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【発明の名称】 芝草根圏水洗調査器およびその水洗方法
【発明者】 【氏名】島田 直仁

【要約】 【課題】芝草根圏の水洗調査を水量、水の吐出方法を一定にし、土壌内部に存在しているそのままの形で正確にとらえられ、また、洗い方の個人差をなくし、誰でも簡単に同じように実施可能とする。

【解決手段】扇状吐出ノズル1を先端、液体流量計2を中央、水道ホースとの装着部3を後方に編成して、連接する構造とした芝草根系水洗調査器であり、その水洗は1〜5ミリメートル目合いのざるの調査対象芝草生育土壌積載部と組み合わせて実施する方法をとる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扇状吐出ノズルを先端、液体流量計を中央、水道ホースとの装着部を後方に編成して、連接することを特徴とする芝草根圏水洗調査器。
【請求項2】 調査対象芝草生育土壌を1〜5ミリメートル目合いのざるに置設し、請求項1記載の芝草根圏水洗調査器によって水洗することを特徴とする芝草根圏の水洗調査方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、芝草根圏を調査するための水洗調査器およびその水洗方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芝草の良好な生育の維持管理のためには、土壌内部の土壌構造や根系状況や、未分解有機物の集積状況等がどうなっているのかを知ることが正確な判断ができ、的確な対応をとれることにつながる。そのために芝草管理者は土壌を抜取り、水道の蛇口でそのまま、あるいは板の上に載せて水洗していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法では、■存在しているそのままの形で洗い出すことができない、■時期的に根の衰退期には古く弱い根が多く流れてしまう、■水圧・水流も弱くせざるを得ない、■水流によって板の上で根がのびてしまう、■未分解有機物の集積状態が正確に把握できない、■作業的に体が前かがみになるので腰を痛めてしまう、■作業時間がかかる等の問題点があった。
【0004】また、芝草管理技術の向上のためには芝草管理者が連携し、各々の管理方法、気象条件、土壌条件などによる芝草生育の違いなどを共同して研究することが大切なことであるが、水洗調査方法の個人差をなくし、誰でも簡単に同じようにでき、「ものさし」となる方法の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、扇状吐出ノズルを先端、液体流量計を中央、水道ホースとの装着部を後方に編成して連接することを特徴とする芝草根圏水洗調査器とし、また、調査対象芝草生育土壌を1〜5ミリメートル目合いのざるに置設し、前記芝草根圏水洗調査器によって水洗することを特徴とする芝草根圏の水洗調査方法とする。
【0006】
【発明の実施の形態】水洗調査方法に個人差があるのは、一つ目には水量の設定、水の吐出方法など水の出し方の違いであり、二つ目には土壌の積載部が、強い新根も弱い老化根もそのままの形で残せる方法ではないことである。
【0007】本発明の実施に当っては、水の出し方を一定化させるために特許請求の範囲請求項1に記載の構造の芝草根圏水洗調査器とし、土壌内部の新根、老化根をそのままの形で残すために、土壌の積載部が請求項2に記載の1〜5ミリメートル目合いのざるとし、両者の組み合わせで水洗する方法とすることによって、課題の解決を実現した。なお、ざるの目合いは種々の目合いの大きさで検討したところ、芝草の目土に利用される砂の粒径が2ミリメートル以下の粒子の場合が多く、1ミリメートル以下ではかなりの砂がざる上に残ること、また5ミリメートル以上では古く弱い根や未分解有機物の細かいものがざるの目から下へ逃げてしまうことから、1ミリメートル以上5ミリメートル以内の目合いが芝草根圏の洗い出しのためには適していた。また、その範囲のアミ目であれば根や未分解有機物が保持されて、動かなくなるために、流れ去ったり、切れたり、のびたりせずにそのままの形でざるのアミ目上に残すことが可能である。
【0008】また、水の吐出法については、土壌に対してバラバラの圧力を加えてしまっては正確な水洗法とはならないために、種々検討した結果、水流を扇状でかつ偏平の形で土壌に当てることが平均的圧力を加えられ、きれいに洗えることを明らかにした。
【0009】
【実施例】図1は特許請求の範囲請求項1記載の本発明調査器の実施例の構成図であり、1は扇状吐出ノズルであり扇状吐出の一定化をする役目をする。材質は錆が発生しない種類の金属が好ましい。2は液体流量計であり、水圧を一定にする役目をする。芝土壌を水洗する場合、1〜10リットル/分の流量を計ることができる液体流量計が好ましい。3は水道ホースとの装着部であり、材質は錆が発生しない種類の金属が好ましく、使用する水道ホースの口内径に合わせて、径を変えて使用することが好ましい。この1、2、3の順の編成で螺着などの方法で連接する。
【0010】本発明調査器の水洗方法は図2の使用概略図のとおりであり、使用方法を順を追って述べると、■土壌抜取り器で抜取った土壌を載せた1〜5ミリメートル目合いのざる7を、身の回りにあるものを利用した台10を用いて、傾斜させて置設する。ざる7の目合いは芝土壌の水洗の場合2ミリメートルが好ましい。またその材質は錆が発生しない種類の金属が好ましい。■水道栓につないだホース4と本発明水洗調査器6をつなげる。■水道栓を開けながら、液体流量計2を所定の流量に設定する。好ましくは、土壌を洗い落とせ、集積した未分解有機物が残り、根系もありのまま出せる流量である7リットル/分の流量に設定する。■抜取り土壌8に対し、垂直に水流9を当てるようにし、抜取土壌8の下の方から水洗してゆく。■所定流量でこれ以上くずれない時点まで、抜取土壌8の全体を水洗する。
【0011】このような方法で水洗してゆくと、芝草土壌の水洗が個人差がなく、誰でも簡単に同じように正確に行うことができる。
【0012】図2は本発明調査器に弁5を連接させて、人11の手元で、水流を止めたり、開放したりすることを可能とする実施例を示す構成図である。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明の芝草根圏水洗調査器およびその水洗方法は水量の設定、水の吐出方法を一定化でき、また芝草の根系や未分解有機物の集積状況等が土壌内部に存在しているあるがままの自然で正確な姿でとらえることができるので、誰でも簡単に同じように芝草根圏の状態を調査できる。従って、場所が違っても同じ条件での水洗調査ができるので、各々の管理方法、気象条件、土壌条件などの違いによる芝草生育や土壌内部状況を明らかにすることが可能になる。
【0014】また、コース内および年間の実態把握や、更新・施肥作業の効果確認や方針の決定、生育障害時の土壌内部調査、試験のデータ作成などにも本発明の芝草根圏水洗調査器およびその水洗方法は応用できる。
【出願人】 【識別番号】594205199
【氏名又は名称】鉄研工業株式会社
【出願日】 平成13年6月1日(2001.6.1)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−354942(P2002−354942A)
【公開日】 平成14年12月10日(2002.12.10)
【出願番号】 特願2001−166539(P2001−166539)