、配合飼料の添加量を減少させることができる。従って、養殖に必要とされるコストの低下を図ることができるとともに、人為的添加物を低下させて魚介類を自然に近い状態で生産することができる。 【0074】請求項5に記載の発明の魚介類養殖装置によれば、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、巻貝の栄養源を同一系内で生産することができ、配合飼料の添加量を減少させることができる。従って、養殖に必要とされるコストの低下を図ることができるとともに、人為的添加物を低下させて魚介類を自然に近い状態で生産することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593150553 【氏名又は名称】株式会社電子物性総合研究所
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| 【出願日】 |
平成12年6月28日(2000.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−10723(P2002−10723A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−195147(P2000−195147) |
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