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【発明の名称】 冷却タンク
【発明者】 【氏名】大牟田 守

【氏名】田淵 修

【氏名】李 京春

【要約】 【課題】大型水槽等に代えて小型の冷却器を使用でき、冷却性能にもすぐれた冷却タンクを提供する。

【解決手段】冷却タンク1は、牛乳を貯蔵し冷却しながら輸送できるものである。凝固点が0℃を下回るブライン(不凍液)を冷却器34において冷却し、そのブラインを、タンク本体10の壁面に設けた流体案内部材14・18の内部の流路に沿って淀みがないように流すことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体を貯蔵し冷却するタンクであって、凝固点が0℃を下回るブラインを冷却器において冷却し、流れの淀む部分がないようタンク本体の壁面に形成された流路に沿ってそのブラインを流すことを特徴とする冷却タンク。
【請求項2】 直列に通じる連続域を仕切板を介して密接に面状に配列した流体案内部材がタンク本体の壁面に重ねられ、それによって上記の流路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷却タンク。
【請求項3】 上記の流体案内部材が、タンク本体の外側壁面に補強リブの位置を避けて複数設けられ、2以上の流体案内部材同士がパイプで接続されていることを特徴とする請求項2に記載の冷却タンク。
【請求項4】 タンク本体の壁面が不錆性の金属板によって形成され、その外側においてタンク本体の壁面および上記流体案内部材の外面が断熱材によって覆われ、かつ、その断熱材の外面が保護材によって覆われていることを特徴とする請求項2または3に記載の冷却タンク。
【請求項5】 冷却器とタンク本体、およびブラインを流すための手段が、フレームによって一体に組み付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷却タンク。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】請求項に係る発明は、液体、とくにミルク(牛乳)のように保存温度が0℃に近いかそれ以下である飲料などを、冷却しながら貯蔵(またはさらに輸送)できる冷却タンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】牛乳を貯蔵するミルクタンクは、牛乳の新鮮さを維持するために冷却機能を備えることが望まれる。冷却機能のあるミルクタンクは、たとえば特開平7−8127号公報に記載されている。
【0003】その公報に記載されたミルクタンクは、図5のように、タンク本体10’と水槽(アイスバンク)34’、冷凍機30’などをパイプ21’等によって接続することにより構成されている。すなわち、冷凍機30’の冷媒を通す蒸発器34a’を水槽34’内に設置してその水槽34’内で0℃に近い冷却水を作り、タンク本体10’の外周に設けた冷却ジャケット14’の内部に、ポンプ23’によってその冷却水を循環させる構成である。冷却ジャケット14’は、タンク本体10’の壁面に対し外側に約10mmの空間をはさんで別の外壁を設けるとともに、当該外壁から内向きに突出してタンク本体の壁面に達するディンプル(突部)14a’を千鳥配置にて多数形成したものである。送り管21’を通して水槽34’から供給される冷却水は、タンク本体10’における冷却ジャケット14’内の上記した空間を、ディンプル14a’の間をぬうように流れたうえ、戻り管22’を通って水槽34’内に戻る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図5の例に代表される従来のミルクタンクには、下記)・)の点で改善の余地がある。すなわち、【0005】) 水槽、すなわちタンク本体へ送る水を冷却するための容器が、大型のものになってしまう。図示の水槽34’もかなり大きいが、このように大きいと、タンク本体と水槽とを同時に移動することが難しいため、ミルクタンクを、トラック等に搭載して輸送できる構成にすることは事実上困難になる。水槽が大型化するのは、冷却水を使用するからである。タンク本体へ向けて0℃近い冷却水を供給するためには、水槽内に設置した蒸発器の外側に氷が付着する程度の冷却を冷凍機によって実施する必要がある。蒸発器に付着する氷は大きく成長しがちであるため、タンク本体へ送る冷却水の量を確保するには、水槽の容積を十分に大きくしておかなければならないのである。
【0006】) 冷却の効率が低く、ミルク、すなわちタンク本体の内容物に対する冷却能力が不足しがちである。タンク本体の外周に設けた冷却ジャケットの内部には、均一な流速をもつ冷却水の流れを形成しがたく、多くの場合、流れの淀む部分が広い範囲に生じるからである。均一な流速をもつ冷却水の流れを形成しがたいのは、冷却ジャケットの内側に、送り管を出て戻り管に入るまで冷却水に対する案内部材がなく、したがって流れが規定されないからである。つまり、送り管から冷却ジャケット内に供給された冷却水は、冷却ジャケット内の空間のうち抵抗の少ない部分に多量に流れる一方、抵抗の多い部分(流れが遠回りして距離が長くなる部分など)にはほとんど流れなくなる。冷却水の流量を増やしたり冷却水の温度を下げたりすれば冷却能力を高めることは可能だが、その場合にも、冷却ジャケット内で冷却水の流れにくい部分は残るので冷却効率が改善されないほか、水槽等がさらに大型化するという不都合がともなう。
【0007】なお、以上のような点は、ミルクタンクについてのみではなく、保存温度の低い液体(飲料など)を冷却しながら貯蔵する冷却タンクについて共通する課題である。
【0008】請求項の発明は、上記の水槽(に相当する冷却器)を小型化できるとともに冷却効率のすぐれた冷却タンクを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した冷却タンクは、液体を貯蔵し冷却するタンクであって、凝固点が0℃を下回るブライン(つまり、前記した図5の例における冷却水に代えて間接冷却に用いる溶液)を冷却器において冷却し、そのブラインを、流れの淀む部分がないようタンク本体の壁面(その外側であっても内側であってもよい)に形成された流路に沿って流すことを特徴とする。タンク内に貯蔵する液体としては、牛乳のように保存温度が0℃前後の飲料などが考えられる。冷却器としては、たとえば、冷媒を用いたヒートポンプ型の冷凍機における蒸発器によってブラインを冷却できる構造のものを使用する。
【0010】このような冷却タンクなら、従来のように大型の水槽を使用する必要がなく、また内容物に対する冷却効率も高い。大型の水槽を使用する必要がない理由は、タンク本体の冷却のために、前記の冷却水に代えて凝固点が0℃を下回るブラインを使用する点にある。ブラインを冷却する冷却器は従来の例における水槽に相当するものだが、ブラインの凝固点が0℃を下回ることから、ブラインを0℃近くにまで冷却しても冷却器内に氷が生成しない。氷ができないなら、冷却器の容積のうちに氷の体積分の余裕を設ける必要がないので、冷却器を小型化することが可能なのである。冷却器が小型になると、タンク本体と組み合わせて輸送可能な形態にすることも可能になる。
【0011】また、この冷却タンクにおいて冷却効率が高くなるのは、上記のブラインを、タンク本体の壁面に形成された流路に沿って、流れの淀む部分がないように流すからである。このようにブラインを流すなら、タンク本体内の液体とブラインとの間の熱移動が、上記壁面をはさむ範囲で活発に行われるため、内部の液体を効果的に冷却することができる。
【0012】請求項2に記載した冷却タンクは、とくに、直列に通じる連続域を仕切板を介して密接に面状に配列した流体案内部材をタンク本体の壁面に重ね、そのことにより上記の流路を形成したことを特徴とする。「面状」とは、平面状または曲面状であることをいう。配列した上記の連続域が仕切板を介してその面の広がる方向に接し合うことから、流体案内部材は相当の面積を有する。
【0013】こうした冷却タンクによれば、タンク本体の壁面に沿って、淀む部分がないように上記のブラインが流れることになる。上記した流体案内部材をタンクの壁面に重ねることにより、タンクの壁面に沿って、仕切板で仕切られた上記の連続域にしたがって直列に通じる流路が形成されるからである。当該流路の一端部にブラインの入口を設けるとともに他の端部に出口を設けてブラインを流すことにすれば、ブラインは、仕切板に案内されかつ規定される所定の流路にしたがって、滞ることなく流れる。流体案内部材は、ブラインの流路となる連続域を一本の直線として有するのではなく、仕切板を介して当該連続域を密接に面状に配列したものであるため、タンク本体の広い範囲を効果的に冷却することができる。
【0014】請求項3に記載した冷却タンクは、上記の流体案内部材を、タンク本体の外側壁面に補強リブの位置を避けて複数設け、2以上の流体案内部材同士をパイプにて接続したことを特徴とする。
【0015】この冷却タンクにおいては、つぎのような理由でタンク本体を容易に構成することができる。第一には、上記した流体案内部材がタンク本体の外側壁面に重ねられるからである。内側壁面に重ねた場合にも同等の冷却効果が得られるが、そうするためには、重ねて取り付けるための溶接等の作業を、タンク本体が閉空間を形成するまでの限定された時期に行うか、または完成後のタンク本体の内部という難しい状況で行うかしなければならない。その点、外側壁面に流体案内部材を重ねるとすれば、その作業は任意の時期に比較的容易に行える。
【0016】第二に、流体案内部材を、タンク本体の外側壁面において補強リブの位置を避けて設けるからである。補強リブを跨いだり覆ったりするように流体案内部材を設けるなら、上述の連続域がそのリブによって不連続にならないように細工が必要なため、流体案内部材の構造が複雑になり、取り付けのための作業も増える。しかし、補強リブの位置を避けて設けるなら、流体案内部材の構造もそれを取り付けるための作業も、きわめて簡単なものとなる。なお、このように補強リブの位置を避けて流体案内部材を設け得るのは、当該部材が、前記したように仕切板を介して連続域を面状に配列したものであって、その面積や寸法(縦・横の長さなど)を任意に設定可能だからである。
【0017】タンク本体が構成容易である第三の理由は、2以上の流体案内部材同士をパイプで接続するからである。流体案内部材同士を全く接続せずに、前記冷却器と各部材との間をそれぞれ並列に接続してブラインを送ることも可能だが、その場合にはパイプの数や全長が増えるほか、各流体案内部材における流路抵抗の大小によってブラインの流れにくい部材ができやすいため調整が必要になる。したがって、2以上の流体案内部材同士を直列的に接続し、また、直列的に接続する流体案内部材の数が多いほど、タンク本体を容易に構成できることになる。
【0018】請求項4に記載の冷却タンクはとくに、タンク本体を不錆性の(つまり錆びない)金属板(ステンレス鋼やアルミ合金等)によって形成し、その外側においてタンク本体の壁面および上記流体案内部材の外面を断熱材によって覆い、かつ、その断熱材の外面を保護材(FRPなどの樹脂や金属板など、他の物との接触によって容易には傷つかず耐候性にもすぐれた板材)によって覆ったことを特徴とする。
【0019】このような冷却タンクなら、内容物に対する保冷効果が高いうえ長期間の使用に耐えられる。保冷効果が高いのは、タンク本体の壁面および上記流体案内部材の外面を断熱材によって覆うからである。また、耐久性能が高いのは、タンク本体を不錆性の金属板によって形成するとともに、断熱材の外面を保護材によって覆っているからである。したがって、内容物を低温貯蔵して屋外に設置等される冷却タンクとして好ましい。
【0020】請求項5に記載の冷却タンクは、冷却器とタンク本体(壁面にブラインの流路が形成されたもの)、およびブラインを流すための手段(ポンプや配管設備等)とを、フレームによって一体に組み付けたことを特徴とする。
【0021】このようにした冷却タンクなら、一体のコンテナと同様に扱って船やトラック・航空機などの交通機関に積載し、遠隔の地域に輸送することが可能である。一体に組み付けたことによって交通機関への荷積み・荷下ろしが容易であるうえ、安定した状態で密に荷台上に積載するうえで好都合だからである。なお、このように積載や輸送に適した状態に一体化することが可能であるのは、発明の冷却タンクでは、前記したように、冷却器として小型のものを使用できるからである。
【0022】
【発明の実施の形態】発明の実施についての一形態を図1〜図4に示す。図1は、タンク本体10とその付属機器とを含む冷却タンク1の接続状態を示す系統図である。図2は冷却タンク1の全体構成を示す側面図。図3(a)は、タンク本体10の一部についての断面構造を示す図(図2におけるIII−III断面図)であり、図3(b)はタンク本体10に一体化した流体案内部材14の内部の構造図(図3(a)におけるb−b断面図)である。また図4は、冷却タンク1のうちブラインの供給手段20および冷凍機30の配置を示す正面図(図4(a))および側面図(図4(b))である。
【0023】図1に示す冷却タンク1は、タンク本体10の内部に牛乳を入れ、それを0℃前後に保ちながら輸送するためのものである。牛乳を入れる容器としてのタンク本体10と、タンク本体10を外側から冷却するブラインの供給手段20と、そのブラインを冷却するための冷凍機30とを含んでいる。冷凍機30のうち冷却器(蒸発器)34においてブラインを−1℃程度に冷却し、そのブラインによってタンク本体10を外側壁面から冷却するのである。なおタンク本体10には、牛乳の注入口や取出し口など、牛乳を貯蔵等するための基本的な構成や付属機器が備わっていることは言うまでもない。
【0024】冷却タンク1には、つぎのような特徴がある。第一の特徴は、コンテナとしてトラックや船等に積載し輸送することが容易なように、冷却タンク1の各部分を、図2のようにフレーム2によって一体的に組み付けたことである。フレーム2は、鉄骨製の枠2a・2b・2cとともに連結用ボルト2d等を含むもので、それらに囲まれて固定されるようにタンク本体10とブライン供給手段20および冷凍機30を配置している。冷凍機30は、フロンR22などの冷媒を使用するヒートポンプ型のもので、図1および図4のとおり圧縮機31と放熱器(凝縮器)32、膨張弁33、冷却器34、アキュムレータ35などを配管により接続している。レシーバー36aや蒸発圧力調整弁36b、ドライヤ36cなども冷凍機30の配管中に設けてある。この冷凍機30のうち冷却器34の内部にブラインの流通路を設け、そこで冷媒とブラインとの間の熱交換を行わせることにより、ブラインを−1℃程度に冷却する。一方、ブラインの供給手段20は、冷却器34とタンク本体10との間でブラインを循環させ得るように送り管21と戻り管22とを配置し、その途中にポンプ23と膨張タンク24とを設けたものである。ブラインの送り管21には温度調節用のセンサー21aを設け、信号線によってそれと冷凍機30の蒸発圧力調整弁36bとを接続している。
【0025】冷却タンク1の全体を図2のようにフレーム2の内側に組み付け得るほどコンパクトに構成できることとなったのは、タンク本体10を冷却する上記のブラインとして、水(50%)とプロピレングリコール(50%)とを混合した不凍液を採用したからである。凍結温度(凝固点)が0℃を下回る不凍液(図示の例ではその凍結温度は−16℃前後)をブラインとして用いることにより、送り管21や戻り管22のほか冷却器34の内部においてもブラインが凍る(凝固する)ことがなくなる。ブラインが凍らないということは、タンク本体10へのその供給を常にスムーズに行えることに加え、冷却器34内で氷が成長する恐れがないという利点をもたらす。冷却器34内で氷が成長しないなら、タンク本体10へのブラインの供給を途切れることなく円滑に行うという条件を満たしながら、内容積の小さいコンパクトな冷却器34を使用することができ、したがって冷却タンク1の全体を極めてコンパクトに構成できるのである。なお、タンク本体10に後述の流体案内部材14・18を取り付けることによってブラインの所要流量を少なくすることができた点も、冷却タンク1をコンパクト化できた理由の一つである。
【0026】冷却タンク1における第二の特徴は、図1および図2に示すように、タンク本体10の壁面の外側複数箇所に複数の流体案内部材(Canaling System)14・18を重ねて接合し、その内側に上記ブラインを流す空間を形成したことである。部材14はタンク本体10の中央部側面の位置に左右4個ずつ取り付け、部材18はタンク本体10の下方側面に4個を取り付けて、合計数を12個とした。図3(a)のように、タンク本体10がステンレス製の壁面11aの外側にウレタンフォーム製の断熱材11cと硬質FRP製の保護材11dとをこの順序に積層したものであるのに対し、流体案内部材14・18のそれぞれは、壁面11aの外側表面に沿うよう湾曲させ、全体を曲面板状に形成している。個々の部材14・18はブロック状に独立した構成をもち、それぞれ(1個あたり)が壁面を覆う面積は、タンク本体10の外側全表面積の1/30〜1/100である。
【0027】タンク本体10の内容物(牛乳)の冷却は、流体案内部材14・18と壁面11aとの間に形成した上記の空間に低温のブラインを流すことによって行う。タンク本体10の壁面11aを、他の部材や空気層を介さずにブラインが直接に接触して冷却するので、内容物に対する冷却を効果的に行える。しかも、部材14・18の内側には、ブラインを単に充満させる空間があるというだけではなく、流路を規定してブラインを淀みなく流すための連続域が形成されているため、空間内のどこにおいてもブラインの流れは速く、それによる冷却は一層強く効率的に行われる。以下、このような作用をなす流体案内部材14・18の構成とその配置について説明する。
【0028】流体案内部材14のそれぞれの内側には、図3(b)に示す構成を採用している(部材18についても同じである)。すなわち、四角形をなすステンレス製の曲面板14aの全周に、隙間のないよう密に枠板14bを溶接し、曲面板14aの内側(凹面の側)に複数の仕切板14cを溶接にて取り付ける。仕切板14cの長さや、各仕切板14cと枠板14bとの連結関係を適当に設定することによって、部材14の隅の一箇所から他の隅の一箇所までの間に連続域14dが形成されるようにする。連続域14dは、曲面板14aと仕切板14c(または枠板14b)とを底部および側部に有する溝状のものである。その溝の深さは、枠板14bおよび仕切板14cの幅寸法に等しく約22mmであり、溝の幅は、仕切板14cの間隔に等しく約31mmである。また、連続域14dの曲がり角になる部分では、外側の隅に三角形の小片14eを固定して、流れの円滑化を図っている。そして、連続域14dの一端部に相当する隅の部分(図3では右上の部分)に流入口14jを設け、他の一端部である隅の部分(図3の左下の部分)に流出口14kを形成している。
【0029】そのような流体案内部材14・18を、図3(a)のとおりタンク本体10の壁面11aの外側(断熱材11cの内側になる位置)に重ねて取り付ける。取り付けは、曲面板14aを外側にして枠板14bと仕切板14cとが壁面11aに接するように行い、枠板14bの回りを全周溶接する。こうすることにより、部材14・18に形成されていた上記の連続域14dは、壁面11aとの間で断面が約22mmx約31mmのブライン用の流路となり、流入口14jから流出口14kにまで連続する。
【0030】タンク本体10(壁面11a)の外側には図2のように補強用のリブ11bが環状に数カ所溶接されているが、壁面11aへの流体案内部材14・18の取り付けは各リブ11bの位置を避けて行う。各部材14・18は、1個にてタンク本体10の外側全面を覆うほどには大きくなく、それぞれはブロック状であって任意の小面積を覆うものであることから、このようにリブ11bを避けて壁面11aに重ねることが容易である。リブ11bの位置を避けて設けるなら、部材14・18の構造が複雑化せず、壁面11aへの取り付けも簡単である。
【0031】以上により、図1のようにタンク本体10に合計12個の流体案内部材14・18を取り付けると、それら同士を配管15等によって接続し、また、部材14・18のうち一部を分岐配管13・17・16・19によってブラインの送り管21および戻り管22に接続する。すなわち、送り管21から送られるブラインは、分岐配管13によって一部の部材14へ分けて送られ、そのうえで配管15を経由して他の部材14へ連続して流れ、さらに分岐配管16を通って戻り管22へ戻る(なお、符号16aは空気抜き弁である)。ブラインは同時に、送り管21から分岐配管17を通って下方側面の部材18内に入り、部材18同士をつなぐ配管(図に表れない)を経由して順次に下流側の部材18へ連続して流れたうえ、分岐配管19を経て戻り管22に入る。部材14同士および部材18同士の間でのブラインの供給は、部材同士を(たとえば隣接の部材14間の流出口14kと流入口14jとを)直列に接続する配管15等を通して行う。このように、多くの部材同士を配管により直列に接続したことから、ブラインに十分な圧力をもたせる限りは、上流側の部材14や18へ送られたブラインが下流側の部材14・18にまで確実に流れ、タンク本体10の壁面11aが効果的に冷却される。図3の連続域14dからなる流路の断面が前記のように小さいことから、時間あたりのブラインの流量は比較的少なくて足りる。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載した冷却タンクは、従来のような大型水槽等に代えて小型の冷却器を使用できるので、全体を輸送可能な形態にすることが可能である。また、ブラインの流し方が好ましいため冷却性能にすぐれ、タンク本体の内部に貯蔵する液体を効果的に冷却することができる。
【0033】請求項2に記載した冷却タンクによれば、流体案内部材によって形成される流路にしたがい、タンク本体の壁面に沿って淀むことなくブラインが流れるので、タンク本体における冷却は強く効率的に行われる。流体案内部材の面積に応じて広い範囲を効果的に冷却することも可能になる。
【0034】請求項3に記載の冷却タンクなら、タンク本体の製造が容易になる。流体案内部材をタンク本体の外側壁面に重ねること、また同部材を補強リブの位置を避けて設けること、さらに、同部材同士をパイプで接続すること−がその理由である。
【0035】請求項4に記載の冷却タンクは、保冷効果が高いうえ長期間の使用に耐えることができるので、内容物を低温貯蔵して屋外に設置等される冷却タンクとして好ましい。
【0036】請求項5に記載の冷却タンクなら、積み卸し等の取扱いが容易であるため、コンテナと同様に扱って交通機関により遠隔地域に輸送するのに適している。
【出願人】 【識別番号】501172084
【氏名又は名称】株式会社ロッコーエンジニアリング
【出願日】 平成13年4月26日(2001.4.26)
【代理人】 【識別番号】100107825
【弁理士】
【氏名又は名称】細見 吉生
【公開番号】 特開2002−320419(P2002−320419A)
【公開日】 平成14年11月5日(2002.11.5)
【出願番号】 特願2001−129750(P2001−129750)