| 【発明の名称】 |
動物の搾乳装置、搾乳方法並びに動物監視装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】アレキサンデル ヴァン デル レリー
【氏名】カレル ヴァン デン バーグ
【氏名】レナツス イグナティウス ヨセフス フランセン
【氏名】エドュアード ロドヴァイク メイヤー
【氏名】アドリアヌス マリア セルデン
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| 【要約】 |
【課題】動物の健康状態及びストレスの程度を測定し、ミルク生産量及びミルクの品質を高めることの出来る搾乳装置を提供する。
【解決手段】本発明は、動物のストレスの程度を確定して、搾乳前及び搾乳中のストレス測定データを記憶装置に供給するためのストレス測定装置を設けた、動物、特に乳牛を搾乳する装置に関する。また本発明は、ストレス測定装置を含む動物の監視装置にも関する。該ストレス測定装置は、動物の赤外線画像を測定するための赤外線計と、動物の毛或いは鼻の湿度を確定するための湿度計と、動物の視覚特性を確定するための虹彩スキャナと、動物の息または体臭を確定するための臭気計と、動物の筋肉の緊張を確定するための筋肉緊張測定装置と、動物の排泄物の特徴を確定するための排泄物分析装置と、動物の筋肉の振動を確定するたけの筋肉振動計からなるグループから選択された装置を含む。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動物、特に乳牛(2)を搾乳する装置において、該装置に、動物のストレスの程度を確定して、ストレス測定データを記憶するための記憶装置にストレス測定データを供給するためのストレス測定装置を設け、該装置が搾乳前及び搾乳中にストレス測定データを測定して記憶するようになっていることを特徴とする動物の搾乳装置。 【請求項2】 上記装置が、搾乳後にストレス測定データを測定並びに記憶するようになっていることを特徴とする請求項1記載の動物の搾乳装置。 【請求項3】 上記装置にミルク関連データを確定する手段を設け、上記記憶装置がミルク関連データと共にストレス測定データを記憶するようになっていることを特徴とする請求項1または2記載の動物の搾乳装置。 【請求項4】 上記ミルク関連データを確定する手段が、搾乳中動物の乳房毎のミルク流量を確定するようになっていることを特徴とする請求項3記載の動物の搾乳装置。 【請求項5】 上記装置に、動物識別装置と、メモリを有するコンピュータを備えた中央ユニット(20)を設け、該メモリが動物毎にストレスに関するデータを記憶するようになっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項6】 上記ストレス測定装置が、動物の赤外線画像を測定するための赤外線計(6)を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項7】 上記ストレス測定装置が、動物の耳、及び/または頭、及び/または尾の位置を確定するためのカメラ、特にビデオカメラ(7)を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項8】 上記ストレス測定装置が、動物の毛或いは鼻の湿度を確定するための湿度計(8)を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項9】 上記ストレス測定装置が、動物の運動行動、特に運動活動を確定するためのビデオカメラ(9)、歩数計(10)、計量フロアまたは乳牛フォロワ等の運動行動計を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項10】 上記ストレス測定装置が、動物の目の特徴を確定するためのビデオカメラ、スキャナ等の視覚計(11)を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項11】 上記ストレス測定装置が、動物の息または体臭を確定するための臭気計(12)を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項12】 上記ストレス測定装置が、動物の筋肉の緊張を確定するための筋肉収縮計またはビデオカメラ等の、筋肉緊張測定装置(13)を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項13】 上記ストレス測定装置が、動物が口から舌を出しているかどうかを確定するためのビデオカメラ(14)を含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項14】 上記ストレス測定装置が、酸素、ホルモン、血液細胞等の動物の血液成分の濃度を確定するための血液分析装置(15)を含むことを特徴とする請求項1から13のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項15】 上記ストレス測定装置が、動物の排泄物の特徴を確定するための排泄物分析装置(16)を含むことを特徴とする請求項1から14のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項16】 上記ストレス測定装置が、動物の心拍数を確定するための心拍計(17)を含むことを特徴とする請求項1から15のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項17】 上記ストレス測定装置が、動物の体温を確定するための体温計(18)を含むことを特徴とする請求項1から16のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項18】 上記ストレス測定装置が、動物の筋肉の振動を確定するための筋肉振動計(19)を含むことを特徴とする請求項1から17のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項19】 上記装置が、搾乳室(1)、及び/または前乳分搾乳室、及び/または動物の乳頭等の特定部分を洗浄するための洗浄ボックス、及び/または事後処理ボックス内に配置されたことを特徴とする請求項1から18のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項20】 上記搾乳室(1)に搾乳ロボット(3)が配置されたことを特徴とする請求項19記載の動物の搾乳装置。 【請求項21】 上記ストレス測定装置に、多数の測定データを記憶するためのバッファメモリを設けたことを特徴とする請求項1から20のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項22】 上記ストレス測定装置に、データを送信するための送信機を設けたことを特徴とする請求項1から21のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項23】 上記ストレス測定装置に、送信オーダーを受信するための受信機を設けたことを特徴とする請求項22記載の動物の搾乳装置。 【請求項24】 上記ストレス測定装置により測定されたデータを処理するためのメモリを有するコンピュータを含む中央ユニット(20)を、上記装置に設けたことを特徴とする請求項1から23のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項25】 上記中央ユニット(20)に、ストレス測定装置を読みとるための読みとり装置を設けたことを特徴とする請求項24記載の動物の搾乳装置。 【請求項26】 上記中央ユニット(20)が相関表を含み、該相関表が、限界値、過去のデータ、及び許容範囲等の動物毎のストレス関連データを含むことを特徴とする請求項24または25記載の動物の搾乳装置。 【請求項27】 上記中央ユニット(20)が、測定データを相関表中のデータと比較するための、及び/または、1回の搾乳回中に搾乳前、搾乳中、及び好ましくは搾乳後に得られたストレス測定データを互いに比較するための比較装置を含むことを特徴とする請求項26記載の動物の搾乳装置。 【請求項28】 上記比較装置の比較に基づき、動物のストレスの量に関する表示を与えるプログラムを、上記コンピュータに装入したことを特徴とする請求項27記載の動物の搾乳装置。 【請求項29】 上記コンピュータプログラムが、ストレス行動の予想を提供することを特徴とする請求項28記載の動物の搾乳装置。 【請求項30】 上記装置に種々のストレス測定装置を設け、上記コンピュータが、計量ファクタを特定のストレス測定データに帰するためのアルゴリズムを含むことを特徴とする請求項29記載の動物の搾乳装置。 【請求項31】 上記中央ユニットに、ストレス測定データの受領及び処理後に信号を発する信号発信装置を設けたことを特徴とする請求項24から30のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項32】 表示スクリーン(21)、プリンタ等における信号が、動物のストレス行動に関する情報を与える画像を造出することを特徴とする請求項31記載の動物の搾乳装置。 【請求項33】 上記装置に動物識別装置(22)を設けたことを特徴とする請求項1から32のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項34】 上記動物識別装置がGPSシステムにより検出可能であることを特徴とする請求項33記載の動物の搾乳装置。 【請求項35】 上記装置がストレス測定装置を含み、該ストレス測定装置が、測定されたストレスに基づきアラーム装置に信号を与えることを特徴とする請求項1から34のいずれか記載の動物の搾乳装置。 【請求項36】 動物のストレスを確定するためのストレス測定装置を含む、動物、特に乳牛(2)を監視する装置において、該ストレス測定装置が、動物の赤外線画像を測定するための赤外線計(6)と、動物の毛或いは鼻の湿度を確定するための湿度計(8)と、動物の目の特徴を確定するための虹彩スキャナ(11)と、動物の息または体臭を確定するための臭気計(12)と、動物の筋肉の緊張を確定するための筋肉緊張測定装置(13)と、動物の排泄物の特徴を確定するための排泄物分析装置(16)と、動物の筋肉の振動を確定するための筋肉振動計(19)からなるグループから選択された装置を含むことを特徴とする動物の監視装置。 【請求項37】 上記中央ユニット(20)が相関表を含み、該相関表が、限界値、過去のデータ、及び許容範囲等の動物毎のストレス関連データを含むことを特徴とする請求項36記載の動物の監視装置。 【請求項38】 上記中央ユニット(20)が、測定データを相関表中のデータと比較するための比較装置を含むことを特徴とする請求項37記載の動物の監視装置。 【請求項39】 上記比較装置の比較に基づき、動物のストレスの量に関する表示を与えるプログラムを、上記コンピュータに装入したことを特徴とする請求項38記載の動物の監視装置。 【請求項40】 上記コンピュータプログラムが、ストレス行動の予想を提供することを特徴とする請求項39記載の動物の監視装置。 【請求項41】 上記装置に種々のストレス測定装置を設け、上記コンピュータが、計量ファクタを特定のストレス測定データに帰するためのアルゴリズムを含むことを特徴とする請求項40記載の動物の監視装置。 【請求項42】 上記装置に動物識別装置(22)を設けたことを特徴とする請求項36から41のいずれか記載の動物の監視装置。 【請求項43】 上記動物識別装置がGPSシステムにより検出可能であることを特徴とする請求項42記載の動物の監視装置。 【請求項44】 搾乳前及び搾乳中に動物のストレスを確定する段階を含むことを特徴とする動物、特に乳牛を搾乳する方法。 【請求項45】 上記方法が、搾乳後動物のストレスを確定する段階を含むことを特徴とする請求項44記載の動物の搾乳方法。 【請求項46】 上記方法が、確定されたストレス測定データを記憶する段階を含むことを特徴とする請求項44または45記載の動物の搾乳方法。 【請求項47】 上記方法が、ミルク関連データを確定する段階を含み、記憶手段が該ミルク関連データと共にストレス測定データを記憶するようになっていることを特徴とする請求項44から46のいずれか記載の動物の搾乳方法。 【請求項48】 上記方法が、自動的動物関連処理の段階を含むことを特徴とする請求項44から47のいずれか記載の動物の搾乳方法。 【請求項49】 上記方法が、動物の確定されたストレス測定データに基づき自動的動物関連処理を行う段階を含むことを特徴とする請求項48記載の動物の搾乳方法。 【請求項50】 動物の赤外線画像に基づきストレスが確定されることを特徴とする請求項44から49のいずれか記載の動物の搾乳方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、動物、特に乳牛を搾乳する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】このような装置は既知である。既知のこのような装置は十分に機能するものの、装置の機能或いは動物の身体的条件に帰すことの出来ない相異がミルク生産量及びミルクの品質に存在するように見える。従って、より改良された動物の搾乳装置が要求される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この要求を少なくとも部分的に満たし、ミルク生産量及びミルクの品質を高めることの出来る動物の搾乳装置を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明による上記タイプの動物の搾乳装置は、動物のストレスの程度を確定して、ストレス測定データを記憶するための記憶装置にストレス測定データを供給するためのストレス測定装置を含み、該装置が搾乳前及び搾乳中にストレス測定データを測定して記憶するようになっていることを特徴とする。本発明は、ミルク生産量及びミルクの品質が動物の健康の身体条件または搾乳装置の機能によって決まるのみならず、動物が受けるストレスの程度によっても決まるという洞察に基づく。 【0005】本発明によれば、搾乳前及び搾乳中、好ましくは搾乳後も、動物のストレスを測定することにより、ミルク生産量及びミルクの品質に影響する諸条件に対する補充が少なくとも得られる。これらの補足的データは搾乳装置をより効果的に機能させるために使用可能である。この場合、「搾乳」という語は1回の搾乳回の間の搾乳を意味する。 【0006】これに関して、国際出願第WO99 01026号公報において、例えば運動計、呼吸計、または心拍計により、動物の異常行動を監視することが開示されている。例えばある異常行動が理由となって搾乳が中断される。しかし、搾乳前及び搾乳中にストレスの程度を測定することは、この文書には開示されていない。 【0007】さらに、オランダ国出願第1000883号公報において、動物の識別及び/または健康確認のため、呼気または体臭に対する臭気センサを使用することが開示されている。しかし、搾乳前及び搾乳中にストレスの程度を測定することは、この文書には開示されていない。 【0008】さらに、国際出願第WO00 13393号公報において、動物の音を処理してこれにより管理者に信号を与えることが開示されている。しかし、搾乳前及び搾乳中にストレスの程度を測定することは、この文書には開示されていない。 【0009】さらに、米国特許明細書第5 878 692号において、例えば動物がパニック状態である時、搾乳ロボットのゲートを開けるなど、動物の音の測定に反応対処することが開示されている。しかし、搾乳前及び搾乳中にストレスの程度を測定することは、この文書には開示されていない。 【0010】さらに、ソ連邦第1 329 719号公報において、リムフォサイト(lymphocite)留分によって、電気泳動性向を測定することにより動物のストレスを測定することが開示されている。しかし、搾乳前及び搾乳中にストレスの程度を測定することは、この文書には開示されていない。 【0011】さらに、EP第0988786号公報において、ストレスによる動物の音を確定し、それに従って自動的にそれに対する反応を起こさせることが開示されている。この場合、動物が発した音は分析され、多分制御コマンドに変換される。その上必要ならば、画像及び/または運動も分析してもよい。しかし、搾乳前及び搾乳中にストレスの程度を測定することは、この文書には開示されていない。 【0012】本発明による装置の実施例において、ミルク関連データを確定する手段が装置に設けられ、記憶装置が該ミルク関連データと共にストレス測定データを記憶するようになっている。このようにして、搾乳前、搾乳中、搾乳後のストレス測定データと、ミルク生産量、ミルクの品質(脂肪分、タンパク質の量等)等のミルク関連パラメータとの関係を確立することが出来る。特に、ミルク関連データを確定する手段は、搾乳中動物の乳房当たりのミルク流を確定するようになっている。 【0013】動物毎にデータを正確に処理可能とするために、好適には装置に、動物識別装置と、メモリを有するコンピュータを備えた中央ユニットを設け、該メモリが動物毎にストレスに関するデータを記憶するようにする。これに加えて或いはこの代わりとして、データを動物のグループまたは群毎に処理してもよい。 【0014】動物のストレスを確定するため、動物毎の異なるパラメータはそのストレスの強力な表れであると思われる。その結果、動物毎のストレス関連データをメモリに記憶し、動物のストレスの程度を確定して、特にその動物を明白に表示するストレス測定装置或いはストレス測定装置の組み合わせを使用することが重要である。これはすべての動物に対し区別なしに使用される従来の装置とは異なる。 【0015】従って、本発明はまた、動物のストレスの程度を確定する装置にも関し、該装置は、動物識別装置、各種ストレス測定装置、どのストレス測定装置が特定の動物に最も適しているかを示すメモリ、並びに動物の識別後、少なくとも1つの該当するストレス測定装置を駆動する駆動装置とを備える。1頭の動物について測定可能なあらゆるパラメータのうち、以下のパラメータが極めて有用であると判った。これらパラメータはこれらを確定する装置に関連して総合される。 【0016】動物の赤外線画像を測定するための赤外線計;動物の耳、及び/または頭、及び/または尾の位置を確定するためのカメラ、特にビデオカメラ;動物の毛或いは鼻の湿度を確定するための湿度計;動物の運動行動、特に運動活動を確定するためのビデオカメラ、歩数計等の運動行動計;動物の目の特徴を確定するためのビデオカメラ、虹彩スキャナ等の視覚計;動物の息または体臭を確定するための臭気計;動物の筋肉の緊張を確定するための筋肉収縮計またはビデオカメラ等の、筋肉緊張測定装置;動物が口から舌を出しているかどうかを確定するためのビデオカメラ;酸素、ホルモン、血液細胞等の動物の血液成分の濃度を確定するための血液分析装置;動物の排泄物の特徴を確定するための排泄物分析装置;動物の心拍数を確定するための心拍計;動物の体温を確定するための体温計;動物の筋肉の振動を確定するための筋肉振動計。 【0017】本発明はまた、動物、特に乳牛を監視する装置に関する。該装置は、動物のストレスを確定するためのストレス測定装置を含み、該ストレス測定装置が、動物の赤外線画像を測定するための赤外線計と、動物の毛或いは鼻の湿度を確定するための湿度計と、動物の目の特徴を確定するための虹彩スキャナと、動物の息または体臭を確定するための臭気計と、動物の筋肉の緊張を確定するための筋肉緊張測定装置と、動物の排泄物の特徴を確定するための排泄物分析装置と、動物の筋肉の振動を確定するための筋肉振動計からなるグループから選択された装置を含むことを特徴とする。効果的な実施例は従属クレームに記載されている。 【0018】乳牛の健康状態を監視し、ミルクの生産を上げるために、本発明による好適な実施例では、上記装置は、搾乳室、及び/または前乳分搾乳室、及び/または動物の乳頭等の特定部分を洗浄するための洗浄ボックス、及び/または事後処理ボックス内に配置される。搾乳室には搾乳ロボットを配置するのが好ましい。 【0019】データの送信を容易にするため、上記ストレス測定装置に、多数の測定データを記憶するためのバッファメモリを設ける。その結果測定データを連続的に送信したり読み出す必要がなくなる。この目的のため、好ましくはストレス測定装置に、データを送信するための送信機を設ける。好適にはストレス測定装置に、送信オーダーを受信するための受信機を設けて、エネルギーを節約し、ストレス測定装置が例えばバッテリで長時間駆動されるようにする。 【0020】ストレス測定装置毎に個別にデータを処理することは可能であるが、装置の正確な表示を得るためには、ストレス測定装置により測定されたデータを処理するためのメモリを有するコンピュータを含む中央ユニットを、上記装置に設けるのが好ましい。その結果、ストレス表示を得るために異なるパラメータを簡単に組み合わせることが可能となる。中央ユニットには特に、ストレス測定装置を読みとるための読みとり装置を設ける。 【0021】中央ユニットが相関表を含み、該相関表が限界値、過去のデータ、及び許容範囲等の動物毎のストレス関連データを含む場合、ストレスパラメータの瞬間測定値の表示が得られるばかりでなく、その瞬間測定値が例えば農夫の特別の行動につながったかどうかの表示を得ることも出来る。この目的のため、中央ユニットには特に、測定データを相関表中のデータと比較するための、及び/または、1回の搾乳回中に搾乳前、搾乳中、及び好ましくは搾乳後も得られたストレス測定データを互いに比較するための比較装置を設ける。好適にはコンピュータに、上記比較装置の比較に基づき動物のストレスの量に関する表示を与えるプログラムを装入する。 【0022】パラメータの瞬間測定値を相関表と比較して或いはストレス測定データを相互に比較した後、例えば継続的測定のストレスパターンを比較することにより、動物がストレスを示す危険を犯すかどうかの表示が示される。この目的のため、コンピュータプログラムが、ストレス行動の予想を提供するようになっていることが好ましい。 【0023】パラメータが動物毎のストレス変化を表示するために、上記装置に種々のストレス測定装置を設け、コンピュータが、計量ファクタを特定のストレス測定データに帰するためのアルゴリズムを含むことが有効である。 【0024】処理されたデータを表示するために、中央ユニットに、ストレス測定データの受領及び処理後に信号を発する信号発信装置を設ける。信号は好ましくは表示スクリーン、プリンタ等の上に、動物のストレス行動に関する情報を与える画像を造出する。 【0025】上記装置は、それ自体既知の動物識別装置を含む。このような動物識別装置は、動物毎の測定データを収集してそれらを比較する可能性を提供する。さらに本発明は、動物識別装置をGPSシステムに接続する手段を含む動物識別装置にも関する。これにより、牛舎内にいる動物例えば乳牛の位置を確定することが可能になる。位置が確定出来るという事実の結果、動物を追跡してその場所でストレスパラメータを確定する自動分析車両の使用が可能になる。本発明はまた、ストレスパラメータを確定するためのこのようなGPS制御による自動分析車両にも関する。この車両もやはり中央ユニットを含んでもよい。 【0026】上記装置は好適にはストレス測定装置を含み、該ストレス測定装置が好ましくは、測定されたストレスに基づきアラーム装置に信号を与える。 【0027】本発明はまた、搾乳前及び搾乳中に、好ましくは搾乳後も、動物のストレスを確定する段階を含むことを特徴とする動物特に乳牛を搾乳する方法にも関する。有利な実施例が従属クレームに記載されている。以下に、添付の図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。 【0028】 【発明の実施の形態】本発明の実施例について詳しく言及する前に、本発明の基礎についてまず簡単に説明する。ストレスは、多分生理的反応と結びついた様々な挙動反応によって表れる。特にそのような反応の特定の組み合わせに基づき、ストレス反応は環境変化への身体的適応とは区別出来る。言い換えれば、あるパラメータが他のパラメータよりストレスの度合いを強く示すように見えるが、一義的にストレスを示す1つのパラメータは存在しない。ストレスの確定に関して他のパラメータよりも重要である特定のパラメータ、或いは限られた数のパラメータが動物毎に存在するように見える。従って、異なるパラメータ、特に行動パラメータ及び生理的パラメータを組み合わせることは、動物の監視を改良することになる。 【0029】本発明はあらゆる動物に適用出来るが、ここでは図1、2に示すような乳牛2に関して本発明を説明する。但し本発明はこれに限定されるものではない。乳牛2が特に搾乳中及び搾乳後神経質であったり、ストレスを受けている時、彼らは後足で足踏みしたり蹴ったり身体の頻繁な動きが目立ち、落ち着きがなく振る舞うように見える。さらに重要な生理的組織が活性化されるように見え、その結果特に、ホルモンの生成、心拍数、血液のプラズマ濃度に影響する。搾乳前、搾乳中、及び好適には搾乳後のこの状態を比較することにより、貴重な情報が提供される。 【0030】搾乳前及び搾乳中のアドレナリンの増加は、アドレナリンはミルクの生産を高めるオキシトシンの濃度に影響するので、非常に望ましくない。行動(足踏み、蹴飛ばし、頭、尾、耳の位置)、心拍、血液サンプル特にオキシトシン、コルチゾル、アドレナリン、ノルアドレナリン、酸素のパーセンテージ、血液細胞量等は常に(例えば規則的または連続的に)測定される。特にこれらのパラメータは搾乳前、搾乳中、及び好適には搾乳後も測定され、脂肪含有量、タンパク質含有量等は、好ましくは記憶される。特にストレス関連データは、動物の乳房毎のミルク流と共に搾乳中記憶される。動物識別装置22は、これらデータが動物毎に記憶されることを保証する。 【0031】心拍数は例えば、乳牛2の脚または胴体に巻いたバンド17により測定可能である。これに代えてまたは追加として、それ自体既知の心拍計を、動脈の位置の近くで乳牛2に配置してもよい。この点では、乳牛の乳房や耳が考慮に入れられる。例えばフィンランド、ヘルシンキのポーラー エレクトロ社(PolarElectro Oy)から好適な心臓監視装置が入手出来る。或いは、ティートカップ4の少なくとも1つに、心拍計を組み込むことも可能である。 【0032】血液サンプルは、乳牛2が規則的に留まる場所で注射器及び分析装置15を含む適当な装置により採取出来る。例えば搾乳ロボット3(図1)に、搾乳中血液サンプルを自動的に採取する注射器を有するロボットアームを、乳牛2の処理が妨げられないように設けてもよい。このような装置は、例えばクッション24を備える小部屋23(図2)や、給餌ステーション等に配置してもよい。また、血液サンプル装置やおそらく他のストレス測定装置も含む自動制御車両を設けてもよい。 【0033】このような自動制御車両は動物識別装置含み、特にGPS制御であるのが好ましい。そのため、車両は送受信機を備えたコンピュータを含み、該コンピュータは、この目的のために特別のトランスポンダ22を身につけた乳牛2の位置に関しGPS装置からのデータを受けることが出来るようにする。こうして車両は、1日のうち一定の回数、群に属するすべての乳牛のストレス状態を測定するようにプログラム可能である。血液サンプルはまた、乳牛2に取り付けた血液サンプル採取装置(図示せず)によっても採取することが出来る。 【0034】牛舎の中で、特に搾乳室の前の待機領域及び搾乳室1内に、乳牛2を観察するためのカメラ6、7、9、11、14が配置される。複数のカメラが使用出来ることは明らかである。足踏み、蹴飛ばし、頭、尾、耳、背中の湾曲の位置(筋肉の緊張の表れ)、舌の位置、目の動き等のパラメータを確定するために、ビデオ画像は運動認識プログラムにより分析される。そのため乳牛2毎の画像が、該乳牛2に関して記憶された過去のデータと比較される。 【0035】さらに乳牛2の尿と排泄物が、排泄物分析装置16により(それほど頻繁ではないが)分析される。これに関し、サンプルを手で採取することも考慮に入れてもよい。 【0036】さらに湿度計8、歩数計10、臭気計12、筋肉収縮計13、体温計18及び/または筋肉振動計19を設けてもよい。歩数計に加えて、歩数を確定する他の方法も同様に可能である。例えば、いわゆる計量フロアを搾乳室に設けると、測定値の速度変化に基づき歩数に関する表示が得られる。計量値の早い変化は、殆ど変化のない場合に比べて動物が落ち着きのないことの表れである。その上、いわゆる乳牛フォロワを使用する搾乳ロボットにより、該乳牛フォロワが実行すべき運動から乳牛の神経質状態とストレスを推論することが出来る。 【0037】これらすべての測定データはストレス測定装置により、牛舎内の数ヶ所に配置された数台の読みとり装置に多分接続されている中央ユニット20に送られ、そこで読みとられる。該中央ユニット20は、乳牛2毎にストレス行動に対し該当するパラメータに関する限界値や許容範囲が記憶されたメモリを有するコンピュータを含む。瞬間測定値は少なくとも一時的に保存される。 【0038】歩数、頭の位置等のストレス関連データを分析するため、それ自体既知の二項分布及びポアソン分布並びに対数変化がコンピュータにより適用され、中央ユニット20が乳牛のストレス行動についての信号を発するようにする。この信号は表示スクリーン21またはプリンタ上にストレス行動の表示をすることが出来る。特にポアソン分布の分布は、ペアソンのカイ4乗統計学によって計算される。さらに異なるパラメータ同士の関連は、スペアマンのランク順相関係数から導き出される。これらにより或いは比較出来る他の操作により、乳牛2毎に他のパラメータよりもストレス行動の決定により関係のあるパラメータを導き出すことが可能である。かくして計量ファクタを特定のパラメータに帰することが出来る。 【0039】さらに、乳牛2が搾乳室1に入ることを切望しているか、反対に搾乳されたがっていないかを見分けることが出来る。これは搾乳中または搾乳前のストレスの程度から導き出される。例えば搾乳前はストレスの程度が高いが、搾乳中急速に減少する時、その乳牛は搾乳前にいわゆる積極的ストレスを有すると推定することが出来る。 【0040】以前に測定した基準値が確定されシステムに入力されていると、比較が可能である。さらにこれら基準値は測定に基づいて常に更新することが出来る。 【0041】上記のように、図1は内部に乳牛2が存在する搾乳室1の側面図である。搾乳室1には、ティートカップ4を有する搾乳ロボット3が設けられ、ティートカップ4は該搾乳ロボット3によって乳牛2の乳頭に自動的に連結可能である。搾乳室1の前側近傍に、濃厚肥料が計量単位で供給される給餌おけ5がさらに設けられている。搾乳室及び搾乳ロボットの他の部品は、明瞭を期すため図面には示さない。 【0042】上記のように、図2は、乳牛2が寝ることが出来るクッション24を備えた小部屋23を示す。このような小部屋23内で、乳牛2は休息、反芻等をすることが出来る。簡略のため、カメラ7、臭気計12、体温計18、動物識別装置22等のごく少数の部品のみを示す。しかし上記したような他のストレス測定装置も使用出来ることは明らかである。 【0043】本発明はまた、動物の群を管理及び/または監視するために、動物のストレスを利用する方法にも関する。このため装置には、それ自体既知の動物識別装置22をさらに設ける。この動物識別装置22は、動物特に乳牛が身につけた動物識別装置を読みとる装置を含む。既知のように、動物識別装置からのデータは、数個のメモリファイルを含むメモリを有するコンピュータを備えた中央ユニット20により集中的に記憶される。中央ユニット20は、装置の各機能を集中的に制御する。 【0044】本発明によれば、メモリには群の動物のストレスに関するデータを、群の動物毎に設ける。これらデータは最初は、農夫が知っている経験に基づくデータによって入力することが出来る。段階的順位及び不安を与える行動に関するデータは自動的に追加され、装置によって更新可能である。 【0045】搾乳室への入室に関し、本発明による装置の機能をさらに詳細に説明する。しかし、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、動物の群を管理する際の慣例である、あらゆる自動的動物関連処理に適用可能であることは明白である。 【0046】酪農動物が搾乳室1内の搾乳ロボット3を使用したい時、彼らはまず、多数の入り口ゲートの1つを通って待機場所に入らなければならない。入り口ゲートの前の動物のうち1頭が、搾乳ロボット3による搾乳がこの瞬間不当であるほどの高いストレスを示したことが判ると、該当する入り口ゲートが閉鎖される。他のストレスのない動物達は他の入り口ゲートの1つを使うことが出来る。検出はそれ自体既知の読みとりユニットにより行われる。搾乳中ストレスは、搾乳ロボットに存在するストレス測定装置によって測定可能である。 【0047】搾乳ロボット3によって搾乳が完了した酪農動物は、出口ゲートを通って搾乳室1から退去することが出来る。この場合も、動物のストレスに基づき出口ゲートの操作が部分的に制御される。従ってストレスのある動物を、出口ゲートから気を落ち着かせる場所に導くことが出来る。 【0048】中央ユニット20により制御されるゲートは、このようにストレスの程度に応じて動物を案内する可能性を提供する。ストレスの程度を確定するために上記のストレス測定装置の1つが使用される。特にストレス測定装置は、測定されたストレスの程度に応じてアラーム装置に信号を送ることが出来る。このようなアラーム信号は可聴信号または可視信号であってもよいが、電信ネットワークによる農夫または管理部に対する電話であってもよい。 【0049】 【発明の効果】上述のように、本発明によれば、各種測定装置を用いて動物のストレスの程度を確定し、コンピュータに記憶された過去のデータと比較するか及び/または搾乳前と搾乳中及び搾乳後のデータを相互比較することにより、効果的な搾乳を行い、ミルクの生産量と品質を高めることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501363040 【氏名又は名称】レリー エンタープライジズ アクチェンゲゼルシャフト
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| 【出願日】 |
平成14年2月8日(2002.2.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060690 【弁理士】 【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−253075(P2002−253075A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月10日(2002.9.10) |
| 【出願番号】 |
特願2002−32136(P2002−32136) |
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