トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 糖度アップ用シート
【発明者】 【氏名】山本 英行

【要約】 【課題】本発明は、糖度アップ用シートとして必要な、撥水性、通気性、透光性を損なうことなく、回収の手間を全く不要とし、かつ、再敷設の頻度を極力少なくすることができる糖度アップ用シートを提供せんとするものである。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】生分解性能を有する合成繊維で構成されているシートからなることを特徴とする糖度アップ用シート。
【請求項2】該シートが、織物もしくは不織布であることを特徴とする請求項1記載の糖度アップ用シート。
【請求項3】該シートの水との接触角が、45度以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の糖度アップ用シート。
【請求項4】該シートを構成する繊維が、25℃、65%RHにおける平衡水分率が1%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項5】該シートを構成する繊維の直径が、30μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項6】該シートの見かけ密度が、0.1g/cm3 以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項7】該繊維を構成するポリマーの250〜400nmの波長の紫外線領域吸収量が、400〜550nmの波長の可視領域吸収量の2倍以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項8】該シートが、常温土中での重量減少の半減期が24ヶ月以上であるものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項9】該シートを構成する繊維が、ポリ乳酸からなる繊維であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項10】該シートが、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法のいずれかの製法で作製された不織布であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【請求項11】該シートが、少なくとも1枚の生分解性能を有する合成樹脂からなる微多孔を有するフィルムが積層されて構成されたものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の糖度アップ用シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、りんごやミカンその他の果実の成長時に、地面の上に敷設することにより、降雨による雨を果樹の根が吸収することを制限し、植物を水分不足の状態にすることによって果実の糖度をアップするための糖度アップ用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この糖度アップ用シートには、麻繊維からなるシートが使用されていた。糖度アップシートには、果樹の根に降雨が到達することを制限するための撥水性、土中の微生物を健全な状態にしておくための通気性と透光性が必要である。ところが、この麻繊維からなるシートは、吸水性が高く果樹の根に降雨が到達することを制限する機能が低く、通気性はあるものの透光性が無く果樹に有害な微生物が発生しやすいなど、不満足な点が多かった。
【0003】そこで、最近では、ポリプロピレン繊維やポリエチレン繊維からなるシートが使用されることとなった。なかでも、ポリエチレン樹脂をフラッシュ紡糸して得られる不織布が多く使用されている。このポリエチレンフラッシュ紡糸不織布は、糖度アップ用シートに必要とされる機能である、撥水性、通気性、透光性を高い次元で併せ持ったシートである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このポリエチレンフラッシュ紡糸不織布にも問題点が出てきた。すなわち回収が非常に困難であるという点である。
【0005】糖度アップ用シートは、通常3〜4年間もの長期に亘って、地面に敷設されるものであるが、その寿命は紫外線を主とする耐候劣化によって決まるのが殆どである。寿命を迎えた糖度アップ用シートは、強度劣化を生じており、回収する場合にシートがボロボロになるため、回収に非常に手間がかかるものであった。また、耐候劣化が生じる前に回収して、新品を敷設しなおす方法もあるものの、2年に一回程度の多頻度で、回収、再敷設を実施することは、これもまた、非常に手間のかかるものであった。
【0006】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、糖度アップ用シートとして必要な、撥水性、通気性、透光性を損なうことなく、回収の手間を全く不要とし、かつ、再敷設の頻度を極力少なくすることができる糖度アップ用シートを提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。すなわち、本発明の糖度アップ用シートは、生分解性能を有する合成繊維で構成されているシートからなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり撥水性、通気性、透光性を損なうことなく、回収の手間を全く不要とし、かつ、再敷設の頻度を極力少なくすることができる糖度アップ用シートについて、鋭意検討し、特定な生分解性繊維という特定な繊維を用いて構成してみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0009】。すなわち、生分解性能を有する合成繊維シートを用いることにより、紫外線を主とする耐候劣化によって寿命を迎えた糖度アップシートを回収することなく放置するだけで、土中の微生物によって分解し、回収の必要もなく、しかも、再度該シートが必要な場合は、紫外線を主とする耐候劣化によって寿命を迎えた古い糖度アップ用シートの上に、新しい本発明の糖度アップシートを重ねて敷設するだけで、目的を達成することができるものである。
【0010】本発明の糖度アップ用シートは、生分解性能を有する合成繊維であることだけではなく、好ましくは撥水性、通気性および透光性などの性質を確保していることであり、そのために、合成樹脂からなる繊維を用いる。かかる合成繊維を用いることにより、撥水性、通気性、透光性を確保することができるものである。
【0011】本発明に用いる生分解性能を有する合成繊維には、麻や綿や羊毛などのセルロースやアセテートからなる天然繊維ではなく、脂肪族ポリエステル系やポリアミド系やビニル系などの合成繊維が用いられる。かかる脂肪族ポリエステル系としては、ポリヒドロキシブチレートやポリ乳酸やポリグリコール酸やポリカプロラクトンやポリブチレンサクシネートが好ましく使用される。ポリアミド系としてはポリエーテルアミドが好ましく使用される。ビニル系としてはポリビニルアルコールが好ましく使用される。
【0012】本発明の糖度アップ用シートには、織布もしくは不織布、中でも不織布が好ましく用いられる。かかる糖度アップ用シートは、樹木の根が雨水を吸収しにくくする目的で撥水性を必要とするため、布帛のポアサイズは小さいことが望ましい。従って、編物では、敷設する時の張力が大きすぎると、繊維と繊維の間隙が開いてしまい、ポアサイズが大きくなるので好ましくない。その点、織物や不織布は、編物に比較して、もともとのポアサイズが小さい上に、敷設時の張力によってポアサイズが左右されにくいという特徴を持っているので好ましく使用される。特に不織布は、織物のように繊維と繊維の交点において大きなポアサイズを持つことがなく、どの部分も均一で、小さなポアサイズであることから、特に好ましく用いられる。
【0013】また、本発明の糖度アップ用シートの全体の水との接触角が、好ましくは45度以上、さらに好ましくは60度以上、特に好ましくは75度以上、極めて好ましくは90度以上である。水との接触角が45度未満の場合には、撥水性不足となり、樹木の根が雨水を吸収することになり望ましくない。
【0014】この撥水性を発揮するためには、該シートを構成する繊維の水分率が小さいポリマーからなる合成繊維である方が望ましい。水分率が大きいと、繊維表面が親水性となり、濡れやすくなるため、撥水性を著しく阻害するからである。具体的には、25℃、65%RHにおける平衡水分率が1%以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.6%以下である。
【0015】このように、親水性でない表面を有する繊維、すなわち、水分率の小さい繊維を用いるにあたって、その表面積を大きくし、シートとしての表面積を確保して、撥水性をより十分にするために、該シートを構成する繊維の直径は、好ましくは30μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは7μm以下、特に好ましくは2μm以下である。かかる繊維直径が、30μmを越えると、表面積が小さくなり、十分な撥水性を発揮させることができない。
【0016】次に、水分率が低く、かつ、直径の細い繊維を用いて、さらに該シートの撥水性を向上させるために、ポアサイズを小さくすることが望ましい。ポアサイズを小さくするためには、見掛け密度を大きくすることが望ましく、その見掛け密度は好ましくは0.1g/cm3 以上、より好ましくは0.2g/cm3 であり、特に好ましくは0.4g/cm3 である。
【0017】以上のように、本発明の糖度アップ用シートは、生分解性能を有するとともに、優れた撥水性と通気性と透光性を併せ持つことができるのである。しかし、再敷設の頻度を極力少なくするためには、早期に寿命を迎えるような糖度アップ用シートであってはならない。つまり、1〜2年で寿命を迎えるような糖度アップ用シートでは、1〜2年毎に新しい糖度アップ用シートを敷設する必要が生じるので、望ましくなく、好ましくは2〜3年、より好ましくは3〜4年、さらに好ましくは4〜5年の間は、劣化しないことが好ましい。従って、土中や空中の微生物による生分解劣化も生じにくいことに加えて、紫外線を主とする耐候劣化も生じにくいことが好ましい。
【0018】すなわち、本発明の糖度アップ用シートは、紫外線を主とする耐候強度劣化が生じにくいことが望ましい。従って、該繊維を構成するポリマーが紫外線を吸収しにくいことが望ましい。具体的には、該ポリマーの250〜400μmの波長の紫外線領域の吸収量が、400〜550μmの波長の可視領域の吸収量の2倍以下であることが好ましい。さらに好ましくは1.5倍以下である。
【0019】また、同様に、生分解性能も高すぎないことが望ましい。具体的には、該シートの常温土中での重量減少の半減期が、24ヶ月以上であることが好ましい。より好ましくは36ヶ月以上であり、特に好ましくは48ヶ月以上である。
【0020】以上のように、本発明の糖度アップ用シートは、優れた撥水性と通気性と透光性を併せ持つとともに、回収の手間がいらず、かつ、再敷設の頻度が極めて少ないものであるが、これらの特徴を極めて好ましく発現させることができるポリマーとして、ポリ乳酸からなる繊維が好ましく使用される。かかる繊維形成性のポリ乳酸の中でも、特に好ましくはL−乳酸を主成分とするポリエステルが使用される。ここでL−乳酸を主成分とするとは、構成成分の60重量%以上がL−乳酸からなることを意味し、40重量%以上を越えない範囲でD−乳酸を含有するポリエステルであっても差し支えない。
【0021】かかるポリ乳酸の製造方法には、乳酸を原料として、一旦、環状二量体であるラクチドを生成せしめ、その後、開環重合を行う二段階のラクチド法と、乳酸を原料として、溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が知られている。本発明で用いられるポリ乳酸は、いずれの製法によって得られたものであってもよい。
【0022】ラクチド法によって得られるポリマーの場合には、ポリマー中に含有される環状二量体が溶融紡糸時に気化して糸斑の原因となるため、溶融紡糸以前の段階でポリマー中に含有される環状二量体の含有量を0.1重量%以下とすることが望ましい。また、直接重合法の場合には、環状二量体に起因する問題が実質的に無いため、製糸性の観点からはより好ましい。
【0023】かかるポリ乳酸の平均分子量は、高いほど望ましく、好ましくは少なくとも5万、より好ましくは10万以上、特に好ましくは10〜30万である。平均分子量が5万よりも低い場合には、繊維の強度物性が低下するので好ましくない。
【0024】また、本発明におけるポリ乳酸は、L−乳酸、D−乳酸の他に、エステル形成能を有するその他の成分を共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。かかる共重合可能な成分としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基を含有する化合物またはそれらの誘導体、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が好ましく使用される。
【0025】また、溶融粘度を低減させるため、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、およびポリエチレンサクシネートのような脂肪族ポリエステルポリマーを内部可塑剤として、あるいは外部可塑剤として用いることができる。さらには、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、抗酸化剤、着色顔料等として無機微粒子や有機化合物を必要に応じて添加することができる。
【0026】本発明の糖度アップ用シートの最も好ましい形態は、撥水性能を最も高く発現することのできる、細い繊維径の不織布の形態であり、すなわち、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法のいずれかの製法で作製された不織布であることが好ましい。さらに好ましくは、より繊維径の小さい不織布を提供することができる製法であるメルトブロー法、フラッシュ紡糸法のいずれかであり、特に好ましくはメルトブロー法によって作製された不織布である。
【0027】また、本発明の糖度アップ用シートには、通気性を有するフィルム、例えば微多孔を有するフィルムも用いることができるが、微多孔を有するフィルムの強度は弱く、微多孔フィルムだけでは敷設時に破れなどが生じるため、単体のみでの使用は好ましくなく、繊維からなる布帛に積層されて使用されることが好ましい。また、微多孔フィルムは効果的に撥水性能を発揮させる目的で、降雨の当たる最表層に積層されることが好ましい。
【0028】また、本発明の糖度アップ用シートに用いるポリ乳酸からなる合成繊維やフィルムの割合は、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは実質的に100重量%で構成されたものである。
【0029】本発明においては、回収の手間を省くことが重要であり、生分解をしない成分が土中に残ってしまっては好ましくない。従って、ポリ乳酸と他の樹脂成分を複合する場合でも、他の樹脂成分が生分解性能を有することが好ましい。すなわち、生分解性能を有しない樹脂成分との複合は好ましくない。生分解を有するポリ乳酸以外の樹脂成分としては、麻や綿や羊毛などのセルロースやアセテートからなる天然繊維や、脂肪族ポリエステル系やポリアミド系やビニル系などの化学合成繊維が用いられる。脂肪族ポリエステル系としては、ポリヒドロキシブチレートやポリ乳酸やポリグリコール酸やポリカプロラクトンやポリブチレンサクシネートが挙げられる。ポリアミド系としてはポリエーテルアミドが挙げられる。ビニル系としてはポリビニルアルコールが挙げられる。ポリ乳酸の割合が60重量%未満であれば、他の生分解成分がポリ乳酸より速く分解してしまい、布帛強度や撥水性において、必要な寿命である2〜3年以上を達成できない。さらに好ましい寿命である3〜4年を達成するためにはポリ乳酸の割合は80重量%以上が好ましく、さらに好ましい寿命である4〜5年を達成するためにはポリ乳酸の割合は100重量%であることが好ましい。
【0030】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明をさらに説明する。なお、実施例中の各特性値は次の方法で求めた。
A.撥水性糖度アップ用シート上に、注射器と注射針によって、水道水を0.2cc静かに滴下して、シートと水滴と接触する界面の角度のうち水滴側の角度を、分度器を用いて目視で測定した。角度が大きい方が撥水性が良いことになる。
B.通気性JIS L 1096の6.27の通気性の評価方法により、糖度アップ用シートの通気性を評価した。数字が大きい方が通気性が良好となる。
C.透光性TOKYO OPTICAL CO.LTD.社製の照度計IM−3を用いて、室内の蛍光灯の下で、照度計を水平に置いた時の照度(ルクス)を測定した。次に、照度計の感光部を糖度アップ用シートで被覆した時の照度(ルクス)を測定した。(被覆した時の照度/被覆しない時の照度)を%で表示し、透光性とした。
D.耐候性大日本プラスチック(株)製のアイ・スーパーUVテスターを用い、光線量を100mW/cm2に調節した中に、糖度アップ用シートを投入し、500hr照射した。照射後の糖度アップ用シートの状態を目視と手で観察し、以下の判定基準で評価した。○:原形をとどめており手で触ってもボロボロにならない。×:手で触ればボロボロになる。△:○と×との間。
E.生分解性糖度アップ用シートを、コンポスト中に50日間放置した。50日後の糖度アップ用シートの状態を目視と手で観察し、以下の判定基準で評価した。○:十分生分解されており、ボロボロである。×:原形をとどめており、生分解されていない。△:○と×との間。
【0031】(実施例1)融点168℃で、260℃1000sec-1における溶融粘度が1350poiseである、ポリL−乳酸チップ(重量平均分子量18.5万、L体比率95重量%、D体比率5重量%)を、60℃に設定した真空乾燥機で48hr乾燥した。乾燥したチップを用いて通常の紡糸機にて紡糸温度260℃で紡糸し、1700m/分の速度で未延伸糸を巻き取った。続いて、得られた未延伸糸を通常のホットロール−ホットロール系延伸機を用いて延伸温度80℃、熱セット温度118℃で延伸糸の伸度が40%になるように延伸倍率を併せて延伸を行い、2.2dtexの延伸糸を得た。続いて、押し込みにより機会的座屈を付与する方式の通常のクリンパーを用いて捲縮を付与し、51mmの長さにカットすることによって、ポリ乳酸の短繊維を得た。
【0032】この短繊維を用いて、不織布を作製する。すなわち、短繊維を通常のオープナーに投入し開綿し、続いて通常のカードに投入して繊維方向を揃え、さらにクロスラッパーによって積層し、目付85g/m2 のウェブを作製した。このウェブに通常のニードルパンチ機によって針密度50本/cm2だけニードルパンチを実施して仮ニーパンウェブを作製した。この仮ニーパンウェブに、通常のスパンレース機(ウォータージェットパンチ機)により、水圧90kgf/cm2で、表裏1回ずつ水流交絡処理を行い、目付72g/m2 のポリ乳酸からなるスパンレース不織布の糖度アップ用シートを得た。
【0033】得られた、糖度アップ用シートについて、上記の特性値を評価した結果を表1に示す。
【0034】(比較例1)通常用いられている綿(コットン)を用意した。このコットン繊維を用いて、実施例と同じ方法で不織布を作製し、目付65g/m2 のコットンからなるスパンレース不織布の糖度アップ用シートを得た。
【0035】得られた、糖度アップ用シートについて、上記の特性値を評価した結果を表1に示す。
【0036】(比較例2)ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)からなる短繊維(東レ(株)製「テトロン」)を用意した。このPET短繊維を用いて、実施例と同じ方法で不織布を作製し、目付68g/m2 のPETからなるスパンレース不織布の糖度アップシートを得た。
【0037】得られた、糖度アップ用シートについて、上記の特性値を評価した結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】表1に示すように、実施例1の糖度アップ用シートは、撥水性、通気性、透光性を維持しながら、耐候性、生分解性も良好なものであった。
【0040】しかし、比較例1の糖度アップ用シートは、撥水性の点で全く不満足である上に耐候性にに関しても十分では無かった。さらに、比較例2の糖度アップ用シートは、撥水性、通気性、透光性を維持しているものの、生分解性が全く不満足であり、劣化後に回収の手間が必要となることがわかった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、糖度アップ用シートに必要な、撥水性、通気性、透光性を維持しつつ、紫外線による耐候強度劣化を生じても回収の手間を全く不要とし、かつ再敷設の頻度を極力少なくできる、糖度アップ用シートを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
【出願日】 平成13年6月1日(2001.6.1)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−354941(P2002−354941A)
【公開日】 平成14年12月10日(2002.12.10)
【出願番号】 特願2001−166256(P2001−166256)