トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 引き紐
【発明者】 【氏名】藤川 敏男

【要約】 【課題】使い勝手が良好なこと。

【解決手段】紐体2の一端部に係合体3が装着されると共に、その紐体2の途中位置に連結用係止体4が取付けられ、係合体3が連結用係止体4に係止されることにより、引き紐1の一端部に輪状部5を形成できるので、必要に応じ、輪状部5を形成したりそれを解除したりすることが容易に行える。 しかも連結用係止体4が紐体2に対し長さ方向に摺動可能に取付けられているので、紐体2上における連結用係止体4の位置により、形成すべき輪状部5の大きさを任意に変更することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 紐体の長さ方向の把手側である一端部に係合体を装着すると共に、紐体の途中位置に係合体を係止しかつ該係合体と共に輪状部を形成する連結用係止体を、紐体の長さ方向に沿い摺動可能に取付け、かつ該連結用係止体は、連結用係止体を紐体に対し任意の位置で固定し得る固定機構を有することを特徴とする引き紐。
【請求項2】 前記固定機構は、連結用係止体の一端部に刻設されたねじ部と、そのねじ部と螺合するねじ部を有するナット部材と、連結用係止体及びナット部材間に介設され、ナット部材の締め付け力により紐体に対して連結用係止体を固定及び固定解除する部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の引き紐。
【請求項3】 前記係合体は、連結用係止体に形成された係合スリットと係合する引掛け部を有すると共に、該引掛け部の先端部に、係合スリットに挿入された時点で、係合スリットに弾性力で係止される弾性片を有することを特徴とする請求項1または2に記載の引き紐。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、犬や猫などの小動物を繋ぐための引き紐に係り、特に引き紐の長さが調節が可能であって、かつ引き紐の把手側において、輪状部を形成したり解いたりすることが任意にできるようにした引き紐に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から使用されている引き紐にあっては、特別の装置を設けなければその長さが調節できないものが殆どである。また、引き紐の把手側に輪状部を形成したものが多く見られるが、その何れも紐の端部と紐の適宜位置とを逢着したり、編み込んだり、さらには適当な係止具により固定されていて、輪状部を解くことができないものとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、特別の装置を設けない限り、長さが調節できない従来の引き紐は、それを短くしたり、また逆に延ばしたりして使用する場合、例えば一方の手で引き紐の把手部を握り、他方の手で引き紐の中間部あるいは繋いでいる小動物に近接する部分を握って使用することが多く、両手がふさがるという不便があった。また、引き紐の把手側に固定的に輪状部を形成したものは、木の幹などに引き紐の把手側を取付ける場合、くくりつけるなどするほかなく、不便であった。
【0004】本発明は、上記従来の事情に鑑み、引き紐の輪状部の大きさを容易に調節できて引き紐の長さを容易に変えることができ、しかも、輪状部の大きさが不用意に変化することがなく、また輪状部の形成やその解除を容易に行うこともでき、以て使い勝手の良好な引き紐を提供するのを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明においては、以下の手段を採用した。請求項1記載の本発明では、紐体の長さ方向の一端部に係合体を装着すると共に、紐体の途中位置に係合体を係止しかつ該係合体と共に輪状部を形成する連結用係止体を、紐体の長さ方向に沿い摺動可能に取付け、かつ該連結用係止体は、連結用係止体を紐体に対し任意の位置で固定し得る固定機構を有することを特徴とする。
【0006】このように、紐体の把手側である一端部に係合体が装着されると共に、その紐体の途中位置に連結用係止体が取付けられ、係合体が連結用係止体に係止されることにより、引き紐の一端部に輪状部を形成できるので、必要に応じ、輪状部を形成したりそれを解除したりすることが容易に行える。しかも、連結用係止体が紐体に対し長さ方向に摺動可能に取付けられているので、紐体における連結用係止体の位置により、形成すべき輪状部の大きさを任意に変更することができる。しかしながら、連結用係止体が固定機構を有し、該固定機構により、紐体上の任意の位置に連結用係止体を固定したり、摺動可能となるようにしたりするので、形成された輪状部の大きさが不用意に変化するのを確実に防止できる。
【0007】請求項2記載の本発明では、前記固定機構は、連結用係止体の一端部に刻設されたねじ部と、そのねじ部と螺合するねじ部を有するナット部材と、連結用係止体及びナット部材間に介設され、ナット部材の締め付け力により紐体に対する連結用係止体の固定及び固定解除する部材とを有することを特徴とする。
【0008】このように、雄ねじ部とナット部材と、締め付けリング部材とにより固定機構が構成され、ナット部材の締め付けにより、締め付けリング部材を紐体の外周に食い込ませることにより、連結用係止体を紐体に固定できるので、簡単な部品で固定機構を構成することができる。
【0009】請求項3記載の本発明では、前記係合体は、連結用係止体に形成された係合スリットと係合する引掛け部を有すると共に、該引掛け部の先端部に、係合スリットに挿入された時点で、係合スリットに弾性力で係止される弾性片を有することを特徴とする。
【0010】このように、引掛け部が係合スリットに挿入された時点で、弾性片が係合スリットに弾性力で係止されるので、係合体と連結用係止体とを確実に連結することができ、係合体が連結用係止体から不用意に外れるというおそれもない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図1〜図6に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す全体斜視図、図2は係合体を連結用係止体に係止した状態を示す拡大側面図、図3は係合体と連結用係止体とを示す拡大斜視図、図4は図2の縦断面図、図5は固定機構の締め付けリング部材を示す斜視図、図6は引き紐を立木にくくりつける場合の説明用斜視図である。この引き紐1は、図1に示すように、一本の紐体2からなる一端部に係合体3が装着され、係合体3が連結用係止体4に係止されることにより、紐体2の把手側としての一端側に輪状部5を形成できるようにしており、また紐体2の他端部に小動物の首輪(図示せず)に連結するためのナスカン6が装着されている。
【0012】具体的に述べると、係合体3は、上述した如く、紐体2の途中位置に取付けられた連結用係止体4と共に、引き紐1の一端側に輪状部5を形成するためのものであって、図4に示すように合成樹脂等によって筒状に形成され、その一端部に、紐体2に固定された金具7を挿入し、金具7が鍔部3aで係止されることにより、紐体2の一端部に装着される。金具7は、紐体2の一端部に加締められることによって固定されている。鍔部3aは、係合体3の一端部に紐体2を挿通できる大きさであってかつ金具7より小径をなす大きさで内方に向かって突設されている。
【0013】また、係合体3の他端側上部にはキャップ8が被着されている。このキャップ8は、紐体2に係合体3を装着するとき、係合体3から取り外され、紐体2の金具7が係合体3に通して係止されると、係合体3の他端側上部に被着される。
【0014】さらに、係合体3の下面は、図2,図3に示すように平坦に形成され、その下面に引掛け部3bが形成されている。引掛け部3bは、係合体3の下面に下方に突設された頸部3cを介し、係合体下面に沿うように形成された板状体をなしている。そして、引掛け部3bの一端部の両側にはその長さ方向に沿い、スリット3dによって並列的に延びる弾性片3e,3eが形成されると共に、各弾性片3eの先端部に側方に突出する係止突起3fが設けられている。
【0015】一方、連結用係止体4は、紐体2の途中位置にその長さ方向に沿って摺動可能に取付けられている。即ち、連結用係止体4は、図4に示すように、係合体3と同様な材質により紐体2を挿通し得る筒体に形成され、常態では使用者が紐体2上で手で動かすことにより、紐体2の任意の位置に摺動できるようになっている。
【0016】この連結用係止体4は、固定機構(符示せず)により、連結用係止体4を紐体2の任意の位置に固定したり、また紐体2上の任意の位置に摺動可能としている。即ち、固定機構は、雄ねじ部4aと、ナット部材10と、締め付けリング部材9とから構成されている。雄ねじ部4aは、図4に示すように、連結用係止体4の一端側の外周に刻設されている。ナット部材10は、その一端部に紐体2を挿通し得る大きさの鍔部10aが形成されると共に、その他端側の内周に雄ねじ部4aと螺合する雌ねじ部10bが刻設されている。締め付けリング部材9は金属または合成樹脂によって形成され、図4に示すように、連結用係止体4の一端部とナット部材10との間に介設されている。この締め付けリング部材9は、紐体2を挿通し得る大きさであって、図5に示すように、その大きさが弾力的に矢印方向に変形できるよう環状の一部が破断されたC形形状をなしており、しかも縮径したとき、紐体2の外周に食い込むことができるようにするため、外周側から内周縁に至るに従い若干薄肉となるように形成されている。
【0017】この固定機構は、ナット部材10の雌ねじ部10bが連結用係止体4の雄ねじ4a部と螺合することによって連結用係止体4にナット部材10が締め付けられたとき、ナット部材10と連結用係止体4間にある締め付けリング部材9の内周縁が紐体2の外周に食い込むことにより、連結用係止体4を紐体2の任意の位置に固定させ、また、連結用係止体4からナット部材10を緩め、紐体2の外周に対して締め付けリング部材9の食い込みを解除することにより、紐体2上での連結用係止体4の摺動を可能としている。
【0018】従って、連結用係止体4の雄ねじ部4aとナット部材10の雌ねじ部10bとの螺着を緩め、紐体2に対する締め付けリング部材9の食い込みを解除したとき、連結用係止体4を紐体2上の任意の位置に摺動させることができ、そのとき、雄ねじ部4aと雌ねじ部10bとを螺着すると、その位置にて連結用係止体4を固定することができるものとなっている。なお、本例で取り扱う紐体2は、断面円形の紐体からなっており、合成樹脂製の糸を寄り合わせたもの、またはゴム,或いはそれらを混合させたもの、さらには皮革等の何れでもよいが、締め付けリング部材9が確実に食い込むことを考慮すれば、適宜の硬度を有すると共に復元力をも有する材料で形成するのが望ましい。
【0019】また、連結用係止体4は、図2及び図3に示す如く上面部が平坦をなしており、その長さ方向に沿い前記引掛け部3bとほぼ対応する形状の係合スリット4bが形成されている。そして、連結用係止体4の係合スリット4bに図3,図6にて示す矢印の如く、係合体3の引掛け部3bを挿入し、該引掛け部3bの先端部が係合スリット4bを通過した時点で、引掛け部3bの係止突起3fが弾性復元して係合スリット4bの一端部に係止されることにより、係合体3が連結用係止体4に係止され、かくして図1に示す如く、引き紐1の把手側に輪状部5を形成できるようになっている。
【0020】なお、ナスカン6は、図1に示すように、その一端部のリング部6aに紐体2の他端部がくぐり抜けて引き掛けられることにより、紐体2の他端部に装着され、他端部のスライドピン6bがレバー6cの移動に伴って進退することにより、小動物の首輪に連結したり、また連結解除し得るようにしている。
【0021】本実施形態の引き紐1は、上記の如き構成よりなるので、次にその取り扱いについて説明する。まず予め、図6に示すように、係合体3が紐体2の一端部に装着され、また連結用係止体4に紐体2が挿通され、紐体2の途中位置で雄ねじ部4a,締め付けリング部材9,ナット部材10からなる固定機構により連結用係止体4が固定されているものとする。
【0022】この状態にあるとき、引き紐1を立木Aにくくりつけるには、図6に示すように、使用者が紐体2の一端部にある係合体3側を立木Aの後方へ廻して前方に戻し、次いで、係合体3の引掛け部3bを、連結用係止体4の係合スリット4bに挿入する。このとき、使用者は、引掛け部3bの両係止突起3f,3fの間隔を狭めたままで係合スリット4bに挿入し、両係止突起3f,3fが係合スリット4bを通り抜けた時点で、自身の弾性復元力によって元の状態に開き、係止突起3fが係合スリット4bの一端部に係止されるので、係合体3が連結用係止体4に対し確りと係合しかつ固定される。これにより、図1に示すように、紐体2の一端側には適宜の大きさの輪状部5が形成され、引き紐1を立木Aにくくり付けることができる。
【0023】もしこのとき、輪状部5が小さすぎ、立木Aにくくりつけることができない場合には、固定機構のナット部材10を緩め、紐体2に対する締め付けリング部材9の食い込みを解除した後、係合体3と係合している連結用係止体4を、紐体2の他端寄りに摺動させて輪状部5の大きさを大きくし、その後、ナット部材10を連結用係止体4に締め付けて締め付けリング部材9を紐体2に食い込ませることにより、輪状部5の大きさを容易に変えることができる。
【0024】また、輪状部5の大きさを変えるに際しては、連結用係止体4から係合体3を取り外した後、ナット部材10を緩め、紐体2における連結用係止体4の位置を調節することによっても輪状部5の大きさを変えることができ、連結用係止体4に係合体3が係合しているか否かに拘わらず輪状部5の大きさを変えることができる。
【0025】一方、立木Aにくくりつけた引き紐1を取り外すには、使用者が係合体3の係止突起3f,3fを両側から間隔を狭めるように押圧しながら、かつ連結用係止体4上で係合体3を取り外す方向にスライドさせることにより、連結用係止体4から係合体3の係合を解除し、これによって係合体3を取り外すことができる。
【0026】本実施形態の引き紐1においては、上述の如く、紐体2の一端部に係合体3が装着されると共に、その紐体2の途中位置に連結用係止体4が取付けられ、係合体3が連結用係止体4に係止されることにより、引き紐1の把手側である一端部に輪状部5を形成できるので、必要に応じ、輪状部5を形成したりそれを解除したりすることが容易に行える。
【0027】しかも、連結用係止体4が紐体2に対し長さ方向に摺動可能に取付けられているので、紐体2上における連結用係止体4の位置により、形成すべき輪状部5の大きさを任意に変更することができる。
【0028】また、紐体2上においては連結用係止体4が紐体2の長さ方向にずれるおそれがある。しかしながら、連結用係止体4が固定機構を有し、該固定機構により、紐体2上の任意の位置に連結用係止体4を固定したり、摺動可能となるようにしたりするので、形成された輪状部5の大きさが不用意に変化するのを確実に防止でき、小動物の急激な動き等によって強い力が作用しても、ずれるおそれがない。
【0029】さらに、固定機構は、雄ねじ部4aと、ナット部材10と、締め付けリング部材9とにより構成され、ナット部材10の締め付けにより、締め付けリング部材9を紐体2の外周に食い込ませることにより、連結用係止体4を紐体2に固定できるので、簡単な部品で固定機構を構成することができる。
【0030】またさらに、係合体3を連結用係止体4に係合するため、係合体3には連結用係止体4の係合スリット4bと係合する引掛け部3bを有し、この引掛け部3bを係合スリット4bに挿入した時点で、引掛け部3bが係合スリット4bに弾性力で係止されることにより、係合体3と連結用係止体4とを確実に連結することができ、係合体3が不用意に外れるおそれもない。
【0031】その結果、引き紐1の輪状部5の大きさを容易に調節できると共に、引き紐1の長さを容易に変えることができ、しかも、輪状部5の大きさが不用意に変化することがなく、また輪状部5の形成やその解除を容易に行うこともできるので、使い勝手の良好な引き紐1が得られる。なお、本実施形態においては、犬や猫などの小動物に適用した例を示したが、これに限らず、他の動物にも適用できるのは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1によれば、紐体の一端部に係合体が装着されると共に、その紐体の途中位置に連結用係止体が取付けられ、係合体が連結用係止体に係止されることにより、引き紐の一端部に輪状部を形成できるので、必要に応じ、輪状部を形成したりそれを解除したりすることが容易に行え、しかも輪状部の大きさを任意に変更することができ、また形成された輪状部の大きさが不用意に変化するのを確実に防止できる結果、使い勝手の良好な引き紐を得ることができる効果がある。
【0033】請求項2によれば、雄ねじ部とナット部材と、締め付けリング部材とにより固定機構が構成され、ナット部材の締め付けにより、締め付けリング部材を紐体の外周に食い込ませることにより、連結用係止体を紐体に固定できるので、簡単な部品で固定機構を構成することができる効果がある。
【0034】請求項3によれば、引掛け部が係合スリットに挿入された時点で、弾性片が係合スリットに弾性力で係止されるので、係合体と連結用係止体とを確実に連結することができ、係合体が連結用係止体から不用意に外れるというおそれもなく、それだけ信頼性を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】500304501
【氏名又は名称】藤川 敏男
【識別番号】500304512
【氏名又は名称】鈴木 育古
【出願日】 平成12年6月29日(2000.6.29)
【代理人】 【識別番号】100093872
【弁理士】
【氏名又は名称】高崎 芳紘
【公開番号】 特開2002−10721(P2002−10721A)
【公開日】 平成14年1月15日(2002.1.15)
【出願番号】 特願2000−196062(P2000−196062)