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【発明の名称】 トランスジェニック植物種子におけるタンパク質産生
【発明者】 【氏名】ユ ス−メイ

【氏名】チェン クオ−ジョアン

【氏名】リュ リ−フェイ

【氏名】シャウ ジェイ−フ

【要約】 【課題】リンまたは炭水化物の豊富な飼料のための原料として有用な種子を生成するトランスジェニック植物を提供すること。

【解決手段】トランスジェニック植物であって、このゲノムDNAが、プロモーター、および加水分解酵素をコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含み、ここで、該プロモーターが、該トランスジェニック植物の発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、または実生の植物種子組織において、該加水分解酵素の発現を駆動する、トランスジェニック植物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トランスジェニック植物であって、このゲノムDNAが、プロモーター、および加水分解酵素をコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含み、ここで、該プロモーターが、該トランスジェニック植物の発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、または実生の植物種子組織において、該加水分解酵素の発現を駆動する、トランスジェニック植物。
【請求項2】 前記加水分解酵素が、前記トランスジェニック植物の前記植物種子組織中に天然に存在する基質を加水分解する、請求項1に記載のトランスジェニック植物。
【請求項3】 前記植物が、イネ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、またはアブラナ植物である、請求項1に記載のトランスジェニック植物。
【請求項4】 前記プロモーターが、α−アミラーゼ遺伝子プロモーターである、請求項1に記載のトランスジェニック植物。
【請求項5】 前記プロモーターが、αAmy8プロモーターである、請求項4に記載のトランスジェニック植物。
【請求項6】 前記プロモーターが、グルテリン遺伝子プロモーターである、請求項1に記載のトランスジェニック植物。
【請求項7】 前記酵素がフィターゼである、請求項1に記載のトランスジェニック植物。
【請求項8】 前記酵素が、アミロプルラナーゼまたはα−アミラーゼである、請求項1に記載のトランスジェニック植物。
【請求項9】 請求項1に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項10】 前記種子が発芽している、請求項9に記載のトランスジェニック種子。
【請求項11】 請求項2に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項12】 前記種子が発芽している、請求項11に記載のトランスジェニック種子。
【請求項13】 請求項3に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項14】 前記種子が発芽している、請求項13に記載のトランスジェニック種子。
【請求項15】 請求項4に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項16】 前記種子が発芽している、請求項15に記載のトランスジェニック種子。
【請求項17】 請求項5に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項18】 前記種子が発芽している、請求項17に記載のトランスジェニック種子。
【請求項19】 請求項6に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項20】 前記種子が発芽している、請求項19に記載のトランスジェニック種子。
【請求項21】 請求項7に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項22】 前記種子が発芽している、請求項21に記載のトランスジェニック種子。
【請求項23】 請求項8に記載のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子。
【請求項24】 前記種子が発芽している、請求項23に記載のトランスジェニック種子。
【請求項25】 加水分解酵素を生産する方法であって、該方法が、請求項1に記載のトランスジェニック植物を提供する工程、該トランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取する工程、および該トランスジェニック種子を発芽させて該加水分解酵素を生産する工程を包含する、方法。
【請求項26】 前記トランスジェニック種子から前記加水分解酵素を単離する工程をさらに包含する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】 ポリペプチドを産生する方法であって、該方法が以下の工程:トランスジェニック植物のゲノムDNAが、α−アミラーゼプロモーター、およびポリペプチドをコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含む、該トランスジェニック植物を提供する工程;該トランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取する工程;該トランスジェニック種子を発芽させて成熟種子を生産する工程;ならびに該成熟種子から該ポリペプチドを単離する工程、を包含する、方法。
【請求項28】 前記単離する工程において、前記ポリペプチドが、前記成熟種子の胚または内乳から単離される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】 ポリペプチドを産生する方法であって、該方法が以下の工程:トランスジェニック植物のゲノムDNAが、グルテリン遺伝子プロモーター、およびポリペプチドをコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含む、該トランスジェニック植物を提供する工程;該トランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取する工程;該トランスジェニック種子を発芽させる工程;ならびに該種子の胚組織または内乳組織から該ポリペプチドを単離する工程、を包含する、方法。
【請求項30】 トランスジェニック植物を調製する方法であって、植物に、プロモーター、および加水分解酵素をコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を移入する工程であって、ここで、該プロモーターが、該トランスジェニック植物の発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、または実生の植物種子組織において、該加水分解酵素の発現を駆動する、工程を包含する、方法。
【請求項31】 請求項30に記載の方法によって調製されたトランスジェニック植物から生産されたトランスジェニック種子を調製する方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスジェニック植物、より詳細には、リンまたは炭水化物の豊富な飼料のための原料として有用な種子を生成するトランスジェニック植物に関する。
【0002】
【従来の技術】薬学的タンパク質および産業用酵素の生成のためのトランスジェニック植物の使用が提唱されてきている。一般に、組換えタンパク質の発現は、例えば、Agrobacterium媒介性形質転換または粒子ボンバードメントを用いる、異種遺伝子の宿主植物ゲノムへの安定な組み込みに依存する。費用面においては、農場植物を使用する商業的に価値のあるタンパク質の生成は、複雑かつ高度な維持管理のバイオリアクターを必要とする他の生物学的生成系(例えば、酵母培養物、細菌培養物、または哺乳動物細胞培養物)より、より競合的である。さらに、植物におけるタンパク質生成は、より大量に生成するために容易にスケールアップされうる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、リンまたは炭水化物の豊富な飼料のための原料として有用な種子を生成するトランスジェニック植物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、トランスジェニック植物であって、このゲノムDNAが、プロモーター、および酵素をコードしかつこのプロモーターに作動可能に連結されるヌクレオチド配列を有する遺伝子を含み、ここで、このプロモーターが、発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、またはこのトランスジェニック植物の実生の植物種子組織において、この加水分解酵素の発現を駆動する、トランスジェニック植物に関する。
【0005】より詳細には、本発明は以下の通りである。
【0006】本発明は、トランスジェニック植物であって、このゲノムDNAが、プロモーター、および加水分解酵素をコードしかつ上記プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含み、ここで、上記プロモーターが、上記トランスジェニック植物の発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、または実生の植物種子組織において、該加水分解酵素の発現を駆動する、トランスジェニック植物を提供する。
【0007】1つの実施態様では、上記加水分解酵素は、上記トランスジェニック植物の前記植物種子組織中に天然に存在する基質を加水分解する。
【0008】別の実施態様では、上記植物は、イネ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、またはアブラナ植物である。
【0009】別の実施態様では、上記プロモーターは、α−アミラーゼ遺伝子プロモーターである。好ましくは、このプロモーターは、αAmy8プロモーターである。さらに別の実施態様では、上記プロモーターは、グルテリン遺伝子プロモーターである。
【0010】別の実施態様では、上記酵素はフィターゼである。さらに別の実施態様では、上記酵素は、アミロプルラナーゼまたはα−アミラーゼである。
【0011】本発明は、上記の本発明のトランスジェニック植物から生産される、トランスジェニック種子もまた提供する。
【0012】1つの実施態様では、上記種子は発芽している。
【0013】本発明はまた、加水分解酵素を生産する方法を提供し、この方法は、上記トランスジェニック植物を提供する工程、該トランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取する工程、および該トランスジェニック種子を発芽させて該加水分解酵素を生産する工程を包含する。
【0014】1つの実施態様では、上記の加水分解酵素を生産する方法は、上記トランスジェニック種子から前記加水分解酵素を単離する工程をさらに包含する。
【0015】本発明はさらに、ポリペプチドを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程:トランスジェニック植物のゲノムDNAが、α−アミラーゼプロモーター、およびポリペプチドをコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含む、該トランスジェニック植物を提供する工程;該トランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取する工程;該トランスジェニック種子を発芽させて成熟種子を生産する工程;ならびに該成熟種子から該ポリペプチドを単離する工程、を包含する。
【0016】1つの実施態様では、上記のポリペプチドを産生する方法は、上記単離する工程において、上記ポリペプチドが、前記成熟種子の胚または内乳から単離される。
【0017】本発明はまた、ポリペプチドを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程:トランスジェニック植物のゲノムDNAが、グルテリン遺伝子プロモーター、およびポリペプチドをコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を含む、該トランスジェニック植物を提供する工程;該トランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取する工程;該トランスジェニック種子を発芽させる工程;ならびに該種子の胚組織または内乳組織から該ポリペプチドを単離する工程、を包含する。
【0018】本発明はまた、トランスジェニック植物を調製する方法を提供し、この方法は、植物に、プロモーター、および加水分解酵素をコードしかつ該プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む遺伝子を移入する工程であって、ここで、該プロモーターが、該トランスジェニック植物の発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、または実生の植物種子組織において、該加水分解酵素の発現を駆動する、工程を包含する。
【0019】本発明はまた、上記のトランスジェニック植物を調製する方法によって調製されたトランスジェニック植物から生産されたトランスジェニック種子を調製する方法を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、加水分解酵素が、植物種子組織において活性なプロモーターを有し、かつこの加水分解酵素をコードする配列の転写を駆動するトランスジーンを用いてトランスジェニック種子において発現される場合、(例えば、E.coli生成酵素と比較して)予測されるより、より高い比活性を有するという発見に基づく。
【0021】より具体的には、本発明は、トランスジェニック植物(例えば、トランスジェニックイネ、トランスジェニックオオムギ、トランスジェニックライ麦、またはトランスジェニックアブラナ植物)を特徴とし、このトランスジェニック植物のゲノムDNAは、プロモーター(例えば、α−アミラーゼプロモーター(例えば、αAmy8遺伝子のプロモーター)またはグルテリンプロモーター)および加水分解酵素をコードし、そしてこのプロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を有する遺伝子を含む。このプロモーターは、発生中の種子、発芽中の種子、発芽した種子、またはトランスジェニック植物の実生の植物種子組織において加水分解酵素の発現を駆動する。この酵素は、植物種子組織中に天然に存在する基質を必要に応じて加水分解する。この酵素が、フィターゼである場合、酵素はまた、酸性ホスファターゼ(例えば、appA遺伝子によってコードされる酵素)、またはSelenomonas ruminantium(例えば、ATCC 55785として入手可能であるJY35株)由来のフィターゼ(例えば、phyA遺伝子によってコードされる酵素)であり得る。この酵素が(例えば、Thermoanaerobacter ethanolicusの)アミロプルラナーゼである場合、この酵素はまた、α−アミラーゼであり得る。本発明はまた、上記のトランスジェニック植物から生産されたトランスジェニック種子を含む。本明細書中に記載される場合、「種子」は、発生中の種子、成熟種子、発芽中の種子、発芽した種子、または実生であり得る。従って、本発明はさらに、本発明のトランスジェニック植物を提供し、このトランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取し、この種子を発芽させ、そして必要に応じて、このトランスジェニック種子から加水分解酵素を単離することによって加水分解酵素を生成する方法を特徴とする。
【0022】本発明はまた、トランスジェニック植物のゲノムDNAがαアミラーゼプロモーターおよびポリペプチドをコードし、かつこのプロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を有する遺伝子を含むトランスジェニック植物を提供し;このトランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取し;このトランスジェニック種子を発芽させて成熟種子を生成し;そしてこの成熟種子から(例えば、成熟種子の胚組織または内乳組織から)このポリペプチドを単離することによってポリペプチドを生成する方法を特徴とする。トランスジェニック植物のゲノムDNAがグルテリン遺伝子プロモーターおよびポリペプチドをコードし、かつこのプロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を有する遺伝子を含むトランスジェニック植物を提供し;このトランスジェニック植物からトランスジェニック種子を採取し;このトランスジェニック種子を発芽させ;そしてこの種子の胚組織または内乳組織からこのポリペプチドを単離することによってポリペプチドを生成する方法がまた、本発明に包含される。
【0023】本明細書中に使用される場合「フィターゼ」は、フィチン酸(phytate)またはフィチンと反応して、単胃動物のGIにおいて吸収性であるリンまたはリンを含む部分を放出する酵素である。従って、フィチン酸由来の無機リンまたはリン酸(phosphate)を放出するホスファターゼは、やはりフィターゼである。
【0024】他方のエレメントに「作動可能に連結され」ている一方の遺伝子エレメントとは、一方の遺伝子エレメント(プラス鎖、マイナス鎖、または二重鎖形態のいずれか)が、他方の遺伝子エレメントを作動またはそれに影響を及ぼすように構造的に構成されていることを意味する。例えば、ポリペプチドをコードする配列に作動可能に連結されたプロモーターは、このプロモーターがこのポリペプチドをコードする核酸の転写を開始することを意味する。
【0025】発芽は、種子による水の取り込みとともに開始し(インビビション)、そして胚軸(通常は幼根)による伸長の開始とともに終了する。従って、発芽は、実生の生長を包含せず、実生の生長は、発芽が終了したときに開始する。発芽が完了するためには、幼根は伸長し、そして周辺の構造物を貫通しなければならない。発生中の種子は、発芽している種子または実生の生長を支持する種子である。本明細書中で使用される場合、用語「実生」は、de Vogel「The Seedling」、Seedlings of Dicotyledons,Centre for Agricultural Publishing andDocumentation,Wageningen,Netherlands、第9〜25頁、1983に記載されるように、発芽している種子から生長した幼若植物を意味する。
【0026】αアミラーゼ遺伝子プロモーターおよびシグナルペプチド配列は、酵素オープンリーディングフレーム(ORF)または遺伝子の上流で融合され得、このオープンリーディングフレームまたは遺伝子は、種々の供給源に由来し得る。次いで、キメラ遺伝子は、植物(例えば、穀類)ゲノムに導入される。例えば、高レベルのフィターゼを生成する麦芽製造した(malted)トランスジェニック穀粒は、ヒトの消費、動物飼料、または食品加工に使用され得る。麦芽製造は、穀粒が、制御された条件下、および一貫した製品を製造するための控えめな(contained)施設において発芽される過程である。
【0027】食餌として加水分解酵素を生成するようにトランスジェニック麦芽製造種子を使用する利点としては、以下が挙げられる:(1)この種子は、容易に運びやすくかつ壊れにくい、容易に利用可能な形態で多量の栄養素および無機物を含む;(2)この種子中の栄養素は、例えば、フィチン酸によりキレート化されない;(3)麦芽製造した種子においては、麦芽製造した種子がビール製造および食品産業において長い間使用されており、そしてヒトおよび動物に無害であることが公知であるために、食餌の消費者についての毒性がほとんど予測されない;そして(4)外因性の酵素を原料に添加する必要がないために、単胃動物の飼料を製造するコストが低減される。
【0028】さらに、本発明のトランスジェニック植物、またはその器官および種子を使用して、種々の産業プロセスのための加水分解酵素を生成し得る。このような適用の例は、非反芻動物のための飼料添加物において、大豆加工において、食品加工において、またはフィチン酸由来のイノシトールまたはイノシトールリン酸の生成においてである。
【0029】本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲からも明らかである。
【0030】(発明の詳細な説明)本発明は、リンまたは炭水化物の豊富な飼料のための原料として有用な種子を生成するトランスジェニック植物に関する。この種子および得られた飼料の優れた性質は、植物の種子組織中で活性なプロモーターを含む導入遺伝子(そして、それはトランスジェニック植物の種子組織において酵素を高度に発現する)の挿入に起因する。当然、この酵素は、本発明が提供する利点に影響することなく、トランスジェニック種子または植物のいずれにおいても発現され得る。このような植物から産生された種子は、導入遺伝子を含まないコントロールの植物と比較して、フィチン酸を低下し、そして食餌のリン含量を増加し得るか、または複合糖質を低下し、そして単純糖質を増加し得る。
【0031】フィチン酸(ミオ−イノシトールヘキサキスホスフェート)は、多くの種子においてリンの主要な貯蔵形態である。フィチンは、myo−イノシトールヘキサリン酸(フィチン酸)のカリウム塩、マグネシウム塩およびカルシウム塩の不溶性の混合物である。穀物、脂肪種子およびマメにおいて、フィチン酸塩は成熟中に種子に蓄積し、そして種子の総リン含量の50%〜80%を占める。ダイズおよびトウモロコシ粒粉は、動物飼料の主要な成分である。それらは、フィチン酸塩由来のリンが動物により消化可能(すなわち、吸収可能)である限り、動物の成長要求を満たすために十分なリンのレベルを含む。反芻動物(複数の胃の動物)は、容易にフィチン酸を切断し、消化可能なリンを遊離する。しかし、単胃動物(例えば、ブタ、家禽および魚)は、ごくわずかしかフィチン酸を利用しない。なぜならそれらの動物は、フィチン酸塩を加水分解し得る胃腸(GI)管の酵素を欠失するからである。この欠失により食餌要求を満たすリンを有する動物飼料の補充が必要になる。さらに、フィチン酸は、重要な陽イオン(鉄、マグネシウム、マンガン、亜鉛、カルシウム、銅およびモリブデンを含む)をキレートし、そしてフィチン酸−陽イオン−タンパク質複合体を形成し、それにより飼料中のミネラルおよびアミノ酸のバイオアベイラビリティーを低下させる。従って、本発明は、動物の飼料のために用いられる原料においてフィチン酸の分解によりリンを放出する手段を提供する。
【0032】本発明のトランスジェニック植物または種子において生成されるフィターゼはまた、トウモロコシまたはモロコシの穀粒を浸漬するプロセスにおいて用いられ得る。植物組織または種子は、浸漬トウモロコシへの添加前に粉にされ得る。植物組織または種子から遊離したフィターゼは、多くのトウモロコシ調製物に存在するフィチン上で作用し得る。トランスジェニックな穀類の粒は(それがトウモロコシまたはモロコシの穀粒である場合)、フィターゼを産生し、インサイチュでフィチンを分解し得る。トウモロコシ浸漬におけるフィチンの分解は、栄養含量を増加し、そして結果的にトウモロコシ浸漬液(動物の飼料として、または微生物発酵における栄養物として用いられる)の商業的価値を上昇させる。さらに、フィチンの分解は、トウモロコシ浸漬液の濃縮、移動および貯蔵の間のフィルター、パイプ、リアクター容器などへのフィチンの沈着物の蓄積に関する問題を防ぎ得る。フィターゼの作用はまた、トウモロコシ湿式製粉に関与する浸漬プロセスおよび分離プロセスを促進し得る。
【0033】さらに、デンプン加水分解酵素(例えば、アミロプルラナーゼ(amylopullulanase))を含有するトランスジェニック種子の使用は、穀類の穀粒デンプンを用いる糖の産生のための食品産業およびワイン産業において現在用いられるプロセスに適合し得、そして望ましい。イネは、世界の人口の50%より多くのための食物の主要な供給源を提供し、そして地上で最も重要でかつ広範に栽培される穀物である。その大きなバイオマスに起因して、イネの種子は、食品産業およびワイン産業のための可溶性の糖の理想的な供給源である。プルラナーゼ活性およびα−アミラーゼ活性の両方を保有する、Thermoanaerobacter ethanolicus 39E由来のアミロプルラナーゼ(APU)は、ポリサッカライドのα−1,4およびα−1,6結合の両方を加水分解し得、そして熱安定性であり90℃が触媒至適条件である。一般に、イネは6〜10重量%のタンパク質および70〜80重量%のデンプンを含む。APUは、デンプンを加水分解して、可溶性の糖を生成し、そして同時に不溶性の米粉の相対的組成を増加させ得る。高タンパク質の米粉は、高い栄養価を有し、そしてプリン(pudding)、粥、即席ミルク、ベビーフードなどの生産に有用である。以下に示すように、T.ethanolicusの成熟APU(全1481アミノ酸)のアミノ酸75〜1029をコードするAPU遺伝子の2.9kbのDNAフラグメントが、単離されそして特徴づけされた。この短縮APUは、α−アミラーゼ活性およびプルラナーゼ活性の両方を維持している。種子のデンプンからの糖の生産において、二重活性APUを含有するトランスジェニックイネ種子の使用は、生産プロセスを簡単にし、そして米粉についての生産コストを有意に低下する。
【0034】植物へ挿入される導入遺伝子を構築するために必須の遺伝子エレメントは、容易に利用可能である。例えば、α−アミラーゼプロモーターは、米国特許第5,460,952号および以下の実施例に記載される。他の適切なプロモーターは、以下に記載される:McElroyら、Plant Mol.Biol.15:257〜268,1990;Brusslanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:7791〜7795,1992;Wissenbachら、Plant J.4:411〜422、1993;Reynoldsら、Plant Mol.Biol.29:885〜896,1995;Kaukinenら、Plant Mol.Biol.30:1115〜1128、1996;Beaudoinら、Plant Mol.Biol.33:835〜846、1997;Mooreら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:762〜767、1997;Odellら、Nature 313:810〜812、1985;およびSu−May YuおよびYu−ChanChaoが発明者として名前が記載されている、2000年5月22日出願の「Plant Seedling and Embryo Promotor」と題される米国特許出願。他の遺伝子エレメント(例えば、シス調節配列)はまた、当業者により利用可能である。例えば、米国特許第5,969,127号を参照のこと。
【0035】導入遺伝子を含む発現構築物は、ベクター(例えば、プラスミド)に挿入され得る。次いでこれは、当該分野で公知の標準的方法である、Agrobacterium tumefaciens媒介DNA送達または微粒子ボンバードメントを用いて植物に導入される。
【0036】酵素をコードするDNA配列は、微生物、植物または動物の供給源のような種々の供給源から入手され得る。例えば、フィターゼをコードするDNA配列は、例えば、細菌のcDNAライブラリーのスクリーニング、または異種プローブもしくは縮重プローブを用いる核酸のPCR増幅によって、反芻胃の細菌からクローニングされ得る。
【0037】本明細書において記載されたクローニングされた遺伝子は、「第2世代の」酵素(そのアミノ酸配列は、変異誘発(例えば、部位特異的変異誘発)により変更されている)の構築のための出発材料として用いられ得る。この第2世代の酵素は、野生型酵素または組換え酵素の特性と異なる有利な特性を有する。例えば、温度または至適pH、比活性または基質親和性は、規定されたプロセスにおける適用のためにより適切になるよう変更され得る。
【0038】酵素コードDNA配列を含有する発現構築物を植物またはトランスジェニック植物を産生し得る細胞に導入するために、いくつかの技術が、利用可能である。このような技術としては、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、超音波法、ポリエチレングリコール媒介プロトプラスト形質転換、ポリLオルニチン法、リン酸カルシウム法、および粒子ボンバードメントが挙げられる。
【0039】これらのいわゆる直接のDNA形質転換法に加えて、ウイルスベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV由来)および細菌ベクター(例えば、Agrobacterium属由来)のようなベクターを含む形質転換系が広範に利用可能である。選択および/またはスクリーニング後、形質転換されたプロトプラスト、細胞または植物部分(例えば、外植片)は、当該分野で公知の方法を用いて、植物全体に再生され得る。
【0040】穀類作物の形質転換および再生のために、本発明の1実施態様は、バイナリーベクター系(Hoekemaら、Nature 303:179〜180、1983;および欧州特許出願番号0120516)の原理を用いる。この系では、Agrobacterium株は、ビルレンス遺伝子を有するvirプラスミドおよび移入されるべき遺伝子構築物と適合可能なプラスミドを含有する。この実施例において用いる場合、バイナリーベクターは、T−DNAの左右のボーダー配列の間に、ハイグロマイシン耐性をコードするhph遺伝子、および遺伝子構築物の挿入のためのマルチクローニング部位を含む。
【0041】フィターゼの発現を指向するために用いられるプロモーターは、α−アミラーゼ遺伝子プロモーターであり得る。αアミラーゼ遺伝子プロモーターは、穀類作物の発芽中の種子(Huttlyら、EMBO J.8:1907〜1913、1989;Skriverら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA88:7266〜7270、1991;Lanahanら、Plant Cell 4:203〜211、1992;Tanidaら、Mol.Gen.Genet.244:127〜134、1994;Itohら、Plant Physiol.107:25〜31、1995)、スクロース欠乏懸濁細胞(Chanら、J.Biol.Chem.269:17635〜17641、1994)、ならびに他の組織および器官(Chanら、Plant Mol.Biol.22:491〜506、1993)において活性である。
【0042】導入遺伝子は、α−アミラーゼ遺伝子、または小胞体、液胞、タンパク粒、もしくは細胞外空隙へ組換えタンパク質を指向し得る別の遺伝子に由来するシグナルペプチド配列をさらに含み得る。他の調節配列(例えば、植物で機能するターミネーター配列およびポリアデニル化シグナル)は、この導入遺伝子に含まれ得る。1つのこのような配列の1つの例は、Agrobacterium tumefaciensのノパリンシンターゼ(Nos)遺伝子の3’非翻訳領域、またはイネα−アミラーゼ遺伝子の3’非翻訳領域である(米国特許第5,969,127号)。
【0043】本発明のトランスジェニック植物が一旦生成されると、種子組織以外の組織における発現は、有益であり得る。例えば、トランスジェニック植物は、フィターゼがトランスジェニック植物の葉、葉鞘、茎または根から単離されるか否かにかかわらず、組換えフィターゼの産生体として用いられ得る。
【0044】フィターゼ活性は、当該分野において公知の任意の方法(比色定量技術または未変性のゲルアッセイを用いる、ELISA、ウエスタンブロットおよび直接酵素アッセイを含む)を用いて測定され得る。例えば、Shimizu,Biosci.Biotech.Biochem.56:1266〜1269、1992;Yankeら、Microbiology 144:1565〜1573、1998;およびKimら、Enzyme Microb.Technol.22:2〜7、1998を参照のこと。
【0045】トランスジェニックの植物、植物の器官、または麦芽種子は、直接(すなわち、さらなる処理なしに)用いられ得るか、または従来の手段(例えば、特定の使用のために適切なように均一になるまで粉砕する工程)を介して最初に処理され得る。あるいは、フィターゼは、植物、植物器官、または麦芽種子から抽出され得、所望される場合、従来の抽出法および精製技術を用いて、使用の前に精製され得る。例えば、Laboureら、Biochem.J.295:413〜419、1993;およびGolovanら、Can.J.Microbiol.46:59〜71,2000を参照のこと。
【0046】さらなる労力なしに、当業者は、上記の開示、ならびに下記のトランスジェニック植物および種子の生成に基づいて、本発明を完全な程度まで利用し得ると考えられる。以下の実施例は、当業者が本発明のトランスジェニック植物を単離し、そして使用し得る方法の単なる例示であり、そしていかなる方法でも開示の残り部分を制限しないと解釈されるべきである。本開示において引用される全ての刊行物、特許または特許出願は、本明細書において参考として援用される。
【0047】
【実施例】(実施例1)本実施例において使用される方法、材料、および手順を最初に記載する。
【0048】(方法および材料)植物材料。本実施例において使用したイネ品種は、Oryza sativaL.cv.Tainung67であった。未成熟種子を、籾殻をとり、2.4% NaOClで1時間滅菌し、滅菌水で十分に洗浄し、そしてToki,Plant Mol.biol.Rep.15:16−21,1997に記載されるようにカルス誘導のためにN6D寒天培地上に置いた。1ヶ月後、胚盤由来のカルスを、3%スクロースおよび10μM 2,4−Dを含有する、形質転換のための新鮮なN6D培地または液体MS培地において継代培養し、Yuら,J.Biol.Chem.266:21131−21137,1991に以前に記載されたように懸濁細胞培養物を樹立した。
【0049】プラスミド。プラスミドαAmy8−Cは、1.4−kbのイネα−アミラーゼcDNA挿入物をpBluescript KS+(Stratagene)中に保有する(Yuら,Gene 122:247−253,1992)。プラスミドpRY18は、イネゲノムrDNAクラスター(18S rRNA遺伝子の3’側の半分の部分、完全な5.8S rRNA遺伝子、および25S rRNA遺伝子の5’側の半分の部分を含む)を含む3.8kbのDNAフラグメントをpUC13中に保有する(Sanoら,Genome 33:209−218,1990)。プラスミドRAMYG6aは、αAmy8ゲノムDNAの3’側の半分の部分および3’隣接領域を含む。プラスミドRAMYG6aを、イネゲノムDNAライブラリー(Clontech)をαAmy8−Cをプローブとして用いてスクリーニングすることにより作成した。選択されたクローンを、続いて、ポジティブなEMBL−3ファージクローンからpBluescript(Stratagene)中にサブクローニングした。プラスミドRAMYG17は、αAmy7ゲノムDNAの5’隣接領域、コード領域全体、および3’隣接領域を含む。プラスミドRAMYG17を、イネゲノムDNAライブラリー(Clonteh)をαAmy8−Cをプローブとして用いてスクリーニングすることにより作製した。RAMYG6aおよびRAMYG17に関するさらなる詳細は、Hoら,修士論文,Department of Biology,National Taiwan Normal University,1991に見出され得る。選択されたクローンを、続いて、ポジティブなEMBL−3ファージクローンからpBluescript中にサブクローニングしたプラスミド構築。S.ruminantiumフィターゼ遺伝子(SrPf6)の5’末端を、DNAテンプレートとしてプラスミドpSrPf6(米国特許第5,939,303号)を、およびプライマー【0050】
【化1】

(配列番号1;EcoRV部位に下線を付した)および5’−ACGCAGGATCCACCTCATAAAACC−3’(配列番号2;BamHI部位に下線を付した)を用いるPCRによって改変して、EcoRV部位が、成熟型のプロセシングされたフィターゼ酵素の最初のアミノ酸を特定するコドン(配列番号1において太字にした)のすぐ5’側に組み込まれた、そしてBamHI部位がこのフィターゼ遺伝子の末端に組み込まれた組換え遺伝子を得た。EcoRV部位は、α−アミラーゼ遺伝子であるαAmy8のシグナルペプチド配列へのフィターゼ遺伝子の融合を可能にする。PCR産物を、pBluescript(Stratagene)のEcoRV部位およびBamHI部位にサブクローニングして、pBS/SrPf6を生成した。
【0051】E.coliホスファターゼ遺伝子であるappAを、DNAテンプレートとしてのプラスミドpET−appA(Golovanら,Can.J.Microbiol.46:59−71,2000)、ならびにオリゴヌクレオチド5’−ACGGCGGATATCAGAGTGAGCCGGAGCTGA−3’(配列番号3:EcoRV部位に下線を付した)および5’−AGGTTGGATCCTTACAAACTGCACGAAGG GT−3’(配列番号4;BamHI部位に下線を付した)を用いてPCRによって同様に、5’末端および3’末端で改変した。得られたPCR産物をpBluescriptにサブクローニングして、pBS/appAを生成した。
【0052】αAmy8の1.2kbのプロモーターおよびシグナルペプチド領域を、SalIおよびHindIIIでpAG8(Chanら,Plant Mol.Biol.22:491−506,1993)から切り出し、pBluescriptにサブクローニングして、pBS/8SPを生成した。αAmy8の3’非翻訳領域(3’UTR)を、DNAテンプレートとしてRAMYG6aを、そしてオリゴヌクレオチド5’−CGGGATCCTAGCTTTAGCTATAGCGAT−3’(配列番号5;BamHI部位に下線を付した)および5’−TCCCCGCGGGTCCTCTAAGTGAACCGT−3’(配列番号6;SacIIに下線を付した)を用いてPCR増幅した。ノパリンシンターゼ遺伝子(Nos)3’UTRを、DNAテンプレートとしてpBI221(Clontech)を、そしてオリゴヌクレオチド5’−TCCGGATCCCAGATCGTTCAAACATTT−3’(配列番号7;BamHI部位に下線を付した)および5’−AGCCCGCGGGATCGATCTAGTAACAT−3’(配列番号8;SacIIに下線を付した)を用いてPCR増幅した。
【0053】αAmy8およびNos3’UTRを、pBS/8SP中のBamHI部位およびSacII部位にサブクローニングして、それぞれ、pBS/8SP8UおよびpBS/8SPNosを生成した。SrPf6を、EcoRVおよびBamHIを用いてpBS/SrPf6から切り出し、そしてpBS/8SP8UおよびpBS/8SPNos中の同じ部位にサブクローニングして、それぞれ、pBS/8F8UおよびpBS/8FNを生成した。appA遺伝子を、EcoRVおよびBamHIを用いてpBS/appAから切り出し、そしてpBS/8SP8UおよびpBS/8SPNos中の同じ部位にサブクローニングして、pBS/8A8UおよびpBS/8ANを生成した。αAmy8シグナルペプチド配列とSrPf6またはappAコード領域との適切なインフレームの融合、ならびにSrPf6またはappAコード領域をαAmy8 3’UTRまたはNos 3’UTRと連結する連結領域を、全てDNA配列決定によって確認した。
【0054】αAmy7の1.7−kbのプロモーターおよびシグナルペプチド領域を、DNAテンプレートとしてRAMYG17aを、そしてオリゴヌクレオチド5’−ACCGGGTCGACGTATACATGTCACCTACA−3’(配列番号9;SalI部位に下線を付した)および5’−GGTGATATCCAGGACTT GCCCGGCTGT−3’(配列番号10;EcoRV部位に下線を付した)を用いてPCR増幅して、SalI部位をαAmy7プロモーターの5’末端に、そしてEcoRV部位をこのシグナルペプチド配列のすぐ3’側に有するPCR産物を得た。このPCR産物を、pBluescriptにおけるSalI部位およびEcoRV部位にサブクローニングして、pBS/7SPを生成した。αAmy7 3’UTRを、DNAテンプレートとしてRAMYG17を、そしてオリゴヌクレオチド5’−GCTCTAGAAATCTGAGCGCACGATG−3’(配列番号11;XbaI部位に下線を付した)および5’−TCCCCGCGGTAAGCATTAAGCAGTGCA−3’(配列番号12;SacII部位に下線を付した)を用いてPCR増幅した。このPCR産物を、pBS/7SP中のXbaI部位およびSacII部位にサブクローニングして、pBS/7SP7Uを生成した。Nos 3’UTRを、XbaIおよびSacIIを用いてpBS/8SPNから切り出し、そしてpBS/7SP中の同じ部位にサブクローニングしてpBS/7SPNosを生成した。SrPf6遺伝子を、EcoRVおよびBamHIを用いてpBS/SrPf6から切り出し、そしてpBs/7SP7UおよびpBS/7SPNos中の同じ部位にサブクローニングして、それぞれ、pBS/7F7UおよびpBS/7FNを生成した。appA遺伝子を、EcoRVおよびBamHIを用いてpBS/appAから切り出し、そしてpBS/7SP7UおよびpBS/7SPNos中の同じ部位にサブクローニングして、それぞれ、pBS/7A7UおよびpBS/7ANを生成した。αAmy7シグナルペプチド配列のSrPf6またはappAコード領域との適切なインフレームの融合、ならびにSrPf6またはappAコード領域をαAmy7 3’UTRまたはNos 3’UTRと連結する連結領域を、全てDNA配列決定によって確認した。
【0055】カリフラワーモザイクウイルス35S RNA(CaMV35S)プロモーター−ハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ(hph)コード配列−腫瘍形態ラージ遺伝子3’ UTR(tml)融合遺伝子を、EcoRIを用いてpTRA151(Zhengら,Plant Physiol.97:832−835,1991)から切り出し、そしてバイナリーベクターpPZP200(Hajdukiewiczら,Plant Mol.Biol.25:989−994,1994)のEcoRI部位にサブクローニングして、pPZP/HPHを生成した。pPZP/HPHを、SalIを用いて線状化し、そして平滑末端化して、クローニングのためのベクターとして生成した。pBS/8F8U、pBS/8FN、pBS/8A8U、pBS/8AN、pBS/7F7U、pBS/7FN、pBS/7A7UおよびpBS/7ANを、PvuIIを用いて線状化して、クローニングのための挿入物として用いた。この挿入物をベクターと連結してそれぞれ、pPZP/8F8U、pPZP/8FN、pPZP/8A8U、pPZP/8AN、pPZP/7F7U、pPZP/7FN、pPZP/7A7U、およびpPZP/7ANを生成した。
【0056】イネの形質転換。プラスミドを、Agrobacterium tumefaciens株EHA101(Hoodら,J.Bacteriol.168:1291−1301,1986)中にエレクトロポレーター(BTX)を製造業者の使用説明書に従って用いて導入した。未成熟イネ種子から誘導したカルスを、Hieiら,Plant J.6:271−282,1994およびTokiら,前出によって記載された方法に従ってAgrobacteriumを用いて共存培養した。
【0057】ノーザンブロット分析。総RNAを、Yuら,Plant Mol.Biol.30:1277−1289,1996に記載される通りに発芽中の種子の内乳から単離し、そしてTRIZOL試薬(GIBCO BRL)を用いて培養懸濁細胞から単離した。RNAゲルブロット分析を、Thomas,MethodsEnzymol.100:255−266,1983に記載される通りに行った。手短には、10μgの総RNAを、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)を含有する1%アガロースゲルで電気泳動し、ナイロンフィルターに転写し、そして32Pランダムプライマーで標識したSrPf6 DNA、appADNA、αAmy8遺伝子特異的DNA、またはrDNAプローブとハイブリダイズした。αAmy8遺伝子特異的DNAを、Sheuら,J.Biol.Chem.271:26998−27004,1996に記載される通りに調製した。ブロットを、オートラジオグラフィーを用いて可視化し、そしてPhosphoImager(Molecular Dynamics)に付随するソフトウェアを用いて定量した。
【0058】ウェスタンブロット分析。総タンパク質を、抽出緩衝液(50mM Tris−HCl[pH8.8]、1mM EDTA、10% グリセロール、1% Triton X−100、10mM β−メルカプトエタノール、および0.1%サルコシル)を用いて発芽中の種子の内乳から抽出した。ウェスタンブロット分析を、Yuら,J.Biol.Chem.266:21131−21137,1991に記載される通りに行った。
【0059】フィターゼ活性アッセイ。タンパク質抽出物を、Liら,Plant Physiol.114:1103−1111、1997に記載される通りに発芽中の種子から調製した。フィターゼ活性を、Shimizu,Biosci.Biotech.Biochem.56:1266−1269,1992に記載される通りに決定した。
【0060】(結果)αAmy8プロモーターは、形質転換されたイネ懸濁細胞におけるappAおよびSrPf6 mRNAのスクロース飢餓増強蓄積を付与する。αAmy8プロモーターが、イネにおけるappAの糖依存性発現を制御するか否かを決定するために、αAmy8の5’調節配列およびシグナルペプチド配列を含む1.2−kbのDNAフラグメントを、appAまたはSrPf6遺伝子の5’末端でインフレームで融合した。このキメラ遺伝子を、バイナリーベクター中に挿入し、そしてイネの形質転換のためにAgrobacteriumに導入した。多くの形質転換細胞株を得て、そして8つの株をさらなる研究のために選択した。形質転換したカルスを、懸濁細胞として培養し、次いでこの懸濁細胞をスクロースを含むかまたはスクロースを含まない培地中で培養した。総RNAを、精製し、そしてappA DNA、SrPf6 DNA、αAmy8遺伝子特異的DNA、またはrDNAをプローブとして用いるゲルブロット分析に供した。appA、SrPf6、およびαAmy8 mRNAの蓄積は、スクロース飢餓細胞においては検出可能であったが、スクロースを提供した細胞においては検出可能でなかった。appA mRNAもSrPf6 mRNAも、非形質転換(NT)細胞において検出されなかった。
【0061】αAmy8プロモーターは、形質転換されたイネ懸濁細胞におけるフィターゼのスクロース飢餓増強活性を付与する。αAmy8−appAまたはαAmy8−SrPf6キメラ遺伝子を保有する形質転換されたイネ懸濁細胞がフィターゼを合成し、そして培養培地中に分泌するか否かを決定するために、懸濁細胞中および培養培地中のこのフィターゼ活性を決定した。フィターゼ活性は、形質転換細胞および培養培地中で検出可能であった。両方の場合、フィターゼ活性は、スクロース飢餓によって有意に増強された。フィターゼ活性はまた、スクロース飢餓下で非形質転換細胞において検出可能であった。このことは、おそらく、内因性フィターゼ遺伝子により引き起こされた。
【0062】αAmy7およびαAmy8プロモーターは、発芽中のトランスジェニックイネ種子におけるSrPf6の発現を制御する。トランスジェニックイネ植物を、αAmy7−SrPf6またはαAmy8−SrPf6を保有する形質転換したイネカルスより再生した。いくつかのトランスジェニック系統のT1種子を、さらなる研究のためにランダムに選択した。種子の発芽の間のappA遺伝子およびSrPf6遺伝子の発現におけるαAmy7プロモーターおよびαAmy8プロモーターの役割を決定するために、トランスジェニックイネ種子を、5日間発芽させた。総RNAを、発芽した種子全体(シュート、根、および内乳を含む)から精製し、そしてSrPf6 DNA、αAmy8遺伝子特異的DNA、またはrDNAをプローブとして用いるゲルブロット分析に供した。αAmy7プロモーターの制御下で、SrPf6の発現は、発芽した種子のいくつかにおいて検出され得る。αAmy8プロモーターの制御下で、SrPf6の発現は、発芽した種子の全てにおいて検出され得る。SrPf6 mRNAは、非形質転換体においては検出されなかった。
【0063】αAmy8プロモーターは、発芽中のトランスジェニックイネ種子におけるappAの発現を制御する。トランスジェニックイネ植物を、αAmy8−appAを保有するイネカルスから再生させた。いくつかのトランスジェニック系統のT1種子を、さらなる研究のためにランダムに選択した。種子を、5日間発芽させ、そして総RNAを、発芽した種子全体(シュート、根、および内乳を含む)から精製し、そしてappA DNA、αAmy8遺伝子特異的DNA、またはrDNAをプローブとして用いるゲルブロット分析に供した。αAmy8プロモーターの制御下で、appAの発現は、発芽した種子の全てにおいて検出され得る。appA mRNAは、非形質転換体においては検出されなかった。
【0064】αAmy8プロモーターは、発芽中のトランスジェニックイネ種子における高いフィターゼ活性を付与する。発芽したトランスジェニック種子におけるフィターゼの発現レベルを決定するために、T1トランスジェニック種子におけるフィターゼ活性を分析した。トランスジェニックイネ種子を、5日間発芽させた。細胞抽出物を、発芽した種子全体(シュート、根、および内乳を含む)から調製し、そしてフィターゼ活性分析に供した。フィターゼ活性は、αAmy8−SrPf6−Nosキメラ遺伝子を保有する全ての発芽したトランスジェニック種子において、非形質転換体よりも高かった。トランスジェニック系統の1つである8FN−8は、他のトランスジェニック系統と比較して有意に高いフィターゼ活性を有していた。フィターゼ活性は、αAmy8−appAキメラ遺伝子を保有する全ての発芽したトランスジェニック種子において、非形質転換体よりも高かった。1つのトランスジェニック系統である8AN−14は、8FN−8を含む他のトランスジェニック系統と比較して有意に高いフィターゼ活性を有していた。
【0065】導入されたフィターゼおよび酸性ホスファターゼ遺伝子は、トランスジェニックイネの子孫に遺伝する。導入されたappA DNAおよびSrPf6 DNAがT1トランスジェニックイネの子孫に遺伝したか否かを決定するために、トランスジェニック系統8AN−14および8FN−8のT2種子を、5日間発芽させた。総RNAを、発芽した種子全体から精製し、そしてappA DNA、SrPf6 DNA、またはrDNAをプローブとして用いるゲルブロット分析に供した。appAおよびSrPf6の発現は、発芽したT2種子の大部分において検出された。
【0066】αAmy8プロモーターは、発芽中のトランスジェニックイネ種子におけるフィターゼの一時的発現を付与する。αAmy8−appAまたはαAmy8−SrPf6を保有する発芽したトランスジェニックイネ種子におけるフィターゼの発現パターンを決定するために、トランスジェニック系統8FN−8−8および8AN−14−10のT2種子を、種々の期間の間発芽させ、そしてフィターゼ活性を決定した。トランスジェニック種子におけるフィターゼ活性は、発芽の進行に伴って増加し、そして5〜6日目にピークに達したが、その後は減少した。フィターゼ活性はまた、非形質転換種子において検出可能であったが、発芽期間全体を通して低レベルなままであった。
【0067】発芽中のトランスジェニックイネ種子において産生されたフィターゼの分子量は、Pichia pastorisにおいて産生されるフィターゼの分子量に類似する。SrPf6を、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAP)プロモーターの制御下でプラスミド中にクローニングし、そしてPichia pastoris中で過剰発現させた。SrPf6 cDNAを、DNAテンプレートとしてpSfPf6を、そして5’プライマーとしてのオリゴヌクレオチド5’−CGGAATTCGCCAAGGCGCCGGAGCAGAC−3’(EcoRI部位に下線を付した)、および3’プライマーとしての5’−GCTCTAGATACGCCTTCGCCGGATGGCT−3’(XbaI部位に下線を付した)用いてPCR増幅した。SrPf6 cDNAを含有するDNAフラグメントを、EcoRIおよびXbaIで消化し、そしてpGAPZaA(Invitrogen)中の同じ部位に連結して、pGAP−SrPf6を生成した。SrPf6は、シグナルペプチドα因子に続き、そしてGAPプロモーターの制御下にあった。pGAP−SrPf6を、制限酵素AvrIIによって線状化し、そしてエレクトロポレーションによってP.pastoris宿主株SMD1168Hに移入した。形質転換された細胞を、ゼオシン(zeosin)(100mg/ml)を加えたYPDS(1%酵母抽出物、2%ペプトン、2%デキストロース、1Mソルビトール、pH7.5)に、30℃にて3日間プレーティングした。フィターゼの産生および精製を、pGAPZaAとともに提供された製造業者の使用説明書に従って行った。
【0068】発芽中のトランスジェニックイネ種子において産生されるフィターゼの分子量を、Pichiaにおいて過剰発現されるフィターゼの分子量と比較するために、トランスジェニックイネ系統8FN−8の種子を、5日間発芽させた。総タンパク質を、発芽した種子全体から抽出し、そしてフィターゼポリクローナル抗体を用いるウェスタンブロット分析に供した。SrPf6の全長cDNAを、DNAテンプレートとしてプラスミドpSrPf6を、そして5’プライマーとしてのオリゴヌクレオチド5’−CCCGAATTCATGAAATACTGGCAG−3’(EcoRI部位に下線を付した)および3’プライマーとしての5’−CCCGAGCTCTTACGCCTTCGCCGG−3’(SacI部位に下線を付した)を用いてPCR増幅した。増幅したDNAフラグメントを、EcoRIおよびSacIで消化し、そしてpET20b(+)(Novagen)中の同じ部位に連結して、pET−SrPf6を生成した。pET−SrPf6を、E.coli株BL21(DE3)に移入し、そして発現させた。フィターゼの精製を、Novagenによって提供される使用説明書に従って行った。100マイクログラムの精製したフィターゼを、Williamsら,「Expression of foreign proteins in E.coliusing plasmid vectors and purification of specific polyclonal antibodies」,DNA Cloning 2.Expression Systems:A Practical Approach,Gloverら編,IRL Press,New York,1995に一般的に記載される方法に従ってNewZealand Whiteウサギに、連続的に4〜6週間の間隔で注射した。
【0069】発芽中のトランスジェニック種子によって生成される全長フィターゼの分子量は、Pichiaによって生成されるフィターゼの分子量と同様であった。SrPf6によってコードされるフィターゼが、E.coliにおいて発現した場合に36.5kDの分子量を有することが公知であった(米国特許第5,939,303号)。Pichiaにおいて発現されるフィターゼの分子量は、約36.5kDおよび約38kDであった。同様に、フィターゼをトランスジェニックイネ種子において発現した場合、分子量は約36.5kDおよび約40kDであった。SrPf6の一次構造において1つの潜在的なグリコシル化部位が存在することが公知であった(米国特許第5,939,303号)。それぞれ、Pichiaおよびトランスジェニックイネ種子において発現された38kDおよび40kDのフィターゼは、おそらく異なったグリコシル化によって引き起こされた。34kDの分子量を有する1つのタンパク質はまた、発芽中のイネ種子中に存在し、これは、フィターゼの分解産物であり得た。これらの結果は、本明細書中に記載されるトランスジェニック植物およびトランスジェニック種子において産生される成熟フィターゼが、適切に翻訳後修飾されたことを示す。
【0070】トランスジェニックの発芽したイネ種子/実生は、高い比活性および高活性についての広範なpHプロフィールを有するフィターゼを含んでいた。意外なことには、発芽したトランスジェニック種子において発現されたフィターゼの比活性が、E.coliにおいて発現されるフィターゼよりも2倍高いこともまた発見された。この驚くべき結果についての理由は、発芽した種子において同時に発現される、多くの内因性加水分解酵素が存在することであり得る。これらの加水分解酵素は、発芽中の種子に存在するフィターゼ活性に対して相乗効果を有し得る。あるいは、または関連して、発芽中の種子における翻訳後修飾されたフィターゼは、増加した酵素の比活性を有し得、このことは、フィターゼ活性において観察された増加を生じ得た。従って、トランスジェニックの麦芽になった種子においてフィターゼを発現する利点に加えて、組換えによって産生された酵素の比活性もまた増加した。
【0071】反芻胃(ruminal)の細菌フィターゼは、4.0〜5.5の最適pHを有する(米国特許第5,939,303号)。上記のイネ種子において発現されたフィターゼの最適pHを決定するために、3つのトランスジェニックイネ系統のT2種子を5日間発芽させ、そしてイネの発芽した種子/実生において発現されたフィターゼについての最適pHを決定した。この結果によって、3つ全てのトランスジェニックイネ系統において発現されたフィターゼの活性が、pH3およびpH4.5〜5.0で最適であることが示された(図1)。単胃腔動物の消化管では、pHは、胃において2〜3、そして小腸において4〜7の範囲である。イネにおいて発現されたフィターゼの、より広くかつより酸性の最適pHプロフィールは、この酵素が、動物の胃および小腸において十分に機能することを可能にし、それゆえ、飼料添加物(feed additive)としてのその使用のために有利である。この驚くべき結果についての理由は、イネにおいて発現されたフィターゼが、翻訳後修飾されたことであり得る。翻訳後修飾は、広範な範囲のpHにわたる活性および/または安定性の増加をもたらした。
【0072】E.coliの酸性ホスファターゼは、2.5の最適pHを有する(Dassaら,J.Biol.Chem.257:6669−6676,1982;およびDassaら,J.Bacteriol.172:5497−5500,1990)。イネにおいて発現される酸性ホスファターゼの最適pHを決定するために、トランスジェニックイネ系統8AN−14−6のT2種子を、5日間発芽させ、そして発芽したイネ種子/実生において発現されるフィターゼの最適pHを、決定した。この結果は、イネにおいて発現された酸性ホスファターゼの活性が、3〜5.5のpH範囲にわたって最適であったことを示す(図2)。イネにおいて発現された反芻胃の細菌フィターゼについてのように、E.coli酸性ホスファターゼの、より広くかつより酸性の最適pHプロフィールは、この酵素が、動物の胃および小腸において十分に機能することを可能にし、それゆえ、飼料添加物としてのその使用のために有利である。この驚くべき結果についての理由はまた、イネにおいて発現された酸性ホスファターゼが、翻訳後修飾されたことであり得た。翻訳後修飾は、広範な範囲のpHにわたる活性および/または安定性の増加をもたらした。
【0073】(実施例2)最初に、本実施例において使用される方法、材料、および手順を記載する。
【0074】(材料および方法)植物材料。すべての植物材料を、実施例1において記載されるとおり調製した。
【0075】ゲノムDNAの調製。イネの種子を発芽させ、そして暗所で1週間生長させた。細菌T.ethanolicus 39Eを、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC53033)から得た。この細菌およびイネのゲノムDNAを、Sheuら、J.Biol.Chem.271:26998〜27004、1996において記載される方法に従って精製した。
【0076】PCR。1351bpのグルテリン遺伝子プロモーター領域(フラグメントI;Zhengら、Plant J.4:357〜366、1993;およびWuら、Plant Cell Physiol.39:885〜889、1998)を、テンプレートとしてイネゲノムDNA、およびプライマーB1−5(5’−GGGGAATTCGATCTCGATTTTTGAGGAAT−3’(配列番号13)、EcoRI部位に下線を付す)、およびB1−3(5’−GGGGGATCCCATAGCTATTTGTACTTGCT−3’(配列番号14)、BamHI部位に下線を付す)を用いてPCR増幅した。このグルテリン遺伝子プロモーターおよび75bpの推定シグナルペプチド配列(フラグメントII)を、テンプレートとしてイネゲノムDNA、プライマーB1−5、およびプライマーB1−sp(5’−GGGGGATCCGGGATTAAATAGCTGGGCCA−3’(配列番号15)、BamHI部位に下線を付す)を用いてPCR増幅した。このグルテリン遺伝子プロモーターおよび推定シグナルペプチドおよびプロペプチド配列(フラグメントIII)を、テンプレートとしてイネゲノムDNA、およびプライマーB1−5、およびB1−pro(5’−GGGGGATCCCCTCACTTTCCGAAGTGGTT−3’(配列番号16)、BamHI部位に下線を付す)を用いてPCR増幅した。
【0077】アミノ酸75〜1029のみをコードする短縮型apu ORFを、テンプレートとしてT.ethanolicus 39EのゲノムDNA、および順方向プライマーとしてオリゴヌクレオチド5’−CGGATCCTTAAGCTTGCATCTTGA−3’(配列番号17;BamHI部位に下線を付す)、および逆方向プライマーとして5’−CCGGCGGCCGCTACATATTTTCCCCTTGGCCA−3’(配列番号18;NotI部位に下線を付す)を用いてPCR増幅した。
【0078】プラスミド構築。このPCR増幅したフラグメントI、II、およびIIIを、EcoRIおよびBamHIで消化し、そしてpBluescript(Stratagene)中の同じ部位にサブクローニングし、それぞれpBS−G、pBS−Gp、およびpBS−Gppを生成した。この短縮型apuを、BamHIおよびNotIで消化し、そしてpBS−G、pBS−Gp、およびpBS−Gpp中のGluB−1プロモーター、GluB−1プロモーター−シグナルペプチド配列、およびGluB−1プロモーター−シグナルペプチド−プロペプチド配列の下流にそれぞれ融合させ、翻訳融合物を作製し、そしてそれぞれプラスミドpBS−G−apu、pBS−Gp−apu、およびpBS−Gpp−apuを作製した。ノパリンシンターゼ遺伝子(Nos)の3’非翻訳領域(UTR)を、DNAテンプレートとしてpBI221(Clontech)、および順方向プライマーとしてオリゴヌクレオチド5’−TCCGAGCTCCAGATCGTTCAAACATTT−3’(配列番号19;SacI部位に下線を付す)、および逆方向プライマーとしてオリゴヌクレオチド5’−AGCGAGCTCGATCGATCTAGTAACAT−3’(配列番号20;SacI部位に下線を付す)部位を使用してPCR増幅した。このNos3’UTRを、ScaIで消化し、そしてpBS−G−apu、pBS−Gp−apu、およびpBS−Gpp−apu中のapuの下流に融合させ、それぞれpBS−G−apu−Nos、pBS−Gp−apu−Nos、およびpBS−Gpp−apu−Nosを作製した。
【0079】αAmy8(Chanら、Plant Mol.Biol.22:491〜506、1993)の1.2kbプロモーターおよびシグナルペプチド配列を、pAG8からSalIおよびHindIIIで切り出し、そしてpBluescriptにサブクローニングしてpBS/8spを生成した。αAmy8の3’UTRを、DNAテンプレートとしてRAMYG6a、および順方向プライマーとしてオリゴヌクレオチド5’−CGCCGCGGTAGCTTTAGCTATAGCGAT−3’(配列番号21;SacII部位に下線を付す)、および逆方向プライマーとしてオリゴヌクレオチド5’−TCCCCGCGGGTCCTCTAAGTGAACCGT−3’(配列番号22;SacII部位に下線を付す)を使用してPCR増幅した。プラスミドRAMYG6aは、αAmy8ゲノムDNAのコード配列の3’側半分および3’隣接領域を含む。このプラスミドを、プローブとしてαAmy8−C(Yuら、Gene 122:247〜253、1992)を使用して、イネゲノムDNAライブラリー(Clontech)をスクリーニングすることによって生成した。このαAmy8の3’UTRを、pBS/8sp中のSacII部位にサブクローニングし、pBS/8sp8Uを生成した。短縮型apuを、BamHIおよびNotIで切断し、そしてpBS−8sp8U中の同部位にサブクローニングし、pBS−αAmy8−sp−apu−8Uを生成した。
【0080】αAmy3の1.1kbプロモーターおよびシグナルペプチド配列を、p3G−132II(Luら、J.Biol.Chem.273:10120〜10131、1998)からSalIおよびHindIIIで切り出し、そしてpBluescriptにサブクローニングしてpBS−3spを生成した。このαAmy3の3’UTRを、pMTC37(Chanら、Plant J.15:685〜696、1998)からHindIIIおよびSacIで切り出し、そしてpBS−3sp中の同部位にサブクローニングしてpBS−3sp3Uを生成した。短縮型apuを、BamHIおよびNotIで消化し、そしてpBS−3sp3U中の同部位にサブクローニングし、pBS−αAmy3−sp−apu−3Uを生成した。
【0081】GluB、αAmy3、およびαAmy8のシグナルペプチドまたはプロペプチド配列の、apuコード領域との正確なインフレーム融合、αAmy3、αAmy8、またはNosの3’UTRとapuコード領域とを連結する結合領域を、すべてDNA配列決定によって確認した。このGluB−apu−Nosキメラ遺伝子、GluB−sp−apu−Nosキメラ遺伝子、GluB−spp−apu−Nosキメラ遺伝子、αAmy3−sp−apu−αAmy3 3’UTRキメラ遺伝子、およびαAmy8−sp−apu−αAmy8 3’UTRキメラ遺伝子を、SalIを用いてpBS−G−apu−Nos、pBS−Gp−apu−Nos、pBS−Gpp−apu−Nos、pBS−αAmy3−sp−apu−3U、およびpBS−αAmy8−sp−apu−8Uから切り出し、平滑末端化し、そしてHindIII消化および平滑末端化したバイナリーベクターpSMY1H(Hoら、Plant Physiol.122:57〜66、2000)に挿入し、それぞれpSMY1/Gapu、pSMY1/Gpapu、pSMY1/Gppapu、およびpSMY1/3apu、およびpSMY1/8apuを作製した。
【0082】形質転換。形質転換を、実施例1において記載するように実施した。
【0083】E.coli中でのAPUの発現および抗体の調製。アミノ酸75〜1029をコードする短縮型apuを、テンプレートとしてT.ethanolicus39EのゲノムDNA、および順方向プライマーとしてオリゴヌクレオチド5’−CGCATATGTTAAGCTTGCATCTTGATTC−3’(配列番号23;NdeI部位に下線を付す)、および逆方向プライマーとして5’−CCGCTCGAGCTACATATTTTCCCCTTGGCCA−3’(配列番号24;XhoI部位に下線を付す)を使用してPCR増幅した。この増幅したDNAフラグメントを、NdeIおよびXhoIで消化し、そしてpET20b(+)(Novagen)中の同部位に連結し、pET−APUを生成した。pET−APUを、E.coli BL21株(DE3)に移入し、そしてAPUを発現させた。APUの精製を、Novagenによって提供される説明書に従って行った。100マイクログラムの精製したAPUを、Williamsら(前出)に記載される方法に従って、4〜6週間の間隔で、New Zealand Whiteウサギに連続的に注射した。
【0084】APU活性アッセイおよび酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)。イネの種子または組織を、液体N2中で摩砕し、緩衝液(90.8mM K2HPO4、9.2mM KH2PO4、10mM EDTA、10%グリセロール、1% Triton X−100、および7mM β−メルカプトエタノール)に溶解させ、そして15,000×gで10分間遠心分離にかけた。次いで、上清を回収した。APU活性を、Mathupalaら、J.Biol.Chem.268:16332〜16344、1993に記載されるようにアッセイした。ELISAを、Ausubelら、Short Protocols in Molecular Biology、第2版、A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons、NewYork、1992において記載されるように行った。総タンパク質濃度を、Bradfordの色素結合アッセイ(Bradford,Anal.Biochem.72:248〜254、1976)に基づくBio−Radタンパク質アッセイキットを用いて決定した。
【0085】糖濃度の決定。成熟イネ種子を、乳鉢および乳棒を用いて摩砕し、粉末にした。イネ実生を、乳棒および乳鉢を用いて液体N2中で摩砕し、粉末にした。この粉末に水を添加し、10%(w/v)スラリーを作製した。この成熟イネ種子由来のスラリーを、90℃にて30分間加熱し、総可溶性糖を抽出し、そしてChenら、Plant J.6:625〜636、1994に記載されるように糖濃度を決定した。このイネ実生由来のスラリーを、85℃にて2時間加熱し、総可溶性糖を抽出し、そしてグルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、およびマルトトリオースの濃度を、Shawら、Biosci.Biotech.Biochem.56:1071〜1073、1992において記載されるように高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって決定した。
【0086】(結果)イネグルテリン遺伝子のプロモーター配列、シグナルペプチド配列、およびプロペプチド配列の単離。グルテリン遺伝子(GluB−1)(Takaiwaら、Plant Mol.Biol.17:875−885、1991)のヌクレオチド配列に基づくプライマーを設計し、そしてGluB−1のプロモーター、推定シグナルペプチド配列、および推定プロペプチド配列を含む3つのDNAフラグメントを、PCRを用いて合成した。推定25アミノ酸のシグナルペプチド切断部位を、統計学的方法(von Heijne、J.Mol.Biol.184:99−105、1985)に基づいて推定した。推定36アミノ酸のプロペプチド切断部位は、サツマイモスポラミン(sporamin)のプロペプチド配列(Matsuokaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA88:834−838、1991)に基づいて推定した。フラグメントIは、翻訳開始コドンの右側で終結する1351bpのGluB−1プロモーター領域を含んでいた。フラグメントIIは、75bpのシグナルペプチド配列を付加したフラグメントIを含んでいた。フラグメントIIIは、108bpの推定プロペプチド配列を付加したフラグメントIIを含んでいた。このシグナルペプチド領域またはプロペプチド領域を含ませることの目的は、異なる細胞性区画(例えば、細胞質、プロテインボディー、または液胞)に対してAPUを標的化することであった。次いで、トランスジェニックイネ種子におけるAPUの生成、安定性、および活性に対する細胞性局在化の効果を比較し得る。形質転換されたイネの懸濁細胞は、培養培地中でAPUを発現および分泌した。
【0087】形質転換されたイネの懸濁細胞は、培養培地中でAPUを発現および分泌した。すべてのプラスミドを、微粒子銃またはAgrobacterium媒介性の形質転換系によって、イネカルスに送達した。トランスフェクトされたイネカルスを、ハイグロマイシン選択下で増殖させた。形質転換細胞株のゲノムサザンブロット分析により、一般的に、Agrobacterium媒介性形質転換を介して得られたトランスジェニック株が、1〜2コピーのapu遺伝子をゲノム中に含むこと、および微粒子銃を介すると、トランスジェニック植物は、複数コピーの(2より多い)apu遺伝子をゲノム中に含むことが明らかにされた。
【0088】形質転換したイネカルスを液体MS培地中で培養して、懸濁細胞培養物を生成した。APUは、大半のトランスジェニック株において、シグナルペプチド配列またはプロペプチド配列を伴って発現されるので、培養培地を、APU蓄積の分析のために収集した。形質転換したイネ懸濁細胞培養物の培地中のAPUの量を、ELISAおよび標準として精製E.coli発現APUを用いて測定した。図3に示されるように、形質転換した懸濁細胞の培地中のAPUの量は、非形質転換細胞の培地中のAPUの量よりも有意に高かった。この図3において、黒棒はスクロースで生長した植物サンプルを示す。白棒は、スクロースなしで生長した植物サンプルを示す。「NT」は、非形質転換のコントロールである。αAmy3プロモーターまたはαAmy8プロモーターを保有する細胞の培地において、APUの量は、スクロースの存在下よりもスクロースの非存在下において高かった。
【0089】驚くべきことに、GluB−1プロモーターは、発生中のイネ種子において内乳特異的発現を付与することが示されているが、APUはまた培養イネ懸濁細胞においても発現されることが見出された。GluB−1プロモーターを保有する細胞の培地において、APUの量は、スクロースの非存在下よりもスクロースの存在下において高かった。さらに、シグナルペプチド配列を伴わずに発現されたAPUもまた、培養培地中に存在した。コンピューター分析により、APUのN末端が、シグナルペプチド配列に類似するアミノ酸配列の特徴を有することが示された。このことは、リーダーペプチドの付加を伴わなくとも、培養培地中にAPUが分泌されることを説明し得る。従って、シグナルペプチド配列を有さないAPUが、培養培地中に分泌され得ることが発見された。
【0090】トランスジェニックの発芽したイネ種子/実生は、高レベルのAPUを含む。α−アミラーゼ遺伝子プロモーターまたはグルテリン遺伝子プロモーターの制御下にあり、かつシグナルペプチド配列を伴うかまたは伴わないapuを保有するトランスジェニックカルスを再生させた。これらのトランスジェニック植物を、2世代について自家受精し、そしてT2ホモ接合性種子を得た。
【0091】トランスジェニック種子のホモ接合性を、50μ/mlのハイグロマイシンを含有する水中で7日間、25個のトランスジェニック種子を発芽させ、次いで生長種子および非生長種子の数の間の割合を計算することによって決定した。ホモ接合性種子は、ハイグロマイシン処理下で発芽および生長することが予期された。種々の構築物を保有する各トランスジェニックイネ系統由来の5つのT2ホモ接合性種子を発芽させ、そして5日間生育させた。完全に発芽した種子/実生を収集し、そして細胞抽出物中のAPUレベルを、ELISAおよび標準として精製E.coli発現APUを用いて測定した。α−アミラーゼ遺伝子プロモーターまたはグルテリン遺伝子プロモーターのいずれかの制御下で発現される平均APUレベルは、非形質転換体のレベルよりも高かった(図4)。図4において、「NT」は、非形質転換のコントロールである。発芽したイネ種子/実生におけるAPUの発現は、予想外であった。なぜなら、GluB−1プロモーターは、種子の発生の間に内乳において特異的に発現されることが公知であったからである。
【0092】トランスジェニックの成熟イネ種子は、高レベルのAPUを含む。トランスジーンを保有する各トランスジェニックイネ系統の5つのT2ホモ接合性種子をAPU分析のために選択した。成熟種子の胚および内乳を個々に収集し、そして緩衝液中でホモジナイズして抽出物を形成した。細胞抽出物のAPUレベルを、ELISAを用いて測定した。トランスジェニック種子中で、α−アミラーゼ遺伝子プロモーターまたはグルテリン遺伝子プロモーターのいずれかの制御下において発現される平均APUレベルは、非形質転換種子におけるレベルよりも高かった(図5)。図5において、「NT」は、非形質転換のコントロールである。予想外なことに、GluB−1プロモーターは、胚におけるAPU発現を付与した。さらに、αAmy3プロモーターおよびαAmy8プロモーターが、成熟種子の胚および内乳におけるAPU発現を付与したという事実もまた予想外であった。なぜなら、α−アミラーゼ遺伝子は、内乳、または一過的に発芽中の種子の胚において特異的に発現され、そして成熟種子においては発現されないことが公知であったからである。
【0093】トランスジェニックの発芽したイネ種子/実生は、高い比活性を有するAPUを含む。図4のデータは、APUレベルが、非形質転換コントロールにおけるレベルよりもトランスジェニックの発芽したイネ種子/実生において有意に高いことを示した。トランスジェニックの発芽した種子/実生において発現される組換えAPUの比活性を比較するために、種々の構築物を保有する各トランスジェニックイネ系統の5つのT2ホモ接合性種子を発芽させ、そして5日間生育させた。完全に発芽した種子/実生の細胞抽出物を調製し、そしてこの細胞抽出物中のAPUレベルを、ELISAを使用して測定した。細胞抽出物におけるAPU量あたりのAPU活性を、この細胞抽出物を90℃にて30分間インキュベーションした後に測定した。図6に示されるように、トランスジェニックの発芽した種子/実生に存在するAPUの比活性は、使用された構築物に関わりなく、系統間で変動した。興味深いことに、トランスジェニックの発芽した種子/実生において発現されるAPUの比活性は、E.coliに発現されるAPUの活性よりも2〜7倍高かった。この驚くべき結果の理由は、イネ内乳中に多くの内因性加水分解酵素が存在することであり得る。これらの加水分解酵素は、発芽した種子に存在するAPU活性に対して相乗効果を有し得る。あるいは、組合わせにおいて、発芽した種子中の翻訳後修飾を受けたAPUが、酵素の比活性を増大させ得、これがAPU活性において観察された増大を生じさせ得る。APUポリペプチド中には3つの潜在的グリコシル化部位が存在し、これらが、使用される生成方法に依存して種々にグリコシル化され得ることに留意のこと。従って、トランスジェニック発芽した種子において発現するAPUの上記の利点の他に、組換え酵素の比活性もまた増大され得る。
【0094】トランスジェニックイネの種子および発芽した種子/実生は、高レベルの糖を生成する。図4および5に要約される結果により、APUレベルが、トランスジェニックの成熟種子および発芽した種子/実生においては、非形質転換コントロールにおけるレベルよりも有意に高いことが明らかにされた。トランスジェニック種子が、非形質転換よりも高いレベルの可溶性糖を生成するか否かを決定するために、GluB−1プロモーターの制御下にあるapuを保有する、各トランスジェニックイネ系統の5つのT2ホモ接合性種子を、水中でホモジナイズし、そして85℃にて2時間インキュベートした。図7に示されるように、トランスジェニック種子における可溶性糖の濃度は、非形質転換種子における濃度よりも高かった。図7において、「NT」は、非形質転換のコントロールである。αAmy3プロモーターおよびαAmy8プロモーターの制御下にあるapuを保有する、各トランスジェニックイネ系統の5つのT2ホモ接合性種子もまた、水中でホモジナイズし、そして90℃にて30分間インキュベートした。図8に示されるように、発芽した種子/実生における糖の濃度は、非形質転換コントロールにおける濃度よりも高かった。図8において、「NT」は、非形質転換のコントロールである。これらの結果は、トランスジェニックの種子または発芽した種子/実生中のAPUレベルの増大が、外因的APUの添加なしで種子デンプンからの糖の生成を促進することを実証した。
【0095】
【発明の効果】従って、本発明により、リンまたは炭水化物の豊富な飼料のための原料として有用な種子を生成するトランスジェニック植物が提供された。
【出願人】 【識別番号】500586738
【氏名又は名称】アカデミア シニカ
【氏名又は名称原語表記】Academia Sinica
【住所又は居所原語表記】128, Sec.2, Academia Road, Nan−Kang, Taipei, 115 Taiwan, R.O.C.
【出願日】 平成12年12月26日(2000.12.26)
【代理人】 【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
【公開番号】 特開2002−209462(P2002−209462A)
【公開日】 平成14年7月30日(2002.7.30)
【出願番号】 特願2000−396318(P2000−396318)