| 【発明の名称】 |
雨水集水装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 孝己
|
| 【要約】 |
【課題】花飾り部への潅水用の雨水を集水する雨水集水装置であって、手軽に持ち運びができ、任意の場所に省スペースで簡単に設置可能で低コストなものとする。
【解決手段】上面に形成された下り勾配により雨水が誘導される集水口部2bを有する受け皿形状の集水パネル2と、上端又は側面に開口部1bを持ち集水パネル2を支持する立設筒状体1とから構成され、集水口部2bが集水パネル2の受け皿面に対して略直交しており、この集水口部2bを立設筒状体1の開口部1bに嵌合又は添設する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空間に立設され、又は載置若しくは吊設される花飾り部に潅水するために雨水を集める雨水集水装置であって、上面に形成された下り勾配により雨水が誘導される集水口部を有する受け皿形状の集水パネルと、上端又は側面に開口部を持ち前記集水パネルを支持する立設筒状体とから構成され、前記集水口部が前記集水パネルの受け皿形状の平面に対して略直交する形状に形成され、この集水口部を前記立設筒状体の開口部に嵌合又は添設したことを特徴とする雨水集水装置。 【請求項2】 集水パネルには、その外周縁から集水口部方向に向けてリブ又は波条が形成されており、このリブ又は波条により雨滴の集水を促進させると共に、パネル強度を増加させたことを特徴とする請求項1に記載の雨水集水装置。 【請求項3】 集水パネルを、上面の下り勾配により集水口部に雨水が誘導される受け皿形状の集水パネル本体と、この集水パネル本体の下面の一部個所から集水口部に沿う形状を有する補強用支持金具とにより構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の雨水集水装置。 【請求項4】 集水パネルの一部個所に太陽光発電パネルを搭載し、この太陽光発電パネルによる発電により潅水用のポンプを作動可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の雨水集水装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地上の空間に配置される植物を植えた花飾り部等に潅水するための雨水を集水する雨水集水装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、植物等への潅水を目的に雨水を集水する装置としては、建物の屋根上に降り注いだ雨を樋により回収し、又は地上に現場施工により据え置き設置された雨受け構造が知られている。このような雨水集水装置により集水した雨水は、貯水タンクに貯められ、所要時にポンプで汲み上げられ、植物に潅水される。 【0003】ところで、昨今では、街角や街路沿い、道路の中央分離帯、公園、各種イベント会場等において、美観や自然の潤いを高めるために、地上に立設した支柱を利用して地上より所要の高さの空間にプランターやフラワーバスケット等の花飾りや立体花壇が設けられ、また、家庭における園芸愛好の気運の高まりと共に、この種の花飾りや花壇が普及している。水道水でなく自然の雨水を潅水して花飾り部の草花等を枯らすことなく育成するには、雨水を集水する装置が必要である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の地上施工される雨水集水装置は、大掛かりな現場施工を必要とし、手軽に任意の場所に設置できるものではなく、コスト高となると共に設置スペースも大きくなる。その点で、上記のような花飾りや花壇は、街路沿い等、比較的に狭い空間に配置されることが多いことから、従来の雨水集水装置は適当でない。そこで、手軽に持ち運びができ、任意の場所に省スペースで簡単に設置可能で低コストな雨水集水装置の実現が望まれていた。しかも、集水効率、デザイン性が良く、容易に製作でき、破損し難い雨水集水装置の実現が望まれていた。 【0005】なお、本出願人は、立設支持体に花飾り部を設け、この花飾り部の上方に雨除け・霜除け部材を設け、この雨除け・霜除け部材が降水した雨水を集水する機能を有し、集水した雨水を潅水用の貯水槽に流し込むことができる、立設支持体用花飾り装置を先に提案している(特願2001−82794号)。 【0006】本発明は、上記の課題を解消するものであって、主として花飾り部への潅水用の雨水を集水する装置であって、手軽に持ち運びができ、任意の場所に省スペースで簡単に設置可能で低コストな雨水集水装置を提供することを目的とする。また、集水効率が良く、外観上の見栄えが良く、製作が容易で、堅牢な雨水集水装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するために、請求項1の発明は、空間に立設され、又は載置若しくは吊設される花飾り部に潅水するために雨水を集める雨水集水装置であって、上面に形成された下り勾配により雨水が誘導される集水口部を有する受け皿形状の集水パネルと、上端又は側面に開口部を持ち前記集水パネルを支持する立設筒状体とから構成され、前記集水口部が前記集水パネルの受け皿形状の平面に対して略直交する形状に形成され、この集水口部を前記立設筒状体の開口部に嵌合又は添設したものである。 【0008】上記構成においては、集水パネルの上面は集水口に向けた下り勾配になっているので、集水パネル上に降り注いだ雨滴は、この下り勾配面を流れ集水口部に集水される。この集水口部は立設筒状体の開口部に嵌合又は添設されていることから、雨水は、この集水口部から立設筒状体の開口部を通じて立設筒状体内を流下する。この立設筒状体の下方に雨水を貯める貯水タンクが設けられていることで、雨水を貯めることができ、貯まった雨水は、適宜、ポンプ等を用いて汲み上げて花飾り部に潅水するようにすればよい。これにより、手軽に持ち運び可能な集水パネルと立設筒状体とを組み合わせるだけで、簡単に任意の場所に省スペースで設置可能であり、低コストなものとなる。 【0009】請求項2の発明は、上記のように構成された雨水集水装置において、集水パネルには、その外周縁から集水口部方向に向けてリブ又は波条が形成されており、このリブ又は波条により雨滴の集水を促進させると共に、パネル強度を増加させたものである。この構成においては、集水パネルの上面の外周縁から集水口部方向に向けてリブ又は波条が形成されていることから、集水パネル上に降り注いだ雨滴はこのリブ又は波条に沿って流れ易く集水口部に至る。しかも、このように集水パネルにリブ又は波条が形成されていると、集水パネルは丈夫なものになる。このため、長期間の使用において強い風雨を受けても、割れたり折れたりしない。また、外観上の見栄えも良くなる。 【0010】請求項3の発明は、上記のように構成された雨水集水装置において、集水パネルを、上面の下り勾配により集水口部に雨水が誘導される受け皿形状の集水パネル本体と、この集水パネル本体の下面の一部個所から集水口部に沿う形状を有する補強用支持金具とにより構成したものである。 【0011】この構成においては、集水パネルが補強用支持金具で補強されることから、集水パネルの強度は飛躍的に高くなり、その支持も一層安定した丈夫なものになる。また、この補強用支持金具があることによって、集水パネル周りの美観と安定感も高まる。 【0012】請求項4の発明は、上記のように構成された雨水集水装置において、集水パネルの一部個所に太陽光発電パネルを搭載し、この太陽光発電パネルによる発電により潅水用のポンプを作動可能としたものである。 【0013】この構成においては、潅水用のポンプを太陽光発電により発電された電気で作動させることができるので、設備コスト及びランニングコストを押えることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による雨水集水装置について図面を参照して説明する。なお、図面の各図において共通する個所には同一符号を付している。図1は第1の実施形態に係る雨水集水装置を示す。この雨水集水装置は、立設筒状体1と、雨水を集める集水パネル2とから成る。立設筒状体1の中間部には花飾り部3が配置され、集水パネル2の上方には太陽光発電パネル4が配置され、また、立設筒状体1の下方には潅水装置5が配置される。 【0015】立設筒状体1は、集水パネル2と、花飾り部3と、太陽光発電パネル4を地上より上方の空間に配置させるための支持体であり、本実施形態では、長い中空のポール1aで形成されており、この立設筒状体1の下部は地中に埋設され、埋設を安定させるコンクリートブロックCBで固められる。立設筒状体1の上端部分の開口部1bに、集水パネル2が備え付けられる。立設筒状体1の地中に埋設されている途中部分から分岐口1cが形成され、パイプ7を介して潅水装置5が接続される。 【0016】集水パネル2は、降り注ぐ雨滴を受け止めて集水し、ストレーナSTを経て立設筒状体1を通じて下方に流下させる。この集水パネル2は、図2(a)(b)に示すように、平面視円形の受け皿形状を有する集水パネル本体2aの中央に集水口部2bが下方に突出形成され、樹脂板又は金属板による一体成形品とされている。この集水パネル本体2aの上面は雨滴を集水口部2bに流れ易くする傾斜面で形成され、外周縁2cから集水口部2bに向けてリブ2dが複数本形成されている。集水口部2bは集水パネル本体2aに対して略直交するように下方に向けられた短筒で形成されている。集水パネル2は、その集水口部2bを立設筒状体1の上端の開口部1b内に嵌合させることで支持させている。 【0017】花飾り部3は、草木や花などを育成させる部分であり、立設筒状体1の途中部分に支持させたプランターで構成されている。太陽光発電パネル4は、後述する潅水用ポンプを作動させるための電力を発生させるために配置されていて、太陽光を受け易く、集水パネル2による集水の邪魔にならないように集水パネル2の中央上方に立脚を介して配設される。 【0018】潅水装置5は、地中に埋設した貯水タンク6と、この貯水タンク6内に設けられた潅水用ポンプ8とを備える。貯水タンク6には、立設筒状体1の分岐口1cに一端が接続されたパイプ7の他端が接続され、雨水を流入させる。潅水用ポンプ8からは潅水用小径パイプ9がパイプ7及び立設筒状体1内を通って花飾り部3に向けて導出されている。太陽光発電パネル4と潅水用ポンプ8とは電線10により接続され、この電線10の途中には潅水用ポンプ8の作動を制御するコントローラ11が設けられている。 【0019】上記のように構成された雨水集水装置において、降雨時に集水パネル2上に降り注いだ雨滴は、この集水パネル2の傾斜面を流れて集水口部2bに誘導され、この雨水は集水口部2bから立設筒状体1内に流れ込んで貯水タンク6内に至る。そして、一定時間毎、或いは所要時に、この貯水タンク6内の水が、潅水用ポンプ8で吸引されて花飾り部3に潅水される。このように、雨水集水装置は手軽に持ち運び可能な集水パネルと立設筒状体との組み合わせにより容易に任意の場所に省スペースで設置可能であり、従って、スペースが制約された道路の中央分離帯等のような場所であっても設置可能で、そこに配置した花飾り部3に簡単な構成で潅水することが可能となる。 【0020】なお、上記実施形態では、立設筒状体1に花飾り部3が設けられたものを示したが、花飾り部3は他の場所に配置されていて、そちらに貯水タンク6内の水を送り出すものであっても構わない。また、太陽光発電パネル4が設けられていない場合であって商用電源から電力供給を受けうる場合は、同電源から潅水用ポンプ8用の電力を取るようにしてもよい。 【0021】また、集水パネル2は、例えば、図3(a)(b)に示すような花びら形状、図4に示すような波形形状、図5に示すうな集水口部2bの位置を偏芯させた形状であっても構わない。また、図6及び図7に示すように、集水パネル2が、樹脂成形された集水パネル本体2aと、その下面の一部個所から集水口部2bに沿う形状を有し集水パネル本体2aを下支えする補強用支持金具14とから構成されたものとしてもよい。支持金具14の下端部が立設筒状体1の上端部分の開口部1bに嵌合される。この構成により、集水パネル2の補強が図れる。 【0022】図8(a)及び(b)に示すように、集水パネル2の周縁2cの立ち上げ部分の終端処理は、外下方に向けて丸みを持たせて折曲させたものや、単純に起立させただけのものとすればよい。これにより、集水パネル2の強度向上になる。 【0023】図9は、集水パネル2のパネル面に通風口2eを形成した形態を示しており、このように通風口2eを形成すると、強風を受けても、これを通風口2eから逃がして集水パネル2が受ける力を減らすことができ、集水パネル2が吹き飛ばされたり、折れ曲がったり、割れたりすることを防止することができる。 【0024】集水パネル2は、立設筒状体1の上端に支持させるものに限られず、図10及び図11に示すように、立設筒状体1の途中部分に係止させる形態としてもよい。この集水パネル2は、パネル面の偏った位置に集水口部としての短筒部2fが形成されており、この短筒部2fを立設筒状体1に嵌装して、立設筒状体1の途中部分に係止させる。集水パネル2が嵌装される立設筒状体1の側面には集水用の開口1dが開設されている。 【0025】また、集水パネル2が、図12に示すように、立設筒状体1の側壁へ添設されるものであってもよい。この集水パネル2はパネル面の偏った位置に集水口部があり、集水口部を兼ねた、立設筒状体1の側壁への装着部2jを有し、この装着部2jを立設筒状体1の側面に形成されている集水用の開口部1bの下方に添設される。 【0026】次に、本発明の第2の実施形態による雨水集水装置について図13(a)(b)を参照して説明する。図13(a)は雨水集水装置の分解状態、(b)は使用状態を示す。貯水タンク6をその口部6aを残して地中に埋設し、この口部6aを囲むようにして上端に水受け皿24を受ける受止部21aが形成された大径の外装部材21を地面に据え置き、この水受け皿24の中央に形成されている開孔24aから鉄パイプで形成された立設筒状体1を挿通させて、その下部を貯水タンク6の内底に形成した突起6bに突入させて係止させる。水受け皿24は花飾り部3を備える。集水パネル2と太陽光発電パネル4は、立設筒状体1に前述した第1の実施形態と同様に支持される。潅水用ポンプ8は図示していないが、太陽光発電パネル4で発電した電力を得て潅水用ポンプ8を作動させて花飾り部3に潅水できるようになっている。 【0027】ところで、集水パネル2及び花飾り部3の設ける位置は、前述した各実施形態に限られず、例えば、図14(a)に示すように、立設筒状体1の途中個所で集水パネル2を支持させるようにしてもよい。図14(b)に示すように、立設筒状体1の途中部分から側方に突設したアーム状パイプに集水パネル2を支持させ、この集水パネル2の下方に花飾り部3を吊下げるようにしてもよい。また、図15(a)に示すように、立設筒状体1の上部から側方に突出したアーム30端から吊るしたワイヤ31に花飾り部3を支持させるようにしてもよい。図15(b)に示すように、立設筒状体1の上部から側方に向けて取り付けたフック33に花飾り部3を吊るすようにしてもよい。 【0028】また、図16に示すように、立設筒状体1の途中部分に花飾り部3を収容する受け部材34を固定させ、この受け部材34内の下部に位置する立設筒状体1の側壁部分に集水用の開孔1dを形成したものとしてもよい。また、図17に示すように、複数の集水パネル2を地上から1m程度の高さ位置に段違いに立設筒状体1に各々支持させて雨水集水装置を構成してもよい。各集水パネル2により集水した雨水は立設筒状体1内を通って貯水タンク6に貯められる。なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。 【0029】 【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば、集水パネルの上面が集水口に向けた下り勾配になり、この集水口部を立設筒状体の開口部に嵌合又は添設させるので、集水パネル上に降り注ぐ雨滴は下り勾配面を流れ集水口部に集水し、集水口部から立設筒状体の開口部を通じて立設筒状体内を流下し、貯水タンクに貯めることができ、この雨水を適宜、ポンプで汲み上げて花飾り部に潅水するといったことが可能となる。ここに、雨水集水装置を任意の場所に省スペースで簡単かつ低コストに設置することができる。 【0030】請求項2の発明によれば、集水パネルの上面の外周縁から集水口部方向に向けてリブ又は波条が形成されていることから、集水パネル上に降り注いだ雨滴はこのリブ又は波条に沿って集水口部に流れ易くなり、また、集水パネルは丈夫なものになる。このため、長期間の使用において風雨を受けても、割れたり折れたりすることが少なくなり堅牢なものとなる。また、外観上の見栄えも良くなる。 【0031】請求項3の発明によれば、集水パネルが補強用支持金具で補強されることから、集水パネルの強度は飛躍的に高くなり、その支持も一層安定した丈夫なものになる。 【0032】請求項4の発明によれば、潅水用のポンプを太陽光発電により発電された電力で作動させることができるので、外部からの配線設備を要することなく、雨水集水装置近傍に設けられた任意の花飾り部に潅水することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390004282 【氏名又は名称】伊藤 孝己
|
| 【出願日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084375 【弁理士】 【氏名又は名称】板谷 康夫
|
| 【公開番号】 |
特開2002−345352(P2002−345352A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−159905(P2001−159905) |
|